王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

PR

プロフィール

一夏5413

一夏5413

コメント新着

aki@ Re:個人的に面白かったと思う作品ランキング 1月中旬まで(01/21) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2022.05.14
XML
カテゴリ: 蜜猫
​​​
2022年2月刊
竹書房・密猫文庫
著者:小出みきさん
冷遇されている王女ユーリアは、美しい異母妹ではなく彼女を指定してきた“氷の覇王”イザークと見合いをする。が、それは彼を嵌めるための父王の罠だった。貴女が良い、と求婚され心揺れる彼女は、なんとかイザークを逃がそうとするが失敗し、異母妹から彼は囚われて死んだと聞かされ絶望する。しかし生きていたイザークは彼女を攫って彼の国で甘く溺愛する。「貴女は俺のものだ。俺だけの…」だが父王達がまた何かを企み!?


登場人物
 ユーリア=ヒロイン。ヴォルケンシュタイン王国第一王女。
      早逝した先の王妃の遺児であったため、父である国王始め家族から疎
      外されて育った。ある日、<氷の覇王>と呼び名の高いリーゼンフォ
      ルトの国王・イザークと見合いをして一目で恋に落ちる。
 イザーク=ヒーロー。長らく継承戦争にあったリーゼンフォルトの新国王。
      その手腕と容貌から<氷の覇王>の異名で呼ばれている。
      策に嵌って囚われの身となったが、後に自力で脱走。その際、ユーリ
      ア
も自国へ連れ帰り、花嫁として迎える。
 ディルク=ヴォルケンシュタインの国王。
      昔はそれなりに人徳のあった人物であったようだが、先の王妃が亡く
      なってすぐ妃に迎えたパウリーネの傀儡となってしまった。
      リーゼンフォルトの宰相と手を組みイザーク暗殺を目論む。
パウリーネ=ヴォルケンシュタインの王妃で第二王女・ハイデマリーの母。
      俗に言う毒婦であり、事件の首謀者。国王を意のままに操り、先の王
      妃の子である王子・アーベルを修道院に追いやり、ユーリアを寂れた
離宮に住まわせ冷遇していた。
ハイデマリー=第二王女でユーリアの異母妹。
       母とは外見だけでなく気性もそっくりであり、事件に加担してい
       る。

アーベル=ユーリアの同母兄で第一王子。
      王位継承権一位の人物ながらパウリーネに疎まれ修道院に送られた。
      今回の事件をきっかけにイザークの後ろ盾を得て、還俗を決意。
      父王に退位を迫る。


不遇ヒロイン+陰謀も絡んだお話です。

先の王妃が亡くなって以来、王女でありながら冷遇され寂れた離宮暮らしをしているユーリアは、ある日珍しく国王に呼び出された​。
大国・リーゼンフォルトの国王イザークと見合いをせよとの命令に彼女は戸惑います。
本来はかの国との繋がりを得るための政略結婚であり、父王から打診した縁談だったようだが、先方は何故だか美人と評判のハイデマリーではなく、ユーリアとの婚姻を希望してるらしく渋々彼女を離宮から呼び寄せたのだと言う。
かくして、見合い当日久しぶりに着飾らされてイザークと対面したユーリアは、銀髪の美青年である若き王・イザークに一目で恋に落ちた。
彼もまたたわざわざ彼女を指定してきただけに、ユーリアを妻に迎え入れたい旨告げられた。

国王ディルクは冷遇している娘が気に入られたことで少々複雑な心境だったようだが、求婚されたと報告をしたユーリアに「気に入られたほうがやりやすい」と何やら引っかかる物言いをしており、何故だか嫌な予感がした。この見合いは何かおかしい。
嫌な予感は的中、ディルクはリーゼンフォルトの宰相と手を組み、イザークの暗殺を目論んでいた。
協力の見返りとして領土を貰えるそうだが、卑怯極まりない。
父から夢中になっている娘の呼び出しなら一人で現れるであろうとユーリアに囮役を命じたが、そんな話を聞いて黙って従えるはずもなく、何とか彼を逃がそうとするも、そのユーリアを人質に取られ、イザークはなすすべもなく捕らえられてしまった。
離宮に返され軟禁生活となったユーリアは数日後、イザークは幽閉後に死んだと聞かされ絶望。
自身も後を追うべく自殺を図ったが死にきれなかった。後悔の日々を過ごして半年後、離宮に侵入した男に攫われたユーリアは、それが長い幽閉生活で変わり果てた姿になったイザークと気付き・・・・。

密かに生かしておいてリーゼンフォルトへの切り札にでもしようと考えていたのか、イザークは殺害されることなく劣悪な環境ながら生き延びていました。
元々、彼の国も長らく後継者争いで荒れていたこともあり、厳しい戦場を思えば耐えられない事も無かったとこともなげに言う彼にユーリアは父のしたことながら申し訳なくなったが、イザークの心は変わらず、彼女を妃にしたいと言う。
その後、彼の部下と落ちあい、無事リーゼンフォルトへ戻った彼は宰相を断罪し、国王の座に還りついた。ユーリアは王妃として迎え入れられ、イザークに愛される日々であったが、ヴォルケンシュタイン王国は勿論この事件の落とし前は付けなければいけない。
だが、王妃の生まれ故郷であることから戦争ではなく、賠償金の請求で留めたと言うのに彼女の父は支払いを拒んでいるらしい。
そのせいで、王は家臣たちからかなり突き上げを食らっているそうで、あまり宜しくない状況だ。
イザークは思案の末、ヴォルケンシュタインの国王を退位させることを提案。
パウリーネの冷遇によって修道院送りとなり今は修行僧になっている元第一王子・アーベルを還俗させて王位につけるべく彼をリーゼンフォルトへ呼び寄せることに。

この後、様々な騒動が起こり、結局現国王一家は皆罪に問われ、王は幽閉、王妃と第二王女は自給自足の修道院送りになるのですが、長らく国王に仕えていた臣下によれば、昔は王も人徳ある人物だったと判ります。
それが、病気がちだった王妃存命のうちから愛妾にしていたパウリーネの甘言に乗せられ、人格も変わっていった。
王妃亡き後、妃に迎えたパウリーネに言われるまま王子とユーリアを冷遇し、ついには欲に駆られ他所の国の王の命まで狙った父は、処刑こそ免れたものの、かつて娘が暮らしていた寂れた離宮に幽閉となる。
王位はアーベルが継ぎ、リーゼンフォルトとは同盟を結び友好国となった。

その後、正式にユーリアはイザークに嫁ぎ、挙式も執り行われ、早く子供が欲しいと願う二人の仲睦まじい様子が描かれて終わり。


諸悪の根源たるパウリーネの罰がそれだけ?な気もしましたが、よくよく思えば長らく贅沢三昧で生きてきた身には自給自足生活は相当キツイだろうとは思います。
それでも、娘と二人、身一つで国外追放でも良かったような。
ユーリアがイザークに妃に望まれたのも、先の王妃が生きていた頃に二人は出会っており、お互い初恋だったと言う理由でした。
そのすぐ後に王妃が亡くなり、ユーリアの生活も一変してそれどころじゃなくなり、イザークの国も継承権争いがあって会うことは叶わなかったのでした。
それでも、初恋を叶えた二人というお話。


評価:★★★★
陰謀や事件など、色々騒動が起こりますが波乱万丈なストーリーで面白かったです。
Cielさんのイラストもポイント高し。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.05.18 11:48:46
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: