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2024/01/13/金曜日/一陽来復次の目的地に向かう途中、道路沿いに点々とあるパイナップル売りのスタンドで、ドライブスルーのようにしてパイナップルを求める。チェンライでしか食べられない、しかも今が旬のパイナップル。小粒で芯まで甘くイガイガしない。売り子さんの帽子もパイナップルみたい、笑顔が弾けるよう。ガソリン代は日本とほぼ同じ。走り行けば、もう殆どミャンマー国境。簡易なパスポートチェックなどの建物を見つけたりしながら山襞を登って行く。好い天気と眺望この道を切り拓いた人への感謝かな?流石にここまでは一般的なタイ旅では訪れにくいのに違いない。表記は日本人にも読める漢字。タイとミャンマーとラオスが接するこの地は、いわゆるゴールデントライアングルと呼ばれるケシの一大生産地だった。山岳民族に国境は無いだろう。あるのは山の尾根や谷戸。それに山の幸。焼き畑などしながら季節ごとに自由に移動していただろう。そこに雲南からも多くの国民軍が南下して来たのは蒋介石が台湾で政府樹立した前後のこと。国境の曖昧なこの地域で中国共産党の部隊と戦闘しながら、いわばタイ王国の傭兵のように働いた。ひょっとして敗残日本兵なんかも含まれていたかもしれない、などと想像する。メコン川は近いのだ。山の英気を吸い込んで、麓の小さな町が賑わっていたのを認め、下車してみる。同乗2名が、ヘアピンカーブの連続で車酔いしたため、休憩も兼ねる。生活者のためのマーケットであり、時々訪れる近在の人のためのマーケットでもある。ここはアカ族の人と中国系の人が半分ずつ仲良く暮らしている様子が窺える。あるいはミャンマーのシャンあたりから政権の迫害を逃れて来た人もいるだろうか。アカの人たちも手芸や装飾に手の込んだ仕事をしているが、マーケットでは薄利多売の土産物が並んでいる。私は薔薇のお茶を買った。この土地で採れ、この高山の気候で乾燥させた薔薇のお茶。それと好物の胡桃棗。上の画像の美少女からアカの人のマーケットでは大人のものと同じ分量で子どもの民族衣装も商っていた。こちらはとてもステキな元美少女、アカの婦人。そういえば、日本の半纏みたいな上着が見られた。
2024.01.12
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2024/01/12/金曜日/窓辺は温かい12/31 ホテルはコテージスタイル三つ星にしては、フェイスタオルがない、とかバスルームには換気扇がない、とか、コンセントが日本企画にアジャストしないとか。野生的。まあ、そんな状況も楽しみつつフロントでフェイスタオルをもらう。朝ごはんは素晴らしかった。幾つかの選択メニューから卵のお粥を選択したら、実はどのお粥にも卵があったので、2個!このホテルには夜分着いて、朝には出てしまい、肝心のファシリティである、プールやガーデンは少しも楽しまなかった。もっともこの季節、チェンライ辺りはお昼前後でなければ涼しくて、水遊びをしたいとは思えない。私のチョイスはどうせ使わないプールの維持管理費の乗っている宿泊料を払わなくてよいホテル一択なのだけど。こちらは次男夫婦のチョイス。本日一番目の訪問地は ワットプラケオタイでワットプラケオというと、バンコクの王宮側にある王室保護のお寺、かつエメラルド仏で有名。ところでバンコクの方では今年から入場料が何と500バーツ。2200円もする!4人で入れば一万円近い!ただしタイの人はただ。↓沢山のコーナーがあり、其々に熱心にお祈りをする人が沢山。年末年始はよくお寺を訪問するらしい。こちらのワットプラケオは入場無料だったと思う。エメラルド仏もレプリカだけど本堂に鎮座されている。30年くらい前に中国に発注し、本物よりも1ミリ小さく再現されたそうだ。しかし、バンコクのエメラルド仏はこのチェンライのワットプラケオからチェンマイを経て、異なる王統の所有となったのだった。元々は遠くスリランカから渡って来たらしい。15世紀半ばのことだ。その間にもラオスの部族に盗られたり。かつては王の一族だけが見ることのできる秘仏で、仏像の中に隠されていたのが、ある日秘仏のお堂に雷が落ちて、みなの目に触れることになったとか。そんなエメラルド仏にまつわる歴史エピソードを伝えるコーナーもあった。ここには休暇中の軍人さんも。休暇中でも、外では制服で過ごすらしい。敬虔な祈り。世界平和さて、タイのお寺の素晴らしいところそれこそ沢山のお寺のどこかしらでいつでも食事が無料で振る舞われ、飢餓でタイ市民が亡くなるなんてことはないそうだ。困っている人はどこかのお寺に身を寄せることができる。雨つゆ凌いで空腹も満たせる。タイでは成人男性が2週間お寺で修行することが義務だとか、そんな若者が困窮している人の世話をしてくれるかもしれない。日本でも今はもちろんないけれど、兵役より寺役?の仕組みがほしい。カルト宗教に絡め取られることも防げるのではないだろうか。↓私たち旅の者すら、サービスのご婦人に振る舞われ青汁のような飲み物、かすかに竹の香り。と、沢山の中から一つだけスイーツを頂いた。あ、蒸したお芋2種も分け合って食べた。もっちりした食感、中はココナッツ。甘さは控えめでとても美味しかった。全体的に健康食、オーガニックなお料理が並んでいるように見受けられた。ご馳走さまでした。感謝は、わずかばかりの寄進で。ここには博物館もある。明るい気が溢れている。
2024.01.12
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2024/01/10/水曜日/光が少しずつ戻る12/30 チェンライ街中橋の街頭も異国情緒を灯す。夕方6時ごろだろうか。日本との時差は2時間だけど日は長い。ホテルに戻り、ホテルのレストランで夕飯をさくっと。ティンさんも一緒に。味はまあまあなんだけど、スタッフが少ないとかで、やたらと時間がかかった。この後マーケットの場所まで送ってもらう。ティンさんは7時までの契約で、また明日ドライブ。ところがまぁ、すごいひとひとひと。車はなかなか進まない。↑タイでも人気、タイ式たこ焼き。食べたいけれど、夕飯を済ませてしまったのだった。試しに食べたのは昆虫!生まれて初めて食べまする〜 流石に手足はボロボロこぼして胴体だけにしてトライ。意外にクリーミーで美味しいかも。でも袋詰めで買うのは控えた。↑タイ式スシ?うむむ。人気のようで良く売れていた。↓右の細い棒のようなお菓子?ちまきみたいなものかなぁ。後で半分こしようと言いながら、次男夫婦の部屋に行ってしまい、食べ損ねる。しくしく。↓マーケットの中ほどに、お花が豪勢に飾られたエリアがあった。中まで立ち寄れず。この辺りから、ぐっと日用品、普段使いなお店が並ぶ。とても広大なマーケットなので、ただ歩いて眺めるだけでも随分時間がかかる。全体の三分の一も回れない内に店仕舞いを始めるブースも。聞くとチェンマイのマーケットを凌ぐ大きさらしい。↓雑貨や衣料品は特に目を引くものはなかったけれど、少し上質のTシャツがあったのでそれをお土産に。また一つ、竹で編んだ素晴らしいお茶入れが後ろ髪を引く。旅先でのモノコトヒトは一期一会なんだけど。さて、夜もふけてまいりました。憧れ?のトゥクトゥクに乗り、今宵一夜の宿へリターンタイは元気だ。若い人も多い。そしてみな楽しんで暮らしているように見える。
2024.01.11
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2024/01/10/水曜日/程よく良い天気12/30 チェンライ県にてカレン族のテリトリーの出口ではアカ族の女性が機織り中。↓画像のアカ族は正装らしく、さすがに普段の暮らしは上の左のような姿。犬をよく見かける。みんなで飼ってるのかな?タイでは犬はたいてい寝ていることが多い。大人しい。仮そめの住まいでも家の周りを植栽して、きれいに清掃されている。遠くの方から笛や太鼓の音が聞こえる。どうやら舞踊を始めるらしい。お年寄りの方ばかりだけど、その身体にはその部族の文化、芸術、振る舞いがその年月の分染み込んでいるのだから何となく有り難さも増す。真ん中の白い頭の男性が、いわばコンサートマスターみたいな雰囲気で、民俗芸能を大切に伝承している雰囲気がこちらにも伝わる。強要されるわけではないけど、ドネーションの入れ物が柱に付けられているので、ここは奮発してドネーションしたい。お金を入れると、みんなが明るい顔で大きな声でお礼をのべてくれる。どこまでも明るく対等な感覚が好ましい。↓なんて美しい風景だろう。背中の男性は私たちがうろうろしている間、ひたすらこの赤いたちを掃いていた。おかげでテリトリー全体に清潔な空気が流れている。昔からの知り合いみたいに、こちらにすっと入って来て舞踊を見せてくれ、私たちも踊れという。輪の中には93歳の女性がいて、彼女は毎朝薪を割るそうだ。小柄で痩せていてしなやかで屈強だ。思わずハグする!日も翳り始め、村ともそろそろお別れ。沢山の人が訪れて、ここでプロダクトを買って欲しいなあ。村の佇まいはどことなく懐かしい。
2024.01.10
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2024/01/08/月曜日/好天 白い不思議の寺から車で40分ほど北上して山岳民族の村の見学をする。↓入場料は日本円で1280円くらい。これが彼らの生活を支えてもいる。アカ族、ヤオ族、ラフ族、カレン首長族、カヤ族と案内が見られる。Googleではカレン族村となっているけれど。確かにスペース配分としてはカレン族が大きいけれど。入り口からは森の中、階段を下る。左側に抜け道みたいな道があり、そちらへショートカットすると、カレン族のテリトリーに入った。カレン族の彼らは他の部族と違い、はっきりミャンマーに属する人びとだ。コロナの時は観光客が来ず実入がないため、ミャンマーに帰国したのだとか。今再びここで生活文化を紹介しながらプロダクトを売る小さな店を構えている。地機を織ってスカーフやテーブルセンターなどを作っている。それ以外はミャンマーから持ち運んだお土産物だという。スカーフを幾つか買う。彼らの生計になるのだから。カレン族の美しい女性。美しいメイク。素朴な暮らしを見るのが大好きなのだ。文化人類学の勉強をすればよかったと今更ながら思う。高校時代には思いつかない学問だったなあ。彼らはここで生活もしている。誠実で正直な雰囲気を持っている。穏やかな暮らしを慈しんでいるような。撮影フィーはフリー。男性の姿は無い。 ミャンマーで働いているのだろうか。年をとるほどに首は長くなる。そうなると首の金属重量は5kgを超えるらしい。うわー肩凝り族の私はとてもムリである。この首輪が撮影用に用意されている。女性だけが着用するものだけど、男性も撮影していた。一説では、山で虎などに襲われる時、首の動脈などに噛みつく事が多く、これを防ぐために始まったという。↓美しい色合いのスカーフカレン族のテリトリーは広いので、いきなり買い始めず、ゆっくり眺めてお気に入りを探すのがよい。二つと同じ色合いは無い。道を辿って行くと、広場らしい所に村の学校があった。だの民族の少女だろうか。放課後らしい学校の前で、ノートに英語の文字を書いていた。この少女が大人になって活躍する頃、世界は今よりずっとずっと美しくなっているよう、願わずにいられない。
2024.01.08
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2024/01/08/月曜日/気持ちよく晴れるパイ屋さんを出て車は30分ほどで異形の寺ワットローンクンへ。このお寺は僧侶がいるわけではない。一人の、タイの人間国宝みたいなアーティストが自分の手で作り上げているらしい。地獄門の入り口の橋を渡り、極楽イメージの天上世界へ渡る。白一色、眩しい、暑い、ひとひとひと、の世界。タイ版恐山。タイのお寺や博物館、観光地にはパンフレットが今までのところ無い。それで規模がよくわからないけれど、これから仕上りを待つお堂がいくつある。件の芸術家は死ぬまで作り続け、未完に終わるか、志を継いで、サクラダファミリアになるのか。お坊さんも観光か、楽しんでいる。左の建物は深い泉が作られていて、真ん中の台に投げ銭が乗ると願いが叶う。投げるポジションは自分の干支の位置から。何と、私の1円玉が乗っかる。投げる前に願いを唱えるのだがささやかな祈りで、もはや忘れているという。タイのお寺には生まれの曜日の仏様に油を注ぐ、というお参りもある。左。芸術家の作品 など案内が別棟で見られる。このお寺というかワンダーランドというか、施設にはタイ人以外は入場料が必要。施設を出ると山岳小数民族の村が近いことを伝えるようなショッピングモールが。あまりの暑さ、日差しの強さにスムージー。
2024.01.08
