これはかぜ薬に抗生物質が処方されることに対して文句を言っている部分の根拠です。確かに問題にはなっていましたが、伊勢志摩サミットで耐性菌の問題がトピックとして挙げられ、今後は動物用抗生物質まで規制していく方針で厚生労働省は動いています。(動物の抗生物質使用に対して国の規制を考えているのは日本だけです。「日本人は風邪で医者にかかっても、とにかく薬をもらいたがる傾向があります。これが実は大きな問題なのです」
こう語るのは、日米の医療システムに詳しい医師でミシガン大学教授(家庭医学)のマイケル・フェターズ氏だ。
「熱冷ましでロキソニンやボルタレンが処方されていますが、胃潰瘍の原因になるほか、腎機能の低下で排尿困難になる可能性もあります。しかも、長く使い続けると心臓のリスクにもなるといわれているので、使い方には注意が必要です」胃潰瘍に対するリスクに対しては、プロトンポンプ阻害剤を併用することがアメリカの学会で標準治療としてあげられたことから、アスピリンで(他の用途で長期利用する場合が多い)さえ、プロトンポンプ阻害剤の併用が保険適用されています。
経口の5FUからUFTそしてTS-1に関しては日本発の制癌剤です。日本の腫瘍専門医は免疫の大切さを理解していないとおっしゃっていますが、本当にそう思うなら、日本癌学会や日本臨床腫瘍学会できちんと発言していただきたいものです。また、アメリカでもロシュの5FU系経口薬が販売されており、ファーストラインあるいは術後補助療法(再発防止)に関してエビデンスが存在します。「抗がん剤にTS1という飲み薬があります。これが今でも飲まれているのは日本とロシアだけです。これは5FUという'50年代に開発された最も古いタイプの抗ガン剤を、注射薬から経口薬に変えただけのもの。
TS1は殺細胞剤とも言われていて、がん細胞だけでなく、それを攻撃するべき免疫細胞まで弱らせてしまいます。TS1でがんの再発予防ができる可能性は)ほとんどありません。日本ではがん治療における免疫の大切さがまだまだ理解されていないのです」(新日本橋石井クリニックの石井光院長)
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