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第35話「靴の中の毒虫」

康熙(コウキ)帝と納蘭容若(ナランヨウジャク)は姿を消した衛(エイ)答応・琳琅(リンロウ)を必死に捜索していた。
一方、長慶(チョウケイ)は呉子墨(ゴシボク)にさらわれた琳琅を救出、山間に空き家を見つけ、しばし兄妹水入らずの時間を過ごす。
長慶は妹にこんな不自由な生活はさせたくなかったが、琳琅は兄と一緒なら辛くないと言った。

康熙帝たちは空き家を発見、しかしすでにもぬけの殻だった。
すんでのところで逃げ出した長慶と琳琅は物陰から皇帝たちの様子をうかがう。
琳琅は皇帝が必死に自分を探す姿に心が痛んだが、長慶は皇帝の妹への深い愛情が利用できると思いついた。

長慶は琳琅を連れて無縁墓にやって来た。

しかし長慶は復讐をあきらめていなかった。
長慶は墓前で両親と兄、そして愛する芸初(ウンショ)の敵討ちを改めて誓うと、妹の首を手刀で打って気を失わせてしまう。
「良児(リョウジ)、芸初が死んで私は希望を失った、この命をかけて復讐を果たす(๑•̀ㅂ•́)و✧」



琳琅が目を覚ますとすでに儲秀(チョシュウ)宮にいた。
侍女・碧落(ヘキラク)の話では長慶が衛答応を助け、その功績で御前太監に昇格したという。
驚いた琳琅はすぐに乾清(ケンセイ)宮へ挨拶に向かったが、そこへちょうど長慶が皇帝に茶を運んで来た。
そこで琳琅は咄嗟に立ちくらみを起こし、長慶が持って来た茶碗を落として割ってしまう。

皇帝の信頼を得た長慶は琳琅を儲秀宮まで送り届けることになった。
納蘭容若(ナランヨウジャク)は偶然、2人が宮道を歩いている姿を目撃、2人の関係をいぶかしむ。
一方、琳琅は復讐を続ける兄の選択に困惑した。
しかし長慶は両親が目の前で殺された光景を忘れられず、芸初の死が皇帝への恨みに拍車をかける。

「そうだな、頼れるの者はお前だけだ…
 どちらか選べ、私を告発して奴と生涯を共にするか、私に協力して奴を殺し敵を討つか…」
「どちらも無理よ」
「なら何もするな」

長慶は儲秀宮からの帰り道、皇太后の輿と遭遇した。

長慶は御前で拝礼し、多忙を極めており挨拶が遅れてしまったとごまかした。
「重用されているようね、一言だけ忠告しておく、誰のおかげなのか忘れるな」
「…ご安心を、ご恩は忘れません」

琳琅は慈寧(ジネイ)宮に呼ばれた。
すると実は寧(ネイ)貴人・画珠(ガシュ)も一緒に呼ばれていると知る。
太皇太后は2人を近くへ呼んだが、琳琅とは顔馴染みだった。
そこで画珠は太皇太后の歓心を買おうと洛陽牡丹を献上する。
しかし侍女・スマラが衛答応が以前、花の花粉が喘息に良くないと忠告したことを思い出し、部屋に置けば咳が悪化すると進言した。
「そうだったな…では花園に置いて他の者にも美しさを愛でてもらうとしよう」
一方、琳琅は太皇太后の喘息のため、手作りの杏仁酪(アンニンラク)を献上した。
これは咳を鎮め、肺を潤すという。
太皇太后は一口食べて美味しいと喜び、スマラに作り方を教えてやって欲しいと言った。

慈寧宮を出た画珠は琳琅が太皇太后のぜんそくを教えてくれなかったとぼやいた。
琳琅は画珠も呼ばれているとは知らなかったと釈明し、謝罪する。
すると画珠は残った姉妹が2人となり、力を合わせなければ後宮で生き残れないと訴えた。
「そうね、ごめんなさい」
2人は手を取り、改めて姉妹で協力しようと約束する。
その時、ちょうど琳琅を心配して慈寧宮へ向かっていた康熙帝が2人の姿を見つけた。



康熙帝は琳琅と画珠の元へ歩き出した。
すると築山の上にいた長慶が皇帝に向かって岩を投げる。
「皇上!危ない!」
小徳子(ショウトクシ)が咄嗟に皇帝をかばい、岩の直撃を受け倒れてしまう。
その時、琳琅は築山から逃げる長慶の姿に気づいた。

