全36件 (36件中 1-36件目)
1
そろそろ、茨城県内の山地や低山帯や野田市などにミヤマホオジロとカシラダカが同時に姿を見せる時期になります。新年、出かけるにあたって予習をしていました。(雌雄の特徴を比較)(1)嘴の比較カシラダカ :嘴:上嘴は黒っぽさがあり、下嘴は肉色ミヤマホオジロ:嘴:上嘴は鉛黒色で下嘴は肉色を帯びる(2)頭頂カシラダカ雄:黒か栗色で羽縁がバフ色、雌:バフ色で黒褐色の軸斑ミヤマホオジロ雄:黒色、雌茶褐色または黒褐色で羽縁がバフ色(3)顔カシラダカ冬羽雄:白またはバフ色の眉斑、雄の方が黒味がある褐色の耳羽。耳羽を囲む黒褐色線がある。但し、雌雄の識別は条件によっては難しさがあります。ミヤマホオジロ雄:黄色の眉斑、黒い過眼線と耳羽、雌:黄褐色の眉斑、褐色の耳羽(4)胸カシラダカ:栗色の横帯ミヤマホオジロ雄:黒い横帯、雌:茶褐色の縦斑(5)脇腹カシラダカ;栗色の縦斑ミヤマホオジロ:茶褐色の縦斑(6)腰と上尾筒カシラダカ:栗色で羽縁がバフでウロコ状ミヤマホオジロ:灰褐色(雌雄とも腰付近に赤褐色の鱗模様はなし)(7)後頭カシラダカ、ミヤマホオジロともに後頭に短い冠羽があります。ただし、カシラダカ後頭は栗色なのに対してミヤマホオジロは後頭基部に黄色味があります。(参考引用)渡辺修.2004.考える識別・感じる識別.Birder.第18巻.第11号.p61.文一総合出版.永井真人.2014.野鳥図鑑670.p194.(写真:一枚目から四枚目はカシラダカ、五枚目から七枚目はミヤマホオジロ)一枚目:2018年12月30日千葉県野田市、二枚目:2017年1月28日千葉県流山市、三枚目:2020年1月19日茨城県つくば市、四枚目:2018年1月18日千葉県野田市、五枚目:2019年2月2日茨城県つくば市、六枚目:2018年1月13日茨城県つくば市、七枚目:2019年2月2日茨城県つくば市で撮影
2023.12.31
コメント(0)
昨日、コオリガモについてリポートしましたが、日本国内での個体数の推移についてわかったら教えてほしい、アップした画像の個体について質問をもらいました。かつて日本野鳥の会が行っていた全国一斉調査の結果と環境省ガンカモ類の生息調査の結果の一部と個体の性別について報告します。日本野鳥の会(1982)は、1982年1月15日実施の第一回ガンカモ類一斉調査の結果を報告しており、その中でコオリガモについては根室4698羽、小樽37羽、函館10羽、北上1羽の計4746羽と報告しています。また、同会(1989)は、1989年1月15日実施の第八回ガンカモ類一斉調査の結果を報告しており、その中でコオリガモについては計970羽、最多記録数は北海道ノシャップ岬周辺の883羽で記録地は青森県の大湊湾を除き北海道に限られていたと報告しています。その後、環境省(2022)は、令和4年度ガンカモ類の個体数を報告し、コオリガモは稚内市声間2羽、網走市涛沸湖1羽、根室市花咲港2羽、別海町走古丹23羽、木古内町札苅海岸2羽、江戸川河口1羽の計31羽と報告しています。前記の結果からコオリガモの個体数は、1982年と1989年を比較すると4746羽から970羽、1982年と2022年では4746羽から31羽と激減している結果です。要因は、繁殖地のバルト海での油汚染や餌の貝の激減、狩猟圧などの要因が挙げられていますが、確かなことは不明です。(引用)日本野鳥の会.1982.第1回ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査の結果について.Strix.第1巻.p43-55.日本野鳥の会.1989.第8回日本野鳥の会ガン・カモ・ハクチョウ類全国一斉調査結果報告.Strix.第8巻.p302、p309.環境省.2022.令和4年度ガンカモ類の生息調査.環境省自然局 生物多様性センター.https://www.biodic.go.jp/gankamo/gankamo_top.html(写真)2014年1月12日千葉県旭市て撮影(撮影個体は、嘴にピンク色がなく(不明瞭な可能性あり)、中央尾羽は短く、肩羽が灰色っぽく先端が細長く尖っているなどの特徴から雄第一回冬羽と思われます)
2023.12.31
コメント(0)
昨日、三番瀬で観察したコオリガモ、バードライフが述べているように世界的に絶滅危惧種に分類されているカモ科の鳥類です。環境省(2021)のガンカモ科の調査報告では、野付湾8羽、風蓮湖・温根沼6羽、琵琶瀬湾2羽、シブノツナイ湖(紋別市と湧別町の境にあるオホーツク海と砂州で区切られた海跡湖)1羽と報告があるのみですが、日本では絶滅危惧種としては未指定です。ブログなどの観察記録に着目してみると、案外千葉県沿岸での観察記録があります。その内容は、2007年2月10日銚子市雌冬羽1羽、2017年3月12日九十九里町片貝雄1羽、2018年3月4日銚子市、2020/2/24銚子市名洗港雄1羽、2020年12月28日三番瀬雄1羽、2023年2月23日三番瀬雌1羽です。これ以外にも観察記録があるものと思います。(コオリガモの心配事)日本では、限られた観察記録なのに、洋上風力発電が計画されています。浦(2023)が報告しているように、デンマークでは洋上風力発電建築前と後では明らかに生息地放棄が発生しています。銚子市外川先の洋上発電施設が建設されますが、2014年1月に飯岡漁港でコオリガモを観察しており近郊に発電施設が建設されれば影響は必至と思われます。(引用)環境省.2021.モニタリングサイト1000 ガンカモ類調査 2019/20年 調査報告書環境省自然環境局 生物多様性センター.p14.バードライフ・フィンランド 絶滅危惧種についての法廷闘争で勝訴https://tokyo.birdlife.org/archives/world/2513浦達也.2023.環境省専門家ヒアリング.2023年5月.洋上風力発電が鳥類に与える影響とその評価www.env.go.jp/council/content/i_01/000171853.pdf(写真)2023年12月29日三番瀬、2014年1月12日旭市飯岡漁港で撮影
