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2024年05月24日

イスカンデルMに戦術核を搭載できるのか?

『弾頭をモザイクにしたのは情報戦か?!』
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2024年5月21日から、ロシアは戦術核兵器使用を想定した軍事演習を開始しました。

すぐさま核兵器使用とはなりませんが、ロシアは準備をしているということでしょう。

図1 戦術核航空機
図1 戦術核航空機.jpg
引用URL:https://twitter.com/nukestrat/status/1792945231244963967/photo/4

問題は、戦術核演習の中でイスカンデルMミサイルが登場してきたことです。

イスカンデルMミサイルに搭載する戦術核兵器は、本当に完成しているのか?
(前回記事):『 追悼ジェームズ・アワー元米海軍中佐
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(1)イスカンデル弾頭にモザイクが!

今回の戦術核使用演習において、今までにない動きがありました。

図2 イスカンデルモザイク
図2 イスカンデルモザイク.jpg
引用URL:https://twitter.com/nukestrat/status/1792945231244963967/photo/2

イスカンデルMミサイルの弾頭に、モザイク処理をしてロシア国防省が動画を公開しました。

1.1 イスカンデルMに戦術核?

ウクライナ戦争にて、すっかり評判を落としてしまったイスカンデルMミサイルはロシアの短距離弾道ミサイルです。

図3 イスカンデルM
図3 イスカンデル.jpg
引用wiki

2006年に登場して、2008年のグルジア紛争にて実戦使用されました。

その後第二次ナゴルノ・カラバフ紛争でも使用され、強力な兵器と思われていました。
(関連記事):『 イスカンデルミサイル使用と各所紛争頻発!【世界情勢】

しかし戦術核が搭載可能とされながら、今まで戦術核搭載型が披露されたことはありません。

今回の核兵器軍事演習にて、搭載可能なように報道が行われています。

1.2 INF条約により中距離戦術核が無かった!

1987年に発効した中距離核戦力全廃条約(INF)により、米ロ共に核搭載中距離弾道ミサイルを破棄していました。

図4 署名
図4 署名.jpg
引用wiki

射程500kmから5500kmまでの、核搭載可能な弾頭ミサイル・巡航ミサイルを破棄するものです。

双方とも、多数の戦術核とミサイルを破棄しています。

図5 SS-23
図5 SS-23.jpg
引用URL:https://twitter.com/halmiso1/status/1052193199630901256/photo/1

ただロシアが核搭載可能な巡航ミサイル9M729(イスカンデルK)を開発し、条約は破棄されました。

普通に考えると、イスカンデルMミサイルに搭載可能な戦術核兵器は存在しないはずです。

1.3 核搭載可能を匂わせる写真

2018年にロシアでの展示会「アルミヤ2018」にて、イスカンデルMが核搭載可能であると匂わせる展示がありました。

図6 弾頭展示
図6 弾頭部.jpg
引用URL:https://twitter.com/halmiso1/status/1051565203039637505/photo/1

ソ連最初の核兵器RSD-1と並べるように、イスカンデルMの弾頭部と戦術核を展示しています。

ただ情報が修正され、真ん中の核弾頭とされたのはSS-20用核弾頭の模型とされています。

図7 SS-20
図7 SS-20.jpg
引用URL:https://photo.weaponsystems.net/image/s-lightbox/n-RSD-10%20missile/--/img/ws/ar_ssm_rsd10_m4.jpg

ロシアが新規に小型戦術核弾頭を開発できたとは思えないので、謎が残るところです。
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(2)核弾頭は何を再利用したのか?

ウクライナ戦争では、核搭載可能な巡航ミサイルKh-55が使用され弾頭部部品が回収されています。

図8 弾頭部の部品
図8 弾頭部部品.jpg
引用URL:https://mil.in.ua/wp-content/uploads/2022/12/Polish_20221202_111828025.jpg
ロシアは、核搭載可能ミサイルにて脅しをかけているといえます。

2.1 SS-23の弾頭部を再利用?

イスカンデルMへの核搭載可能性の一つとしては、INF条約で廃棄されたSS-23「スパイダー」の弾頭部を再利用するものです。

図9 SS-23
図9 SS-23.jpg
引用wiki

INF条約で規制された、射程500kmを下回るミサイルでしたがソ連が自主的に廃棄を決めたものです。

ミサイルについては、イスカンデルMミサイルとほぼ同規模であり弾頭部を流用出来ます。

図10 SS−23弾頭部
図10 SS-23弾頭部.jpg
引用URL:https://english.sawtbeirut.com/wp-content/uploads/2021/04/Ukraine-800x549.jpg

ただ米ソの核査察で、核弾頭は全て解体されていることから可能性は低いといえます。

2.2 SS−21「トーチカ」の核弾頭を流用?

可能性として高いのは、SS-21「トーチカ」の核弾頭9B79をイスカンデルMに流用した可能性です。

図11 SS−21
図11 SS-21.jpg
引用wiki

SS-21については、ウクライナ戦争で双方が使用しているほど便利な短距離弾頭ミサイルです。

射程については、最大約185kmでありINF条約の対象外となっています。

図12 9M79B
図12 9M79B.jpg
引用wiki

特に核弾頭搭載の9M79Bシリーズは、現在でもロシアが予備弾頭として保有しています。

2.3 イスカンデルには十分搭載できる

SS-21は、イスカンデルM(9K720)ミサイルの原型となっています。

核兵器の開発が、米露とも停滞している状況から考えて十分可能性があります。

図13 モザイク映像
図2 イスカンデルモザイク.jpg
引用URL:https://twitter.com/nukestrat/status/1792945231244963967/photo/2

弾頭部にモザイクを掛けたのは、弾頭部の形状からSS-21弾頭部を流用していると悟られないためではないかと推測されます。

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(3)ロシアの核戦力はいまだナゾが多いねえ!

米国は比較的に、核弾頭の写真を公開することが多くなっています。

図14 B-61爆弾
図14 B-61.jpg
引用wiki

それに比べ、ロシアはいまだ秘密のヴェールに包まれています。

3.1 形状も未だ不明のものが多い

ロシアの核弾頭については、形状についても不明であることが多くなっています。

図15 R-27
図15 R-27.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Fs4-GpSXwAYXMQi?format=jpg&name=900x900

R-27の核弾頭は、1986年のK-219の事故によりようやく弾頭形状が判明します。

なかなか秘密の扉が開かず、憶測を呼ぶところがあります。

ただ今でも、イスカンデルMミサイルに核弾頭が搭載できるか怪しいところがあります。

今後の情報に注意していきましょう。
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posted by sstd7628 at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事技術

2024年05月18日

追悼ジェームズ・アワー元米海軍中佐

『海上自衛隊の兄は天国へ出港した』
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2024年5月16日に、ジェームズ・アワー元米海軍中佐が逝去されました。

謹んで哀悼の意を表します。
図1 ジェームズ・アワー氏
図1 ジェームズアワー.jpg
引用URL:https://www.japanpolicyforum.jp/lib/2015/06/DJweb_27_dip_02_auer.jpg

知らない人も多いかもしれませんが、海上自衛隊にとっては大恩人と言える人です。

彼がいなかったら、海自・米海軍はここまで親密になれなかったでしょう。
(前回記事):『 あゝ江田島はもう撮影できないのか・・・
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(1)ジェームズ・アワー氏はどんな人だったの?

防大・一般大卒にて海上自衛隊幹部自衛官になった人は、全員がジェームズ・アワー氏の名を知っています。

図2 幹部候補生学校卒業式
図2 卒業式.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1771008904899735798/photo/1

海上自衛隊の歴史をひも解くとき、必ずジェームズ・アワー氏の名前が出ます。

1.1 海上自衛隊創設の歴史をひも解いた知日派

ジェームズ・アワー氏は、極東の安全保障を語る上で欠かせない人物です。

特に海上自衛隊創設期から1971年までを研究した、「よみがえる日本海軍」は貴重な資料です。

図3 よみがえる日本海軍
図3 よみがえるに日本海軍.jpg
引用URL:https://www.kosho.or.jp/upload/save_image/5000020/20200423210605831795_2b7f893d8a065f50b282546bc5f1be26.jpg

彼は1963年に米海軍少尉として、佐世保掃海艇乗組となり軍歴をスタートさせました。

さらに現代日本では、当たり前になった出来事にも関与します。
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1.2 米空母横須賀前方展開の窓口として

ジェームズ・アワー氏は、米空母が横須賀に常時展開するようになった1970年代に大きな働きをしています。

図4 空母出港
図4 空母出港.jpg
引用URL:https://twitter.com/CNFJ/status/1790930759915868651/photo/1

