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2020年09月17日

『名刺情報』をデータ化しましょうよ、という売込みが多い

新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、社会情勢が激変した2020年。多くの企業が取組み始めている、いや取り組まなければならないと口を揃えていると言ったほうが正しいか、「DX」のことだ。

「なかなか対応が進まない」「どのように進めるべきか」「ツールを導入すれば良いのか?」といった悩みを抱える企業も多い。DXをはじめるきっかけとして、「名刺」という身近な顧客情報に注目し、データを検討する企業も多いであろう。
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名刺情報を効率化、合理化のエンジンとできるのか、という素朴な疑問が湧いてくる。「 モバイルファースト」「 データ活用」が本当にいま、重要なのか。例えば、名刺管理用のシステムを導入すると仮定する。営業活動で交換した名刺を、各営業個人の机の引き出しではなく、スマートフォンで撮影、手間をかけず、名刺情報をデータ化することができる、というのが、各メーカーの営業トークだ。

確かに、データ化された名刺情報は登録した人だけでなく、社内全体で共有することも可能になるので、お客様や同僚、上司とのあらゆる人脈、様々な接点の履歴を営業的に活用することが可能。便利だ。「モバイルファースト」を実行することで、従来はタコツボ化していた名刺情報を「データ活用」するまで導くことができるのだ。

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そのため、名刺のデータ化、共有化は、今後ますます増加するだろうと予想されます。しかし、「名刺交換自体が減っている」のだ。このような状況においては、どのようなアクションが必要となるのか。名刺交換できず、オンライン商談が増加中の状況で。

しかし、逆に増えるのが、「メール」だ。メールの中には、名刺と同じように社名、部署、役職、姓名、アドレスなどを記した署名がある。これを利用するのも一手であろうか。

最後に、価格だ。どんなに便利であっても中小企業にしてみれば、月額30万円、50万円、年間300万円、500万円、というコストが発生したのでは、コスパの面でいかがなものか。便利、効率化できる、共有化できる、その目的のためだけにこの金額を払えるのだろうか。

役所、大企業なら可能だろう。しかし、中小企業ではやはり難しいのではないか。DXという言葉だけが独り歩きしていしまい、結局は、ツールの導入費用を各メーカーに稼がれているだけでは?という不満もこれから増加していくだろう。

ただ、メーカーの中には、月額5万円から提供している企業もある。ただし、この場合、1ヶ月に登録できる名刺データの件数が500件まで、というように制限があるのだ。

つまり、中小企業自身が、DX=投資的費用=「便利、効率化できる、共有化」 と考えられるかどうかだ。答えは険しい道のりと言わざる負えない。

見かけ倒しでなけりゃいいがな(シャア・アズナブル談)

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