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2024/01/07/日曜日/午後から曇る12/29 チェンマイの朝は上着が必要なくらい。日本からやって来ると過ごしやすい。ドライバーのティンさんの運転でチェンライ、タイ北部へと向かう。タイは田舎の道でも車が多く混雑している。ガスステーションにはコンビニやテイクアウトのタイ食、果てはロトなんかも売っていた。↑タイの人がよく食べるらしい、焼きトンの甘だれ風と餅米。それぞれビニール袋入り。快適なトイレもあるので、2時間毎には立ち寄ってくれる。といっても、途中渋滞があったが、お昼にはチェンライのリゾート地で人気らしい、ティンさんおすすめの、スアンチャンリゾートパイでランチを摂る。アクセスの道が分かりづらいので、知ってるティンさんも間違えたくらい。現地では人気らしい。レストランからの風景が素晴らしい。川には日本で見たことのない、樹木の種がたんぽぽか蝶のように白く吹雪ながら舞っていた。元々がパイ屋さん。ご飯はタイカレーが数種類、シンプル。タイでは飲み物はミネラルウォーターを頼む人が多い。カレー用の辛めスパイスドレッシングは、そこまで辛くない。チーズのパイ、チーズはリッチ、甘味がやや強いけど思ったよりいけました。学生時代に訪れたカトマンズのやたらめったらのパイ屋さんを思い出す。ハシシを求め欧州から流れ着いた若い人たちが、パイだけは捨てられなかったのかな?↓パイ屋さんにあった地図さて、車は更に北上へ。タイの地図のてっぺんの方へ。
2024.01.07
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2024/01/06/土曜日/これは冬?という暖かさ12/28 夜7時スタートの舞踊を楽しみながらチェンマイ料理をいただくプラン↓オールドチェンマイ文化センター旧市街のホテルから2.2キロほどの距離、わたし一人なら断然歩くのだけれど家族がいるので車で。歩かないと旅の面白さの殆どが奪われるような気がするのは私だけ?周囲は薄暗いため、勝手が分からないとまごつきそう。英語で表記されているとはいえ、見落としそうなウェルカムドリンク。新婚旅行も未だな息子夫婦との共旅のおかげでいただけた。年はとってみるものです。民族衣装やハンドクラフト、民族舞踊が好きで機会があればそれに出会いたいと願っている。会場に入った時には既に満席状態で、最後部のテーブル席だった。欧米系が7割、日本人は私たちだけ、みたいな印象。あとは東南アジアや地元の人かな。ここではランナー王国地方の郷土料理、お代わりあり。を頂きながらの音楽、舞踊、剣と火の舞など。ランナー料理は台湾のウーライで食べた山岳民族料理を思い出すような味。タイ北部、チェンマイの踊りはバンコクと比較するとゆっくりしているとのこと。言葉も振る舞いも人当たりものんびりしているので、バンコクの人もこの地方で癒されるのだとか。獅子舞が客席を回り、口に投げ銭するのは日本の懐かしいお正月さながら。↑ツレが投げ銭中これは、でも獅子ではない。牛かな?馬かな?8時半ごろのフィナーレでは、銘々好きな人がステージに上がり、タイ舞踊を真似て輪になり踊る。もちろん私も参加(^^)
2024.01.06
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2024/01/05/金曜日/温かい夕方12/28 ドーイステープを下りて来たら丁度お日さまが湖向こうの山に沈みそうなので、湖畔で一休み。この湖はキャンパスの中にある。なんて広大な敷地。タイは大学進学率100%と聞いたけれど、実際のところはどうなのだろう。画像では人が余り写ってないけれど、それはそれは沢山の市民、特に若い人でいっぱい。↓ワンちゃんが上手にお水を呑む。大学キャンパスを観光客にもオープンにしたら、コロナ前の中国人観光ラッシュの時に授業中の教室にも押しかけて今は建物内には入らないとか何とか。中国人は逞しい。↓宝物、ではなく貨幣博物館チェンマイ市内で通りかかった博物館は入場フィー無料なのに私たちだけ。新しく清潔な建物なので、お手洗い利用にも良いかも。マスク着用を求められます。↑デザイン力高め。私の好むところに近い。↓貨幣の歴史が学べる。貨幣の歴史が学べるだけでなく、別棟の小さなスペースには、少数民族の民芸品展示も。江戸時代前頃から?お茶人のエキゾチックな茶器の収集は、この地方まで及んでいた。↑今のタトゥーとは異なる。デザインではなく信仰心とか祈りに近い印象。紋様の連なりはイスラム世界のデザインのようでもある。↑ぽんぽん飾りが愛らしい。女性を花のように飾る文化が好ましい。
2024.01.05
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2024/01/05/金曜日/仕事始まりは晴れ12/27 ホテルで予約してもらおうとした makkhahealthandspa.com マカーというスパ。実は翌日もトライしたが2日続けてブッキングフル。このスパは何日か前には予約した方が良さそう。ホテルとは目と鼻の先で、オールドタウン内なんだけど。2番手希望のthehomemassageandspa.comザ ホーム はすぐ予約が取れる。これはオールドタウン外で東南角方向にある。ホテルとスパの送迎車含む。甘いお茶を頂きながら面談、タイの古式マッサージ全身90分コースを選択する。ここの価格設定は良心的とのことを後から教えてもらう。高くない印象だった。現金ならばカード払いの手数料分を引いてくれる。さて、古式マッサージは2種類の塗布剤を選べるらしい。タイガーバームはすぐ理解できたのだけれど、もう一つの説明が私の英語力では理解できない。イリーガル、ジャパンなどが聞こえるのできちんと把握したい。面談者はソフトなお兄さん。分からなくてもスマホの日本語翻訳で、それが大麻由来のCBDオイルであると知る。東南アジアでタイが初めて大麻を合法化して以来瞬く間に依存者が増加して社会問題になっていることを当地に来て初めて知った。コンビニで普通に買えるものも。それと知らずに買ってしまうこともあるらしく、よほど気をつけないと日本で見つかればパスポートが持てなくなる。スパ風に脚を丁寧に洗ってもらうところからスタート。上のフロアに移動し、夫婦並んで施術。強く感じたらノックノックと声を掛けるらしい。私は、ミドルを選んだけど脚部はもう少し強くして、と伝えた。90分はあっという間、施術後は身体が軽くなり、それに伴い気持ちもさっぱりする。タイでチップは求められないけれど、気持ちの良い女性ドライバーの方だったので100バーツを。
2024.01.05
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2024/01/03/水曜日/バンコクも早朝は上着12/28↓村の駐車場に着いたところモン族の人びとが集まって暮らす村が、ドーイステープ西側山麓にある。↓このゲートをくぐると民芸品のお土産もの屋さんがずらりと迷路のように枝分かれしながら山に沿って登りながら続く。かつては王国を築き、その文化が古いタイの人びとに影響を与えたそうだが、今は昔。↓ゲートから入って少し奥の左側の食堂でランチ、カオソーイ。窓からは学校が見える。しかしながら、手仕事の精妙な仕上がりに幾何学的妙を覚える。昔の手仕事を愛する私にはたいへん魅力的な村だ。ここで今回旅のお土産をほぼ買う。民族衣装のスカート12000バーツ、編みカゴ300バーツ、ヘーゼルナッツやドライフルーツなど。チェンマイのお寺界隈の出店の半額から3分の1くらいの値段。ただし街の方がより洗練され、良いデザインがあったかな。↓モン族の長のような方が個人で作った素朴な民族博物館。やはり、展示されていた古い手仕事がはるかに美しい。残念なことに、これしか展示がない。東北のコギンザシのような味わい。良いものは公共の博物館や好事家の手に殆ど渡ってしまったのだろう。↓小さな博物館を抜けると、山に向かって天上の花園、なるほど所々にはケシも見ゆる。タイでは2年前に法的に許されているらしいが、一般のタイ人大人はアンビリバボーと受け取ってるとか。↓チェンマイのブティックで見かけたやばいスーツ花園の中を歩いて少し登ると上にステキなカフェモン族の人たちはケシからコーヒーの栽培に切り替えた。このお店はそんなムーブメントの開拓者らしく、自家焙煎のコーナーもある。美しく歳を重ねたモン族のオーナーマダムがカウンターでコーヒーを淹れてくれます。トイレはタイ式。ペーパーは流さずゴミ入れへ。脇のお水を柄杓で掬い流す。山奥だけど清潔。20バーツの代金が必要。カフェから下ると子どもたちが山の水を溜めているため池で遊んでいる。小さな魚をすくっていた。案外深いらしい。↓対面には村の人たちがカフェでビールを飲みながらのんびりおしゃべりをしている。年代もまちまち。子どもらを花園と一緒に眺めながら。ちゃんと大人の目が届いているのだ。なーんかゆたかだなあ。ショップにいる人たちは何かしら手を動かしている。刺繍の衣類は、自分のお店のものは自分で作っているお店が多いようだ。↑真ん中カゴの写真、一番手前下のを買った。お土産にも二つ色違いで。イスラムの少女は珍しい。とても可愛い。かつて刺繍した布のプリントの布なども。一つ一つゆっくり見ていくと3時間以上はかかりそう。同じものを扱っているようで微妙に違う。
2024.01.03
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2023/12/31/日曜日/朝夕は涼しいチェンマイ、チェンライ12/29 仲間が2人増えて朝ごはん。私もチェックしていたお店ではあったけど、カオマンガイがとても人気のお店キアットオーチャとGoogleマップには出ているけれど、お店のメニューにはギアッ・オチャーとある。日本語メニューがあるくらい、ここに来る日本人が多いということ。ただコロナ禍以降日本人ツーリストが減っているらしい。メニューが頼み方、食べ方を詳しく教えてくれる。4人でお腹いっぱい食べて1500円ほど。自信を持ってご馳走できます!美味しいカオマンガイこのお店の並びは美味しそうなお店がいくつか並んでいます。さて、本日は、ドーイステープの2つのお寺とモン族の村を訪ね、夜は文化センターで舞台を観ながらお食事という盛りだくさんの予定。↓街中の電線が凄いことに!古いものを処分せずに積み上がってこうなったらしい。古いものは捨てよう、自分。朝9時にホテルピックアップで、本日から3日お世話になるドライバーのティンさんは、何と元会計士。早期リタイアして、観光ドライバーとして小さな組織で働いているのだとか。↑ホテル側の住宅◼️ワットプラタートドーイステープドーイというのはランナー国だったこの地方の言葉で山を意味する言葉と聞く昨日から年末年始のお休みに入ってここを訪れる市民で大変なラッシュ。山のほぼ頂上付近にあるドーイステープ寺院にお詣り。ケーブルのようなリフトで上る。↑工事中らしいパゴダ?は足場まで黄金色お堂は眼下に広がるチェンマイの街から臨める。それはきらりと輝く仏陀の額の光のようでもある。それにしても実に多くの人がお寺に参拝し、お花を備えドネーションする。山にはお墓も付属していて、この地に葬られることを願う欧米系のお墓も、百年以上前に生まれた日本女性らしき人のお墓もあった。◼️ワットパーラートここは知る人ぞ知るお寺らしく、先のお寺に比べると人はまばらで、チェンマイの人よりも観光客が多い。タイの他のお寺とは明らかに違い、瞑想的な雰囲気が漂う。どうやらヒンズー教の流れも汲むような様式が伺える。お寺全体は深い山の中にある。お寺の周りは水の流れが豊かである。静寂があり、池の向こうの遠く下に古都チェンマイが臨める。タイには数え切れないお寺がある。その中で私が訪れたのは十の指にも足りないほどだけど、ここはきっと、もっとも好むお寺の一つになるだろう。
2023.12.31
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2023/12/31/日曜日/チェンライの朝は15度12/28チェンマイのお昼ご飯ワットチェルディアンからほど近い所に評価の高いレストランを発見。こんな竹林プロムナード突き当たりを右へレストランに入ってみると、ヴィラ風な中庭空間はプールになっていて親子が泳ぎ、お年寄りはプールサイドで寝そべっているではないか。五つ星ホテルの付属レストランであるらしい。ランチセットのようなメニューはなくて、アラカルトで選ぶ。一皿が300から500バーツほど。これに180だったかのビールを2本。少し奮発しましたが、この環境は素晴らしい。味はせんれんされている。一皿の量が多くて、何とか残さず。お宿は高くて無理。ランチなら気軽、チップの無い日本風もありがたい。プールサイド奥のトイレルームの統一感も美しい。また訪れたくなるタマリンド。ホテルに帰ればゾウさんがお出迎え。
2023.12.31
