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恋心が芽吹く頃～Blooming Days～＃29 あらすじ
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2021.12.06

第28話

褚璇璣(ﾁｮｾﾝｷ)は姿を消した禹司鳳(ｳｼﾌｫﾝ)を探すため街へ飛び出した。
やがて桟橋にたたずむ司鳳を発見、駆け出して抱きつき、思いの丈をぶつける。
「行かないで！そばにいて欲しいの！六識を回復して私は変わった、あなたを大切にする」
しかし司鳳は自分にしがみつく璇璣の手をほどいた。
「９度の転生で私はいつも君に言った、″忘れないでくれ″と…でも結局、無駄だった」
「司鳳！前世はそうでも今の私は違う、あなたが好き、ずっと一緒にいたい」
璇璣は思い切って自分から唇を重ねたが、司鳳は黙っていた。

「誰が行くと言った？」
実は司鳳は舟人に頼んでいた蓮の実を取りに来ただけだった。
「璇璣、君が私を愛してくれるまで君のそばにいるよ
　前世は関係ない、今の君が私にとっての真実だ
　過去にとらわれていたら幸せにはなれない、今度こそ私を忘れないでくれ」

柳意歓(ﾘｭｳｲｶﾝ)たちの心配をよそに司鳳と璇璣が仲良く客桟へ帰って来た。
鐘敏言(ｼｮｳﾋﾞﾝｹﾞﾝ)は若玉(ｼﾞｬｸｷﾞｮｸ)と回廊で一休みしながら、これで２人は心配ないと安堵する。
しかし若玉は人の縁など、いつどうなるか分からないとこぼした。
実は敏言も定められた縁なら万刧八荒鏡(ﾊﾞﾝｺﾞｳﾊｯｺｳｷｮｳ)で緒玲瓏(ﾁｮﾚｲﾛｳ)との未来が分かると期待したが、何も映らなかったという。
若玉は鏡に映るのは過去の姿で現実とは違うと教え、幼なじみの２人は人も羨む縁で結ばれていると励ました。
「今は玲瓏を助けることだけ考えるんだ」

「人を慰めるのは若雪(ｼﾞｬｸｾﾂ)には及ばないよ…」
若玉はうっかり口をすべらせていた。
仕方なく若雪は妹で唯一の家族だと説明し、自分が不甲斐ないせいで普段は会えないという。
その時、小銀花(ｼｮｳｷﾞﾝｶ)の姿に気づき、若玉は敏言と別れて後を追った。

部屋に戻った小銀花は白蛇に戻り、菓子入れの中に隠れていた。

「司鳳は大バカよっ！前世であんなに痛い目に遭ったのに璇璣が少し謝っただけで許すなんて…」
「まったく、困った白蛇だな～」

七夕の夜、璇璣と司鳳は賑やかな街に出かけた。
慶陽では七夕に恋人同士が鵲橋(ｼｬｸﾊﾞｼ)の上で人形に願掛けするという。
司鳳は早速、人形を買うことにしたが、璇璣は自分が買うと止めた。
「２対、買うわ、１対は持って帰るの」
すると璇璣はその代わり以前は受け取れなかったかんざしが欲しいと頼んだ。
「後悔するなよ？これを挿したら君は私の女子だ」
「人形を受け取ったら、あなたは私のものね」
司鳳は肌身離さず持っていた母の形見のかんざしをようやく愛する璇璣の髪に挿すことが叶う。
そして橋の欄干に人形を立て、互いの愛を確かめ合った。

客桟に戻った司鳳は持ち帰った人形をながめながら幸せに浸っていた。
そこへ柳意歓が現れ、もはや戦神の覚醒は時間の問題、対処できるのかと懸念する。
司鳳は考えても仕方がないと開き直り、今世こそ璇璣と平穏に過ごしたいと答えた。
しかし柳意歓の話では天眼でも２人の未来は見えなかったという。
「油断するなよ」

鏡の中から無事に戻った璇璣と司鳳だったが、紫狐(ｼｺ)だけは翌朝になっても目を覚さなかった。
亭奴(ﾃｲﾄﾞ)は紫狐だけ元神が戻っておらず、実は万刧八荒鏡の破片もひとつだけ足りないと教える。
どうやら紫狐は自ら鏡から出るのを拒んでいるようだった。
このままでは現実を忘れて元神が消滅してしまう。
そこで璇璣と司鳳は紫狐を助けるため再び鏡の中へ入った。