2024年5月16日に、米空母「ジョージ・ワシントン」が9年間母港としていた横須賀を離れました。

実を言うと、米海軍が空母の前方展開で横須賀に常駐させるようになったのは1973年です。

図5 ミッドウェイ
図5 ミッドウェイ.jpg
引用wiki
1970年ごろには、米海軍は横須賀基地縮小を検討していたものの一転して米空母配備を決定します。

事実上の母港化に向けて空母「ミッドウェイ」受け入れのため、米海軍の担当責任者としてジェームズ・アワー少佐が奮闘します。

1.3 国防総省日本部長として

その後国防総省に異動したジェームズ・アワー氏は、アーミテージ氏の元で対日政策を担当するようになります。

図6 アーミテージ氏
図6 アーミテージ.jpeg
引用wiki

リムパック参加など海上自衛隊と米海軍の連携を、より緊密かつ共同作戦が可能になるまで高めた大恩人と言えます。

この辺の歴史は、阿川尚之著「海の友情」により分かりやすく書かれています。

アーレイ・バーク提督が海上自衛隊の父というのならば、ジェームズ・アワー氏は海上自衛隊の兄と言える人物でした。
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(2)ジャパン・ハンドラーという誤解

日米同盟関係に茶々を入れたい人は、よくジャパン・ハンドラーなんて言葉を使います。

図7 アーミテージ・ナイレポート
図7 レポート.jpg
引用URL:https://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2013/06/2bed05bc1e931712fecfab2b8e788f2e-480x360.jpg

はっきり言って、誤解と無知が生んだ言葉といえます。

2.1 イージス艦導入

現在日本の護国の盾となったイージス艦は、ジャパン・ハンドラーの主導で日本への提供が決まりました。

図8 こんごう型
図8 こんごう型.jpg
引用wiki

当時イージスシステムは米国の最新鋭システムでしたが、日本への技術提供により日本の洋上防空能力の強化を図る狙いがありました。

図9 イージス艦
図9 イージス艦.gif
引用URL:http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1988/w1988_03046.gif

高価な買い物でしたが結果として、2024年現在でもBMDの主力として活躍しています。

ジャパン・ハンドラーたちの活躍が無かったら、日本の洋上防空能力は非常にお寒いものになっていたでしょう。

いいじゃないですか!日本を強化することが、米国の国益にかなうと米国政府が認識できているんです。
(もっと利用してもいいでしょう)

2.2 彼らは冷静中立な視点を持っている

私が実習幹部で遠洋練習航海を行っているとき、米国寄港時にジェームズ・アワー氏の講話がありました。

当時は、国防総省を退官してヴァンダ—ビルト大学教授となっていました。

図10 教育
図10 教育.jpg
引用URL:https://jinf.jp/wp-content/uploads/2017/03/17.03.10.jpg

実習幹部の一人が、アワー教授に「今の日本や海上自衛隊に足りないものは何か?」と質問したときの答えは今も覚えています。
『感情論や民族主義を排除した冷静な視点』

米国の対日感情悪化や、日本の核武装論・経済摩擦などの各種要素は国防に不要です。

冷静かつ中立的視点を持って、物事の本質を見極めることが必要です。

2.3 日本スゴイ系の人には伝わらないだろうなあ

日本スゴイ系のYoutuberや、言論人にとってはジェームズ・アワー氏のことは知ろうともしないでしょう。

図11 バーク提督
図11 バーク提督.jpg
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/zU6gr_xoJbw/mqdefault.jpg

アーレイ・バーク提督の逸話は、Youtubeなどでもてはやされています。

しかしジェームズ・アワー氏のことを取り上げるチャンネルは、まずいないでしょう。

ジャパン・ハンドラーという言葉に踊らされ、本質が伝わらないでしょうね〜。
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(3)中村悌二ラインと米海軍戦略