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2023/12/28/木曜日/晴れると日差しは強い旧市街までなら150バーツ均一タクシーで、旧市街の予約していた小ぶり、お安めホテル到着。タイのタクシーはぼったくりが多い、の風評はよく聞いたけれど、今までのところそんな心配無用の対応が行き届いていて、観光客への配慮を感じる。チェンマイの人はどの人もびっくりするほど人当たりが柔らかく温かい。台南とか沖縄のようなリラックス感あふれるなぁ。8時過ぎの到着なのに、当たり前のようにフロント女性が荷物を運んでくれる。チェックインは10時!に可能、えー!よかったらカフェで飲み物をどうぞとのこと。凡そ日本では得られない歓待ぶりに感激しまくり。たくさんの欧州人をチェンマイの空港でも街でも、よく見かける。日本人は減少傾向らしく、街角はタイ語、英語、中国語だけ。コーヒーを飲んだ後、二つのお寺を徒歩で参詣◾️ワットプラシン観光で賑わう街中なので、つい忘れがちだけど、ワット=お寺は神聖な場所。タトゥーも肌の見せすぎも禁止です。社会科の郊外学習中の女子中学生に囲まれて、インタビューを受けてしまいましたー明るく、元気で可愛らしい。大勢のお坊さんが朝のお勤めを行じていました。タイの方は老若男女、敬虔な仏教徒が多い。↓左はワットプラシンの一番好きな仏さまお寺出口の辺りはモン族のハンドクラフトショップや飲食の屋台が出て、この辺も一層の賑わい。マカデミアナッツが500バーツ。2400円は高い。明日、モン族の村を訪ねる予定なのでリサーチ程度に気にしておくことに。◾️ワットチェルディアン↓看板に惹かれて入って行くと、門は閉じられていた。どうやら180度向こうに回らないと入れないらしい。↓目と鼻の先なのだけど。ぎらぎらの日差しの中を半周、ようやく門へ。入場料のために入り口を一つにしているのかな?因みにタイの人は無料。このお寺はチェンマイの中でも権威の高い、古いお寺で、その創立の頃から生えていたと言われるゴムの木が入場者を迎えてくれる。お寺はこの木と命運を共にしているとのことで、とても神聖な木なのだ。ジグラット?か出雲大社かチェンマイ旧市街のほぼ中心にあり、ランナー王国の仏教帰依、王の権威の象徴でもあるような仏塔。14世紀末に建てられ始め、15世紀半ばに完成した。タイがいくつかの王族に分かれ、西のビルマ北の元など中国からのせめぎ合いの中で王国を数百年繁栄させたその始祖はメーンライ王それは鎌倉幕府成立の百年後のこと。スリランカから高僧を招き、一時期は南アジアの仏教のセンターにもなったという。↑右上、歴代の高僧のポートレートの中で好きなお顔
2023.12.30
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2023/12/28/木曜日/朝曇り午後晴れ4時起き。朝未だ来のホテル予約リムジンバスの集合時間は4:50スワナンプーム空港へは10分ほど。空港到着ロビーは4Fここにチェックインカウンター、荷物ドロップ。エアアジアカウンターはDかFなので、バス到着の入り口ナンバー4からは左サイドを目指す。自動チェックイン機を使っていると、空港の親切なスタッフがガイドしてくれる。親切で美しいお嬢さんたち!タイ国内便でも空港には2時間前に着くのがオススメとのことだったが、早朝ゆえか。ボーディングはとてもスムーズ。国内移動のサインを追って、41ゲイトへ。朝ごはんお店ロードの最終辺りで、亭主の好きな飲茶、肉まんとエビシュウマイ朝ごはん。↑このエビシュウマイはお値段多少高めと思ったものの、大変美味しかった。エアアジアは1時間のフライトなので、前のクラス席以外は飲み物もなし。機内がとても寒いので、上着が必要。スワナンプームを朝焼けの中、飛行機に乗り、90分くらいで着いたチェンマイ空港では、この街らしいモン族の民族衣装がお迎え。旧市街内に宿を予約したので、移動のタクシーを探す。旧市街までは一律150バーツでタクシーが直ぐに配車される。
2023.12.29
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2023/12/27/水曜日/バンコクは生温かいかつて高速道路の事故で出発便に間に合わなかった事がトラウマになり、空港まで車の時は十分早く家を出ることに。↓頂き物の干し柿を家に残す気になれず持参する。41ゲイト待合で、二人してぱくつく。タイエアラインの出発は15分ほど遅れる。到着もしたがって遅れる。成田を12時に離陸、飛行機から解放されるとこちらの時間で夕方5時45分ほど。夕日がとても美しい。スワナンプーム空港到着は2階。地階のマネーチェンジショップの方がレートがよい、と聞いて垂直移動する。EVはとにかく満員、遅い。のでコストコで見るような移動方式の方へ。イタリア人らしき人が、団体でのイクスチェンジは大金だから、レートの良いところがいいんだけど、みたいな窓口で尋ねていたが、その窓口さん曰くどこも一緒です。みたいに答えてたので、レート微妙なのかも。ざっと1バーツが4.68円。ほぼ5円。円が随分安くなっているとため息。ホテルに予約を入れた送迎車。到着後に電話しても、これがつながらない。タイの国際番号二桁を省いた後、0を足して電話するまでにも手こずる。ショップのお姉さんに助けてもらう。別の電話番号を調べてくれた上に電話までしてくれるもつながらない。タクシーで行こうかとも思ったのだけど、日本からレスキュー登場。何と日本からはスムーズにつながった模様。4番出口と3番出口の間にボードが左右ずらりと並んでいて、そのボードを管理している人に予約している旨を伝える仕組みたい。↑しかし沢山の中から探し当てるまでに時間がかかる。ホテル名を見つけた時は奇跡?みたいな気持ち。待つように指示される。ひたすらぼんやり待つ。あのーとおずおず、未だでしょうか?と切り出そうとすると、担当のおじさんは5分待てという。私たちの側でまた欧米人カップルが、ボソボソとまた5分待てって言ってるわよ!と。しかし、5分待つことなくさくさくと乗り合い場所へと誘導リムジンバスは私たちだけを乗せて空港最寄りのホテルまで10分ほど。ホテルの部屋たどり着くともう8時前である。ホテル外に出て、地元の人で賑わうマーケットみたいなレストランで、トムヤムクンとフライドライス、ビーフンと牛肉のスープ、シャンビール330パーツで夕飯を済ます。昔のほうが安い、でも少しは安い!旨い!一人800円くらい。明日は4時起きで移動。
2023.12.27
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2023/12/26/火曜日/だんだん明るくなる〈DATA〉 出版社 双葉社著者 上田早夕里2023年3月25日 第1刷発行「小説推理」2021〜2022掲載の加筆修正〈私的読書メーター〉〈金本位制ならぬ阿片本位制。そんな東南アジアの近現代史がよく分かるノワール小説。清朝末期の混乱が凝縮したような魔都上海を中心に、青幇と呼ばれる組織に関わりを深める黄基龍こと日本人ジロー。貧農を嫌い一旗あげようと辿り着いた上海で営む小商い。そこにやって来た謎の女が差し出す最上級の阿片種を巡り帝国軍秘密組織や青幇組織、国民党、雇われ暗殺集団などが入り乱れる抗争に英仏からの独立を目論む植民地国の動きまで、複雑な背景をすっきり読ませる。中国的擬家族の結束に招かれながら個人であることを選択するジローの新しさ、良し。〉大英帝国とは恐ろしい妄想帝国だったのだなぁ。インドを侵略、綿花プランテーションを建設し、現地の人間を安い労賃で奴隷の如くこき使い、植民地や同等の国々に売り捌く。ところが対中国貿易では豊かになった英国国民のお茶の流行の背景もあり、赤字がかさむ。時はアメリカ独立戦争の時代、戦争には金がかかる。そこでインドで作らせたアヘンを中国に蔓延させて巨富を得るべく動き出す。狙い的中、中国人のアヘン中毒患者は年を追うごとに倍増していった。本当に酷い。モラルとか人間らしい心のカケラもない。こんな行為が彼らの宗教心にフィットするのか。そんな思想のたどり着く果ては不毛の極寒地だろう。アヘンと共に恐ろしいのが金、なのである。差配一つ、指一本で巨万の富を得て権力の上に立つ、そんなゲームが大航海時代から繰り広げられている。そんな世界は要らない。心穏やかな、慈しみあう世界を取り戻したい。WHOのやっていること財務省のやっていることまさにお薬と金、だと知る2023年末
2023.12.26
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2023/12/24/日曜日/クリスマスイブ最終的にはサンルームでしっかり乾燥させる。 着てもらうのを待つプルオーバー糸問題で悪印象をイトイさんに負わせたりして申し訳ないと思いつつも、考えざるを得ない。立派な上場企業代表取締役の氏にとって、末端もよいところの一消費者の私の懸念なんぞ、へとも思わないでしょうけれど。手編みという温かい世界に、資本の利潤横取りは、私はちょっと違うと思うのだ。このキットは2万円を超える買い物になる。三國さんがダイレクトに販売すれば3割はお安く、編み物好きに届くのではないだろうか。糸の製造者にしても応分の利益が上がるのではないだろうか。それが全体を包み込む〈贈与〉に近いのではないだろうか。とつらつら考えたので、キット残糸を直接オフィスまで返しに出かけることにした。先様は幸い我が事務所からは徒歩圏内。真意をお互いに伝えあうというか、トラブル解消は顔と顔を合わせて禍根を残さずに。対応の担当者はうら若いお嬢さん。 こんな方がさまざまな苦情を引き受けているのか、ビジネスとしての組織の一員なのかと思うとほろりとする。ビジネスではなく、営みとしての編み物を作家、糸の製作者、編み物ファンと繋がる仕組みはもっと小さくてよいと思う。そんなことまで伝えることはできなかった。彼女にしたってたまたま異動でニット担当なんだろうなあ。特に手編みが大好き、という風ではないのだし。別の日サイチカさんのインディなショップの、彼女のキットが再販売されていた。12000円ほど。これも配送ではなくダイレクトに買いに伺った。大きな組織の販売と何が違うか。カラフルな毛糸の飾り紐は、私に手渡す前にクルクルと自ら撒いて贈り物のように手渡してくださる。あ、これこれ。喜び重なる。三國さんキットと合わせての出費は少々痛い。けれどこれも勉強のための経費かな?もれなくニットの手編みが付いてくる!のだし。小さな心遣いが心に火を灯すクリスマスイブ編み始めるのはちょっと先アンゴラモヘアのふわふわくんにやられたか、くしゃみ鼻水の花粉症模様
2023.12.24
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2023/12/23/土曜日/これから世界は明るくなる朝に京都で舞台を観てからすでに30余日が過ぎた。その間未知の3人の女性と会話した。新規の飲食店7軒ほど利用した。決算、納付、歳末新年事務仕事を終えた。週末立て続けに離れた街で暮らす子ども夫婦が泊まりに来た。山小屋の冬仕舞いをして、数冊の本を読み、セーターを仕上げルームシューズを編んだ。初試みの野沢菜漬けはカビを出してしまった。その間にも折に触れレイディマクベスを意識に甦らせた。東京公演の抽選が全て外れた中、自嘲気味に京都公演を申し込んだら一つだけ当選してしまった、という。11月16日の夜の公演京都滞在23時間で、紅葉も見ず。甚だ印象深く忘れ難い公演となった。舞台そのものに加え舞台を観に行く、という行為そのものにおいても。なんといっても、アダム・クーパー に舞台で再会できる喜び。併せて天海祐希が共演という信じられない贅沢な千載一遇。天海祐希さんはアダム・クーパーの大ファンだとか。彼女にとってもこの舞台はドリームカムツルー思い起こせば、昨年2月の雨に唄えばコロナ禍の大規模規制の艱難辛苦を潜り抜けて、満を辞しての華やかな喜びに満ちた舞台、の筈が。スタッフに感染者が出てしばらくお預けの中、泣いていいのか、笑うべきか。私たちは舞台を観た。2年間味わうことができなかったそれを。観客は全員マスク、拍手は立つこともなく、粛々と退席する運びではあったけど、想像もつかないリスクを取って舞台で躍動したアダム・クーパーそして何とまあ、今回は日本語で演じられる舞台に彼が立つというのだ。とてつもないリスクをまたもや。一体どんな舞台になるのか。オファーを受け入れたアダムの勇気をアマミ・ユウキの膨大なセリフが鼓舞する。現実と芝居が撚り合わさり、歴史と時代が撚りあわさる。或いは男性性と女性性、支配と被支配、子どもと大人。肉体と精神、知恵とさかしま、嘘と誠。鳴り止まぬ戦禍の背景だけが太古からの魔女の声のように、人の心の荒野に吠え続ける。一際印象的なレイディとマクベスの腕だけのDNA様のダンス。それが見る者をして過去も未来も、この今という時間の中でねじれねじれて、原作では仄めかされるだけの、存在しない二人の子どもが、娘として立ち現れる。吉川愛母レイディは初め白いパフスリーブの付いた黒いロングドレス。そのパフがいつの間にか取れて、現れる娘の白い、愛らしいワンピース。原作では王の正しき後継をエンパワメントする侯爵マクダフが、弾丸ならぬダンカン王の縁戚で、女性で、レイディの友人役、というねじれねじれた設定の白黒ドレスで現れる。鈴木保奈美原作では逡巡するマクベスを腰抜けと叱咤し、王殺しを遂行させるレイディは、結局その猛々しいパーソナリティを女の肉体が持ち堪えられない生理として表現されているように思うが。舞台のレイディは子どもを出産することで戦場に明け暮れた無敵の肉体が働かなくなり、城=木枠の東屋か鳥籠のような舞台設置の内に留まる暮らしとなっている。そんな彼女はマクベスをそそのかし、ダンカン王を亡き者としてマクベスを王に据える。しかし戦争に明け暮れたマクベスの心はすでに壊れて、王として屹立することができない。歯噛みしながら臣下の不審を取り繕うレイディは、マクベスに弾を撃つ。唯一自分を慰めてくれた父であるマクベスの喪失を前にして、娘はレイディと同じことをレイディに果たしてしまう。始終、鳥籠の外部にいた娘はこの時、鳥籠の内の人に変化する。マクダフはすかさず、転げ落ちている王冠を娘に被せるも、娘はそれを払いのける。マクダフはそれを拾い上げ、再び娘の頭に王冠は座る。と同時に鳥籠の中に更に小さな檻が天井から落ちて彼女は捉えられる。彼女は叫ぶ。どうする!あなたはどうする?そんな問いを残して舞台の幕が降りる。ああ、なんて暗いテーマなんだろう。なんて暗い時代だろう。しかしこの舞台を作り上げるために海を超えて言語を超えて、一座は想像も及ばない努力を重ねただろう。コミュニケーションギャップを超える試み、それこそ芝居の原点で、見せるものとその舞台裏も捻り合わせの一芝居、ご覧じろう、という心意気。感ず。
