医療用医薬品 0
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切り取りと言われたくないので、子ども庁に対する立憲民主党のホームページに乗っている枝野代表の談話をを全部引用します。■「子ども庁」の設置について 子どもに関する政策を一元的に担当する「こども庁」創設の検討を菅総理が指示したことについて枝野代表は、「われわれ野党が、『チルドレンファースト』を掲げ、省庁横断的な政策を担う『子ども家庭省』が必要であると訴えたのはもう15年も前のことだ。15年も遅れて『今頃、何を言ってるんだ』と言わざるを得ない。しかもこの間、菅政権は、子どもの貧困対策についてまったく不十分だった。いわゆる『子ども食堂』などを『共助』に任せるといった具合に、子ども政策に対して大変後ろ向きな政策を積み重ねてきた」 「旧立憲民主党も旧国民民主党も、前回の参院選挙でこの子ども家庭省の設置を明確に公約として掲げている。国会で議論をしていただければ、総選挙を待たずともこの国会中に設備することは可能だ。本気であるならば野党と協議していただきたい」 「また中身についても、子ども『庁』という呼び方をしていると、既存の文部科学省や厚生労働省など各省にまたがっているその権限を残したまま、内閣府に横串の子ども庁を置くという考え方としか受け取れないが、これではまったく無意味だ」 「本当に一元化をするのであれば、厚生労働省や文部科学省の権限の一部、あるいはかなりの部分を切り分けて、子ども家庭省に一元化して、実際の直接的な権限まで持たせなければならない。そうでないと、逆に縦割りと横割りの2重の壁ができてしまうことになる。既存の文部科学省や厚生労働省の権限に手をつけることが前提でなければ、まったくの『やったふり』にしかすぎない。このことを厳しく指摘しておきたい」――と語りました。民主党政権の公約に「子ども省」の設立がありました。その時の官房長官が上の談話を出した枝野です。なぜ、そのことを隠す。自分たちが与党の時に公約として出していたのを堂々と発表して(関係法案を63も作ったのに何一つ成立できなかった理由を明らかにして)、対案を出せば、与党にしてもいいかもしれないが、まだ発表もされていない概要に関して予測して反対するのだから反対しかできない党といわれる。問題点の指摘よりは対案提出、あるいは立憲民主党はこうしたいと言うことを談話で流すことを求めます。自民党が与党を続けることには反対ですが、立憲民主党がそれに変わるのも反対です。自民党が割れて、重要政策に関して同意できる人が集まるという形で、新しい与党ができることになれば良いと思います。かつてのようにとりあえず集めてから、重要政策の協議をせず、与党の運用を続けるのは反対。その形であれば、3つぐらいの政党集団になるのでは。
2021年04月09日
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デジタル庁に続いてこども庁の設立が検討されています。目的は省庁間にまたがる問題について司令塔としての業務を果たすということです。内閣人事局ができたのは法律を立案するのは政治家であり、官僚はそれに従わなければならないということが設立当初の目的です。こういう新しいことができるとまず反対する人が出ます。日本の慣習として反対意見は対象となる政策を否定することから始まります。そのため、建設的な討論は行われません。(某第一野党の立憲民主党に伝えたいのですが、ブログに書くことは伝えようとしていないのと同じなので諦めました。)まず新しい政策を検討することから始めましょう。こどもについて考えるならば、イジメ、貧困、小児愛の傾向をある人からの保護、傷ついた人の保護、一人一人の進行に応じた教育によって、発達障害の誤信をさける、自閉症スペクイトラム障害は性格の偏りであって、病気としては扱わず、社会との折り合いをつける方法を学ばせる「療育」の拡大。などなど色々な省庁が関与します。厚生労働省、文部科学省、警察庁、環境庁、消費者庁は少なくとも絡んでくるでしょう。警察庁は少年法に違反した未成年者を捕まえ、検察送致する必要があります。そうなると検察庁も入ってきます。ここで余談、少年法は未成年に対する罰則を定める法律に変えるべきかもしれません。未成年の定義が変わるごとに上限の年齢を少年法の改正が必要になりますが、そのため、法の改正が遅れると法改正が分かっているがまだ成立していないので、法改正は役立ちません。刑罰は遡れないからです。余談終わりもともとは、総理大臣とそのブレーンの仕事ではないでしょうか。さらに新たに省庁を作るよりは、省庁の組換えを提案します。理由は、省庁間の問題を取り扱うのは、利害が一致しない場合には、本来はそれを明らかにして、パブリックコメント求めればいいのですが、そんなことはしない。ゆえに強力な問題解決力が求められる。しかし、足を引っ張られる。ワクチン担当大臣と副大臣の不一致などその典型でしょう。命令一下、即実行は確かにスピーディな政治で世間受けしますが、独裁政権になるのと紙一重です。(某立憲民主党の党首や広報本部長はそんな臭いがプンプンするからね)。利害が不一致のメンバーを切ってしまえばいい。は言い過ぎ?いい人がいれば解決すると考える人がいるかもしれません。いい人なんか存在するのでしょうか。いい人イメージは第三種目線(アングロサクソン視線)でみるちょっと危うい人という気がします。全員が幸福になるということはおとぎ話の中からしか出てきません。100人が幸福になるために(感謝が発展するために)1人が不幸になる(リストラされる)ことは本当に間違っていることでしょうか。私は選択することが正しくとも方法論的に間違っていると思っています。終身雇用制が崩れたのが失敗だと思っています。終身雇用制であれば少々の見込みが悪くても、一人前にしなければ会社に悪影響を与えてしまいます。会社に縛られたくない人間が増えたこともあって終身雇用制度がほぼ壊れてしまいました。金をかけて一人前のフリーの人間に仕事を依頼すれば済むことになりました。個人は副業で稼ぐことが許可されたなどという甘言に乗って、会社から与えられる仕事から学よりも何か資格を持っていた方がいいという変な考え方になっています。専門的な資格は会社が金を出してとらせてくれたものです。(昭和の頃です。年号から言うと2つ前です)実在のいい人は、競争世界で、相手にするのにいい人、楽な人という風に使い方も変わっているような気がします。で奇策と言う言葉の使い方。COVID-19の感染拡大に対して奇策はないと、民主党政権のときに原発対策を間違った、今の立憲民主党の党首が官房長官を行っていたときの総理大臣と漢字は同じで、読み方が違う現首相が言っていました。現在の政策を評価することなく、奇策がないということは、「もう打つ手はありません」ので、今までの方法でやってみますが。どうなるかは知ったことではありません。ということです
2021年04月02日
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麻生大臣の「マスクはいつまでつけるの」という発言は非常に反感を買っています。私は単なるマスコミに対する嫌みだと感じました。マスコミは質問するけれども、質問されるとセンシティブに反論します。記者会見というものは記者の質問に答えるものであるという思い込みがあるからです。イチローの記者会見は非常にやりにくいという記者がいます。月並みな質問に関しては、返事をしないからです。これは記者のレベルの問題です。質問することに対して、あらかじめ記者が思っている返事を行わないと記者は切れて、内容のない記事を書きます。(全部がそうというわけではありませんが、記者会見で質問する記者には必ず1人はいます)自分の意見があっているかどうかを確認するのが記者会見の場であると考えます。ですから議論が必要になります。菅首相と麻生財務大臣の違いは記者会見は議論の場ではないと考えるのが菅首相で、ある程度の議論はするけれども、そのためには記者は議論できるレベルになければならないと考えるのが麻生財務大臣と考えます。そのため、麻生大臣は首相になったときに、批判する質問に関しては答えていました。安倍首相も相ですが、菅首相は議論に発展しそうな質問に関しては回答を行わないという態度に出ています。麻生財務大臣は「空気を読む」ことをしないので、議論できない記者に対しては「あんたはこの場にふさわしくない」とはっきり言って、反感を買います。そのため、首相は短命に終わりました。麻生大臣の政治には賛成できない点がたくさんありますが、議論はできる人間だとは思います。議論できない野党議員が漢字テストを行うことはすごく嫌な感じでした。老害という言葉は高齢者に対して名誉毀損に当たる言葉だと感じます。で、高齢者につきものの「物忘れ」です。固有名詞が出ないのですよ。漫才師の「銀シャリ」と思い出すのに、ボケがウナギという変わった本名の、ブルーの背広を着た、しゃべくりで、ボケよりも突っ込みで成立している あの、それ、で頭の中では画像が浮かんでいるのですが、名前が出てこない。一人で考えると出てこないので、グーグル検索をしてしまう。で、それそれ銀シャリと分かるのですが、相方の鰻という名字があるので、検索がしやすいですが、それが無ければ、頭に浮かんだフレーズでは銀シャリに到達しない。吉本、漫才師で検索して一覧を探して見つけるというのは、せっかく脳にあるデータベースを使いこなせない。頭の画像を画像検索できる時代が来るかもしれませんが、画像からタイトルにつながる脳の仕組みを鍛え直した方がいいのは当たり前です。これは認知症とは全く関係ないかもしれませんが、脳神経の修復機能の低下によって老化が起こっているのではないか、そのシステムを停めてやれば、老化が防げるのではないかという、文献が発表されています。(Nature Agingですが全文を見るにはお金がかかるので、研究者のプレスリリースもリンクを張っておきます。)残念ながらマウスの実験ですので、これからどう進展するか分かりません。しかも、その神経修復機能を復活させるのが、タンパク質なので、医薬品になる確率はいまのところ低いです。なぜ、タンパク質だと低いかというと、まずどうやって脳にそのタンパク質を到達させるかが問題になります。経口、静脈注射、筋肉注射、皮下注射では脳に達するまでに脳血液関門を通過しなくては、脳に到達しません。従って、ドラックデリバリーシステムを利用する必要があるからです。また、マウスの神経修復システムと人と同じであるかどうかの問題があります。これは万能幹細胞や脳神経幹細胞に変異が容易や多臓器幹細胞が見つかれば、人に実際に投薬しなくても、分かる可能性があります。この点で万能幹細胞や万能に戻す前に他の幹細胞に変化する方法は医薬品の開発のスピードアップにつながるものです。あの人は付き合いが悪い人、空気を読まない人といわれてストレスが溜まり、不安症候群や大うつ病になる人がいます。また、そういう人を叩く人たちが相当数存在します。この人たちは障害がつかない、自閉症スペクトラム障害の可能性があります。障害となると、社会で何らかの不都合がでなければなりません。現在は、自閉症スペクトラム障害を1歳半の検診で見つけようとする試みが進んでいます。それは、自閉症スペクトラム障害は病気ではなく、特性であることをからきています。自分の特性を認知することによって社会との折り合いをつけるようにすることを「療育」といいます。療育は治療ではなく、自分の特性を理解して社会との折り合いをつける方法を学ぶことです。ランダムに自閉症スペクトラム障害のテストを行えば、COVID-19のスクリーニングPCR検査よりも高率に自閉症スペクトラム障害の可能性があるといわれる人は多いと思います。最後に一つ コミナティ筋注の資料を見直していたのですが、発症の定義がPCR陽性+COVID-19の症状が一つ以上あることになっています。感染拡大の原因であるとされているPCR陽性無症状患者が陽性患者としてカウントされていないのです。これは、臨床試験的には、たまたまのどの粘膜や鼻粘膜にCOVID-19が接着しており、陽性になっている人はバイアスとなるので避けたかったのでしょう。日本ではそういう人も新規感染者数に数えています。これは誰か専門家に答えて欲しいな。
2021年03月22日
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最近三題噺が続いております。最初のお題はアナフィラキシーです。3月12日に市販直後調査で有害事象としてアナフィラキシーとして報告されたものが、薬事審議会で内容が検討されました。 有害事象でアナフィラキシーを海外での事例と条件を合わせるためにデータを第三者で検討すると言うことです。これはなるべく早く情報を届けることを優先して、報告すべき内容が不足しているとか、主治医の判断にバイアスが存在していないかを確認する必要があります。 この意義を知っていただけると「外国とは診断基準が違うから」と薬事審議会のデータを評価する発言をする専門家はワクチンの有害事象と副反応について分かっていないので、その件に関しては信用しないことです。特に感染症の基礎をやっている専門家、感染症の治療経験があるが治験経験のない医者にことての勘違いをしている人が多いのは残念です。 新しい薬が今まで薬の効果の無かった病気に効果がありそうだということで、第一相試験を行い、病気の人で効果と安全性について調べようと第Ⅱ相試験を始めようとして治験を担当するため医者を探します。 これが難しかった。有害事象と副作用の区別がつかないお医者さんが多かった。資料を誤読していてもプライドが高いのでなかなか理解していただけない。で、英語で説明することにしました。外人読んできて。そしたら学長レベルの方も英語がしゃべれるのが楽しいのか、そうか、そういう使い分けをするのねと、素直に従った。(なんども日本語でそないゆうとるやろ) あだしことはさておき アレルギーの経験がある人はコミナティを打つかどうか迷っている人がいると思います。判断されるときに参考にしていただきたいデータ。食物アレルギー患者がアナフィラキシーから死に至る確率は100万人に対して13.5~27.1人日本アレルギー学会による「アナフィラキシーガイドライン」を引用です。 コミナティは今のところ100万人以上に摂取されていますが、アナフィラキシーショックでなくなった人はいません。直接比較するのはバイアスがあります。コミナティの場合には重篤なアナフィラキシーが発生したときには対応できる状態で摂取されていますが、食物の場合にはdietetic場にエピの注射器を持っている人は少ないでしょうが(持っている人は助かっているかもしれませんが) 話は変わって降圧剤の有害事象を調べたメタアナリシスが発表されています。ここでは有害事象が取り上げられています。例えば転倒は降圧剤と因果関係がないようですが、ふらつきが出たときに転倒するケースが多ければ降圧剤の処方に関係するためこのようなメタアナリシスが行われます。文献発表や薬剤の年次報告では副作用(ワクチンでは副反応)よりも有害事象が集計されます。 薬理作用から考えて、関係が無いと思われてもアンジオテンシン阻害剤の咳のように、実際に有害事象の頻度が高いことから、検討が行われ、アンジオテンシン阻害剤が咳中枢と関係があることが分かります。つまり開発当時では分からなかった作用機序が新しく発見される可能性があるからです。 文献の結果で有意差があったのは、急性腎症と高カリウム血症です。慢性腎炎の治療のためには根本治療がないので、高血圧症の場合はその治療を行います。しかし、マスでみると急性腎症を有意に発現するということは、降圧剤による慢性腎炎の治療に関しては本当に効果があるかどうかを検討する必要があることを示唆します。 死という人間にとって最大の有害事象は降圧剤治療によって確かに先延ばしできる人の方が多いようです。しかし、それだけで、降圧剤を使用するのは患者にインフォームドコンセントを取る際にバイアスを持ったデータを開示して同意を得ている可能性があるのではないでしょうか。 最後に外来診療の経済的苦しさの解消法についてです。 記事COVID-19の影響で開業医の外来診療収入が激減しています。これを解消するためにはどうするかという記事が載っていました。 私見を述べます。今までの外来収入は過剰診療におけるもの。例えば、血圧が安定しているようならば、3ヶ月に1度の外来(家庭で血圧を測っているのならそれでも長い)で十分。それを高齢者では2週間に1度外来に来させるなどの過剰診療が行われていたのが、正常化したものであると考えます。従って、今の収入が今後も続くと考えて方法を考える必要があります。記事を参考に私見を交えて改善策を述べると1)かかりつけ医にシフトする。政府はかかりつけ医に対して持っている患者数によって定収を健康保険とは別の形で報酬を与える。そのためにかかりつけ医も医師免許とは別の試験を課す。かかりつけ患者の健康全般に責任を持つ。2)専門部門に特化する。必ずしも入院をしなければならないが、専門的な知識が無いと対応できない病気が存在する。かかりつけ医と連携をすれば患者はある程度確保できると思われる。現在歯科医がその形に近いが、メンタルヘルスに関してはもっと専門家が必要になる。3)いくつかの企業を掛け持ちする産業医になる。これは説明不要です。 今は薬価差などは微々たるものですし、薬剤費が健康保険財政の赤字の原因の一つですから、その手は使えません。 あんまり、締めると保険金詐欺の片棒を担ぐ医者が増える可能性があるので、適度に回復させる必要があるでしょう。
2021年03月18日
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私が月1回外来にかよっている病院では非接触式体温計で測定されてから、受付に行くことになっています。この仕組みが取り入れられてから1回も非接触式の体温計で測定すると検出限界以下になっていまいます。その病院まで、バス停から10分ぐらい歩くので、顔の表面が冷えているから科とも思います。結果としてわきの下を予測式体温計で測定することになります。結果、体温は34℃ぐらい。これではデータにならないので、10分ぐらいかけて実測すれば35.5℃になります。病院の看護士さんが顔を覚えてくれて、下限以下になった場合でも、本来は発熱者のスクリーニングのためにやっていることから、OKにし、受付用のファイルには36℃と記載してくれるようになりました。非接触式温度計を少し調べてみると、以下の条件が必要であると記載されていました。本器をあらかじめ30分ほど16℃~40℃の使用環境温度になじませてください。体温計が感知している温度が範囲外になると「Err」を表示します。外出、運動、入浴の後30分以内の測定は避け、測定前の30分間は使用環境の温度(16℃~40℃)にとどまってください。屋外、直射日光の当たる場所や暖房器具の近く、または空調機の風が直接当たる場所での測定は避けてください。<30分待つのでは発熱者のスクリーニングには適さないのではと考えてしまいます。非接触式体温計は赤ちゃんの体温を測るために鼓膜の赤外線を測定して体温を予測するものは以前からありましたが、現在は顔で測ります。病院やお店で発熱して人の入場を断るために使う場合に多く使われています。測定加減以下になった場合には、実際の体温よりも低めに出るので、問題があるかとも考えますが。外出で赤外線が変化する人に限るようで、発熱はほとんど見逃さないと言われていますが、それを実証するデータに関しては必要な方はお探しください。花見の話に変わります。山梨の県知事が花見は自粛する必要はないと宣言して、加藤官房長官が怒っていますがそれは筋が違うと思います。山梨県ではほぼCOVID-19は押さえ込まれています。従って、県内の人が花見を自粛する必要が無いので、県知事の発言があったと思います。しかも、県外から山梨に花見に来るのは「緊急事態宣言」が解除されてからと知事は発言しています。加藤官房長官が文句たれになったのは、全都道府県あてに花見などは自粛するようにと文書で伝達したのにそれを無視したかのような発言に関して起こったのでしょうか?穿った見方ですが、今の状態で一都三県の緊急事態宣言を解除した場合でも、山梨へ花見に行くのは禁止すべきだが、それをするとまた追求されるからあらかじめ怒っておいたのではないでしょうか。緊急事態宣言が解除になっても、一都三県の人が全国に遊びに行けば、3月16日現在COVID-19を押さえ込んでいるところで、再拡大がおこる可能性は確かにあります。しかし、他の理由で感染を抑え込んでいるならば、再拡大の可能性は低いかもしれません。結局、今回の緊急事態宣言の延長理由が医療機関の問題で延長されていることを忘れてはなりません。今考えることは、COVID-19の押さえ込みに成功している都道府県と、やや押さえ込みに成功している都道府県とCOVID-19ウイルスの活動時期による減少しか見られない都道府県はなぜその差が出ているかを、自粛以外に検討することです。自粛を呼びかけることは全ての都道府県をが行っています。その都道府県民の受け入れ方に差があるから下がらないからという議論が先行していますが、それは本当でしょうか。自粛以外のCOVID-19に対する対策は都道府県で同じでしょうか。加藤官房長官は優等生をけなしている場合ではありません。山梨県ぐらい押さえ込めば、ルールを守れば、普段の生活が戻ってくるというメッセージにしなくてはと思います。自粛をしない人が悪いという言い方は他の方法に万全の策をとった人がいえるのですよ、某小池都知事。
