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2024.06.26
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カテゴリ: ベリーズ文庫


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2024年6月刊
ベリーズ文庫
著者:にしのムラサキさん

世界的企業で社長秘書を務める心春。社長の玲司は冷淡、冷血、鉄仮面…などと言われているが、部下思いで優しい一面も。心春は彼を心から敬愛していた。秘書として彼に見合う縁談相手探しに奮闘していたある日、「結婚したいのは君だ」と突然求婚される! プライベートでも彼を支えられる!(嬉)と思っていたのに、なぜか甘い新婚生活が始まって!? 「もう逃がさない」溺愛漬けの毎日に陥落寸前です(汗)



登場人物
 森下心春=社長秘書。崇拝していた玲司から求婚され結婚した。
 本城玲司=世界的大企業のCEO。妻を溺愛している。
 浦田紗彩=心春の先輩秘書で友人。
 本城誠司=玲司の兄。
 新原乃愛=心春の高校時代の同級生。


世界的半導体メーカーの社長・本城玲司の秘書をしている心春は、玲司に心酔し崇拝していた。元々カッコイイ人だなとは思っていたが、その印象がガラリと変わったのは3年ほど前のこと。
営業部にいた心春がトラブルに巻き込まれ、精神的に追い詰められていた時、助けてくれたのが当時副社長であった彼だった。
一見クールに見えても社員の窮状を見逃さない。その時から玲司は心春にとってのヒーローであり尊敬するべき上司で、最高の推しとなったのだ。
その後、優秀なサポート能力を買われて社長秘書に抜擢されてからも変わらない。

そんなある日、玲司の母である会長に呼び出された心春は、息子の支えになってほしいと頼まれた。言われずとも一生尽くす所存ですと答えると会長は息子の不憫さを嘆いていた。
何はともあれ、今夜は玲司から二人で慰労会をしようと高級レストランで食事に誘われている。終業後、やって来た店の雰囲気も料理も最高で、わざわざこんな私の為にと感動に打ち震えていると、玲司から突然のプロポーズにビックリ。
生涯支えてくれるつもりなら俺と結婚してくれと再度言われて、つい自分などがお役に立てるなら、と承諾してしまった。
翌日になると、秘書課では二人の婚約が話題になっていて、浦田からは社長の態度で好意に気付かないあんたも大概に鈍いとからかわれた。
どうやら、傍から見ると何とも判り易い二人だったようで、かなりヤキモキされていたらしい。知らぬは本人ばかりなり。しかし、過去のトラウマから自己肯定感の低い心春はイマイチ実感が湧かなかった。

出来の良い兄・誠司にずっとコンプレックスを抱いていた玲司は、心春との出会いによって自分に自信を持つことが出来た。未だに兄とは蟠りがあるけれど、自分のことを世界一カッコイイと言い、的確なサポートをしてくれる心春にいつしか想いを寄せていた。
が、慕ってはくれているようだが、浦田が言うには玲司からのアプローチも推しからのファンサだと思っている節があると聞いて愕然。
見かねた母がそれとなく心春に玲司との結婚を打診したようだが、勘違いしてお似合いの令嬢のPUをして来たので驚いたと言っていた。
余計なことはしてくれるなと母に釘を刺し、遠回しに言っても通じないと彼女にプロポーズして想いを告げた。
トントン拍子に話は進み、心春の夢だと言うスロベニアで式を挙げ、一軒家で暮らし始めた二人。
推しとの生活はドキドキの連続だが、庶民の自分が彼の妻なんて務まるだろうかとプレッシャーもある。だが、玲司から改めて君が良いんだと言われ、漸くこれが心酔や尊敬でなく恋心であると自覚した心春は尊敬している気持ちは変わらないものの、愛する人を支えて行こうと決意。
その頃、営業部では、途中入社の女性社員がとんでもない成績を叩き出したと話題になっていた。優秀な人もいるものだなとその社員の名前を見た心春に苦い記憶が蘇った。
それはかつて彼女を心無い言葉で傷つけた友人の名で・・・。


自称・サバサバ女の乃愛は、友人面をしながらも心春といい雰囲気だった男子を横取りしたり、嫌味を言っては彼女を落ち込ませる存在でした。
おまけに玲司を狙ってるようで気が気でない。
心春の自己肯定感が低いのも、偏にトラウマ級となった乃愛からの言葉のせいで、当時のことを聞いていた玲司も乃愛に悪印象を持ちます。
しかもトップ成績についてもどうもキナ臭いと同じ営業部の藤木からも進言があり、浦田の協力も得て裏で調査を始めた所、開始早々不正の片りんが見つかってこれは黒だと本格的に聞き取りも始まります。
一方、心春のおかげで長年蟠っていた兄弟が和解。
お互い誤解があったとして、徐々に打ち解け始めた頃、乃愛の調査も完了。嫌味な所もあるけれど勘違いであって欲しいと願っていた心春はかなり悪質な元級友の手口を知って心を痛めるのでした。
高校時代、インターハイ出場も決まっていた陸上選手の心春は、その直前に階段から転落して足を痛め引退を余儀なくされていました。マネージャー業が思いの外性に遭い、サポートの方向いてると自覚したのもその頃。乃愛は彼女を気遣い励ましてくれた。だから嫌いになれなかったという心春の想いを踏みにじったと玲司は激怒。浦田と藤木たちの調査結果により乃愛の処分が決まります。
そして、あの日心春を階段から突き落としたのも乃愛だと判って、本当にクズ女だなと。あちこちの会社でやらかしてるので賠償金が凄いことになりそうだからいい気味。
事件が落ち着いて2年くらい後、長男・瑛司が産まれ自分は箱推しなんだなとしみじみ思う心春と相変わらず妻LOVEな玲司の様子が描かれて本編は幕。

書き下ろしの番外編は本編の後日談。
事件直後から約10年後のお話で、本編ラスト間際でもっと走りたかったと溢す彼女の為に玲司が薦めたロードバイクに思いの外ハマった彼ら。家族で大会に出るほどにまでなっていて、という日常の一コマでした。

中盤まではかなりコメディ調だったんですが、乃愛の登場で一気にシリアスに。
揺るがない玲司の愛の力で心春が過去を乗り越えるという、王道展開が良いんですよねぇ。


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.06.26 16:13:33
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