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2024.02.04
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カテゴリ: スターツ出版文庫


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2024年1月刊
スターツ出版文庫
著者:クレハさん

幼き頃に母を亡くした名家の娘・真白。ある日突然、父に政略結婚が決まったことを告げられる。相手は伝説のあやかし・天狐を宿す名家・華宮の当主。過去嫁いだ娘は皆、即日逃げ出しているらしく、冷酷無慈悲な化け物であると嘯かれていた。しかし、嫁入りした真白の前に現れたのは人外の美しさを持つ男、青葉。最初こそ真白を冷たく突き放すが、純粋無垢で真っすぐな真白に徐々に心を許していき…。いつも笑顔だが本当は母を亡くした悲しみを抱える真白、特別な存在であるが故に孤高の青葉。ふたりは“愛”で心の隙間を埋めていく。



登場人物
 七宮真白=大企業の社長令嬢。母亡き後、父から過保護に育てられていた。
 華宮青葉=あやかし・天狐を宿す華宮家の当主。


天然でマイペース、おっとりとした性格で友人も多い真白は名家のお嬢様。
5歳の時に母が事故死してから父は娘を溺愛し、その重すぎる愛に少々鬱陶しがられてはいたものの、父は経営者として優秀であった。
そんな父に親戚たちは、娘一人より子供は何人かいた方がいいからと後妻を迎えるよう説得し続け、渋々結婚したのが今の義母だった。義母には高校生の連れ子の莉々がいるのだが姉妹仲は現状最悪。それと言うのも父が全く後妻たちを家族として認めておらず、再婚しても未だに実子の真白にだけ愛情を注いでいてるのだから義妹にしてみれば面白くはないだろう。真白としては仲良くしたいのにあからさまに敵視されているのは悲しい。逆に義母は贅沢できれば愛など要らないと割り切っているらしい。

こんな感じの家なので家族全員が集まる夕食時はとにかく空気が悪い。
何かと突っかかって来る莉々の嫌味も天然故に​真白には効果無いのに、その度に義妹は父を怒らせていた。今夜は特に腹に据えかねたのか莉々に階段から突き落とされた時はビックリしたけれど、本人より父の方が大激怒​して大騒ぎに。低い段だったし軽く足首を捻った程度だからと被害者である真白が執り成して漸く落ち着いたが、義妹にも困ったものだ。ただでさえ普段から義母たちの散財ぶりに父は腹を立てているのに。
もし、自分が嫁に行ったらこの家はどうなるんだろう。
そう溢すと父はお前は絶対に嫁にやらない、婿養子を迎えてこの家を継がせるからと喚いていた。

やはりそうなるかとその夜は眠りに就いた真白は翌朝、父から華宮家の当主と結婚するよう命じられてビックリ。華宮家は真白の七宮家の本家筋に当たり、当主は代々、あやかし・天狐の力を宿していると言う。現当主は華宮青葉と言い、今年22歳。
早めに後継をとせっつかれて分家から何人かの候補者が送られたそうなのだが、とある事情で全員脱落。年頃の娘はもう真白しか残っていないらしい。
でも、昨夜はあれほど娘の結婚を嫌がっていたのにどういう風の吹き回しかと思えば、父は娘も他の令嬢と同じく早々に脱落するだろうと考えているようだ。随分楽観的な考えだが、天狐と聞いて真白は俄然興味が沸いた。耳や尻尾に触ってみたい。しかし、この日程では楽しみにしていた卒業式に出られないではないか。真白にしては珍しく猛烈に腹が立ち、父の思惑通りになってやるものか、こうなったら何が何でも嫁いでやると真白は青葉の住む「神の島」へ旅立った。
そして、いざ対面した青葉は美しい青年ではあったが髪と瞳の色以外は普通に人間の姿で内心がっかり。だが、彼を前にして気絶もせず平然としている真白の姿に、青葉に仕える者たちは驚愕。もしや彼女は希望の光なのでは、と彼らは真白にある悩みを打ち明けて・・・。


青葉は5歳の時に天狐の力が覚醒して容姿が変化してからというもの、家族と引き離されて孤独に生きていました。周りにいるのは自分を神のように崇める者たちばかり。しかも、青葉の力は代々の当主の中でも強く、その気に当たるだけで側仕えの使用人たちまで気絶する始末。当然、花嫁候補の令嬢達も畏怖の念と気に圧倒されて皆ギブアップ。
特殊な育ち方をしたせいで、事情を教えてくれる存在もいなかった彼は自分が嫌われていると思い込みます。まぁ確かに、皆彼の前に行くだけで倒れちゃうのでそうじゃないんだと訂正するのは至難の業ですよね。それならまだ耐性のある最側近が伝えればいいのに(^_^;)
そんな中、最後の花嫁候補の真白がやって来て、何かこの娘は他と様子が違う。とばかりに青葉は彼女に興味を持ち始めます。
真白の方も同じく青葉に興味を持ち、自分から近付いて彼と親睦を深めていくのでした。そして彼女の執り成しによって使用人たちから嫌われているどころか愛されていることを知った青葉は心底喜び、真白との結婚を望みます。
最後は二人が結婚して終わっているんですが、青葉の実の家族、特に母親との確執とか、そのせいで疎遠だった5つ上の兄と和解したりと今作は青葉の成長物語だったように思います。
真白はあの性格のおかげで何が起きても揺るがなさそうな安心感があり、どうして青葉を前にしても平然としていたのか、その理由も終盤明かされて色々と納得。
それから、あとがきにて作者さんが続編がありそうなことを示唆していらしたのを見るに、どうやらシリーズもののようです。確かにあのギスギスした雰囲気からして真白の実家も一波乱ありそう。


評価:★★★★★
青葉の性格が可愛い。





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最終更新日  2024.02.04 10:01:07
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