2021年03月16日
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土曜日にコツコツとスマホで書いた記事を飛ばしてしまい落ち込んでいます。スマホでもキーボード入力しているのですが、本物のキーボードのようにタッチタイピングができるわけでもなく、思ったキーを打つことは、85%前後。ATOKの先読みを使ってなんとか2,000時打ったのですがね。あだしごとはさておきワクチンと血栓の問題です。ヨーロッパでもいくつかの国がいったん中断しています。これは中断してなにをしているのでしょうか。フランスでは中断していないので、フランスの今後の血栓症の発症を見守っているのでしょうか。そんなことは無いと思います。同じ時期の血栓症の発現率を調べているのだと思います。ロックダウンの影響による血栓症の発症率の増加の可能性があるので、去年のデータではバイアスがかかる可能性があるからだと思います。その結果発現率に増加が見られなければ、再開することになるでしょう。この考え方は日本にはあまりなじみません。ワクチンとの因果関係に関しては全く考慮していないからです。日本の場合はトータルとして血栓症が減っていたとしても、因果関係があればワクチンに否定的になります。メリットとデメリットを秤にかけることができないタイプの人がマスコミとワクチン開発に係わっていない人(ほとんどですね)が多いからです。デメリットが0.00001重くなっただけでも厚生労働省の責任や開発会社の責任を追及する国民性があるからです。メリットとデメリットの考え方は、トロッコ問題に似ています。トロッコ問題は5人と1人の比較ですが、これが100万人と1人でも、その切り替え器から逃げると判断する人が多いと思います。悪いとは言っているわけではありません。日本では健康人に摂取するワクチンよりも、COVID-19に感染した人に対する治療薬と積極的疫学試験が向いているのでしょう。だからこそ、閉経後の女性とセックスパートナーのいない男性しか投与できないアビガンも早期に承認すべきですし、イベルメクチンやコルヒチンに関しても、市販後臨床試験として厚生労働省が主導の申請のためのデータを取ることに税金を使っても良いと思います。薬事審議会の議長や担当員は厚生労働省のアビガンの議事録をみても分かるように承認ありきで審議しないので、変なことはないでしょう。話は変わって非常事態宣言の話です。マスコミや政府のは全国で非常事態宣言が出ている訳ではないことをもっと意識して欲しい。非常事態宣言は一都三県にしか発出されていない。秋田県などはゼロコロナを実現している。そのため、一都三県に発出されているという前置きをつけて、マスコミは発言して欲しい。
2021年03月15日
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2月24日付でアルフレッサのトフラニール錠が自主回収クラスIIとなりました。製薬業界誌には掲載されていましたが、一般紙では小林化工や日医工ほどの違法性がないので、取り上げられていません。トフラニールはアルフレッサと田辺三菱製薬が販売している三環系抗うつ薬です。現在のうつ病治療では第一選択になるような薬ではありません。うつ以外に遺尿症の適応を持っています。糖衣錠が田辺三菱製薬、素錠がアルフレッサ製薬の販売となっています。先発医薬品であまり売れていないので、後発医薬品はありません。この薬の使用期限は5年間です。それを保証するために販売したロットの一部を残しておいて、ある時期に成分分析を行い、基準を満たしているかを確認する必要があります。今回は2年目の試験で問題が出たので、そのロットを回収するということです。小林化工や日医工の回収とは違い、決められた試験を行って、問題が分かったから自主回収するということですから、問題ない思いましたが、医薬品医療機器総合機構の医薬品回収リストをみると去年の11月にも同じ薬剤が回収されています。(4年目の検査)こうなるともともとの製造法のどこかに問題があるのではと疑ってしまいます。トフラニール錠は再評価が1974年に終わっている薬剤ですから安全性、有効性の評価は人と終わっていることになります。それでも後発性医薬品が発売されていないのはそれほど売り上げがないからでしょう。三環系抗うつ薬としても3、4番手です。糖衣錠を製造しているのは田辺三菱製薬ですが、プロモーションは吉富薬品が担当しています。こちらの方は2020年、2021年には回収情報はありません。申請している方法で製造しているし、問題があれば回収しているから問題がなさそうに思いますが素錠を販売しているのはアルフレッサだけです。普段から使っている人に対して、糖衣錠に変える以外に代替薬剤がないということです。小林化工や日医工の場合には後発医薬品ですので、先発医薬品がある場合もあります。(先発医薬品は後発医薬品が出てきた時点で販売を止めることもあるので、注意が必要です。)アルフレッサは欠品が出る可能性を報告しています。このことを周知するだけで許されるのでしょうか? もし、うつで症状が安定しているので、この薬を使っている場合に欠品で他剤を用いた場合に、うつ症状が再発した場合には健康被害はあらわれていないといえるのでしょうか?
2021年03月04日
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本庶佑京大名誉教授がノーベル賞を受けてから、既に2年が経過しようとしています。本庶佑京大名誉教授が直接かかわったオプジーボは小野薬品工業の戦略ミスにより、MSDのキイトルーダに売り上げでは負けてしまいました。本庶佑京大名誉教授が提唱する若手に夢を与える研究所ができるように寄付したのは小野薬品工業ではなくブリストルでしたしね。小野薬品は自社ビルを新築するうちの少しでも寄付していたら、これほど嫌われることにはならなかったでしょう。あだしことはさておき本庶佑京大名誉教授のPD-1受容体に続いて、がん細胞がマクロファージを不活性化させるタンパク質を製造していることが明らかになり、この研究を行った的崎 尚神戸大学大学院医学研究科生化学・分子生物学講座シグナル統合学分野教授が「生体の科学賞」を受賞しました。本庶佑京大名誉教授が発見したのは、免疫細胞で比較的時間がたった後に出てくるものに対して、「攻撃止め」の命令を出す仕組みを明らかにしたものです。今回の研究は比較的早期に働くマクロファージに「よるなこわっぱ」とタンパク質をがん細胞が出す仕組みを発見したことです。本庶佑京大名誉教授の仕組みは正常細胞で過剰に働くと1型糖尿病などの自己免疫疾患を発症する可能性があります。的崎 尚教授の場合にはこのタンパク師の働きを弱めるものあるいは、タンパク質分泌機能を抑制することができれば、がんをマクロファージがさらに貪食する可能性があります。このタンパク質ががん細胞特有なものなのか、生体にも存在するのかがこの基礎研究がトランスレーションして新薬開発が成功するかは底にかかっているかもしれません。
2021年02月19日
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〔ファイザー社Press Rease)SARS-CoV-2による感染症の予防を効能にしたコミナティの添付文書が昨日公開されました。ざっと読んで、覚えておきたいことを列挙します。本剤の使用にあたっては、あらかじめ被接種者又は代諾者に、本剤に関する最新の有効性及び安全性について文書で説明した上で、予診票等で文書による同意を得た上で接種すること。ワクチン接種シュミュレーションで文書による説明と同意の部分が欠けていたのでは?有害事象が認められた際には、必要に応じて予防接種法に基づく副反応疑い報告制度等に基づき報告すること。なお、本剤の製造販売後に収集された情報については、最新の情報を随時参照すること。同意説明用文書はどれぐらいの頻度で改訂されるのか?製造販売後に収集された情報は特例承認だからすぐに報告しなければならないでしょうが、まとめて摂取した場合にMRが収集するだけでは足りないので、被接種者にSNSを用いて、データを集めるということになりそうです。しかし、有害事象の言葉を統一化する必要があります。普通の申請でも承認直後データが収集されますが、もっとも時間がかかるのが、この有害事象の共通辞書での変換です。この作業が必要なのは個々の言葉で入力すると、有害事象の発現が少なく見積もられる可能性があるからです。例えば、だるい、体が重いは「疲労」という言葉でくくられます。発熱して悪寒を感じる、あるいは発熱して寒気を感じるの場合には発熱2件、悪寒2件で集計します。SNSでデータを収集する場合に絶対値を入力することが大切になります。発熱に関しては37℃以上としてあつかうというルールをご存じでしょう。発熱ありとした場合には、平熱が低い人は36.5℃でも発熱ありと記載するでしょうし、平熱が高い人は37.5℃でも発熱ありとは記載しない可能性があるからです。データを吟味するという観点からは平熱データを入手した上で、体温測定のデータと付き合わせることによって、発熱を平熱から1℃以上と定義して有害事象として取り上げるという方法があります。この方法をとった場合に、平熱をバックグランドデータとして発熱のしやすさを検討することができますが、他の臨床試験でそこまでやっているものはほとんどないので比較ができないという欠点があります。貯蔵方法は-90~-60℃、有効期間は6ヶ月となっています。(大量に確保しても、迅速に摂取できなければ、有効期限切れが起こってしまう。)ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。これは周知しておくべき項目です。いまのところアナフィラキシーショックの問題が取り上げられていますが、こちらの方もきちんと説明しておく必要があります。これは単なる採血でも興す人がいます。アナフィラキシーショックとは対応が異なるので、気をつける必要があります。失神をアナフィラキシーショックと間違えてアドレナリンを注射すると心電図異常などが発生する場合が有るので、注意が必要です。健康診断で採血で失神した人が倒れて頭を打って出血して大騒ぎになっているのを見たことがあります。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。「予防接種上の有益性」とは何でしょうね。健康成人に対してメリットとデメリットをはかりにかけて承認した。ではどういった状況では危険性が上回るかを何らかの指針を出さないと行けないと思います。データがでるまで待ちますか?それだと緊急承認した意味がないと思います。有害事象で注射部位の疼痛はプラセボも結構高いかと思っていました。77.8%対11.9%で明らかにコミナティ筋注が高い。これでは筋肉注射がうまい医者や看護師に注射してもらって、痛みが少ないというのはあまり役に立ちません。いったん溶かしてからは、冷蔵庫保存で5日間持つそうです。これも有効期限切れを興しそうですね。無駄にしないためにもキャンセル待ちを募集してもいいかもしれません。これは各自治体の判断で実施可能かと思います。
2021年02月16日
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COVID-19の重症化リスクを明らかにすることは、無症状あるいは軽症患者のを入院隔離するのか、宿泊施設等隔離にするのかを判別するのかに重要なことです。第三者的に判断することができれば、国会議員が入院できたことについて騒ぐこともなくなるでしょう。新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令の一部を改正する政令等について(施行通知)では入院隔離をする条件を以下のように決めています。▽65歳以上の者▽呼吸器疾患を有する者▽「呼吸器疾患」のほか、腎臓疾患、心臓疾患、血管疾患、糖尿病、高血圧症、肥満その他の事由により臓器等の機能が低下しているおそれがあると認められる者▽臓器移植、免疫抑制剤、抗がん剤等の使用その他の事由により免疫機能が低下しているおそれがあると認められる者▽妊婦▽現に新型コロナウイルス感染症の症状を呈し、症状が重度または中等度である者▽上記のほか、新型コロナウイルス感染症の症状等を総合的に勘案して医師が「入院させる必要がある」と認める者▽上記のほか、都道府県知事が「新型コロナウイルス感染症の蔓延防止のため入院させる必要がある」と認める者▽上記以外で、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止のための事項(▼指定された期間、指定された内容、方法および頻度で健康状態を報告する▼指定された期間、指定された場所から外出しない▼その他の蔓延防止に必要な事項—)を守ることに同意しない者よく分からないのが、・上記のほか、新型コロナウイルス感染症の症状等を総合的に勘案して医師が「入院させる必要がある」と認める者・上記のほか、都道府県知事が「新型コロナウイルス感染症の蔓延防止のため入院させる必要がある」と認める者医者と都道府県記事に入院するかどうかの判定にかんしてフリーハンドを与えているということです。他の項目できちんと決められないようなものとは具体的には、どのようなものでしょうか。国会議員、地方議員、税金をたくさん納めている人あるいはホームレス、コミュニケーション障碍者?臨床試験計画書でも除外条件に医師の判断を入れることがありました。適格条件を満たし、除外条件に抵触していないにもかかわらず、除外する場合にはその理由を文書として残しておく必要があります。そうしないと、例えば第3相試験で、除外条件には入れていないけれど、薬の効果を左右するようなものがあらかじめ分かっている場合に除外する可能性があるからです。プラセボ対照二重盲検試験ではあまり問題にはなりませんが、第Ⅱ相試験のPOC試験では開発の進行に大きな影響を与えるからです。昔は臨床試験にかかわっていたので、すごく気になります。ここで少し話は変わって、無症状、軽症の人が重症化するかどうかに関する臨床検査が保険適用になりました。コロナに関する医療費は無料であることを考えれば保険収載はどちらでもいいことかもしれませんが、入院隔離か宿泊施設等隔離かを選択するときにこの検査は非常に役に立つと思います。現在のところは肺CTあるいは肺X線が用いられていますが、血液検査で済むならそれにこしたことはありません。血中酸素量も重要なファクターですが、1日の平均値がいいのか、最低値がいいのか、1回測定値を基準とすべきかの議論が残っています。この臨床検査を確実に行うことで、自宅隔離や宿泊施設等隔離で死亡する方が少しでも少なくなればと思います。(小声で この例数でここまで言っていいのかな)リスクを図るのにAIを使うという試みが色々なされています。電子カルテデータを用いたAI解析が論文になっています。日本では電子カルテデータを集計することは、電子カルテの匿名化出力の標準化が行われていないことから難しいです。▽65歳以上の者▽呼吸器疾患を有する者▽「呼吸器疾患」のほか、腎臓疾患、心臓疾患、血管疾患、糖尿病、高血圧症、肥満その他の事由により臓器等の機能が低下しているおそれがあると認められる者▽臓器移植、免疫抑制剤、抗がん剤等の使用その他の事由により免疫機能が低下しているおそれがあると認められる者が正しいかどうかの検証にも使えます。「肥満その他の事由により臓器等の機能が低下しているおそれがある」というの肥満をBMIで見分けるのがいいのか腹囲で見分けるのがいいのかに関してもあるいは「等」にはなにが含まれるのかを明らかにするために、今までの保健所が苦労して集めた特別疫学調査のデータを日本もAIでもなくてもよろしいですが、分析を急いで論文化すべきだと思います。
2021年02月12日
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m3.comのニュースで以下のことが伝えられました。医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2月8日、村中医療器の「非加熱式ネブライザー」(商品名:PARIネブライザー)約1200台の自主回収情報(クラスII)を発表した。当該製品の部材に問題があることが判明したための措置で、回収作業(納入先への情報提供)は同日より実施している。 回収対象となったのは、2020年12月‐21年1月に出荷された品番023G6002(対象ロット1000069254)の計1222台と、品番023G1080(対象ロット1000067598)の計21台。海外製造元から、回収した製品と同じロットの部材を使用している製品が供給されているとの報告があった。PMDAの回収情報を見てみると村中医療器のこの回収による危惧される具体的な健康被害に関してはネブライザーと併用する噴霧ボタンの接続が十分でない場合、意図した吸入時間に対する薬剤の投与量が得られない可能性があります。残存する薬液量を確認することで、薬液量を投与したかの判断が可能であるため、吸入後の当該製品の使用により重篤な健康被害が発生することはないと判断しております。重篤なという形容詞がついているということは、軽度から中等度の健康被害が起こる可能性はあると判断しているということですかね。「直ちに健康被害が起こらない」という言葉は、現在立憲民主党の党首である枝野幸男氏が、東北大震災が発生し、福島原発から放射線が放出し、「原発から20~30キロの放射線量や牛乳、ホウレンソウから基準を超える放射性ヨウ素の検出」したときを思い出します。牛乳やホウレンソウの放射線量は確かに「直ちに健康被害が起こらない」ものですが、原発事故時にその地域にいることそのものが「直ちに健康被害が起こらない」レベルではないことは明らかですが、この発言が広がって「直ちに健康被害が起こらない」と思い込んだ人もいたかもしれません。原発事故の後処理で東京電力の賠償を国家も負担する、要するに税金を使うことにしたのは民主党政権です。自民党が税金を銀行が倒産するかもしれないときにつぎ込みましたが、これは後に銀行は返済しています。東京電力の場合は、原発事故の原因は予測されていたにもかかわらず対策を行わなかったことが原因であるという高等裁判所の判断が出ています。(東京電力の社長の責任を問うた裁判)このとき、枝野幸男氏は原発推進派で、事故の原因も前もって予想できない津波の高さであることから、その他の原発を動かすことに関しては賛成していました。野党になった途端に原発反対に意見を変えました。この点、菅総理の失政で政権を野党に渡すべきという論調で最近マスコミが動いていますが、賛成できません。多分、政権が変わるとしたら枝野幸男氏が政権の中枢にいることになるからです。自民党が分裂して、日本新党が政権を取ったときのような政権移動なら、まだましかと思います。思いっきり話がそれてしまいました。非加熱式ネブライザーの件です。この製品は副鼻腔に医薬品を到達させるための医療機器です。副鼻腔炎の保存療法に用いられます。薬剤が不足することにより、手術になった場合には重篤な有害事象と判断できます。しかし、そう判断する担当医は少ないと思います。薬の効きが悪いのか、病気が進行したのかと考えるはずです。従って、村中医療器に連絡は入りません。医薬品を売っている会社にも連絡はほぼ入りません。病気の進行が薬の副作用と取り上げるのは難しいので、有害事象という判断基準が出てきました。あらゆる、患者にとって好ましくない事象を取り上げて、その中で薬や医療機器との因果関係が確実なものを副作用とよびます。臨床試験では因果関係の有無の判断が確実にできるわけではないので、因果関係に段階をつける場合が有ります。薬あるいは医療機器の治療を中止して、その事象が消失し、再開した場合に因果関係があると判断します。再現性です。事象が重篤あるいは患者のQOLに問題がある場合には再開することができません。また、その事象が死亡であった場合も再開することはできません。その事象が薬や医療機器の薬理作用から説明できる場合には因果関係があるになります。薬理的説明です。薬理学的に説明できなくても、薬を服用し、血中濃度が超えたときにその事象が起こることがわかっても因果関係がありとなります。これを確かめるためにはその事象を発生した患者で行うことが難しいので、今までの血中濃度のデータを敷衍するか、別の治験を行うことになります。薬動力学的説明です。再現性、薬理的説明、薬動力学的説明ができない場合は有害事象をきちんと集めて同種の薬剤と比較します。これで高血圧に用いられるACE阻害剤で「空咳」という有害事象が副作用と判断されています。このような有害事象を副作用と考える意識の中には、用量不足などはあまり、原因として考慮されません。しかし、がんなどでは死亡や入院などの明らかな病状の進行と思われるものも、有害事象として取り上げ、集計されていきます。副鼻腔炎の進行はどうでしょうか?まず、拾い上げないと思います。長くなりましたが、もう一つ村中医療品のネブライザーは昨年6月にも回収が行われています。詳しく検討はできませんが、回収した後にそれを改良したものがまた回収になっている可能性が高い。ちょっとまずいのでは?
