60ばーばの手習い帳

60ばーばの手習い帳

PR

Profile

ブルーピー

ブルーピー

Calendar

Comments

ブルーピー @ Re[2]:●○御簾(みす)を隔てて○●(08/07) 安藤商会さんへ  ありがとうございます…
安藤商会@ Re[1]:●○御簾(みす)を隔てて○●(08/07) ブルーピーさんへ ブログを読んでくださ…
ブルーピー @ Re:●○御簾(みす)を隔てて○●(08/07) 安藤商会さま 『数学指導者の資格を取り…
安藤商会@ Re:●○御簾(みす)を隔てて○●(08/07) お久しぶりです。 数学の学習は順調に進…

Keyword Search

▼キーワード検索

November 26, 2024
XML
カテゴリ: ミステリー三昧

A・A・ミルンといえば『くまのプーさん』でおなじみの児童文学作家の顔が有名ですが、唯一長編ミステリーを書いています。それが『赤い館の秘密』です。

 ミルンは、「序」で、自身のミステリー指向を述べています。平易な言葉で書く、不必要な恋愛シーンは書かない、一般読者以上の特別な知識を持たない素人探偵が謎を解決する、人間味豊かなワトソン役がいれば良いと。

 その通りに『赤い館の秘密』は書かれています。読者に対してフェアで、わかりやすく、探偵役もワトソン役も親しみやすいので、読んでいて作品世界との距離が近く感じられます。

 赤い館の主人マークの元に、ずっと会っていない放蕩の兄ロバートがやってきました。銃声がして、マークの秘書ケイリーと、館に客として滞在していたビルを訪ねてきたギリンガムがロバートの死体を発見します。
 マークは行方不明。マークがロバートを撃って失踪した事件かと思われましたが…。



 ​​​咄嗟の機転が利き勇敢な、ワトソン役のビルが好印象でした。探偵役のアントニイ・ギリンガムにも、もったいぶった態度は一切なく、二人の関係も良好です。

​ 最後まで推理を引っ張って、関係者を集めて犯人発表というよくあるパターンだと、途中で嫌になることもありますが、『赤い館の秘密』は、順を追って読者にもついてこれるように説明されるので、すんなり読み進められます。
 ギリンガムが途中でしまった、間違っていた、という推理路線の変更があって、そこでどんでん返しも起こるので、意外な展開も起こります。

 クリスティー、クロフツ、ヴァン・ダイン、クイーンという錚々たる推理作家たちが活躍した時代に、1編の長編ミステリーで、ミステリー史上に名を残したミルンの作品、読む価値は十分にあります。​

    ​参照元:A・A・ミルン 古賀照一・訳『赤い館の秘密』グーテンベルク21デジタルブック​






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  November 26, 2024 12:00:26 AM
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: