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2017年07月03日

マギ 33巻と34巻 大高 忍 (※ネタバレ)

ごめんなさい。



私は、大好きなマギを読んだ感想を書くことを 「仕事が忙しい」 を言い訳にしてずうっと引き延ばしていました。もちろん、発売日に買って、何度も読んでいます。しかし「さあ感想を書こう・・・」と思う頃にはもう寝なければ睡眠時間を確保できないという状況になってしまい、頭も回らないし明日しよう、明日こそ、今度こそ明日は・・・ そして気が付けば今日。

今日こそはそんな自分に区切りを付けなければ!
ということで大変失礼とは承知で33巻と34巻の感想をまとめて書こう、ということにした次第です。

ごめんなさい。

聖宮にたどり着いたシンドバッド。そして・・・

33巻では、シンドバッドが遂に聖宮へ挑みます。
世界の運命の流れが次第に自分の感覚から外れた方向へと流れていくことに焦燥したシンドバッドは、アルバに誘われ、そして 自分の「ただのひとりの人間として」の真の強欲を悟り 、望みのままに聖宮への進入を試みました。

それを阻もうとするのは聖宮の管理者であるウーゴ。
シンドバッドが次々と魔装を切り替えて聖宮の罠を排除していく様に心を踊らせたのも束の間、 残酷なまでの圧倒的な力を見せつけてウーゴはシンドバッドを潰します。
全く為す術もないシンドバッド。

えっ?
どういうこと?


と話の展開にちょっと戸惑いを感じたのはまだまだ甘かった。
どんどん「マギ」は話を加速させ、読者の感覚を次々と超越していきます。

万能の神と化したウーゴ。
ウーゴによって水槽の中に閉じ込められたイル・イラー(とダビデ)。
「彼は念願通り、下位世界を創っている真っ最中さ。」
いや、、、こないだまでイル・イラーの地上への再降臨を阻止するために皆必死に戦っていたわけなんですけど。。。
イル・イラーが再降臨したら世界は終わる!!みたいな勢いで危機感が全力で煽られていたんですけど。。。

それがこんなペットみたいな扱いに・・・
一体、どういうことなんだ!
と全然頭が理解できないんですよね。話のスケールが飛びすぎて。
そしてそれを噛み砕いて理解する前にまたドンドン話が進むんですよね。シンドバッドが復活してウーゴを超越して聖宮の管理者となり、世界のルフを書き換えて、それだけでなく世界をルフに還してさらに上位の神を超越することを目指したりして、世界中の人間が涙ながらに「ルフに還ろう!」「みんなで死にましょう!」「1000年後の未来のために!」とか叫んでいたりして。

正直、頭がついていけねえ・・・。
この世界の変わりようは一体何なんだ。
と感じたのは、きっと私だけではないはず。

そんな中でルフの書き換えの影響を受けていないのは、アラジン、アリババ、ジュダル、白龍の4人のみ。32巻で力を見せたユナンや過去の恨みを振り切った紅玉、頼れる仲間と信じかけたタケルも全員揃ってシンドバッドの仲間入り。
この絶望的な状況で、物語は一体どうなるのだろう・・・ とここまでが33巻の話でした。

超、絶望。
圧倒的絶望っ!!!
みんなのキラキラした瞳が怖い。

それが33巻の話でした。モヤモヤした気持ちを抱え、33巻を読み直してはまた絶望に陥り、ため息を漏らし、そうすること数ヶ月、ようやく34巻が発売された訳です。

アリババのトリガーを引いたのはモルジアナ。

34巻は、アリババとアラジンが「ルフに還る魔法を止めるため、シンドバッドに戦いを挑もう」というところから始まります。
アリババは何が正しいのか見えない混迷の中、戦いの前にモルジアナに会いに行きます。
アリババを出迎えるモルジアナの表情はいつものように真っ直ぐな思いをそのまま表した、強さの見えるものでした。
ホッ、と安心したのも束の間、そんなモルジアナから発せられたのは
「ルフに還るんですね。」
という絶望的な一言。 正直、私が泣きそうです。

アリババは言いました。
「私が死なせませんって、言ってくれたじゃねーか?」

そう、そうだアリババ。
私も覚えています。32巻の感想で書きました。
それにしてもモルジアナの返事が凄い。
いかにもファナリスらしいと言えばそうですが、こんなに力強いプロポーズへの返事を私は今までに見たことがありません。

「大丈夫、私が死なせません。」



きっとこのアリババの一言は、モルジアナの魂を揺さぶるに違いない!
そうだ!
今こそルフの鎖を解き放て、モルジアナーーーー!!
と全力で叫ぶ私。
そんな中、モルジアナが言った言葉は

「一緒に死んで、来世で夫婦になりましょう!!(嬉し涙)」

終わった。
何もかも終わった。私はこの瞬間に真の絶望の切っ先を突きつけられた感がしてワナワナと震えました。

だが震えていたのはアリババも同じでした。
ワナワナではなく、ブルブルと。
そして多分全ての迷いが吹っ切れたんだと思います。高らかに叫びます!

