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「ぼくの死んだ父さんとはじいちゃんはこういう話をしたの?」 ご覧のページで 田丸さん はここまで話して、言いよどんでいます。 ページを繰ると、病院のベッドに腰かけて、外を見ながら、後ろに座っているお孫さんに、ひとりごとのように話しかけている 田丸さん の後ろ姿と、その話を聞いている、お孫さんの 後村君 の姿が描かれています。
「いや君の父さん耕助とは戦争の話はほとんどしたことがない。
たぶん、他の戦争体験者たち同じようなものだと思うよ。
いや・・・この言い方は違うな
すまないね 他の人たちの話じゃない私自身の話だ。
フ―
戦争の話をきちんとしようとすればどうしても避けられない話がある」
自分が ここまで読んできて、ぼくはこんな短歌を思い出しました。
人を殺したということ
それを
自分の子供に
伝えるのは
とても
恐ろしいとことだよ
中国に 兵なりし日の 五ケ年を しみじみと思ふ 戦争は悪だ 宮柊二 この短歌が振り返っているのは、 歌人自身の五年間 なのですね。ぼくは、マンガの中で 田丸さん がお孫さんに語った言葉を読み直して、この短歌の深さにようやく気付かされた気がしました。
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