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用事があって出たついでに… ま、わかってるけどね…
2021年04月29日
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まぁなんのブログだがわからなくなって参りましたが....... https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210425/k10012996281000.html 今日、4/25から、5/11までの予定で、東京都、大阪府、兵庫県、京都府の4都府県で緊急事態宣言が発出されました。 今回の緊急事態宣言は、まぁ、若干グレードアップ。大規模商業施設への休業要請(食品関係を除く)とかが加わっています。イベント類は原則無観客だそうで。美術館・博物館の類も休業要請が。 この数週間(前回の緊急事態宣言解除から数週間ですよ!)で、大阪での事態悪化が著しく、この数日は連日新規感染者が1,000人越え。東京も、対人口比率ではそこまでではないにせよ、足下は7, 8百人の新規感染者が報告されていて、周辺県でもじわじわと増えているので、まぁ、ここで止めないと、という判断なのはわかるのですが....... 無論、感染力が上がっていると言われる変異型ウイルスが影響しているとか、色々あるのでしょうけれども、数週間で再度、というのは、失敗なんでしょうね。ワクチンも、効く効かない、打つ打たない以前に、入手出来ていないのだから話にならない。先行して突っ走ってるイスラエルみたいなところはともかく、アメリカやUK、更には出遅れていると言われるEU諸国に遥かに遅れを取っている日本は、G7メンバーでは完全にミソッカス状態という...... やっぱり現実を直視しないと問題って解決しないよね、ダメなものにほっかむりして自分を騙しても何も良いことないよね、というのはどの分野でも同じですね....... また増えてるぞ、という話から、緊急事態宣言出さないと、という話になり始めたのが先週に入ったところ。そこで急遽自治体から要請が出て、ほぼ固まったのが先一昨日の木曜日、決定したのが一昨日金曜日の夜。1日おいて今日から適用、というわけですが.....まぁ、拙速であるし、拙速と言うには昨日土曜日は全部開いてるし、結果あちこち大混雑だったようで、なんだかねぇ、というのが正直なところです。そんな経緯なので、こちらの世界も大混乱.... https://www.nhk.or.jp/shutoken/coronavirus/?utm_int=detail_contents_news-link_001 全体としてはこのリンクの通りですが、その結果、 https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_020087.html 新国立劇場は24日には早々に期間中の公演中止を決定。早々に、って嫌味じゃないんですよ、嫌味じゃないんですけれど、発表したのが24日の昼過ぎですからね。それで、今日25日の「ルチア」の公演を中止だと。買ってたのに......メールで来たのが14:20。まぁ、分かってるといやぁ分かってるから、仕方ないけれど、それにしてもね。GW中はコッペリアの公演が予定されていたけれど、当然これも中止。 ちなみに、これまた行くつもりで買ってあった東京国立博物館の鳥獣戯画展も臨時休館。まぁ、どっちも払い戻されるけれど、またか、って感じではありますね.... https://chojugiga2020.exhibit.jp 東京文化会館は政府発表が23日の夜だったのだけれど、同日付で期間中の臨時休館をアナウンス。当然公演は中止。 https://www.t-bunka.jp/info/5672/ 東京芸術劇場も当然同じく臨時休館。 https://www.geigeki.jp/info/20210424/ 文化村も公演中止、営業中止。 https://www.bunkamura.co.jp/topics/4689.html サントリーホールも....って、もーえーっちゅーに。 https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/news_topics/detail/122512.html 我らが東京国際フォーラムは....って、どうせLFJ中止がアナウンスされてるから、ある意味どうでもいいんですが、こちらは飲食店の営業はやります、ホールの利用は、原則無観客などであり得ます、という対応。まぁ、若干施設としての性格が異なりますからね。 https://www.t-i-forum.co.jp/important/detail.html?id=202104232200 NHKホールは改装中ですから、影響なし。 オペラシティはちょっと反応が鈍いというか.....そもそもコンサートホールが改装中で4/30まで閉まっているのだけれど、一方で、リサイタルホールは開いてるしねぇ。まぁ、昨日の今日の週末だから、仕方ないとは思います。 http://www.operacity.jp/concert/ 団体系でいうと、そのオペラシティで5/6にバッティストーニの公演を予定していたのは、現時点ではアナウンスがありません。まぁ、中止になると思いますけれどね..... https://www.tpo.or.jp/concert/20210506-01.php N響はサイトでのアナウンスはありませんが、Twitterで4/29のオーチャード定期の中止をアナウンス。 https://www.nhkso.or.jp 東響は中止・延期公演の案内を更新、期間中の都内公演が中止だそうです。 https://tokyosymphony.jp/pc/news/news_4327.html 新日フィルも期間中の公演は中止、のようです。別して書かなかったのですが、すみだトリフォニーホールも臨時休館だそうで、5/4の上原ひろみの公演も中止、だと思うのですが、対応検討中、だそうです。ということはオンラインでやるのか、それとも延期扱いにするのか..... https://www.njp.or.jp/news/22786 ちなみに、藤原歌劇団は、昨日今日と公演を予定していたのですが、これは予定通り結構。何故かというと、会場が新百合ヶ丘の昭和音大のホールだから。つまり、神奈川県だから、緊急事態宣言対象外なんですね..... https://www.jof.or.jp キリがないからこの辺で。まぁ、GW中は例年それほど公演数も多くはなかったとは思うのではありますが(なにしろLFJがありましたからね)、それにしてもダメージは軽微ではないでしょう。 そういえば、こんなニュースもあります。 https://news.yahoo.co.jp/articles/a1234b32442055b1077438173c8324222d8231f1 寄席は「社会生活に必要なもの」だそうです。 良いか悪いかは別にして、事実上のロックダウン的な状況にならざるを得ないのは仕方ないとは個人的には思うので、それをどうやってそれぞれの立場に納得させるのか、或いは強制するのか、という問題なのかなと。それで納得しなければ、まぁ、こうなるよねと。やる方もやる方だとは思いますけれどね。
2021年04月25日
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ミューザ川崎シンフォニーホール 19:00〜 3階右手 モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 K.385 「ハフナー」 交響曲第41番ハ長調 K.551 「ジュピター」 東京春祭オーケストラ 指揮:リッカルド・ムーティ 東京・春・音楽祭はいろいろ予定通りに行かないけれど、結局ムーティは来たようで。スケジュール的に、平日公演ばっかりだけれど、まぁこれだったら行けるかと思って行ってみました。ミューザは大きいから、そこそこ空いているだろうし、と思って。仕事を早めに切り上げて行ってみました。 行ってみたら、いやもう、空いてるどころの騒ぎじゃありません。4階席は殆ど人がいない。3階席も正面は殆どいなくて、安い3階の両脇から人が入り始める。2階正面は5分入ってるか、1階席と裏のピット席はかなり入ってましたが.....全体ではざっくり3割?2割? 東京・春・音楽祭は、暫く前からムーティを呼ぶようになってい流のですが、大抵は平日公演なのもあって、聞きに行った覚えはあまりないのですが、今回は行ってみました。ムーティ自体は、最近はザルツブルクで聞いたりもするのですが、去年も今年も行かなさそうなので、行っておこうかと思って。 で、どうだったか?面白かったです。まぁ、例によってそんなに良い席で聞いてないんで、あれですけれども。 私は、この音楽祭のオケというと、サイトウ・キネン・オーケストラの東京版みたいな感じ、というイメージだったのですが、今は日本のオケの若手メンバーなんかで構成されてるんですね。改めて見れば、なるほど、中止になったけどメイン公演の「パルジファル」はN響、モーツァルトのレクイエムが都響で「ボエーム」は読売日響....確かに、そういえばもう随分前からそうだったなと。多分、小澤が出なくなったらそうなったんでしょうかね。で、東京春祭オーケストラは、若手を集めたオケ。それをムーティが教導するのという態でしょうか。 正直言って、仕事上がりなのもあって、ぽやんとして聞いてたのは確かなんですが、それにしても普通にモーツァルトだなぁ、と思いながら聞いてたのですが、後半「ジュピター」になってから、あれ?と少々思い直して。で、あれっ!と思ったのが、終楽章。これをですね、ムーティは、恐ろしく丁寧にやるのですね。多分12分くらい掛けてたんじゃないかなと。元々速度指示はMolt allegroなので、結構快速で飛ばしていく演奏が多いと思います。今録音でどんな感じか見てますが、結構時間掛けているブロムシュテットでも12分切ってます。繰り返しとかちゃんとやってるからだと思いますが、テンポはなるほど「とてもアレグロ」。快活です。そう、allegroは、「速い」ではなくて「快活」くらいのイメージなのですが、それにしても結構テンポを早くとって、一気呵成に持っていく演奏が多いと思うのです。今聞いてるブロムシュテット指揮バイエルン放送響のも、基本早めに演奏し、後々フーガになっていくパッセージの繰り返しは勢いを感じさせる、まぁ、言ってみればドライブの掛かった演奏になっていて、まぁ、これが割と一般的だと思います。今、ラトル指揮ベルリン・フィルのにしましたが、こちらは8分。これは速い速い....でもこんな感じでやるよね、みんな。 ところが、ムーティは、これを物凄く丁寧にやるんですね。まず、演奏指示がとても細かい。なるほど教え導く感じなのですが、特に弦を丁寧に弾かせる。その結果、これは全編にわたってなるほどそうだったか、と思ったのだけれど、日本のオケの悪癖・力み返ったフォルティッシモがないんですね。そして、弾き飛ばさずに、一音一音きちんと演奏している。いやまぁ当たり前のことなんだけれど、如何に当たり前のことがちゃんと出来ていないのか、というね。 そんなチンタラしたジュピターの終楽章なんて聞いてられないしやってられない?いや、これが、良い演奏なんですよね。そう言っちゃなんですが、いい意味でオケがアマオケみたいにきちんと、ちゃんと演奏してるんですよね。その結果、丁寧にちゃんとやるとどうなるのか、改めて気付かされました。 ジュピターは4楽章でモーツァルトの交響曲としては一番大掛かりだし、ここまで3楽章あっての終楽章だから、フィナーレだ!景気良く!って意識はどっかに出てしまう気もするし、祝祭的なイメージはあるんだと思うんですね。でも、だからって、わっしょいわっしょいで行くのが正解とは限らない。丁寧にやればやったで、きちんと演奏すれば、勢いで行ってしまうだけの音楽じゃない、最後のフーガに繋がる構成感のある音楽が立ち上ってくる。 ムーティが元々こういう音楽としてこの曲を捉えているのかどうか、このオケ、この演奏会だからこの演奏なのか、それは分かりませんが、このムーティの指揮が、丁寧であっても、決して「allegroでない」ということはなかった、ということは言えると思います。 これを聞けただけでも十分行った甲斐がありました。 ムーティも、歳はとったけれど、健在ですね。前述の通り、ザルツブルクなんかで聞いてはいたけれど、こんな風に振るのか、こんな音楽に作れるのか、と、驚かされました。オケもオケだし、正直多くは期待していなかったけれど、期待以上に楽しめる演奏でした。
2021年04月22日
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東京文化会館小ホール 18:00〜 右手 サン=サーンス:死の舞踏 op.40 (2台ピアノ版) ピアノ五重奏曲 イ短調 op.14 七重奏曲 変ホ長調 op.65 組曲「動物の謝肉祭」 <アンコール> 「動物の謝肉祭」終曲 ピアノ:北村朋幹、三浦謙司 ヴァイオリン:伊藤亮太郎、白井篤 ヴィオラ:中村洋乃理 チェロ:藤森亮一 コントラバス:市川雅典 フルート:神田寛明 クラリネット:松本健司 トランペット:菊本和昭 打楽器:植松透、竹島悟史 東京・春・音楽祭、この日は緊急事態宣言明け前、座席は1つ空けが基本の最終日ということで、ダブルヘッダーで今の内に行っておくという選択。いや、それ、どうなの?という話もあるでしょうが.... 正直に言うと、聞けるから聞いて来た感じで、あんまり内容や出演者については考えてないという.... 見ての通りのサン=サーンスプロ。最後の「動物の謝肉祭」はともかく、タイトル通り室内楽のコンサートです。サン=サーンスの室内楽、実際に聞く機会はそれほど多くはなくて、それこそLFJくらいでしか聞いたことはない気はするのですが、実際に聞けば聞いたで面白いものではあります。 ....とはいえ、まぁ、「動物の謝肉祭」が一番聞き慣れてはいるのですけれどもね。ただ、この日の夕方というのは、実は結構な地震が起きた日でありまして、これが丁度「死の舞踏」の終わり頃だったのですね.....いや、まぁ、それで中断したとかではないんですけれども、まぁ、ちょっと気もそぞろであったのは事実ではあります...... まぁ、全般にはまぁまぁだったんではないでしょうか。あえて言うなら、「動物の謝肉祭」はもうちょっと緩急のメリハリがあってもよかったかなと。そのくらいかな。
2021年04月18日
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https://www.lfj.jp/lfj_2021/ だそうです.............まぁ、そうでしょうねぇ.......... 曰く、ラ・プティット・フォル・ジュルネ2021と題して、1 日だけ3公演の開催を企画していたそうですが、現在の情勢に鑑みて開催を断念したそうです。 まぁ、そう言われると、なるほど、そうだったのね.....としか言いようがありません。 大体覚悟していた話なのではありますが、残念無念.........オンラインで何かやるかな、とも思ったのだけれど、そういうのはなさそうですね......やらないかな......... 昨日今日と大阪は新規感染者1200人超え。東京は700人前後。来週から、現状に加えて首都圏は神奈川・埼玉・千葉の三県の主要都市で蔓延防止等重点措置を発令するそうです。GWもこの調子でしょうね。そういう状況を考えれば、まぁ、覚悟していた話ではあるけれどね......
