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うまれでくるたて トシ のこの有名な言葉を 賢治の創作 だと 政次郎 は言うのです。
こんどはこたにわりやのごとばかりで
くるしまなあよにうまれてくる
詩人・宮沢賢治はそうまでしてしてもこの文句を書き付けたかった。トシのセリフとして。人類理想の遺言として。(覚悟だな)みとめざるを得なかった。子どものころから石を愛し、長じては「人造宝石を、売りたい。」という野望を抱いた二十九歳の青年は、ここでとうとう、ことばの人造宝石をつくりあげた。賢治は詩人として、いや人間として、遺憾なき自立を果たしたのだ。父親がどう思おうが。妹をどこまで犠牲にしようが。あとはもう、(売れるか)問題はそれだけだった。 政次郎 の中にある 「本当のことば」 と 賢治 が作った 「人造のことば」 というわけです。 賢治 の作った 「人造のことば」 が 「詩のことば」 として離陸した瞬間に 父と子の葛藤 は終わりを告げます。作家はそこが書きたかったに違いありません。
(引用の( )書きが政次郎の心中語)
「号泣せよ、煩悶せよ、困頓せよ、而して死に至らんのみ。」 ぼくには、その態度と言葉が印象深く、名前を覚えました。著書に触れたことはありません。
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