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2021年ももう残すところあと少し、これを書いている時点で12月31日です。先日二代目林家三平が笑点を卒業し、元旦に笑点の新メンバーが発表になるようなので、誰になるか、僕の予想を書いておこうと思います。まず当てることはできないと思いますが、こんなことを考えたということを記録しておこうと思います。 いろいろな人がいろいろな予想をしているので、そんなに長々といろいろと書きませんが、少しだけ。 まず、どこの協会になるのかという問題があると思います。落語の世界は上方(関西)を含めると5派閥(団体)に分かれています。最大最古の派閥である「落語協会」、規模歴史共に2番目の「落語芸術協会」、六代目三遊亭圓生一派の脱退騒動に端を発して、現在五代目圓楽の弟子や孫弟子で構成されている「五代目圓楽一門会」、過去に立川談志が家元制度を敷いた「落語立川流」、そして関西の「上方落語協会」。現在までの笑点メンバーの所属団体の所属は以下のとおり。・春風亭昇太(落語芸術協会)・三遊亭小遊三(落語芸術協会)・三遊亭好楽(五代目圓楽一門会)・林家木久扇(落語協会)・二代目林家三平(落語協会)・六代目三遊亭円楽(五代目圓楽一門会)・林家たい平(落語協会)普通に考えれば、枠があるのかと思いますが、桂歌丸(落語芸術協会)卒業の後に林家三平(落語協会)が加入しているため、団体の枠というのは関係ないようです。 落語協会で有力といわれているのは「柳家喬太郎」「春風亭一之輔」「柳家わさび」です。柳家喬太郎は柳家さん喬の弟子で「きょんきょん」のニックネームで親しまれている、実力派落語家。古典も新作もやる人。落語の実力・人気では落語協会のほぼトップの方にいるような人です。ただ、笑点で好まれるような個性的なキャラクターがあるのかというとどうなのだろう。つかみどころのないような、心の読めない感じの人なので、テレビ受けするかというとそういうわけではないような気がする。僕の先輩はこの人が一番好きな落語家だと言っていました春風亭一之輔は春風亭一朝の弟子で、こちらも実力・人気では若手のトップのような人。古典派。キャラクターとしては荒っぽい感じ、不機嫌そうな人。本職で大人気であるため、笑点に出るメリットがあるのかという疑問が残ります。柳家わさびは僕はよく知らないのですが、有力候補として挙げている人が多い印象。若手大喜利メンバー。41歳であるため、番組が若返りを目指すのであればちょうどよいくらいだと思います。他にも僕はあまり詳しくない噺家ですが、落語実力者で「桃月庵白酒」という意見もあるようです。 落語芸術協会で有力と言われているのは、「桂宮治」「春風亭昇也」でしょうか。両方とも若手ユニット成金メンバーであり、共に若手大喜利メンバーでもあります。桂宮治は天才と呼ばれる抜擢真打昇進(一人真打)した落語家です。たい平とキャラクターが被るので加入はないのではないかという指摘もあります。昇也は謎かけが得意ということと、司会者昇太の弟子ということで有力なようですが、まだ二つ目であり、真打昇進を春に控えているはずなのに、そういう人を加入させるのだろうかと思う気もします。他にも「瀧川鯉斗」、元暴走族という異例の経歴を持つ、美形落語家。この人も笑点の空気に合うかというとそういうわけではない気がします。 五代目圓楽一門会で有力といわれている人はいないですが、個人的に三遊亭好楽の実子であり、弟弟子でもある三遊亭王楽は可能性があるのではないかと思う。後で書きますが、親子メンバーの可能性です。 落語立川流で候補として挙がっているのは「立川志の輔」「立川談春」「立川志らく」「立川晴の輔」です。志の輔は「ためしてガッテン」が終わったばかりなので候補に挙がっているのかと思いますが、実は「立川流の最高傑作」と呼ばれるほどの落語の実力者なので、本来テレビに出る必要があるとは思えないのです。談春は著書「赤めだか」が有名です。志の輔と同じく、落語の本寸法の実力が高いのでどうにも笑点メンバーに加入するところは想像ができないのです。不機嫌そうなキャラクターなのでそんなにテレビ受けもしないと思います。志らくは談志没後テレビによく出るようになったので非常に有名にはなっています。可能性はなくはないと思いますが、現メンバーの中でどう対応するのか全く想像がつかなくて、「違うんじゃないかなぁ」と思います。立川晴の輔は若手大喜利メンバーです。志の輔の弟子。僕はこの人のことはよく知らないので何ともコメントできないですが、可能性があるのではないかという意見をよく見ます。 上方落語協会からは特にこの人がなるだろうというのは聞きません。ただ常識的に考えて「笑福亭鶴瓶」や「桂文枝」が今更メンバーになるとは思えないです。僕の個人的な希望からすると、「笑福亭ベ瓶」がイチオシです。鶴瓶の末の弟子で、喋りが非常に面白く、最近の僕のマイブームなのです。 協会別の予想はこんなところかと思います。 更に近年の情勢を鑑みて、女性が入るのではないかという予想があります。最有力候補は、「春風亭ぴっかり☆」。落語協会所属。春風亭小朝の弟子で、真打昇進と共に「蝶花楼桃花」に改名することが決まっています。ちなみに蝶花楼という亭号は昔はあったのに現代にはなくなってしまっていた亭号で、今回復活することになったそうです。あと僕の個人的な好みで言えば、落語立川流の「立川こはる」が好きなので、彼女に出てもらいたい。最近ハマったのですが、見た目どう見ても少年の女流落語家で、威勢の良い江戸落語をやる人です。談春の弟子で、ほぼ唯一廃業していないという実力派です。他にも何人か女性候補の名前は聞きますが、女性を加入させると「セクハラで炎上の可能性が高いから女性は加入しないのではないか」という意見があり、それは確かにその通りだなと思います。あえてリスクを取りに行く必要はないかなと。 