海自幹部だった人なら、中村悌次ラインと言うものをどこかで聞いたでしょう。

図12 対潜概念図
図12 中村悌次ライン.jpg

第11代海上幕僚長だった、中村悌次海将がまとめた海自戦略の根本です。

3.1 米海軍の戦略にも影響を与えた

中村悌次ラインは、1960年代後半から1970年代にまとめられたものです。

1000海里防衛構想や、シーレーン防衛・米海軍との連携などを網羅しています。

図13 AS−4
図13 AS-4.jpg
引用wiki

ソ連空軍が大量の空対艦ミサイルを抱えて、シーレンに襲い掛かったら日本の生命線が断たれます。

海上自衛隊と関わり知った中村悌次ライン構想が、ジェームズ・アワー氏を通じて米海軍に伝わりイージスシステム供給につながったといえます。

ホントにジェームズ・アワー氏がいたから。今の海上自衛隊が出来たといえます。

ご冥福をお祈りいたします。
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2024年05月15日

あゝ江田島はもう撮影できないのか・・・

『伝統の旧生徒館は改築されたんだなあ〜』
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久々に、海上自衛隊幹部候補生学校(江田島)の話をしてみましょう。

候補生学校の質問が来たので、久々にSNSで現在の江田島を見てみました。
(関連記事):『 【海上自衛隊】海自幹部候補生になったお話その7(卒業編)
図1 中庭での運動
図1 裏側.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1738037517872693369/photo/1

幹部候補生学校を裏側から撮影した写真ですが、おっさん世代がは仰天するでしょう!

あゝ江田島の生徒館が改築されてるだとぉ〜?!
(前回記事):『 人工衛星もステルスの時代か〜!
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(1)あゝ江田島という映画を知っていますか?

海上自衛隊幹部候補生学校は、かつての海軍兵学校の施設をそのまま利用しています。
図2 赤レンガ庁舎
図2 赤レンガ庁舎.png
引用wiki

赤レンガ庁舎は、海軍兵学校の代名詞のように言われていました。

1.1 生徒館と呼ばれる庁舎もあったぜ!

海軍兵学校時代には、兵学校生徒が生活する生徒館というのも存在していました。

図3 兵学校生徒館
図3 生徒館.jpg
引用URL:https://arch-hiroshima.info/arch/hiroshima/jmsdf_school04.jpg

現在第一術科学校庁舎となっているとこが、西生徒館と呼ばれる場所でした。
(2007年に4階建ての新庁舎に改築)

昭和13年には兵学校生徒増加のため、東学生館が赤レンガの裏に建設されます。

図4 東生徒館
図4 東生徒館.jpg
引用URL:https://www2b.biglobe.ne.jp/~yorozu/71ki.jpg

この東生徒館は、戦後の幹部候補生学校でも候補生居住区として使われました。

昭和〜平成初めまでに入隊した候補生にとっては、懐かしの庁舎です。

1.2 あゝ江田島(1959年)の撮影にも使われた!

戦後は米軍が使用した後に、海上自衛隊幹部候補生学校と第一術学校として復活しました。

かつての海軍兵学校を懐かしむ声に押され、1959年(昭和34年)に大映が 「あゝ江田島」という映画を撮影しています。

図5 あゝ江田島
図5 あゝ江田島.jpg
引用URL:https://m.media-amazon.com/images/I/51OtLFPXpcL._AC_UF1000,1000_QL80_.jpg

戦後すぐの撮影だったため、本物の海軍兵学校の空気を良く再現したものでした。

図6 訓練風景
図6 訓練風景.png
引用URL:https://2lanewhitetop.web.fc2.com/img/edajimaphoto.png

生徒館は本物を使用したため、ペンギンの世代でも「訓練風景の動きはこの映画を見て参考にすること!」なんて言われました。

昭和の無機質なコンクリート建築が、より兵学校の空気を醸し出したものです。
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1.3 さすがに古くなったから新学生館が出来たよ!

ただ昭和のコンクリ建築のため劣化が激しくなり、1998年(平成9年)に新しい学生館が建築されました。

図7 学生館
図7 学生館.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1768109805003063775/photo/4

『(海軍OB)無駄にハイカラな建物にしやがって・・・』

旧海軍OBや昭和世代の幹部からは、結構やっっかみの声が出ていたそうです。

さらに2001年3月の芸予地震にて、東生徒館庁舎に屋上の亀裂や破損が相次いだため使用制限がかかりました。

それでも、海軍精神の聖地として建物の使用はしばらく続きます。

図8 2018年
図8 2018年.jpg
引用URL:https://twitter.com/yamazogaikuzo/status/1074895796355526656/photo/1

2018年でも、現役で使用されていました。

『あゝ江田島のリメイクのために残すんだ!』
そんなウワサも結構あったそうです。
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(2)改築したの〜?!!

