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見通す力 でも確かなのは、「見通す力」をつけることで、仕事も私生活も含めて、自分の人生がまったく違ってくることです。「これから」をより正確に見通すためには、情報を集めるだけではダメ。「よくわかるニュース」でお馴染みの池上彰さんが、ジャーナリストとしての経験をもとに、新聞、雑誌、テレビ、書籍、インターネットなどのメディアから価値ある情報をつかみ、今後を予測していく「見通す力」をつけるためのトレーニング方法を解説する。手順は至って簡単――情報の収集→情報の選別→仮説の設定→仮説の検証の 4 段階。実際の事例を引き合いに出してくれるし、各章のまとめもあるので、とても理解しやすい。あとは実践あるのみ。不確実な時代だからこそ、この「見通す力」はビジネスでもプライベートでも役に立つだろう。■メーカーサイト⇒池上彰=著/NHK出版/2009年10月発行 見通す力■販売店は こちら
2011.03.31
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LED電球「EVERLEDS」(LDA7DG) LEDや回路の配列を変えることで、白熱電球なみに光が広がり、部屋全体を明るく照らせる。放熱しにくい密閉型の照明器具にも使える。グローブの内側に、円を描くように LED パッケージと 2重の反射板を配置するという複雑な構造により、約 300 度という配光角(光の広がり)を実現した。白熱電球の配光角は約 320 度といわれるため、電球に匹敵するといえるレベルだ。明るさは、昼白色タイプで白熱電球の 40 形に相当する 485 ルーメン、電球色相当は、白熱電球の 30 形に相当する 390 ルーメンとなっている。ラインナップLDA7LG電球色相当LED電球(E26口金)LDA7DG昼光色相当LED電球(E26口金) ■メーカーサイト⇒Panasonic LED電球「EVERLEDS」(LDA7DG)■価格比較・購入は こちら
2011.03.31
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「押し紙」という新聞のタブー 日本の新聞社は、紙面の競争よりも部数競争に力点を置き、節度のない拡販競争を繰り広げてきた。タイトルの「押し紙」とは何か――著者によると「日本全国にある約 2 万店の新聞販売店に搬入される朝刊の部数は、約 4500 万部である。しかし、このうちのすべてが配達されているわけではない」(3 ページ)という。著者の推定によると、「3 割から 4 割ぐらいの新聞が、誰の目にも触れないまま、販売店の倉庫などで一時保管され、定期的に古紙回収業者のトラックで回収されている可能性がある」このような新聞を「押し紙」という。販売店にノルマとして押し売りされる新聞というニュアンスである。本書では、新聞販売店店主へのインタビューを通じて、押し紙の割合が異常に多いことを明らかにしている。本書の「新聞発行部数・世界ランキング」(167 ページ)によれば、日本の新聞は海外と比べると飛び抜けて発行部数が多い。この力を背景に、政治をも動かしているという。新聞が再販制度を維持できているのも、その力のおかげだという。新聞社は、販売店に補助金を給付することで押し紙による損失を補填してきた。だが、そのトリックにも限界がある。新聞を読まない若者が増えている昨今、販売店の経営は急激に悪化しているという。このままでいくと、ある日突然、新聞というメディアが倒れてしまうかもしれない。連鎖的にテレビやラジオといったマスメディアも立ちゆかなくなるだろう。■メーカーサイト⇒黒薮哲哉=著/宝島社/2009年10月発行 「押し紙」という新聞のタブー■販売店は こちら
2011.03.30
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活動量計「カロリズムスマート」 本体サイズを従来品に比べて40%コンパクトにした活動量計カロリズムは、歩行時だけでなく、家事やデスクワークなどの日常動作を含めた総消費カロリーを測定し、数値やグラフで表示する活動量計。活動量の測定には、3軸加速度センサーと独自の解析アルゴリズムを採用しており、わずかな体の動きも測定、24 時間周期で、消費カロリーの変動が表示できる。本体サイズを従来モデルより約 40%小さい 29×11.8×55mm(横×奥行き×縦)とした。また、重量も従来の 32g から 23g へ変更した。また、本体の装着方法では本体をグリップで衣服に固定する従来の方法に加え、マグネットで衣類に固定できるマグネット式を新たに採用した。機能面では、一定時間の消費カロリーが測定できる「スプリット機能」を新たに採用した。これにより、1 日のうち通勤時間の消費カロリーや、家事をしている時間の消費カロリーを確認することができ、より意識的に体を動かすことができるとしている。 使い勝手の面では表示項目を自分の好みで設定できる「カスタマイズ機能」、エクササイズのスタート曜日を自分で設定できる機能を新たに追加した。また、従来は過去 7 日間だったメモリー機能を過去 14 日間に延長している。ラインナップブラックシルバーブルーレッドピンク ■メーカーサイト⇒タニタ 活動量計「カロリズムスマート」■価格比較・購入は こちら
2011.03.30
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機関車トーマスと英国鉄道遺産 ウィルバートが執筆したレイルウェイ・シリーズ26作中、5人(組)のイラストレーターが挿絵を担当しているが、途中交代を繰り返したのは、彼の要求するリアリティにイラストレーターが応えられなかったことが大きな原因の1つである。子どもが小さい頃、アニメ「きかんしゃトーマスと仲間たち」(原題:Thomas the Tank Engine and Friends)をよく見た。富士急ハイランドにあるトーマスランドにも何回か足を運んだ。 http://www.pahoo.org/athome/album/2001/album20010303-1.shtmその「トーマス」の原作者である、イギリスの牧師ウィルバート・オードリーの足跡を追ったのが本書である。ウィルバートは、病弱な息子クリストファーが寝るベッドの傍らで機関車の創作物語を語って聞かせた。これがトーマスの原点である。各々の機関車や客車に顔が付いているトーマスというとファンタジーなイメージがあるが、鉄道好きのウィルバートは、リアリティにこだわったという。トーマスの物語には、やたら脱線や衝突が起こる。これらはすべて事実に基づいているという。ウィルバートはイギリス国内だけでなく、アメリカ、インドなど外国の鉄道の事故も題材にしていたという。さらに、ウィルバートの「要求するリアリティにイラストレーターが応えられなかった」ために、26 作中、5 人ものイラストレータが交替したという。ウィルバートが布教活動のためにマン島の教区は「ソドー&マン」と呼ばれていた。そこで彼は、機関車たちの楽園の島「ソドー島」を創作した。「島があるからには、鉄道だけでなく、歴史があり、暮らしている人がいるはずであると考え、島の歴史や、そこに暮らす人物の来歴まで創作してしまった」(121 ページ)という。こうしたリアルな裏付けがあるからこそ、トーマスは世界中の子どもから愛されているのだろう。■メーカーサイト⇒秋山岳志=著/集英社/2010年04月発行 機関車トーマスと英国鉄道遺産■販売店は こちら
2011.03.29
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モバイルソーラーユニット「GSR-110B」 薄くて軽い太陽電池シートとプロジェクタースクリーン巻き取り技術を融合して誕生した軽量・コンパクトな太陽光発電機が超低電圧 16W フレクシブルアモルファス太陽光発電シート「FWAVE」を採用し、本体内部にニッケル水素電池によるバッテリーを搭載、夜間や雨の日でも蓄電電池で駆動可能で、DC12V シガーソケットや DC5V USB ジャックが付属しているため、携帯電話などの充電も可能。さらに 2 台連結することで充電時間短縮と出力アップも可能。1 台で 40W、2 台連結で 80W までアップできる。■メーカーサイト⇒オーエス モバイルソーラーユニット「GSR-110B」■価格比較・購入は こちら
2011.03.29
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はやぶさ、そうまでして君は 十分な予算、時間、人員が確保されているプロジェクトに、残念ながら私は出合ったことがありません。小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクト・リーダーである川口淳一郎・教授が、「はやぶさ」帰還後に著したプロジェクトの全貌。本人が「ハイリスク・ハイリターンの投資だと考えていました」(26 ページ)というほど困難なプロジェクトは、予想を遥かに超える 500 点満点で完了した。「はやぶさ」の原点である小惑星ランデブー計画は、じつは NASA との共同プロジェクトとしてスタートした。しかし、NASA に比べて数十分の一の予算しかない宇宙科学研究所は、NASA のプロジェクトの進捗について行けなくなり、ついに NASA の単独プロジェクトとなってしまう。その時、著者は「こんちくしょうッ!」(44 ページ)と思ったという。その悔しさをバネに、NASA が絶対に取り組まないはずのハイリスクな小惑星サンプルリターン構想をぶち上げたという。しかし、イオンエンジンなど日本初の技術の開発は困難を極め、ロケット発射のわずか 2 ヶ月前にようやく「はやぶさ」は完成した。