豊洲新市場に移転した後の築地市場を通る道路・環状2号線の関連工事を、“都議会のドン”内田茂都議(77)の献金企業が複数受注していることがわかった。
環状2号線は、晴海の選手村から新国立競技場を結び、2020年東京五輪のメインストリートとなる予定で、“オリンピック道路”とも言われる。
しかし、東京五輪招致を目指す中、東京都の整備計画を都議会自民党が支援し、虎ノ門−豊洲間の着工が決まった。
一昨年には虎ノ門−新橋間が開通し、残るのは新橋−豊洲間の約3.4キロとなった。
ただ、この区間は、築地市場の敷地内を通る予定で、移転を急ぐ大きな理由になっている。
都庁幹部が解説する。
「内田氏率いる都議会自民党としては、是が非でも2020年の五輪開催までに開通させたい。
すでに工事カレンダーはギリギリで、『移転予定日の11月7日は譲れない』と言っていました。
虎ノ門−豊洲間の総事業費は約4000億円にのぼり、単純計算で1キロ800億円の超高額道路です。
待機児童対策を含む東京都の保育関連予算が年間約970億円ですから、その金額の大きさがわかるでしょう」
内田氏の側近で知られる高島直樹都議も、2014年2月の豊洲市場建設起工式に際して、
<環状2号線の完成なくして6年後のオリンピック・パラリンピックの道路アクセスが完成しません。その意味では大きな前進と言えます>(高島氏ホームページより)と述べ、築地移転、環状2号線工事を高く評価していた。
週刊文春は、環状2号線関連工事の受注状況を調査し、8月25日発売号で詳報している。
複数の献金企業が受注していることについて、内田氏は事務所を通じて
「政治資金は広く薄く様々な方から浄財を頂き政治活動をしているところであり、その収支は政治資金収支報告書で報告していますのでそちらでご確認ください」とし、
寄附が工事の見返りである事実はないと回答した。
小池百合子東京都知事は、リオ五輪から帰国後に、予定通り11月7日に築地市場を移転するのか、判断するとしており、決断が注目される。
経済効果って結局こういう人たちにしか回らないよ。
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