御薬房に運ばれた小徳子は幸い命に別状はなかった。
すると長慶が何食わぬ顔で現れ、築山の老朽化が原因だったと嘘をつく。
琳琅は小徳子が療養している間に側仕えが長慶だけになると気づき、皇帝を守るため御前勤めをすることにした。
食事の時は自ら毒味をし、長慶が香炉を運んでくればお茶をかけて消してしまう。
何も知らない康熙帝は自分から離れない琳琅が可愛くて仕方がないが、琳琅は何とも複雑だった。

康熙帝は琳琅を寝所に残し、朝議の身支度へ向かった。
しかし琳琅が早々に挨拶に現れる。
「ずいぶん早いな、もう少し休んでいろ、朝議が終わったら散歩をしよう」
そこへ容若が皇帝を迎えにやって来た。
琳琅は長慶がなぜか皇帝の履物を見つめていることに気づき、自分が着替えを手伝うと申し出る。
すると控えていた容若は琳琅が履物を逆さにするのを見て嫌な予感がした。
「私が…」
容若は自ら履物に手を入れて確認すると、毒虫に刺されてしまう。

容若はすぐ御薬房に運ばれた。
康熙帝と琳琅は容若の回復を祈ったが、侍医の話では劇毒のため完全な解毒が難しいという。

すると長慶がこの数日の湿気で履物を外に干していたため虫が入ったと報告した。
長慶の復讐のせいで次々と巻き込まれる無関係の人たち、琳琅はこれも自分の責任だと思い悩んだ。

御花園で画珠は安(アン)嬪と出くわした。
安嬪は侍女から華陽(カヨウ)宮の寧貴人だと聞き、辛者庫で洗濯していた女官かと蔑む。
「辛者庫では花なんて見られないのでしょう?ふん」
「行在(アンザイ)所では皇上のおそばにいて散歩の暇もなかったもので~
 姐姐こそ、皇上がお戻りになったのに1人でお散歩ですか?」
「にっ(你)!」
気が強い画珠は安嬪を言い負かしたが、その時、運悪く恵(ケイ)妃が通りかかった。
「今の言葉は誰が言ったのかしら?…視察に向かった皇帝が享楽にふけるなどあり得ません!」
恵妃は皇帝への中傷だと指摘、不敬の罪で罰を与えた。
「沈香(ジンコウ)、叩け!」
バシッ!⊂彡☆))Д´)ァゥ! ←画珠は仕方ないw

琳琅は8年も自分の面倒を見てくれた容若が兄の復讐で死ぬところだったと憤慨した。
しかし長慶は一族を手にかけたのが容若の父・納蘭明珠(ナランメイジュ)だったと教える。
「死んだとしても自業自得だ」
「どうかしてる!芸初まで巻き込んだのよ?まだ犠牲を出すつもり?!」
「親の敵と同衾(ドウキン)しているお前の方が正気じゃない」←これはキツイ( ̄▽ ̄;)
すると琳琅は言い訳できずに黙ってしまう。

画珠は乾清宮に入り浸りの琳琅を待ち伏せし、やっと捕まえた。
実は画珠は琳琅のように皇帝から寵愛されず、後ろ盾もないため目の敵にされているという。
そこで皇帝の寵愛を分て欲しいと訴えたが、琳琅はまだ皇帝のそばを離れるわけにいかなかった。
「他のことなら聞いてあげる、でも…」
「もういい!好きなだけ独り占めしなさいよ!」

門を出ようとした画珠は太監とぶつかり、思わず引っ叩いた。
バシッ!⊂彡☆))Д´)ァゥ!
しかしその太監が長慶だと気づく。
「あら、誰かと思えば…琳琅を何度も陥れた長慶じゃないの~
 皇上に知られたら首が危ういわね」
すると長慶は自分の悪事には寧貴人も加担しているとやり返す。
画珠はもはや身分が違うと強気だったが、長慶は手を貸してくれるなら自分も助けると懐柔した。

画珠は太皇太后を訪ねた。
そこで最近は皇帝が乾清宮で起居し、常に衛答応がそばにいると告げ口する。

つづく


( ๑≧ꇴ≦)後半に来てこの画珠の面倒くさいエピとか…





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最終更新日  2021.10.01 20:10:04
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