2023.12.30
コメント(0)
おせちの用意が一段落し、柏市内の小さな谷津田を訪ねました。林縁ではモズの雄がなわばりを巡回し、小動物を捕食したり、ジョウビタキ雌雄が飛来し雄が見張り、雌が地面に降り立ち採餌している光景が目撃されています。毎年、晩秋になるとカワセミ雄または雌が飛来し、求愛行動、巣作り、新年に産卵との生活が展開されます。今冬は、雌が先に飛来しのテリトリーの見回りと小さな池で小魚などの小動物を採餌する姿が見られています。この2週間ほどは、コサギが池で足を震わるように細かく動かして小魚などを追い出しす行動(*)をじっと見ていたカワセミが魚をゲットする光景が観察されています。コサギがカワセミを追い出すことなく、行動を続けているのであうんの呼吸での連携していると言えそうです。(*)濱尾ほか(2005)が述べているように、コサギが片足を前方に出して水底で振動させる Foot-stirring(足ゆすり)により追い出した餌生物を捕らえると述べている行動。このほか、優しく小さな流れをつくるような行動で水底に足をつけて素早く振動させる足ゆすり(Foot-stirring)とは異なる餌生物を追い出して採食する行動が三重県津市や東京都東村山市でも観察されていると述べています。(引用)濱尾章二・井田俊明・渡辺 浩・樋口広芳.2005.サギ類の餌生物を誘引・撹乱する採食行動 -波紋をつくる漁法を中心に.Strix Vol. 23, pp. 91-104.(写真)2023年12月30日柏市で撮影
2023.12.30
コメント(0)
鳥友からコオリガモが飛来していると情報をもらい、今冬、はじめて新浦安側から三番瀬を探索しました。風がなく、波も穏やか、大潮と条件が良好で出会いを期待しながらワクワクしながら広大な水面を探しました。お目当てのコオリガモの姿は、船橋海浜公園と新浦安の中間の水面にありスズガモの群れの中にありました。遠い距離ながら、短い嘴、耳羽の大きな黒斑、中央尾羽の長さがわかりました。このほか、水面を移動しては頻繁に潜水を繰り返すウミアイサの個体のいろいろを観察。潜水する降りの勢いのつけかたがダイナミックなのにびっくりしました。くわえて、堤防したの浅瀬で餌探しに余念のないヒドリガモ60羽、スズガモ900羽余り、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、浅瀬を移動し採餌で忙しいハマシギ、イソシギ、水面の杭にとまり、羽づくろいに熱中していたミサゴの姿を観察しました。(写真)2023年12月29日撮影
2023.12.29
コメント(0)
冬に山地や平地でも日本固有種のカヤクグリを見かけることがあります。ホームグランド手賀沼近郊の我孫子市内の林縁のやぶで1978年1月14日、同年2月4日、19日に1羽が観察されています。以降の観察記録の報告はありませんが、同様の環境に越冬している可能性も考えられます。さて、翼があるのになぜ日本固有種なのかと質問をもらったことがあります。カヤクグリは「遺存固有」の種類で、かつて広く分布してが、競争相手となる鳥の出現によって追いやられ高山などに移住し、生き残ったパターンの鳥類です。(もうひとつは隔離固有と呼ばれるもので、1つは大陸から離島などに移動し、食物、天候などの環境に適応したために移動の必要がなくなり長い年月が経過して元の種とは異なる進化をした種類です)ただし、カヤクグリは、冬になると関東地方の山地や平地に飛来したり、渡りの時期に離島で見られることから移動力が高いことが知られています。あわせて、日本周辺国でも観察記録があり固有種としない見解も存在しています。カヤクグリの食性は、昆虫類(甲虫、ハエ、蛾の幼虫)、タデ科の種子を採食することが知られています。(写真)2019年2月2日茨城県で撮影
2023.12.28
コメント(0)
松戸駅から一番近い江戸川沿いに川の一里塚があります。先週21日にベニマシコの姿を見かけたので再び現地を訪ねました。しかし、待てど暮らせど小鳥たちが姿を現してくれないのでなぜ?と思いましたが、その答えはすぐ判明。オオタカ若鳥が水路沿いを飛翔したのにくわえて、土手の上の一里塚の桜の木にオオタカ成鳥の姿があったからだとわかりました。セイタカアワダチソウの群生しているエリアのヤブの中にアカハラ、アオジ、ジョウビタキが餌を探している姿がありました。このほか、ツグミ7羽が木の枝にとまり、オオタカの動向を注視。ベニマシコの観察は、断念し江戸川や水路の姿があったカモやオオバンの観察としました。オオバンがすーと水面を移動したと思ったら水面からジャンプし水中に潜水し、水草をゲットする光景を目撃しました。このほか、ヒドリガモ雄と雌非生殖羽の群れも観察。(写真)2023年12月27日撮影
2023.12.27
コメント(0)
ほおじろ(2023)がスズガモの減少が著しいとし、かつて東京湾全域で10万羽見られたススガモがここ数年減少していると報告し、要因として餌になる二枚貝が少ないのだと述べ、ススガモを見るならいまのうちとして、夏羽、冬羽、第一回冬羽から夏羽個体の写真を掲載してします。川内(2021)が、同様の内容を紹介し、原因は、昨年(2020年)9月の台風19号による、江戸川放水路からの泥水放流で貝類が死滅したことが挙げられていますが、さらなる調査・研究が必要と思われますと述べていることと比べると、舌足らずで必要以上に個体数激減をアピールしている印象があります。ススガモの個体数を全国規模で着目してみると、環境省(2021および2022)が報告しているように全体的には100000~270000羽程度の間で増減を繰り返し、増加傾向にあるというのが研究者の中での共通認識です。全国的にはススガモの個体数がどうなっているか、激減している要因はどこにあるかその上で三番瀬のススガモの現況を報告すべきものと思います。(全国のススガモの個体数)環境省(2021)および(2022)は、観察地点数は増減しつつも、全体的には増加傾向にある。観察個体数は昭和51年度に200,000羽を越えて以降、100,000羽~270,000羽程度の間で大きく増減を繰り返していると報告しています。(引用)環境省自然環境局生物多様性センター.2021.第51回ガンカモ類の生息調査報告書.p50.環境省自然環境局生物多様性センター.2022.第52回ガンカモ類の生息調査報告書.p47.川内博.2021.異変! 東京湾のスズガモが激減.日本野鳥の会東京.研究部レポート.ユリカモメNo.784.2021年2月号.p11.ほおじろ.2023.東京湾のスズガモ2023の異変.日本野鳥の会千葉県.会報.通巻512号.p11.(写真)2021年2月3日浦安市、2019年2月23日浦安市、2021年2月17日谷津で撮影
2023.12.26
コメント(0)
先月、ボンボンのような実がぶら下がっているモミジバフウ(別名アメリカフウ)の実をついばむ鳥のリポートをしました。一ヶ月経過してもなお小鳥が次々に飛来しついばむ姿を目撃します。今朝は、エナガ、シジュウカラ、コゲラの混群が飛来。ちば県民プラザ前の第二調整池にはカモの姿がまったくなかったので、税関研修所に隣接する第一公園に移動すると普段第二公園で羽を休めているヨシガモ約30羽を発見。(但し、第二公園は第48回 ピーナッツカップ 柏ジュニアテニス選手権大会が昨日から31日まで開催されている関係で公園内には立ち入りができないのでフェンス越しでの観察となります)第二公園を後にして柏の葉キャンパス駅近くの調整池まで移動。鳥友から情報をもらっていたイカルチドリを探しましたが、その姿は確認できず。カモは、ヒドリガモ、オカヨシガモ、オナガガモ、ハシビロガモが羽をやすめていました。(写真)2023年12月26日撮影
2023.12.26
コメント(0)
師走に入り、市川市の長田谷津と呼ばれる細長い谷間に緑豊かな空間を訪ねました。いつもの年でしたら、ルリビタキ、ジョウビタキ、カラ類、ツグミ類の個体をもっと見けるのですが、今日は姿も鳴き声も少なめ。今朝の低温で結氷したところがあったりしたことが小鳥たちの採餌行動に影響を与えたのかも。それでも、林縁をルリビタキが鳴きながら移動したり、アオサギが水路沿いで餌探しに余念がない姿を目撃しました。くわえて、じっと待機していたら足元のアオジが登場し、こちらの姿はまったく気にせず葦原の中で餌探しをする光景を披露してくれました。アオジをよく観察してみると、下嘴がピンク色で下面が黄色で縦斑のある個体、四枚目の写真のように下嘴が肉色で嘴基部がピンク色の個体を見かけました。五枚目の写真は2018年3月に同地で観察した雌のような顔つきをしていながら眼先が黒く頭上が褐色がかっている雄個体も存在しますので、アオジの観察に際には注意が必要です。(写真)2023年12月25日撮影(五枚目は2018年3月撮影)
2023.12.25
コメント(0)
オフィス近くの公園を散歩していたら、エナガ10羽前後と複数のシジュウカラ、メジロ、コゲラが混群となってコブシ、アラカシ、エノキの枝にを移動していく姿を目撃しました。これから寒さが本格的になる中、その塒はどうしているのだろうと疑問が頭をよぎり文献に目を通してみました。すると、気温低下への対処と塒に入って枝に並列で並ぶ行動について報告を見つけました。(エナガの気温低下への対処)赤塚(2012)は、群れと塒の関係について報告しています。それによると、エナガは進化の途中で、他個体の体温を当てにして夜間の気温の低下に対処する習性を身に付けた。イギリスで行なわれた研究によると、夜間のエネルギー消失の計測から塒内の位置取りに個体の優位があることが判明し、巣造り中のつがいは巣が完成するまで集団塒を利用し、ヒナがある程度育つと繁殖が集まって集団塒を構成して巣内のヒナとは別の場所で眠る。ヒナが巣立った初日の夜にでさえ、巣立ちビナのみを安全な場所に塒入りさせて親は群れの集団塒へ戻った事例があると記し、集団で塒をとることは生存率を高めるために重要であると推測され生活史に影響を与えていると述べています。群れでいると自身のエネルギーをあまり使わずに体温維持、単独でいると体温維持にエネルギーが必要で体温維持の難しい小型の鳥ほど寒い地方の鳥ほど重要であるとも言えそうです。(エナガが枝に並列となる様子)エナガの塒については詳しい観察がかなわないためか研究が極めて少ないのですが、中村(1962)が長野県下高井郡と下伊那郡で調査結果を報告しています。中でもどのように塒に入り、枝に並列しているかについての報告があります。それによると、藪の中の特定の枝の上へ一列に並列する行動について記しています。並列は1羽ずつ集ることによって進行するが、最初の1羽は枝の上で羽づくろいをし次の1羽が来ると横すべりの押し合いになり、おちつく頃に次のものは上へまわって2羽の間へとびおりて割り込む体をのばしてから急に縮めて割り込むと記しています。(引用)中村登流.エナガの塒と就塒行動.日本鳥学会.1962 年 17 巻 79-80 号 p.109-122赤塚隆幸.2012.エナガ 群れと塒の関係.Bird Research News Vol.9 No.7.p3.(写真)2023年12月23日柏市で撮影
2023.12.24
コメント(0)
大掃除やクリスマス、正月準備があり、昼前にようやく一段落しましたので、久しぶりに松戸市の21世紀の森と広場を訪ねました。ルリビタキ、カモたちの様子はどうかと探索して歩くと、林縁鳴き声がしたので待機していると植え込みの中では羽づくろいしているルリビタキを発見。その後、地面で植物の種をついばんでいるようでした。このほか、シロハラが鳴きながら登場。その後、千駄堀池のカモに注目してみると、個体数が増加したマガモ、カルガモ、コガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモが羽を休めていました。ここの自慢はなんといってもオカヨシガモを比較的近い距離が観察できるところです。雌幼鳥の嘴に成鳥のような黒小斑がないこと、脇の最上列の先が尖っていること、雄のうころ模様の胸とポンポコリンの腹などをしっかり観察できました。帰り道、水際の葦に2羽のカワセミが鳴きながら飛翔し、うち雌が葦に止まってくれました。ペアとなっている模様で営巣、産卵、子育てがスタートするものと思われます。(写真)2023年12月23日撮影
2023.12.23
コメント(0)
厳冬期の1月以降、千葉県内にコクガンが飛来することがあります。2012年1月2日旭市下永井、2016年1月2日旭市、2016年3月12日谷津干潟といったフィールドで観察したことがあり、今冬はどうかと心待ちにしています。藤井(2017)が報告しているように、世界のコクガンの総個体数は50 万羽、日本およびアジア太平洋地域の個体群は10000 羽と希少な個体群と指摘されている鳥類です。また、アジア太平洋地区のコクガンの推定個体数は,日本で2500-3000 羽、中国で2500-5700羽、あわせて5,000-8,700 羽とされています。世界のコクガンでも多くの中継地や越冬地がアマモの大きな藻場が発達する地域に集中する傾向が強く、12月以降、北海道東部の各湾内の凍結が始まり,アマモを採食することができなくなると一部の越冬群を除き徐々に北海道南部や本州北部などの越冬地への南下・移動が本格化すると言われています。藤井(2015)が記しているよう、日本鳥類目録改訂第7版(2012)では日本に渡来するのは亜種コクガンB.b.orientalis)とされているが,亜種コクガンはIOC(国際鳥類学会議) World Bird List Ver.5.1( http://www.worldbirdnames.org/ioc-lists/master-list-2/ )には記載されておらず、日本に渡来するのは亜種クロネズミガン(B.b.nigricans)とされています。(引用)藤井 薫.2015.コクガン 分布と生息環境.Bird Research News Vol.12 No.3.p4-5.藤井 薫.2017.日本におけるコクガンの個体数と分布(2014-2017年).Bird Research Vol. 13, pp. A69-A77.(写真)2012年11月21日千葉県旭市、2016年3月12日千葉県習志野市
2023.12.22
コメント(0)
松戸駅から一番近い江戸川沿いに川の一里塚があります。このエリアは、毎年ベニマシコ、アオジなどの小鳥たちと出会えるので楽しみにしています。午前中訪ねたら、鳥影が少なかったので一旦矢切の渡しに移動し、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ホシハジロなどの水鳥、ハクセキレイやモズなどの小鳥たちを観察。その後、再び川の一里塚周辺に戻り、ベニマシコの登場を待ちました。ピッポと鳴き声がしたのでセイタカアワダチソウが分布しているあたりで静止していると葦原の一角に姿を現してくれました。また、すぐ足元にキジの雌が現れ、こちらの存在は無視して地面をつつきながら移動していきました。(写真)2023年12月21日撮影
2023.12.21
コメント(0)
水辺に近い林ではタヒバリとビンズイは同じような環境で姿を見かけることがあります。都内水元公園もそのフィールドのひとつで、小合溜の水際にタヒバリ、林の中でビンズイを見かけることがあります。観察会などで識別について質問をもらうことがありますので特徴を整理したものを提供します。タヒバリ上面:緑褐色、背中の縦斑:上面は黒褐色で縦斑が規則的に並び淡色部はありません。眉斑:不明瞭ですが、短い眉斑が眼の後方にある個体見かけます。目の下に黒褐色の細い線がある個体を見ることが多い印象があります。嘴:暗色、足:肉色、初列風切は三列風切より突出しません。ビンズイ上面:緑灰色、背中の縦斑:不規則、眉斑:明瞭長い。眉斑の上が黒っぽい印象があります。頬に白斑と小さな黒斑があります。嘴:タヒバリに比べて太い印象があります。初列風切は三列風切から突出します。(写真)タヒバリ、一枚目~三枚目:2023年12月18日水元公園、四枚目:2023年4月2日柏市ビンズイ、五枚目:2014年1月3日松戸市、六枚目:2015年12月23日松戸市、七枚目:2015年12月12日柏市手賀沼沿岸
2023.12.20
コメント(0)
昨日、水元公園でヤマガラの濃色化個体を画像に記録することができました。亜種ヤマガラの写真と比較したものをアップし、特徴などを記します。(濃色化個体の特徴)亜種ヤマガラと比べると頭及び喉の黒色部が灰色を帯びて、頬・額・耳羽がヤマガラの様な淡白色でなく茶褐色な栗色、三列風切と雨覆は青灰色でした。山口(2005)が述べているように、亜種ヤマガラの頭部は黒色で頭頂から後頸にかけて細い淡色線が入り、喉から胸にかけては黒色である点も認められませんでした。一枚目は水元の濃色化個体、二枚目は亜種ヤマガラの2017年12月柏市内撮影の個体(濃色化個体の嘴下と喉部)2018年9月13日三重県で観察をなさった方のブログと2020年10月11日東京都多磨霊園で観察した方のブログにアップされている個体を見ると、僅かに灰色部分があると報告が記されています。昨日観察した濃色化個体では喉部には灰色部分は認められず、嘴下がわずかに黒いようにみえるのみです。個体によって差異があるものと思われます。