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歩世亜さんComments
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人面牛身の妖獣クダン といえば、やや怖いのだが・・・
クダンを求めて日本各地をめぐる旅が面白いので、以下の通り復刻して読み直してみます♪
図書館で『クダン狩り』という本を、手にしたのです。
人面牛身の妖獣クダンの剥製が見世物として興行されていたそうで・・・興味深いでえ♪
【クダン狩り】
東雅夫著、白澤社、
2021
年刊
<「
BOOK
」データベース>より
その予言は必ず当たるといわれる人面牛身の妖獣クダンの謎、六甲山地に出没する牛頭女身の牛女の禍々しき魅力。内田百〓、小松左京ら文豪たちをも魅了した謎めいた予言獣クダンの足あとを辿って岡山・牛神社、大分・別府温泉、兵庫・六甲山地、京都・丹後半島を探訪するクダン狩りの旅。怪談文芸の第一人者である著者のクダン論を集大成するとともに、第二部にクダンをモチーフにした傑作文学、内田百〓「件」、小松左京「くだんのはは」を収録。第三部としてクダン研究者・笹方政紀氏との対談を掲載。
<読む前の大使寸評>
人面牛身の妖獣クダンの剥製が見世物として興行されていたそうで・・・興味深いでえ♪
rakuten
クダン狩り
「第一部 第三章」を、見てみましょう。
p36
~
39
<第三章 未来を予言する怪物、クダンを追う>
■
「クダンをご存知ありませんか?」
来日から
3
年目の明治
25
年
(1892)
、夏季休暇を利用して近畿から山陰各地を探訪中のラフカディオ・ハーンは、鳥取の堺港から隠岐島へ渡る船中で、不思議な話を耳にした。
船が美保関の沖合にさしかかったときのことである。例年この辺りは、盆前には穏やかな凪の日が続くのだが、先週は珍しく突風が吹いた。土地の者の話では、それは美保関の神様の怒りに触れたためで、原因は
<
クダン
>
にあったというのだ。
ハーンは首をかしげる。
「クダンとは何ですか?」
「クダンをご存知ありませんか? クダンというのは、顔が人間で、胴体が牛でしてね。どうかすると、牛から牛から生まれることがあるんですが、これが生まれると、何かが起こる前兆なんですな。件というやつは、つねに本当のことしか喋らない。ですから、日本の手紙や証文には『依って件の如し』という文句をよく使いますが、あれはつまり『件のように真実をもって』という意味なんですよ」
「でも、美保関の神様が、なぜその件で怒られたのですか?」
「それがね、なんでも剥製の件だったそうでね。わたしは見ないから、どんなふうに出来ていたものか申しあげられないが、なんでも大阪から旅回りの見世物師が境へ巡業にきて、虎だの何だの、いろんな珍しい動物をもってきたなかに、その剥製の件があったんですな。そいつをもって、出雲丸で美保関へやってきた。
と、汽船が入港したとたんに、にわかの突風です。神社の神主たちが、これはなにか不浄のものを――死んだ動物の骨か何かを町へ持ってきたから、神さまがお怒りになったんだというんで、香具師の連中は船から上陸することを許されずに、そのままその船で、境まで送り返されたそうでしてね。ところが、連中が行ってしまったら、とたんに天気が晴れて、風がぴたりとやんだもんだから、土地の人達は、やっぱり神主のいったことは本当だったと思ったというんですよ」
来日後、最初に著された大著『日本瞥見記
Glimpses of unfamiliar Japan
』
(1894)
所収「伯耆から壱岐へ」の片隅にチラリと登場するこのエピソードは、おそらくは近代日本で最初の文学的
<
クダン
>
捕獲例である。それが後に近代妖怪文学の大古典『怪談
Kwaidan
』
(1904)
を著す小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの手で記録されたというのも因縁めいているが、それ以外にも右の一節は、われわれ
<
クダン
>
ハンターの妄想を掻きたててやまないディティールを孕んでいる。
『クダン狩り』
2
:くだんのはは
『クダン狩り』
1
:第一部 第
1
章の冒頭
■ 2022.04.13
クダン狩り3
https://plaza.rakuten.co.jp/foret/diary/202204130000/
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