「中国中央銀行はベルギーを介して、およそ2000億ドルの米国債を新たに購入した」。
米大手証券会社バンクオブアメリカ・メリルリンチのアナリストはこう述べた。
この見方の背景には、次の事実が存在している。
ベルギー政府保有分の米国債が
2013年8月の1668億ドルから同国過去最高の3810億ドルに急増し、
中国と日本に次ぎ、米国債債権国第3位に躍進した。
米ブルームバーグの27日付の報道は、
外貨準備高が200億ドルしかないベルギーが
短期間で2000億ドルもの米国債を購入したのは
自国保有ではなく、他国から購入依頼を受けたと指摘、
「その他国は中国政府である可能性がもっとも高い」とした。
バンクオブアメリカ・メリルリンチのグローバル金利・通貨責任者デービッド・ウー氏は
電子メールで同社のインタビューに応じ、
「ベルギーの数字に見合う外国プレーヤーは中国だけだ」と述べた。
ベルギーには各国の国債などの証券を決済できる
国際決済機関ユーロクリア・バンク(Euroclear Bank SA)の本部が置かれている。
そのため、中国の中央銀行がベルギーを通して米国債を購入するのは技術上可能である。
同バンクは詳細の公表を拒否しているが、
スポークスマンは、上記の見方は「不合理ともいえない」とコメントした。
中国人民銀行(中央銀行)がドル買いを積極的に進めているのは
人民元高を防ぐための為替介入だと専門家はみている。
米ブルームバーグの16日付の報道によると、
中国の米国債保有額は前月比252億ドル増加の1兆3160億ドル。
この数値は2013年8月の1兆2681億ドルに比べて479億ドル増である。
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