2023.12.23
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2023/12/22/金曜日/冬至イサガーのアランツイード 100g編みながら足に合わせて細部を変更している。サイズM左M、右Sでかつほぼ編図どおり。右はクリが深い。私的には履き口ができるだけ甲に被るのが好み。指定より2段早めに左右の召し合わせをしている。次は四段早めに召し合わせしてみようかな。この糸は100gあるので、M一足半が編める。ブーツタイプだとM一足とS半くらいは作れる。ひとかせ2090円くらいで購入できる。糸の性質とルームシューズの性質、それにデザインの三相がこの上なく組み合わせがよい。履き心地抜群、温かい。機内持ち込み用にしたい。プレゼントにも!速目に編める方なら半日でできそう。
2023.12.22
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2023/12/20/水曜日/うららかな南窓先月中旬頃から編み始め、思わぬアクシデントで途中のお休みを挟み、昨夜遅くとじはぎも糸始末も終わる。ところで、このアンゴラヤーン。毛足がふんわり長く、模様編みの隣り合わせの色が微妙に馴染んで仕上がるところがとても好くて購入に至ったのだったが。小一時間も編んでると右下画像のように毛が盛大に衣服に付く。室内をふわふわと飛んで、目や鼻、口にも侵入して来る。翌朝顔を洗うとモヘア状が手にまとまりくっつく、という試練であった。やれやれ( ´Д`)y━・~~完成の開放感!モヘアくしゃみからの開放感!元々は自分へのクリスマスプレゼントだったけど、ちゃんとクリスマスに間に合う!トップダウンで編むセーターの袖丈は難しい。自分に合わせながら適切な長さを選択できるという利点が活かせないのである。以前編んだセーターも、手を前ならえすると腕が10センチほど飛び出てしまう。これはデザイン上致し方ないのだろうか?実は今回もやや短めに仕上がってしまった(;_;)袖とのバランスを考え、身頃は編図より7センチほど短めに仕上げた。袖のゴム編みが身頃のゴム編みよりずっと下にあるフォルムが好み。身頃を短くしたのはヨーク部分が編図より膨らんで大きくなったのも原因。針の指定は2号だったけれど1号で編んだ。にも関わらず、大きめに仕上がった。糸2本の模様編みはどうしても膨らみがち。↓水通し前に平場で確認あちゃー、発見。目こぼしがある!まあ、こんなものである。ワタクシですもの。すでに糸始末したのに、修復する→右。水通しを15分くらい。そっと押して排水、バスタオルにくるんで水分吸収、平干しこれを眺めるのが編み物全ての中で一番好き。しかしこの糸は水通しするとメリヤスの目が殆ど見えずフェルト地みたい。手で成形していると、モワモワとまたもや毛玉がΣ(゚д゚lll)右↓
2023.12.20
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2023/12/19/火曜日/最高気温8度、曇天の1日〈DATA〉 岩波新書 1944著者 國分功一郎2022年10月20日 第1刷発行〈私的読書メーター〉〈新書であるのに読むのに随分時間が掛かった。新書というのは知識の概要とか表面をさらっとおさらいするイメージを勝手に囲っていました。全て咀嚼することは能わず、ただ朧げに今まで折りに触れ読んできたシュタイナーの人智学、論語、或いは仏教の理性的論者方の文章に触れた思いがします。スピノザの認識の三段階の先にはどうしても学解の対象ではなく実践の理解が示されている、と思いました。そういう意味では学問を超えているような。こんな知性が17世紀半ばにオランダで、民衆の理解し得ない共和制と共に息付いていた事実に驚くばかり。〉読書中、最も心動かされたのは、実はオランダのハーグで1672年に起きた、共和政指導者デ・ウィットに対する民衆の非道な「厄災の年」殺戮事件だった。私はこの事件を扱ったとも知らず、デュマ『黒いチューリップ』を読みたいリストに入れてみたものの、そのまま長く放置している。この事件が起きた時、しかもその現場から徒歩にして15分ばかりの場所でスピノザはエチカを記述していたという。当時の欧州は、新旧キリスト教徒の間で残忍な殺戮が100年も続いていた。魔女狩りと称して、薬草で病人を救ける女たちが告げ口で火炙りにされ、村人や町人の見せ物と化し、恐るべき暗黒の歴史を刻んでいたのだ。シェイクスピアはその時代に生まれた旧教徒で、『ハムレット』はオランダの王家の悲劇だった。『ハムレット』に見られる王殺し、姦通、自殺、毒殺さえ、優雅な推理小説に思えるほどに「厄災の年」殺戮事件は陰惨だ。優れた理性的なリーダーが世に現れて、人間の尊厳をかかげ、理想的な統治を法に基づき執行しようというのに、民衆はたとえ愚鈍だろうと年幼かろうと、血すじとしての王を求めるのだ。そして知的な理想は、民衆になぶり殺され、その皮は剥がされ、肉がこそがれ、市場で売り捌かれるのだ。この現実!自己の中にエチカ=倫理を持ち得なければ、一神教の妄信的行為は人をして、かくまで惨虐に兄弟を殺し得るのだ。民衆が煽られた背景には、100年を超える宗教戦争、大航海時代の貿易がもたらす巨大な富と利権が絡む、秘密裏に結託した英仏のオランダ侵攻があった。煽られる民衆とは私に他ならない。何が真実かも見えず、小さな利益に汲々として。老いてどんな変化が心身に訪れ、どのように朽ちるのか、漠とした不安は予測される自然災害と捻り合いながら私の意識を昏くする。コロナは、ワクチンは、国家主権は、個人の人権は、少子高齢化は、経済は、パー券は、万博は、ひもじい思いをしている子どもたちは、インボイスは、リニアは、木原事件は、出稼ぎ男娼は、、、われら民衆はどうしたいのか、世界がどうあってほしいのか。デカルト:Cogito ergo sumスピノザ:Ego sum cogitans考えつつ存在する「スピノザは、総合的方法こそが哲学の真の方法であると考えた。」「定義、公理、定理、証明」ユークリッド幾何学原論、「エチカはこのような様式で書かれた」手の仕事を科す素描画家/アムステルダム/レンブラントレンズ職人/デルフト/フェルメール倫理的決断が理性を自立せしめるその名も『知性改善論』という自伝的著作。所有、官能、名誉の欲からどれだけ自由でいられるか、の考察。それを考えている間はそれから離れられるという発見精神がものを理解することが多くなるにつれて、同時に精神は、理解の道をいっそう容易にたどるための新しい道具を獲得していく真であることは公共的に共有されるとみたデカルトの道は科学へと進行し、共有されないとみたスピノザは、ある種秘教としての哲学は進んだのか?人間の本質は欲望悪魔のようなものは四角い円のようなものでありえないと分かるものに過ぎない。「どうすれば人間は、悪魔を仮定しようなどという考えが心をかすめもしない生き方ができるようになるか、それを考えようではないか。これこそが【エチカ】で開陳されるスピノザ哲学である。」神には外部がない神は永遠であって始まりも終わりもない。神は存在し、また作用するにあたって、自身の法則以外のなにものにも左右されない。全ては神の法則、すなわち、自然の法則に従って起こる。神は実際には、常に既に変状して存在している。「存在するすべての物は神の本性あるいは本質を一定の仕方で表現する」これはまさに大乗仏教的な思想ではないだろうか。人間精神とは身体を対象とする観念しかし、人間精神は身体を認識しない。精神が身体について認識するのは身体に起こることだけである。スピノザは動物どころか無機的な物質にも精神があると(程度の差こそあれ)みているキリスト教密教とか神秘思想のようでもあるが、観念に目を凝らしていけば矛盾なく成立する、のだろう。意識が陥る原因目的の転倒のメカニズム現れている意識の下の広大な無意識層について、フロイトに先駆けての考察自由な意志というものはない。感情の模倣喜び、悲しみと欲望の3つが基本的感情であり、こらの組み合わせによって全ての感情は説明される。同類と感じる者には、その者と似た感情を抱く。妬みは受動のモード、能動的に生きるにはどうするか。『エチカ』の中断エチカを中断し、『神学・政治論』を執筆しなければならなかった、時代背景序文での呼びかけ、来るべき哲学者にむけて。ものごとを自分で判断する自由、考えたいことを考える自由は誰も放棄することはできない。これは最大の自然の権利である。なぜ思想の統制を行なってはならないか。それが権力の自由にできるキャパシティを超えた目論見であり、それを目論む体制は暴力的にならざるを得ない。自然状態ならば人は意識を伴う衝動によって自然権を行使しているだけだが、契約が成立し法が存在するなら、行為のもたらす意識は法についての表象をもたらす。ここまで。エチカについて拙い反省を試み、短日の半分を費やした。経験を通して、つまり身体の変状を通した意識は、この世に悪も善もないことを理性に表象した。という言い方はできる?ただ悪い関係と良い関係はある。スピノザのいう能動的に思考し、生きるということは倫理の実践を必ずや伴うのだと理解する。欲望が私を存命させるが、理性はそれに意味を与えんとする。大いなる自然の現れの中で、客観を主体的に生きる、ことを常に意識する。
2023.12.19
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2023/12/17/日曜日/晴昨日とうとうサイチカさんのワークショップに参加できた。情報をキャッチした時には既に満席、という連続だったのだ。松陰神社前駅まで乗る世田谷線が大好き。このお店に立ち寄る気分が上がります。その線路の際、駅とは目と鼻の先に小さなニットのお店が不定期開店一番手前にあるコーナー的なお店は、ラトビアの大きなバスケットがお出迎え小さなスペースなので、参加は4名まだらしく、それでいつもすぐ満席になることが分かった。本日はルームシューズ作り。製作図は暮しの手帖今月号に掲載なので、それを購入して参加のこと。編み物苦手な編集者さんが頑張って編みながら、詳細に手順を載せてくれている、との楽屋話も。糸はイサガーのアランツイード手のきつい方7.ゆるい方6号を用いる。サイチカさんのショップ、糸と針にはイサガーの糸がたくさん揃っています。好みの糸を選び、ヤーンを糸巻きして、開始なんと、こんな方法があった!展開図である編み図をコピーし、立体模型をさささ、と見せて頂く。かわいいカップにルイボスティー、ほっこり休憩していたら。他のみなさまとのサイズ違いにアレ?と気づく私。6号のつもりでなんと!9号で編んでおりました(T-T)ロックのイヤミスΣ(゚д゚lll)もう半分以上時間を費やしてしまったので、解くことは諦めてアドバイスに従い、このまま編み進めて仕上げまでの手順を習うことに編みながら、フェルト化させて縮毛してもよいかもと考える。編み方を忘れない内にと、帰宅後に糸の分量を考慮して6号針で始めから編んでみる。大きさを比べると歴然。大きい方は可愛くない!そんなこんなで、やはり6号で。爪先まで到達してばたんきゅう。
