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2015.09.25
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カテゴリ: 歴史
図書館に借出し予約していた『対華二十一カ条要求とは何だったのか』をゲットしたが・・・・
ゲッ! 完璧な論文スタイルで、注釈のページが3分の1ほど占めています。
このような人文系の論文を手にしたのは、もしかして初めてかな♪

ナショナリズムで沸き立つ日中両国であるが・・・この際、冷静に歴史を検証してみたいのです。


中華

奈良岡聰智著、名古屋大学出版会 、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
沸騰する世論、先鋭化する日中。反日への決定的転換をもたらした世紀の失政の原因を詳細な実証により解明、100年を経てなお影を落とす外交交渉の全貌を捉えた渾身の成果。
【目次】
満州問題ー21ヶ条要求の起源/第1部 21ヶ条要求はなぜ提出されたのか(21ヶ条要求提出の背景/参戦外交再考/参戦をめぐる世論と国内政治/21ヶ条要求の策定過程)/第2部 21ヶ条要求の提出とその波紋(21ヶ条要求をめぐる外交交渉/21ヶ条要求と国内政治/21ヶ条要求と世論)/21ヶ条要求とは何だったのか

<読む前の大使寸評>
中国の凄まじい軍拡に対峙して、「日中対立の原点」をたどる意義は深いのでしょう。
吉岡桂子委員の推す歴史書とあれば、いい本だと思います。
ちょっと無責任な寸評かもしれないが、それだけ吉岡委員を信頼しているわけです。

図書館でこの本を手にしたが・・・
ゲッ 完璧な論文スタイルで、注釈のページが3分の1ほど占めています。
このような人文系の論文を手にしたのは、もしかして初めてかな♪

ナショナリズムで沸き立つ日中両国であるが・・・この際、冷静に歴史を検証してみたいのです。
<図書館予約:(7/05予約、9/19受取)>

rakuten 対華二十一カ条要求とは何だったのか


この本で、情報戦、プロパガンダのあたりを見てみましょう。
p200~203
<外交交渉の開始>
 二十一ヶ条要求をめぐる外交交渉の特徴は、それが「外交戦」であったと同時に「情報戦」でもあった点にある。1905年の北京条約めぐる外交交渉の際、清国全権は日本側からの要請を守り、交渉内容を外部に漏洩することはなかった。1913年の南京事件をめぐる外交交渉にあたっても、袁世凱政権は、中華民国の承認問題を間近に控えていたこともあって、情報を列強や中国国内に漏らすことなく、短期間で交渉を終わらせた。

 しかし、第一次世界大戦勃発以降、中国のメディアは、日本が大戦を利用して権益を拡張することを警戒し、その動向に神経を尖らせていた。特に、青島が陥落した後は、山東問題の行方を注視しており、二十一ヶ条要求が提出された頃には、中国の新聞各紙は日本軍の早期撤兵を求めて論陣を張っていた。こうした中で、日本政府は二十一ヶ条要求を提出した。

 要求内容が南京事件の時とは比べ物にならないほど大きかったため、袁世凱政権は徹底抗戦を試みた。袁世凱は、外交での力不足を補うために、国内世論を積極的に動員すると共に、情報を巧みに操作・利用し、日本の行動の非を欧米に訴える作戦に出た。以下では、二十一ヶ条要求をめぐる外交交渉を、「外交戦」のみならず「情報戦」という側面にも着目し、列強とりわけイギリスが果たした役割に注意を払いながら、考察していきたい。

 1915年1月18日、北京で日置益駐華公使は袁世凱に面会し、二十一ヶ条要求を提出した。これを受け取った袁世凱は、翌日に孫〇〇、曹汝霖、梁士〇らを召集した。曹汝霖の回顧によれば、袁世凱は、日本が「わが国を制圧しょうとしている」という見通しを示して、「第5条の如きは、わが国を朝鮮視せんとするもので、絶対に交渉すべきものではない」と明言し、数日後に袁世凱から曹汝霖に手渡された書類にも、第5号は「絶対に討議してはいけない。銘記せよ。銘記せよ」と記されていたという。

 当時『東京朝日新聞』特派員として北京に駐在し、袁世凱政権の高官と頻繁に接触していた神田正雄記者は、「機略縦横なる」袁世凱はさっそく対抗策を練り、その胸中には既に「交渉に関する成算が歴々として立って居たものと思われる」と後に振り返っている。
(中略)