あと、親子落語家でメンバーだと面白いだろうという予想で、「林家木久蔵」を候補にあげる人がいます。林家木久扇の息子で、落語協会の落語家です。親子の掛け合いやいじりを見ることが出来るという面白みが期待されます。 落語芸術協会の若手がもし入るのならば、今人気の落語ユニット成金メンバーの可能性は低くないと思います。先ほど候補で出ていた「桂宮治」「春風亭昇也」もそうですが、「柳亭小痴楽」「昔昔亭A太郎」「瀧川鯉八」「春風亭昇々」も可能性はあると思います。特に成金リーダーの小痴楽の可能性は高いと言われていますが、年寄りの視聴者が楽しめる番組になるかと考えると疑問ではあります。 落語家以外の演芸関係者であれば、漫談家「ねづっち」、講談師「六代目神田伯山」(100年に1人の天才講談師)が候補としてあがっています。ここ数年のマイブームが神田伯山なので、メンバーになれば嬉しいですが、 予想というほど大それた話ではないですが、「この人だったら楽しそうだな」「この人だったら毎週見たいな」という人は先にも述べた最近のマイブーム、「笑福亭ベ瓶」「立川こはる」ですが、笑点の色に合うかというと合わない気がするのです。個人的な最も「この人になったら楽しそうだなぁ」と思うのは、瀧川鯉八です。瀧川鯉昇の弟子で、天才新作落語家と呼ばれている、シュールで独特の世界観の落語をする噺家です。伯山の新作講談で「グレーゾーン」という話があり、瀧川鯉八をモデルにした登場人物が笑点メンバーになるという幻の読み物があるのです。リアルグレーゾンということで瀧川鯉八に加入してほしいなと思います。 多分、僕の予想は当たらないと思いますが、元旦の発表を楽しみにしています。 それでは、よいお年をお迎えください。
2021.12.31
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アンデルセンが翻訳した有名な童話で『裸の王様』というものがあります。最近『裸の王様』についてディスカッションしたので、考察というか、思ったことを書こうと思います。 「自分がもし、裸の王様を見た子どもだったら、王様が裸だということを他人に言うだろうか?」ディスカッションをした相手は「自分なら絶対に言う」「王様本人には言わなくても、いない所で言う」という立場でしたが、僕は「自分なら絶対に誰にも言わない」という立場でした。理由は単純で、自分が正しいということを自分自身で証明できないからです。 この話を知らない人はいないと思いますが、一応概略を書きますと……「馬鹿には見えない服」を詐欺師に買わされた王様が裸で外に出たら、純粋な子どもだけが「王様は裸だ」と指摘したという物語です。 僕には、この子どもが自分の見たままをただ何も考えず口にしただけにしか思えないのです。僕たちは何も知らない子どもではないので、目に見えるものだけが存在するわけではないということを知っているからです。「馬鹿には見えない服なんて現実にあるわけがない」等という野暮な主張は童話なので通用しません。同じアンデルセン作品で『人魚姫』や『親指姫』等のファンタジー要素のある作品があるので、「馬鹿には見えない服」が存在するかしないかは分からない世界観の物語なのです。その物語の中のレベルの現実です。その世界で何故、「王様は裸だ」と言えるのか。馬鹿だと思われるくらいで済むなら、自分の思ったことを言うということでしょうか。この物語は「リスクがあっても自分の信じることを口にするか?」という命題に置き換えられると思うのです。「馬鹿には見えない服」だから、緊張感のない話ですが、例えば「殺人願望がある人には見えない服」だったらどうでしょう。あるいは「国家反逆を企んでいる人には見えない服」や「国王暗殺を企んでいる人には見えない服」だったら。正直に言うことに対するリスクがもっともっと高ければ、誰しもが見たままを口にしないように思えます。事実、原作では「姦通によって生まれた人には見えない服」になっていたそうです。自分の信じる真実を口にすることで社会的に抹殺される、不利になる、あるいは本当に死刑になるようなリスクを負う必要はないはずです。大臣や国民たちは「王様は何も着ていないように見えるけれど、それを言うと自分が馬鹿だと思われる」と思ったから何も言わなかったはずです。それは王様自身もそうです。そして、そう思って口を噤む人が多ければ多いほど、その思いは大きくなっていくはずです。しかし、人々は誰一人、それを確かめるすべはない。証明も反証もできないのです。この物語は地の文で「服を売ったのは詐欺師」と言っているため、そんな服は存在しないと読者は分かります。しかしそれはメタレベルの情報であり、物語内の登場人物たちは知りえない情報です。だから、もし自分が物語の中の登場人物だったら「馬鹿には見えない服」が本物か偽物か分からない状況なのです。 事実、あれを売ったのが詐欺師だと明かされていない物語だったら……「不思議な雰囲気の行商人が、馬鹿には見えない服を王様に売った」という物語だったら、物語が終わった時点でもなお「行商人以外の全ての登場人物が馬鹿だった」可能性が否定できません。例えば「IQ150を超えていないと見えない服」が本当にあったとして、何のためにそんな意味のない服を作ったのかとかは置いておいて、それを王様に売って、国民全員がIQ150未満であれば全員見えない可能性もあります。だから、そんな服がある可能性は捨てきれないのです。口にすることで馬鹿だと思われるリスク。原作だと、姦通から生まれた人だと思われるリスク。そのリスクを負ってまで、真実なのか真実ではないのかも分からないようなことを口にする必要は全くないと思うのです。 そんなことを考えたのですが、皆さんはどっちでしょう。「王様は裸だ」と言う派でしょうか、言わない派でしょうか。
2021.12.07
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