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2023年09月29日

装備品の改修は難しいよねえ〜特におかじ部事業は!【防衛省】

『メーカーに文句言うだけじゃ改修は進まないのよ!』
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自衛隊装備品に関わると、良く現場からこれ何とか改修しろ!なんてよく罵倒の声が上がります。

しかしながら、現場の声を実際に改修作業まで持っていくには結構煩雑な手続きが必要になります。

図1 64式小銃
図1 64式小銃.jpg
引用wiki

64式自動小銃は、あれだけ文句を言われたのに大改修せずに来ています。

おかじ事業部の組織内の論理や、改修上申までの手続きが長すぎるんですよ!
(前回記事):『 キャハ?!T-14アルマータ戦車を全○にしてみました?【軍事技術】
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(1)装備品改修要求制度はあるけど途中で途切れるのよね

〇〇は使い物にならね〜!製造業者はクソだ!なんてのが世間をにぎわせています。

図2 M2洋上射撃
図2 M2洋上射撃.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/sf/news/images/y1099.jpg

海自にいたペンギンも、M2機関銃の銃架でえらい目に遭いました。

1.1 装備改善提案制度はあるけど上層部で立ち消えになる

陸海空自衛隊にも、ちゃんと現場から装備改善提案を受け付ける制度は存在します。

図3 装備改善提案に関する達
図3 装備改善に関する達.png
引用URL:http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/f_fd/2009/fy20100301_00061_010.pdf

一例として陸自の装備改善に関する達では、隊員及び部隊から装備改善提案を出すことができるとなっています。

陸士個人でも、装備改善提案を部隊に提出してゆくことが可能なんです。

現場部隊からの提案は、ここが使いづらい!このように直して!と簡単な内容で上級部隊に提出できます。

図4 装備改善提案書
図4 装備改善提案書.png
引用URL:http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/f_fd/2009/fy20100301_00061_010.pdf

経費などの話は、小隊長以上の幹部が調べて書き添えておくだけで十分提案書になります。

しかしながら、師団・旅団・大隊長などの上級部隊を経由していくといつの間にか提案書が立ち消えになっているのが多すぎるといえます。

部隊からの改善提案書は陸自補給統制本部にも通知されますが、師団・旅団から正式提案が無いと正式に動けません。

合議の合間に、いつの間にか立ち消えとなり結果として製造メーカーへの罵詈雑言しか残らない状況です。

おかじ事業部やうみじ水上事業部は、そんな装備改善提案が数多くあります。
(そらじ事業部は、改善提案がすぐに審査・改善する傾向があります)

1.2 ECP(技術変更提案)も嫌う組織体質は改善しないといけない

〇防関連企業の方にも見ていたく事の多い本サイトですが、あのECP(技術変更提案)がなかなか通らないなんて経験も多いかと思います。

図5 軽装甲機動車
図5 軽装甲機動車.jpg
引用wiki

軽装甲機動車なんて、市販部品が多いためECPでの製造中止品対策が連発した装備品です。

企業側はいろんなECPを提案して、整備保守体制をしてくれるのに防衛省側があんまり乗り気ではありません。

担当者のヤル気と、変化を嫌う組織の論理(金が無い!でごまかせる)も問題と言えます。

1.3 装備改善提案をもう少し真剣にやろうよ!

概算要求にて、装備品の不稼働という醜態をさらしたのは組織として恥じるべきことでしょう。

図6 装備品不稼働
図6 装備品不稼働.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan_gaiyo/2023/yosan_20220831.pdf

本来なら、しっかりと予備品を確保して活動できるようにするのが正常な組織です。

装備改善提案を毛嫌いして、予備品の確保もおぼつかない状況になっていたわけです。

P-1はおろか、P-3C哨戒機のエンジン数が足らなくて可動哨戒機が減少していたのがようやく表に出たといえます。

マジに装備改善提案に真剣に向き合おう!
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(2)防大の期別なんか装備改善に役立たねえんだよ!!

装備改善が進まない組織的な欠陥は、防大出身幹部が面子を気にして行動しないところにあると思います。

図7 防衛大学校
図7 防衛大学校.jpg
引用wiki

私ペンギンも防大出身者が原因で、装備改善が進まない体験をしたことがあります。
2.1 地雷の磁気センサー改修が進まない?!

防衛省に出向して、装備関連業務に従事していた時の話です。

ある時担当していた防衛装備製造企業から、陸自対戦車地雷の装備改善について相談を受けました。

図8 対戦車地雷
図8 72式対戦車演習地雷.jpg
引用wiki

写真は72式演習用対戦車地雷の写真ですが、92式対戦車地雷には磁気センサーが装着されています。

そんな対戦車地雷について、磁気センサーを製造する企業が〇防産業から撤退することになりました。

主契約会社からの相談は、磁気センサーを自社生産品に置き換えるECPを提出したけど装備本部(現防衛装備庁)の担当者が取り合ってくれないという物でした。
(海自の機雷磁気センサーについてはすでにECP適用済み)

図9 レールガンおじさん
図9 レールガン.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/D_bKPTXU0AUC-az?format=jpg&name=medium

どうやら装備本部の担当者が、銀英伝の「レールガンおじさん」のように聞く耳をもってくれないようです。

私ペンギンの仕事にも関わるため、製造企業と共に市ヶ谷の装備本部にて担当者と会議をするとにしました。

そこでまあ、防大出身陸自幹部のわがまま非理性的な行動に直面します。

2.2 お前防大何期よ?それ装備改善に必要ありますかぁ?

装備本部の担当者は陸自特科の若い1尉でしたが、開口一番ケンカ腰の発言が出ます。

(装本1尉)
『ペンギン1尉は防大何期だよ、俺は〇〇期だけどお前見たことないな?』
(ペンギン)
ああん?ワイが防大出身に見えるか?海の一般大院卒入隊組だワレぇ!』
『ついでに言うなら、おみゃ〜さんの3期上の扱いだコラぁ!』

図9ー2 怒り顔
図9 怒り顔.png
引用URL:https://www.irasutoya.com/2020/07/blog-post_408.html


装備本部(防衛装備庁)は、陸海空や内局などすべての防衛省の装備調達を取り仕切る組織です。

それなのにいきなり防大期別の話をして、会話の主導権を握ろうという姿勢にあ然としました。

事前に装本担当者の経歴を調べていて正解だったぜ!

防大の期別が上か下なのかが、装備改善につながるとおもってんのかあ!

2.3 コスト増の説明責任を会計検査院に説明できるんか?

その後、話し合いはつつがなく進み決定打となったのは、
『ECPをしないと調達コスト増加になるけど、会計検査院への説明は装備本部は説明できるんですね?』
というダメ押しが聞きました。

図10 磁気センサー
図10 磁気センサ.jpg
引用wiki

磁気センサー自体はどこでも作れるけど、地雷や機雷用のセンサーとなると耐圧など特殊仕様になります。

どうもその辺の技術的な話を理解しないまま、担当者としての権限を振り回していたようです。

陸自特科の装備に、磁気センサーを使う物なんてないわな。
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(3)製造企業へのヘイトはやめて!改善提案書を出して!

装備品の悪評をよく聞くことがありますが、意外と改善提案を出したという人はいなかったりします。

図11 89式小銃
図11 89式小銃.jpg
引用wiki

あれだけ酷評された89式小銃でも、改善提案でセレクタがアンビ化(左右両利き)になったのよ!

せめて改善提案書の怒涛の提出をしてから、文句を言ってください!

3.1 防衛局検査官に文句を言うという方法もある

意外な裏技として、地方防衛局の検査官に装備の苦情を言うという物があります。

図12 U-36定期修理完了
図12 U-36完了.jpg
引用URL:https://twitter.com/KinkichubuDB/status/1694575551082893787/photo/2

そらじ事業部やうみじ航空事業部の装備改善提案が次々と行われるのは、防衛局検査官に素早く改善要求が伝わるという部分があります。

防衛局検査官は、防衛装備庁の担当部署に対してすぐに連絡調整して装備改善改修を要求できます。

あんまり全国にいないけど、防衛局検査官は素早く装備改善に対応してくれますよ。

なお検査官と言っても防衛施設を専門とする検査官もいるので、要領よく文句を言いましょう。
(関連記事):『 【防衛省】知られざる地方防衛局・防衛事務所という組織のお仕事!
装備改善の方法は、担当者のやる気次第では素早くできますので根気よく見ていきましょう。
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posted by sstd7628 at 15:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 防衛省

2023年09月24日

キャハ?!T-14アルマータ戦車を全○にしてみました?【軍事技術】

『T-14アルマータ戦車の無修正写真流出!』
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ロシアのT-14アルマータ戦車は、量産車両がなかなか出ず写真も限られていました。

出てくる写真は、軍事パレードでのきれいな姿ばかりです。

図1 T-14アルマータ
図1 T-14アルマータ.jpg
引用wiki
そんな中で、T-14アルマータの装甲を外した無修正全○写真が登場してきました。

ロシアって、写真流出にとことん無頓着だよね・・・
(前回記事):『 Technical Answers to Richard's Japanese Submarine OSINT Questions【軍事技術】

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(1)T-14アルマータの無修正写真だ!

ウクライナ戦争で全く投入された実績のない、T-14アルマータ戦車についてはどうなっているのか不思議でした。

図2 T-14正面
図2 T-14正面.jpg
引用wiki
2022年よりロシア軍事展覧会アルミヤで、展示が始まったばかりです。

1.1 装甲を剥がした無修正写真が流出してるのか・・・

そんな中で、装甲を外したT-14アルマータの写真が出ていることが分かりました。
図3 装甲を外したT-14
図3 装甲を外したT-14.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/F6s2Zi-WoAAJdkl?format=jpg&name=small

2015年に初登場した最新鋭戦車なのに、装甲を外した写真がもう出回っているのか・・・

しかしながら、なかなか砲塔部分の隠れていた部分が全て見えており貴重な写真です。

どうも2021年あたりに、すでにロシア国内放送でこの映像が流れたようです。

対戦車弾を物理的に無効化する、ハードキル型アクティブ防御システム(APS)のZaslin設置位置もしっかりわかる大変貴重な画像です。

しかしながら、どこかで見たことのあるシルエットだなー?

1.2 T-95戦車オブイェークト195の試作車写真に似てるんだ!

記憶をたどると、2019年に紹介したT-95戦車の試作車両写真がありました。

図4 T-95戦車
図4 T-95戦車.jpg
引用URL:https://ic.pics.livejournal.com/bmpd/38024980/6039392/6039392_original.jpg

ロシアの軍事を知るときに利用させてもらっている、BMPDニキ( https://bmpd.livejournal.com/ )が2018年に公開した写真を、いつも利用させてもらっています。

ホントにオブイェークト195に、そっくりなのがT-14アルマータの内部構造といえます。

まあT-95戦車の技術を利用して、無難に完成させたといえます。

以前にも、T-95戦車の記事を書きましたがT-14の装甲を外した写真が出てくるとは思いませんでした。
(関連記事):『 【ロシア】幻の「T-95戦車」スクープ写真流出か?!

