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2023.07.17
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カテゴリ: 歴史
図書館で『写真で見る満州全史』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると・・・まさにタイトルにあるとおり写真が満載のビジュアル本となっているのが、ええでぇ♪




太平洋戦争研究会, 平塚柾緒著、河出書房新社、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
日本は大陸で何をしようとしたのか?…「幻の帝国」の前史から崩壊後まで!満鉄・関東軍・満州事変・満州国誕生・日本人街・開拓移民団・帝国崩壊・シベリア抑留・負の遺産…私たち日本人が今知るべき歴史!
【目次】
消えた帝国を歩くー現在も姿をとどめる「満州」残影/第1章 満鉄と関東軍/第2章 満州事変/第3章 関東軍の満州支配/第4章 日本人が住んだ街/第5章 満州帝国の繁栄と崩壊

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると・・・まさにタイトルにあるとおり写真が満載のビジュアル本となっているのが、ええでぇ♪

rakuten 写真で見る満州全史


柳条湖付近の爆破地点でのリットン調査団一行

「第1章 満鉄と関東軍」から関東軍の登場について、見てみましょう。

<満州駐屯「関東軍」の登場> p26~27
■関東州と満鉄の半永久所有
 日露講和条約が締結されて間もない明治38年9月26日、天皇直隷の関東総督が新設され、総督府をかつての激戦地・遼陽において南満州の経営にあたることになった。総督には陸軍大将大島義昌が任命され、租借地と満鉄付属地の軍政がスタートする。そして総督の下には二個師団、約1万の兵力が駐留して関東州の守備を行うことになった。

 ところが清国は、日本の総督府による軍政は、ロシアに数倍する悪政だと不信感をつのらせ、あからさまに軍政非難を強めてきた。そこで明治39年5月22日、日韓併合によって初代韓国統監に就任した伊藤博文が中心になって、「満州問題に関する協議会」が首相官邸で開かれた。
 その結果、関東州の軍政制度を見直し、政府の監督下で軍事と行政を分離する平時組織に改めることになった。そして同年9月1日、名称も関東総督府から関東都督府(旅順)と変え、行政は行政は外相の監督下に入り、軍事は都督府の陸軍部が管轄することになった。この陸軍部が、のちの関東軍司令部の前身になるのである。

 総督府から都督府に変わったことで、駐箚=駐屯兵力も二個師団から一個師団に縮小された。ただし、満鉄=南満州鉄道沿線に分散駐屯し、居留民の保護と鉄道警備にあたる独立守備六個大隊が新設さらた。予備・後備役の志願兵で編成された守備隊司令部は、公主嶺に置かれた。

 駐箚師団は遼陽に司令部を置き、内地の師団と二年交替で駐屯することになった。しかし駐箚師団と独立守備歩兵大隊を合わせた常備兵力は約1万4百名と少なかった。(中略)
 兵力はわずかでも、ともかく満州に地歩を築いた日本軍は、密かに勢力圏の拡大を狙っていた。そこに起こったのが、明治44年(1911)の辛亥革命である。満州を父祖の地とする清朝を倒し、漢民族の国家をつくろうという「倒満復漢」を旗印にした革命軍は、中国各地に兵を起こし、その勢力は次第に北上してきた。

 日本の軍部、ことに陸軍は革命の混乱に乗じ、鉄道の保護という名目で華北と満州にそれぞれ一個師団ずつを派遣して、満州増兵の既成事実をつくろうと画策した。もちろん関東都督府は大賛成であったが、日露戦争で被った経済的打撃から立ち直れないでいる政府の賛成は得られず、部隊増派は実現できなかった。

 ところが大正3年(1914)7月に第一次世界大戦が勃発し、欧米列強の目を満州から逸らしてくれたと同時に、中国大陸(万里の長城内)進出を狙っていた日本に絶好のチャンスを与えた。ドイツに宣戦布告したイギリスは、日英同盟のよしみから8月7日に、日本に対して援助を要請してきた。イギリスの通商破壊をしているドイツの仮装巡洋艦(武装商船)を撃破してほしいというのだ。

 欧米列強に先駆けて中国・満州に確固とした地位を築いてしまおうと考えていた日本には、渡りに船だった。日本はイギリスの申し出を快諾し、早くも36時間後には大戦への参戦を決定し、ただちに出兵準備に入った。そして8月23日、ドイツに宣戦布告をするや、ドイツが租借している中国の膠州湾の軍港・青島攻略を開始した。わずか千六百名の正規兵に、アジア各地からかき集めた在郷軍人を加えたドイツ軍は、しょせん日本軍(第18師団)の敵ではなかった。

 11月7日、青島のドイツ守備隊は降伏し、日本軍は膠州湾と青島はもちろんのこと、青島と済南間を走る膠済鉄道全線を押さえて青島守備軍を編成、長期駐留の構えをとった。中国政府はただちに日本軍の即時撤退を要求したが、中国進出を狙う日本はにべもなく拒絶し、いわゆる「二十一ヶ条」の要求を逆に中国側に突きつけたのである。


『写真で見る満州全史』1 :ラストエンペラー・溥儀について





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Last updated  2023.07.17 16:40:55
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