(変異で推測されること)山口(2005)は、2003年からら伊豆諸島神津島で亜種ナミエヤマガラの生態研究を行い、その羽色変異ついて報告しています。その中で、稀に亜種ヤマガラやオーストンヤマガラが新島や神津島に移入し、ナミエヤマガラとの亜種間交雑が生じていれば他亜種の遺伝子が浸透してくる点を指摘しています。そしてその後、同亜種内交配で浸透遺伝子が広まっていく。このように考えると、三重県、東京都多摩霊園、今回の水元公園での観察につながった可能性も考えられるのではと思います。(引用)山口典之.2005.遺伝子が流れ込む? 亜種ナミエヤマガラの変異.Bird Research News Vol.2 No.12.p4-5.(写真)一枚目:2023年12月18日東京都葛飾区水元公園二枚目:亜種ヤマガラ2017年12月17日柏市三枚目:2023年12月18日水元公園四枚目:亜種ヤマガラ2014年12月28日千葉県松戸市五枚目:2023年12月18日水元公園六枚目:亜種ヤマガラ2018年9月30日千葉県松戸市七枚目亜種ヤマガラ2016年12月25日千葉県松戸市(この個体は上嘴から目先が橙色となっていました)
2023.12.19
コメント(0)
9月14日前後から水元公園で姿が観察されているヤマガラの濃色化個体を何度か見かけていますが、その動きが早くてなかなか思うように記録できずついに師走に突入となりました。ヤマガラとどのように違いがあるか画像に記録して比較してみたいと水元公園に出かけました。その姿は、公園自慢の林を抜けたエリアにありました。亜種ヤマガラでは頭上と喉が黒いのですが、グレーを帯び、頬・額・耳羽が茶褐色でした。三列風切と雨覆は青灰色で、亜種オーストンヤマガラの青灰色の少ないものとは相違していました。その後、少し移動すると今度はウソ雌雄各1羽が登場。頬と喉が赤い雄、喉と頬が黒褐色で後頭の灰色の雌でした。ウソとの出会いを堪能した後、水元大橋方向に戻るとモミジバフウの木にカワラヒワの群れの中にアトリを発見しました。モミジバフウの実をついばんでいました。このほか、小合溜の水面にはヒドリガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメの群れが羽を休めていました。(写真)2023年12月18日撮影
2023.12.18
コメント(0)
12月6日から7日に伊豆沼・蕪栗沼にでかけた際の観察記を発信したところ、鳥友から浅瀬でアオアシシギが移動していた画像を見たが、何をしているところかと質問をもらいました。アップした写真は、伊豆沼西端の獅子ヶ鼻で観察したアオアシシギ動きの一部です。浅瀬に登場し水中で足を動かし魚を追っていました。追い込んだ後、嘴を水中に入れ小魚を捕獲し、その後も足を動かして魚を追い込んでいました。アオアシシギの小魚漁行動については、氏原(2006)や岸(2014)が浅瀬で小魚を追う行動を紹介していますが、水中を移動しながらの漁行動は珍しいものと思います。(引用)氏原巨雄・氏原道昭.2006.シギ・チドリ類ハンドブック.p66.文一総合出版.岸 久司.2014.アオアシシギ2羽による小魚漁行動.龍ケ崎バードウォッチングクラブホームページhttps://rbwc.jp/aoashishigiryoukoudou20140824.html(写真)2023年12月7日宮城県栗原市伊豆沼で撮影
2023.12.17
コメント(0)
今シーズン、手賀沼沿岸でオオハクチョウ31羽、コハクチョウ2羽が羽を休めています。例年ですと、コブハクチョウが群れで休む姿が見られますが攻撃的なオオハクチョウに追い払われたと思われ、群れは分散していました。近くの水面には、複数のカンムリカイツブリが移動する姿もありました。この後、広大な水田エリアを見て回ると、ノスリ、小鳥を捕獲したばかりのチョウゲンボウを発見。すぐさま小鳥の向きをきかえ頭部をガブッと丸かじり。それ以外はポイ捨てした模様でした。帰り道、南東方向の強風が吹き抜ける手賀沼の水面を観察したところ、沼の中央部にトモエガモの群れ、東方向からユリカモメ91羽が水面に降り立ちました。(写真)2023年12月16日撮影
2023.12.16
コメント(0)
一昨日、印旛沼沿岸の鉄塔にハヤブサが1時間以上とまっているのを観察しました。ここでは高いところに止まり待機して直線的に小鳥などを捕獲する光景を見かけます。ただし、黒澤(2008)が、帆翔にも優れ気流をホバリングも行ない上空高く(400~500 m)舞い上がり旋回やホバリングをくり返しながら、獲物が眼下を通過するのを待つこともあると報告していますが、印旛沼沿岸での行動面積の関係で高いポイントに止まり待機する方法を選んでいる可能性が高いと思っています。(引用)黒澤 隆.2008.ハヤブサ 食性と採食行動.Bird Research News Vol.5 No.12.p5(写真)2023年12月13日、2018年10月20日、2019年1月28日、2019年11月2日いずれも印旛沼
2023.12.15
コメント(0)
手賀沼沿岸とその周辺地域では、越冬するホオアカが2005年2月以降、観察されています。いずれも姿を見かけるのは、餌となる昆虫、植物の種子が採食できる湖沼や河川と水田地帯が隣り合う環境です。2005年以前は、観察記録が見当たりませんが、冬の平均気温が変動を繰り返しながら上昇している関係で2000年代に入り、餌の昆虫類の生息が可能となったなどの要因があるのかもしれません。今朝、姿を見かけたのは2羽で、手賀沼沿岸の田んぼの水路が流れている縁の葦原でした。葦原にとまり、田んぼに移動し昆虫類を探していました。なお、いつも姿を見かける沼の縁にある小さな田んぼ周辺は、モズのメスが縄張りを主張していたのでその関係で餌場をかえた可能性があります。(写真)2023年12月14日撮影
2023.12.14
コメント(0)