1.3 T-14は量産できていないとみるべきか?

2022年11月ごろに、T-14アルマータ戦車はロシア南西部地域の軍事訓練場に移動したという情報が駆け巡りました。

図5 T-14ドンバス
図5 T-14ドンバス.jpg
引用URL:https://www.armyrecognition.com/images/stories/news/2022/december/Russian_latest_generation_tank_T-14_Armata_would_be_deployed_in_Ukraine_Donbas_region_925_001.jpg

いよいよ最新鋭戦車投入か?!と思われましたが、結局は実戦投入が確認できないままです。

20両程度という生産数で、ウクライナ戦争の戦車損耗補填が最優先となり量産に移行できていないようです。

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(2)ロシアって写真がいつも漏洩するよね

ソ連時代はともかく、ロシアになってからよく写真情報が漏洩するようになりました。

図6 巡洋艦モスクワ撃沈
図6 巡洋艦モスクワ撃沈.jpg
引用URL:https://topwar.ru/uploads/posts/2022-04/thumbs/photo_2022-04-18_04-03-08.jpg

巡洋艦モスクワの被弾した写真なんかは、本来漏洩しちゃいけない画像情報なのに・・・

2.1 なんでドックで揚陸艦と潜水艦が大破するんですかぁ!

ここ最近のニュースで一番驚いたのは、クリミア半島のロシア海軍基地セバストボリで揚陸艦と潜水艦が撃破されたことです。

図7 大破揚陸艦
図7 大破揚陸艦.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/F56CjxTWUAA7rSi?format=jpg&name=large

まあ、揚陸艦はあれだけ炎上していたから目立ちやすいでしょう。

しかしながら潜水艦の方は、撃破できたか戦果不明で衛星写真からでしか確認できない状況でした。

BDA(戦闘損傷評価)を相手にさせないためには、写真情報などは絶対漏洩してはいけないものです。

潜水艦が生きているかもしれないというだけで、脅威評価が上がるほどです。

2.2 なんで潜水艦撃破写真がネットに上がるんですかぁ!

そんな中で、2023年9月18日にはドック入渠中に攻撃を受けたキロ級潜水艦の写真が流出します。

図8 キロ級潜水艦
図8 キロ級潜水艦.jpg
引用URL:https://twitter.com/CITeam_en/status/1703736274484334701/photo/1

何で詳細な写真が出るんですかあ!これは完全に大破でしょうが!ウクライナ海軍大喜びですよ!

ホントにロシアの防諜体制が機能してるのか、疑問を呈するしかありません。

電子機器の発達により、簡単に写真をネットに挙げられるとはいえものすごい時代になりました。
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(3)マジにウクライナ戦争はどうなる?

ウクライナの反撃と共に、黒海艦隊司令部が巡航ミサイル攻撃で攻撃されるなど混沌としてきました。

図9 黒海艦隊司令部攻撃
図9 黒海艦隊司令部攻撃.jpg
引用URL:https://ichef.bbci.co.uk/images/ic/512xn/p0gg7v3z.jpg

こりゃあ、クリミア半島が早期にウクライナによって奪還される可能性も出てきたといえます。

今後も、ウクライナ情勢とロシアから目が離せないですよ!
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posted by sstd7628 at 09:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 軍事技術

2023年09月15日

Technical Answers to Richard's Japanese Submarine OSINT Questions【軍事技術】

『ハッキングじゃないよ!海外OSINTへの情報提供だよ』
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There is a person named Richard (@EmbersOfSuns) who does #OSINT about submarines around the world.

Him: https://twitter.com/EmbersOfSuns

This person requested information about the Maritime Self-Defense Force's Soryu class submarines.

Figure 1: Bridge of the Soryu class submarine
図1 アンテナ.jpg
URL: https://twitter.com/EmbersOfSuns/status/1613677551330951171

Mr. Richard's design has been very helpful in understanding submarines.

As a thank you, we will provide information from Japan.
(Due to the use of Deepl translate)
(前回記事):『 ついにFCS-4開発開始となるか?!【海上自衛隊】
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(1) Who am I? I am a naval officer involved with submarines.


If you suddenly send me information from a suspicious person in Japan, the information will be considered inaccurate.

Who are you? What is your background? I will answer the following questions.

1.1 I am a retired JMSDF officer and submarine engineer.

I writer a blog in Japan under the name Penguin.