打ち上げは順調に行われ、目的の小惑星「イトカワ」に到着するまでは、ほぼ予定通りのスケジュールで進んだ。ところが、それからはトラブル続き。ついに通信が途絶してしまう。ところが幸運なことに、「プログラムのどこにも書き込まれていなかった」(173 ページ)にもかかわらず補充電回路が ON になり、46 日後に通信が回復する。著者は「『はやぷさ』が自分の意思で、危機を回避するために補充電回路を ON にした? それは、科学の原理としてあり得ない」(173 ページ)と言いつつも、地球に帰ってきた「はやぶさ」に対しては「成長した自分の子どもが帰ってきたようで、とても『はやぷさ』を機械とは思えない。特別な存在になっていました」(194 ページ)という思いを記している。7 年間を「はやぶさ」に捧げたプロジェクト・リーダーの言葉のひとつひとつには重みがある。「不可能といわれたミッションを次々達成できたのは、高度なテクノロジーと精確な運用はもちろん、関わった全員が『楽しい』と思えたから」(192 ページ)。通信途絶が起きた時には、「運用室にやってきた JAXA やメーカーの人が、お茶を飲もうとしたとき、ポットからお湯ではなく水が出てきたりすれば、もうプロジェクトの終焉も近いんだな、あとは運用停止を待つだけなんだな、そういう印象をもってしまいかねません。すごく悲しい気持ちになるはず」(158 ページ)と気を回し、自身がポッドに水を注いでいたという。政府の事業仕分けで名言となった「1番でなければダメですか? 2番ではダメなんですか?」に対しては、「そもそも、『2番を狙う』などという、器用な真似はできません」(217 ページ)と指摘。「1番に NASA があり、『その次でいい』と考えていたら、あっという間に他の国に追い抜かれてしまいます。それでいいのでしょうか」と疑問を投げかける。われわれ技術者は、困難なプロジェクトに立ち向かわなければならない場面は多い。「はやぶさ」プロジェクトからは大きな勇気をもらった。■メーカーサイト⇒川口淳一郎=著/宝島社/2010年12月発行 はやぶさ、そうまでして君は■販売店は こちら
2011.03.28
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東京科学散歩 パワースポットといわれる明治神宮の「パワーの源」は何か?巷では散歩がブーム。本書では、東京の名所・旧跡を見て回るような散歩ではなく、六本木ヒルズの展望台から見る地平付近の付きはなぜ大きく見えるのか? 谷中や根津で見かける三毛猫はなぜメスだけなのか? パワースポットでお馴染みの明治神宮のパワーはどこから発生しているのか?‥‥といった疑問に対し、科学的・論理的な説明を試みます。■メーカーサイト⇒竹内薫=著/祥伝社/2010年11月発行 東京科学散歩■販売店は こちら
2011.03.27
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ヘッドホン「SRH940」 プロのオーディオエンジニアやスタジオユーザー向けに開発されたモニターヘッドフォン40 ミリ径のドライバーを採用した密閉ダイナミック型で、再生周波数帯域は 5~3 万 Hz。インピーダンスは 42 オームとなっている。「タイトな低域を伴ったスムーズに伸びる高域エンドを実現する全帯域にわたる正確なレスポンスを備えた」という。ケーブルは着脱が可能で、ストレートとカールの 2種類が付属。ベロア素材のイヤーパッドも交換することができる。そのほかの付属品は、ジッパー付きハードトラベルケース、6.3 ミリ標準プラグアダプター(金メッキ仕様)など。タイプダイナミック型(ネオジム磁石採用)ドライバーユニット直径 40mm入力感度100 dB SPL/mW周波数特性5Hz~30kHzインピーダンス42 Ωケーブル長300cm(ストレート250cm)重量320グラム付属品交換用ベロア素材イヤパッド,6.3 mm標準プラグアダプター,着脱式カールケーブル,着脱式ストレートケーブル,ジッパー付きトラベルケース■メーカーサイト⇒SHURE ヘッドホン「SRH940」■価格比較・購入は こちら
2011.03.27
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鉄道のひみつ 日本の鉄道の利用者数は世界の約6割を占める。「レールの幅はなぜ中途半端な値なのか」「ドアがない電車がある」「一瞬で混雑率を算出する電車がある」など、鉄道ファンならずとも興味をひく内容が一杯。70 点の図解で解りやすく解説する。■メーカーサイト⇒川辺謙一=著/学研パブリッシング/2010年03月発行 鉄道のひみつ■販売店は こちら
2011.03.26
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公務員の給与はなぜ民間より4割高いのか いま必要なのは、情報の正確な把握であると考える。「国+地方+関連の団体」を総合計した国家の連結決算を作るべきだと主張したい。著者に寄れば、公務員の年収は 800 万円、退職金2000 万円、ボーナス 185 万円、年金は月に 20 万円だという。人事院が、民間と同水準ということで、こうした数字を算出している。しかし、多くの民間サラリーマンは、「民間でそんなに待遇のいいところは一流企業だけでは?」と感じているに違いない。本書は、人事院が行っている公務員給与算出のカラクリを暴き出す。■メーカーサイト⇒北見昌朗=著/幻冬舎/2008年12月発行 公務員の給与はなぜ民間より4割高いのか■販売店は こちら
2011.03.25
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ヘッドホン「SRH550DJ」 DJ用ヘッドフォンのエントリー製品。折りたたみ可能。50 ミリ径ドライバーを採用した密閉ダイナミック型。DJ や低域重視の音楽リスナー向けのヘッドフォンという「ネオジウム磁石搭載の 50 ミリドライバーがクリアーでひずみのない低音を再現する」という。ケーブルやイヤーパッドの交換も可能だ。重さは約 235 グラム。イヤーカップが 90 度回転するスイーベル機能を備え、本体を折りたたんで持ち運べるのも特長だ。キャリングバックや 6.3 ミリ標準プラグアダプターが付属する。タイプダイナミック型(ネオジム磁石採用)ドライバーユニット直径 50mm入力感度109 dB SPL/mW周波数特性5Hz~22kHzインピーダンス32 Ωケーブル長200cm重量235グラム付属品6.3mm標準プラグアダプター,キャリングバッグ■メーカーサイト⇒SHURE ヘッドホン「SRH550DJ」■価格比較・購入は こちら
2011.03.25
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ウソつきは数字を使う 統計は「学」というより「術」なのです。「10%ポイント還元」と「1割引」は、どちらが得か――身近な生活に結びついた数字の読み方から、投資や事業といったビジネスでの数字の使い方まで、具体的な例を挙げながら学んでいく。著者は、繰り返し数字の重要性を強調する。数字で失敗することは、ビジネス面では「このような誤りを自分で犯すと、数字力の高い人(多くの経営者はそうです)の信用を失う可能性があります」(108 ページ)と警告する。また、プライベート面では、「他の人がのべたこういった誤りに気づかないと、それこそダマされてしまう恐れがあります」と警告する。■メーカーサイト⇒加藤良平=著/青春出版社/2007年07月発行 ウソつきは数字を使う■販売店は こちら
2011.03.24
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死亡フラグが立ちました! 凶器はなんと‥‥バナナの皮!?「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、24 時間以内に偶然の事故によって殺される。この殺し屋の特徴は、直接的な方法で殺すのではなく、偶然の事故を装って淡々と殺しを遂行していくことだ。ターゲットが殺しの仕掛けに気づいたとしても、第2,第3 の罠が発動し、必ず殺されることになっている。しかも、ターゲットは、いかにも「死亡フラグ」が立つ言動・行動をとっている。第8 回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品を刈り込んで、ページ数を半分程度に圧縮したという。それだけに物語のテンポが速い。登場人物も多いが、キャラが立っている人物ばかりなので、まるでアニメを見ているようにわかりやすい展開だ。■メーカーサイト⇒七尾与史=著/宝島社/2010年07月発行 死亡フラグが立ちました!■販売店は こちら
2011.03.23
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GPSロガー「旅レコ」 カメラと同時に持ち歩けば、取得した位置データと写真データに含まれる時刻をマッチングさせ、地図と写真を組み合わせて楽しめる。緯度経度のほか高度も保存できる GPS ロガー。カメラと同時に持ち歩き、対応ソフトを利用することで、本製品で取得した位置データと写真の撮影データに含まれる時刻をマッチングさせ、地図と写真を組み合わせて楽しむことができる。PC へ USB 接続し、昭文社「スーパーマップルデジタル 11」、インクリメント P「MapFan.net Ver.10」「MapFan Navii Ver.1.5.1」といった地図ソフトと組み合わせれば、モバイル PC を GPS ナビとして利用することも可能だ。サイズは約 32(幅)×30(奥行き)×75(高さ)ミリ、約 39 グラム(本体のみ)。電源には単三形乾電池を 1 本利用し、電池寿命は約 10 時間。■メーカーサイト⇒アイ・オー・データ機器 GPSロガー「旅レコ」■価格比較・購入は こちら