「戦うに、決まってんじゃねーか!!!」
俺の夢は、今をおまえと幸せに生きることだッ!!文句あるかバカヤローッ!!」

今までのアリババは、どちらかというと「自分がやらなければならない」「王子としてどうあるべきだろうか」「皆のためにどうするのが一番良いことなのだろうか」という考えが強かったと思います。
それがこの時は、100%自分の気持ちが言葉に表れました。
遂に自分自身を悟ったのだと思います。
そう考えると、33巻はシンドバッドが自分自身を悟った巻であり、34巻はアリババが自分自身を悟った巻ということになります。
そしてその悟りを導いたのはモルジアナという存在。

ああ、つくづくいい女ですよ、モルジアナ!

格好良いぞジュダル!

そんなこんなで、アリババとアラジン、白龍とジュダル。それに5人目の仲間としてネルヴァ。彼らが今度はシンドバッドの聖宮に挑みます。
ネルヴァ、いいキャラです。
堕転しているためルフの書き換えの影響は受けていませんが、その堕転の理由が「ジュダルに連れて行かれた田舎での強制労働」というのがまたショボい。ルフのビィビィという泣きがとてもシュールに響く。いやあ、いいキャラです。
31巻の「あいつはおだてられやすいボンボンといった感じの・・・」はここの伏線だったんですね。

聖宮での戦いはシンドバッドの7人のジンの試練=迷宮を攻略するという形で進みます。
第一の聖宮は憤怒と英傑の信念。

これを打ち破ったのはジュダルです。
そのジュダルが格好良かった!これがもう一つの34巻の見せ場でしたね。

先程のアリババの「文句あるかバカヤローッ!!」に少し似ていますが、ジュダルが言い放ったのは
「それのどこが悪いんだ、言ってみろーーーッッ!!!」
という言葉。
なんかスカッとする、ジュダルらしい言葉ですね。

でも本当に格好良いのはここから。
シンドバッドに対して言い放ちます。
「あいにく俺はもう、自分の人生ってやつに満足しているんでね。白龍と暴れて結構楽しかったからな!」
「おまえも自分の生き方満喫しろよ!シンドバッド少・年!」


ジュダルはかつて自分の運命を呪って堕転したマギです。呪ったのは、アルバにさらわれて黒のマギとしての人生を余儀なくされたという重い運命でした。
しかし今のジュダルは違いました。
運命に振り回されることなく、自分の生き方を自分中心に見つめ直し、楽しみ、そして満足していたんです。それをサラッと言えてしまう。
そこに私はジュダルの格好良さを見ました。

思えばジュダルも必死に運命と戦っていた気がします。自分と真逆の光の存在であるアラジンを頑なに拒否し、 「お前を倒せるなら何にでもなってやるぜ」とかつては言っていたことも思い出しました。
それが一旦死を自覚し、そこを乗り越えることで、自分自身を縛る運命をも乗り越えていたんですね。 ジュダルもシンドバッドやアリババと同じく悟ったのかもしれません。

これも34巻の見どころだと思いました。

一向に先が読めないマギ。


とはいえまだ6つの迷宮を残し、さらに迷宮を解いたとしても上位の神との戦いとやらが待っているのか、世界はどうなるのか、全く先が読めなくなった「マギ」。
イル・イラーを降ろし世界を滅亡させようとする組織との戦い→商売の世界での戦い→上位の神との戦い(?)と展開し、さらにこの先はどうなるのか、読者としては深い霧の中で船を進めているような状態でとてもとても不安です。


その確信はこの34巻で持てました。


また次の巻が楽しみです。

ああ、良かった。
とりあえず34巻の感想は一応書けた・・・。

今回も長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

↓↓過去のマギについての記事はこちら

マギ 32巻 大高 忍(※ネタバレ)

マギ 31巻 大高 忍(※ネタバレ)

マギ 30巻 大高 忍(※ネタバレ)

マギ 29巻 大高 忍(※ネタバレ)

マギ 28巻 大高 忍(※少しネタバレ)

マギ 27巻 大高 忍(※少しネタバレ)

マギ 大高 忍 (11〜26巻)

マギ 大高 忍(1〜10巻)
posted by 霧島もとみ at 2017年07月03日 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミック
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他人との距離感をいつも遠く感じながら生きてきました。高校の体育祭のフィナーレでは、肩を抱き合って大はしゃぎする光景に「何でこんなに盛り上がれるんだろう・・・?」と全く共感できませんでした。共感できない自分が理解できず、いつも悩んでいます。そんな私でも面白いと思うことはこの世界に一杯あります。それが私の生きる糧でした。面白いことが増えていけば、よりたくさんの人が楽しく生きられるはず。そんな世界を夢見ています。
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