2021年02月12日
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2021年2月5日にMSD製薬とノボノルディスクファーマは共同で経口GLP-1受容体作動薬リベルサス錠の発売をプレスリリースしました。概要は以下の通り1日量を7mgで想定すると1日薬価は334.20円DDP-4阻害剤のグラクティブ錠50mgは129.1円SGLT2阻害薬のスーグラ状50mgは195.2円メトフォルミン製剤のメトグルコは1500mgで14.4円〔500mg×3=43.2円)新規医薬品はやはり高薬価です。リベルサスは注射剤を経口剤になっているので、とても使いやすくなりました。さて、ここで思い出すのが、経口インスリンです。ペプチド製剤は消化管で分解されるので、蛋白分解酵素と配合することによる経口化を考えていましたが、なかなかうまく行きませんでした。民輪 英之, 武田 真莉子, バイオ医薬に活用される粘膜吸収促進剤の開発, Drug Delivery System, 2020, 35 巻, 1 号, p. 10-19によればリベルサスは経口吸収促進剤サルカプロザートナトリウム(SNAC)を配合することによって経口化に成功しています。SNACは1990年代に、Emisphere Technologies,Inc. の研究者たちは、SNAC が薬物の疎水化によって受動的な細胞透過を改善するという仮説を立てた。GLP-1アナログのセマグルチドにおける最近の研究では、SNAC は小腸部位ではなく胃からの吸収を促進させることが明らかにされた最初に立てた仮説は間違っていましたが、結果は成功で実はこういう作用機序でしたという話です。仮説が間違っていても結果がよければとりあえず薬になるというお話でした。
2021年02月11日
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様々な賞を受けているアトピー用ソフトが米国シリコンバレー・プログラムに選抜!というプレスリリースがありました。アトピー家族会のソフト版という気がしますが、製作会社の解説は アトピヨは、アトピーを発症し悩んでいる方々の早期回復のサポートになることを目指し、文字だけでなく「画像」を投稿することで、アトピー特有の皮膚症状を匿名で記録・共有できる日本初のアプリです(2018年7月アトピヨ調べ。App Store・Google Playを調査)。 2018年7月のApp Storeリリース後3週間で1,000ダウンロードを突破し、2021年2月現在では16,000ダウンロード、26,000枚の投稿画像(うち11,000枚は公開中)があります。また、アプリの平均評価は4.5(5段階)とユーザーからも高い支持を得ています。 画面イメージは主治医に取っても病態把握に便利なソフトだと思います。このソフトを使っている人と使っていない人でアトピーの進行度や薬剤使用量を収集して比較して、有用であれば医療機器として認定してもいいのでは無いかと思います。もともと無料ですから保険適用しても患者にはメリットはありません。しかし、アトピーのビックデータが収集できる可能性があるので、使用することに対して患者および患者家族に何らかのメリットを得て、ビックデータとして処理することを了解して欲しいなと考えます。アトピーは写真が診断や保護観察の有用な手段です。厚生労働省も「・第3回健康医療ベンチャー大賞 3位入賞(主催:慶應医学部、後援:厚労省など)」と賞を与えるだけではなく、自分たちでの研究素材として考えて欲しいと考えます。ビックデータの問題は欠損値と正確性です。今の保険償還用のデータは臨床検査値をほとんど持っていません。疫学的な研究を行うためには、食事や嗜好品(例えばタバコ)の使用データは別のところから得なければなりません。カルテデータの初診時データだけでも入ると大きく違うのですが。
2021年02月10日
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プレスリリースによればイオンは、本年(2021年)3月までに、イオンの国内115社全事業所にて、グループ従業員約45万人を対象に「就業時間内禁煙」「敷地内禁煙」を開始いたします。 お客さま及び従業員間での望まない受動喫煙と三次喫煙※を防止し、国内115社の全事業所における「就業時間内禁煙」「敷地内禁煙」を実施してまいります。これにより、就業時間中と各事業所の建物・敷地内は終日禁煙となります。 あわせて従業員への禁煙支援の取り組みとして、新たにa.オンライン禁煙プログラム(遠隔禁煙治療)、 b.ノンスモ禁煙サポート(数日間の禁煙体験プログラム)をはじめ、ホームページ、ポスター、機関紙、健康ポータルサイトなどを通じて禁煙啓発の情報提供を行い、従業員の禁煙サポートを行います。 ※ 三次喫煙とは、喫煙後約45分間は喫煙者の息や髪の毛、衣類などからたばこ成分が出続けて周りの人に 影響を及ぼすこと。 めちゃするなぁ。企業は労働者代表と就業時間などの変更がある場合には同意に関する文書を残しておかなければなりません。これをやっているかどうかで労働基準法の遵守度が分かります。イオンのこの手の規則を決めるときに変な規則を決めるという前科があるのに。 労働基準法90条 意味のない喫煙所 この規則は「改正健康増進法」の目的から逸脱するものです。改正健康法は受動喫煙をさせないことを目的に行われました。 全館禁煙にすると増える吸い殻 三次喫煙に関しては、改正健康増進法で三次喫煙を減らそうということは触れていません。厚生労働省のe-ヘルスネットでは三次喫煙に関して三次喫煙は、環境たばこ煙そのものに曝露される受動喫煙とは異なり、たばこの火が消された後も残留する化学物質を吸入することをいいます。たばこ由来のニコチンや化学物質は、喫煙者の毛髪や衣類、部屋や自動車のソファやカーペット、カーテンなどの表面に付着して残留することが知られています。それが反応、再放散したものが汚染源になり、三次喫煙が発生すると考えられています。部屋で過ごす時間が長い乳幼児などでは三次喫煙による影響が懸念されます。三次喫煙は新しい概念であるため、研究はまだ少なく、健康影響についてもまだ明らかでありません。しかし、三次喫煙を防ぐ方法はすでに明らかで、それは屋内を完全禁煙にすることです。これは公益社団法人 地域医療振興協会 ヘルスプロモーション研究センター センター長 中村正和氏の記述です。 この文章は科学者として破綻しています。どんな影響があるかも分からないのに、可能性だけしかないのに、三次喫煙が健康に影響があるかのように禁煙法を取り上げているからです。受動喫煙の害は既に日本のコホートで明らかになっています。しかし、三次喫煙に関してはその害の大きさに関しては明らかになっていません。少なくとも引用した文献を読む限りでは、2010年に福島原発の影響によって東京で恐れるようなものです。(福島周辺では、時間がたつにつれて甲状腺がんの増加を恐れなくてはなりませんが、今現在の東京の放射線量から将来の甲状腺癌の発症を心配しているようであるという意味です。中には恐れる人がいるでしょうが、実際にはそれ以外の原因で甲状腺癌になる人が多いと思います。) 受動喫煙はがんを増やしていることが疫学的に証明されていますが、三次喫煙に関しては、掃除をしない部屋で、タバコの煙に含まれる有害物質が残っているということが分かっている。その物質が吸気中の物質と反応してさらに発癌物質を作っているということです。 換気の良いところであれば45分でその影響は完全に消えます。換気がいいのか、タバコと半のする物質が空気中にどれぐらい含まれているのかそのあたりは今後の研究を待つということです。 このイオンの三次喫煙を予防するために作ったルールは憲法違反です。タバコを吸うことは個人の幸福追求権です。疫学的試験によって喫煙によって肺がんなどのリスクが高くなることは分かっていますが、喫煙者が全員そのような病気が原因で死ぬわけではありません。 憲法には 「第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」 禁煙は受動喫煙が公共の福祉に反することから、改正健康増進法によって受動喫煙させないように色々な規制ができました。 しかし、三次喫煙に関してはなんのデータもありません。憲法は立法に対する基本的なルールを示し、憲法に反するような法律は作ってはならないことになっています。(自衛隊や私学補助に関しては突っ込まないでね)今回の規制は一企業が、自らの従業員に課したものですから、憲法違反とはいいませんが、ある種の思い込みによる規制であるので、喫煙室はコロナが収まれば再開するべきだと考えます。 イオンでパートナーの買い物に付き合うのがつらくなります。
2021年02月06日
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認知症の治療薬としては現在のところはこれ以上悪くならないことを目指して治療が行われています。アルツハイマー型認知症では今、FDAが認可するかどうかに注目されている化合物があります。バイオジェンとエーザイ共同開発の薬「アデュカヌマブ」です。プレジデントの記事では、FDAは優先審査を行っていたが、昨年(2020年)11月外部諮問委員会で否定的な意見が出ました。2021年1月29日にFDAは追加データの提出を要求し、承認結果のでる時期を3ヶ月延長しました。(優先審査の対象ですので、承認の認否に関しては日付を明確にする必要があります。日本の場合では薬事審議会が外部諮問委員会に当たります。外部諮問委員会は薬事審議会ほど決定権はなく、外部諮問委員会がOKを出してもFDAが認可しない場合が有りますし、その逆もあります。日本では厚生労働省が承認にたるデータがでたと判断して薬事審議委員会に提出したアビガンが追加データが必要ということで、継続審議になったのは記憶に新しいところです。)エーザイは2020年12月10日のプレスリリースで日本でも承認したことを発表しました。そのプレスリリースによればアデュカヌマブはADの治療薬候補として開発されたモノクローナル抗体です。臨床試験データに基づき、ADによるMCIおよび軽度ADにおいて、アデュカヌマブは、疾患の原因となる病態生理に作用し、認知機能の低下(悪化)を抑制し、金銭管理、家事(掃除、買い物、洗濯など)や単独での外出などの日常生活動作におけるベネフィットが得られると期待されます。認知能力を抑制するとのことですが、これを健常人に投薬した場合はどうなるのでしょうか。例えばPhaseIのデータを見れば分かるかもしれませんが、ちょっと見つかりません。有害事象としては集中力が増したとか物覚えが良くなったなどは取り上げられないので、検討されているかどうかも分かりません。神経刺激薬(ナルコレプシーのリタリン、ADHDのコンサータなど)は、健常人では集中力が増したり、記憶が良くなる可能性があるので、スイスでは学生が使用して問題になっていました。日本では流通できつい縛りがあるので、学生の手には渡らないでしょうが、抑うつ効果を2日後には回復することが明らかになっています。しかし、依存性の問題から抗うつ剤としては使用することはできません。カフェインで目が覚めるとか、集中力が増す作用がありますが、神経刺激物質はその作用が強いことが知られています。アデュカヌマブは抗体医薬ですので、高価なものになることが予想されます。しかし、認知能力が健常人では上昇するということが分かった場合には(試験が必要ですが、こんな試験は公には行われないでしょう)、リタリンやコンサータが勉強や仕事のドーピングとして乱用されている場合、誰かが試したて、効果があるなら闇で広がるのかな。依存性はなさそうですし、認知症の予防効果を見るための治験が実施されたら明らかになるかもしれません。しらんけど。
2021年02月04日
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CBCテレビが昨日「三重大学の麻酔科医ハラスメントで退職」と報じました。この件に関しては以前のブログにも書きました。その時は日本経済新聞の記事と個人のブログを引用しました。その時の退職理由は三重大病院では専門医育成の研修プログラムが10月に停止。一部は十分な研修を受けられないことを退職の理由に挙げた。三重県の鈴木英敬知事は25日の記者会見で「全ての診療科目に影響がある麻酔科で人材育成が滞らざるを得ない状況を大変遺憾に感じている」と言及。研修を管理する日本専門医機構に対し研修の早期再開を要望したと明らかにした。ということもありました。この人たちが止めるときに「ハラスメント」に該当する発言があったのでしょうか。そうすると「ハラスメントによる退職」という表題が分からなくなって今します。CBCのニュースを引用すると男性医師は去年9月、カルテ改ざん事件に触れた上で、部下の医師らに、「いま病院を辞めたら、共犯者とみられてもしょうがない」などと発言したのです。これを受け、複数の医師が、大学側にパワハラだと訴えていました。これだとパワハラが先か「研修プログラムの停止が先か」よく分かりません。カルテ改竄はオノアクトを手術前に準備していて、使わなかったものを使ったことにするための改竄である可能性が高いと思います(このような疑問を取材するのがマスコミの仕事だと思っています)。たまたまカルテ改竄があった時に、小野薬品工業からの寄付があったとすると、贈収賄には当たらないと思います。(これは追々明らかになるでしょう。このとき、不起訴になって、検察がその理由を開示しないと推定することしかできなくなってしまいます。)不起訴の理由はきちんと開示するべきだと思います。不起訴の理由を開示しない理由が不当逮捕であった場合には、警察が責任取るべきことを隠していることになります。
2021年02月02日
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医療用医薬品はすべて処方箋薬だと思っていましたが、違うのですね。処方箋薬の指定がないものがあるのです。零売という販売方法をとっている薬局で買えるそうです。当然、処方箋薬に指定されている薬はダメですし、零売を行っている薬局でしか手に入れることはできません。もともと零売はボトルに入っている薬などを小分けで販売することを指すものです。これは昭和45年に改正された薬機法(当時は薬事法)で決められたものです。私が気がついたのはこの記事「「零売」の基礎知識|購入可能な医薬品や販売時のルールについて解説」を見たからです。零売の例としてはアレロック(ジェネリック医薬品:オロパタジン)シナール(ジェネリック医薬品:シーピー顆粒)トランサミン(ジェネリック医薬品:トラネキサム酸)ロキソニン(ジェネリック医薬品:ロキソプロフェン錠)カロナール(ジェネリック医薬品:アセトアミノフェン錠)ムコダイン(ジェネリック医薬品:カルボシステイン)リンデロンVGヒルドイドソフト軟膏(ジェネリック医薬品:ビーソフテンクリーム)ヒルドイドローション(ジェネリック医薬品:ビーソフテンローション)があげたれています。実際には処方箋薬の指定がない薬です。上記を見ているとOTCになりそうな薬が多いでが、健康保険で買えるのならば、個人にとっては国が7割負担してくれるので、お得になります。(健康保険が適用されるかどうかは分かりませんというかそこまでしらべてません)しかし、零売を行っている薬局はとても少ないです。少なくとも私が買いに行ける阪医にはありません(だから保険がきくかどうか興味がありまへん)厚生労働省の見解は厚生労働省は3月30日付通知で、処方せん医薬品以外の医療用医薬品について、「やむを得ず販売を行わざるを得ない場合」には、「必要な受診勧奨を行った上」で、処方せんに基づかない販売ができるとした。また、(1)必要最小限の数量に限定(2)調剤室での保管と分割(3)販売記録の作成(4)薬歴管理の実施(5)薬剤師による対面販売――の順守も求めた。ミクスの記事より引用(記事中3月30日は2005年(平成17年)ここで処方箋薬の定義は耐性菌が生じやすかったり、重篤な副作用が出やすいため、医師が患者の病状や体質等に応じて適切に選択しなければ安全・有効に使用できない医薬品であるとすれば、高血圧やスタチンなんかは非処方箋薬にしてもいいかなと思います。
2021年02月01日
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体外式膜型人工肺(ECMO)が不足する可能性があるので、トリアージをする必要があると、東京ベイ・浦安市川医療センターがCHESTに投稿した文献で述べられているのは昨日書いたばかりです。こんな文献があります。Media Portrayals of Extracorporeal Membrane Oxygenation: The Unforeseen Harm of Unfounded Optimism.JAMA Intern Med. Published online January 4, 2021. doi:10.1001/jamainternmed.2020.6091内容は理想的には、医学療法に関するニュース記事は、リスクとベネフィットに関するバランスの取れた正確な証拠を提供します。このようなバランスは、体外式膜型人工肺(ECMO)などのハイステークス手順にとって特に重要です。と持ち上げておいてECMOの効果は2つのRCTが行われているが、不十分です。今までの呼吸管理よりも優れているかどうかは実際のところ「優れている」とはいえません。それならなぜ、RCTを行わないのかという問いに関してはマスコミが大々的にECMOをはやし立てたために対照群に患者が集まらないからです。とマスコミを批判します。はなにええとことだけしよったさかいに、ほんまにええかどうかのしけんがでけへんやないかということです。飛び火のようにきこえるかもしれませんが、ヒカリ免疫療法の承認を伝えるマスコミも疑問を訴えるコメントは全く見つかりませんでした。しかし、薬事審議会では「この例数で判断しても良いのか」という意見が出ていますが、アビガンと違って厚生労働省は突き進みました。ヒカリ免疫療法は現在は手術不能の頭頚部癌にしか健康保険では使えません。わたしは、手術に成り代わるのではないかと期待しています。特に舌や声帯にできた腫瘍を手術では取るのではなく、腫瘍細胞だけをひかりでやっつけることによって、舌や声帯に影響を与えない方法になるのではないかということです。この段階にうつるには手術不能例で有効例を積み重ねるしかありません。その上で、手術と比較試験を行い、手術の副作用であるがん以外の生体部分も切り取ってしまうと言う欠点を補い、再発までの期間は同等であれば十分、検討に値する療法になると考えています。この開発経路に向かうには、現在の適応で十分な効果を証明する必要があります。しかし、ほとんどデータがない段階で承認されたことから、データは患者さん負担がある中で、収集する必要があります。有害事象の情報は当然集める必要がありますが、有効性を示すためには、腫瘍を2週間か4週間ごとに定期的に観察する必要がありますが、これは保険医療では過剰な観察で患者さんにも負担をかけます。光照射の機器の販売網などの問題で一気に広がるわけではないので、もう少し治験を行ったらと思います。
2021年01月28日
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ヨウ素の使用方法が分からなかったら、原発誘致して事故に備えれば。千葉でやっちゃタラ、東京でもヨウ素剤の需要が増える なんてね 冗談ですよ。国立大学 千葉大学 プレスリリース「千葉が誇る資源「ヨウ素」の力で、医薬品開発を金属フリーで簡単に!創薬から基礎的な学術研究まで幅広く利用可能な新合成法」東京ベイ・浦安市川医療センターがCHESTに投稿した文献に腹立てているので、千葉ときくと腹が立つ。 なんてねまだ査読が済んでいないので、アンケートの質問方法、結果を誘導していないか、回収率が50%をどうとらえるかなど、もしかしたら消えてしまうかもしれません。ディズニーランドだけではないのね、千葉なのに東京を使うのは。 なんてね