I am a former officer of the Japan Maritime Self-Defense Force (retired Navy Lieutenant Commander ).

During my service in the JMSDF, I was in the department that maintained submarine equipment, surface ship equipment and special forces SBU equipment

Figure 2 SBU
図2 SBU.jpg
URL: https://pbs.twimg.com/media/E_YsRMbVQAEdh0S.jpg

I was involved in submarine construction and repair, and was involved in the construction phase of the Soryu class submarine.

It was also involved in the development of the FCS-3, which is equipped by the Maritime Self-Defense Force ship.
(関係記事):『 【艦発隊】特別警備隊(SBU)に関係する研究について
Figure 3 FCS-3
図3 FCS-3.jpg
Citation wiki

1.2 Japanese submarine information is strictly confidential and information is difficult to obtain.

When conducting OSINT, you may be troubled by the fact that information on Japanese submarines is almost impossible to obtain.

In Japan, there was a TOP SEACRET leak in December 2022.

Figure 4: Military Secrets
図4 軍事機密.jpg
Citation wiki

Therefore, submarine information has always been difficult to obtain.

The information we provide this time is only delivered from the information disclosed in Japan.
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(2) The object is an ESM antenna.

In conclusion, the object is an ESM antenna.

The model number is called "ZLR-3-6" and it is a Direction Finding (DF) antenna.

2.1 Radio Direction Finding and Information Gathering Antenna

You might think that an ESM sensor on a periscope would be sufficient for a submarine.

Figure 5: Submarine periscope
図5 潜水艦潜望鏡.jpg
Citation wiki

However, after the Souryu class submarine, the wideband radio wave information gathering capability was required to be improved.

Therefore, a high-performance ESM antenna was installed for radio direction finding and submarine intelligence espionage(SIGINT MSSION).

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(3) Can someone pass the word to Richard (@EmbersOfSuns)!

I do not have an X account.

Therefore, I cannot provide information to Richard (@EmbersOfSuns) directly.

If possible, please get the information to him.
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posted by sstd7628 at 13:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 軍事技術

2023年09月09日

ついにFCS-4開発開始となるか?!【海上自衛隊】

『令和13年度護衛艦に間に合えばいいけど』
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令和5年度の政策評価にてついに、次世代護衛艦建造の射撃戦闘指揮システムなどの開発が始まるようです。

FCS-3も開発開始から40年を超えるため、2030年代以降の戦闘システムとして適切な開発時期でしょう。

図1 FCS-3
図1 FCS-3.jpg
引用wiki

ただ、FCS-2・FCS-3の開発遅延の教訓をどれだけ生かせるか見ものとなります。

FCS-3もボロクソ言われたけど、FCS-2の開発遅延はもっとひどかったんだからね!
(前回記事):『 せ戦争じゃあ・・令和6年度概算要求を見た感想【防衛省】
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(1)ついに新護衛艦3点セットが登場だ!

令和5年度の政策評価にて、令和13年度護衛艦(13DD?FFG?)に搭載される開発品が発表されました。

図2 高速高機動目標対処レーダー
図2 レーダー.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/policy/hyouka/seisaku/2023/pdf/jizen_12_honbun.pdf

ついに新時代の護衛艦開発が始動したと言ってもいいでしょう。

1.1 FCS-3などの3点セットを思い出すなあ

今回の令和6年度からの研究開発は、
・高速高機動目標対応レーダの開発(FCS-4になるのかな?)

