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2008.02.14
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テーマ: いい言葉(574)
カテゴリ: 文学・芸術
▼聖ヨハネ賛歌(マラルメ21)



CANTIQUE DE SAINT JEAN

Le soleil que sa halte
Surnaturelle exalte
Aussitôt redescend
Incandescent
超自然の休止により、
太陽は輝きを一段と強めたかと思うと、
すぐに再び白熱しながら下降する


S'éployer des ténèbres
Toutes dans un frisson
A l'unisson
私はまるで、椎骨に闇が広がり、
すべてが戦慄の中で
一つになるかのように感じる

Et ma tête surgie
Solitaire vigie
Dans les vols triomphaux
De cette faux
そして孤独な番人に見張られながら、

私の首が浮かび上がる

Comme rupture franche
Plutôt refoule ou tranche
Les anciens désaccords
Avec le corps

昔からの不調和を、その肉体から
切断もしくはむしろ撃退するようだ

Qu'elle de jeûnes ivre
S'opiniâtre à suivre
En quelque bond hagard
Son pur regard
断食に酔った首は
狂ったように跳ね上がりながら、
その澄んだ視線の先をしきりに負い続ける

Là-haut où la froidure
Eternelle n'endure
Que vous le surpassiez
Tous ô glaciers
あの空の上では、永遠の寒さは
あなたがそれを凌駕するのを許さない、
おお、すべての氷河よ

Mais selon un baptême
Illuminée au même
Principe qui m'élut
Penche un salut.
しかし洗礼の儀式に従って、
私が選ばれたのと同じ原則によって照らし出された
私の首は、救済を求め、うつむくのだ。


この詩は、「序曲」や「舞台」とはまったく異なるトーンで書かれていますね。聖ヨハネが首を刎ねられる場面を、ヨハネ自身である「私」の視点から描写しています。刎ねられた首は「あなた」と呼ばれ、それが高く跳ね上がった後、落ちてくるわずかな時間を詩にしたようです。

第一節一行目の「超自然の休止」とは、上に跳ね上がった首が放物線の頂点で一瞬止まったように見えることを指しているのでしょうか。それを、太陽が南中し、一日で一番陽射しが強くなる瞬間にたとえているように思われます。

第二節は首を刎ねられた瞬間の衝撃を、第三~五節では首が天に向かって跳ね上がっていく情景がそれぞれ描かれ、第六節で首は放物線の頂点に達します。しかし、空の冷たさに阻まれ、首はそれ以上進むことはできず、第七節ではまるで救済をもとめるかのように頭を下げて、落下します。

かなりグロテスクな詩ですね。どうしてこれが賛歌になるのかわかりませんが、ほんの数秒の出来事をこれだけの詩にしてしまうのは天才的でもありますね。

明日は、『エロディアード』と並ぶマラルメの長詩の傑作とされる『半獣神の午後』を取り上げます。
(続く)

写真は後ほど。





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最終更新日  2008.02.14 08:23:39
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聖ヨハネ賛歌  
furafuran  さん
こんばんは。

ここまで、まるでその場で見ているかのように表現できるのは、天才的としか言い表せません。どこに自分の意識をあわせ、表現をするかは、それぞれの芸術家の目で違うのでしょうが、マラルメの中には「時間のながれ」も入っているのでしょうか。

グロテスクでおそろしいと思う表現の中にも、これだけ芸術性を感じてしまうのは、マラルメが追い求めたものが、この中にあるからなのかなと思ってしまいます。 (2008.02.14 20:37:52)

Re:聖ヨハネ賛歌(02/14)  
白山菊理姫  さん
furafuranさん
こんばんは。

>ここまで、まるでその場で見ているかのように表現できるのは、天才的としか言い表せません。どこに自分の意識をあわせ、表現をするかは、それぞれの芸術家の目で違うのでしょうが、マラルメの中には「時間のながれ」も入っているのでしょうか。

『エロディアード』の中で、マラルメはうまく時間を操っていますね。「序曲」では、時空を超越した乳母の視点から物語を語り始め、「舞台」では、時間の止まった永遠の美の世界に住むエロディアードと、時間のある世界から来た乳母を対峙させました。そして「聖ヨハネ賛歌」では、ストップモーションのように時間の進行を遅らせます。

まさに時間の魔術師。「一瞬の中に永遠を見る」のが詩人なのでしょうね。

>グロテスクでおそろしいと思う表現の中にも、これだけ芸術性を感じてしまうのは、マラルメが追い求めたものが、この中にあるからなのかなと思ってしまいます。

どこか厭世的で皮肉っぽい世界観を持つマラルメらしい表現が随所に見受けられますね。難解さの中に美しいキラメキがあるのが、マラルメの詩なのではないかと思います。 (2008.02.14 21:03:30)

Re:薔薇シリーズ118(02/14)  
heliotrope8543  さん
なんだか恐い詩ですね。でも、才能のきらめきを感じます。赤ん坊の泣き声や英語教師の仕事でインスピレーションが中断されなかったら、さらにたくさんの才気あふれる作品ができたところだったのでしょうか。 (2008.02.15 00:15:47)

Re[1]:薔薇シリーズ118(02/14)  
白山菊理姫  さん
heliotrope8543さん
おはようございます。

>なんだか恐い詩ですね。でも、才能のきらめきを感じます。

ユニークな「賛歌」ですね。謎を解く鍵は放物線。あくまでも難解で、謎を解いてみろと読者に挑みかかってくるような詩です。

>赤ん坊の泣き声や英語教師の仕事でインスピレーションが中断されなかったら、さらにたくさんの才気あふれる作品ができたところだったのでしょうか。

マラルメはいつもそう思っていたでしょうね。「エロディアード」も未完でした。でも日常の苦悩があったからこそ生まれた詩も多かったのではないかとも思います。 (2008.02.15 08:16:39)

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