2023.12.17
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2023/12/15/金曜日/曇り小雨静邨 ★初訪問千代田区12/15 ランチ訪問半カレー丼ともりそば 1000円先ず半カレー丼が。出汁で伸びたカレーには豚こま肉が数片、ルーはとろみが強く、蕎麦やらしいもの。日本のご飯によく合う。全体的に馴染客が多そうで地元で長く繁盛している様子が伺える。自家製石臼挽き東京二八蕎麦加盟店らしい。おお。久しぶりにお蕎麦にウズラ卵初めての紅葉下ろし添え、更に胡麻ダレも。蕎麦はとても美味しい。つゆは江戸前の、濃い甘口。蕎麦湯はさらさら。私的にはツユを濁らせたくないので、カレーにウズラ卵を落とす。うわ、美味しい。胡麻ダレのツユも混ぜずにこれのみお蕎麦をちょちょっと付けて、最後は蕎麦湯割りで頂く。神保町の、いかにも東京らしい蕎麦屋さん。ついでに さゝま に寄って和菓子3種を買う。一つはツレ、二つはアテクシ↑上から うす氷、柚子饅頭、冬ごもり和菓子は名前もうつくしい。
2023.12.15
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2023/12/14/木曜日/晴世田谷蕎麦 石原本店 ★初訪問世田谷区12/13 ランチ訪問日替わりもりそばと牡蠣の炊き込みご飯 1265円これは二八だけれど十割も扱いあり。人気店らしく2時頃伺ったけれどほぼ満席。蕎麦は細めだけれどコシも強くツユも旨い。オネギの量が多いけれど、ツユの量は少ない。よく冷水で締めてある。BGMがジャズ、という蕎麦こだわりの飲み屋的なお店。そのブームはいつ頃始まったのだろうか。これとは別にジャズを流さず、ひたすら求道的に蕎麦にこだわるお店もポツポツとある。お蕎麦に目覚めたのはこの数年なので、背景はよく分からない。清潔できっちり仕事をしているお店が好みではあるけれど、それぞれの個性が楽しめるのも良い。LINE友だちになれば百円クーポンがもらえる。ランチで使用させて頂きました。
2023.12.14
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2023/12/12/火曜日/雨のち晴知られざる未開の道はなを永遠に黙して永く永く無限に続く新聞記事で見つけたコンサートはタイトルが長すぎて覚えきれず、知人に伝えるのにマゴついた。ただただ伊藤野枝の名に呼ばれて会場へその内容は伊藤野枝とその同時代を生きた女性音楽家たちをめぐるコンサートとトークと銘打ったとおりのものだった。↑明日館へは目白駅から歩くことが多い。今回は徒歩時間の短い、慣れない池袋駅を下車した。メトロポリタン口に近いところでは光輝く広場が迎えてくれる。明日館の建物、その風景は都内建造物中で一番好きかもしれない。学校建築をフランクライドライトに設計依頼する、という驚き。当時の日本の文化度は世界でも先進的で優れていたのだはなかろうか。しかもこれが一私立学校の学び舎なのだ。垂涎、自由学園。伊藤野枝は1895年生まれ、1923年没。自然死ではない、関東大震災の大混乱に乗じて憲兵大尉甘粕正彦に殺害されたのだ。未だ20代であった。ライトの設計監督によって二代目帝国ホテルが披露されたのはまさに関東大震災のその日のこと。百年の来し方を瞑目せずにいられない。今年、まさに9月1日、の帝国ホテル百年事業のランチに出かける前には映画福田村事件を観た。未曾有の災害に、社会主義者も朝鮮人も癩病者も被差別者も新聞報道も転倒した、させられた、ことを映画は鋭く描写していた。軍部の権力が勃興し、自由や権利は後退した。圧倒的武力の前で、徒手空拳の私たちは「壁にぶつけられる卵」のように無力だ。今宵、百年前に立ち戻り、伊藤野枝の激しい生涯を野枝と同時代の日本女性音楽家による3曲、日本の語りに即した楽器琵琶のための新曲が披露された。野枝に捧げる琵琶の作曲及び企画はフランチェスカ・レロイという英国人の若い女性音楽家だ。会場は断じて自由学園でなければならないだろう。学園の創立者、羽仁もと子は当人によれば、日本最初の女性新聞記者、なのだ。学園はヨハネ福音書の「真理はあなたたちを自由にする」から名付けられたという。それは震災の2年前のことだった。あなたたちには、男だけでなく、女も子どもも、世界中の人が含まれる、ということを感覚的に身体的に把握できない男たちが制御する当時の日本で、豊かな才能、思想を変節することなく伸びやかに歌い切った女性作曲家、すなわち幸田延/ ヴァイオリンソナタ第一番変ホ長調外山道子/ 日本民謡による組曲 〈子守唄〉〈追分〉〈籾引歌〉吉田隆子/お百度詣の代表作が演奏された。西洋音楽受容の幸田延それに対して日本のオリジナルを問うた外山道子社会や環境音楽を見据えた吉田隆子重なりながら展開される音楽の喜びが披露された。演奏はヴァイオリン、吉田薫子ピアノ、前田朱音二人の呼吸はぴったり、吉田さんの繊細な音の響きは美しいだけでなく芯を感じさせた。これを英国人女性が見せてくれた、なんだか日本の女性を勇気づけてくれているような音楽会幸田延の第二楽章辺り、涙ぐみそうになった。私たちの賢明な選択がきっと世の中を明るく温かいものにしていく、と歌っていた。こんなステキな女性たちが全く初めての道を勇気を持って一歩踏み出していたよ、百年前に、と。↓来年2月、伊藤野枝の映画が公開される。レロイさんは、瀬戸内寂聴の『美は乱調にあり』を読んで伊藤野枝に強く関心を抱いたという。瀬戸内寂聴は震災の前年1922年の生まれ、百年を超えて生き今年亡くなられた。合掌。
2023.12.12
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2023/12/11/月曜日/政局キックバックがにぎにぎしい曇天ここまで編んでストップ。というのもメインの糸の状態がやはり納得いかず。家人からもきちんとクレームするべきだ、双方にとってそれが良いことなのだとエンパワメントされる始末なのだった。それやこれやで十日ばかり放置する。ほぼ日さんとのやりとりは最初はうまく噛み合わずようやくに納得して落ち着いたのは、メインの糸の交換、というもの。当初はロットが違えば色が変わるとか、未使用分の糸の交換を提示されたが次第に上の結論に至った。そんなやり取りの中、私も今まで編んだ部分を全て解くことを覚悟した。ツレの入院先、京都弾丸も重なり目まぐるしさもほどほどにならないかしらん。そうしこうしている内に届いたスペアの糸。↓上の巻。最初のキット糸は下の巻画像からは認めにくいかも、だけど。糸端のコンディションや巻糸小口のコンディションからも余りに状態が違うではないか。キットの糸はまるで解いた糸の巻き直し、という印象、まるで中古品である。スペアの巻は、後ろ身頃分を既に使用したキットの巻よりも量が少なく見えるのだが、容量を測ると細いスペア糸の方が60gほど重いのである。スペアの糸は艶やかでしっかりしている。編み地の表情が異なると予測され、後ろ身頃裾のゴム編み残り部分をスペアの糸を用いることはできず、ボワンと膨らんでいるキットの糸で編み切った。編んだ部分を解くことは先に諦める。アンゴラという糸の性質かもしれないけれど、まるで使用前使用後状況を二つの巻糸で見てしまったために、これはムリかもと判断した結果。何度かのメールのやり取りの結果、納得した落としどころではあったが、三國さんのキットには手を出し辛い、という印象が残った。糸の製作者とニットデザイナーがダイレクトにやり取りできない仕組みが、手編み愛好者には向かないと思う。大きな株式会社が間に入る事業とは思えない。比較も兼ねて、大好きなニット作家のサイチカさんから購入しようと考えてインスタ見たら、いいなぁと眺めていたソルドアウトのプルオーバーが再開、のタイミング♬
2023.12.11
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2023/12/10/汗ばむ陽気〈DATA〉著者 三國万里子発行所 新潮社2022年9月30日 発行2022年12月20日 4刷〈私的読書メーター〉〈タイトルのイメージとは随分異なる。作者であるニット作家の三國さんがどんなきっかけで編み物と出会い、デザインし、実際にどんな作品に結実したか、そんな回顧が作品と共に展じられるのかなあと妄想していたので。表紙の人形。素材である木とマッチングしていてとてもよい。人形はお顔が命?メムリンク彷彿の禁欲的な求道的な堅さが私好み。三國さんによるカーディガンもしっくり馴染んでいる。ポングラッツ人形も奥さまが草木染めした毛糸で編まれた衣服でそれが木彫の顔とこの上なくよい取り合いだったなあ、と思い出した。〉本書で一番心惹かれたのが、Sasha Luneva さんの木彫りのこの人形。って、だって彼女の作品はこの人形に着せたミニチュアカーディガンくらい。随分前に彼女の編み物本を買い、その中でも和風ウロコ紋様のミトンが気に入り何枚か編んだ。他にも作品を見て想像しながらボレロも編んだ。そうしてキットを「ほぼ日」から取り寄せた。取り寄せたキットの編み方図。作り目=キャストオンは、その手法の指定が無い。作り目はおろそかにできない、ということを最近ようやく理解するようになった。デザインや糸の個性に相応しい作り目の手法が本当に豊富にある。それらの技術は考案した人からその知合いへと次々とリレーされ、改良されて、みなの集合知になって来た歴史そのものなのだ。どんな作り目を選択するのか。その集合知からもっとも相応しい一つを最初の作り手が決裁するものなのだ。と思うのだ。これが無いことの頼りなさ。というものを感じた。思いかえせば、インディ意識の高い編み物仲間は、三國万里子さんのデザインを求める人が少ないように感じる。言葉で直接聞いた訳ではないけれど。楽しく編めればそれでよし、なのではあるけれど。デザインが好みならそれでよし、かもしれないけどもやもやとしてしまう。
2023.12.10
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2023/12/08/金曜日/陽光眩しい大寒〈DATA〉著者 ウィリアム・シェイクスピア訳者 木下順二発行所 岩波書店1997年9月16日 第1刷発行2021年7月5日 第24刷発行〈私的読書メーター〉〈ある台詞が放たれるや登壇する人物。異なる話題なのに台詞内容はその人物の内実や未来を暗示している、とシェイクスピア劇を観ていて感じたことがある。リエゾン視覚化?木下順二氏の後書きにその点が触れられていた。大海の水と洗面器一杯の水の対比や王が身にする衣装の比喩の指摘など改めてなるほどなあ!魔女的存在はマクベス自身気づいてない自分の、否、人間の地金が独特な気候風土の中でホログラム化した、の印象強まる。魔女裁判の時代に沙翁のメタ認知、木下氏のいう今日的マクベスが時代に符合し過ぎ、かの政治家にこの台詞ぴったりとは。〉木下訳の言葉のノリは江戸っ子伝法な、というか石原裕次郎の若い頃の東京ことばはきっとこんな、みたいな勢い。しかし下品に落ちることはないのが氏の持ち味。翻訳って面白いのねえ。戯曲って面白いねぇ。時代がかった言い回し、宗教的な了解の引用、語られれば即ち現実という即妙、なんぞはシェイクスピア劇のドラマツルギーそんな緊迫やスピード。それが会話一つ一つに欠損なく幕が降りるまで一貫して流れる。素人の私にも感じられる木下訳の上質感。こんな台詞で聞かせられれば、換骨奪胎、時もところも変えて戦後間もない日本の、仁義なき、大企業出世闘争物語にもなりうると感じた。言葉ってすごい。話し言葉って。さて。ヒースで魔女に初めて出会ったとき、マクベスは同輩バンクォーと共に在った。それは彼らには予期せぬ遭遇だった。そそのかす魔女にマクベスの心は千々に乱れるが、バンクォーは冷静であった。再び魔女に会ったとき、マクベスは一人であった。しかも自ら望んで会いに行った。魔女と人間が出会うために、また預言と幻影を得るために、あり得ない種々を大鍋のるつぼに混ぜ入れる、かの儀式。そのナンセンスなごった煮。マクベスは人間界では悲劇だが、転倒した魔女界からは滑稽な見ものだったのかも知れぬという惨劇。レイディマクベスの落差の振り幅は人間界を超えているようにさえ感じる。あのような認識を生身の人間は長時間持ち堪えることはできない故の狂い死にの結末なのだろう。病膏肓に至った妻に効かせる薬をマクベスが叫ぶ。「大黄でもセンナでも」大黄は漢方薬、これらは女性の便秘薬に用いられる。最近、丁先生の対談読んだところなのだ。過剰なもの、停滞したものの排出。そっか。断捨離だ!世のレイディのみなみなさま。塵は塵に 灰は灰に
2023.12.08
