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2024.05.22
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カテゴリ: スターツ出版文庫


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2024年4月刊
スターツ出版文庫
著者:水瀬蛍さん

祓い屋の一族に生まれながら攻撃能力を持たず「治癒」しか使えない体で生まれてきた楪は、幼いころに妖魔に襲われ自身の顔と体に傷を負ってしまった。唯一の能力である治癒も自身には使えず、傷ものと虐げられてきた。しかしそんな楪の元に突如、祓い屋の名家である龍ヶ崎家の次期当主・十和が現れた。人間離れした美しさを持つ十和から自分の治癒係として契約結婚するよう持ち掛けられるーー。治癒能力だけが必要とされた愛のない結婚のはずが「俺は楪が好きだ。ずっとそばにいてほしい」十和に溺愛されて…?



登場人物
  椎名楪=祓い屋家系の長女に生まれながら治癒の力しか無く疎まれている。
龍ヶ崎十和=龍の血を引く祓い屋の名家の次期当主。
 椎名姫花=楪の2歳年下の妹。姉を慕っている。
 藤沢美月=楪のクラスメイト。
瑠璃川夢子=十和の未来の花嫁を自称している令嬢。


祓い屋一族・椎名家の長女である楪は治癒の力しか持っておらず、両親から疎まれ、使用人にすら見下されていた。
それでも幼少時はそこまで顕著な扱いではなかったのだが、決定的になったのは楪の10歳の誕生日​。2歳下の妹・姫花と普段は立ち入らない森の中で遊んでいたところ、妖魔に襲われ死にかけたという事件が起きた。幸い、妹は大事に至らなかったものの楪は姫花を守り額と背中に大怪我を負ってしまった。死を覚悟した時、二人を救ってくれたのは白い龍。龍はやがて少年の姿となって血だらけの彼女をよく頑張ったと労ってくれた。
その後、楪は妹を背負い何とか家まで帰ったのだが、一目で重傷と判る彼女は後回しにされた挙句、呼ばれた治癒師に治療されたのは妹だけだった。
当然ながら傷痕は残り、妹を危険に晒したことからこの事件以降、楪の扱いは一層酷くなってしまった。姫花は変わらず慕ってくれたけれど仲良くしていると楪が余計に両親から怒られるので、もう一緒に遊ぶことも無い。
出来損ないな上、傷物の長女より、優秀で美しい次女を可愛がるのは仕方ない事。
祓い屋の子女たちが通う学校でも、楪はクラスメイト達からバカにされていた。実技の成績も悪いのでこれ見よがしに笑われても気にしない様努めてるので、何をへらへらしているんだとクラスの中心人物である美月は一層イラつくらしい。彼女の取り巻き連中からの当たりもキツくなってきたように思う。

そんなある日、父から結婚を命じられた楪はお相手が40過ぎと聞いてショックを受けていた。額と背中に傷があろうと気にしないというありがたい人だとは言うが、歳の差に関してはお構いなしか。そして、姫花も龍の血が流れているという龍ヶ崎家の時期当主・十和の花嫁候補に立てると言う。
彼はその血故に類まれな力を持ち見目も麗しい。嫁がせたいと躍起になっている名家も多いので、ライバルも相当だろう。父は近年パっとしない椎名家を盛り立てるためにも龍ヶ崎家と姻戚関係になりたいようで母共々姫花への期待が凄まじい。
当の本人は自分のことより姉の縁談に想う所あるようで何か言いたげだったが、登校時間になったので一先ず学校に行くことにした。
やってられないので気楽に振舞うようになっていたけれど、やはりあの縁談は受け入れがたい。しかし、父は楪の言うことなど聞き入れないであろうし、いくら嫌でも従う他ない。一層実技にも身が入らず惨憺たる結果になり気晴らしに裏庭に行くと、ベンチで転寝している青年が。
しかも、腕に怪我をしていてつい放って置けなくて治癒の力を使ってしまった。
おかげで青年は起きてしまったが、綺麗に治っている腕を見て驚いている。青年は十和と名乗り、お返しとでも言うように実技で怪我をしていた彼女の手にキスをすると見事に傷が消えていた。治癒能力は本人には使えないため別人に頼むしかないので正直助かった。それにしても龍ヶ崎家の当主がどうしてこんな所に。色々聞きたいこともあったけれど、次の授業があるので楪はその場を後にしたのだった。

