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2024.09.12
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カテゴリ: こはく文庫


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2023年11月刊
こはく文庫
著者:田崎くるみさん

デザイナーとして働く門沢詩音は、社内コンペで大きな仕事を勝ち取った。それはイベント企画・運営を行っているスタートアップ企業のロゴデザイン。初顔合わせは順調に進んだが、事件は打合せ後に起きた。なんと、イベント企画会社の社長・高石恵から「一目惚れしました。俺と付き合ってくれませんか?」と告白されてしまったのだ。相手は若きイケメン経営者。そんな相手が自分に一目ぼれ? 困惑する詩音に、「まずは食事だけでも付き合ってほしい」と懸命に食い下がる恵。クライアントの誘いを強く断ることもできず、詩音は渋々ながら恵と二人で食事に行くことに。ただ食事をするだけと思いきや、恵のエスコートで向かった先はハイブランドの旗艦店に高級ディナー。出逢ったばかりのハイスペック社長から贈られる過ぎたる愛に、詩音はただただ困惑する。しかしどうやら恵には、詩音に対して「一目惚れ」以上の何かしらの感情があるようで……。



登場人物
 門沢詩音=入社3年目のグラフィックデザイナー。
  高石恵=イベント企画会社社長。詩音を見初め交際を申し込む。
中土井絹香=詩音の同期で友人。
 折谷洋太=詩音の同期でライバル。


学生時代から憧れていたデザイナーが社長を務めるwebデザイン会社に入社して3年目の詩音。指名の仕事も徐々に入るようにはなったが​、未だにコンペは緊張する。
今回提出したのは最近業績を上げていると言うイベント企画会社のロゴ。緊張しきりではあったが、採用されたのは詩音のデザイン案だった。
思わずガッツポーズしそうになったのを何とか堪え、先輩や同僚達のお祝いの言葉に素直に礼を言っていた彼女に突っかかる人物が一人。
詩音をライバル視している同期の折谷洋太だ。
この男、そこそこ優秀なのだが如何せん性格が悪い。同期入社ながら指名も入るようになった詩音を妬み何かと嫌味を言ってくる。今回のコンペもどうせまぐれだからいい気になるなと釘を刺して来るので適当にあしらっておいた。マジになって言い返せば相手を喜ばせるだけ。
流石にあの言い様はムカついたので友人の絹香に愚痴ってしまったが、彼女もあいつ本当に負けず嫌いで粘着系だよねーと自分のことのように憤慨していた。
実は、折谷は長年絹香に片思いしており、自分が彼女に毛嫌いされているのはあることないこと詩音が吹き込んでいるせいだと思い込んでいる節がある。単に愚痴を言われるような言動をしなければいいだけなのに本当に小さい男だ。

数日後、打ち合わせのために件の会社を訪れた詩音。
担当は君田と川俣という同年代の男女。
この会社自体、まだ設立して5年程だそう。節目の年に合わせて企業ロゴとマークをという話が出て依頼したらしい。詩音はコンペ案以外にも少し手を加えたデザインを3つほど追加。希望も取り入れるのでと言うと二人ともやっぱりどれもいいねと大絶賛。
仕事の話も終わり、話好きの川俣から雑談中に恋人はいますか?と聞かれた詩音はタジタジ。今は仕事一辺倒でと無難に答えれば、ならうちの社長がお薦めです!と熱烈なプレゼンが始まった。
いや、会った事も無いのに。
困り顔の詩音に助け舟を出したのは、川俣激推しの高石社長その人だった。

なるほど、川俣が推すのも判る。
俳優ばりのイケメン。背も高いし優しそうな雰囲気の青年だった。
それにしても黒目勝ちの瞳にどこか見覚えがあるような。
思い出そうとガン見していた彼女に脈ありと思ったのか川俣は大興奮。我に返った詩音がしどろもどろになっていると「あなたに一目惚れしました。結婚を前提にお付き合いしてください」と高石からいきなり告白されてビックリ。
川俣は目の前の光景に打ち震えているが、どう考えても一目惚れされるような容姿ではないと詩音も自覚している。冗談かもしれないしで判断に困る。
すると、先ずは僕を知ってほしいのでお返事はそれからで、と言われるがまま連絡先を交換することに。