2011.03.22
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管見妄語大いなる暗愚 政治が国民の目線に立ったら国は滅んでしまう。「国家の品格」の著者が、迷走する日本の政治経済を一刀両断する。著者は「アメリカの政治主導はそれほど賞讃すべきものだろうか」(169 ページ)と問題提起し、「いわゆる構造改革は、ほとんどすべてアメリカ政府からの年次改革要望書で繰り返し要求されたものであった。シカゴを中心とした一学派のイデオロギーにすぎない市場原理主義を、あたかも普遍的真理の如く吹聴し、自由競争という名の疫病を世界にばらまいた」(20 ページ)と小泉構造改革を非難する。さらに、「株主至上主義はモノ作りにとって最も大切な技術力、そして魅力ある商品を地道に作り続けるという魂までをも腐蝕する」(45 ページ)と追い打ちを掛ける。民主党の目玉政策である事業仕分けに対しては、「納税者という国民の経済的側面だけに光を当てる言葉の使用を止めなさい。国民の役割は税金を払うだけではない。文化や芸術を興隆し科学を発達させることで人類に貢献し祖国に栄光を加えるのも国民の大きな役割なのです」(123 ページ)と釘を刺す。「政治が国民の目線に立ったら国は滅んでしまう」(106 ページ)と嘆き、「政治家の役割は国民の目線に立ったりその意見を拝聴することではない。国民の深い悩みやそこはかとない不安などを洞察し、それらに機敏に手を打ち、また大局観に立って人類の平和を希求し国家と国民を安寧に導くことである」(108 ページ)と解説する。自分が住んでいる国に対する違和感を、ユーモアを交えながら単純明快に解説する様は、数学者ならではの論理といったところだろうか。■メーカーサイト⇒藤原正彦=著/新潮社/2010年05月発行 管見妄語大いなる暗愚■販売店は こちら
2011.03.20
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地震の癖 まずは、多くの人が持っているであろう「地震はプレートの衝突と沈み込みによって起こる」という先入観を、いったん脇に置いてみてほしいのです。2011 年 3 月 11 日、東北関東大震災が発生し、東北沿岸が 5 メートルほど海に突き出し、地盤は数十センチ沈下したという。太平洋プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むプレート境界で起きた地震なので、反動で陸が海側にせり出すのはいいとして、なぜ陸側が沈下したのか。単純に考えるとユーラシアプレートに載っている陸塊は浮上するのではないか。そんな疑問を抱きつつ本書を読んだ。著者は埼玉大学名誉教授で、1967 年から約 40 年間、南部フォッサマグナの山々を踏査して回り、火山、マグマが変動の主役であることを実感したという。つまり、「地震の原因はプレートではなく、地下での『熱移送』である」(17 ページ)と考えている。「地震の起こる原因がプレートだとした場合、地質学上、説明困難な場所が数多く存在します」(20 ページ)と指摘した上で、「2008 年 5 月に巨大地震が発生した中国中西部の四川省もそうした場所の 1 つです」と証拠を挙げる。今日に至るまで、地震予知は、かならずしも成功したとは言えません。東北関東大震災では、私の携帯電話に緊急地震速報が届きませんでした(その後の余震は十数回届いている)。著者の研究によると、「火山活動と地震活動を順に追ってプロットしていくと、そこにはある種の規則性があることがわかります。私はその規則性を『地震の起こり癖』と呼んでおり、最終的には地震予知に応用できると考えています。つまり、熱移送で生ずるマグマの動きを、火山情報を基に追跡していけば、その後に起こる地震をかなりの精度で予知できる」(35 ページ)というのです。これが本当なら画期的なことです。「地震の発生地点を線で結ぶと、1 つのブロックになります。これは「地塊」とも呼ばれます。日本列島にはこのようなブロックがいくつも存在し、お互いに接しています。そして、ブロックの境界面が地震発生層を切る大地の弱面になっている」(120 ページ)といいます。「ブヨブヨな岩石層の上に載っている『起震地塊』群は、高温化をきっかけに揺れ動き、徐々にその動きを大きくしていく」(126 ページ)と考えられるそうです。だとすれば、今回の東北関東大震災では沿岸の地塊の縁が沈み込んだのかもしれません。本書はあくまで仮説であり、このまま素直にプレートテクトニクス理論を否定するものではありません。ただ、学校で習ったプレート境界地震と火山性地震の 2 つの関係について、いまひとつ納得できなかったのですが、本書を読んで、考え方を広げる必要性を感じました。■メーカーサイト⇒角田史雄=著/講談社/2009年08月発行 地震の癖■販売店は こちら