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2023/12/06/水曜日/雨のち晴うむ。我が家からは多摩川越えて、神田川越えて、隅田川越えてやって来たのだ江戸川。とおい、とても。うらうらと陽光届く土手の空のまあ、どこまでも広いはるかさよ。その土手の緑がお日様の光を呼吸している、そんな様子が窓いっぱいに輝いているげんげ工房5日前の予約とあった。第3、4週の水木金土とあった。お茶とお菓子付きとあった。10時から3時までとあった。幾つかを全て取り払い、ヒンメリを教えていただいた。お昼をどこかで買って伺いますという私にマクロビランチと息子さん手製オニオンスープとトマトエリンギひき肉パスタまで用意くださった。それに有機農法ワインも!話がどんどん弾んだ。話があちこち飛んだ。共通の知り合い、共通の考え方が重なり積もる。工房を主催する恵津子さんは小学生の先生を定年まで全うして、その後5年間教師指導官を務め、退任された。3人の息子さんを産み育て。全給食の時代、マクロビ弁当を持たせ。↑左の本が一人で作るのに役立ちそうだった。夏休みには平和や原発、環境人権、パーマネントカルチャー問題に絡む世界中のカンファレンス、見学、学習会に参加してきたという。いわゆる観光旅行はしたことがないのだとか。そして、自宅の一部を地域に開放し、幼児から高齢者まで、アート手仕事を教えながら社会問題への発言や上映会、哲学カフェも開催する。こんな場所があるってすごいことだ。恵津子さんだからできるのだ。↓大麦はご友人の育てたものとか。市販の下の麦と色がまるで違う。濃淡があり、あるものはまさに金色に輝く。我が家からは往復5時間。それでもまた訪ねたい。恵津子さんに会いに。そんなに長く学校の先生をなさっていたら、記憶に強く残る生徒さんもいるでしょうね?と尋ねたらぱっと顔を輝かせ子どもってすごいですよね!とおっしゃった。すべての子どもがかけがえがない宝なのだ、彼らに育てられてきたのだ言外にそう言ってられるように感じた。その一言の中に出会った全ての子どもの顔がうかびあがるかのように。そうしてヒンメリが出来上がった。我が家に光が灯る、金色麦の。
2023.12.06
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2023/12/05/火曜日/家にいる日は曇天でも好〈DATA〉著者 ウィリアム・シェイクスピア訳者 石井美樹子発行所 河田書房新社2021年5月20日 初版印刷2021年5月30日 初版発行〈私的読書メーター〉〈同じ翻訳テキスト再読。あらら読むたび新た。2年前の私は今の私ではないことの証明か。先日の初冬が本日は小夏。今どきの天候のように落ち着かぬマクベスが心情。ヒースに現れた三人の魔女にたぶらかされ夫人に油を注がれ、忠臣マクベスは王を殺害し、側近に罪を被せた上で彼らも討つ。さもさも忠君義憤の二枚舌。悪業がばれれば王殺し、の恐怖に彼の剣は次々と血塗られる。死人に口なし。死者の思いはマクベスの独白に、彼の幻視に、大地の空気に織り込まれマクベスという人間を震わせる。或いは、過去から未来から三人の魔女の姿を結ばせる。〉問題の fair is foul, foul is fair. 石井訳では 晴れは曇り、曇りは晴れこういう訳は初めて。きれいはきたない、が慣れ染めている。スコットランドやアイルランドの変わりやすい天候は、短日滞在の私も経験している。一日の中に晴れも曇天も雨も夏も冬もあるような日には「fair is foul, foul is fair. 」とも確かに言いたくなるだろう。それに連動するマクベス登壇の最初の台詞を「こんなに天気が悪いのに戦いに勝ち、こんなに良い日は初めてだ。」と訳している。これはどうか。救いようもなく人殺しに堕していく主人公マクベスの第一声とするには物足りない。これから先のマクベスの運命が織り込まれたものになるにはどうすべきなのか。魔術によって、「バーナムの森がダンシネンの城にやって来るまで」、また「女から生まれた」者によってはマクベスは滅ぼせない。本書訳では女から ではなく女の股から、と表現される。マクベスを討ち取るマクダフの産まれた経緯からするとその方が整合性も高く、すっきりする。この言い回しについては、後書きにシェイクスピア時代のイギリス国教会埋葬式の『共通祈禱書』から次の引用がある。「女から生まれた者が生きるのはつかのま、人生は悲惨に満ちている。…花のように伐られ、やがて影のように消える」OED Oxford English Dictionary を駆使し、幅広くキリスト教研究も重ねている訳者の努力に敬意。訳者が『マクベス』の主題は二律背反の二枚舌、と見る歴史背景に、議事堂爆破計画未遂事件があったという。これぞ王殺しとテロを目論む事件だった。カソリック神父ガーネットの『二枚舌の論考』は、英国で締め付けのきつくなったカソリック信者が生き延びる方便として書かれ、二枚舌論が巷間、論議の的となり、社会現象となったという。事件の真相は、カソリックの根絶やしを図った英国王の最側近である国務長官のでっち上げ、というのががまことしやかだ。盧溝橋事件であるか。事実、この事件を機に英国のカソリック教徒への差別と迫害の歴史が始まる。とどのつまり誰が益したか。歴史はそこからよく見えて来る。宗教と政治の権力闘争の17世紀初頭英国、大航海時代の富が偏在しはじめたその時代。大資本家時代の幕開けに。11世紀のスコットランドを舞台に、魔術的二律背反の枠組みの中に、二枚舌のマクベスなる臆病な残忍な偽の王をいっとき現出させ、結果、人間の留まるところを知らない欲望を裁断する。マクダフのいう自由はどこまで有効なのか。そんな問いも含み幕が降りる。バーナムの森は動いた。女の股から生まれなかった漢がいた。この二律背反はどうか。動く森バーナム。トールキン『指輪物語』のエントはこれが源泉か。お釈迦さまは母である王妃が花園で咲く花に手を伸ばした時、その脇から生まれ出て歩いたのだった。聖王の統べる古い秩序世界が、サカシマに破壊された。それは二枚舌を繰るニセの王だった。二律背反に符合した新たな勢力はこれを討伐した。穏やかな眠りが再びもたらされた。しかし、fair is foul, foul is fair. と見据えた魔女らは杳としてその行方が知れぬ。ヒースに忽然と姿を現すか、我らの時代に。
2023.12.05
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2023/12/04/月曜日/快晴白州手打ち蕎麦 くぼ田白州町 台ヶ原天もり十割蕎麦 1950円二八+小天丼 1750円ということでやっぱり外食の時にはツイお蕎麦。平日のお昼ちょっと前なのに並び待ち。外に並んでいても、中に記入ボードがあるのです。二八と比べるとやはり十割蕎麦が断然お蕎麦そのものの魅力を放つ。ここのツユはバランスが取れている。天ぷらは衣がやや重い。この蕎麦屋には別の訳もあって寄り道している。愛犬が亡くなる一ヶ月前の昨年8月に、お店の入り口でレオを暑さしのぎさせていただいた。大人しく待てるようならどうぞ、とのことだった。レオはとても大人しかった。未だ知り得なかったけれど、その頃から悪性のリンパ腫に犯され始めていたのだ。この蕎麦屋の、この場所に、一年四ヶ月前、確かにレオはここにいた。ケージの中で静かに私たちの食事が終えるのを待っていた。新蕎麦は甘くて少し喉につかえる、のだ。
2023.12.04
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2023/12/03/日曜日/山は寒いが好天満月庵北杜市武川町蕎麦と炊き込みご飯 ¥1000半年ぶりくらいかな、須玉から甲州街道を少し戻った辺り、右手にある満月庵本日のお蕎麦は、この武川町で、お店のご主人←かわいい元気な女性←が育てた常陸秋蕎麦の実を用いた二八。初めての試みなのだとか。しかも本日が初日。初の初の新蕎麦!小さな畠につき2、3日で使い終わる分量らしい。同時に収穫の山ワサビ=ホースラディッシュも添えられて。凄い巡り合わせでお蕎麦が頂けた。感謝、感謝。常陸秋蕎麦らしい淡い緑色先ず山ワサビと一緒に口に運べば蕎麦の強い甘さにびっくり。水分多めに含んだ蕎麦は瑞々しく、身体内部からの清流を感じるよう。ご主人さま、あとはツユの出汁をもう一踏ん張り。いやいや、この蕎麦は塩が良いかも。炊き込みご飯がまた、実家で食べるような慈愛溢れるお味。ごちそうさまでした!↓同行のレオぽんも他にお客さんがいないとあって三味線演奏してくれる。窓の向こうには富士山が遠く臨めるのだった。
2023.12.03
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2023/12/01/金曜日/好天手打蕎麦 ふじや新宿区十割蕎麦 ¥980月に少なくても一度は訪れる、わたし的蕎麦のスタンダード店。わさびの量がたっぷりあるのも嬉しい。しばらくわさびだけで頂き、ツユを使う。なので、割と多めにツユが残る。こちらの蕎麦湯、ちょっと粘度が強い。もう少し緩く、熱くしてくれるといいな。
2023.12.01
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2023/11/29/水曜日/温かい初冬10月28から11月18日の3週間の間に、どうしたものか濱田庄司、河井寛次郎、柳宗悦の旧居を連続して訪ねた。日本民藝館以外はそこが第一の目的ではなく、付随しての見学だったが案外それら御三人の住まいが、心に沁み込むこと大だった。かつてそこに在り、その空気を動かし、影を刻んだ姿をぼんやり空想すると、気配はいよいよ濃密になる。その気配の色合いにも御三人の個性は立つ。▼濱田庄司旧居素晴らしい茅葺きの、堂々とした農家。心の故郷ともいえるような益子の風景と住まい。濱田庄司の、昨日は居たけど今日は留守、明日はどこなと出かけてます、の意の揮毫らしき一枚実は庵の奥深く、ひたすら土をこね土の声を聞いている気配濃厚だ。ここは土地の風景が格別素晴らしい。景色が魂を潤す。▼河井寛次郎旧居↑思索のためか、二畳の離れ田舎の好々爺、元先生の住まいのような風情がある。重さと軽さが同居している。ちょいと足を伸ばせば祇園、先斗町の町中に一つの宇宙がまろくある、という印象。禅問答のようなインスピレーションの書が多々。好きなのが、手霊足魂 の四字柳は紋様のための紋様を嫌ったそうだが、河井寛次郎は手を彫り、手を描いて紋様に昇華している。↑手の紋様。他にも関節毎に球に近いような作品もある。右は五世井上八千代氏の手。あ、河井寛次郎の手だ、と驚く。器の初源、掌。▼柳宗悦旧居↑日本民藝館玄関扉ガラス面に映る旧居2階豪農の長屋門は、栃木日光街道沿いにあったという。徳川家代々が目にもしたろう。同じ栃木でも濱田庄司の参考館辺りとは異なり、風格とか威厳が限りなく権力というものに近づいているような。そのあまりの重厚感は、瓦に用いられている大谷石が発する。しかしながら玄関土間にも大谷石が敷かれていて、頭の上と足の下が同素材というケレン味内部空間もその長屋門に同調するように重い。黒光りの木材は、長年囲炉裏で炙られた色であったとしても私には重か感じられる。ほっと息が漏れるのは民藝館玄関扉の白木の肌合い。その軽さと長年手に触られ練れた明るみ。畳面や障子、和紙、竹。できる限り素が、私には好ましい。柳宗悦旧居の、日本民藝館西館からの帰途、小さなギャラリーでレードルを求める。↑竹俣勇壱作/素材ステンレス型あり/仕上げコタタキ工業製品+手工芸 シン民藝?大皿の汁ものの取り分けに重宝している。
2023.11.29
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2023/11/25/土曜日/いきなり昨日の半分の気温11月2週目頃から取り組み始めたキットのヨークフォレストグリーンと命名されたメインカラーの糸が途中でぷっつり切れる災難に遭いながらもキャリーオン。襟周りで糸つぎしているので肌への触りがきになるけれど、襟は後で折り返す指定なので、まぁ何とかクリアするでしょう。21日火曜日 ここまで編み進み、大丈夫かフォレストグリーン。ああ、やっぱり。事故のようにぷっつりと。同じ位置で2回。糸が切れている。何か原因があると思われるB級糸かと思う。さすがに問題であろう。ここまで編むと愛着が湧いて、返品をする気にはなれないけれど事実をお伝えしよう、発行主体の株式会社ほぼ日さんにも価値ある情報と考えます。あー、アンゴラの毛が着ているものを色まぶししながら昨夜もがんばりましたー。ヨーク部分あと少し。↓先日京都街角のギャラリーで見たニット。お、ギャップ糸多色遣いの参考品となります。
2023.11.25
