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2023.03.13
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カテゴリ: 気になる本
図書館に予約していた『太陽諸島』という本を、待つこと4ヵ月ほどでゲットしたのです。
サーガ三部作の完結編とのことで、期待が大きいのです。
バルト海沿岸の港町が舞台とのことで・・・ロシアのスパイは出てくるか?(それはないか)




多和田葉子著、講談社、2022年刊

<出版社>より
世界文学の旗手が紡ぐ、初の連作長篇三部作、完結!
響きあう言葉とともに地球を旅する仲間たちの行方はーー。国境を越えて人と人をつなぐ、新しい時代の神話
言葉で結びついた仲間たちの、時空を超えた出会いと冒険を描く、多和田葉子の新たな代表作。
『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』に続くサーガ、ついに完結!

<読む前の大使寸評>
サーガ三部作の完結編とのことで、期待が大きいのです。
バルト海沿岸の港町が舞台とのことで・・・ロシアのスパイは出てくるか?(それはないか)

<図書館予約:(11/21予約、副本5、予約17)>

rakuten 太陽諸島


「第8章」でバルト海の料理を、見てみましょう。
p235~238
「第8章 クヌートは語る(ニ)」
 Hirukoと僕は食事の時間に少し遅れてしまった。食堂は蜂の巣を突いたように騒がしく、客たちのさかんなおしゃべりにフォークが皿に当たる音が混ざっているのは、ほとんどの人がすでに前菜を食べ始めているからだった。僕とHirukoが席につくとアカッシュがちらっと僕の顔を見た。
 たった今僕らが席につくとさっと近づいてきて、慣れた手つきでトングを使って、月桂樹の葉がくっついた酢漬けの魚と真っ白な生玉葱のリングを小皿にのせた。ノラとナヌークは僕らの方には目も向けずに言い争っていた。

「どうして、じろじろ見るんだ。」
「だって、変でしょう。」
「何も変なことなんか、ないだろう。」
「鯖の酢漬けが大好きだと言っていたのに、どうして食べないの?」
「俺が好きなのは、シメサバという料理だ。鯖を酢に漬けたものが全部好きなわけじゃない。シメサバと較べてしまうから、かえってこういう料理は受付けにくいんだ。」
「それはナショナリズムでしょう。」
「ちがうよ。俺のナショナリティは鯖ではない。」

 僕は思わず吹き出しそうになったが、本人たちは真剣な顔で言い争っていた。アカッシュは顎を波に揺られる小舟のように左右に動かしながら二人を仲直りさせる言葉を探していた。Hirukoはフォークを手にとったものの前菜には手をつけず、潤んだ目で遠くを見ていた。ナヌークはノラしか視界に入っていないようで、
「俺の好き嫌いをきおくしようとするのはやめてもらえないかな。俺は俺でない人間を演じる人間なんだ」
 と言って挑戦的な目をノラに向け、ノラはナヌークを睨んで、
「あなたが自分の心を隠すのは、人に拒否されるのが怖いからでしょう」
 と言い返す。

Susanooの表情を盗み見ると、ドイツ語は僕以上に理解できるはずなのに、ナヌークとノラの声など聞こえていないようで憂鬱そうに前菜を口に運んでいた。給仕係は前菜を配る時に気取ってフランス語で「オードブルでございます」と言うことがあったが、上品な言葉に合わせて上品なサイズに着られた魚をフォークでおさえ、ナイフで更に小さく切って口に入れる儀式はSusanooには似合わない。

 僕の頭に浮かぶのは、大きな魚を両腕に抱えて海から引き上げてどさっと岩の上に落とし、狩猟用のナイフで身を切り取ってそのまま口に入れるSusanooの姿だ。前菜と主菜の区別などない。味付けは海の塩に任せ、もちろんフォークも箸も使わない。Susanooにとっては、どの国の慣習も素人芝居にしか見えず、それを真剣な顔で演じている人間たちを内心嘲笑っているのではないか。前菜というちっぽけな規則に従って小さく刻まれた魚だけではなく、ナヌークとノラの会話も、アカッシュの気遣いも、Susanooにとってはすべて注意を払うに足りない雑音に過ぎないのではないか。

「何を考えているの?」
 Hirukoが僕の肘を自分の肘で突いてそう訊いた。肘を使うなんてあまり行儀のいいやり方ではないな、と思うと、口には出さなかったのにHirukoは僕の考えを読み取って、「あなたにとってひじは競争と敵意のシンボル。わたしにとっては友情の思い出。高校生の時、授業中に肘でつつき合って隣の席の親友とコミュニケーションした。声を出すと先生に気づかれてしまうけど、肘は静か」

 とパンスカ語で言い訳した。肘から伝わってくるものは言葉や顔の表情を投資て伝わってくるものとは違っていた。Hirukoの肘が僕の身体に当たった時、ごりごりした他人の魂に直接触れたような感触があった。
「でも肘はロマンチックな使者ではないよね。」
「ロマンチックは甘い。前菜はきっと酸っぱい」
 と言ってHirukoは鯖を一切れ口に入れて、本当に酸っぱそうに唇をすぼめた。パンスカ語から締め出されていたアカッシュにもこの仕草は理解できたようで、
「この前菜は酸っぱいね」
 と英語で話しかけてきた。
(中略)

 いろいろな言語を話す人たちが入り交じって席についているのはいいが、どの人も自分が理解できた内容にしか反応しない。もし宇宙人がこの会議を見学したら、全員で議論しているように見えるかもしれないが、実は並行して何筋もの会話が流れているのだ。
「酸っぱいのは前菜、苦いのはコーヒー、甘いのはデザート。ただ、辛いものが欠けているね、バルト海の料理は」


『太陽諸島』1 :第1章 Hirukoは語る





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Last updated  2023.03.13 00:48:06
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