そんな中で、2023年8月に幹部候補生学校のツイッターが衝撃の写真を掲載します。

図9 改築した新庁舎
図9 新庁舎.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1698893726582517959/photo/1

旧東生徒館を改築して、新教育館として竣工したそうです。

2.1 めっちゃ綺麗やん!

かつての東生徒館は、30人部屋であり現代では考えられない生活でした。

図10 30人部屋
図10 30人部屋.jpg
引用URL:https://k.sinaimg.cn/n/sinacn15/682/w405h277/20180420/1117-fznefkf6500231.jpg/w700d1q75cms.jpg

まあ、1998年に新学生館を建築したのは先見の明があったといえます。

正面吹き抜けも、広くなっており綺麗な状況です。

図11 吹き抜け
図11 吹き抜け.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1698893726582517959/photo/3

2.2 古鷹山からの眺めも良くなったね!

江田島にある古鷹山(標高394m)から、幹部候補生学校を眺めるのが幹部候補生の息抜きです。

そんな古鷹山からも、綺麗になった教育館の絶景が見えます。

図12 古鷹山から
図12 古鷹山から.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/FraFEvZagAAqMyC?format=jpg&name=4096x4096

以前の無機質なコンクリート製庁舎と違って、非常に見栄えのする光景となりました。
(どうやって財務省を説得したんだろう?)

2.3 時代の変化が来てるんだね!

海軍兵学校時代から、時が止まった場所と言われる江田島ですが変化も起きています。

手狭で耐震性が悪くなった庁舎を改築し、新庁舎が作られます。

図13 89式訓練
図13 89式小銃.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1580030495085117440/photo/4

かつて平成ひと桁世代までM1小銃で行っていた幹部候補生の小銃取扱訓練が、89式小銃を扱うようになって驚いたものです。
(海賊対処派遣で89式小銃を使うようになったため)

色々と変化の波が、江田島にも来ているのですね。
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(3)江田島出身者にとって恐怖の写真!

最後に、幹部候補生学校出身者にとって恐怖写真を1枚!

図14 学生隊本部
図14 学生隊本部.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_MOCS/status/1788116630267953613/photo/4

いやあああ(狂乱)!!!入室要領無限ループはもう嫌あああ!!

いつの時代も、江田島の風景は心に残ります(白目)!
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2024年05月10日

人工衛星もステルスの時代か〜!

『アナルプラグ型衛星じゃなくてよかった・・・!』
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2024年5月7日に、防衛省よりステルス衛星実証実験の情報が出てきました。

最近は衛星にも、ステルス性が求められるようになったといえます。

図1 ステルス衛星
図1 マルチミッション衛星.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/press/news/2024/05/07b.html

ステルス性能については、実空間で測定しないと分からないところもあります。

通信衛星や偵察衛星を補完できる、即応型衛星よ早く来い!
(前回記事):『 軍転法による仁義なき戦い呉編!
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(1)ステルスを極めるとこんな形になるのか!

衛星と言うと、大抵は気象衛星ひまわりのような形状を想像するかもしれません。
図2 気象衛星ひまわり
図2 気象衛星ひまわり.jpg
引用UURL:https://www.data.jma.go.jp/sat_info/satellite/Himawari89/img/Himawari89_2.jpg

しかし宇宙監視レーダーだと、地球上から捕捉しやすいという問題があります。

1.1 軍用衛星はできるだけ探知されたくない!

人工衛星を軍事用に利用することは、冷戦時代から数多く行われてきました。

偵察衛星などは、人工衛星利用の極致と言えるでしょう。

図3 KH-9
図3 KH-9.jpg
引用wiki

1970年代にアメリカで使用された、偵察衛星KH−9はこんな禍々しい姿をしていました。

低高度(高度約300km以下)で、レーダー探知を避けフィルムを地球上に落とすためこんな形になったと言われています。

現代でも、軍事用偵察衛星は探知されないためにいろんな工夫をしてると言われています。

1.2 ア〇ルプラグ型衛星?!

アメリカではステルス偵察衛星として、とんでもない形状の偵察衛星が1999年に打ち上げられています。

Misty-2(USA-144)という物で、高度約600km付近を飛行している模様です。

図4 Misty-2
図4 MISTY-2.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/DTW_zc_W0AEH3Un?format=jpg&name=large

どう見てもア〇ルプラグ・・・
(米国は大真面目にこんな衛星を作ったのか・・・)

衛星の前に巨大バルーンを作り出し、電波探知を回避するそうです。

図5 電波探知回避
図5 電波探知よけ.jpg
引用URL:https://satelliteobservation.net/2018/03/08/contested-space-ii-countermeasures/#jp-carousel-7073

地上の他に、宇宙空間の他の衛星から探知されないようにするには実際に打ち上げてみるしかありません。

1.3 衛星は落とされる物として考えないと!