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2023/11/24/金曜日/インディアンサマー市比賣神社の真名井の水が、確かに携行ボトルに入っている先週金曜日。↑稲荷神社も同祀されている。お稲荷さんは秦氏の祖先を祀るとか。京都は古来秦氏の所領地朝は京都にいたのが夢幻の如く、午後は水道橋のお教室で、ニットを編んでいるのだった。本日のお題は、最新刊毛糸だまに案内されている、小さなレース編みのようなピースと、クロシェで星を編む、というもの。↓左は私の編んだもの短めに仕上げた。こんな小さなトライアルでも先生のようにクリアで目が揃うようには編めない。繰り返し編むのみ、である。ああ。お星さまも編み間違えて、小さなドワーフに変え。本日習ったモチーフをどんなふうに活かせるかな、わくわく(^^)
2023.11.24
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2023/11/23/木曜日/早朝の雨〈DATA〉著者 坂田和實 尾久彰三 山口信博発行所 新潮社とんぼの本2008年5月20日 発行〈私的読書メーター〉〈民藝館へ2度訪問の谷間で読む。「とんぼの本」って気楽なガイドブック、の印象だったがいやいや。どうしてどうして、予定調和なき坂田和實氏と尾久彰三氏とのやりとりの迫力に読む私も痛みを感じるほど。古道具坂田は閉店。遂に訪ねることができなかったがその道でつとに高名で彼の元から民藝が軽やかに広がったように感じられる。日本民藝館即ち柳のチョイスを坂田好みチョイスした品々を鼎談するのだが、鈴木大拙の名は出ずともやがてその思想に環流する。ように思う。千宗屋「民藝と茶の湯はある意味同じ問題を孕む仲の悪い兄弟」、包摂平和祈念〉柳宗悦の御伴侶が声楽家であったことが、柳宗悦の欠けたるところを補って余りあるように思った。即ち、ものの美は上々。その一方で音楽が日常に溢れていたこと。演奏されるその時のみに立ち現れ消える一回性の美、だ。しかも人間の声の。柳兼子さんは当時、声楽の神さまとまで称され、ドイツ留学の折のベルリンリサイタルも大好評を得たという、正真正銘の芸術のミューズだ。旧居の図面では、民藝館側に音楽室が大きく取られている。軍歌は強要されてもそれを拒み、柳宗悦と共に半島に渡り、日本の圧政を非難しながら当地の文化を守った。本書に寄って知ったが、空襲の火の手がすぐ先まで迫った時、オロオロする柳宗悦を横に建物に水を撒きかけ防災に奮闘したという。火の手は手前で奇跡的に消えた。後年、自宅と民藝館は米軍の攻撃対象外指定であったことを夫妻は知る。敗戦間も無い国破れた風景。亡失の男が幼い娘と二人で、導かれるようにこの無傷の建物を訪れた。建物に入ると娘は何故か赤とんぼを歌いだす。遅れてそれに合わせ美しい声で唱和する女性の声。それは兼子さんだったろう、という思い出がとてもうつくしい。兼子さんは経済的にも柳を支え、晩年まで一線で活躍した。柳宗悦の見る目は人間においてもかくも。彼女を主体にしたストーリーに出会いたいもの。
2023.11.23
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2023/11/22/水曜日/晩秋日和◼️手打ちそば 大川や★初訪問千代田区せいろ大盛り 1200円+カキ酢 880円お昼は2時半までとあるけれど、2時かラストオーダーらしく、2時前到着のぎりぎりセーフ。せいろの蕎麦は何gかと聞くと110gで大盛り150gとのこと。私の適量130〜140には帯に短し襷に…仕方ない。大盛り発注。「海老が売り切れましたが、牡蠣なら天ぷらできます」、の牡蠣に鋭く反応。今シーズン初めての牡蠣!やはり生で頂きたい。アルコール無しだけど酢牡蠣もお願いする。紅葉下ろしの赤、食用菊の黄色、ワカメの深緑アサツキの緑、器との彩りもよい。先付けの酢牡蠣が終わる頃に蕎麦新蕎麦の甘味、蕎麦のヌメリなども感じる。香りはそこまで来ないような?ツユ、私好みのカツオ強めで旨し。ただ山葵がもうちょっとほしかった、と伝えると「今年の天候で不作の山葵の高騰が」と申し訳なさそうに。ここの山葵はじんわり丁寧に下ろしていることがよく分かる。山葵と蕎麦の甘みの清涼感がたまらぬ。十割かと思いきや、二八とのこと。好い蕎麦屋さん。
2023.11.22
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2023/11/21/火曜日/穏やかな日和〈DATA〉 編者 河井寛次郎記念館発行所 講談社講談社カルチャーブックス1291998年10月5日 第一刷発行〈私的読書メーター〉〈耳目に届いていても実は何一つ知らなかった。そんな事ごとの山に分け入り、丹念に葉裏まで確かめながら何事かを感じ考え糧にして生きていく「暮らしが仕事」になればなぁ!天才寛次郎は、土を捏ねてもロクロ回しも釉薬研究、上手の中国、李朝の写しにも遺憾無く才能を発揮した。当時柳宗悦とは誌上議論がぶつかり不仲だった。京都疎開中の柳宅を訪ねようと後輩濱田庄司に促され、渋々の体で訪ねた先で柳の木喰仏に遭遇する。寛次郎の魂消た反応をみて一瞬の内に彼らは氷解する。晩年民藝のその先へ全く自由になる作品群は岡本太郎のエネルギーの如く〉同じ講談社の自然科学系ブルーバックスに対応するのか、人文系カルチャーブックス。シリーズ発刊の言葉は野間佐和子氏。「新しい時代において、私たちがなすべきことは、「物質文明」の追求ではなくて、「精神文化」の充実を図ることであり、国際化がますます進む現代社会において必要とされるのは、ビジネスのことだけではなく、自国、他国の文化を理解することです。…」経済大国も今は昔。インドや韓国にも抜かれそうな具合で、貧困層は3度のご飯が頂けない一方、世界二位の金持ち者数とか?ただし2021年の円レートらしいけれど。いつの間にか、ほんとに歪な国になったもんだ。「物質文明」はお金がなくちゃ対応不能でしょうが。「精神文化」ならいつでも対応可能。世界のトレンドに即しているなあ、わがニッポンあ、金持ちが世界二位ほどいるんだっけ。私とは縁もゆかりも無いからツイよその国のように思う。貧しいことは恥ずかしいことでは無い。恥ずかしいのは人間の品位を貶める行為だ。私の親はそのように子の成長を促したけれど、今になって周囲を見回すとそれは少数派だったかもしれない。バブル以降の世にあって、隔世の感がある価値観ではあるけれど、それが私の「美の標準」だ。たまにその標準を持ち合わせ生きる人を見つけてはとても嬉しく心が軽くなる。河井寛次郎もそのようなひとの一人と確信する。
2023.11.21
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2023/11/20/月曜日/晴れるらし弾丸京都の最大目的はこれ↓東京の予約は全て空振りですっかり諦めていたところに、京都公演を知る。冗談半分に申し込んだら、三つの内の一つが、なんと当選!行くしかない。芝居の日程だけは縦にも横にも動かせぬ〜翌日午後イチで水道橋に居なくてはならない。そんなこんなで弾丸旅芝居のはねた後のお楽しみ、前回外したおばんざい屋さんはその夜は急なお休み。当日行き当たりのめぼしいところは予約のみ。四条辺りはそんな風なのね、ふらりが楽しみなのに。高瀬川沿いに小さなおばんざい屋さんを見つけ落ち着く。静かなお店でお腹もほっこり。翌朝のお散歩でお水を頂きに円やかな美味しいお水をありがとうございます。緩急ありて車上のひとに。↓帰りの富士京都駅の周囲は何しろ大きなトランク、スーツケース組がごった返す熱気、東京駅では働く人7割目のわっしょい混雑に気も遠く。怒涛の人波に押され、水道橋駅。圧倒的若者群と共に吐き出され、よろよろと月イチのN先生クラスへそれでもの遅刻。レイディマクベスについてしばらく持ちこたえて味わいたい。
2023.11.20
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2023/11/19/日曜日/うららかな晴天↓作業場に続く庭に出る前に鏡が掛けてある。心遣いの。↓故郷有志のみなさんが贈った竣工祝いの球体石は寛次郎所望のカタチ↓素焼き窯の前に、元作業場の所にも小ぶりの椅子お国柄も素材も違うけれど調和している。↑左の室はロクロを引く部屋、右は土コネの間だったか。手前には素焼き窯が設置されている。↓素焼き窯↓この造形そのものが神聖だ。↓地域の工人と共有したという登窯↓後期作品群↓中期作品群↓初期作品群↑左下、最初期作品↓晩年の頃↓暮らしの中に戒をもつことの大切さ。ましょう、の繰り返しが柔らかくかつ鍛錬された意識を伝えます。↓またおこしやす。草花も作品も生き物もそのように私に語りかける。
2023.11.19
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2023/11/18/土曜日/風あるも晴れ金曜日の朝、東京目指す新幹線ひかり米原は曇り、千代田区は土砂降りの様子今回のタンカン京都 のツインピークスの一つ。それは 河井寛次郎記念館佇まいのその静かな表に、よもや急な休館ではなかろうかと恐る恐る重め格子戸を引く。あ、開いた。入れる。やれ嬉しや。↓吹き抜けの、炉のある応接の間には小さな家のような家具のツマ側に火伏せの神棚か?この吊り戸棚をもう少しゆっくり見てくればよかった。ここにも火伏せを祀る?方角は登窯ではなかろうか。屋根付き家具南面と囲炉裏↓囲炉裏の隅の意匠。火、の文字が見える。↓応接の間。三本脚の椅子と不思議なオブジェはストーブだろうか?↓ウスのイス階段家具の手摺り?握り玉↓2階階段ホール。どことなく日本民藝館のような↓卓のテクスチャー↓階段ホールの出窓風↓ホールにつながる、上座敷き。小上がり床になっている。素晴らしい母子像。寛次郎作と思われる。↓お琴が立て掛けてあったと思う。お嬢さんの部屋かしら、青のガラス花瓶蓋付き作品の配列↑手考足思
2023.11.18
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2023/11/17/金曜日/朝は小雨昨日出発の新横浜は良いお天気今回の京都弾丸一泊は、会員にはなったけれど一回しか使ってない大人の休日倶楽部を利用して、と思いきや。これは西方面にはご利益はさっぱり、だった。というか。2割お得で使えると宣伝の、新幹線はひかり、こだま。のぞみには適用されない。これならJR東海ネット早割がお得でした。反省。弾丸から濁点取ってタンカン、くらいの勢いで列車の人となる。まあ、行きも帰りも富士山ロケーションを考慮頂いたのでヨシとする。ここ最近新幹線から拝めなかった富士山がくっきりと。それから。伊吹山。ひょっとして違う?でも私はいつもこれを見るとあー伊吹山って思うのだ。間も無く琵琶湖の南端を過ぎ、トンネル出ると京都なの、である。京都弾丸の目的とは別に、せっかくだから先ず行こうと考えたのが、怪談和尚三木住職の蓮久寺。↓大宮通りの立体歩道橋から南以外を見回す。京都の良さは街中からも山が見えること。山の姿でオリエンテーションが認識しやすい。蓮久寺へは地下鉄五条駅を降りて15分ほど歩く。お寺のある通り入り口にはおや、三喜という名のお好み焼きやさんが。あらー本当にまっかな山門が。高名な花魁の寄贈と聞くけれど、さすがに歳月を経ています。↓なかなかお商売上手お守りが欲しくてやって来ましたが、とてもお忙しいらしく、土日以外はお守りも対応しないとはびっくりです。それでも近しい所にいらっしゃいます、大黒さま大雲住職の夢枕に何度も現れ、今日の盛運を授けたという。福々しいお姿でございます。お仲間も続々とお揃いで↓本堂は既に完成全体は年末までには完成らしい。おみくじを引きました。半吉(~_~;) 確かに。一見さんではお守りも頂けぬ京モードをしみじみ感じましてござります。滞在時間は短し、いそげや先に。角を回ればはや、住之江につきにけぇり〜街を歩けば神社仏閣に当たります。
2023.11.17
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2023/11/16/木曜日/朝は快晴蕎麦の実よしむら京都市中京区本日膳 1600円本日はぐーんと遠くまでやって来た。京都ならうどんでしょ、と言いたいところだけど京都でも旨い蕎麦やに当たりたい。一応評価を気にしてやって来たのが五条烏丸のよしむらさん。あー、お店が見えたあたりから観光客向けなのかなぁ、と引いてしまうがとにかく食べてみるまでは結論は出せない。京都はちょー少ないお馴染みさんとその他観光客で回ってるところだしねえ。お店の前にはここで並び待ちください、みたいな指示があったのだけれど、お昼前はその姿もなくすんなり入れる。メニューから本日膳を選択、お蕎麦を十割にしてもらう。お蕎麦は常陸秋蕎麦とのこと。わざわざ沖縄のお塩も添えてサービス。ありがとう意外なことに京都弁が周囲から聞こえる、ということは在住の方も結構ランチしに来ているのかな?十割蕎麦そのものは美味しく頂きましたが、温かいとろみ蕎麦がダメ。蕎麦そのものの美味しさが生きない感じ、、あと、木葉丼てずっと油揚げとネギかと思っていたが当店では卵とかまぼこでした。お漬物はとても美味しい。一階に降りてお勘定する頃には観光客らしき集団がわっさと混み合っていた。↓ここもチェックしてたのだけど、ここまで到達する前に空腹に(~_~;)
