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「新国家誕生」 マハラジャ五号 この瞬間まで、世界は平和であった。 数機の巨大な未確認飛行物体が、四百四十光年彼方から銀河を越えて、地球を目指していた。その機体は巨大な惑星型艦船で、ほぼ光速で飛行する能力があり、母星である惑星エノラゲイを飛び立ってから、その驚異的な飛行能力をもってしても、地球まで二百八十九年もかかってしまった。その三百年近い長距離飛行のために、乗務員はすべて機械でできており、コールドスリープ装置も不要であった。 もちろん宇宙一を誇る科学力をもって建造された艦隊である。地球人くらいの攻撃では傷一つ付く事はありえないと、エノラゲイ星を統括する巨大な電子頭脳ピカドンは計算していた。後九時間余りで地球上空に到着の予定となっており、この艦隊に与えられた任務は、同胞たちからの救援信号に応えたもので、彼らを宿敵から救助するという崇高な使命であった。それでこそ三百年余りの旅が報われるというものだ。 そして予定どおり九時間後、ワープ航法によってこの艦隊は月の裏側から突如現われた。地球上空に止まり、地球上のどの大国にも宣戦布告をすることなく、一方的に先制攻撃を始めたのだ。 彼らは総力を結集した最新兵器を、事前に絞り込んでいたあるターゲットに容赦なく間断なく、彼らは撃ち込み続けた。この未確認飛行物体からの未明の猛烈な攻撃は、地球上に君臨するある一国に集中的に行なわれていたのだ。天文学者は突如現われた異星人の艦隊に恐れ慄き、アメリカ軍の総司令官はその天文学者たちを無能だと罵った。 だが異星人には関係のないことである。彼らはただ、同胞の敵を殲滅し、同胞たちの土地を取り戻すために、四百四十光年もの宇宙を遥々とやって来たのだ。 そうしたワープ航法を使って長旅をしてきた彼らにとって、同胞たちの土地を取り返すという任務が、彼らに課せられた偉大なる使命であった。徹底的に容赦なくアメリカ合衆国を叩きのめし、同胞であるアメリカインディアンの国を建国するという任務のために、アメリカ国民たちの頭上に、情け容赦なくTOUTEM(超小型核弾頭付き焼夷弾)を撃ち浴びせたのである。超小型核弾頭付き焼夷弾とは、第二次世界大戦中にドイツや日本の攻撃に使用した焼夷弾と似ていて、家屋の消失破壊や火炎による人員殺傷のために使用されたエノラゲイ星自慢の爆弾である。唯一の相違を言えば、それは小型核弾頭が搭載されている事であった。破裂すると放射性物質が物資や人に降り注ぎ(フォ-ルアウト)、すべてを徹底的に焼き尽くした。例え生き延びたとしても数日で死に至り、子々孫々までも影響を及ぼすという驚異的な兵器であった。エノラゲイはこのTOUTEMを大量に投入し、エノラゲイが所属していた銀河を統一したのである。こうしてエノラゲイ銀河が誕生していた。 感情を一切配したエノラゲイ艦隊のTOUTEMの攻撃はすさまじく、空襲警報と同時に数千数万ものTOUTEMが各都市に降り注いだ。すると闇色であった空が一瞬にして真っ赤となり、まるで摩天楼を赤く染める朝焼けのようになった。オレンジ色が盛り上がり爆発し、巨大都市を次々に飲み込み、たった小一時間ほどでダラスやロサンゼルスほどの大都市が廃墟となっていった。TOUTEMが降った都市には、生命反応がゼロとなり、ゴキブリやネズミでさえ一匹も生き残れなかった。 この異星人による一国集中攻撃にたまりかねたアメリカ合衆国大統領ジョージ・ブッシュ四世は、同盟国であるドイツ連邦共和国の大統領に、救軍を求めた。すると「ただ今連邦議会で審議中。だが即時にドイツ語を世界で唯一の公用言語に認定すれば、ドイツ全軍をアメリカ合衆国の救援に送ろう」との返答を受けた。 仕方がないので、フランス共和国に救援を求めた。「フランス語は世界で最も美しい言語である。であるからして、全地球の言語を即時にフランス語に統一せよ。もちろんアメリカ人も全員フランス語だけを話さねばならない。これが我々の援軍要請受諾への条件である」 また仕方がないので、国連の常任理事国である中華人民共和国へ援軍派遣の要請をした。すると「即時に全世界の言語を中国語に統一せよ。すでに十二億人以上もの人類が中国語を話している。そして全世界とアメリカ合衆国は中華人民共和国の傘下となること。始皇帝以来脈々と受け継がれてきた漢民族の大望が、今世紀果たされることを願う」 またまた仕方がないので、アフリカ大陸で軍隊を持つすべての国々に応援を求めた。すると「全国民にアメリカ合衆国への移民許可を与え、アメリカ合衆国の正式な国民にすること。非白人を合衆国の唯一の支配階級とせよ。これによりすべての白人は、すべての非白人にかしずく義務を負う。それが我々の軍隊派遣への条件である」 このような無謀な要求を飲むわけにはいかないので、同じアメリカ大陸の南米諸国に救援を求めた。すると「全国民のアメリカ合衆国への自由な出入りを要求する。出稼ぎその他の経済的活動を、どのような法をもってしても一切の制限をしてはならない。これが我々の派兵要請受諾への条件である」 そして仕方がないので、一九五一年九月サンフランシスコ講和条約調印と同時に締結された日米安全保障条約で、同盟国となった日本に自衛隊の派遣を要請した。 