師走にはいりはじめて印旛沼を訪ねました。印西市側の遊歩道から探索をスタートしましたが、水面のいたるところトモエガモの姿。ざっと個体数を数えてみると64000羽以上。このほか、オナガガモ8377羽、ヨシガモ45羽、ホシハジロ63羽、キンクロハジロ1羽、マガモ209羽、ヒドリガモ2羽、ハジロカイツブリ2羽、カンムリカイツプリ1羽、クイナ1羽、チュウヒ、トビ、オオタカの姿を目撃しました。帰りがけに水田エリアを探索していたら、ハヤブサ若鳥が1時間以上獲物をねらうのに工作物にとまり地面を凝視している姿を観察しました。(写真)2023年12月13日撮影
2023.12.13
コメント(0)
昨日、野田市座生川でハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイを観察しました。今から40年ほど前、定期的に探鳥会を開催していた頃からハクセキレイを見かけており、関東近郊に出かけても多く姿をみかけるのでどこにでもおり、キセキレイはそれようも出会う機会が少ないという印象を持っていました。(標高帯別の記録率ではキセキレイがNO1)ところが、植田(2023)が全国繁殖地図調査の結果を整理して報告している内容を見ると、低標高の場所を除けばどこでも高確率で見られるキセキレイが、日本で一番どこにでもいるセキレイと言えると記しています。標高帯別の記録率では、キセキレイは0-100mの低標高地こそ記録率が低いもののそれ以上の標高帯では高い頻度で記録され、それに対してセグロセキレイは500m以上で記録率が低く,ハクセキレイは100m以上で記録率が低いなど分布の広さに大きく差があると報告しています。あわせて、冬の平均気温が0℃を下まわるような場所、積雪深20cmを上回るような場所では,キセキレイは冬期にはあまり分布しないことが結果が得られたことも報告しています。(8月に多くのキセキレイが渡る)あわせて、植田(2023)が述べている内容で注目されるのは、レーダーを使った調査で8月に多くのキセキレイが渡っており、東京でも8月に高空からキセキレイの声が降ってくるのを聞くことができたと述べている点です。キセキレイの声が降ってくるのを体験してみたいものです。(引用)植田睦之.2023.日本の森の鳥の変化:キセキレイ.バードリサーチニュース 2023年11月.(写真)2022年3月2日松戸市千駄堀、2023年12月11日野田市座生で撮影
2023.12.12
コメント(0)
千葉県野田市清水公園と隣接する座生川は、水鳥が休むフィールドや冬の小鳥、猛禽類と遭遇しやすいポイントが広がっています。今日訪ねた際は、座生川には複数のタシギが餌探しに余念がなく、浅瀬を移動する姿を目撃しました。このほか、かつて河川の中流域でしか見かけなかったキセキレイ、セグロセキレイ、そして通年姿を見かけていたハクセキレイ、ノスリが電柱に止まり接近してくるカラスに対してピエーと声を出して警戒する仕草を見かけました。なお、昨シーズン、モミジバフウの実をついばんでいたアトリは目撃できず、次回のお楽しみとなりました。(写真)2023年12月11日撮影
2023.12.11
コメント(0)
今冬も千葉県野田市、我孫子市にミヤマガラスが飛来したと情報をもらいました。あわせて、いつごろから飛来したのかと質問をもらいました。高木(2010)は、ミヤマガラスの情報収集した結果と文献に寄せられている記録を整理し報告しています。それによると、ミヤマガラスの分布は1970年代末には九州地方と山口県,島根県であったが、1980年代半ばから分布が広がりはじめ日本海側を西から東へと拡大し、1990年代には東日本で北から南へと分布が拡大し2006年12月までに東京都を除く全道府県で観察されたと報告しています。そのうち、千葉県については、2000年代前半に観察が報告されていると記しています。また、日本における分布は、西日本では九州地方から東に向けて分布が広がったのに対して、東日本では北から南に向けて分布が広がったと述べています。興味深いのは、西からの分布拡大とは全く別に北から北海道や東北に直接渡ってきたものがいる可能性も否定できないとしています。千葉県北西部の印西市、我孫子市、柏市、流山市、野田市でのミヤマガラスの観察記録を振り返ると、2010年3月5日に柏市東部水田地帯で姿が目撃されて以来、2012年11月25日流山市深井新田169羽、同年12月16日我孫子市東部水田地帯114羽が観察されました。以降、我孫子市では2013年11月17日我孫子市東部150羽、2013年12月8日240羽、2014年11月3日246羽、柏市では2014年12月15日柏市東部300羽、2017年12月17日柏市東部112羽2018年11月25日柏市東部水田115羽、2020年3月7日柏市東部水田15羽、流山市では2015年11月30日流山市西深井43羽、2015年12月12日65羽、2018年11月24日流山市西深井1羽、野田市では2018年1月28日野田市南部水田92羽を観察しています。以降、物流団地造成で塒が消失した流山市を除いては、ほぼ毎年、姿を見かけます。千葉県北西部では2010年以降、姿を見かけるようになっています。なお、観察地区名を記載せず、東部水田と記したのは近年カメラマンが大勢押しかける傾向があるため、自然環境、住環境に影響を与えるためですのでご容赦下さい。(引用)高木憲太郎.2010.日本におけるミヤマガラスの越冬分布の拡大.Bird Research Vol. 6, pp. A13-A28.(写真)掲載順で2016年1月手賀沼沿岸、2015年11月30日流山市西深井嘴のつけ根が白いので成鳥とわかります。(幼鳥はつけ根に毛があります)
2023.12.10
コメント(0)