・新艦対空誘導弾(能力向上型)(ESSM後継国産弾)

というように、令和13年度(2031年)護衛艦に搭載する装備の開発を進めるものです。

図3 新戦闘指揮システム
図3 新戦闘指揮システム.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/policy/hyouka/seisaku/2023/pdf/jizen_02_honbun.pdf

かつての、FCS-3を含む3点セットATECS(FCS-3・ACDS・RIM-4)を彷彿とさせるものです。

もう新時代の開発を行う時代になったのだなあ、という感慨深いものがあります。

1.2 HGV対処研究はかつてのASMDを思い出す。

研究の主眼に置かれたのは、現用のFCS-3では難しいHGV(極超音速滑空兵器)への対処を行うものです。

図4 HGV
図4 HGV.png
引用wiki

最近の流行であるHGV対処を急ぐのは、かつて1970年代以降にASMD(対艦ミサイル防御)対処を急いだ時代に重なるものがあります。

かつてのゲームチェンジャーだった対艦ミサイルも、HGVにはかなわない状況です。

今後の流行として、HGV対処を主眼としてレールガン搭載も視野に入るでしょう。

1.3 予定通りに開発完了できるかなあ?

ただFCS-3に関わったものとしては、どれだけ開発遅延を縮小して予定通りに開発できるかが心配です。

図5 GFCS-1
図5 GFCS-1.jpg
引用wiki

すでに全機が退役したGFCS-1(72式射撃式装置)ですが、開発開始は1960年で制式化に12年かかりました。
(途中でFCS-0(68式射撃式装置)はできたが、さらに実用化に6年かかった)

射撃式装置や艦載レーダーの開発は、開発遅延との闘いです。

今回は、どれだけ早期に開発完了できるかが見ものでしょう。
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(2)FCS-3・FCS-2の遅延は艦艇建造にも影響した

搭載装備品の開発遅延は、護衛艦建造に重大な影響を与えることになります。

図6 謎護衛艦
図6 謎護衛艦.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/CrlLV3GVYAA82ce.jpg:medium

たまに出てくる謎護衛艦のポンチ絵は、FCS-3を搭載する予定だった「たかなみ型(10DD)」の残影です。

2.1 FCS-3はACDSの遅延が響いた

開発についてボロクソに言われるFCS-3について、最大の開発遅延の要因だったのはACDSです。

図7 ACDSの概要
図7 ACDSの概要.png
引用URL:https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_1283286_po_TRDI50_05.pdf?contentNo=5&alternativeNo=

平成4年に試作を開始して、平成10年に実用試験を終了する予定でしたが2年の開発遅延となりました。

対潜情報処理装置(ASWCS)との連接や、FCS-3・RIM-4との連接に手間取ったのが原因です。

10DD(たかなみ型)の1番艦から搭載する予定が、4番艦(12DD:すずなみ)に延期されさらに16DDH(ひゅうが)まで搭載が延期される結果となります。

FCS-3のレーダ素子も1990年代には最新鋭だったガリウムヒ素(GaAs)半導体が、2000年代には陳腐化してしまいました。

図8 ガリウムヒ素半導体
図8 GaAs.jpg
引用URL:https://www.nisshinbo-microdevices.co.jp/img/rf-device/rf-column_01-04.jpg

あきづき型護衛艦(19DD)からは、窒化ガリウム(GaN)に変更してようやく何とかなった状態です。

たかなみ型護衛艦からFCS-3を搭載できていれば、今とは違った艦隊になっていたかもしれません。

2.2 FCS-2は4年の遅延で危うく国産化断念の瀬戸際だった

現在の護衛艦にて、いまだに主力として活躍しているのがFCS-2(81式射撃式装置)です。

図9 FCS-2
図9 FCS-2.jpg
引用wiki

護衛艦の多くに見かける名品ともいえる射撃指揮装置ですが、開発当初4年の開発遅延があったことは知られていません。

図10 護衛艦しらね
図10 護衛艦しらね.jpg
引用wiki

FCS-2は1970年(昭和45年)に開発を開始して、1975年(昭和50年)に開発完了をする予定でした。

まあそれが洋上での技術・実用試験で不具合連発により、50DDH(しらね型)への搭載を断念することになります。

急遽暫定の短SAM管制用FCSとして、シグナ—ル社(現タレス社)のWM-25を搭載することになります。

実用試験では、7回の大規模改修を行い4年の遅延をすることになります。
(開発当時に、プロジェクト管理(LCC)があったとっくに中止だったでしょう)