2021年01月27日
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仕事がはまり込んでいるときにこんなプレスリリース読みたくないわといいつつ 今更ながらですが、やはり必要と思うので紹介しておきます。一般社団法人日本医学会連合プレスリリース「健康危機管理と疾病予防を目指した新しい組織創設の提言を発表」 一般社団法人日本医学会連合は、新型コロナウイルス感染症との闘いにおける「いまここにある危機」への対応を強化するばかりではなく、より中長期的視野に立った抜本的な体制づくりを今こそ行うべきと考えます。 そのため、新型コロナウイルス感染症に象徴される健康危機対応と疾病予防を強化するわが国の根本的な改革として、医学の学術・実践団体としての中立的立場から、そしてこのウイルスの新たな問題の出現や将来未知の感染症の発生時にいち早くより適切な初動を起こすためにも日本版CDCの発端となりうる「科学的エビデンスに基づく政策提言と情報分析と活用並びに人材育成・活用の支援を行う常設組織」の創設を強く要望します。そして本組織が有効に働くための方策について国への提言をまとめました。だそうです。豚インフルエンザがパンデミックではないが新種の感染症としてはやったときにこの提言していれさすがと思うのですがね。1) 健康危機管理と疾病予防を目指した政策提言のための情報分析と活用並びに人材支援組織の創設2) 情報の一元化による国、自治体、アカデミア、国民の間での必要な情報の共有と活用3) 情報・試料の活用によるアカデミアでのエビデンス創出の促進4) 国、都道府県、市町村・政令市・特別区の平時からの連携・協働の強化5) 健康危機管理に対応した保健医療体制の抜本的見直し6) 平時の人材育成と緊急時の動員によるサージキャパシティの確保 2)はマイナンバーが住民票だけでなく、健康保健証と薬剤記録と結びついて始めて可能になる。(他にも方法はいろいろあるでしょうが、せっかくあるのだからそれを利用しないと。疫学調査ですぐにデータが出てくるデンマークなど見本は一杯ある。個人的データを匿名化してまずは後ろ向き疫学やって、その後臨床検査値が全て分かるようになれば、思い立ったときから前向き研究が始まる。3)もアカデミアが匿名化されたデータを使うことが出来れば可能。4)は都構想の一つの到着点だった。大阪市民が望まない再編を他の場所が受け入れるとは思わない。仲の善し悪しで連携強化なんて飾りごとだから、方法論を検討すべき。5)抜本的見直しなんて言葉は聞き飽きた。ちいさなことからコツコツとでは?6)緊急時の動員に関しては、COVID-19の最中にやらないと、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」にきまっている。公務員の給料が高いという流言をまず抑える事から始まります。緊急時の準備を平時に行うことのは今の「税金を払っているのはだれ」とか「この質問②は答弁を控えさせてもらう」、「民間は人手不足なのに、役所は人が余っている」という言葉が受け入れられる風潮ではそれこそ世論を抜本的に変えねばなりません。しらんけど。
2021年01月27日
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アムテック株式会社のプレスリリースはこんなタイトルです。「「絶滅危惧種I類」日本固有の淡水藍藻類・スイゼンジノリの貴重な美容成分を配合したメンズコスメブランド「FABROU」九州・福岡から誕生」 アカンのちゃう。絶滅危惧種第Ⅰ類に分類されるような水藻の成分を使っているということは、産業用に絶滅危惧種を利用していることになる。 なんか絶滅危惧種を守る会からクレームきそう。そう感じるのは私だけ? 成分は保湿に優れた スイゼンジノリ多糖体です。これが非常に優れた保湿剤であることは北陸先端科学技術大学院大学の岡島麻衣子博士が見つけたものです。考えすぎか?この本欲しい だれかこおて(こどもか)書籍は次の版が今年になってから発売されたけどClinical EpidemiologyThe Essentials【電子書籍】[ Grant S. Fletcher ]価格:6967円 (2021/1/27時点)楽天で購入
2021年01月27日
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ドライアイはVDT症候群の一つといわれ、パソコンなどのモニターを長時間見つめていることにより、発症する目の病気です。ドライアイが発症すると涙液(なみだ)の分泌がへり、眼球表面が乾くことから目に異物感を感じたり、感染しやすくなったりします。(涙には抗細菌作用があるためです)スマートフォンの画面もゲームやSNSをしているとVDT症候群をおこすといわれています。しかし、どれぐらい長時間スマートフォンを見つめていればドライアイを発症するかを検討したデータは今のところありません。ディスプレイの場合にはまばたき量の減少に伴い、ドライアイが発症するリスクが高くなることに関してエビデンスがあります。ブルーライトが網膜細胞に影響を与えるというエビデンスに基づかない記事はたくさんありますが、ブルーライトの網膜毒性に関する話は仮説であり、立証はされていません。(と言い切って大丈夫かな)最近はバイオレットライトが近視に影響を与えるという話も出ていますが、これも眼鏡屋さんが絡んでいるので、第三者の検証が求められるところです。前置きが長くなりました。スマートフォンでドライアイを管理しようとするプレスリリースが出ました。エルライズ株式会社の「メニスコープ」です。・ドライアイ防止対策 ・目の健康チェック&管理 ・アイケアの情報配信 - 使い方スマホカメラに専用のレンズキットを取り付け、目を撮影。撮影画像から涙を計量して目の健康管理が出来ます。 ・涙の軽量・自己分析 スマホカメラで撮影した涙の状況把握と自己分析した目の疲れ具合を、日々記録してモニタリング。目の健康管理が出来ます。 ・DEQSアンケート搭載 ドライアイ専門の問診票DEQSアンケートで簡単な評価が出来ます。 ・AI判定によるサポート通知 AI判定による目の休息を促す通知が届きます。 ・アイケアアドバイス ツボ押し、眼科学会の最新動向、グッズを紹介します。「医療機器ではありません。」との表示があります。しかし、ここまでやるのならば医療機器の申請をすべきだと思います。iPhoneは心電図機能と血中酸素濃度測定機能をスマートウオッチに付け加えるために医療機器の申請を行いました。COVID-19でパルオキシメータの紹介をしましたが、スマートウオッチも一つの手です。たかいですが。
2021年01月25日
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日本では水際対策で見つかっていたものが、市中感染でもイギリス型変異株が見つかったとの報道がありました。この変異COVID-19はB177と名付けられています。 2020年12月に英国の科学者がB177を発見しました。 英国ではB177の感染が増えていますが、これはB177の感染力が強いのか年末休暇のあつまりにおける「スーパースプレッダー・イベント」が原因なのかは明らかになっていません。 デンマークのSTATENS SERUM INSTITUTの報告では12月中に分離率が増えていることから感染力が高いのではないかと推測しています。(報告書は日本語でも英語でもない、多分デンマーク語?、ので読み違えがあるかもしれません。)数字を見るとそうでもないような気がしますが、倍々に増えているのが問題だそうです。(拡大期にはlogで増えている=倍々に増えている)ワシントンポストは感染報告数に対して変異株を特定できるシークエンス検査の割合がアメリカでは少ない。変異株の拡大を防ぐためにはシークエンス検査の割合を増やすべきだと主張しています。つまりテレビ出演している専門家が変異株が感染力が強いあるいは変わらないと言い切っている場合は(無意識に)どちらかの方向に誘導しようとしている可能性があります。今のところ分からないですが感染力が強いとまた感染拡大の可能性があるので、換気の悪いところで長時間飛沫を飛ばすような会話をマスクなしにしない、物理的距離を保つことが重要です。とやや中途半端に回答するのがデータが頭に入っている専門家です。(この文章の有効期間は2021年2月中旬までぐらいです)一番多いのはオーストラリアで58.6%(16537/28238)、日本は10位4.6%(9599/207001)となっています。アメリカは43位0.3%(51212/18229260)です。(100例以上の症例が報告されている国で検討しているそうです)。グラフをみるとアメリカの検査数はイギリスに次いで2位です。母数が大きすぎるので、パーセンテージは低くなっています。米国のワクチン接種はBloombergの集計によると、12月14日からスタートして、21日までに1720万回の接種が終了しているそうです。今週の1日あたりの平均は91万回になっています。一番進行率(割り当てワクチンの消費量)が高いのはノースダコタ州で80.9%、カリフォルニア州やバージニア州では40%に達していません。河野担当大臣はこの半分の数字(日本と米国人の人口比)もしくは同等の数字(医療従事者と65歳以上人口の和)をめざさなくてはならないので、大変ですががんばってください。
2021年01月21日
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国産COVID-19治療薬であるアビガンが2020年薬事・食品衛生審議会第二部会で「継続審議」となった議事録が公開されました。期待していましたが、現時点で得られたデータから、本剤の有効性を明確に判断することは困難であり、現在実施中の臨床試験結果等の早期の提出を待って、再審議(継続審議)というのが結果です。しかし、当日に新聞が書いたように「承認されなかった=非承認」ではありませんでした。議事録は伏せ字だらけ理由は通常、継続審議中の品目は、今後の審査に影響を与えるおそれがあるため、審議内容がマスキングされます。なお、承認等がされた場合には、企業の知的財産等に関する部分を除き開示されることとなります。とのことです。単盲検試験(医師に投与薬が分かる)で行われた事に関して、審議した先生方から文句が出たようですが、短盲検試験で行うことは、事前に厚生労働省に相談してこの形で開発してもいいという合意になっていたのですから、(そうでなかった二重盲検比較試験で試験を行っている)申請した会社は嫌みの一つも言いたくなるでしょうね。伏せ字ばかりの議事録ですが、日本発の新薬に関しては厳しくしているという発言らしいものがありました。○清田部会長 部会長の清田です。承認を前提としたディスカッションではありません。これをまず申し上げておきますので、御理解ください。医薬品審査管理課長 前回のこの部会で継続審議になったものがあったと思いますが、本日の部会で了承されなかったということは継続して審議するということでございます。要は、了承されなかったからといってまだ不承認と決まったわけではないのですけれども、引き続きデータを見て継続的に審議をする。要は、部会としての結論が先になる、継続的に審議するといったことだと御理解いただければと思います。菊池委員 添付文書の統一的な書き方をしっかりしてほしいことと、今日も皆さんからの御意見がありましたけれども、特に国産の新薬に対してはもっと厳しい目で育てていかなければいけないし、それが万が一FDAやEMAのほうでひどいことになればかっこ悪いと常に思っていましたので、特に国産の新薬、このファビピラビルは特にそうですけれども、○○○○○○○○○○○○○○○○○という気持ちがあります。 短盲検比較試験でなにが悪かったのは承認されるまでは分かりません。(承認されなかったら、あるいは承認を取り下げたら永久に分からないのか?日本で製造する場合には催奇形性の問題で厚生労働省の許可が無ければできません。厳密に言えば治験患者で無ければ使えないことになってしまいます。自由に生産させなくて、医師の処方権を奪って、厚生労働省はなにをしているのでしょうね。国産の新薬に関してもデータに基づいて判断して欲しいところ。国産を理由にするのは、厚生労働省の指導を否定するものであり、国産の薬でも最初は海外で治験を行うことがますます増える可能性もあります。審議しているのはあなたたちなのですよ。
2021年01月19日
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大阪大学のプレスリリース「日本人特有の難病「脊髄小脳失調症31 型」の治療へ道開くRNA 毒性を緩和する低分子化合物を発見」常染色体優性の脊髄小脳変性症はリピートRNAとタンパク質の凝集体形成することによって起こります。日本国内には2000〜4000人の患者いると推定されています。(典型的な稀少疾患)手足の震え、歩行時のふらつき、呂律が回らないなどの運動失調を症状とする神経難病で現在のところは治療法はありません。病気の原因は16番染色体のBEAN1遺伝子イントロンにTGGAAリピートが存在することで、それがRNAに転写されるとUGGAAリピートRNAになり、これが神経細胞核内にRNA fociと呼ばれる異常な凝集体を形成することまでは分かっています。今回の研究はGGAAリピートRNA結合低分子の探索を行い、NCDを発見し、モデル動物(SCA31モデルショウジョウバエ)でRNA毒性(複眼変性)を抑える事を確認したものです。直接DNAを切り貼りして、遺伝病を直す療法は既に日本でも薬価収載されています。しかし、なんといっても値段がべらぼうに高い。抗体医薬品も高いですが、その一桁上をい来ます。医薬品になるためにはこれから、動物による毒性試験、大量生産の方法、臨床試験のハードルが並んでいます。動物における毒性試験が一つの山と思います。これがクリアできれば次は効果の持続性のハードルが構えているかもしれません。しかし、この方法で薬になれば、遺伝病に対する治療に高額な遺伝子の切り貼りが必要なくなるかもしれません、期待しましょう。サイエンスに文献発表されています。Tomonori Shibata,1 Konami Nagano,2 Morio Ueyama,3 Kensuke Ninomiya,4 Tetsuro Hirose,4,5 Yoshitaka Nagai,3 Kinya Ishikawa,6 Gota Kawai,2 and Kazuhiko Nakatani11. 大阪大学 産業科学研究所 精密制御化学研究分野2. 千葉工業大学 先進工学研究科 生命科学専攻3. 大阪大学 大学院医学系研究科 神経難病認知症探索治療学寄附講座4. 大阪大学 大学院生命機能研究科5. 北海道大学 遺伝子病制御研究所6. 東京医科歯科大学医学部附属病院 長寿・健康人生推進センター“Small molecule targeting r(UGGAA)n disrupts RNA foci and alleviates disease phenotype in Drosophila model”DOI:10.1038/s41467-020-20487-4この方法が応用さえる可能性があるのは、リピートRNAによる神経障害である筋強直性ジストロフィー、脆弱X関連振戦/失調症候群、31以外のSCA(脊髄小脳失調症)、筋萎縮性側索硬化症が上げられています。
2021年01月12日
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2型糖尿病の進展や治療効果はHbA1cを測定することによって判断されています。皮下連続式グルコース測定システムが臨床使用されるようになって約10年、保険適用されるようになって、約3年ついにHbA1cよりも鋭敏に動脈硬化をとらえるという論文が出ました。(色々検討されているのは知っていますが、HbA1cよりも鋭敏というのは私にとって初耳です。)研究を行ったのは順天堂大学発表論文の書誌事項 Stomi Wakasugi 1), Tomoya Mita 1), Naoto Katakami 2), Yosuke Okada 3), Hidenori Yoshii 1), Takeshi Osonoi 4), Nobuichi Kuribayashi 5), Yoshinobu Taneda 6), Yuichi Kojima 7), Masahiko Gosho 8), Iichiro Shimomura 2), and Hirotaka Watada 1)Association between continuous glucose monitoring-derived metrics and arterial stiffness in Japanese patients with type 2 diabetes著者所属:1)順天堂大学 2)大阪大学 3)産業医科大学 4)那珂記念クリニック 5)三咲内科クリニック 6)たねだ内科クリニック 7)むさし野ファミリークリニック 8)筑波大学 DOI: 10.21203/rs.3.rs-78697/v1Cardiovascular Diabetology volume 20, Article number: 15 (2021) プレスリリースの研究のポイントを引用します。- 2型糖尿病患者における血糖コントロール指標と血管硬化との関連性を調査- 大きな血糖変動が血管硬化に関連することを明らかに- 血糖変動をコントロールすることが動脈硬化を抑制するために重要である可能性血管効果の指標:baPWV(brachial-ankle pulse wave velocity)心臓からの血液が押し出される際に生じる動脈の脈動が末梢へと伝播する波が脈波であり、血管が硬いほど速く伝わるという原理を利用して、血管の硬化を簡便に検査できるのが脈波伝播検査です。両上腕、両足首に血圧測定カフ(腕帯)を巻いて、血管を流れる血液の脈動の速さ測定します。結論としては、動脈硬化には一日の血糖変動の方がHbA1cよりも相関が高かったということです。先日も糖尿病について、糖尿病は心血管病で死ぬ可能性は高くなるが、血糖値を下げてもその可能性は低くならない。の記事を書きました。今回の研究は疫学的な研究で、動脈硬化を表す指標は血糖の日内変動が影響しているというものです。薬剤が血糖の日内変動を抑えるかどうか、それによって動脈硬化を抑えるかどうか、結果として心血管系障害による死亡率が下がるかということを前向き試験で確かめる仮説が出てきたということです。食後血糖値高値やHbA1cを指標として糖尿病治療薬が開発されてきて、恐らく糖尿病性合併症を防ぐであろうと考えられています。2型糖尿病の治療目的は食後血糖値やHbA1cを指標としています。糖尿病治療薬の場合には低血糖やケトアシドーシスが命にかかわる副作用となることから、血糖を下げすぎないことも薬に求められています。本来の抗糖尿病薬の目的は糖尿病性副作用(腎炎、網膜症、神経症)を起こさずに長生きすることだと思います。適正な血糖値やHbA1cは本来それを指標として定められるべきです。しかし、現実には半年ぐらい(もっと短いか)、食後高血糖が高値にならない、あるいはHbA1cがある数字以下に保ったということで評価されて、承認されます。今回の発表はその評価システムに一石を投じるものだと思います。また、現在用いられている抗糖尿病用薬以外にドラッグ・リポジショニングで新しい効能を取れる薬剤が出るかもしれません。(治験方法はかなり工夫がいると思います)。誰か、一緒にやりません?