下校時刻、今朝の話で帰宅が億劫になっていた彼女は、校門近くに止まっていた高級外車に連れ込まれた。乗っていたのは先程の十和。
徐に彼から俺の婚約者になってほしいと頼まれた楪はビックリ。元々治癒の力が効き難く難儀していたと言う十和は彼女に自分の専属治癒師になってほしいのだそうだ。それに最近の花嫁候補騒ぎに頭を悩ませているそうで、それが原因か候補の者たちが傷害事件に巻き込まれていると言う。
そこで、楪に協力してもらいたいと。要は治癒もしてもらえるし犯人もおびき出せて一石二鳥ということか。それに十和と婚約が成れば40男に嫁がなくても良い。なるほど楪にもメリットはある。少々考えた末、その申し出を受けることに。

わざわざお披露目会も開いて、十和は楪との婚約を宣言してくれた。
犯人も現れるかと思いきや出て来ず、当てが外れたがこれで楪だけが狙われることになる。龍ヶ崎家にいれば守りやすいからと同居することになったら、あまりの歓迎ぶりに面食らってしまった。椎名の両親は楪より姫花を、と粘っていたが十和に一蹴され退散して行き、あの縁談も彼のおかげで破談になったので感謝している。
姑となる十和の母・雪も感じの良い人でくれぐれも息子を頼むと言われ、気不味くもなったけれどすぐに打ち解けて彼の留守中も穏やかに過ごすことが出来た。
そんな折、美月の実家・藤沢家の本家筋に当たる瑠璃川家の令嬢・夢子は十和の妻になるのを夢見ていた筆頭で、楪に強い恨みを抱くように。
呪詛を使って治癒の力を数日使えなくすると言う嫌がらせをした後、自分に逆らえない美月を使っ楪を瑠璃川家の別邸に攫い・・・。


ドアマット系程ではないですが、家族に無能と疎まれているヒロインがヒーローに見初められるという和風シンデレラストーリー。
花嫁候補達の傷害事件の犯人は勿論夢子。
この人も全く相手にされてないのに付き纏い、自傷してまで彼に近づこうと目論むも楪のせいでパァ。一層恨みを買ってしまいピンチに陥ります。
でもまぁ、元々囮を兼ねていたのもあったのと十和の式神が付いてたり、水のある場所ならすぐ駆けつけるといわれていたので誘拐されても肝が据わってましたが、夢子がサイコパス過ぎてね(^_^;)
娘の暴走で一族もろとも罰を受ける羽目になった瑠璃川家の皆さんが気の毒。
一方、楪は助けに現れた十和が龍の姿だったので彼があの時の龍だと気付きます。そして共に過ごすうちに彼に心惹かれていたことを自覚。当の十和は端から彼女を嫁にするつもりだったのですが、楪に不信感を持たれない様話した偽装婚約が悪手だったと母たちに責められ猛省。
改めて想いを告げて終わっています。
正直、夢子のところよりも姫花以外の椎名家の面々の方がムカついたから、彼らが未だに楪を見下してるのがモヤりました。続編があるならこの辺りは決着着けるのかしら。
家柄的に祓い屋の才が無いと言うのは確かに致命的かもだけど、楪の治癒力は相当なもの。価値を見誤って後悔しても遅いのに。


評価:★★★★☆
ザマァ要素がちょっと足りない。





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最終更新日  2024.05.22 09:00:12
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