2021年04月16日
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チケットぴあの店舗がなくなるそうです。 https://t.pia.jp/info/info-210409.jsp チケットぴあがなくなるのではないですよ。ただ、チケットぴあのお店がなくなるのだそうで。確かに、もう随分前からコンビニで発券出来るようになってましたから、今更驚く話でもないのだけれど。そういえば、渋谷のタワーレコードにあったチケットぴあのブースはいつの間にか無くなっていたし、調べたら、昔からあった109の2階にあった店ももう無くなってたようです。 じゃぁどうするんだと言えば、コンビニで発券出来るし、最近では電子チケットで入れるところも出て来たし。もう困らない、ってことなんでしょうね。言えば、e+だってもう長いことその体制になってましたし、ローチケはそもそもローソンだから当たり前だけどコンビニしか無かったし。 とはいえ、そういうものが無くなるのはちょっと感慨深いものはあります。e+の前身のチケットセゾンやチケットぴあの店に始発で行って並んで、来日系オペラの安い席を狙ったのは、勿論前世紀の話です。21世紀になる頃にはもうインターネットで取れるようになって、並んで取るという文化も無くなってたし。 次は紙のチケットがいつ無くなるか、ですかねぇ..... まぁ、既に、欧州のオペラハウスとかだと、ネットで取って自分でQRコード付きのチケット印刷するとか、なんなら携帯にQRコード表示させて入場したりしますしね。その意味では印刷したチケットがなくなる日も遠くは無いのかも。
2021年04月13日
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新国立劇場 14:00〜 3階脇 ストラヴィンスキー:夜鳴きうぐいす チャイコフスキー:イオランタ 夜鳴きうぐいす:三宅理恵 料理人:針生美智子 漁師:伊藤達人 皇帝:吉川健一 イオランタ:大隈智佳子 ルネ:妻屋秀和 ロベルト:井上大聞 ヴォデモン伯爵:内山信吾 新国立劇場合唱団 東京フィルハーモニー交響楽団 指揮:高関健 演出:ヤニス・コッコス 他にも書いてないものはあるんですが、まぁ、オペラは先に書いておいた方がいいし、と思って。 さて、ねぇ.... もう、身も蓋もなく言ってしまうと、あんまりよくなかったと思います。特にイオランタ。 但し、最初からそれほど期待もせずに観に行ってるのも確か。なので、それほど失望しているという訳でもない。とはいえ、相変わらず、後半観ていると世間の皆様とのギャップに感じ入ってしまうのではありますがね..... 演目も微妙ではあるのだけれど、開演直前に見たら、一階は後方は殆ど人がおらず。3階あたりもガラガラで、うわぁ....と思っていたのだけれど、それかあらぬか、開演は10分くらい押したのでした。あとで分かったのだけれど、京王線で人身事故があったとかで、それで間に合わなかった人が少なくなかったようで。後半始まる前に見たらもうちょっと増えて、全体では7分の入りって感じだったでしょうか。あるいはもうちょっとあったかも。まぁ、いずれにせよ、ちょっと少ないですね..... とはいえ、演目が微妙なのは確か。曰く、1幕物のオペラを二本立てで上演するシリーズ、なんだそうで。ふむ。で、ロシアの作曲家二人からとって来たということのようですが、しかし、そうか、イオランタって1幕物だったのか...... どちらも「御伽噺」と定義されているのが演出家の解釈。まぁ、そうでしょうね、確かに。まぁ、イオランタの方は、そうは言ってもそれなりに深刻な影はあるけれど、結末はまぁ御伽噺だわな。プログラムの解説で「一人も悪者が登場せず、全員が幸福感に浸って終わるオペラ」とありますが、言い得て妙ではあります。「ヘンゼルとグレーテル」だって魔女が出てくるからねぇ....ただ、まぁ、それが面白いかどうかはまた別の話ではあります。 