一昨日、宮城県栗原市伊豆沼二工区でブルーのF33の首輪を装着していたマガンを観察しました。ガン・カモ・ハクチョウの国内装着DBを確認すると2022/12/12宮城県登米市迫町で首輪発信器を装着されたマガンと判明しました。(ガン・カモ・ハクチョウの国内装着DB)https://miyajimanuma.wixsite.com/anatidaetoolbox/post/colormarking(首輪の色からロシア共和国チュコトカで装着された個体)確認してみると、首輪の緑・赤(ロシア共和国チュコトカ)、青・黄(サハ共和国ヤクーツカ)と判明しました。チュコトカは、ユーラシア大陸の最北東部にある巨大な半島、サハ共和国ヤクーツカは、極東ロシア北部に位置する南北2000km、東西2100kmで国土のほぼ全域が永久凍土と国とわかりました。(国内最長寿のマガン)少し前ですが、2019/11/25宮城県栗原市上畑岡でF2YZY 緑の首輪装着のマガンを観察しています。こちらは、2004年の首輪が装着されたマガンで、2019年1月に朝日新聞が「宮城県栗原市の伊豆沼周辺で2018年12月、04年に首輪標識をつけたマガンが確認された。放鳥から14年間が経過したことになり、山階鳥類研究所によると、観察報告を受けたマガンの中では国内での最長寿記録になるという」と報じた個体です。2019年11月以降は観察していないのでアップした画像の個体は放鳥から15年が経過した個体となります。観察したものを報告していませんでしたが、関係機関に報告をさせてもらいました。
2023.12.09
コメント(0)
トラツグミが、ホームグランド手賀沼沿岸や千葉県内で地面でお尻をふりながらステップを踏みダンスをしているような動きを目撃したことがあります。地中にいるミミズなどの小動物を刺激して出てきたところを捕らえるための行動と聞いたことがあります。そろそろ、その姿と出会える時期となりました。(土の中の音を聞いているトラツグミ)京都府みやけ動物病院の三宅慶一さんが、トラツグミの観察結果を整理して報告しています。「ツグミやシロハラのような採餌行動もしますが、立ち止まって顔を傾けて静かにじっとしていることが多い。そして突然、土の中よりミミズを引き抜いています」と述べ、さらに「トラツグミが立ち止まり顔を傾けてじっとしているところはしばしば見られ、落ち葉の下、腐葉土の中、土の中のミミズや虫の歩く音を聞いて、位置を定めてミミズを捕獲しに飛び掛っていったのではないか」と記しています。三宅さんは、落ち葉の下か土中 に 逃げて行った ミミズの発するかすかな 音 を聴いて、ミミズの位置を定め、ジャンプし、体重を掛け勢いをつけてミミズに襲い掛かる光景を写真と共に紹介しています。私共も勢いをつけるために止まっていたお立ち台を目撃しています。(引用)三宅慶一.2021.トラツグミはミミズの足音を聞いている.pp12.京都野鳥の会会誌「三光鳥」 49 号に掲載されたものをご自身で整理したもの(写真)2023年1月28日茨城県つくば市、2022年2月19日、2月28日柏市内で撮影五枚目、六枚目は、トラツグミがとまり餌めがけてジャンプしたお立ち台
2023.12.09
コメント(0)
茨城県南部のヒシクイを観察した後、印西市の水田地帯にハクチョウを見に出かけました。到着時点では274羽のコハクチョウ、オナガガモ321羽にマガン若鳥1羽の姿を見つけました。地元のメンバーのカウントによると、本日の渡来数は516羽の由。(写真)2023年12月8日撮影
2023.12.08
コメント(0)
今月に入り、茨城県南部の水田地帯にオオヒシクイが飛来した耳にしていましたので、現地に出かけました。鳥友と昨日までの伊豆沼・蕪栗沼の情報を交換し、飛来している8羽の姿を観察しました。ところが、農作業のトラクターが休んでいた水田に接近したために水田を飛び立ち北東方向に渡去となってしまいました。その後は、隣接する河川の水面にカンムリカイブリ、ハジロカイツブリ、タゲリ、電線に複数のツグミとの出会いを楽しみました。(写真)2023年12月8日撮影
2023.12.08
コメント(0)
6日から7日、宮城県伊豆沼、蕪栗沼、長沼周辺をカリガネ、ハクガンを探索しました。6日はずっと雨降りで晴れ間となったのは15時すぎから日没までと極めてタイトな条件。7日も朝から霧が立ち込め夕方のような暗さがあり、伊豆沼、蕪栗沼では観察に不向きな条件でした。それでも、6日には伊豆沼東側の水田でカリガネ、ハクガンと出会うことができました。カリガネはマガンの群れの中にいて一回り小さく、額の部分の白い部分が目立ち、嘴は短めの印象でした。また、ハクガンは、マガンの群れの中でずっと休んでいましたが、短時間頭をあげてくれた時がアップした写真です。7日も前日と同様のポイントを探索。伊豆沼東側の水田で首に標識リングを装着したマガン、西側の獅子ヶ鼻でカワアイサ、ミコアイサ、浅瀬で水の中で餌を採食していたアオアシシギの姿を観察できました。また、蕪栗沼近くの葦原ではベニマシコ、カシラダカの姿を堪能しました。(写真)2023年12月6日、7日撮影(参考:観察箇所のメモ)・例年でしたら、日中マガンが羽を休めている蕪栗沼北側は沼崎の水田は圃場整備の工事が入っているのでマガンが羽をやすめていません。・鳥友から聞いていたと登米市南方周辺の牧草地を探索しましたが、カリガネの姿はなし。
2023.12.08
コメント(0)
6日から7日にかけて、宮城県伊豆沼、蕪栗沼、長沼などを探索します。出かける前日5日にマガンとカリガネの特徴を復習。カリガネは姿はみかけているものの、記録写真がかなっていません。今冬こそ、記録できたらと思っています。このブログが配信される頃、マガンの群れを観察し、額の前の部分の白い部分が頭頂に達しているいない、嘴の色が濃い、そうでない、上嘴が付け根で明瞭な角度がある、ない、黄色のアイリングがある、ないといった特徴を識別しつづけ、宿に帰還してから復習の時間を過ごし、マガンやヒシクイの鳴き声を思い出しながら眠りに。現地のリポートは7日に発信予定です。(写真:いずれもマガン)一枚目:2014年12月15日蕪栗沼、二枚目:2014年12月14日蕪栗沼、三枚目:2016年12月23日伊豆沼、四枚目:2019年11月25日伊豆沼、五枚目:2017年12月2日蕪栗沼近郊(鳥友からの情報)・蕪栗沼には約9000羽ものシジュウカラガンの姿があり。・カリガネは塒からあまり離れていない牧草地を好む由。
