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2023.07.03
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​岩合光昭「生きもののおきて」(ちくまプリマーブックス133)​
岩合光昭 「虎」 という写真集がおもしろくて、新たに図書館で借りだしてきたのが 「生きもののおきて」(ちくまプリマ―ブックス133) でした。 ちくまプリマ―ブックス というシリーズは 2004年 くらいだったでしょうか、 ちくまプリマ―新書 というシリーズの発刊とともに終刊になりましたが、もともとは ちくま少年図書館 というシリーズが 1986年 100巻 で終刊したのを受け継いでいて、中学校とか高校の図書館の棚には必ず並んでいたのですが、さて、今はどうのでしょうね。
​ 高校生・中学生に任せておくのは惜しい内容の本がずらりとありましたが、今回は ​1999年​ に発行された、写真家 岩合光昭 の写真エッセイ(?)です。​
 古びた本ですが、ページを開くとこんな言葉に出合います。​
 ぼくは 一九八二年八月 から 一九八四年三月 までの一年半、家族(妻と当時四歳の娘)とともに、 タンザニア セレンゲティ国立公園 に滞在した。そこは、日本人が抱くサバンナのイメージの、原風景のようなところだろうか。 「セレンゲティ」 とは マサイ族の言葉 「果てしなく続く平原」 。(P7)
​ で、ページを繰るとこの風景でした。
​サバンナでは、​ ​​ ​​
​あなたの視力が試される。
​​​​ 」読み終えて、この写真のページを広げて、キャプションを読み直しながら、本書を通じて、若き日の 岩合光昭 というカメラマンが 「見ること」 「写すこと」 によって育ててきた 「視力」とは何か ​「見る」とは何か​ という問いを、繰り返し問いかけ続けていたのだとようやく気付きました。​​​​
 たくさんの面白いエピソードが記されていますが、まず思い浮かんでくるのがこの一節でした。
​ 娘が小学校三年の時、オーストラリア・カンガルー島の牧場で九か月ほど住んだ。そのとき、ヒツジが日がな一日草を食んでいるので、ぼくは彼女に 「ヒツジさんて、なに考えてるんだろうね」 と尋ねた。すると娘は 「草だよ。草しか見てないよ。」 確かに動物は食べることしか考えていないに違いない。ぼくは思わず「深いな」と感心してしまった。(P120)​
​  で、続けて浮かんだのが、こちらです。
 やはり娘が四歳のときのこと、チータがトムソンガゼルの幼獣を襲うのを目撃した。チータは三〇分とかからず、瞬く間にそれを食べて、後には骨と皮だけが、まるで抜け殻のように残った。ぼくは車を降りて、娘に 「ほら、皮だけだよ。コムソンガゼルのお母さん、まだあそこで見てるよ。かわいそうだね。」 彼女は 「かわいそうだね。でもまた産みゃいいさ。」
 ぼくは目が点になった。
そうか、また産みゃいいのか・・・・ (P88)
 本書の最後の見開き写真です。草原の トムソンガゼルの母子 でしょうか?
​セレンゲティは滅びず。​

​​​​​​​  ​​ ​​ 幼いお嬢さん の言葉に驚く、見ることのプロ!カメラマンの 岩合光昭 の様子が、とても印象的で、納得でした。アフリカの野生動物やオーストラリアのヒツジを見ているお嬢さんとお父さんの 「見方」の違い が、わかった気になって世界を見ている自分に気づかせてくれます。
​​​​​ 生まれたばかりの赤ん坊に見えていた世界を、どんどん失いながら 「賢くなっていっている」 と思い込んで、結局、 「見たいもの」 「わかること」 しか見ることができない、ジコ満足の 「愚か者」 に自分がなっていることに、 「そういえば・・・」 、という思い当たる節があれこれあります。
写真家岩合光昭 「猫の写真」 の面白さの理由の一つは、どうもこの辺りにあるようですね。

ナルホド!ナルホド!



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最終更新日  2023.07.12 16:35:47
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