2021年01月11日
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バイオレットライトを浴びないのが、近視の原因であるという文献紹介がテレビで行われ、それに対する眼科学会の反論が出ました。番組は見ていないのですが、便利なサイトがあるのですね。キーワードと番組名で放送内容の概略が分かります。価格.comテレビ紹介情報というサイトです。番組別で選んで、近視というキーワードを入れると、次のような記事が見つかりました。世界で急増する近視。それを防ぐには外にある明るい特別な波長の光「バイオレットライト」があるという。日光にはブルーライトを始めとする様々な波長の光が含まれている。中でも注目すべきはバイオレットライト。研究科がヒヨコを使った実験で光の効果を調査したところ、バイオレットライトに近い波長を浴びたヒヨコの眼球は伸びが抑えられたという。また20歳以下の約8割が近視という台湾では政府が2011年から子どもの屋外活動を増やす取り組みを始めている。一方、日本では坪田教授とメガネメーカーが共同で日光から有害な紫外線やブルーライトをカットし、バイオレットライトを通すレンズの開発を進めている。また最低1日2時間は外で遊ぶと予防になるという。(実際のキーワードは慶應義塾大学)引用元の文献はTorii, Hidemasa et al.Violet Light Exposure Can Be a Preventive Strategy Against Myopia ProgressionEBioMedicine, Volume 15, 210 - 219(2017)とちょっと古い。でも「坪田教授とメガネメーカーが共同で日光から有害な紫外線やブルーライトをカットし、バイオレットライトを通すレンズの開発を進めている。」とあります。これが発売されたのが2019年3月28日(木)(プレスリリース画像もプレスリリースから引用)ですから、遅くもない。売れ行きが悪いので、ステマかな?で眼科学会の表明はまだ定説になっていないということです。文献の内容は動物実験でバイオレットライトの有害性を確認して、疫学調査で外で遊んでいる子どもの禁止の割合が少なくなっているということだけです。日光にはブルーライトも含まれているからトータルでどうなっているかは分かりません。バイオレットライトが近視の子どもがどれぐらい浴びているかのデータもありません。屋外よりもバイオレットライトは屋内で少ないデータは出ています。これは前向き検証しないと分からないでしょう。バイオレットレンズを使用した時としないときでの前向き検証がないと、効果を疑うのは問題があります。文献の利益相反に著者は近視抑制の可能性のある製品の特許があると記載してあります。実際にブルーライトにしても、VDT作業による目の疲れは前向き試験で調べられています(簡単ですからね)、不眠の原因がスマホやタブレット端末のブルーライトという説は体内時計で説明はされていますが、実際に前向き試験では確認できていません。(面倒ですからね)近視に関しては少し前に「近視の治療は可能か 可能です ただし日本では未認可です。」で書きました。このレンズは近視予防は唱ってはいませんが(それをすれば捕まります)、同じ事をテレビでいわしているのだから、捕まえなくては。捕まえるのはテレビかな? 慶應大学医学部眼科教室かな?バイオレットライトはブルーライトの一部分なんです。だから、ブルーライトは疲労感をますかもしれないが、近視の予防にはなるって・・・なんてね、しらんけど。今日発売 早く帰って読みたい呪術廻戦 14【電子書籍】[ 芥見下々 ]価格:460円 (2021/1/4時点)楽天で購入
2021年01月04日
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昨日は麻酔科の問題で書きました。調べながら書いていたので、前後のつながりの悪い文章になってしまいました。で昨日の伊勢新聞に載った記事(別に伊勢新聞を取っているわけではありません。昨日と同じようにm3.comの医療ニュースで読みました。)三重大 新型ウイルス感染者へ処分示唆 県に回答 学内から批判も大学 2020年12月29日 (火)配信伊勢新聞 新型コロナウイルスの感染者が相次いで判明している三重大(三重県津市)が学内の行動規範を守らずに生じた感染は「処分の対象になり得る」と学生らに周知すると、県の聞き取りに回答したことが分かった。感染者への処分を示唆するケースは極めて異例。現時点で学生への周知は行われておらず、大学は取材に「県への伝え方が適切でなかった」と説明している。 県によると、三重大は「感染自体は責めないが、三重大の行動規範を守らずに生じた感染や感染後の対応に問題がある場合は処分の対象になり得ると、学生に周知する」と県の聞き取りに回答したという。結局、学生には周知しなかったようです。三重大学は学生のコロナ対策としてなにをしているのでしょうか。オンライン授業は比較的早くに始めているようです。COVID-19によるアルバイトの減少に対しては三重大学はなにもしていません。三重大学の平成30年度の寄附金の繰越金は4億ほどあります。平成31年度(令和元年度)の寄付に対しては公開されていません。その寄付を用いて、困窮する学生に奨学金あるいは無利子の貸し付けを行っている形跡はありません。授業料に関する通知は期日までに納付しないと、保証人に連絡しますよということしか、後期(9月)の授業料納付に関しては全額前払いです。他の国立大学も同じような扱いかもしれませんが、「処分の対象になり得る」と発想するのは自粛警察と同じレベルの発想しかできていないということです。処分を行えば基本的人権を侵したことになるので、(学習権など)大変なことになるのが分からないのかなあ。
2020年12月30日
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三重大学の記事です。2020年11月25日 18:30https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66622570V21C20A1CN8000三重大病院(津市)の男性元准教授=懲戒解雇=がカルテを改ざんしたとされる事件を受け、元准教授が在籍していた臨床麻酔部の医師4人が今月末に退職することが25日、病院関係者への取材で分かった。9月にも6人が退職。トップの男性教授も退職しており、残る医師は4人となる。三重大病院(津市)=共同三重大病院は、県内外の他の病院に協力を要請するなどして急場をしのいでいるが、手術の延期や件数の減少など、影響が深刻化する可能性がある。三重大病院では専門医育成の研修プログラムが10月に停止。一部は十分な研修を受けられないことを退職の理由に挙げた。三重県の鈴木英敬知事は25日の記者会見で「全ての診療科目に影響がある麻酔科で人材育成が滞らざるを得ない状況を大変遺憾に感じている」と言及。研修を管理する日本専門医機構に対し研修の早期再開を要望したと明らかにした。大学が設置した第三者委員会によると、元准教授は2018年4月~20年3月、実際には使っていない薬剤「ランジオロール塩酸塩」を患者に投与したかのように約2200件のカルテを改ざんし、診療報酬計約2800万円を不正に請求。ランジオロール塩酸塩を積極的に使うよう元教授に指示され、自らの評価を高めるためカルテを改ざんしたと説明した。三重大の告発を受け、津地検が公電磁的記録不正作出・同供用の疑いで改ざんの経緯を捜査している。元教授の関与も慎重に調べている。〔共同〕麻酔科の教授が辞めても検察の追及が続くのですが、問題は小野薬品工業との関係ではないでしょうか。「ランジオロール塩酸塩」は商品名オノアクト点滴静注用50mg 製造販売は小野薬品工業が行っています。手術後の洞性頻脈抑制剤として2002年に薬価修さされ、2019年には「*〇敗血症に伴う下記の頻脈性不整脈:心房細動、心房粗動、洞性頻脈」の効能追加を認められた薬剤です。薬剤が追加適用を承認されたのに伴い「短時間作用型β1遮断薬の適正使用に関するステートメント」が日本循環器学会・日本心不全学会合同で出されました。ジゴキシンしかなかったものが、ジゴキシンとの比較試験で、投与開始2時間後に心拍数が110 回/分未満かつ 20%以上の徐拍化を達成した患者の割合はジゴキシン群が 13.9%、ランジオロール群が 48.0%と、ランジオロール群で有意に高値であった(「短時間作用型β1遮断薬の適正使用に関するステートメント」より引用)ということで使うことを奨励することは問題ないとは思います。教授の意向にそうために電子カルテを改竄する・・・教授の意向に沿うためには明らかな犯罪をおこすという思考回路はまだ残っているのですかね。電子カルテを改竄して売り上げを増やしたところで小野薬品工業はなにも儲からないので関係はありませんが、なぜ、教授が下のものが犯罪を起こすようなプレッシャーでランジオロール塩酸塩を勧めた理由が知りたいところです。新聞もランジオロール塩酸塩と一般名だけを表示しているのは私のように小野薬品工業にいらぬ疑いを抱く可能性を排除するためなのでしょうか。で新聞記事以外で探していると、医師の方が内容を解説しているブログがありました。オノアクトは溶かす必要があるので、溶かして準備しておくそうです。使わなくても、いったん溶解したオノアクトは次の手術で使うわけには、行きません。従って、準備しておいたものを薬価請求した可能性があるそうです。麻酔科では準備はリスクがある場合には溶解液を準備しているそうです。この場合にオノアクトは使用したことになるのでしょうか。確かに消費されています。償還しても良いかと思いますが、あまりに多量になると保険財政の悪化に関係する可能性があるので、厚生労働省は小野薬品工業に溶解液の状態の製剤を準備することを要求する必要があります。高価な医薬品である例えば(これも小野薬品工業)オブジーボは使い切れているのでしょうか?使い切れなくても再使用はできないでしょうから、製剤の工夫を製造元に要求する必要があります。薬価を下げるだけが厚生労働省の仕事ではありません。細かいようですが、「小さな事からコツコツと」です。また最近、信用ががた落ちの後発品開発会社は製剤変更で認可を取ることを検討してみてはいかがでしょうか。
2020年12月29日
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小林化工の爪水虫薬に睡眠導入剤が混入した件で専門家らしいひとが「因果関係はないだろう」と言っていました。こういう専門家がいるから薬の安全性に関する評価が訳分からないものになるです。薬とその後に起こった事象に関して有害事象というものが臨床試験で検討されます。その有害事象を検討して当該治験薬との因果関係を検討します。その場合あるなしだけの判断ではありません。因果関係がある因果関係があるらしい因果関係がないらしい因果関係がないとすくなくとも4つの分類でデータを収集します。市販の薬では死亡例、重篤な有害事象、市販薬の説明書(能書)に載っていない有害事象に関しては因果関係に関係なく厚生労働省に報告義務があります。(制がん剤については免除されている場合もありますが、これは市販する際に厚生労働省と相談のうえ、当該市販薬に明らかに関係のない病状の進行で死亡した場合のみ報告が免除されます)で今回の症例は死亡状況に関して詳細な報告を厚生労働省にする必要があります。そして爪水虫の成分と因果関係がないと否定されない限り、その詳細は医療品医療機器総合機構のホームページに掲載されてます。今回の場合はGMP(生産の際に守らなければいけないガイドライン)から逸脱して、睡眠導入剤が混入していたということが分かっていますが、この薬剤と因果関係なしと決めつけるわけにはい来ません。因果関係を否定するためには、その薬を再投与して同じ症状が起これば確実に因果関係ありと認められますが、今回のケースでは不可能です。同様に再投与して問題が無ければ因果関係を否定できますが、それは不可能です。では、原疾患の進行により死亡が明らかであれば因果関係がないというのは問題があります。その明らかと言う点に証拠があるのかと言うことです。治験の場合には因果関係が否定できない症例として問題例として取り上げなくてはなりません。24時間以内に厚生労働省にとりあえず連絡して、それから48時間以内に詳細な報告書を提出する必要があります。市販薬でも同様の報告義務が販売会社のMeiji Seika ファルマにあります。Meiji Seika ファルマはもらい事故みたいなことを言っていますが、報告義務違反で十分共犯です。
2020年12月25日
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米国アレルギー・喘息および免疫学会のCOVID-19分科会(The American College of Allergy, Asthma and Immunology’s COVID-19 Task Force)が Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンのアレルギー反応のリスクに対するガイドラインを発表しました。そのなかで述べられていることを列挙します。・このガイドラインは Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンによって2例のアレルギー反応が見られたことから作成された。・医薬品、食品、吸入剤、昆虫に対して一般的なアレルギーを持つ人がPfizer-BioNTech COVID-19ワクチンに対してアレルギー反応を起こす可能性は、一般の人と変わりません。・Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンは生ワクチンでないので、免疫不全の人に対しても使用可能です。・医師や他の医療提供者は免疫不全の患者に、Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンの効果が免疫不全により低下する可能性を知らせる必要があります。・ファイザー-BioNTech COVID-19ワクチンは、アナフィラキシーを治療できる医療現場で投与する必要があります。副作用を監視するために、注射後少なくとも20〜30分間、すべての人を観察する必要があります。すべてのアナフィラキシー反応は、治療としてただちに筋肉注射のエピネフリンを使用して医師の管理下に置く必要があります。・ポリエチレングリコールに対する重度のアレルギー反応の既往歴のある個人には投与しないでください。・以前のワクチン接種に対するアレルギー反応および/または肥満細胞活性化症候群/特発性アナフィラキシーの病歴のある個人のリスクに関連するデータは非常に限られており、現在検討中です。・現時点では、mRNAワクチンが他のワクチンと比較してアレルギー反応を誘発する可能性が高いとは思われません。Pfizer-BioNTech COVID-19ワクチンの臨床試験では、40,000人を超える参加者でアレルギー反応や重篤な有害事象は報告されていません。日本における専門家におけるアレルギー反応に対するコメントに比較すると元々非常に少ないので、あまり気にしなくてもよいという雰囲気です。アメリカではCOVID-19のリスクが非常に高いことがあるのかもしれません。しかし、きちんとポリエチレングリコールに触れている所はさすがと思います。ポリエチレングリコールは脂溶性の医薬品原料を溶解するために用いたり、食品で光沢を出すために用いられています。原因不明が不明なアナフィラキシーショックを起こした人はポリエチレングリコールが原因かも知れませんので、注意が必要です。アナフィラキシー反応が想定より多くなった場合にはmRNAを包むもの(何かわかりませんでした)が原因との仮説を立てることは可能ですが、今までの試験では少なくともアナフィラキシーの原因にはならないことをデータは支持しています。英国で変異株が出たことに関して、日本ではニュースに取り上げられています。今のワクチンの効果が減る可能性があるかのような報道があります。このワクチンはヒト細胞との結合部位のmRNAを使っているので、生ワクチンとは異なり、ほとんど可能性がありません。(もし、そこに変異を起していれば人に対する感染性が低下するからです)厚生労働省は日本人における効果を示さなければ承認しないといっているようですが、これはICHの民族差に関するガイドラインの認識が間違っていることから生じていると思います。健康成人の中和抗体発現率をみる臨床的同等性が示されれば十分です。また、直接体に入れるものであり、対象となるウイルスも同じであることを考えるとその試験もいらないかもしれません。そうはいってもあくまで設計図であるmRNAを体内に入れて体内の細胞で作成させるわけですから、そこに人種差が存在する可能性はあります。しかし、効果の同等性を示すためには大まかにいって、プラセボ2万人で100例発現するのを、5例にするわけですから、誰か詳しい説明をしていただければ助かりますが、本当に民族的な同等性を示すならば数万人レベルの治験を行う必要があります。実際にこれが必要とされたらファイザーは申請を取り下げると思います。この試験をやることで、日本ではCOVID-19が収まる可能性があるからです。臨床試験におけるCOVID-19感染の定義が難しいところですが、PCR陽性だけでは擬陽性の可能性があるので、データが歪みます。そのため症状がある人に限ると、今までどれぐらいいるのでしょうか?3,987,229人PCR検査を行って(延べでしょうね)陽性になったのは194,139人、入院患者は26,743人だから意外と早いかな(参照は厚生省集計2020/12/19 0:00)ここで気づいたのですが、PCR陽性症状なしの人のデータはあるのでしょうか。入院していない人は13%ぐらいです。87%は無症状? 今の法律では症状があってPCR陽性だと入院と考えていいのかな?これもご存じの方は教えてほしい。実際にはそうなっていると思うのだけれども、無症状な人も隔離しなければ家庭内感染が増えるはずだから隔離しているはず。あ、きちんと隔離できていないから家庭内感染が多いのか。