2023.11.16
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2023/11/15/水曜日/最高気温14°曇天浅草橋界隈は旨い蕎麦やが分散している。張り切ってさかき にやって来たが、水木休店(T-T)でも 分散の土地の良さ。他にも寄りたいところあり。手打ちそばと海鮮と鴨 和仁 浅草橋店★初訪問ランチセット 十割蕎麦+天丼¥1400↓店名が長い。そうそう、和仁で良くない?蕎麦やを訪ね、歩き回り空腹で、天丼によろめく。入り口に 新蕎麦 の貼り紙の白さが嬉しいねぇお蕎麦を十割に指定しても値段がそのまま1400円。デザートも付いて。お香こ以外の一品も付いて!ありがたい。肝心のお蕎麦も甘味が強く香る。コシが強く咬みごたえ十分。天つゆは濃いめ甘口、海老がぷるる。イカに茄子、さつま芋。ごはん粒はしっかり。蕎麦のつゆはカツオがやや負け?昆布勝ちかな。江戸らしい濃さ。次回は粗挽き蕎麦食べようかな。でもその日によって支度がない時もあるみたい。ご馳走様でした!↓ああ新蕎麦
2023.11.15
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2023/11/14/火曜日/小春日和↓10月末に届いた手編みキット mizudoriお高いので躊躇しつつも、自分へのクリスマスプレゼントなんぞと弁解を重ねて発注した。しばらく7号とか8号で編んでいたので、細い針はもはや懐かしささえ感じるこの頃。アルバイト仕事は決算の山場を越えて、心底ほっと緩む。さあ、新しく取組むときが来たとばかり気分も上向く。ゲージを取らずにダイビングしてしまった首周り。え!メインの緑の糸が途中でぷつりと切れているではないか。仕方ない。糸を継ぎ足して編み、目数を再確認。あーあ、四目多いではないか、解き編み直し。まあ、糸切れ無しで首周りは編みたいしねえ。↓糸切れの地点でまでを残しておく。再度の作り目はレシピ通り、ごく一般的なロングテイルにした。一目ゴム編みのキャストオンは数え間違いが多く、目数の多い時は苦行ではある。ところが糸切れは尚も続く。襟の一目ゴム編みの仕上げまでに3回糸切れが発生。これは返品すべきかと悩む。しかも指定の段数に達していないのに、指定の3センチを超えている!模様のヨーク部分は2号針指定だが、1号針をキープオンした。悩みつつも気持ち緩めで編み進める。金額2万円越え!のキットの場合は、今後はできるだけ対面で買うことにしたい、と思った。どうぞこれ以上、糸ぷっつんがありませんように。昔から思ってたんだけど。イトイシゲサトって何となく胡散臭い。林真理子と同じ体臭がある気がして苦手。あくまでも三國さんに半目は向かないアタシ。手を動かすヒトを最後まで信用する。ので、まあ己が不運をかこつ。のだ。それでも編み物は楽しい!しあわせ。
2023.11.14
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2023/11/13/月曜日/何故なの?急な寒さまだまだどっさりとあります、草木染めギャップ糸こと G Gヤーンこの糸の手触りと色味は、前々より思っていたけどサイチカさんのカケラというリストウォーマーは、実はよく映える。サイチカさんは縄文土器のカケラをイメージしたという。うん、この糸は縄文に反応したのだろう。緩めツイードジャケット、できれば手縫い。みたいな袖口から出してみたいなぁ。↓スタディC一目ゴム編み のよじれ変形の自由律がこの糸の大らかさに似合う。ハタ。と考える。これだけを単体で着用すると、目立ちすぎないか。この糸は目立ちたくないのだ。応用してスヌードか、話題の首だけセーター?みたいなものを遊び編みしてみる。↓適当に山を拵える。うむむむ。あと少しというところで糸が足りずに、やや濃い目を足して裾を編み、閉じた。↓着用してみる。ジャケットの下でいいかも。スタディD↑ツギハギみたいなカウル風オリジナルなので名前をつける。「行きあたりばったり」再現性なし。で、持って無いんです。緩めツイード、手縫い。みたいなふっくらしたジャケット。落ちてないかなぁ、何処かに。落ちているものはどんぐり。↓スタディE↑残り糸でどんぐり編んだ。ravelry にレシピが落ちていた。糸はともかく、この色は、自然の形象=事物=どんぐり、を編むのにはとても相応しい。皿は言問団子屋で昔使われていた団子皿のB級品と思う。三浦乾也ものが欲しかったのだが。右、5号針。左、2号針。スタフにする端糸も増えたので、丁度好い。待ちぼうけのウサギにならないよう、せっせと探求してみるかな?緩めツイードの手縫い風ヂャケッツ、柳や吉田が着てたような。↑『日本民藝館へ行こう』から
2023.11.13
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2023/11/11/土曜日/めっきり晩秋先週連休の好いお天気に誘われて、駒場公園の前田侯爵邸を見学した。文化の日の催しウィークとかで、フリーガイドが設置され参加してみることに。ツアーは小一時間。長いと躊躇したが、それでも早足巡りだった。見るべきものが豊富だ。↓東門の方からアプローチした風景前田侯爵邸は第16代当主、前田利為トシナリその人の時、竣工した。本郷の土地をT大に譲渡した代替地に、侯爵が望んで駒場の土地、当時3万坪だかを入手し、等価交換でお屋敷も構えたらしい。↓玄関ホール侯爵は英国留学や大使付き武官としての赴任の経験で英国式のカントリーハウスへの愛着があり、駒場の風景はそれを思い出させたらしい。 ↓広々とした芝生の裏庭からはお屋敷も小ぶりに見える。因みに、現代当主はこの11月に前田利宜トシタカ氏が19代になったらしい。ガイドツアーならではのタイムリーな話題も。トシタカ氏は京都でコーヒー屋になった云々を聞いて検索すると、なんとまぁ。「京都の朝はイノダから」の、イノダコーヒーの代表になられたのだった。 慶喜公もすなる珈琲を加賀の殿さま末裔も?そういえばツレの従兄弟も東京在住で京都にコーヒー屋を持ったとか。末裔から庶民までなんかいいらしい、京都でそれは。↓バルコニーに設けられた水鉢。家紋?玄関ホールを入ると素晴らしい階段が左側にある。階段下の空間がイングルヌックになっている。当時からイングルヌックの名で呼んだのだろうか。それは英国ではなく北欧のものだから。昔、とある方のアトリエをデザインしたことがある。その方は北欧暮らしが長く、イングルヌックを所望されたのだった。イングルヌックとは何ぞや、調べるにも資料の乏しい時代だった。今は何と便利なことだろう。前田邸の1階は来客に接する、或いはもてなすためのオフィシャルな空間。各部屋やコーナーに相応しい暖炉が設置されてはいるが、実はセントラルヒーティング方式なので、それらはお飾り、というのはいかが。↓こちらは温風吹き出し口?どことなく北欧の住宅で見かけるような。ハマスホイの絵とか。一つの暖炉で隣接する部屋も暖める、例の方式に用いるものに似ている。↓吹き抜けのホールはかなり寒かったようで、このイングルヌックは温熱が留まり愛されたとか。本物の火が見えたらどんなにかよかっただろうに。2階はプライベートと使用人の空間。女中も金沢辺りのしかるべく筋の娘さんらが、行儀作法の学びを兼ねて集められた。かつての江戸屋敷スタイルが踏襲されたのだろう。地階は厨房や機械室3階にはランドリーが。長女の酒井美意子さんら子ども室も当時に近い姿で見られるが、当初の用意は美意子さんだけだった。図らずも子福が得られ、談話室とか図書室など別用途の部屋が順次子ども室に変えられたという。このお屋敷で最も麗しいのが夫人室見た瞬間に好みのレベルを超えて、その優雅さにため息がもれる。当時の家具は殆ど残ってないらしいが、この部屋の壁紙、カーペットは当時を再現した。お屋敷の中で最上の場所に最上の意匠と品質を、建築評議会の最中に侯爵が指示したのかしら。この部屋の主人は侯爵後妻の酒井菊子さま。久邇宮朝融王婚約破棄事件の方故に、侯爵がいかにも丁重にお迎えしたのであろうか。或いは加賀百万石の名にし負わば。酒井美意子さんの思い出には、母はベッドに入るまで靴を脱がないで暮らした、とあるそうな。うむ。庶民とはチガウ。菊子さま、侯爵より長身であらせられる。それにヒールともなると、いかにも女主人。寄木の床と絨毯に段差のない工夫。これなど、当初からオーダーメード以外の選択肢は無いという発想↓夫人室は衣裳部屋や談話室も伴ったという、侯爵も及ばない待遇。その談話室で妻子は多く過ごし、朝の食事も摂った。↓夫人室からダイレクトにつながった主寝室。珍しく家具がかなり残っている。寝台は英国だかフランスだかで作らせた。枕元に懐刀を置くためのニッチが設けられている。うむ。庶民とチガウ。↓こちらは侯爵の書斎だったか、親しい人を招く部屋だったか。夫人室隣接。簡素ながらも風格のあるデザイン。執事は近い部屋に控える。うむ。庶民とはチガウ。一切の和モード無し、純然たる洋館は、しかし日本式住宅、和館と長い廊下で繋がっている。渡り廊下の建築も洋から和へ、違和感なく繋げるため仕上げで変化させる工夫が洋館窓から覗ける。↓大広間のクリスタルカットされた窓ガラスは、広い庭からの陽光を虹色に部屋に落とす。建築にあたり評議会が持たれ、当時の最高水準のチームが内外の美と機能を入念に研究し、打合せを重ね、竹中工務店によって建造された。設計は学士会館やライト後の帝国ホテル設計の高橋貞太郎前田家が建て、資本家が買い、進駐軍に接収され、やがて目黒区の公共財産になった。建物は時代時代の権力や財力へ振れながら、今現在はコモンへと移った。百年に満たない歳月でさえ、生者必滅会者常離だ。↓分かり辛いが、大理石甲板に閉じ込められ、スライスされたアンモナイトが上中に。屋敷で繰り広げられた晩餐会や夜会に現れては消える登場者を見ていたのは、このアンモナイトかも↓日本家屋の玄関アプローチ。昭和初めの職人たちはこちら側の普請では、何となし呼吸がしやすく手業した、ような印象をもつ。和館内部も次回はガイドツアーで見学したい。↓駒場公園入り口も重厚感がある。ここも加賀藩藩主、前田侯爵の敷地だった。文学館までは寄れなかったが、そこは当時、温室と厩舎があったそうな。まさにカントリーハウスかマナハウスだ。当主は46歳で、太平洋戦争時に南洋に向かう飛行機の事故で亡くなった。これを戦死とするか事故死とするかで残された遺族の立場が大きく異なる。事故死を主張したのは東條英機だった。陸軍大学校首席卒の前田利為と東條英機は同期とはいえ、東條は4年も遅れて卒業した挙句、何の成行か陸軍大将のまま総理大臣になった。東條は嫉妬深い性格で、人事権を得るや対象人物を隔離、危険な任務に当たらせたという。家柄も知性も品位も敵わない利為にも勝手に恨みを募らせた。男どもの嫉妬恐るべし。政治家を希望していたという前田利為が東條と入れ替わっていたならば、日本は異なる敗戦と戦後だったろう。悪貨良貨を駆逐する悪いものが悪いものを呼んでやがて国破れ。今この時どこかで生じているバオバブの弊害を、目を凝らして摘み取らねばならない。星の王子さまのように。
2023.11.11
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2023/11/10/金曜日/いきなり最高気温17°草木染めギャップ糸。長たらしいので、G Gヤーン。と呼ぶ。この魅力をなんとか引き出せないかと9月以来の夜なべ継続中→電車で爆睡。↑スタディA媒染に工夫すれば様々な色が出せるのだろうが、それらを用いない私の経験では、草花は淡い黄色に染まる。同じ鍋で同じ時間煮詰めても色合いが微妙に異なるのは面白い。しかし、この G Gヤーン様は、何度トライしてもフェルト化が難しい羊毛だ。フェルトにするには確かランビエがよいと記憶する。ランビエは割とボソボソとした手触りで、この糸も近いように感じたのだけど。フェルト化が難しいので、袋物はダメかしらん。とりあえず、今度は同じボーダーでも、ぐるっと輪編みしてみる。↓スタディB、である。裏側は段増しをしてこんな感じ。糸のよりがすごく異なるために、自然とドレープみたいなうねりが。ヨークの編みはじめ部分は糸が細い。うーん、色はソフトだけど個性的なガンコちゃん水通し、平干し。ややうねりが落ち着いたかも。水マジックであります。↓スタディBスタディBは丸洗いや石鹸熱湯茹でをしていない。 G Gヤーンは何になりたいのか。どうなるのが自分に相応しいと思っているのか。模索は続くが。そろそろ細い糸でしんみり編みたくなっちゃったなぁ。↓秋バラも初夏のバラとは違う。どこかひっそりしている
2023.11.10
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