彼のフルネームは高石恵。
若いと思ったが、やはり詩音の2歳上の27歳だと言う。
大学卒業後に起業した会社が当たって、その容姿から若き事業家としてビジネス誌でも話題の人物。というのは川俣からの受け売りだ。
高石は随分マメな性格らしく、SNSのアカウントでつながると毎日「おはよう」から始まり、昼食や仕事先でこんなことがあったなど報告してくる。
そのうち食事にも誘われるようになり、高石おススメの店に感動し、お礼に詩音も家族でお気に入りの和食店にも連れて行ったりもした。
一緒にいて楽しいし話も合う。ここまで来ると詩音も彼に心惹かれてると自覚も出て来た。絹香からはもう付き合っちゃいなよと言われているが、彼と自分の好き度合いに温度差がある気がしてどうにも踏み切れないでいた。
そんな折、部屋でアルバムを眺めていた詩音は子供の頃一緒に遊んでいた近所のめぐちゃんを思い出していた。黒目勝ちの可愛い子だったなぁ。あんなに仲良かったのにめぐちゃんの父親の海外赴任が決まって引っ越して行った。
高石の瞳を懐かしく思ったのはめぐちゃんに似てたからだ。めぐちゃん元気かなぁ。

ロゴデザインの方は検討を重ね、今度詩音を交えての会議で決定するらしい。
社長に報告すると、高石の方はほぼ終了となるので急で悪いがと仕事を回して来た。見れば初期に担当した会社のwebサイトのリニューアル。
先方が詩音を指名して来たと聞いて俄然やる気に。
だがその翌日、出社した彼女は同僚達からの冷たい視線に気が付いた。
変わらず挨拶し会話してくれる者もいるにはいたものの、どうも居心地が悪い。昼休憩に絹香が誘いに来てランチしていると彼女から思いがけない話を聞いた。
門沢の仕事が途切れないのは身体で担当者に取り入ってるからだ、と。当然、絹香はこんなの嘘っぱちだと怒っていた。噂を鵜呑みにしていない者たちも多い。しかし、君のことは信じているが真偽がはっきりするまで現状の仕事の担当を外れて欲しいと社長から打診され・・・。


噂を流したのはこの人しかいないでしょう、で当然折谷です。
彼は偶然街中で親し気に高石と歩く詩音を見かけ、あの仕事も色仕掛けで取ったに違いないと勝手に妄想。それを社内に広めたのです。
でも突然担当から外れた彼女を心配して高石が社長に直談判しに訪れ、大勢の社員がいる中、あのデザイン案はデザイナーの名を伏せて送られて来たもので、一番良いと思ったデザインを選んだだけと告げます。そもそも詩音がコンペに出していたのも知り得なかったという証言にそれもそうかと皆も納得。それでもじゃあなんで個人的に彼女と会ってたんだと折谷が高石を責めたので、詩音もハラハラ。
そんな時、彼が語ったのは予想外の話。
しーちゃん、俺のこと本当に覚えてない?と。もしかしてめぐちゃん!?
高石が一緒に遊んだあの子だと思い出しはしたものの、ずっと女の子だと思っていたことに申し訳なさ一杯。
無事彼女に思い出してもらった高石は、幼馴染と再会を機に食事に出掛けたり交際に発展したら咎められることなんですか?と問われ、社長も信じると言いながら詩音を担当から外したことを謝罪。
社員達からも謝られ、騒動は幕を閉じるのでした。
その後、高石から昔は女の子みたいでよく間違われていた事、詩音もその一人で同性だと思われていたからこそ仲良くしてくれていると思い打ち明けられなかったと語ります。
一目惚れ云々は高石=めぐちゃんだと気付いてなさそうだったから。
そして、詩音がよく理想の旦那様について熱く語っていた内容を目標に仕事を頑張っていたと告げられ、高収入とか社長とか、3LDKの高級マンションに住むとか、今思えば相当恥ずかしい希望だった気がして恥ずかしい。でもそれを全部叶えた高石には恐れ入る。
私は恵君より熱烈じゃないかもしれないけど、と本心を打ち明けた詩音。
その後二人は正式に交際に至り、暫くして入籍。エピローグでは3年後、長男を交えた高石家の賑やかな様子が描かれて幕。
おまけの番外編は高石目線の家族の話。

めぐちゃん関連や噂の出どころなど、割とすぐ展開予想もついた内容でしたが、モヤモヤ度も少な目だし、ほんわかする内容だったと思います。
ページ数も少なめなので軽めのストーリーが読みたいと言う方におススメ。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.09.12 16:36:12
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