まぁ、「夜鳴きうぐいす」に関しては、物語もさることながら、結局は音楽的にも、うぐいす役が全て、と言ってしまっても過言では無いような。こちらに関しては、まぁ、うぐいす役はそれなりに歌ってました。少なくとも「なんじゃこれ?」というようなものではなく。他はどうなの?と言われると.....別に大して覚えてないです(笑)でも、そういうオペラだと思いますよ、これ。少なくとも耳障りで邪魔だなぁ、なんてことはない。もっとも、言えば、ストラヴィンスキーの音楽もそれなりなので、そもそも耳障り...いやいや。まぁ、そういう意味で悪くはなかったと思いますよ。ただ、言えば、うぐいす役が超絶技巧のコロラトゥーラで場内を魅了したか、と言われれば........あの人は、コロラトゥーラだったの?普通だったような.... でも、まぁ、全体として悪くなかったと言っていいと思うし、全てじゃないの?といううぐいす役も悪くはなかったし。これはこれで良かったんじゃないでしょうか。 敢えて言えば問題は「イオランタ」。 もともとこれは確かにチャイコフスキーのオペラではあるけれど、それほどよく上演されてるイメージは無いです。ロシアにでも行けばまた違うのかも知れないけれど。くだんのプログラムの解説によると、「チャイコフスキー・ファンの間では熱狂的に支持されている。」そうです。ということは、私はチャイコフスキー・ファンではないのは間違いないな....というか、世間のかなりの部分の人は、チャイコフスキー・ファンではないような気がしますが...... 私、そんなにチャイコフスキーに冷淡なつもりはないんですけれどね。ただ、チャイコフスキーでオペラと言われると、まずは「エフゲニ・オネーギン」、「スペードの女王」、まぁこの辺じゃないかと。「マゼッパ」とかありますけれど、「イオランタ」は、それなりに名前は知れているし、録音だってあるにはあるけれど、私は殆ど聞いてないです。昔聞いたことはあるけれど、すぐ飽きちゃった気はします。 今回改めて聞きましたが、まぁ、ねぇ.... 元々くるみ割り人形と同時上演する予定で書かれたとかで、時期も最晩年に近いのですが、率直に言うと、確かにこれは....という感じ。なんというか、オーケストラが、確かに、バレエ曲と交響曲の響きに似てるんですよ。そして、歌も、「エフゲニ・オネーギン」なんかに似ている。イオランタの最初のアリアは、タチアーナの手紙の場だなぁ、とか。無論、引用とかではないですよ。ただ、なんというか、オリジナリティを感じさせない。聞きながら考えてたのですが、例えば、私は「エフゲニ・オネーギン」が好きなのだけれど、両方聞きたいか?と問われたら、「エフゲニ・オネーギン」でいいです、って答える気がする。無理してこっち聞く必要はない。忌避はしないですけれどね。でも、そういう感じかなぁと。 だから、自ずと演奏者に対する評価も厳しくなるのだけれど、どうだったかというと、正直感心しなかった。 まず、歌唱陣は、良くても「まぁこんなもの」レベル。人によっては結構声でかいのはいたですよ。でも、二人いる伯爵のどっちがどうだっけって世界ではあるけれど、声張り上げてたと思ったら後半萎んじゃったりとか、まぁ、そんなんですよ。それと全体に歌手にデリカシーがない。だから、歌が乱暴に聞こえる。 でも、それ以上に、全体にアンサンブルというか、調和が取れてないんですよね。これはオケも同様。合唱は言うだけ無理だろうと思うのだけれど、しかし、それにしても、どうしてこんなにそれぞれが勝手にやってる感じなんでしょうね?無論、こちらもいい席では聞いていないので、バランスが悪いところで聞いてるからだ、と言われれば、そうなんですね、と言うしかないけれど、でも、あれはあまりにも調和してない感じだったと思います。重唱なのに、全然歌が調和しない。ずれてるとかいうことではないんですよ。ただ、重唱というのは、伊達に二人(とかそれ以上)で歌う訳ではないので、音楽的に合わせて欲しい訳です。それがない。一方、大体お分かりだとは思いますが、歌唱陣は磐石ではなかったので、そうなると、やはりオケにはそれなりにサポートが期待されるのですが、残念ながら歌をかき消しに行くこと少なからず。