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「宮廷では忠実、家では行儀良く、そしてベッドでは奔放!」 いやはや、こんなシーンが、果たして必要なのかどうか。 ハロルドさん の読者サービスとしか思えないのですが、まあ、興味をお持ちの方は本冊へということですね。
劇場戦争
に戻りますが、二つの劇団の対決のために、 シェイクスピア
が考えたアイデアは何か?秘密の恋人 ジョウン・ブラント
への一通の手紙に計画を託します。
エリザベス女王
は、かねてから 「リチャード三世」
の再演を望んでいましたが、 シェイクスピア
は 「リチャード三世」
を演目として舞台に載せる交換条件として、女王が上演を禁じている 「マクベス」
の上演許可を求めたのです。
「 7
人のシェークスピア」
では、 「マクベス」
という演目を イングランド
の女王 エリザベス一世
が、 スコットランド王
の話だという理由で嫌っているという設定なのです。そんな女王の好みを逆手にとって、女王が嫌う 「マクベス」
を世に出すための 「シェイクスピアの挑戦」
というのが、この手紙に託された、マンガの筋書きなのですが、 シマクマ君
は、ここで 「はてな?」
となってしまったのです。
ここで描かれている ロンドン劇場戦争
は、 エリザベス統治下
、 シェイクスピア
がロンドンでトップスターに躍り出る 1590
年代
の出来事のはずなのですが、 「マクベス」
は彼にとっては、どちらかというと、後期、 1606
年
ころにできた作品で、それは エリザベス一世
が他界した後のことなのですね。
調べてみると、 シェイクスピア
の四大悲劇 「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」
は、それぞれ 1600
年
を越えて書かれているようです。で、芝居好きの エリザベス一世
は、 1603
年
に死んでしまいます。一番早く書かれた 「ハムレット」
が 1600
年
だそうです。残りの三つは 「オセロ」( 1602
)、「リア王」( 1604
)、「マクベス」( 1606
)
というわけで、実際には、 エリザベス女王
は 「ハムレット」
以外、その演目の存在も知らなかったのではなかったかと思うのですが、というのがぼくの 「はてな?」
です。
もっとも、そもそもが シェイクスピア
を 7
人の集合体として描いている虚構作品ですから、こだわるのは野暮ということでしょうね。史実を持ち出してこだわってしまえば、実際の シェイクスピア
はこのとき、妻子持ちの 「オッサン」
なわけで、宮廷の侍女との恋の話も???てことになりかねません。
しかし、一方、 11
巻
に登場する二人の俳優 「海軍大臣一座」
の ネッド・アレン
と 「ストレンジ卿一座」
の リチャード・バーベッジ
は実在しています。特に リチャード
は演劇史に名の残る名優だそうです。
このマンガではこの男ですね。
虚々実々、いよいよ劇場戦争も佳境、最後の対決をむかえます。 「 12
巻」
が楽しみですね。
追記2020・03・08
「7人のシェークスピア」
(1巻)
・ (9巻)
・
(10巻)
の感想はここからどうぞ。
追記2023・02・15
過去の記事の修繕をしました。
週刊 マンガ便 石塚真一「Blue Giant Mo… 2024.09.06
週刊マンガ便 浦沢直樹「あさドラ 8」(… 2024.05.08
週刊 マンガ便 石塚真一「Blue Giant … 2024.05.03