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2018.04.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
<『閉された言語・日本語の世界』3>
図書館で『閉された言語・日本語の世界』という本を、手にしたのです。
発行年度がかなり古い本であるが、当時で32刷となっているように・・・・いわゆるロングセラーなんだろうね♪ 借りた本は1990年発行となっています。





鈴木孝夫著、新潮社、1975年刊

<「BOOK」データベース>より
日本語を話す人=日本人という「単一言語国家」であり、歴史上侵略された経験がない日本人は、いかなる言語を育んできたのか。数種類の一人称代名詞をもち、「相手依存」で自己規定する私たちの言葉の不思議。言語社会学の第一人者が、言語と文化への深い洞察をもとに、日本語観、外国観、そして日本人の自己像を考える。時代を経ても色褪せない必読の論考。

<読む前の大使寸評>
発行年度がかなり古い本であるが、当時で32刷となっているように・・・・いわゆるロングセラーなんだろうね♪ 借りた本は1990年発行となっています。

rakuten 閉された言語・日本語の世界


諸言語の使用者人口について、見てみましょう。
p111~113
■日本語は大言語である
 現在のところ、世界の諸言語の中で最大の使用者人口を持つものは中国語であろう。もっとも一口に中国語と言っても決して均一な言語ではなく、その方言と称せられるものの中には、相互に通じないほどの相違が見られるものもある。だが最大の方言集団である北方方言だけとってみても、まだ五億近い使用者を数えるのだから、中国語は世界最大の言語と一応考えてよいだろう。

 つぎに来るものは英語である。大ブリテン島と北アイルランド、アメリカ、カナダ、そしてオーストラリア、ニュージーランド、南ア、その他で三億余とされている。第三番目のグループはスペイン語とロシア語である。最新の統計がないので正確なことは分からないが、スペイン語の方が少し多くて二億弱、ロシア語は、ウクライナ、白ロシア語を含めても一億6、7千万程度ではないかと考えられる。スペイン語使用者の大部分は中南米諸国にいる。

 そのつぎがインドの公用語の一つであるヒンディ語で約一億四千万、そして一億一千万強の日本語はほぼ同数の使用者を持つインドネシア語と共にこれにつづくのである。そのほか一億を越す使用者がいると思われるものに、ポルトガル語とベンガル語がある。

 多くの日本人にとって、日本語が使用者数の点で世界三千五百種の言語のうち、第六番目の言語だとは容易に信じられないのではないだろうか。私自身もまさかという気持ちでいろいろと調べてみたが、どうも事実のようである。

 世界には今のところ億の位を越す使用者を持った大言語は意外に少ないのであって、私たちになじみの深いドイツ語ですら約9千5百万程度なのである。これは東西両ドイツとオーストリアのほか、ポーランド内にもかなりのドイツ語人口があり、スイスにも三百五十万人ほどいる。またアメリカ大陸ことに南米にも相当数の使用者が見出される。フランス語はカナダ、ベルギー、スイスそれに海外領土を入れても六千万程度で、イタリア語とほぼ同数である。最近国連の公用語に加えられたアラビア語は、広大な地域の多数の国において用いられているにもかかわらず、使用者は約八千万を数えるにすぎない。

 要するに世界の約三千五百の言語の中で、母国語使用者の数が一億を越える言語は十指に満たない少数で、日本語はその一つなのである。この事実をはっきりと知っている日本人が現在はたして何人いるだろうか。

 日本語は多くの日本人が、なんとなく感じているような、取るに足らぬ言語どころか、少なくとも使用者数の点では、立派な大言語の一つなのである。

 しかしいかに多くの人に用いられている言語であっても、その言葉を使う人々の経済的影響や文化的重要性が、同時に大きくなければ、言語としての重要性はそれほどではなくなってしまう。この点で日本語はどうであろうか。日本という国の持つ経済力や文化の高さは、いろいろと問題があるにせよかなりのものであることは間違いのないところであろう。

 このように、私たちが自分たちの言語を国語としていわば内側からのみ見ることを止め、外側の立場つまり世界の諸言語の一つとしての日本語という観点から眺め直していることで、はじめて正常な比例感覚を持ちうるのだ。ところが日本語の大言語性には、いろいろと問題があるのである。
(中略)

 このように、自分の国の中ならば、出会う同国人は必ず自分と同じ言語を話すということが、疑うべくもない前提として通用する大国は、世界広しといえども日本くらいのものなのである。日本はおそろしく純度の高い単一言語国家であり、しかもその言語が世界の大言語の上位に位置するという事実が、私たち日本人にとっても、また他の国の人々にとっても、今後いろいろな問題を生むことになるのである。

ウーム 「閉された言語」といわれる由縁がちらっと見えてきましたね。

『閉された言語・日本語の世界』2
『閉された言語・日本語の世界』1





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Last updated  2018.04.24 00:04:15
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