まぁ、かき消される方が悪いっていやぁ悪いんですが、そういう意味では、高関健の指揮は、だめ、でしょうね。オケを云々するレベルではなかったと思います。いいも悪いも、イオランタではなんとかするのがやっとという感じだもの。 まぁ、この「アンサンブルが取れない病」は昔からの話ですからね。新国だと、海外組がきちんとしてる時は目立たないですが、日本人メインだとか、そうでなくてもコントロール出来てないと、多かれ少なかれこんな感じかと。もっとも、曲にもよるのであって、例えば今日の前半の「夜鳴きうぐいす」だって、どうだったかはわかりません。でも、あの曲は、そんなにアンサンブルを重視されるようなものではないし、結局うぐいすがメインというのがはっきりしているから、そういう問題はあまり出ないんですよね。それは、例えばこの間の「ワルキューレ」もそうで、あれはあまり「アンサンブル」みたいな問題にはならない。 久しぶりに「アンサンブルがグダグダ」というのを聞いた気がします。有り難くもないけど。 演出は、まぁ、わぁわぁ言うようなものではなく、格別奇を衒ったものというでもなく。まぁ、いいんじゃないでしょうか。 というか、率直に言うと、とはいえ、「なんで今回これやったの?」とは少し思いましたけれどね。 この、1幕物オペラを二本立てでやる、ダブルビルシリーズ、ということらしいのですが、まぁ、そういうのをやるのは、悪いとは言わないです。ただ、正直に言うと、とはいえ、「なんでこれなの?」というのがちょっとよく分からないというか..... 別に、定番だけやっとけ、っていう訳ではないですよ。ただ、わざわざこういう定番ではないものを引っ張って来る、その趣旨はなんなんだろう、と言った時、分からないんですよね。沢山出演させるため?もしそうならふざけんな、とは思うけれど、まぁ、それならそれで「ああそういうものか」と合点するんですけれどね。ただ、そんなことは二期会のようなアマチュア団体にやらせておけばいいのであって、一応プロの音楽家によるオペラを志向しているらしい筈の新国立劇場が、どうしてこれを掛けたのか、その辺の意図がよく分からないんですよね。だって、「御伽噺」オペラ、じゃないですか。いや、御伽噺がいけないとは言いませんよ。でも、敢えて言えば、音楽的にも、精々うぐいすのコロラトゥーラ的な歌唱がちょっととんがってるだけで、それほどという訳でもないこのオペラ達を、限られた予算と機会の中で何故選んだのか。そこの、「プロフェッショナルとしてのプロデュースの意図、狙い、考え方」が分からないのですよね。 今回の「イオランタ」の方は、一昨年の新国立劇場オペラ研修所の試演会で上演したものをベースに本公演に持って来たらしいので、その意味ではそれがあったから、といえばそういうことなんでしょうけれども.... あと。 イオランタの幕切れというか大団円で合唱も入って歌うところ、気が付いたら、一階客席後ろの調整室みたいなところで、ガンガンにレーザーポインターというかペンライトみたいなので、指揮してたんですよね。あれは、どういうことなの?というか、最近は、あれが主流なんでしょうか? いや、なんで引っ掛かるかというとですね。この場面、合唱は、舞台全体に広がって歌っていて、概ね前向いているのですね。で、そういう場面はオペラでは時々あるけれど、舞台上や舞台脇などには、指揮が見えにくい場合に備えてモニターが置いてある訳です。ちゃんと。ところが、そんなところで指揮している。 でもね。オケピットでは、本来の指揮者がちゃんといて、振ってるわけですよ。それとは別の人が振ってるって、それはありなの?指揮者が見えない?いや、その為にモニターはある訳で..... 今はこれが当たり前なんでしょうか?私もそんなの今まで気が付いた事ないし、大体そんなとこ見えるとこには座らないので、たまたまなんですけれど、ああいうものなの?いや、ヴェローナみたいなところでやってるんだったら、ひょっとしたらそういうこともあるのかもな、とは思うけれど、どうなんだろう?
2021年04月11日
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結局東京は500人前後/日の新規感染者が続いて、大阪はそれ以上に900人/日レベルということで、蔓延防止等重点措置、というのを12日から適用するそうです。緊急事態宣言じゃなくて。......まぁ、わかりにくいよね。緊急事態宣言じゃ何故いけないのか。大差無いだろうと思うんですけれどね。 東京で言えば、23区と6市のみ。武蔵野市は入って、三鷹市は入ってないので、三鷹駅の北口と南口では飲食店の営業時間が違うとかなんとかかんとか。要はピンポイントで対応可能だから、ということなんですが。 で、コンサートは、というと、3月末に今までの入場人員規制を緩めて、クラシック関係は事実上規制が無くなってるんですが、今のところそれを再度規制する話は出て来ていないようです。少なくとも東京都のサイトで掲示されているのはそのまま。 どうするんでしょうねぇ...... 東京・春・音楽祭は、公演の中止が更にアナウンスされたり、そうかと思えばベルリン・フィルのライブ配信をするとか、色々と賑やかなようです。 なんて言うんでしょうね。いい悪いとか好き嫌いとかじゃなくて、こういう時は、やる側の意志というものを感じますよね。コロナ禍だし、いろいろ難しい問題もあるし、中止します、って言っても誰も文句言わないと思うんですよね。結局メインの公演は中止になってしまったし。それでもやれるものはやる、というのは、やはり「やる」という意志のなせる技、ということなのかなと。 翻ってLFJは未だに何もアナウンスは無いんですが.......ここまで何も出さないというのは、逆に、何かしようとしてるのかなと思ったり。わからないですけれどね。でも、去年は急遽オンラインでやっていたけれど、ひょっとすると改めてオンラインでやるというのもあり得るのかなと。 で、実は、ラ・フォル・ジュルネのチケット販売サイトが「準備中です」というメッセージだけ掲げた状態になってるんですよね......今日、4/10の時点ですけれど。 http://lfj.pia.jp なんかやるのかしらね..........?
2021年04月10日
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石橋メモリアルホール 15:00〜 2階 「にほんの歌を集めて」 武満徹:三月のうた、うたうだけ、昨日のしみ、めぐり逢い、ぽつねん、MI・YO・TA さくらさくら 早春賦 朧月夜 神田川 なごり雪 酒と泪と男と女 卒業写真 翼をください 時には昔の話を オリビアを聴きながら あの素晴しい愛をもう一度 秋桜 時代 花 <アンコール> 瑠璃色の地球 見上げてごらん夜の星を カウンターテナー:藤木大地 ギター:荘村清志 東京・春・音楽祭。3/20から開催となっております。まぁ、このブログでもあれこれ書いていますが、ジェットコースターみたいなことになってますから、大変だろうとは思います。が、まぁ、それはそれとして、やるというので。加えて、この日は一都三県での緊急事態宣言最終日。この日を境にコンサートの類は原則として事実上制限が解けるので、今後は混むだろうなぁ、と思い、まだ収容人数に縛りのあるうちに行っておこうと思って買ったのでした。それもどうなの?って?まぁ、ねぇ.... で、あまり真面目に内容見ずに買って行ったのでした。「にほんの歌」をやるのね、まぁ、それもいいか、というくらいのノリで。当日しみじみと曲目見て、こういうのだったのね、と思いつつ。 曲目としては、1曲除いてほぼ前世紀のものばかりで、多分君同時代で聞いてたもの殆どないよね、という若さのカウンターテナーと、ガチでリアルタイムでしたよね、というギタリストの組み合わせ。まぁ正直荘村清志が出るというので何某か面白かろう、というつもりで行っていた面もあるのですが、しかし、この曲目だったのか....という。 しかしまぁ見事にこういう内容で、これはどうなの?というところですが、個人的には「そういうもの」であるのなら、とやかくいうものではないな、というところです。まぁ、この環境下でやるぞ、となって、ここに辿り着いてしまったものは、まぁそういうものとして聞く、といったところかなと。嫌なら聞かなきゃいいんだものね。 で、まぁ、それはいいんですが.....そうねぇ。暗譜で歌っているのだけれど、数曲歌詞を忘れちゃって、というのは、まぁ、御愛嬌とはちょっと言えないかな。なにしろ武満以外の曲で引っ掛かってて、それ、こっちは全部なんなら歌えるからね。それはちょっとどうなのという。 一方、演奏としてはまぁまぁ面白かったと思います。荘村清志はギターそのものもさりながら、ギター伴奏の編曲もなかなか面白く、この面ではなるほど期待通り。歌そのものは、まぁそれなりに歌ってるよね、というところで、カウンターテナーだからどうとかいうことはまぁないのだけれど、正直、この数日前に聞いていた新国の「ワルキューレ」に比べれば、歌としてはこちらの方がある意味よかったと思います。ダメ出しポイントも無いでは無いのですけれどね。でも、まぁ、それなりに楽しめるならたまにはこういうものもいいし、その意味では無駄に理屈捏ねて意味があるものだと価値を弁じてもしょうがない、という視点はありますからね。 それと、なまじっか歌えるだけに、なるほどそう歌うのか、という意味での面白さというか悔しさというか、まぁそいういうものもありますし。まぁ、そういう言い方するとカラオケ行って自分よりうまい奴がいる、というのとどう違うんだ、という話にもなりかねないのではあるけれども。 石橋メモリアルホールは実は初めてでしたが、それほど不便でも無い場所ではありますね。小ぶりのホール。響きとしては、聞いてるものがまたアレなので、なんとも言えませんが。終演後、上野公園の方は桜がほどほどに咲いていて、例によって宴会等禁止だったので、それはそれでよかったり。 静かな上野というのは、好きです。
