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2020.12.25
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カテゴリ: 気になる本
図書館に予約していた『白川静さんに学ぶ これが日本語』という本を、待つこと4日という速攻でゲットしたのです。
白川静さんの説く漢字の起源は大使のツボでもあるが・・・白川静さんの説く日本語となると・・・借るしかないで!


【白川静さんに学ぶ これが日本語】


小山鉄郎著、論創社、2019年刊

<出版社>より
文字を持たなかった日本人が漢字と出合い、それを国字として取り入れて、使いこなしてきました。しかも、本書で記したように漢字に日本語が征服されてしまったという形ではありません。日本語は、生き生きと、いまも国語として存在し続けています。(「あとがき」より)

<読む前の大使寸評>
白川静さんの説く漢字の起源は大使のツボであるが・・・白川静さんの説く日本語となると・・・借るしかないで!

<図書館予約:(12/14予約、副本1、予約0)>

rakuten 白川静さんに学ぶ これが日本語

白川フォント

まず「まえがき」を、見てみましょう。
pi~iii
まえがき
 これは、文化勲章を受けた漢字学の第一人者・白川静さん(1910~2006年)の考察に基いて、日本語の体系的なつながりを紹介する本です。

 白川静さんは、中国人もなし得なかった漢字の体系的な成り立ちの謎を解明した人で、その漢字学は「白川文字学」とも呼ばれています。漢字学の泰斗として知られる白川静さんの日本語の語源についての本と言うと、少し意外に感じる人もいるかと思いますが、白川静さんの元々の出発は『万葉集』を研究する国文学者でした。

 そして、日本最古の和歌集『万葉集』と中国最古の詩集『詩経』の比較文学的な研究を目指しましたが、この研究のためには、漢字の成り立ちを知らねばならないという動機から、漢字のルーツである甲骨文字や青銅器などに鋳込まれた金文という古代文字の研究を進められたのです。

 その白川静さんは『字統』『字訓』『字通』という大部な三つの字書を1人で書いてしまったことで知られます。このうちの『字統』は漢字の字源字書、『字通』は漢字の総合字書ですが、でも『字訓』は日本語の語源に関する字書なのです。

 元々の出発が国文学者であった白川静さんは漢字学の大家として知られるようになっても、日本語の成り立ちに深い興味を抱き続けていて、そのことが『字訓』という大きな字書に結実したのです。

 が解き明かした漢字の世界は非常に体系的なものでした。その漢字学を学ぶと、漢字が論理的につながっていることがわかります。一つの漢字の成り立ちがわかると、それに関係する漢字をいっぺんに理解することができるのです。

 「漢字は一つ一つ覚える必用はない。元々、漢字はそのようにできている」と白川静さんはよく語っておりました。この言葉の通り、文字と文字のつながりが深く理解できて、多くの漢字が興味深く、しかも芋づる式に、次々と頭の中に入ってくるのです。それが「白川文字学」を学ぶ楽しさですし、醍醐味です。

 そして、白川静さんの日本語の語源研究の世界に触れてみると、日本語もまた非常に体系的につながっていることがよくわかります。白川静さんの説に従って、日本語の語源を考えていくと、われわれが日ごろ何気げなく使っている言葉のいくつかが、しっかりと体系的につながりながら、使われ続けてきたことが理解できるのです。

 私は『白川静さんに学ぶ漢字は楽しい』『白川静さんに学ぶ漢字は怖い』など、「白川文字学」の世界について解説した漢字の本を書いておりますが、本書は白川静さんの字書『字訓』を読み、学びながら、それらの本の日本語編として書いたものです。

 文字を持たない日本人は中国の文字を輸入して、自分たちの言語を記述してきましった。日本人は外国の文字である漢字を中国語に近い音読みで使い、さらに日本語の読みである訓読みをし、片仮名、平仮名を生み出して、それらを組み合わせながら日本語を書き記してきました。

 その結果、日本人は三千年以上前に生れた外国の文字を日本語で読むことができるのです。こんな具合に外国の文字を使いこなしている民族はないでしょう。本書では各項で紹介した日本語とそれに関連する漢字のつながりも紹介しています。

 ならば、漢字に日本語は征服されたのかというと、そうではありません。日本語は体系的なつながりを維持したまま、いまも日本人の中に生き続けているのです。本書ではそのことを具体的に紹介しています。

 最初のいくつかの項だけでも読んでいただければ、白川静さんが提示した日本語のつながりの世界に、きっと魅了されるでしょう。そして「なるほど、日本語はそのようになっている!」と納得し、「そういうことだったのか!」と驚かれるに違いありません。


ところで、日本語と漢語の関係について 『漢字と日本人』 を紹介します。腐れ縁などという話も出てきます。

【漢字と日本人】
漢字

高島俊男著、文藝春秋、2001年刊

<「BOOK」データベース>より
「カテーの問題」と言われたら、その「カテー」が家庭か假定かあるいは課程か、日本人は文脈から瞬時に判断する。無意識のうちに該当する漢字を思い浮かべながら…。あたりまえのようでいて、これはじつは奇妙なことなのだ。本来、言語の実体は音声である。しかるに日本語では文字が言語の実体であり、漢字に結びつけないと意味が確定しない。では、なぜこのような顛倒が生じたのか?漢字と日本語の歴史をたどりながら、その謎を解きあかす。

<読む前の大使寸評>
著者は中国文学専攻の学者肌ではあるが、講談社エッセイ賞とか読売文学賞を取ったり、週刊誌のコラムを連載したり・・・大活躍でおますな~♪

rakuten 漢字と日本人

漢字と日本人1
漢字と日本人2





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Last updated  2020.12.25 01:39:53
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