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2015.07.12
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カテゴリ: 歴史
図書館で『昭和史をどう生きたか』という本を手にしたが・・・
半藤さんの対談相手の12人が、なかなかのメンバーである。
かの今次大戦に対して、行け行けどんどんの人が含まれていない人選がいいではないか♪


【昭和史をどう生きたか】
半藤

半藤一利著、東京書籍、2014年刊

<「BOOK」データベース>より
特攻に最後まで反対した指揮官の戦後。従容として孤島に身を殉じた将官からの手紙。空襲の空に凧を揚げていた少年。「阿部定事件」で中断した国会。反安保デモの終った夜…。史上例を見ない激動の時代に生きた人間たち、そして自分自身。「半藤昭和史」の対話篇、刊行なる。
【目次】
ふたつの戦場ミッドウェーと満洲ー澤地久枝/指揮官たちは戦後をどう生きたかー保阪正康/なぜ日本人は山本五十六を忘れないのかー戸高一成/天皇と決断ー加藤陽子/栗林忠道と硫黄島ー梯久美子/撤退と組織ー野中郁次郎/東京の戦争ー吉村昭/戦争と艶笑の昭和史ー丸谷才一/無責任論ー野坂昭如/幕末から昭和へ熱狂の時代にー宮部みゆき/清張さんと昭和史ー佐野洋/戦後六十年が問いかけるもの(辻井喬)

<読む前の大使寸評>
半藤さんの対談相手の12人が、なかなかのメンバーである。
かの今次大戦に対して、行け行けどんどんの人が含まれていない人選がいいではないか♪
rakuten 昭和史をどう生きたか



昭和史といえば、満州国の成立過程が大問題であったわけですね。
そのあたりが澤地久枝さんとの対談に見られます・・・・いや、勉強になります♪

<満州国がなければ太平洋戦争はなかったかもしれない>p52~56
澤地 :いま私が気になるのは、満州国をつくった時に、最初の国家予算は誰がおカネを出したのだろうという点です。国であるからには、国家予算がなければ困るでしょう。

半藤 :カネを出したのは陸軍だと思われますが、最初に満州国の国家予算はどうやって組んだのかはよく分かりませんね。

澤地 :満州中央銀行が出来て、紙幣を発行する。国務院も途中から予算を議決してるのです。けれども最初の時にはどうしたのかなというのが私の疑問です。中国全体で言えば、中国が1927(昭和2)年に一応北伐が終わって、蒋介石を中心にして纏まっていく。その後の緊急の課題は幣制改革、すなわち貨幣を統一しなければならないことです。日本にしてもその必要は理解すべきだったと思う。イギリス人のリース・ロスが、日本と共同で幣制改革をすすめようと誘うのですが、日本は拒絶し、結局イギリスによって中国の貨幣の改革は成就する。

 イギリスは阿片戦争のようにひどいこともやっているけれど、一方で中国に貢献もしている。しかし、日本は一から十まで敵役になるような政策を選択する。満蒙は生命線であり、中国を自分の掌握下に置きたいと言いながら、トラブルばかり大きくなっていく。極端に言えば、アメリカとの戦争にしても満州、中国問題がなかったら起きなかった。

半藤 :そりゃもうそのとおりですよ。満州事変以来、軍がぐんぐん台頭してきて、じつに好戦的で野蛮な国家になった、というのが基本的なアメリカの対日観ですからね。しかもこと国防に関することになるとアメリカは、日本の国策と正面衝突する門戸開放とか領土保全とかの基本原則をもって迫ってくる。一歩も譲ろうとはしないのですからね。日本のささやかな野心も決して認めようとはしない。戦争への一本道と言ってもいいわけです。

澤地 :野心は次なる野心を生む。満州国建国の翌年(昭和8年)に、国民政府が日本の満州支配を事実上認めたタンクー停戦協定が結ばれます。この時に、山海関の南に中立地帯が作られる。そこに日本は、殷汝耕を首班とする〇東防共自治政府という傀儡政権をつくる。殷汝耕夫人は四国出身の日本人で、ここは大陸の阿片の密貿易の拠点になった。

 日本はさらに華北も手中におさめようとする。すなわち梅津・何応欽協定、土肥原・秦徳純協定で、中国側の反日感情に火をつける。満州国建国から日中戦争が始まるまでの間に日本はそういう既成事実による中国の主権侵犯を積み重ねていく。しかし、満州に留まっていれば、国際連盟加盟国は、経済不況で背中に火がついていたから、満州国は国際的には妥協されて認められていたかもしれない。

半藤 :もうすでに国際連盟は半分以上妥協していましたね。

澤地 :しかし日本は昭和8年に国際連盟を脱退して、自ら孤立への道を歩いていく。ドイツも同様で、孤児同士は1936(昭和11)年に日独防共協定を結んで、運命的な選択をする。

 同じ11年に、スイ遠事件という悪名高い事件が起きますね。内蒙古の政治代表である徳王が、田中隆吉のバックアップを受けて「内蒙古の失地回復」と称してスイ遠を攻め、スイ遠事件が起きるけれども、フ作義の率いる精鋭軍隊によって、徳王側は惨敗を喫する。これが、中国の抗日感情、士気の高揚につながるのです。日本はそんなに恐れなくてもいいという事実が張学良の心を揺さぶったと思う。

 張学良は蒋介石の指示どおりに、共産党軍を討伐する軍の最高指揮官として前線にいた。満州事変の時は抵抗していない。長征後の中共軍を包囲して、同胞相食む戦闘を前に苦悩していた。そこへスイ遠での勝利です。スイ遠事件がその後西安事件の引金となり、さらに国共合作につながったと思う。

