王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

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2024.08.03
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2024年7月刊
フェアリーキス
著者:小桜けいさん

仮面祭り最中の隣国へ赴くことになったクリスタとジェラルドたち。しかし、滞在先の侯爵家令嬢・ルナリアが「私こそジェラルド様と結ばれる運命だったのです」と高らかに宣言して邪魔をしてくる。そんな中、宝石人の子供であるディアンの出生の秘密に関する手がかりを発見。その直後、何者かから襲撃を受けて!?



登場人物
 クリスタ=辺境伯夫人。ジェラルドと共にコーラルの足取りを追う。
ジェラルド=ベルヴェルグ辺境伯。希少な宝石人。
 ディアン=ジェラルドと同じ宝石人の少年。
  ラピス=ディアンの幼馴染でコーラルの娘。
  エルツ=子爵。国王の使者でジェラルド達と同行する。
 ルナリア=ウェネツィアの侯爵令嬢。ジェラルドに興味を持つ。


王命にて逃亡した大罪人・コーラルの足取りを追い、隣国・ウェネツィアまでやって来たジェラルド達。ラピスの故郷でもあるこの地にはコーラルの屋敷もそのまま残されている。
家宅捜索されてはいるが、宝石人ならではの能力で何か判ることもあるだろう。一行は一先ず、滞在中世話になるルビーニ侯爵邸​へと向かった。
出迎えたのは侯爵と一人娘のルナリア。
しかし、何を思ったのかルナリアは挨拶をするために目を合わせたジェラルドが自分に気があると勘違い。妻のクリスタも同行していると言うのに、お構いなしな様子に彼も辟易。
暫くこの屋敷に泊まることになるので何とか気分を害さないよう、やんわりと躱して部屋への案内を頼むと、クリスタへの案内は自分がするとルナリアが名乗りを挙げた。

嫌な予感がしつつ、彼女について客室に入るとルナリアは突然敵意をむき出しにしてジェラルドを解放して差し上げなさいっ、と怒鳴られた。
意図が判らず面食らっていると、彼が宝石人でなければもっと自由に恋愛できたたはずで、そうでなければあなたを娶ったりしなかったはず、と。
居丈高で少々考え無しな娘ではあるけれど、ルナリアの言葉はクリスタがずっと抱えていたある罪悪感を刺激。本来なら言い返すべきなのだろうが言葉に詰まった彼女を見て図星と受け取ったのか、ルナリアは勝ち誇ったような表情。押し黙るクリスタに代わり、ラピスが言い返すとルナリアが激怒し、悶着になりかけたがなんとかその場を抑え、部屋から追い出すことに成功した。
だが、クリスタの部屋に侯爵の悪趣味たる覗き穴を発見し、彼女達は部屋を移動することに。空きがメイド部屋しかないとのことでジェラルドは憤慨していたが、最初は幽霊と勘違いした覗き穴がある部屋にいるよりはマシ。ある意味気兼ねしないで済む。
そして、クリスタは侯爵邸で働くメイドが、以前フェルミ領にいた元領民の娘・マリーナだと判り、再会を喜んだ。覗き穴のことを教えてくれたのも彼女で、その後も情報提供してくれる人物となる。

翌日、コーラル邸へやって来た一行は彼らなりのやり方で一番怪しそうな書斎を捜索。すると仕掛けになっていた場所をジェラルドが金属と鉱石の声を聞く能力で察知。
そこから出て来た箱には10年前盗難に遭って世間を騒がせた首飾りとディアンに関して書かれたコーラルの手記だった。
内容を読むに、ディアンの両親は魔法を使い、水害によって息子と逸れたこと。一人残されたディアンが宝石人だと判りコーラルが連れ帰ったことなどが記されていた。
読み聞かされたディアンは何故か真っ青。
以降、様子のおかしい彼をラピスは心配していた。

首飾りと手記、ディアンのものらしき産着の端切れは同行していたウェネツィアの警備隊長・サウザに預け、侯爵邸に帰ることにした一行は帰り道、何者かに襲われた。
どうにもタイミングが良すぎるので内通者がいるのは明らか。状況的に侯爵であろう。一緒に行きたがっていたルナリアを同行させなかったのも襲撃を知っていたからではないか。
案の定、マリーナから侯爵が怪しい人物と話していたという証言があり、会話の内容からその者に侯爵は脅されているらしいことも判った。
ディアンの様子もおかしいままだし、一体何をそんなに怯えているのか。クリスタは心配になったが、それ以前に昨日ルナリアに言われた言葉が頭を占めていて調子が出ない。
そんな彼女をジェラルドもまた気にしていた。

翌日も相変わらずしつこく押しの強いルナリアに振り回され、チャリティーイベントに参加させられた一行はげんなり。ルビーニ侯爵家が支援していると言う孤児院の子供達にも会ったが、ルナリアの癇癪が爆発。援助を打ち切ると騒いだので、慌ててジェラルドがフォローする羽目に。
しかし、そこでもディアンは子供たちに見せていた紙芝居「シュタール山の魔法使い」を見て蒼白。そういえば、ディアンはシュタール山の出身では、と言われている。
物語で必ず悪役ポジションのシュタール山の魔法使い。
クリスタの予想通り、やはりそのことを気にしていたディアンはラピスからの真摯な気持ちを聞いて元気を取り戻し、クリスタもまた宝石人であったから君に出会えたというジェラルドの言葉を聞き、そう思ってくれていた彼に感謝するのだった。

生まれ育った屋敷に戻って来たことでラピスの記憶も刺激されたのかコーラルが月に一度どこかに出掛けていたという証言と、別れて調査していたダンテの報告によりそれが劇場だったことが判明。
ラピスによればコーラルは大の芝居嫌い。どうして劇場になんて。
ジェラルド達は、きっとその劇場で誰かに会うか何らかの取引をしていたのではと推測。ルビーニ侯爵の伝手で件の劇場のチケットを入手した一行だったが、特別室にいたはずのジェラルドとディアンが突如姿を消して・・・。


2巻のエピソードとお話が繋がっています。
王命で2巻ラストに逃亡したコーラルの行方を追い隣国にやって来たジェラルド達。でも、協力者であるルビーニ侯爵はどうにも怪しいし、本国でないだけに身動きも取り難く四苦八苦。
それでも地道な調査の結果、いくつか新事実も見つかってじわじわコーラルを追い詰めていきます。
バックに付いてた海賊とも悶着になりつつ、海賊団を壊滅させたはいいものの、今一歩のところでまたコーラルを逃してしまうのでした。
そして過去、人工の宝石人を作り出そうとしていたある人物の名が浮上。
その者も行方をくらましており、コーラルとも繋がっているのではと推測され一抹の不安を残しつつも次巻へ。やっぱり悪事をしでかしていたルビーニ侯爵を捕縛できはしたものの、ディアンとラピス、コーラルの話はもうちょっと続くよって感じですね。

取り扱い書店によっては購入特典のSSペーパーが貰える(封入されている)ようなので、ご購入の際は確認された方が良いかも。因みにSSの内容は「家族の肖像」
3巻の後日談で、日常の一コマでした。


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.08.04 09:44:43
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