図11 改修後のくらま
図11 くらま.jpg
引用wiki
(「しらね」・「くらま」は2000年代にWM-25をFCS-2に換装)
当時すでに1977年(昭和52年)には、FCS-2搭載を前提した「はつゆき型」「いしかり型」護衛艦の発注が行われておりました。

1978年には 「これがダメならFCS-2計画は放棄して、海外製WM-25を搭載する」という最終リミットが示されます。

官民一体となって猛然と海上試験を行い、ようやく1979年に制式化して国産FCSは生きながらえます。

もしかすると、国産FCSが途絶えた世界があったかもしれません。

2.3 FCS-3改はまだよい方だった

FCS-3改(今のひゅうが搭載用)の改修試験が難航したとき、「FCS-2の時よりはまだましだから!」とナゾの励ましの上でX帯イルミネーターの試験は予定通りに完了しました。

SPY-1Fを19DDに搭載しろ〜!というナゾの圧力に負けず、FCS-3AやOPY-1/2の系譜につながったのはよかったといえます。
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(3)2030年代にどれだけ間に合うかな?

令和13年度護衛艦(13DD?FFG?)は、計画通り新型FCS−4が完成しないかもしれません。

しかしながら、開発遅延を可能な限り圧縮することで成功の可能性はあります。

3.1 たかなみ型代替艦という認識で良いのかな?

もがみ型護衛艦は、掃海艇・あさぎり型・あぶくま型護衛艦の代替として12隻建造となりました。

図11 もがみ型
図12 もがみ型.jpg
引用wiki

今回登場したのは、2035年以降に退役が始まる「たかなみ型」護衛艦の代替艦と考えるのが適切でしょう。

多少開発が遅延しても、装備換装で対応できるように設計も考慮されるかもしれません。

FCS-4の研究開発は、多少開発遅延を覚悟しても実施していくべきことでしょう。

FFM22隻の整備が終了後に登場する、13DD?を楽しみに待ちましょう!
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2023年09月04日

せ戦争じゃあ・・令和6年度概算要求を見た感想【防衛省】

『どえらいこっちゃ!マジに準備を始めたな』
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令和6年度概算要求が2023年8月末に提出され、防衛省の概算要求も登場しました。

皆さんの感想は、まさにこんな気分でしょう。

図1 戦争じゃあ
図1 戦争じゃあ.jpg
引用:野望の王国(雁屋哲原作:日本文芸社)

謎の精密誘導弾は結局、スタンドオフミサイルの一つとして登場するようです。

なかなか思い切った予算編成になったといえます。
(関連記事):『 【防衛省】令和3年度予算案決定!ASM-3Aも調達!
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(1)精密誘導弾はミサイルか〜

前回の記事にて、ナゾの精密誘導弾について考察いたしました。

(前回記事):『 精密誘導弾ってなんやろなあ?【防衛省】
図2 XGCS-2
図2 XGCS-2.png
引用URL:https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11339364/www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/16/jigo/sankou/11.pdf

XGCS-2の超射程ロケット型を予想していましたが、外れだったようです。

1.1 スタンドオフミサイルになるのか〜

令和6年度概算要求において、事前情報のあった精密誘導弾の概要が判明します。

図3 精密誘導弾
図3 精密誘導弾.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/2024/yosan_20230831.pdf

結局はスタンドオフ防衛能力の中で、新たなミサイルを開発することになったようです。

XGCS-2を改良した、和製GLSDBが見てみたかったです。

1.2 先進対艦・対地弾頭技術の量産かな?

2015年から研究されていた、先進対艦・対地弾頭技術の研究が量産化に進むのでしょう。

図4 先進対艦・対地弾頭技術の研究
図4 先進対艦対地弾頭技術.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/img/rikusouken/img2022_rikusouken08.png

この技術研究もなかなか強力でしたが、うまく量産化に進めたようです。

1.3 詳細は政策評価事業で出るかな?

