ユーカリの木陰で里の行
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5月―メルボルンは紅葉の秋。うちの前庭の白樺もからし色に染まり、街路樹の葉は真っ赤に色づいて、今年も早、Autumn Leavesの季節になりました。そんななか今週末は、長女のときのマザーズグループ時代からの友達ファミリー4家族で、子どもたちの11歳の誕生日を祝う週末旅行に行ってきた。毎年、恒例になっている合同バースデーパーティーだけど、今年は行動派のデビママがネットで、今買えば激安!のタイムセールに出ていたPinnacle Valley Resortの格安チケットを見つけてきてくれたのだった。当初の予定では、子どもたちの誕生日近辺の2、3月に行くはずだったけど、皆のスケジュール調整が合わず、結局5月に。でも紅葉の季節にあたって良かった。ゲートを入ると、黄金色に色づいた銀杏の並木道が続き、湖畔も、ミニゴルフやプールを飾る木々も鮮やかに色づいていた。人口のリゾート地なのに、自然がとても美しかった。夜は周囲に照明がないせいで、星空は息をのむほど目映くて、朝は湖上を冷たい霧がゆったりと流れていた。元々はスキー客を見込んで造られたのだそうだけど、施設内だけでも意外に楽しめる。旅行は金曜からの予定だったけど、土曜日に外せない予定が入ってしまって、私たちは一日遅れで参加。ちょうどサイクリングのデイトリップから戻ってきた皆と合流し、私たちも3時間ドライブで疲れていたので、さっそくジャグジーやサウナで寛ぐ。夜はホテルのレストランでバースデーディナーをとった後に、暖炉を囲んで、ゆったりと談笑した。子どもたちはバースデープレゼントを交換し合い、全員で記念撮影まで。思い返せば11年前―、ベビーカーを並べ、カフェラッテなんかを飲んでいたのが、当時ベビーカーの中でおしゃぶりをしゃぶっていた子どもたちの方はすくすくと成長し、今では私など身長も追い越されそうである。十年ひと昔というけれど、それプラス1年の月日が流れたわけで、、、どうりで私の方はますます疲れやすくなるわけだ。(^^;その後、私はワインで酔って早々にリタイアしてしまったのだけど、子どもたちの方は深夜までゲームをして遊んでいたそうだ。それでも翌日、子どもたちは寝不足もものともせず早朝からミニゴルフを楽しんでいた。それから、湖でカヌーやボート漕ぎを。このときのささやかなドラマも後で思い出になるんだろうな。子どもたちはホテルで借りたライフジャケットをつけるやテンション高くそれぞれの親と一緒にカヌーやボートに乗り込んでいった。大人のぶんまでライフジャケットはなかったから、ボート漕ぎの方はダディンに任せ、私は写真でも取ってあげようとカメラを構えていた。のだけれども、うちの子たちはライフガードに触りもせず、しけた顔でいつまでもクズグズしている。「やっぱり、メェは乗らない」と、娘。「だって、落ちたら恐いもの。 プラスティックのカヌーだから、なんだか不安定そうだし…。 あっ、ほら、ママ、見て。あんなに揺れてるよ!」実際カヌーではデビママが、「立っちゃダメ! 転覆するっ!」と息子に怒鳴っているとこだった。「じゃあ、ボートの方にすれば」「でもあのボートもプラスチックで、恐そうだよ。 ちょっと動いたら転覆しそうだし…」「落ちてもライフジャケット着てるんだから大丈夫だよ」「でも水深そうだし、冷たいし(ブツブツ…) とにかくメェは、ダディやママと一緒には乗らないからねっ」「え、どうして?(どうせママは乗らないけど…)」「だって、ダディやママと一緒じゃ恐いもの」と断言した後に、ぼそりと。「他のマミィかダディとなら乗ってもいいけど…」 ひぃ~~~~、何それ……実際、うちの娘は超怖がりで心配性だ。とりわけ危険(?)を伴う初めての体験には、ものすご~~~く慎重である。でもって、私はスポーツ系はかなり苦手で、ダディンもマッスル系には程遠く(つーか、ここ数年ろくにスポーツしてないし)。と思って、ハタと気づいた。もしや過去にこのメンバーで行ったロッククライミングやフライングフォックスでの体験が(繊細は昔のブログをお読みください)、娘の心に深~い影を落としてしまったのではなかろーか? ダディンとマミィじゃあ頼りにならない、と……それにしたって、ボート漕ぎくらい、いくらちゃちいボートとはいっても、ダディにだって漕げるだろ(私はヤだけど…)。