2020年12月21日
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ピロリ菌の除菌は胃癌の発生率を抑えることからピロリ菌が発見されると除菌療法が行われます。これは以下のClincal Questionに対して明確な答えがあるからです。Q:胃癌のリスク因子には何がありますか?ピロリ菌感染、男性、喫煙、胃部分切除、高塩分食、野菜・果物の摂取が少ないなどQ:ピロリ菌感染のリスクはどれぐらいですか?症例対照研究を集めて構造的に解析したところ、感染者は非感染者の発がん率は3~6倍高いとの報告がある。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、腸上皮化生。ディスペプシアと診断された1,526人の日本人を平均7.8年のフォローを行ったところ、ピロリ菌感染が人の10年非胃癌率は100%であったが、ピロリ菌感染者では95%であった。前向き試験ではピロリ感染無症状の健康成人をプラセボもしくは胃癌発症率をみた無作為比較試験が6本行われた。いずれも胃癌発症リスク比の95%信頼区間は1をまたいでおり、2本の試験ではリスク比が1.42、3.04と治療群のリスクが高くなったが、メタ解析を行うとリスク比は0.66、95%信頼区間は0.45~0.95と1をまたがなかった。Q:ピロリ菌の胃癌の予防効果はありますか?胃癌患者を1人減らすには2008年の世界規模のピロリ除菌数と胃癌の発生率を用いると124人除菌しなくてはならないことが計算上でている。国別で見ると日本では男性で15人、女性では23人、アメリカでは男性は163人、女性では245人であった。日本では胃癌の発症率が高いことからこの数字が出ている可能性がある。95%信頼区間も日本の上限とアメリカの加減がかぶっているという問題はあるが、絶対値から見て日本では予防効果が期待されている。ということで、ピロリ菌の除菌は胃癌の発症の抑制のため、健康保険で償還されます。(胃癌の予防と考えると問題があるので、胃の中での炎症を抑えるために除菌が行われます。)私がこの説明をされると予防効果は95%信頼区間がかぶっているので、日本とアメリカのNNT(Number Needed to Treat)に差は本当にあるのとケチをつけそうですが、それはまたの機会と言うことで前置きが思いっきり長くなってしまいましたが、ピロリ菌の炎症のプレスリリースの紹介ピロリ菌は宿主の免疫系を過剰に活性化する事によって胃炎を引き起こすと考えられてきたが、この仮説にはピロリ菌の菌体表面は自然免疫受容体が認識できない構造をしているので、これを解決しないとこの仮説は証明されたことになりません。つまり、ピロリ菌と胃炎の関係が揺らいでしまいます。大阪大学ではピロリ菌の抽出物から宿主の炎症性サイトカインを誘導する物質があり、その物質がMincleとよばれる宿主の自然免疫受容体に認識されることを明らかにしました。さらにその物質はα-コレステリルグルコシド(αCAG)であることがわかり、この物質の合成は宿主のコレステロールを用いてコレステリルグルコシルトランスフェラーゼ(Hp0421)によって合成することを確認しました。Hp0421はピロリ菌特有の酵素であることもわかり、この酵素の特異的な阻害物質を用いる事によってピロリ菌による炎症は抑えることができるという仮説を立てることができます。ピロリ菌が炎症と関与する仮説を補強することはもちろんですが、除菌以外に炎症を抑える方法がありそうだということは魅力的です。実はピロリ菌はどのような過程で感染しているのかは実は明らかにはなっていません。またピロリ菌の感染量が同じでも東アジアとそれ以外では胃癌の発症率は異なります。でが分からない場合にはもしかするとピロリ菌はある種の腸内細菌のように宿主に利益を与えている可能性は否定できません。また除菌療法は成功率があまり高くないことと、確実に腸内細菌叢に影響を与えることから、除菌療法は胃癌を減らすかもしれませんが、大腸癌を増やしている可能性も否定できません。との仮説もこの阻害剤が実際に医薬品として用いられて初めて分かることです。そこにいたる道のりはかなり厳しいものです。第1は今回の実験がマウスで行われていることです。これは人間を用いた試験では難しいですが、我々にはiPS細胞があります。胃と免疫をもった胃組織体ができれば目に見える形でこのハードルは越すことができます。第2は特異的な阻害剤を見いだすことです。α-コレステリルグルコシドの構造とMincleの結合の立体構造が分かればH2受容体阻害剤のように計算から阻害剤を作れるかもしれません。HMG-COA阻害剤のように基質と同じような構造を持っている場合には基質がコレステロールの可能性があるので、特異性を持たせるのに苦労するのが目に見えます。この両方が解決されて、化合物の最適化が行われれば後は他の薬剤と同じように前臨床試験と臨床試験で有用性が証明できれば我々は新しいピロリ菌による炎症予防剤を手に入れることができます。
2020年12月18日
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子どもの近視は年々増えており、東アジアでは大きな広がりを見せています。3ヶ月検診における目の検診は大切です。このときに両目がきちんと働いておくことを確認しておかないと、気づくのが幼稚園になった場合に気づいた場合には立体視の脳内神経は完成しているので、目を治療しても立体視はできません。これは体験談です。私は幼稚園の時に左眼が見えていないことが判明し、手術で見えるようになりましたが、立体視に関しては色々訓練しましたが、63歳の今になってもできません。色々文献を読んだ結果、遅くとも6歳までに立体できるような(視差を確認して立体を認識する)神経系は完成してしまい、それまでに視差を感じることができなければ立体視はできないようです。話がそれました 近視の話です。近視は眼鏡で調整することによって、視力を得ることができる場合があります。これは病気を治したわけではありませんので、健康保険の償還はありません。メガネやコンタクトレンズ以外には手術によって視軸を調節(近視では長くなっている)することで、視力が回復するのも健康保険の償還はありません。病的な近視(メガネやコンタクトレンズをつけても視力が開発しない)場合には効果は望めないことからそうなっているのか、だれも申請しないからか分かりませんが現状ではそうなっています。もう一つがオルソケラトロジー(それようのメガネとアトロピン点眼)を睡眠時に行うことで日中の視力を取り戻すものです。子どもが日中にサッカーや野球などの激しい運動をする際にメガネやコンタクトレンズでは外れる危険性があるので、一部で使われています。残念ながらオルソケラトロジーの効果は1日しか持たず、近視の回復能力があるわけではありません。昨年、FDAが小児近視進行抑制用コンタクトレンズを承認しました。このコンタクトレンズは二重盲検比較試験で視力回復が認められ、そのデータを元としてFDAは承認しました。2020年3月から発売されています。かなりデータを集めたようで、対照群をコンタクトレンズ群に組み込み4年目、5年目の効果も確認しています。エントリーされたのは年長さんから10代後半までで、早期から治療可能で、治療を始めるのが遅くとも効果がある事が確認されています。米国、カナダ、英国、フランス、スペイン、ポルトガル、オランダ、ベルギー、ドイツ、オーストリア、スイス、北欧地域、チリ、イスラエル、シンガポール、マレーシア、香港、オーストラリア、ニュージーランドで承認されていますが、日本では未承認です。(申請しているかどうかは不明)このコンタクトレンズの作用機序は網膜に光刺激を与えて近視の進行の抑制すると言うことです。多焦点コンタクトレンズの仕組みを応用し、自然光をぼかして網膜周辺部に刺激を与えることで、単焦点コンタクトレンズと比較して、近視の進行を抑制することを証明しました。このコンタクトレンズの申請状況は分かりませんが、FDAが承認して、EUも承認していることから、日本人で人種差のないことが証明されればFDAに申請したデータでICHの規制上申請、承認可能なはずです。日本ではコンタクトレンズではなく、ウエアラブル端末(メガネに装備)で自然光をぼかして網膜周辺部に刺激を与えることで近視の進行抑制や治療を目指しているメーカーがあります。窪田製薬です。窪田製薬は目に特化したニッチな新医薬品の開発メーカーです。実際にウエアラブル端末の研究は窪田製薬のアメリカ子会社クボタビジョンが行っており、POC(概念実証)を1眼に刺激を与え、他眼を対象として、評価項目を眼軸長の変化で行い、成功しています。日本でコンタクトレンズでもウエアラブル端末であろうともう少し時間がかかる可能性があります。コンタクトレンズは0~20歳で寒性性角膜炎の第一の原因で90%以上を占めていることからコンタクトレンズを視力回復に用いるにはリスクが大きいという反応が目に見えるようです。ウエアラブル端末は実際に臨床試験がいつ終わるか分かりません。本当に効果が実証されて近眼が減ると子ども用のメガネ業界は大きな減収になるので、今から準備を始めるほうがいいようです。参考メガネのいらない世界をつくる「クボタメガネ」プロトタイプの開発進捗状況と今後の開発計画に関するお知らせ|窪田製薬ホールディングス株式会社のプレスリリース 画期的な小児近視進行抑制用コンタクトレンズMiSight® 1 day 2020年に米国で発売 | コンタクトレンズ | クーパービジョン中村 葉, オルソケラトロジーの近視進行抑制効果について, 視覚の科学, 2018, 39 巻, 4 号, p. 85-89「なぜ起こる? コンタクトレンズによるトラブル」日本コンタクトレンズ学会
2020年12月18日
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糖尿病や高血圧といった生活習慣病では食事療法と運動療法が第一選択となっています。このめにゅーをどうやって決めるかについてCGM(持続血糖モニター)を使うのがお勧めですというプレスリリースがありました。CGMが実際に糖尿病の検査に取り入れられて5年ぐらいでしょうか。同じ食事をしても必ずしも同じ血糖推移がおこらないことが、明らかになりつつあります。これは睡眠や1日の活動量がインスリン分泌あるいはインスリン感受性に関連するという仮説のもとAIを用いて個々人に最適なメニューを教えることができるようになったとオックスフォード大学の研究者がインスリン抵抗性、糖尿病と心血管障害というオンラインで行われた学会で発表しました。検査法の進化が新しい治療法を提案することになったということです。血糖値の変動は摂取した食物によって決まるという通説は壊れたことになります。この研究では最適な食事を提供することができます。しかし、私は2型糖尿病はサブタイプがあると考えています。そのサブタイプによって、食事療法、運動療法、薬物療法をおのおの仮説を立てて、検証する必要があります。この記事はその希望にタイスr第一歩というところです。
2020年12月15日
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順天堂大学は「日本女性における不妊治療開始後の離職に影響する要因を明らかに ~ 不妊治療と就労の両立支援に資する、世界初の疫学研究 ~」と題するプレスリリースを発表しました。不妊治療者1727人を対象とした疫学調査の結果報告です。特に取り上げられているのは不妊治療開始時1075人が就業していたけれども、不妊治療中に179人が離職しており、その離職に影響を与える要因分析を行い、「非正規の社員の方が、正社員に比べて離職のリスクが2.65倍高い」「不妊治療に関する職場からのサポートがない女性の方が、離職のリスクが1.91倍高い」「大卒未満の女性の方が、大卒以上の女性に比べて、離職のリスクが1.58倍高い」「不妊期間が2年以上の女性の方が、2年未満の女性に比べて、離職のリスクが1.82倍高い」としています。この結果から、不妊治療に関しては保険適用だけではなく、働き方の改革が必要と主張されています。また、不妊治療に関する教育を学校・職場で行うことの必要性を訴えています。内容的には立派なお仕事だと思うのですが、要因分析に関して離職に対する要因分析として、不妊治療がどれぐらい効いているかが分からないのです。この研究には、ヒストリカルコントロールが必要です。ヒストリカルコントロールを集めるのは今回のコホートと同じ年齢、婚姻状況、学歴、運動、メンタルヘルス、睡眠、喫煙・飲酒、既往・現病歴、家族歴、不妊治療歴・妊娠歴、不妊治療への支出額、不妊治療助成金の利用状況、女性と男性パートナーの就労実態などを調べなければ、不妊治療によっての退職の要因分析としては成り立たないのでは無いかと思います。今回の要因分析では離職リスクの年齢、非正規と正規、学歴に関しては調整が必要でしょう。
2020年12月11日
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テレビで医療従事者がファイザーのCOVID-19のワクチン接種を受けてアレルギー性反応を起こした画像が流されていました。一例でもこのような副反応を許さないてな顔をしているコメンテイターもいましたが、最後に本人のコメントとして、この副反応は苦しいものでしたが、パンデミックと戦うためにこのワクチンは必要なものであると考えています。と極まっとうなのが出ていました。さて、使用上の注意はどうなっているかをみると- Medical treatment and supervision are necessary in the event of a rare anaphylactic event during vaccine administration.- Vaccine administration should be postponed for patients suffering from acute severe febrile illness.- Patients receiving anticoagulant treatment or with a bleeding disorder that contraindicates intramuscular injection should be given the vaccine only if the benefit outweighs the risk of inoculation.- Immunocompromised patients may see a diminished immune response to the vaccine.- The vaccine may not protect all recipients.- No data are available regarding the use of the Pfizer vaccine in people who have received another COVID-19 vaccine.最初の注意は結構重要ですね。こいつを無視して、例えば老人ホームで数十人摂取してすぐに部屋に戻したら、部屋でアナフィラキシーショックによって死亡していたなんて言うのは、医療ミスですから。ルールを守らないために生じた副反応によって、このワクチンの安全性が評価されてはたまらない。発熱している時にはワクチン接種は延期抗凝固剤を使っていたり、出血性の病気を持っているときには注射をうつことによるリスクがベネフィットよりも低いときに限る。お医者さんきちんと判断してくださいね。死亡や不可逆な障害はどのようなベネフィットをうわわる事のできないリスクですから。次の二つは使用上の注意というより、効果の実態を表している。1)免疫に問題がある人はワクチンの免疫に対する反応が起こらないかもしれない2)このワクチンは100%効果があるわけではありません。基本的人権は公共の福祉によって制限可能です。(暴対法なんか明らかに基本的人権の剥奪ですから)故に、パンデミックが起こっている、または政府がパンデミックがおこる可能性があると判断した場合にはワクチン接種を強制することができます。当然、使用上の注意で禁忌とされている人はワクチン接種を強制することはできません。もう少し安全性を確認できてからワクチンを受けると言っている人は、今のところは問題ありませんが、日本でもパンデミックが発生したら、そのような発言は罰せられることになります。その人たちは他人をリスクにさらして、リスクが低そうであればワクチンを接種するという考え方です。日本では厚生労働省に承認されれば、ベネフィットとリスクはベネフィットが上回ると判断できたということになります。(サンプルサイズの不足はあっても)そして市販後多くの人に使われて安全が確認されてからうつというのはずるくないですか?