すると「日本国憲法を改正してから自衛隊を北米大陸へ派遣するので、あと一年ほど待ってほしい。ただ今内閣は解散し総選挙に突入している」と友人の首相から返答があった。 一年経っても異星人は、アメリカ以外の国や大陸を攻撃することはなかった。合衆国以外の国々では今までと変わらずに、日常の経済活動が平和的に行なわれていた。 そうしているうちにまた一年が過ぎ、日本は相変わらず憲法改正論議を続け、国会議事堂内だけで紛糾していた。内閣は再び解散し総選挙が行なわれ、広島長崎両市では「自衛隊派遣拒否運動(デモ)」が行なわれていた。もちろんシュプレヒコールは「アメリカ滅亡万歳!」であった。 超大国であったアメリカ合衆国はわずか二年余りで全土を破壊され尽くし、上院下院の議員はすべて処刑された。支配階級であったワスプたちはその財産と身分を剥脱され、異星人は北米大陸にほぼ三百年ぶりに新国家の樹立を宣言したのである。初代大統領は異星人と同じ祖先を持つアメリカインディアンの男、タリワン・ショーティであった。彼は大統領就任の挨拶で、異星人のロボット総督リトルボーイに言った。「救援信号を送ってから二百八十九年。ジイちゃんもヒイジイちゃんも、エノラゲイの同胞はいつ助けに来るのかって、今わの際まで怒っていたよ」「・・・・・・申し訳ない」 了
2007年10月06日
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こんにちは。今日、ショートショートの掲載料がもらえるのかしらと某雑誌に電話をしてみたら、担当者がただ今いませんということでした。フツーの企業とは違って、電話番のオネーさんは何も知らないらしい。 やっぱり載せてもらっただけありがたく思わないといけないのかしらね。
2007年07月10日
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こんにちは。ショートショートの掲載料はまだいただけません。やっぱりくださいって主張しないとダメなのかしら。 でもこれからの審査に響くと困るので、2作目が掲載されたら電話でもしてみようかしら。(祝のケーキはまだ買っていません) ネタはあるけど短篇の執筆に忙しい私でした。短篇の新人賞を狙っています。メディア業界人多しで、前途多難。ショートショート止まりかしら。 「ショートショートの広場20」に掲載されたら頂けるのかしらね。ただいま19まで出ています。
2007年06月27日
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ヤッホー★「ショートショート」が雑誌に掲載されたよん! タイトルは「苦手なもの」(モデルは日本語アタマのワタクシざます) 12月から投稿を重ねやっと今月22日に発売の「小説現代」に、ショートショートが掲載されました。 長編、短編を投稿し続けて落ちまくり、苦節10年余り。長編も短編も一度も本にならなかったけど、やっと200字詰め原稿用紙6枚分の小説(?)が載りました。 しかも最高得点の9点。コーナーのページを開いてみたら、なんと一番に載っていたよー。感動しました。 先々月に予選通過したと思っていたら、翌月は落選。そして今月やっと掲載されたのでした。(もちろん、月1作投稿デス) 掲載されただけで、受賞したわけではないので、小説家デビューとはいきませんでしたが、これからも精進したいですね。(まだまだ賞罰ナシ女のまま。クスンクスン)→(一生かも?) (「勝手に新人賞を目指すブログ」が「もう新人賞を諦めましたデス、ブログ」に変身する日も近いのかも?) シロウトの長編は相手にされないようなので、ショートショートに切り替えたのが功を奏したのかしら。 これからも長編は自分用にして、ショートショート創作に精進しようかしら。でも短編も捨てがたいわ。 この間、横溝正史小説賞に投稿したサスペンスがみごとに落選し、長、短篇合わせて10作の落選が確定し、祝10作落選!となっていた所だったので、一つだけ救いがあったわけです。 でもショートショートで本を出してもらおうと思ったら、やっぱり星新一さんみたく1000くらいは作らないといけないのかしら。その道の大家にならないと無理なのかもしれませんね。 2,30も難しいのに1000は不可能に近いと思います。(短篇の方がマシそう)ということで無料の出版の方も諦めて、(祝!落選30作)を目指して投稿し続けます。(その時はまた報告しますね。笑) ←落ち慣れしているワタクシ。明るい落選者。 今回、ブログのネタができて本当に良かったです(笑) 選者の阿刀田さま、本当にありがとうございました。 けれど、掲載料がもらえるかどうかは定かではありません。オヤにスーパーのではなくて、アンリシャンパルティエの500円の高級ケーキをご馳走したいので、掲載料に期待しています。(もらえるまで我慢我慢だ)(ケーキが食べられるのはいつ?)(貧乏人の子供の談) ★人生で最初で最後の掲載かもしれないので、額に入れて 家宝にしたいと思います(笑)★ これがホントの冥土の土産ね。
2007年05月25日
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