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第7話「家族との再会」

二品誥命(コクメイ)夫人の冊封を祝う宴の日。
聶桑楡(ニェサンユー)は自分で稼いだ100両を投じて豪華な宴席を準備したが、″都一の毒婦″と呼ばれる寧(ネイ)夫人の招待に応じる客は1人もいなかった。
その時、見るからに大物の一家が現れる。
聶桑楡は喜んだが、実は西北から駆けつけた自分の両親と妹・青雲(セイウン)だと分かった。

聶向遠(ニェキョウエン)と夫人は別人のように穏やかになった娘の姿に困惑した。
いつも姉に折檻されていた青雲は母の後ろに隠れて怯えていたが、聶桑楡が崖から落ちて本当に記憶がないと知り、むしろ安堵する。
すると聶桑楡は差し入れの西北土産に目をつけ、父を非晩(ヒバン)閣に引っ張っていった。


しかし聶向遠は娘に商いなど無理だと一蹴、そもそも運賃がかさんで儲けなど出ないという。
聶桑楡は落胆したが、聶向遠は娘が自分で稼がねばならないほど陌玉(バクギョク)侯に虐げられていると誤解した。
「(ヾノ・∀・`)違う違う~実は寧鈺軒(ネイギョクケン)と離縁して化粧品の店を開くの
 崖から落ちて目覚めたらすっきりしたわ⤴︎
 寧鈺軒も私を愛していないし、顔以外は良いところがないの
 近寄らせてもくれないくせにね、離れるとのぞき見するのよ~」
「やめなさい!…閨房(ケイボウ)の秘め事を人に漏らすでない!」
「はあ?@うさぎ風」

誥命服姿の聶桑楡が寧鈺軒に手を引かれ登場、祝宴は晴れやかに始まった。
しかし結局、集まったのは家族だけ、聶桑楡は急に銀子が惜しくなってしまう。
「やはり夫が負担すべきじゃない?」

 私が払っても良かったが、そなたが身銭を切って宴を開くと聞いてな、仕方なく手を引いた」
「じゃあ…折半にしない?」
「だが規則は規則だ」
「あそう、なら使った銀子の分だけ食べて飲むわ!」
聶桑楡はやけ酒ですっかり酩酊、寧鈺軒に絡み始めた。

聶向遠は娘の失態に眉をひそめたが、その時、偶然、聶桑楡が身につけている玉佩に気づいて呆然となった。



その夜、客桟に帰った聶夫人は娘が夫に虐げられたせいで人柄が変わってしまったと泣いていた。
しかし聶向遠は人格が変わったのではなく、娘ではない可能性に気づく。
実は聶桑楡は季銘(キメイ)に託された養子だった…

『向遠大哥、放浪の身で赤子2人を抱えては生きていけない
 事情がなければ決して手放さぬが…』
『安心しろ、妻を娶って1年あまり、まだ子はおらぬ、実の娘のように育ててみせる』
すると季銘は双子が生まれた時に恩人からもらった玉佩を取り出した
『上弦の月を姉のほうに渡す、姉妹である証しとなる』
『この子に変わって玉佩を守ってみせよう、きっと互いを見つけられるはずだ』

…聶向遠は当時のことを思い出し、娘がなぜ下弦の月の玉佩を身につけていたのか考えあぐねた。
そこですぐさま故郷の欒(ラン)県で季銘を探すよう命じる。
「よいか、必ず見つけ出せ」
一方、凌剣星(リョウケンセイ)は寧家で誥命夫人冊封の祝宴があったと知り、花見の宴で名声を傷つけられた怒りが再燃した。
「思い知らせてやらねば…名声が地に落ちる気分をな」
するとちょうど阿正(アセイ)が寧鈺軒の負傷の原因を調べ上げていた。
寧鈺軒はあの晩、西の荒れ寺に匪賊が集まると聞きて駆けつけたところ、女子供の流民だったという。
「つまり流民に刺されたと?」
どうやら父親の敵討ちのため匪賊を厳しく討伐し、寧鈺軒は流民から恨みを買ったらしい。
「もし流民が虐殺されたら刑部は真っ先に誰に疑いを向けるかな?ふっ」

翌朝、聶桑楡はひどい二日酔いで目を覚ました。
苜蓿(ムーシュ)から宴席で酔っ払ったと聞いたが、全く記憶にない。
何でも聶桑楡は宴席で寧鈺軒に抱きつき、″想い人″と呼んでいたとか。
しかも夜は候爺の部屋へ出かけ、しばらくすると候爺が布団で巻いた聶桑楡を担いで送って来たという。
「その時も候爺と一緒に寝たいと言って困らせて…ふふ
 そうだ、候爺から宴の費用として100両の銀票が届きました
 候爺は夫人を気遣っていますね、候爺と一緒に眠れる日も近いです!」
「何言ってるの?!」
実は寧鈺軒が聶桑楡を布団で包み、縛り上げたのには理由があった。
聶桑楡は酔った勢いで寧鈺軒を押し倒し口づけ、驚いて逃げ出した寧鈺軒を追い回していた。

都には文人崩れの集まりがあり、銭さえもらえばどんな噂も平気で広めた。
今回の標的は寧夫人。
聶桑楡は根も葉もない悪評を風聴され激怒し、男装して講談に乗り込んだ。
しかしかえって騒ぎになり、群衆から野菜を投げつけられてしまう。

その夜、寧鈺軒は裏門からこっそり帰って来た聶桑楡を見咎めた。
「待て…なぜそんな姿に?」
「腐れ文士のせいよ!私が馬を殺して食べたって言うの…凌剣星の仕業に違いないわ!
 皆に攻撃させるなんて…ぐすん」
寧鈺軒は珍しく気落ちしている聶桑楡に同情し、優しくゴミを取り除いてやった。
「言わせておけ、相手にするな、今後は聞いてはならぬぞ、分かったか?
 そうだ、紅色の玉を1個やろう」
すると聶桑楡は寧鈺軒に抱きついて泣いてしまう。
「ヨシヨシ…大丈夫だ、私が何とかする」




一方、茶幇(チャホウ)の袁朗(エンロウ)たちは寧鈺軒が捜索したと聞いた西の荒れ寺に向かっていた。
「仲間が捕まれば悲惨な末路をたどることになる…」
その時、雷鳴と共に流民たちの悲鳴が聞こえ、袁朗たちは全速力で走り出す。
すると仮面をつけた賊が流民たちの寝込みを襲い、すでに多くの骸が転がっていた。

袁朗は生き残った流民を叔父の寺で保護した。
実は刺客の腕に茶幇の紋章があり、何者かが茶幇を陥れるつもりだと疑う。
しかし了然(リョウゼン)は今や寧鈺軒の他に茶幇を知る者などいるはずないと否定した。

翌日、聶桑楡が講談の様子を見に行くと、あの腐れ文士はのどがつぶれて声が出なくなっていた。
そこで苜蓿に調べさせたところ、都中の腐れ文士たちが一様に声が出なくなったと分かる。
(๑•̀ㅂ•́)و✧<さすが候爺、一晩でやり遂げましたね!
( ;∀;) <何のんきなこと言ってるの?!最悪よ~!
腐れ文士たちに何かあれば当然、疑われるのは聶桑楡、これでは″都一の毒婦″を自ら証明したようなものだ。

つづく


( ゚ェ゚)二品なのにあまり迫力はない衣装w





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最終更新日  2024.04.08 22:32:27
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