<二十一ヶ条要求報道の開始>
 交渉開始に先立って、東京では加藤高明外相が主要新聞の主幹を招集していた。加藤は彼らに「極内密の含迄として」交渉事項の大要を伝えた上で、この外交交渉に関する記事や論評を掲げることをできるだけ見合わせるよう要請した。

 彼らは加藤の要請を諒とし、二十一ヶ条要求の提出当初は、報道を自主規制した。特に政府の方針に忠実だったのは、与党同志会系の新聞であった。例えば、同志会の機関紙的存在だった『報知新聞』は、1月23日になるまで日中交渉の開始について報道せず、その後も24日の社説でこの外交交渉について論評を行ったものの、1月27日までは小さな外電記事を掲載するにとどめた。同じく同志会系の『名古屋新聞』は、1月22日に日置と袁世凱が会見したことを報じたが、会見の内容については一切触れず、日中両政府が外交交渉を開始したことを報じたのは実に2月4日になってからであった。この他、経済専門誌紙『中外商業新聞』も、2月5日まで日中交渉に関する報道は控え目にとどめていた。

 もっとも、激しい部数争いを行っていた大手新聞の大半は、そうはいかなかった。例えば『東京朝日新聞』は、1月19日付朝刊で、早くも以下のように日中交渉開始に関する記事を初めて掲げた。この記事は、北京の神田特派員の取材に基づくものだと思われる。

●日支密談
▽日置公使総統訪問 18日北京特派員発

日置公使は18日午後4時袁世凱総統を公式訪問し、両国間の重要問題に就き人を避け密談を凝せり。此会合の結果は一般に非常の注目を惹きつつあり。


イラチの大使は、この後、終章に飛ぶのです。

<日中対立の原点としての二十一ヶ条要求> p323~324
 第一次世界大戦が勃発する前、日本を取り巻く外交環境は必ずしも悪いものではなかった。日露戦後に日本が大陸に進出するにつれ、日本と英米との関係はぎくしゃくし、緊張感をはらんで推移したものの、深刻な利害対立は存在しなかったし、ロシア、ドイツ、フランスとの関係は良好であった。1913年に南京事件が発生するなど、日中関係も悪化の兆候を見せていたものの、日中両政府が正面から衝突するような事態はまだ起きていなかった。

 ところが、日本の大戦への参戦は、このような状況を一変させた。日本は、参戦以降積極的に権益拡張に突き進んだが、この過程で日本の外交環境はかつてないほど悪化した。二十一ヶ条要求の提出によって、中国では、日本が新国家建設を妨げる存在として急浮上した。日中関係は、日露戦後に多くの留学生が来日するなど、それなりに良好な面もあったが、これ以後反日ボイコットがしばしば発生するなど、対決色が強くなった。

 1919年の5.4運動が、二十一ヶ条要求に起因する山東問題への中国国民の不満に端を発し、二十一ヶ条要求当時の外交担当者であった曹汝霖(外交部次長)、陸宗輿(駐日公使)が「売国奴」として糾弾されたのは、この要求が中国にいかに大きなインパクトを及ぼしたかを象徴している。二十一ヶ条要求は、日中関係の大きな転換点であり、その後の日中対立の原点になったと言っても決して過言ではない。

 イギリスは、同盟国としての信義を裏切る形で権益を拡張し続ける日本に対して、警戒感を深めた。韓国併合や辛亥革命への対応をめぐって、イギリスの日本への信頼は相当揺らいでいたが、大戦勃発後の日本の行動は、イギルスの対日不信を一層強めた。1922年の日英同盟廃棄の原因は二十一ヶ条要求に端を発する大戦中の日本の勢力拡張政策に由来すると言ってよいだろう。

 アメリカは、中国が日本の最後通牒を受諾した直後、1915年5月11日に、二十一ヶ条要求を否認する第二次ブライアン・ノートを発表した。アメリカは、この後も領土保全、門戸開放という原則を掲げて中国をしばしば支援し、日本を牽制した。

 それはやがて、満州事変以降の「不承認政策」につながっていく。こうして見ると、二十一ヶ条要求は、対欧米外交という面でも、まさに日本の転機になったと言える。






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Last updated  2015.09.25 09:42:22
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