2021年04月07日
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神奈川県民ホール 17:00〜 3階正面 ドヴォルザーク:歌劇「悪魔とカーチャ」序曲 ピアノ協奏曲 ト短調 op.33 交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 op.95 <アンコール> ドヴォルザーク:スラブ舞曲 第10番 op.72-2 ピアノ:伊藤恵 日本フィルハーモニー交響楽団 指揮:阪哲朗 たまたま予定もなく、何か混んでなさそうなものがあれば、と思ったら、こんなものがあったので。最近日フィルは聞いてないしな、と思って。 日フィルの横浜定期、今年の初めからみなとみらいホールが改修に入ったので、別の場所でやるということで、神奈川県民ホールでの公演です。ここは2500人くらい入るので、キャパでは3割くらい大きいのか。実際には、NHKホールスタイルのこのホール、空間的にはそれ以上の差になります。 正直言うと、それがもろに響いていたというか..... 実は、昔、まだみなとみらいホールなんて影も形も無い頃に、横浜定期の会員だったことが、そういえばあったのを思い出しました。その頃はこの神奈川県民ホールが会場だったんですけれどね.....もう30年以上前になるのかな..... 指揮者は阪哲朗。代役ということのようで、この人は時々聞いたことがあります。よりにもよってウィーンのフォルクスオーパーで大晦日のこうもり観に行ったら指揮者がこの人だったということも。フォルクスで一時期結構やってましたからね。 で、ソリストも伊藤恵に代わって、ドヴォルザーク・プロ。思えば、3/13は、10年前の震災の2日後、チョン・ミュンフン指揮のチェコ・フィルでやはり「新世界より」を聴いたのと同じ日。さて、今回はどうだったか...... ......まぁ、なんとも.........ちょっと残念かな........ 「新世界より」でいうと、大体12-10-8-6-5とか、そのくらいの編成なんですね。確かに、みなとみらいホールとか、最近のホールだと、これで十分かも知れませんが、正直いうと神奈川県民ホールはかなり広い。東京文化会館以上に厳しいかも知れません。まぁ、弦が少ないなら少ないなりにやりようはないではないと思うのですが、この演奏はちょっと充実していたというのは難しいかも。まぁ、スカスカ、までは言わないけれど、そういう方向性ですね。 これがもっと小さい箱ならもうちょっとなんとかなったかも知れませんが、それは結局箱で化粧してもらってるということであって、ねぇ。ただ、弦は、そうはいってもまだまとまりはあるので、悪くはないのですが、管はちょっと厳しいなぁと。特に金管。力不足で、それがカバー出来なくて手一杯になって、丁寧さを欠く、なんという事はないところでつまらないしくじりをする、そんな感じですかね。 この辺が、今の日フィルの現実かなぁ..... 実のところ、他のオケとそう大きく違う訳でもあるまい、という見方もあるのだろうとは思いますが、そうだとして、敢えて日フィルを選ぶということは、まぁ、無いかなぁ。悪いけど。 財政的に厳しいので、支援をお願いします、と書いてあったけれど........どうなのかなぁ。
2021年04月04日
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いやまぁ別に私この音楽祭に関しては思い入れはないんですけれどね..... ただ、やるとかやらないとか、こまめに発表するのでね..... 一昨日の発表ですが、東京・春・音楽祭の一部公演の決行が発表されました。 https://www.tokyo-harusai.com/news_jp/20210331/ まず、ムーティが来るらしい。そして、マクベスを振る。オーケストラのコンサートもやるらしい。 ホントか........来るのか........... まぁ、流石にここまで引っ張った以上、やるって言ったらやるんでしょうけどね。 ただ、全日程、平日なんだよなぁ.........在宅状態とはいえ、どうするかねぇ....... 他に、これはムーティじゃないですが、レクイエムなんかもやるみたいです。 頑張るねぇ........ LFJは今日に至るまで何もアナウンスはなし.......... いいけどね。でも、やらないならやらないで、何かは言うべきだとは思いますよ。そう言っちゃなんだけど、この辺が、広報としての能力の差になっちゃいますよ。うん。
2021年04月02日
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