璇璣と司鳳は鏡の中で紫狐の過去の記憶を見た。
するとちょうど元朗(ｹﾞﾝﾛｳ)が無支祁(ﾌﾞｼｷ)を訪ね、修羅王を助けて天界を滅ぼそうと誘っている。
『戦いに加わる気になったら魔域へ来てくれ、魔煞(ﾏｻﾂ)星と肩を並べて戦おう』
元朗が姿を消すと紫狐が現れた。
紫狐は戦に参加するのを反対したが、無支祁は口うるさい狐狸にへき易し、狐の姿に戻るか出て行くか選べと迫る。
『本気なの？…はお、出て行く、２度と戻らないから』
無支祁は紫狐を引き止めなかった。
すると過去の紫狐の前に現在の紫狐が現れる。
『ダメよ、行かないで、無支祁に会えなくなる、今すぐあの人のそばに戻って
　あれはただの憎まれ口よ、本気にしてはダメ』
しかし過去を変えることはできず、紫狐は出て行った。

無支祁はわざと紫狐を怒らせて追い出していた。
『これで心残りがなくなった…』
無支祁の本音を知った紫狐は聞こえないと分かっていながら必死に止めようとしたが、無支祁は魔域へ行ってしまう。
すると紫狐は今度こそ止めて見せると懸命に霊力を繰り出した。
このままでは元神を消耗して紫狐が消滅してしまう。
璇璣と司鳳は慌てて紫狐を制したが、紫狐は逆上した。
そこで璇璣は自分たちも前世を見たので気持ちは分かると説得する。
「ここに答えはないの、過去に閉じこもっても辛いだけ…私が一緒に無支祁を探してあげる」
璇璣の言葉を聞いた紫狐は思わず璇璣に抱きつき号泣した。
「私は…馬鹿だった、本当に馬鹿だったわ…」
こうして紫狐は過去への執着を断ち切り、現実へ戻った。

柳意歓は皆が寝静まった頃、こっそり中庭に出た。
すると運悪く亭奴と出くわしてしまう。
柳意歓は適当に話をはぐらかしてやり過ごしたが、亭奴は柳意歓を怪しんだ。
そもそも天虚堂はなぜ璇璣が天眼の持ち主に会いに来ると分かったのだろうか。

客桟を抜け出した柳意歓は天虚堂と接触した。
すると妖魔は戦神の復活を邪魔した柳意歓に最後の機会を与えるという。
「またしくじれば２度と娘には会えぬぞ、司鳳を殺せ、璇璣を怒らせて力を覚醒させるのだ」
「それはできない」
反発した柳意歓は戦いを挑んだが、妖魔に反撃され深手を負ってしまう。
しかし亭奴から知らせを聞いた司鳳と璇璣が駆けつけ、柳意歓を助けた。
運良く戦神と会えた妖魔は璇璣を連れ去ろうとしたが、今度は紫狐が現れ助けてくれる。
「あら？(￣◇￣;)この程度でやっつけちゃったの？」
>* ))))>< ←紫狐の術で魚になってしまった妖魔（多分、逃げただけ？）

柳意歓は裏切ったと認め、娘が人質になっていると打ち明けた。
璇璣は理解を示し、そのおかげで六識も回復できたと感謝する。
しかし戦神は魔煞星の天敵のはず、なぜ戦神の力が必要なのだろうか。
亭奴は治療で戦神と面識はあったが詳しいことは知らないと言った。
ただ恐らく戦神の記憶の一部は天界に封印されているという。
「天界の話なんて当てにならないわ～何が″戦神は絶世の美女″よ…」
紫狐は急に璇璣に嫌味を言った。
すると亭奴は失笑し、かつて″無支祁は戦神の美貌に惑わされて捕らわれた″という噂があったと教える。
紫狐は慌てて否定、無支祁は元朗の罠に落ちただけだと訂正した。
元朗は1000年前の天魔大戦で敗れたあと、天界の懲罰から逃れるため無支祁が捕まるよう仕組んだという。

