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「おっ、蘆雪!」 まあ、そんな感じで手に取りました。 金子信久 という美術館にお勤めらしい方の 「長沢蘆雪 かわいいを描くこと」(東京美術) という、大判の美術書(?)です。表紙からして 「かわいい」 でしょ(笑)。
獲物に襲いかかろうとする 虎の全身 が、襖三面いっぱいの大きさにクローズアップされ、見る人をたまげさせる。少なくとも、こうした表現は、従来の動物画には類を見ない型破りなもので、師 応挙 の目から離れた 蘆雪 の 開放感 の所産ともいえるだろう。ただ気になるのは、この虎が、猛獣らしい凄みをさっぱり欠いていて、むしろ 猫を思わせる無邪気さ が感じられる点である。(P196)」ねっ、ちょっと笑えるでしょ。
「皮肉な 蘆雪 が胸中ひそかに 戯気 を描いて 巨大な猫 を描いたのではないか」 という 山川武 という人の説を同意しながら付け加えられていますから、決してバカにしているわけではありません。 「鳥獣悪戯」 と評している所以ですね。
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