2011.03.19
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国家の罠 被告が実刑になるような事件はよい国策捜査じゃないんだよ。うまく執行猶予をつけなくてはならない。著者は、2002 年 5 月、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。2005 年 2 月執行猶予付き有罪判決を受けた外務省職員である。本書では、ロシア関係の仕事の概要や、鈴木宗男議員との関わり、外務省内部の権力闘争、拘留中の様子などが事細かに記されている。「鈴木宗男事件」とは何だったのか、北方領土問題はどうなっているのか、田中真紀子議員をして「伏魔殿」と言わしめた外務省の実態がよくわかる。著者によれば、一部の外務省関係者が「佐藤優は、鈴木宗男の意向を受けて外務省を陰で操るラスプーチンだ。組織を健全化させるためには、早く佐藤を追放しなくてはならない」(60 ページ)という話を新聞や週刊誌の記者に流していたという。そして検察は国策捜査として、鈴木議員を最終ターゲットに据え、著者を逮捕したという。検察官は取り調べの際、「被告が実刑になるような事件はよい国策捜査じゃないんだよ。うまく執行猶予をつけなくてはならない。国策捜査は、逮捕がいちばん大きいニュースで、初公判はそこそこの大きさで扱われるが、判決は小さい扱いで、少し経てばみんな国策捜査で摘発された人々のことは忘れてしまうというのが、いい形なんだ」(300 ページ)と語ったという。著者は頻繁に「国益のため」という言葉を使っているが、一国民の単純な感想としては、著者を含めて外務省関係の公務員は本当に国民のために働いているのだろうかという疑問を感じてしまう。外交という組織において保身や派閥対立が起きるのは、日本という国がよほど平和なのか、はたまた平和ぼけで本当の危機を察知できなくなっているのか――いずれにしても、外務省という組織は正常に機能していないのではないかという危惧を強く感じた。■メーカーサイト⇒佐藤優=著/新潮社/2005年03月発行 国家の罠■販売店は こちら
2011.03.18
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市民科学者として生きる 反原発というのは、何かに反対したいという欲求でなく、よりよく生きたいという意欲と希望の表現である。著者は、1997 年、環境・平和・人権の分野に貢献した人物に贈られるライト・ライブリフッド賞(RLA)を受賞した。在野で反核運動を続けており、がんと闘いながら執筆されたのが本書である。著者はこう回想する。「とくに仕事が面白く成果が上がってくると、実験に熱中し、放射能など怖がっていられないという気持ちになっていく。―(中略)―2,3 年もした頃には、研究を手伝ってもらった若い助手の人に、『少しぐらい放射能をおそれていては一人前になれないぞ』などと言うようになっていた」。原子力の専門家をして放射能に無関心にさせるほど研究は大切なのか、仕事は大切なのか。考えさせられる。■メーカーサイト⇒高木仁三郎=著/岩波新書/1999年09月発行 市民科学者として生きる■販売店は こちら
2011.03.17
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テレビ番外地 開局して2年経つと、東京12チャンネルはもう死に体。開店休業の惨状でした。「東京 12 チャンネル」(現テレビ東京)といえば、カネもモノもヒトもない。1 日 4 時間しか放送できない時もあったという。視聴率の低さゆえについたあだ名は「番外地」――当時を知る元編成局長が綴る貴重な秘話の数々。お色気路線で視聴率30%台を叩き出した「ハレンチ学園」は、その過激さゆえに放送打ち切り。タモリ、たけし、さんまは、12 チャンネルからテレビ界にデビューしたが、あっという間にギャラが高騰し、他局へ活動の場を移す。思い返せば、朝も夜も砂嵐ばかりだった東京 12 チャンネル。でも、「チキチキマシン」「怪獣王ターガン」といった海外アニメを、強烈な日本語訳で放映していたのは東京 12 チャンネルだった。今でも面白いアニメが多い。パソコンのプログラムを副音声に乗せてダウンロードできるようにした「パソコンサンデー」も素晴らしいアイデアの番組だった。そして、1993 年の「ドーハの悲劇」(サッカー W 杯予選)を地上波で中継したのも東京 12 チャンネルだった。昭和天皇が崩御した時も、9.11 テロが起きた時も、平然と通常放送していた東京 12 チャンネル。こんな 12 チャンネルだから、きっと、地デジ移行後も再編されずに生き残ると思う。他局が一緒に仕事ができるとは思えないから。12 チャンネルには、いつまでもテレビの面白さを伝えてほしい。■メーカーサイト⇒石光勝=著/新潮社/2008年11月発行 テレビ番外地■販売店は こちら