紫狐は元朗も探し続けていたが見つからなかった。
すると璇璣が天虚堂にいないのかと訝しむ。
紫狐は元朗には懲戒の印があるため、根城の不周山に入れないと教えた。
ともかく玲瓏の元神、玉児(ｷﾞｮｸｼﾞ)、無支祁、天虚堂の秘密、全ての答えは不周山にある。
亭奴は不周山の麓に位置しているのが西方の青木(ｾｲﾎﾞｸ)鎮で、南北に並び立つ２つの山を探すよう指示した。
「北側の山にある祭壇が入り口だ」
そこで亭奴は鮫人涙(ｺｳｼﾞﾝﾙｲ)や化龍鱗(ｶﾘｮｳﾘﾝ)で作った生辰蝋(ｾｲｼﾝﾛｳ)を招喚、この蝋燭が燃えている間だけ山に滞在できるという。
ただし蝋燭は５本しかないため、深傷を負った柳意歓は留守番になった。
亭奴も懲戒の印があるため山には入れない。
「この腕輪の光で蝋燭の減り方が分かる、消える前に戻るんだ」
腕輪は紫狐が受け取った。

その頃、天雷で璇璣の居場所に見当をつけた昊辰(ｺｳｼﾝ)はようやく洞窟に到着した。
しかしすでにもぬけの殻、かろうじて万刧八荒鏡の破片を拾う。
…鏡は壊せたが、やはり間に合わなかったのか
…璇璣、君の覚醒はもはや止められないと？

一方、天界では騰蛇(ﾄｳﾀﾞ)が姿を消して司命殿に忍び込んでいた。
しかし殿内は障眼(ｼｮｳｶﾞﾝ)法が無力のため、あっさり司命に見つかってしまう。
開き直った騰蛇は司命が執筆中の″三界恩怨(ｻﾝｶｲｵﾝｴﾝ)録″を奪い取ったが、戦神の話はなかった。
「話せ、さもなくばこれを燃やす！」
「うわーっ！分かりました！…900年前、金神(ｺﾝｼﾞﾝ)の婚礼で帝君は良縁花を戦神に贈りました
　その後、戦神も帝君に良縁花を贈ろうとしました…」

ちょうどその時、璇璣を探していた昊辰は鵲橋で璇璣と司鳳が願掛けした人形を見つけた。
…そなたを手放したばかりに、私は今世で情に苦しむことになった
…必ず取り戻して見せる

騰蛇はあの堅物で氷のように冷淡な柏麟(ﾊｸﾘﾝ)帝君が戦神に良縁花を贈ったとは信じられなかった。
(´ﾟ艸ﾟ)∴ﾌﾞｯ＜で、なぜ２人の仲は壊れたんだ？
戦の後、天界は復興が急務だった。
南天仙族の助力が必要となり、帝君は南天聖尊の姫を帝后に迎えたという。
それから戦神はすっかり変わり、天池のほとりで金赤鳥(ｷﾝｾｷﾁｮｳ)と話す以外は周囲と疎遠になった。
そんなある日、神器・均天策海(ｷﾝﾃﾝｻｸｶｲ)が魔域左使・無支祁に盗まれてしまう。
戦神は捜索のため魔域へ行ったが、戻った時には心魔に冒されていた。
なんと戦神は南天仙族を襲い、聖尊を殺め、天界は大騒動になる。
帝后は父の敵を討つよう帝君に迫ったが、帝君は戦神を守るため落仙台で改心させようと試みた。
すると天帝は戦神の天界への復帰の条件として10世の修行を課したという。
「情と怨恨は分かち難い…帝君も情からは逃れられません」
司命はしみじみそう言って話を終えたが、騰蛇が急に怒り出した。
「戦神の戦いぶりはどうした？！色恋沙汰なんぞどーでもいいんじゃ！」
そもそも勇猛な戦神が失恋ごときで反乱を起こしたなど信じられない。
「他に理由があるはずだ…どうせ作り話だろう？つまらん！」

つづく

( ￣꒳￣)蛇神に同意！色恋沙汰はいいからネタバレ聞きたいwww

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