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2023.12.28
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​​ ケリー・ライカート「ファースト・カウ」シネ・リーブル神戸
​​​​​​​​​ 今日見たのは 「ファースト・カウ」 という映画です。theがついていないことが気になりますが、訳せば 「最初の牝牛」 でしょうか、うーん、なんか意味深ですね(笑)
ケリー・ライカート というアメリカの女性監督の 2020年の作品 だそうです。西部劇だそうで、 オレゴン州 が舞台だそうです。
​​ オレゴンてどこ? ​​
​  地図を広げて見ると、 カリフォルニア の北で 太平洋 に面している 北アメリカ大陸の西の果て でした。​​​​​​​​​
​ かなり大きな川が流れていて、大きな貨物船がゆっくり画面を横切って動いているシーンで映画は始まりました。この 監督 の作品では、こういうシーンが、何気ないのですが、見ているボクを引き込んでしまうのです。​
​​​​​​​​​​ 河原でしょうか、 が何か探し当てていて、そこに 女性 が登場して、 がほじくっているのをやめさせて、 自分 で掘り始めると、もちろん 素手 で、出てきたのが、なんと 2体 の、どうも全部揃っているらしい 白骨 でした。
 最近、 縄文時代 殯(もがり) とかの話を読んでいることもあって、衣服がないとか、二体の白骨が寄り添っているとか、誰かに河原に捨てられたのかとか、あれこれ考えていると キノコを探している男 のシーンへと画面が切り替わっていきました。​​​​​​​​​​
​ そこから北米大陸の東の果て ボストン からやってきた実直そうな 料理人クッキー( ジョン・マガロ ​と、中国の農村で生まれらしいですが、香港から始まって、世界中をめぐって、ここ オレゴン キング・ルー( オリオン・リー) ​​​​​​​という二人が、全くの偶然で友だち(?)になって、 牛乳入りのドーナツ の儲けでホテルを手に入れようなどという妄想に掻き立てられながら、このあたりには、たった一頭しかいない 牝牛 から 牛乳泥棒に励む お話が語られるます。チラシの写真ですが、その 牝牛 のような に乗って村にやってきたシーンを見ながら、
​​ ナルホドそうか! ​​
 ​​ と納得しました。​​​​​​​​ ​​
​​​ 始まりのシーンで、川の流れをゆっくり下っていく 大きな貨物船 を眺め、川岸で 白骨 を掘り出していたのは ケリー・ライカート 自身だったのです。​​​
​​​​​​  彼女 は、 100年以上も前 に、 始まりのアメリカの西の果て の世界を生きて、死んでいった人々の骨を掘り返し、命をあたえ、服を着せ、ブーツを買わせ、儚い夢を生き抜いて森の道を歩ませることで、おそらく、始まりから今に至る アメリカ ではなく、その時 アメリカ で生きていた人たちの
​​ 「ホントウの歩み」 ​​
​  を描こうとしたのではないでしょうか。​​​​​​
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​  川岸に寄り添って埋まっていた骨 を丁寧に掘り返しながら、 ライカート の脳裏に浮かんだのは、あそこからずっとここまでという歴史ではなく、その時、そこで、この人は、牛乳泥棒として追いかけられて、逃げ回るのにくたびれ果てて、友達と二人、森の中の木の切り株の、少し平らなところをベッドがわりに寝込んでしまったのかもしれないという、そういう、ボクには、それこそが、
人間が生きた ​「ホントウ」の世界の姿だ!
​  と思えるのですが、世界の歴史だったんじゃないかというのが、見終えたボクの、まあ、勝手な想像、妄想ですね(笑)。
 妄想ついでに付け加えると、 逃げながら寝込んでしまう二人の青年 のシーンを見ながら、 大江健三郎 の初期の傑作 「芽むしり仔撃ち」(新潮文庫) のラストシーンを思い浮かべたのですが、あの作品では、前近代的な世俗の権力に追われて森の闇の中にいるのは主人公一人なのですが、この映画では二人でした。二人の方が、チョット呑気に受け取れるところが不思議ですが、 ケリー・ライカート は、最初に 白骨 を仕込んでいるわけで、絶望的であることは、案外、共通しています。​
 もう少しいえば、 大江の作品 の背景には、 60年代の「日本」の前近代性 があったと思いますが、その発想で ケリー・ライカート のこの作品の背景が 現代アメリカ社会 であると考えるなら、 オレゴン にやってきた 「最初の牝牛」 アメリカ で最初に 独り占めされた富 として描かれていることになるけど、そうなると・・・、というように妄想は広がるのですが、まとまりがつかなくなるのでやめますね(笑)。
 なにはともあれ、これまで見てきた数本の 彼女の作品 が、 現代アメリカ社会 を背景にして発想されて​いるとボクは感じていて、今回の作品も、そこが面白さの一つだったことは間違いありません。 拍手! ですね。
 今回もそうですが、 ​彼女の作品​ が映し出す ​風景​ とか 動物 とかも、対象に対する 自然な眼差し を想起させながら、 愛情を感じさせる ところがとてもいいですね。
 新しい作品がすでにあるそうですが、あの、 ウェンディ エミリー だった​女優さんが出ていらっしゃるそうで、我が家では チッチキ夫人 も喜びそうですが、どんな眼差しで登場なさるのか、興味津々ですね(笑)。​​​​ 
監督 ケリー・ライカート​
脚本 ジョナサン・レイモンド  ケリー・ライカート
撮影 クリストファー・ブロベルト
美術 アンソニー・ガスパーロ
衣装 エイプリル・ネイピア
編集 ケリー・ライカート
音楽 ウィリアム・タイラー
キャスト
ジョン・マガロ(クッキー・料理人)
オリオン・リー(キング・ルー・中国移民)
トビー・ジョーンズ(仲買商)
ユエン・ブレムナー(ロイド)
スコット・シェパード(隊長)
ゲイリー・ファーマー(トティリカム)
リリー・グラッドストーン(仲買商の妻)
2020年・122分・G・アメリカ
原題「First Cow」
2023・12・24・no158・シネ・リーブル神戸no212
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最終更新日  2023.12.28 02:28:28
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