2023.12.06
コメント(0)
柏市内の小さな谷津田、屋敷林、林が残っている環境があるフィールドに出かけました。朝から曇り空で気温も上がらずでしたが、小鳥の動きは案外活発で小さな池の葦原にはエナガ、シジュウカラが葦の中に潜む虫を採食したり、メジロが熟した柿の実をついばみに何度も飛来する光景を目撃できました。そぐ近くにある細い木の幹にコゲラが飛来したので後頭部側面の赤い羽を期待して観察と記録撮影。帰宅してから後頭部を確認してみると、左右両方に赤い羽を発見。数枚でしかも7ミリ程度と言われていますから観察できてラッキーでした。このほか、ダイサギが池でドジョウを採食している光景を目撃しました。目の前に私がいるにもかかわらず、全く気にすることなくドジョウをゲット。人間の数倍と言われている視力なはずなのですが、案外と近眼なのでしょうか?このほか、帰り間際にツミと思われる小型のタカがカラスに追尾され、飛翔していきました。(写真)2023年12月5日撮影
2023.12.05
コメント(0)
師走に入っているとは思えないほどぽかぽかのお天気の中、市川市の大町自然公園を訪ねました。お目当ては、もちろんルリビタキやミソサザイ。長田谷津と呼ばれる細長い谷間の遊歩道を探索して歩きました。ルリビタキの姿は、谷津の北側エリアと中央エリアで各1羽、目撃しました。アップした写真は、北側エリアで観察した個体です。上面や風切が光沢のある青色で、眉斑は嘴の付け根から白い部分が伸びていました。成鳥冬羽で4年から5年が経過している個体と思われます。これから冬本番となり、複数の個体を観察し年齢を識別する楽しみがあります。このほか、林縁でアオジ、木の根元に木の実を埋め込んでいたヤマガラ、谷津中央の水路沿いで複数のウグイスが笹鳴きしていたのを観察できました。(写真)2023年12月4日撮影(アオジは2022年12月撮影)
2023.12.04
コメント(0)
先々週、紅葉が見事な柏の葉公園を訪ね、ボンボンのような実がぶら下がっているモミジバフウ(別名アメリカフウ)木にメジロ、エナガ、メジロ、シジュウカラ、コゲラが次々飛来する光景を目撃したのをリポートしたら、閲覧した鳥友たちから懇願され、現地をガイドしました。紅葉もいよいよ終盤となっていましたが、モミジバフウの木にはシジュウカラ、メジロが飛来し、あらたに地面に落ちている実をキジバトがついばむ姿もありました。隣接する桜の広場近くではジョウビタキ、ツグミと晩秋の景色を楽しみました。帰り道、県民プラザ前の調整池を散策し、オカヨシガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモを観察しました。オカヨシガモは頭部に赤紫の光沢のあり、鱗模様がある胸が見事な個体、コガモは雌非繁殖羽、雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体をメンバー皆で観察しました。(写真)2023年12月3日撮影
2023.12.03
コメント(0)
今シーズンは、ホームグランド手賀沼の水鳥に変化が起こっています。というのもトモエガモが11月16日3羽、21日7羽、27日90羽が目撃されていることです。亭主のデータベースで確認してみると、1980年2月11日に1羽、1985年1月1日2羽、1991年1月5日2羽、1994年3月21日1羽、1998年2月1日3羽といった観察記録が散見されているにとどまっていました。それが、2001年1月28日12羽、2002年3月16日11羽が観察されるようになりました。2019年以降はぼ秋から春の間、1羽から最大17羽(2022年12月2日)が観察されるようになっています。ただし、いずれも沼の水面で羽をやすめているのみで採食行動は観察できていません。環境省(2002)は、国内に飛来していたトモエガモの個体数が1000から2000羽飛来していたものが1990年代前半には300から400羽に落ち込んだと述べています。しかし、神山(2021)が2020年・2021年冬に各地から大きな群れが見られたと報告しているように個体数の回復が見られています。印旛沼北部で神山(2022)が2022年1月3日に32670羽が飛来したことを紹介していることや今季の手賀沼のトモエガモの動向とあわせてトモエガモがどこで採食しているかなどの把握をする必要があるものと思います。(引用)環境省.2002.改訂日本の絶滅のおそれのある野生生物.p150-151.神山和夫.2021.トモエガモ個体数が回復の兆しバードリサーチニュース 2021年11月.神山和夫.2022.北印旛沼に数万羽のトモエガモが飛来.バードリサーチ水鳥通信.p1.(写真)2019年12月15日、2023年12月1日いずれも手賀沼で撮影
2023.12.02
コメント(0)
二週間ぶりにホームグランド手賀沼を訪ねました。柏市と印西市の境界のエリアから探索をスタートしました。下手賀川の水面は、コブハクチョウの群れが羽を休めるエリアです。標識リングを装着しているコブハクチョウ2羽を含む70羽前後を観察しました。同じエリアでは、カンムリカイツブリ、オオバン成鳥、若鳥、ユリカモメの姿があり、耕起している田んぼではタゲリ、ノスリの姿を発見しました。その後、立ち寄った手賀沼東端の水面では、トモエガモ60羽が沼中央の水面で羽を休めていました。(写真)2023年12月1日撮影(トモエガモ雄の1枚は2019年12月撮影のもの)
2023.12.01
コメント(0)
全36件 (36件中 1-36件目)
1