意外と見落としがちですが、有事になれば通信衛星や偵察衛星は最初に攻撃される目標でしょう。

図6 ASAT
図6 ASAT.jpg
引用URL:https://www.eurasiantimes.com/wp-content/uploads/2021/10/ASAT-e1634934669867.jpg

すぐに代替衛星を打ち上げたくても、通常の大型衛星では間に合わなくなります。

かつてのSDI計画のように、宇宙では衛星戦争が勃発して次々に衛星が撃ち落とされます。

図7 SDI計画
図7 SDI.jpg

引用URL:https://ahf.nuclearmuseum.org/wp-content/uploads/2018/07/Artist.jpg

小型衛星をたくさん打ち上げることが必要ですが、宇宙空間でどれだけレーダーに映りにくいか実証実験をする必要があります。
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(2)計算と実測データーが違うことはよくある!

人工衛星については、シミュレーションでRCSを計算できる!なんて意見もあるかもしれません。

図8 航空機
図8 航空機RCS.jpg
引用URL:https://www.mdpi.com/aerospace/aerospace-09-00734/article_deploy/html/images/aerospace-09-00734-g001-550.jpg

航空機のRCSについては、ほぼシミュレーション通りになると言われています。

2.1 艦船のRCSは実測値が全然違う!

しかし艦船のRCS計測実験を海上自衛が行ったところ、設計段階のシミュレーションと全然違ったという実体験があります。

図9 艦艇RCS
図9 艦艇RCS.jpg
引用URL:https://www.emcos.com/images/Applications/App_Ships4_RCS_Problems_in_Ship_Simulation_Model.jpg

以前にも、艦艇のRCSについて書いた記事があります。
(参考記事):『 軍艦のステルス性の誤解と効果の狙いについて!【軍事技術】

設計段階でシミュレーションをしていた艦艇について、実測値はかなり違っていました。

RCSが大きいと言われていた「あさぎり」型護衛艦は、それほど大きくなかったことが判明しています。

ほぼシミュレーション通りのRCSであったのは、「こんごう」型護衛艦ぐらいです。

実環境で計測して、初めて分かることも結構多くあります。

図10 電波暗室
図10 電波暗室.jpg
引用URL:https://media.defense.gov/2009/Jan/27/2000634197/2000/2000/0/090121-F-3571D-130.JPG

艦艇は、戦闘機のように電波暗室で測定できるものではないですからね〜!

2.2 宇宙空間は何があるか分からない!

人工衛星については、地球上からの監視レーダーの他に衛星からの探知を検証する必要があります。

図11 SSA
図11 SSA.gif
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2022/image/zuhyo03010302.gif

地上から探知できなくても、高高度軌道の衛星に居場所を探知されると攻撃される恐れがあります。

今回の、即応型マルチミッション衛星についても宇宙空間での実証試験は重要といえます。

小型衛星で、ステルス性を極めるとどれだけ探知しにくくなるか実験すべきでしょう。
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(3)使い捨て衛星の時代が来るか?

民間企業ではキャノンが、超小型衛星の開発と実証を進めています。

図12 キャノン衛星
図12 キャノン衛星.png
引用URL:https://global.canon/ja/technology/pdf/canon-frontier-2018-j.pdf

高価格の大型人工衛星と併用して、小型使い捨て衛星を打ち上げる時代が来るかもしれません。

3.1 護衛艦から人工衛星を打ち上げ出来たらいいなあ〜

将来的には、護衛艦VLSから人工衛星を打ち上げるような戦術も検討すべきでしょう。

SM-2ミサイルの弾頭を交換して、人工衛星を搭載できるかな?
(誘導システムと弾頭炸薬を外せばスペースが開きそう・・・)
図13 SM-2
図13 SM-2.jpg
引用URL:https://media.defense.gov/2002/Jun/13/2002290720/600/400/0/020613-N-0000X-002.JPG

なんにせよ、即応型マルチミッション衛星は今後注目すべきものですよ!

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posted by sstd7628 at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事技術
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