それに万が一、転覆しても、ダディンの性格なら自分は死んでも娘を助けることは間違いない(共溺れってこともあるだろうけど…)。(^^;と、ダディンを見やれば、「え~、大人のぶんのライフジャケットないの~」とか言っている。やはり、危うい感じではある。それでも子どもたちのため残ったボートを湖上に下ろそうと奮闘する、その背中が妙に憐れを誘ったりして。と、それまで隣でメェと私のやりとりを黙って聞いていた息子がきっぱり、「ムゥは、ダディと乗るよ!」その口調にどこか悲痛感が漂っているような気がしたのは、単なる私の思い込みだろーか?実はこのとき隣でも、ハリママとご主人がぼそぼそと揉めていたのだった。「だからあなたのためじゃないの、息子のためなの。 これは誰のバースデー旅行だと思っているの? ダーリン、息子を失望させないでちょうだいね!」「ダーリン」とか言いつつも、ハリママの小声は尖って怖かった。アンディダディは、私同様アウトドアからは程遠く(つーか、ほとんどITオタク系)なので、ボートにもカヌーにも乗りたくないって気持ちは、よ~~~くわかる。だって寒いし、水汚いし、大人たちのぶんのライフジャケットないし…それでも結局、ハリママに気圧され、彼はブツブツ言いながらも息子と一緒にボートに乗り込んでいった。今にもひっくり返りそうに不安定なボートに、危うげなバランスを取りながらおどおどと乗り込む、その後ろ姿が妙に切なかった。お気の毒に…。ダディンのボートには、3人乗れそうだったけど、結局ムゥだけが乗り込んで、メェは、アクティヴな妻子に置いてかれてた、でも本人スポーツ大好きなアンドルダディに同乗し、湖上に漕ぎ出した。ムゥとダディンを乗せたボートはよたよたと舵先を転向し、それでもなんとか湖上を漂っている。一方ハリママはいかにも温かそうなコートに身を包み、ベンチに腰を下ろして、夫と息子ににこやかに手を振っていた。私も彼女と一緒に手を振りつつ、カメラのシャッターなんぞを切りながら、男に生まれなくて良かったな~とか、しみじみ思う。もし私が男に生まれていたら、今ここでベンチに座っている贅沢は許されなかったハズだ。十中八九、父親なんだから、という理由で、ボート漕ぎに送られていたことだろう。う、、、寒そ、、、、ちなみにデビママとクリママは張り切ってカヌー漕いでたけれど。(^^;湖上組は小一時間もボートで「遊んだ」(この表現はたぶんアンディダディには適切ではないことを彼のげっそりした顔が物語っていたが。合掌…)後、元気に岸辺に戻ってきた。「すごく楽しかった」とはしゃいでボートから降りた息子が、ライフジャケットを脱ぎながらぼそりと呟く。「だけど、メェはバカだよ。 ダディンと乗る方が楽しいに決まってるのに。 ムゥはダディンと一緒で良かったよ」お~(本気?) その、さも悔しげな様子が印象的で、思わず胸が熱くなった。と、娘もぽつりと、「今度は、ダディンとムゥと一緒に乗る。 やっぱり家族で乗るのが一番だよね」お~、パオ~ン(ちなみにこのとき彼女の頭の中でたぶん私は頭数に入っていないのではあるが…)―と、単なるボート乗りながら、それぞれにかような人間模様が織りなされていたのでした。(^^;さて、Pinnacle Valley Resortをチェックアウトした後はドライブを。19世紀末に建てられたという川辺の一軒家のそばでピクニックランチを楽しんだ。サンドイッチにつられたのか、野生のクカバラが舞い降りてきた。1、2、3…と、最終的には5羽も!初めは警戒して遠巻きに見ていたのだが、クリママがサラミを置くと、ついばみに来た。そのうち私たちが傍によっても逃げなくなって、遂には子どもたちと一緒に記念撮影までしてくれた!(^^)クカバラをこんなに近くで見たのは初めてのことだったし、クカバラと一緒にピクニックしたのも初めての体験だった。きっと子どもたちの心にも、クカバラと一緒に楽しんだ水辺のピクニックや、湖上でのカヌーやボート遊びが思い出に残ることでしょう。写真は(一見、雀のようですが、実際はかなり大きくて20センチくらい???)、一緒にピクニックに参加してくれたクカバラです。
2013.05.05
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