今回の概算要求については、精密誘導弾(新地対艦・地対地精密誘導弾)の外観イメージは登場しませんでした。

図5 155mm多目的弾
図5 155mm多目的弾.png
引用URL:https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11339364/www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/14/jigo/sankou/04.pdf

03式155mm多目的弾のように、あまり詳細が公表されなかった装備についても政策評価事業に登場します。

まあ、政策評価を待ってどんな装備になるか待っていましょう。
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(2)パトリアAMV810両?!新型FFM4880t?!

令和6年度概算要求と共に、いろんな情報が雪崩のように襲ってきています。

図6 パトリアAMV
図6 パトリアAMV.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/2024/yosan_20230831.pdf

令和5年度から調達が始まった、パトリアAMV装輪装甲車は衝撃の情報です。

2.1 パトリアAMVを810両も導入?!

96式装輪装甲車の後継として、パトリアAMVの導入が始まり年間28両というハイペースな調達が進んでいます。

総計どのくらい導入するのか不明でしたが、プロジェクト管理プログラムにて予定調達数が判明してびっくりです。

「810両」

ふぇ?810両?!96式装輪装甲車(361両)より多いじゃん!

まあある意味、最大の驚愕要素と言えます。

ライセンス国産を日本製鋼所(JSW)が行うというニュースが吹っ飛ぶくらい、大量調達です。

本気で有事に向けて準備をするようになったと言えます。

2.2 新型FFMは4880t!
さらにビックニュースと言えば、もがみ型を改良した新型FFMが4880tまで大型化しました。
図7 新型FFM
図7 新型FFM.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup050825.pdf

むらさめ型護衛艦(基準排水量4550t)より増量するとは、なかなか思い切ったといえます。

1隻800億ほどになるようですが、まあDDの更新用である以上高騰は避けられません。

年間2隻の建造ペースを落とさずに、連続して建造できれば最高でしょう。

2.3 新型補給艦はやはりデカくなるか!

海自向けでいえば、とわだ型補給艦の代替となる新型補給艦が出てきました。

図8 新型補給艦
図8 新型補給艦.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/2024/yosan_20230831.pdf

ましゅう型などの形状に見慣れた人にとっては、驚きのデザイン変更となるでしょう。

ただ元々補給艦の運航において、視界を改善して欲しいと要望が出ていました。

さらにいずも型護衛艦への補給を考えると、船腹が大きくとれる形状への変更は納得です。
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(3)維持整備費の大幅増額は素晴らしい!

後方支援を行っていたものとしては、整備維持費の倍増は素晴らしいの一言です。

図9 整備維持費
図9 整備維持費.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/2024/yosan_20230831.pdf

これでもう、ニコイチ整備をしなくて済むかも?

3.1 部品不足は昔から言われてきた

部品不足は、最近始まったことではありません。

図10 部品不足
図10 部品不足.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan_gaiyo/2023/yosan_20220831.pdf

「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」と後方は虐げられてきましたが、ウクライナ戦争でようやく尻に火が付いたといえます。

正面装備優先のツケを、今になってやっと支払う結果となりました。

何とかこれで部品不足の解消が、進んで欲しいと思います。

3.2 兵站の充実が進むか?

兵站軽視が続いた自衛隊も、ようやく兵站補強を行えるようになりました。

弾薬燃料の他にも、医療体制の強化がもっと行われるべきでしょう。

図11 医療体制
図11 医療体制.jpg
引用URL:https://static01.nyt.com/images/2022/05/30/multimedia/30Firsov-inyt/28Firsov_3-articleLarge.jpg?quality=75&auto=webp&disable=upscale

ウクライナ戦争で見せつけられた、大量の戦傷者への治療体制を構築できるか?

今後の準備が大切といえます!
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posted by sstd7628 at 09:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 防衛省
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