2011.03.16
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人類を幸せにする国・日本 日本人は、今の日本人が思っているほど駄目な民族でもなければ、未来の無い民族でもありません。他の民族は科学や技術を、戦争の武器のように自分の利益を追求する道具にしている。けれど、日本人はそれを人類を幸せにするために使ってきた――『逆説の日本史』シリーズでお馴染みの著者が、日本人の発明・発見によるモノが、いかに世界の幸福に貢献したかを検証する。たとえばホームビデオ。著者は「自宅に居ながらにして、いつでも好きな映画や録画したテレビ番組を楽しむことができる仕掛けを作った。これは最高の賛沢であり、日本が人類を幸せにした典型例のひとつと言ってよいでしょう」(15 ページ)と称賛する。その他にも、トランジスタラジオ、電卓、ウォークマン、新幹線、乾電池、胃カメラ、カラオケ、インスタントラーメン、等々。日本人が発明・改良したモノによって、人類の生活は幸福で豊かなものになった。こうした具体的事例を振り返りながら、著者は「日本人は、今の日本人が思っているほど駄目な民族でもなければ、未来の無い民族でもありません。それどころか、これまでもこの本に書いたとおり、世界の人類を幸せにすることに大貢献してきたし、これからも大貢献できる国であり、民族なのです」(176 ページ)と日本人にエールを送る。とかく自虐史観の強い日本人だが、不景気な今こそ、自らの歴史を振り返って前向きに物事を考えたいものである。■メーカーサイト⇒井沢元彦=著/祥伝社/2010年11月発行 人類を幸せにする国・日本■販売店は こちら
2011.03.15
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いやな気分の整理学 第1に、理性的な考え方には柔軟性がある・硬直していないということです。人は誰でも、落ち込んだり腹を立てたり不安になることがある。そんな負の感情を論理的に整理してしまおうというのが本書の目的。内容が整理されており分量も少ないので、すぐに読めるだろう。負のスパイラルを断ち切るためには、論理的なキャラクターを用意して、いまの自分の感情に対して論理的な問いかけ(ディスピュート)が効果があると説く。頭がいい人に限って「どうしようもない」、「どうせうまくいかない」、「最悪だ」と思い込んでしまうことが多いものだが、逆に頭がいい人は論理思考にも秀でている。本書で示される方法を使えば、時間はかかるかもしれないが、すっきりと抜け出せるような気がする。■メーカーサイト⇒岡野守也=著/NHK出版/2008年06月発行 いやな気分の整理学■販売店は こちら
2011.03.12
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散歩でわかる経済学 私は、極端に言えば「金利300%」で貸し出す消費者金融が存在してもいいと思っています。東京の街を散歩しながら、経済の話題から社会問題まで、さまざまな話題を取り上げている。たとえば高級渋滞のど真ん中に、栗の木が植わっている空き地がある。なぜ木があるのか?――「宅地であれば、たとえ遊ばせている土地でもしっかりと固定資産税を徴収されます。ところが遊休地同然であっても、そこに桑や栗の木を植えて農地として認定されれば、固定資産税は 30 アールで 3000 円あまり。つまりタダ同然」(20 ページ)ということだそうだ。また、「路面にあるマンホールの蓋の表示で、その町の歴史が分かる」という(58 ページ)。「『合流』の表示があるのは比較的古い町並みであり―(中略)―ここ浅草の路地裏で目にしたマンホールの蓋の中には、何の表示もないものがある。この一帯の下水管はさらに古く、おそらく昭和 20 年代に設置されたはず」なのだという。また、著者は、「コミュニティは自分たちの手で守らなければダメだ」(63 ページ)、「大学は先生だけで運営してもいい」(116 ページ)、「行政による規制はあってもいいと思います。ただし規制の原則は、みんながハッピーになるということ。行政はその原則を忘れている気がしてなりません」(186 ページ)といった提言を行う。とくに、2 チャンネルに対しては「表現の自由を主張するのであれば、あくまで個人が自分の名前のもとに、責任を持って意見を述べるべきで、2 ちゃんねるのような匿名の発言を「表現の自由」あるいは「報道の自由」といった金科玉条によって保護するというのはあまりにおかしい」(33 ページ)と手厳しい。散歩をすると脳の血流も良くなるというから、たまには歩きながら思索を巡らすといいかもしれないと感じた。■メーカーサイト⇒跡田直澄=著/ヴィレッジブックス/2008年12月発行 散歩でわかる経済学■販売店は こちら
2011.03.11