2020年12月11日
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お医者さんのブログで今年忘年会を行った(行う予定?)の記録がありました。忘年会実施の条件は1)地域のクラスター感染の発生が落ち着いてきたこと2)感染源不明な人が多発している訳ではないことルールとしては・広い会場で1つのテーブルの着座人数を少人数に限ること・座席ごとの距離をしっかり取ること・座席の移動をしないようにすること・お酌をして回ることがないように徹底すること(手酌オンリー)・料理の取り分けはご法度・体調不良者は参加不可・個人の感染防御の徹底なんでも、禁止よりも医療従事者はこんな忘年会をやっているとか、やるとすればどんなことに注意すればいいのかというものがもっと広がればいいと思います。観念的な話よりも、よほど役に立つと思います。
2020年12月11日
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COVID-19は大阪で非常事態宣言がでるなど差し迫っているようです。と他人事のように書くのは私の住んでいる都道府県では一日当たりの新規感染者数が二桁にならないので。しかし、私の住んでいる都道府県は大阪のベッドタウン化しており、一時期は私も大阪まで通勤していました。通勤電車ではクラスターが発生していないのは、実際に発生していたとしても通勤電車からの感染に関しては追いかけることができないからという意見があります。COVID-19の感染予防のためには三密を避けることと手洗いだと政府は宣伝しています。三密が三つとも揃わなくては感染が成立するのか、一つでも満たせば感染するのかはよく分かりません。(公表データを私は見つけることができない)。東京ではテレワークや時差出勤を異常に推奨しているので何らかのデータを持っているのかもしれません。(単に都知事のパフォーマンスかもしれません)密閉、密集、密接の三密ですが、通勤電車では、フィジカルディスタンス(ソーシャルディスタンスという言葉はこの記事を読んで使うのを止めようと思いました。)を確保することはほぼ不可能。マスクをせずに大声でしゃべり続ける、歌を唱う。事も無いので、密接もなさそう。で密閉についてはどうかということでデータが12月3日付けのニュースリリースで発表されていました。電車の実証実験で、地下鉄を使ったもの。呼吸をしていないマネキンを使っているので、文句をつける人がいるかもしれませんが、駅で止まるごとの扉の開閉と現在の換気設備で十分な換気がなされている可能性を示唆するデータです。これで通勤電車はマスクをすれば確実に感染は避けられるとは言い切ることはできませんが、クラスターを保健所の調査漏れである可能性はかなり低くなったと思います。この記事を読んでいて思ったのですが、COVID-19で隔離入院している人が退院するときに怒りが頂点に達してお金を投げつけたとありますが、COVID-19感染にかかる費用は今のところ全て無料ではなかったのでしょうか。「感染症法第 42 条の規定に基づく入院患者の療養費の支給について」をみると立て替えてあとで請求できるみたいですが、感染者患者番号が保健所から提供されるはずなので、病院が後から保健所に請求するだけでいいのに、長々と色々な方法が改定ある。ゲームにハマって本を読まない日が続いています。
2020年12月04日
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毎日のように東京、大阪、北海道でPCR検査で陽性と判定された人の人数が感染拡大から最高になったとか、何番目に多いとのニュースが流れて、不安をあおっています。事実を述べているだけだから不安をあおっているわけではないと記事を作成した人はいうでしょうが、テレビでは今日は陽性者が最高になったと質問すれば不安ですと答えるでしょう。こういうのを無作為に視聴者を誘導していることになるのが何故分からないのでしょうか。少なくとも小池知事の言うように陽性者はPCR検査が増えたから陽性者が増えているのでしょう。しかし、陽性率の変化に関しては資料なしでしゃべられると単に世間誘導の発言でしかありません。その小池知事の発言を垂れ流す前に陽性率のここ1ヶ月の変化を出せないのでしょうか。あまり言われていないのですが、家族内感染が多くなっています。子どもから大人にうつりにくいことに関しては既に論文が出ています。(この書き方はレビューを受けていない論文がコロナに関しては増えているので、データにエビデンスがある意味にならないのがつらいところ。一々発表論文がレビューを受けているかをチェックしなければいけないのですが、そこまでやっていません。)ということは大人が家庭にウイルスを持ち込んでいることになります。隔離はきちんとなされているのでしょうか。それとも、濃厚感染者として測定する対象が家族が多くて、そこで陽性者が検出されているのでしょうか?後者であればいいのですが、前者の場合には隔離がきちんと行われていないことになります。一人暮らしの場合には自宅隔離を認めるとの話が出ていましたが、食事はきちんと配られるのでしょうか。そうでなければ隔離の意味をなさないと思います。東京では無症状感染者の隔離施設としてはオリンピックの選手村という大規模な施設があります。この施設の利用を考えてみてはいかがでしょう。立派な施設を使用しないというのは、無駄遣いです。中止だとは思いますが、実際に選手村を使うようになった場合には消毒すれば済むことです。その時に選手村の使用率が代替施設への転施設が無理な状態でしたら、それこそオリンピックは中止でしょう。
2020年11月19日
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東海大学のプレスリリースによれば深海魚ソコダラ類の標本を世界各国から集めて、細分類を行った結果以下のように述べました。- ソコダラ類は深海底を代表する魚類の一群で、水産的に重要なタラ類において最も種多様性が高く、生物学および水産学の様々な分野で研究対象とされてきたが、分類の難解さが多くの研究者にとっての課題となっていた。- 日本とその周辺海域におけるソコダラ類の分類をかつてない規模の標本調査と総合的な形態観察に基づき再検討することによって、4新種を含む18属76種を認め、同海域におけるソコダラ類の高い種多様性を明らかにした。また、各種の分布域を高精度で示した。- 日本のソコダラ類のように比較的よく研究されてきたグループでも未知の種が複数存在し、既知種の学名も大きく混乱していたことから、深海性魚類の種多様性に関する研究がいまだに発展途上にあることが示唆された。- 新たに発見した分類形質を取り入れ、専門家以外でもソコダラ類の同定が容易にできるよう検索表を一新した。新種は以下の顔つきをしていたそうです。ヤジリヒゲとクロネズミダラは同じ種とは思えないぐらい違う。形態的な分類とDNA的な分類を並行して行うと色々面白いことが分かるかもしれません。わかればいいね・深海魚は深海に適応して深海に住んだのか、普通の魚が深海にたまたま適応して、深海で行きの買った。・どれが先祖なのか。深海魚は進化の過程のどの位置にいるのか。袋小路なのか、始まりなのか。・進化して陸上に上がるのは無理かもしれないけれど、海底を二足歩行するような動物に進化しないか。・必要が無いから目がなくなったというのは、進化圧ということばで説明できるのか?(うまく言えていないのは分かるけどどう書いていいか分からない。生きるために必要なものはのこり、邪魔になるものは進化の過程で消えていく。じゃあ、必要ではないが邪魔でもない。そういった器官は進化の過程でどうなるのか。いいかえると適応に無関係なものはどうなるのって事です。)今日読んだ本相変わらずコロナの本を読んでいます。感染が爆発的であるかどうかを評価するためには、コロナ専用病室の埋まり具合が一つの目安にはなりますが、これは金さえ出せば母数は大きくできます。医療従事者増やすことは難しいですが。この本は今出す価値は0ではないが、もう少し結果が見えてからでいいかもしれない。コロナの今後の予想で乾燥がいけない、寒さがいけないと専門家もどきが素人の記者に聞かれて答えていますが、ホンマか、データあるんかと聞きたいところです。モンゴル人民共和国で大流行したら少しは信じるけど、それは競馬の予想と同じで、乾燥とコロナ感染の拡大に関して因果関係があるかどうかに関しては不明。しらんけど。新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書【電子書籍】[ 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ ]価格:2750円 (2020/11/10時点)楽天で購入
2020年11月10日
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琉球大学は2020年11月6日に他の適用で承認済みの薬物のCOVID-19に対する効果を横浜市立大学などと共同で医師主導治験を開始することをプレスリリースしました。選択された薬剤はコルヒチンです。抗炎症剤の一つで、痛風の治療に用いられていましたが、現在は他の抗炎症剤に取って代わられています。コルヒチンと聞いて、痛風でコルヒチンを使用しているひとは結構多いと思っていたので、使っていた人とそうでない人におけるCOVID-19の入院期間が短くなっていることが疫学的な調査で判明したので、実際に第Ⅲ相試験を行うのかと思いましたが、コルヒチンはあまり使われなくなっていました。中等症では肺炎と酸素吸入の両方を行われている人と酸素吸入が行われていない人がいます。抗ウイルス剤は軽症から中等度で酸素吸入が行われている患者には抗ウイルス剤としてアビガンが使われています。酸素吸入を受けている中等度の患者ではこうういるすざいのレムでシビルと抗炎症剤のデキサメタゾンが使われています。軽症から酸素吸入が行われていない患者にも抗炎症剤を用いて重症化を防ぐ仮説が成り立ちます。琉球大学はCOVID-19 でも重症化のリスクが高い糖尿病合併冠動脈疾患患者のコホート研究から、慢性炎症亢進と心血管イベント発生が関連すること、炎症反応の亢進した冠動脈疾患患者でのコルヒチンの内皮機能改善作用を確認しており、2 型糖尿病合併冠動脈疾患患者を対象として、2017 年から心血管イベントの抑制効果を検証する医師主導治験を実施しています。この知見に基づいてコルヒチンを用いたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施することに決めたそうです。対象症例:入院中の中等症、軽症でも重症化因子を有するCOVID-19患者投与方法:コルヒチン初日 1.5mg またはプラセボ、翌日から 0.5mg またはプラセボを 1 日 1 回 4 週間経口投与評価項目:高感度 CRP を指標にした炎症反応亢進抑制作用治験開始日:2021年1月治験終了日:2021年5月これ以上の詳しい情報は今のところ治験情報として登録されていないので、よく分かりません。コルヒチンは琉球大学によると低用量でも抗炎症作用を有し家族性地中海熱患者などで長期投与の安全性も担保されている。ステロイドのような易感染性を招かない。抗炎症作用による血管内皮機能の改善や心血管イベントの減少も報告されている。抗炎症による重症化予防の視点から IL-6 阻害薬の研究も進められているが、現時点では効果ははっきりせず、好中球とインフラマソームに作用するコルヒチンは単独のサイトカイン阻害より有効である可能性が高く、かつ安価で安全である。デキサメタゾン(ステロイド)は酸素投与を必要としない患者や高齢者ではむしろ予後を悪化させる可能性がある。デキサメタゾンと併用、あるいは投与終了後の継続した抗炎症治療として投与が可能である。それにより重症化の予防のみならず回復後の継続投与で肺、血管の後遺症のリスクを低減できる可能性がある。ということです。今日読んだ本前作のクロコーチで、黒河内の部下であったキャリア刑事の新家が警察を辞めて議員として登場。ピカレスクロマンとしては相手側の悪が強すぎるので、やけくそみたいになっていたのが少しましになるかもしれません。これからに期待。警部補ダイマジン 6【電子書籍】[ リチャード・ウー ]価格:660円 (2020/11/9時点)楽天で購入
2020年11月09日
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Journal of the American College of Cardiology Volume 76, Issue 16, 20 October 2020, Pages 1815-1826の文献は「Anticoagulation, Bleeding, Mortality, and Pathology in Hospitalized Patients With COVID-19」と題して抗凝固剤(AC)がCOVID-19の死亡率を減らすかどうかを検討しています。もともとACを飲んでいた人、予防的にACを与えた人及びACを与えなかった人で死亡を主要評価項目にして検討しています。結果は治療でACを飲んでいた人は257人(28.6%)が院内死亡。予防的にACを与えた人は、424人(21.6%)が院内死亡ACを与えなかった人は、、392人(25.6%)が院内死亡となりました。バックグラウンドとしては治療投与群は血圧が高く、心拍数と呼吸数が多く、酸素飽和度が低かった。治療投与群は、Dダイマー、フェリチン、乳酸脱水素酵素(LD)、CRPなどの検査値が、予防投与群やACなし群よりも上昇していました。実際の死亡率は治療でAC群を飲んでいた人ですが、当然治療のためにACを飲むぐらいですから死亡率は上昇してもいいはずですが、バッククラウン度で調整するとACを投与することによってハザード比は治療投与群で0.53(95%CI0.45-0.62)、予防投与群では0.50(95%CI0.45-0.57)と有意に低下していました。これでは抗凝固剤を積極的に投与するのは無理なような気がします。調整因子の問題で治療のためのAC投与群が実死亡率では無投与群よりも死亡率は高いのにハザード比が半分というのは、交絡因子をのぞいた結果だということなのですが、なんとも気持ちが悪い。調査方法が対照群が疫学的な調査で選ばれているので、エビデンス的にはあまり高くなさそうです。じゃあ、ダブルブラインドで試験を行うにたるデータかというとそうでもない。特にステロイドと抗ウイルス薬が承認されている状態でやる価値はいまいちかと思います。このデータは2020年3月1日から4月30日までにニューヨーク市内の5病院に24時間以上入院した18歳以上のSARS-CoV-2感染確定例全員。この規模で4389例を対象とした臨床調査ができるのだからアメリカの今春のCOVID-19の感染はどれぐらい猛威を振るったかが分かります。死亡例が1071人で日本の11月5日の累積死亡数の1808人と比較すると死亡率の高さには驚かせられます。単純に日本の例数を足して要因分析をしたら間違いなく、アメリカ在住が死亡にもっとも寄与する因子であり、他の因子はそれに比べて小さいことが分かります。日本で同様の調査は死亡率が低いので無理です。もう一つ無理な理由があります。この調査は電子カルテでマネージメントされていたことから、この調査研究のためにデータの入力が不要であったと思われます。データの抽出、データマネージメントが容易であったことから、あとは仮説を立てて結果を解析するだけですから。京都大学ではカルテデータが後で、データマネージ、解析が容易になるようになっている部署もあります。(全部そうなっているかもしれませんが、たまたまそういうシステムの入札を見たことがあるので)保健所ではCOVID-19の確定データはFAXでやりとりされていることから、訂正があった場合にはどれが原本かがわかりにくくなります。いわゆる臨床試験データベースを作成するつもりでデータを集積していないからです。ですから、そのデータがなにを示しているかは、担当者と専門家の思いつきにすぎず、世界的に認められることはありません。現在のCOVID-19を終息に持って行くことが一番大切なことですが、それを早急に行うためにはある条件が入ればどう変化するかのオリジナルのデータの解析が必要になります。何か思いつく度に紙のデータを表県産ソフトでデータマネージメントして、解析ソフトで結果を出すという(ことさえ行われていない可能性がありますが)やり方では、結果が出る頃には終息しているかもっと悪化しているかの二つに一つなので、専門家の思いつきがそのまま実行されることになるのでしょう。思いつきでやっているのがばれるのが嫌で対策会議の議事録を取らないのではないかと邪推します。今日読んだ本(まだ読み切っていない)新型コロナ対応・民間臨時調査会 調査・検証報告書【電子書籍】[ 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ ]価格:2750円 (2020/11/6時点)楽天で購入上の本は息が詰まるので、息抜きに読んだ。魔王になったときにエンディングだと思いましたが、どんどん話が広がっています。ちゃんと終われるかなんて作者はいわれたくはないでしょうが老人はそう感じました。水戸黄門の由美かおるシーンが相変わらずの頻度で出てきますが、話の筋が緊迫してきたので、もういいかとも思ってしまう。トリニティセブン 7人の魔書使い(24)【電子書籍】[ サイトウ ケンジ ]価格:726円 (2020/11/6時点)楽天で購入
2020年11月06日
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いまのところ私は熱も出ていないし、COVID-19の症状はでていません。しかし、熱がでたらいいのでしょうか。発熱 病院 居住都道府県でググると今日から「身近な診療所で診療・検査を受けられるようになる。まずは電話等でご相談を。」となっていました。きのうまではどこか指定の病院に行かなければならなかったようです。昨日、特定市から特別区に移行するのが否決された大阪では医師会と大阪府の契約ができていないので、指定医療施設でしかCOVID-19の可能性がある患者はどこでも診療可能にはなっていないみたいですね。検査はすでに健康保険が適用されているのに、自由診療でPCRをして設けている病院もいるかと思えば、健康保険の適用を知らなくて、病院が費用持ちで検査をしているところがあったり混乱している。(新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【大阪府編】 大阪府、集合契約に「補償」関連の文言盛り込む 府がSARS-CoV-2の迅速診断キットの使用推奨で混乱も )もめているのは法律で診療が理由で感染した場合には保証すると決められているのに、補償するのが都道府県であることから、厚生労働省がつくった行政検査のひな形に「補償」に関する項目がなかったからだそうです。これを大々的にマスコミが騒いでいたら厚生労働省と大阪府の官僚はまた叩かれることになったのでしょうが、この記事がでたのは今日ですからね。大阪市に居住していないので、横から口出しはできないですが、もう結果が出たのでいいでしょう。マスコミのこの市民投票に関する報道に関してはBPOで検証する必要があると思います。反対の方に軸足起きすぎかと思います。しらんけどオリンピックに関しては、そろそろ予選が始まってもいい頃ですが、欧州ではそれどころではないでしょう。中止は明白と思いますが、ヨーロッパの再流行の記事は伝えても、それに伴う影響に関して全然記事がない。トルコの地震に関して自衛隊は出動すべきだと思いますが、そのような社説を述べた新聞も意見を出したアンカーも見当たりません。年末までに色々な事が決まってきそうですが、きちんと議論して欲しいと思います。日本学術会議の話は法律違反があるという党は一人社民党の党首は弁護士ですし、外された学者さんの行政訴訟を手伝った方が知りたい情報は手に入るのではと思います。日本学術会議全体としては毛その話は終わって、あり方を考える方向に行っています。ですから、文句があるならば立憲民主党として日本学術会議のあり方について意見を出して、その内容を議論するならば、国会の部会ぐらいは開いてもいいでしょう。予算委員会では議論する場ではないですし、自分の知りたいような答えがでないのは、自分の質問方法が悪いということをきづいていないことを、しゃべればしゃべるほど私は見ている人に伝わっていることが何故、分からないのか不思議でしょうがありません。COVID-19のデータはあとから分析できるようなデータになっているのでしょうか。なっているなから、個人を推定できる部分をのぞいて、研究したい人に公開して欲しい。欧州ではスウエーデンとその他の国々の比較、イギリスを中間としてみる見方も込みでそろそろ解析結果が文献投稿されている常態かと思います。(欧州系のニュースではその結果に関してインタビューを受けている人が今投稿中という事を必ず言っています。)スウェーデンの集団抗体に関しては今回の流行に対して効果が出ているように見えますが、80歳以上だったかはスウェーデンでは積極的な治療は行わないというきまりがあるので、死ぬ可能性のある人はすでに前回の流行で死んでいるのかもしれません。スウェーデンではある年齢以上で積極的な医療介入を行わないことを決めてから自殺が減ったそうですが、日本では真似して欲しくない。まぁ日本で自殺が多いのは(自殺率が高いのは)10~20代で、このコロナ下で増えてきているそうなので、対応が必要ですね。コロナの感染押さえ込み対策が原因で起こっているとしたら、スウェーデンよりももっと嫌ですね。今日読んだ本やっと終わりましたね。お疲れ様でしたといおうと思ったらすぐに新作が始まるそうで元気やなぁと思います。C.M.B.森羅博物館の事件目録(45)【電子書籍】[ 加藤元浩 ]価格:462円 (2020/11/2時点)楽天で購入