半藤 :いまの一連の話で、軍がとにかくいちばんよくないと思えるのは、満州事変のあとの処理だったと思うのです。満州事変はあきらかに陰謀であるということが分かっていたわけですからね。

澤地 :天皇の命令もなくやったわけですから指揮官たちはセン権の罪で死刑に値します。
半藤 :ところが現実には、関係した本庄繁、石原莞爾、板垣征四郎、林銑十郎らは全員出世して、なかには男爵にまでなる軍人がいた。「勝てば官軍」です。そうやって「悪いことをしてもバレずにうまくやればいい」という教訓を残したことが陸軍を徹底的にダメにしたと思います。要するに軍人は皆勲章が欲しいのです。だから、スイ遠事件も起こる。満州の次は内蒙古、内蒙古の次は中国北部というわけです。盧溝橋事件も似ているところがある。勲章めあてに拡大していった。

 しかし、いちばん大きいのが満州事変なのです。だから石原莞爾がやったことは、褒めていいのか、貶していいのか分からないけれども、すごいことを考えた。ソ連の脅威に対抗したうえで、最後は日米戦をやるために、満州という地域を日本の支配下に置くという大構想を現実に成功させたわけだから。

澤地 :当時、板垣征四郎は上官なのに、「なるほど」と思ったのですね。

半藤 :石原莞爾は評して曰く「板垣さんは足の裏に針を刺すと、三日ぐらい経つと痛いと思う人だ」という(笑)。板垣は大雑把な人だったのでしょうね。だから石原莞爾にとってはよき上官だった。それで満州が日本の一部になってしまったのですね。

 でも満州進出はすべて軍が推進したと、責任をそれだけに帰するというわけにはいかない。マスコミは太鼓を叩いたし、日本人の多数がそれはいいと思ったのですから。それこそ澤地さんのご両親を含めて、当時の日本人は、満州はこれから日本と仲良くなっていく国だという思いで渡っていったのではないですか。


半藤さんと宮部みゆきさんが坂本龍馬についてミステリー仕立てで語っているが・・・
文芸にも秀でたマルチタレントという新解釈が出たりして、面白いのです。


<幕末のミステリーを歩く>p249~253
半藤 :宮部さんと私は、同じ都立隅田川高校の卒業生なんですよね。私の時は府立七中と言いましたけど。下町っ子同士なんだよね。

宮部 :そうなんです。今日は「歴史探偵」でいらっしゃる大先輩に歴史のお話を伺えるのを本当に楽しみにしてきたんです。もう、伺いたいことがたくさん!

半藤 :そうですか。

宮部 :半藤さん、『幕末史』の中でチラッと、坂本龍馬という人は、ここまで伝説化されるほどすごい役割を果たした人なのかどうかは疑問だ、とお書きになっていましたよね。

半藤 :そうそう。龍馬の手柄のように思われている薩長同盟だって中岡慎太郎と土方久元がすでに計画して動き出しているのにあとから乗っかっているだけですし、大政奉還の発想自体、勝海舟と大久保一翁に伝授されたことです。人物の魅力はすごくあったんだけど、独自の発想はなにもない。

宮部 :私もそう思うんです。やっぱり司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』という小説が素晴らしくて、あれでみんな龍馬に惚れちゃうんですよね。ある種のカリスマ性があって、陽性の人で、人好きがしたのですね。

半藤 :穏やかな人で、人の話をよく聞くし、弁が立つし、女にもモテたし、生涯二回しか怒鳴ったことがないけど、そのうちの一回は薩長同盟の時に西郷さんを怒鳴りつけた、と。「俺たちが命懸けでやっているのはなにも薩摩や長州のためじゃない、新しい日本のためだ」・・・・本当かどうか知らないけど、かっこいいんです、ここが。

宮部 :いいシーンですよねえ。居並ぶお偉方に向かって堂々と、つまらない面子なんか捨てろ、と言えるかどうか。

半藤 :考えてみれば西郷も大久保もみんな迫力あるすごい人たち。今、新人議員が小沢一郎さんを怒鳴りつけるようなものでしょう。そんなことできる人なんていないよ(笑)。

宮部 :「この若造、誰や?」と無視されても仕方なかったところなんですね。それなのに、龍馬のエネルギーが、パッションが、通じた。

半藤 :龍馬の後ろには海舟と大久保一翁という大物がついていましたからね。この二人がどんどん添え状を出して、龍馬は浪人にもかかわらず薩摩の島津斉彬、福井の松平春嶽とか毛利公とか、トップにすぐ会いに行ってる。普通は行けと言われたところで、そう簡単に殿様に会う気にならないと思いますけどね。

宮部 :添え状を出させてしまう魅力、それを持って会いに行く行動力、そして会ってしまえばなんとかなっちゃうという・・・・人物に大きな魅力があったのでしょうね。

半藤 :宮部さん、有名な都都逸の「何をくよくよ川端柳、水の流れを見て暮らす」というの、ご存じ?

宮部 :はい。

半藤 :これがね、坂本龍馬作だというんですよ、矢田挿雲の本を読んでいたらそう書いてあるんです。伏見の寺田屋の二階から眼下の淀川を眺めながら作った、と。

宮部 :エーッ!

半藤 :それから「咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が勇めば花が散る」、あれもそうだというんです。こんな有名な歌が、ほんまかいなと思うんですけどね。でも龍馬から乙女姉さんに当てた手紙なんか見ますと、ものすごく茶目っ気がありますから、ありえないことではない。高杉晋作の作と思われていたこの都都逸が、本当に龍馬作だとすると、龍馬は粋な才気のある人だということが非常によく分かります。漢学の素養がないことも分かるけど(笑)。かえってよかった。

(以降、文字数制限により省略、全文は ここ








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Last updated  2015.07.12 06:04:34
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