原子力発電の専門家である京都大学の小出氏は早くから、2号機などでは
溶けた核燃料が格納容器の床を突き破り、地中にまで「メルトアウト」あるいは
「メルトスルー」している可能性を指摘している。
先月26日に東京電力が行った内視鏡による観察でも、3mはあるものと想定
されていた炉内の水位が、実際には60cmしかなく、「格納容器の底に穴が
あいている」ことはほぼ確実とみられる。
冷却用に注ぎ込まれている水に溶け込んだ猛毒のプルトニウムなどが
地下水脈に届けば、そのまま海に流れ出ることになる。
これを防止するには、地中深くに隔壁を設けねばならないが、東電は
こういった対策をとろうとはしていない。
鹿児島の養殖ブリも汚染
海への放射性物質流出が続く中、海洋汚染は静かに進行しつつある。
2月29日に環境保護団体グリーンピースが行った調査では、宮城、千葉、
静岡沖でとれたスケソウダラ、カツオ、ブリなどからセシウムが検出された。
さらに驚くべきことには、遠く鹿児島産の養殖ブリから、セシウム7.2ベクレル
/kgが検出されている。
メルトアウトした2号機などからの流出が本格化すれば、日本近海でとれる
魚介類は、すべて食用に適さないレベルで汚染されることも十分に予測される
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