2020年11月02日
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昨日までは迅速検査が必要と思っていました。COVID-19では感染初期には症状としては発熱だけという人がたくさんいるので(発熱さえもない人がいることが報告されていますが、そのような人は感染者と濃厚接触がないと検査しないでしょう。)すぐに結果がでて措置した方がいいと思っていたからです。今日「リポート◎新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【東京都編】 SARS-CoV-2迅速検査は開始前に熟考を 発熱患者が多い都内では補助金の支援効果は低い 」という記事を読んですこし考えが変わりました。少し引用します「地域医療に貢献するため、かかりつけ医にはCOVID-19疑い患者も含めた発熱患者を診療してほしい」「東京都では一部の医療機関にCOVID-19患者の診療を任せることは不可能」と角田氏。「これまで発熱患者を診療していた全ての医療機関に、新型コロナ疑い患者を含む発熱患者を診療してほしい」「電話問診票」は、最初に患者からの電話を受けたスタッフが記入し、医師が適切に判断できることを目指したツール。「検査をせずに抗インフルエンザ薬を処方するという対応も医師の判断で可能ではあるが、できるだけ対面診察してほしい」「成人では、発熱の原因となり得る二大感染症はインフルエンザとCOVID-19だが、小児では様々な感染症を鑑別する必要がある。その意味でも小児の発熱患者は対面で診察した上で対応してほしい」「医師会と行政が協力して、都内には40数カ所のPCR検査センターが稼働している」「外来診療・検査体制確保事業による補助金は、発熱患者の診療数が増えると減額される。患者数が少ない地方の医療機関にとってはメリットのある施策かもしれないが、患者が多い東京都内の医療機関に対しては効果の少ない施策」「インフルエンザの検査は迅速抗原検査で実施し、COVID-19については、迅速検査ではなく、翌日以降に結果が出るPCR検査を勧めている」COVID-19陽性を確認したら、まず保健所に連絡して、感染者の移送についての指示を仰ぐ必要がある。保健所から対応についての指示があるまで、他の患者と動線を分けた上で院内に陽性者を待機させなければならない。「病院であれば、患者を隔離しやすいが、部屋数に限りがある診療所では難しい」最後の行でなるほどなと思いました。COVID-19の診察を行っている病院に対して差別的な発言をする人がいることも問題になっています。それが圧になってCOVID-19の診察を断っている開業医、病院も存在します。そのような圧をかけている人の廻りにはCOVID-19感染者がいないと言われています。SNSだけのせいではなく、感染者数を速報で流すようなマスコミにも問題があると思います。感染者数だけをみれば現在の東京における感染レベルは4でしょう。しかし、経済的な問題が多いので、GOTOキャンペーンが東京も含まれるようになったと思います。東京の責任者としてはCOVID-19の感染拡大のリスクと経済的なリスクと精神病リスクを天秤にかけて判断したのですから、東京以外の人間が文句を今の段階で文句をつける必要は無いと思います。しかし、他の県の責任者は、感染拡大リスクを重く見て東京からのGOTOの受け入れ拒否を行うのもまた東京の人間が文句を言うべきではありません。COVID-19が収まったときに振り返りで対策を再検証しておけばいいことです。たとえ、全国に感染が広まり、さらに東京以外の感染者が東京に行くことでさらに拡大するリスクは当然あります。そのリスクを考えた上での判断であるならば、それに文句をつけるのは結果論です。数年後にも想定されるNeo-COVIDに対してそのリスクを最小にするための対策の立て方に生かせばいいのですから。(原発のように見直しを行わないで対策を先延ばしにしているようでは、仮に南海トラフ大地震が明日来ても原発は全て大丈夫とは原子力規制委員会はいえないでしょう)今日読んだ本最近コミックスばかりなのは電子書籍リーダーKoboが充電できなくなったためです。地獄堂霊界通信12原作者の香月日輪氏が亡くなったのは2014年。コミックはまだ新刊が出るのかとしみじみ。(サザエさんみたいにはならないよね)地獄堂霊界通信(12)【電子書籍】[ みもり ]価格:660円 (2020/10/29時点)楽天で購入
2020年10月29日
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味の素株式会社は、1回の採血でさまざまな疾患リスクを評価する検査として展開している「アミノインデックス®リスクスクリーニング(AIRS®)」に50歳以上を対象とする「現在認知機能が低下している可能性」の評価項目を追加し、2020年10月下旬よりサービス提供というニュースリリースを2020年10月6日に発表しています。認知症の前段階と考えられている軽度認知障害(MCI)ではいくつかの血中アミノ酸が減少しているということから、アミノ酸バランスを測定することによって軽度認知障害をスクリーニングしようという試みです。写真は上記のプレスリリースより引用しました。医療用の検査として薬価申請を行っていないので、健康診断の際にこれを採用している施設で測定してもらうことになります。価格は脳疾患リスク、糖尿病リスク、必須アミノ酸のレベルも分析して2万円ぐらいになります。偽陽性率、偽陰性率が明らかにされていませんので、この検査によって軽度認知障害と診断することはできません。軽度認知障害の確定診断および分類は下の表の様に行われますが、心証検査のようなものはありません。「認知症疾患治療ガイドライン2010」より引用さらに質問表による検査やバイオマーカーの検査、CT検査などが行われます。CT検査などはどちらかというと認知症ではないことの確認を目的として行われています。で、このスクリーニングで要再検査と指示された場合にはどうすればいいのでしょうか。一応廻りの人に自分がボケていないかを確認して、ちょっと口ごもられるようであれば認知外来で検査を受けた方がいいかもしれません。残念ながら、軽度認知障害に対してスパッと効果を示す薬剤は今のところありません。脳トレのゲームをやっていた方がましかもしれません。今日読んだ本プラセボを食品として売ろうとしている人がいたんだ。精神科領域ではちょっと薬を買えてみましょうとプラセボを飲ませたら、症状が改善するのではと私は思っています。また、薬物離脱プログラムにも有用性があるのではないでしょうか。僕は偽薬を売ることにした [ 水口直樹 ]価格:1980円(税込、送料無料) (2020/10/28時点)楽天で購入
2020年10月28日
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首相官邸ホームページに載っている令和2年10月26日の第203回国会における管内閣総理大臣所信表明演説を読んでみました。年末までと期限を明確にしてやることとして、・ポスト「子育て安心プラン」・新たな男女共同参画基本計画・農作物の輸出に対する当面の戦略です。少子化対策として不妊治療の保険適用に関して、少子化対策にならないというネットニュースのコメントが多かったようですが、保険適用の部分だけを取り出してあたかもそれが全部であるかのような、マスコミが得意な切り取りに引っかかっているのか、全文を読んだ上でコメントするほどの努力はしないのか分かりませんが、管総理の少子化対策は「子育て安心プラン」がメインののようです。さらに男女共同参画基本計画を作成することによって、子どもを産める環境整備にかかる予定でしょう。男女共同参画基本計画の内容は吟味する必要があると思います。なんでも反対でなく、こちらの方がいいという建設的な議論のできる野党がでることを望みます。都市は製品輸入によって拡大しました。それを地方の農作物を輸出することによって地方創生を図る一つの手段とするのは賛成です。また都市にいることを必要としない状況を作るためにデジタル庁がどのような仕事をするのかも興味のあることです。上記の3つを年末にだして、国民に問うということであれば来年の通常国会冒頭の解散もありだと考えます。さすがに選挙になれば野党も単なる反対ではなく、自分の党ならこうするということをスローガンに掲げる必要があることを理解するでしょう。携帯電話の値下げや不妊治療の保険適用もきちんと反対理由を出して反対すべきです。私は携帯電話の値下げを政府が迫るのは自由主義を掲げる国では間違ったことだと思っています。少なくとも、基地局を作る必要の無い会社からは政府が出しているラインまで値下げしている会社はあります。まだ通話範囲に問題が残っているので新規参入ができたというには規模が小さいですが、楽天が出てきています。我が社は高いが通信速度は下がりませんとか、遅い時間帯には通信料金を値下げするとか各社が別々に工夫すればいいわけでそこで、政府が口を出す事ではないと思います。不妊治療に関しての保険適用に関しては、不妊治療ができる医療施設を増やす必要があります。限られた施設しかできないために高額になっている部分があります。助成金の場合には年齢制限や回数制限があるので、保険でも同じにするべきだという意見がありますが、これには反対です。個別で見ると可能な人もいるでしょうし、可能性は0ではないでしょう。財政の問題は、もし「年齢制限、回数制限」を導入するならば、同じ論理でがんの治療で高額な免疫チェックポイント阻害剤や抗体製剤を使うことにも制限をかけるべきです。今日読んだ本12巻をまだ読んでいないことに気づいた。電子書籍は積ん読で順番が分からなくなる。応天の門 13巻【電子書籍】[ 灰原薬 ]価格:594円 (2020/10/27時点)楽天で購入
2020年10月27日
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医薬基盤・健康・栄養研究所は2020年5月27日、「重曹」について、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザへの効果に関する研究成果は見当たらないと発表しています。重曹水そのものは効果がないが、重曹にひと手間かけたものは効果がありそう。実際にコロナ用の消毒剤としてはターゲットにしていないようですが、ソフト農薬として有望だと思います。その製品は荷電した重炭酸カルシウム結晶の水溶液。プレスリリースによれば植物病原体であるキャベツ黒腐菌に対して消毒液25℃、30分浸漬で効果があるとのこと。キャベツ黒腐菌は種子を介して感染するキャベツの感染症です。キャベツ黒腐菌に対して上記の処理によって効果がある事が東京大学の研究で明らかになりました。この消毒作業によって、種子の発芽や生長に影響がないことも検討されています。土壌に撒くことによって効果が得られると思われます。分解物としては消石灰が想定されるので、土壌に悪影響は与えないように思えます。これは特殊処理をした重曹であって、単純な重曹ではないそうです。インフルエンザウイルスにも効果がある事が発表されているので、この研究が重曹でも効果があるというデマにつながったのかもしれません。ただし、インフルエンザウイルスに対するウイルス無効化作用は試験管内で研究されていますが、実際にこの水溶液が空中に存在するインフルエンザウイルスにどの程度効果があるのかは不明です。机の上を消毒するのにアルコールよりはいいかもしれません。しかし、水溶液のpHが12もあるので、まったく害がないかは試験が必要です。【今日読んだ本】ひどい速歩で完結にもってきている。伏線回収だけに終わっただけ。お勧めしません。幻魔大戦 Rebirth(11)【電子書籍】[ 平井和正 ]価格:605円 (2020/10/26時点)楽天で購入
2020年10月26日
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東北大学と産業技術総合研究所は「家屋内汚染からの内部被ばく評価 実際の掃除機がけ、ハタキがけにより採集した試料で線量を評価 」というプレスリリースを10月21日に出しました。文献H. Yoshida-Ohuchi et al.Estimated internal exposure doses due to indoor radiocaesiumcontamination in residential houses after the Fukushima nuclear accident .Scientific Reports, 10, Article number: 17212 (2020)https://doi.org/10.1038/s41598-020-74182-x原発事故時に屋内に入り込み、残存している放射性物質は遊離性であるため掃除の方法によっては舞い上がり、これを摂取することで経気道及び経口の内部被ばくを生じる可能性があります。この調査による内部被曝量は福島第一原発から距離が離れると小さくなるので、福島第一原発事故が原因である可能性は高いと思われます。問題は掃除機では除染効果がほとんどないということです。キムタオルや化学ぞうきんで拭き取ることで始めて除染効果が出ることが明らかになりました。屋外の汚染が除染されることによって避難勧告は解除されてきました。避難勧告がとけて家に帰ってきたときにまずは掃除をすることになったと思います。その時にはたきで上部のゴミを落として掃除機やホウキで溜まったホコリを除くことだけで済ませた所帯もあるかと思います。まだ避難解除になっていない地域も近々解除される話を聞いています。屋内の除染に関しても東京電力が資金を供給して実施すべき事が明らかになった研究であると思います。本日読んだ本2冊目バギ道かつてのバギシリーズでは相撲はあまり強くなかったような気がします。(確認する気力なし)今シリーズではえらく相撲が用いられている。それを納得させるのが、作者の腕か?バキ道 7【電子書籍】[ 板垣恵介 ]価格:473円 (2020/10/22時点)楽天で購入
2020年10月22日
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東京大学、広島大学とスペーススペース・バイオ・ラボラトリーズは「微小重力環境が発芽野菜の鮮度保持に有効であることを発見」というプレスリリースを2020年10月15日に発表しました。文献も公表されています。 Yoshio Makino et al. Efficient preservation of sprouting vegetables under simulated microgravity conditions.https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0240809野菜の保存の際に問題となるのは水分の蒸散です。無重力状態(プレスリリースでは実験的に作り出したので、微小重力環境と称しています。)ではその蒸散が抑えられることから、野菜が長持ちするということです。野菜(発芽状態のもの:もやしとかスプライト)は重力にそって水が流れることから水分の蒸散がおこる。無重力状態では径がなくなるので、水が蒸散せず、茎は太くなるということを実験的な無重力状態を作り出した中で野菜を保存することにより、見いだしたと言うことです。宇宙船の中で野菜を保存する場所には重力を発生させなくても良いと言うことになります。構造上、宇宙船の野菜保管室に重力を発生させなくてもいいと言うことが、コストダウンになるかどうかは分かりません。宇宙船での生活を描くSFで野菜だけは新鮮に食べられると言う描写は嘘のような本当の話になるかもしれないと言うことです。今日読んだ本呪術がメインで主役はどこへいった感を感じていましたが、やっと無敵対決で出番。相手がどこが無敵じゃという強さ。呪術廻戦 13【電子書籍】[ 芥見下々 ]価格:460円 (2020/10/16時点)楽天で購入
2020年10月16日
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副作用のないくすりがあるかのような、またあたかも全員に効果を示す薬があるかのような一般紙の薬や医療の記事を殻皮とがイレッサの薬害を引き起こしたというのが、私の持論です。いままで何度も書いてきました。医者が読む雑誌の記者はそんなことはないだろうと思っていましたが、そうでもない記事がありました。欧州腫瘍学会はバーチャルで開催されたことから、飛行機に乗らなくても学会に参加できるという興味はあるけれども、飛行機代と宿代のない人間にとってとても有難いことです。ASCOもそう。質疑応答が盛り上がらない欠点もあるけれども、バーチャルな会議も同時に行って欲しいなと思いました。さて問題の記事です。日経メディカルの横山 勇生氏の「記者の眼」2020年10月14日で以下の記載が気になって仕方がありません。日韓台で行われたATTRACTION-4試験の結果も、PFSを有意に延長できることを示した(関連記事)。ATTRACTION-4試験は、OSこそ有意差はつかなかったものの、OSの中央値は17カ月を超えるという良好な結果を示した。 HER2陽性胃癌を除く進行胃癌で、1次治療で全生存期間(OS)を延長することができたという報告は、2007年のSPIRITS試験以来のこと。実に13年ぶりの大きな進歩になる。まず「OSこそ有意差はつかなかったものの、OSの中央値は17カ月を超えるという良好な結果」というのは1次治療で従来の治療群と従来治療+ニポルマブの併用の比較試験です。結果は化学療法軍のOS17.15ヶ月、ニボルマブ併用群が17.45ヶ月で化学療法でも17ヶ月を超えており、ニポルマブ併用は不要が結論と思います。ちなみにこの試験は日韓台の共同試験ですが、日本のデータを抽出するとOSの中央値はニボルマブ併用群が16.53ヶ月、化学療法群が19.12ヶ月となっています。このことから結論は「一次療法ではニポルマブの併用は必要がない」ではないでしょうか。この記事にコメント欄がないのでここに書きました。2巻まで人物紹介とストーリーが入り交じっているので、少し読みづらい。でも面白い。紅 kure-nai 1【電子書籍】[ 片山憲太郎 ]価格:458円 (2020/10/15時点)楽天で購入
2020年10月15日
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