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勝ち続ける力 記憶のために時間を費やすのならば、違うことに時間を費やした方がいいと思います。空前絶後の七冠制覇した棋士・羽生善治と、翻訳不可能といわれたジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』を完訳した柳瀬尚紀の対談。二人の天才の言葉から、努力することの大切さを感じた。■メーカーサイト⇒羽生善治=著/新潮社/2009年05月発行 勝ち続ける力■販売店は こちら
2011.03.10
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お掃除用スライム(DN-CGB) キーボードのすき間やリモコン、携帯電話やゲーム機などの掃除に向く。自由に形状が変わり、小ごみやほこりを吸着するゲル状物質の掃除グッズ。キーの間やミゾなど、細かいすき間に入ったごみを吸着して取り除ける。内容量は 80 グラム。■メーカーサイト⇒エバーグリーン お掃除用スライム(DN-CGB)■価格比較・購入は こちら
2011.03.10
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テレビアニメ魂 この世界で30年以上も飯を食ってきても、いまだにわからないものそれが視聴率なのだ。東京ムービー草創期から関わってきた著者によるアニメの歴史。『巨人の星』の最終回で星飛雄馬は死ぬはずだった、『オバケのQ太郎』は人気絶頂のときに打ち切られた、『天才バカボン』は再放送のほうが視聴率が高かった、宮崎アニメの秘密は「動画枚数」にある、等々、アニメ制作の裏側の事情を知ることができて面白い。宮崎アニメが一世を風靡するまで、多くの先達の苦労があったことがよくわかる。また、著者は今のアニメに対して、「アニメの命は、シナーオです.そしてシナリオの善し悪しは、そこにどんなドラマがあるかで決まります。いまのアニメは、このドラマが弱いのです」(4 ページ)と批判する。■メーカー/販売元 山崎敬之=著/講談社/2005年05月発行■販売店は こちら
2011.03.08
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冥途の旅はなぜ四十九日なのか 大仏殿も大仏像も、黄金比に近くできていることがわかります。仏教には数字がつきまとう――四十九日、十二神将、十六羅漢。そして、恒河沙、阿僧祇といった大きな数も登場する。数学をわかりやすく教えることをモットーにする著者が、仏教の世界観を数字で説明してくれる。本書冒頭で、この世界の大きさを計算する。1 人の如来さまが管理する「1 仏土」は 100 万光年。いきなり銀河系より広い範囲になる。これでは孫悟空が逃げ切れなかったことも頷ける。さらに、十万億仏土の彼方にある西方浄土までの距離は千京光年(10 の 19 乗光年)。現代の宇宙論を超えている。こんな感じで、仏教には掛け算を使った大数が多く登場する。大きな数に対する感覚がないとか、位取りが苦手という方は、仏教の数字の世界でトレーニングしてみてはどうだろう。■メーカーサイト⇒柳谷晃=著/青春出版社/2009年05月発行 冥途の旅はなぜ四十九日なのか■販売店は こちら
2011.03.04
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感情暴走社会 行動をコントロールすることによって、間接的に感情をコントロールすることは不可能なことではない感情を剥き出しにすると、人間関係を壊し、仕事をダメにし、なにより自分を傷つけてしまう。では、感情をコントロールするにはどうしたらよいか――これが本書のテーマである。著者は精神科医の和田秀樹さん(http://www.hidekiwada.com/)。著者は「感情が絡まないサービスは、すべてロボットで対応できる」(33 ページ)と言う。感情が絡まない仕事は、いずれロボットに取って代わられるというのだ。だから、どんな仕事であっても感情をコントロールする必要性が生まれる。しかし、「現実には、感情を直接コントロールすることはまずできないと考えていただいたほうがいい」(47 ページ)と、読者を突き放す。その代わり「行動をコントロールすることは可能であり、行動をコントロールすることによって、間接的に感情をコントロールすることは不可能なことではない」と指摘する。行動をコントロールする具体的な方法として、賞罰、複眼思考、食事など、さまざまなアドバイスが並ぶ。ストレスフルな社会で感情のコントロールに悩んでいる方は、どれか1つでも実行してみると良いと思う。■メーカーサイト⇒和田秀樹=著/祥伝社/2008年08月発行 感情暴走社会■販売店は こちら
2011.03.02
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