ユーカリの木陰で里の行
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4月―日本は桜、ですね、きっと。オーストラリア・メルボルンは、紅葉には早いけど、秋休み。3泊4日でゴールドコーストに行ってきた。私にとっては2度目、子どもたちにとっては初めてのゴールドコーストである。つーか、二人にとってはクィーンズランド州に足を踏み入れること自体が初めての経験。そのうえめっきり肌寒くなってきたメルボルンからまだまだ夏!のビーチに行けるとあって、指折り数えて楽しみにしていたのだった。けれど、出発前に問題が起きてしまった。我が家の愛犬、ポーポーとチャールスを預かってくれるハズだったドッグマインダーが預かれなくなってしまった、とのことで…。既にホリデーは目の前。焦って代わりのドッグマインダーを探し、ようやっと友達の友達の、そのまた友達(ちょっと怪しげな距離感ではある…)のドッグマインダーを紹介してもらえることに。「ローナ(仮名)さんとパティ(仮名)さんっていう60代の姉妹なの。ちょっと変わってるから、初めはビックリするかもしれないけど、とにかく犬好きだから、その点は心配しないでいいから」わざわざ付け加えられた伝言に、かえって不安になってくる。変わってるって、どんな姉妹なんだろう…。けれど他に当てもなし、残された時間もなし、でお願いすることにしたのだった。冷た~い雨のなか、約束の時間に家族そろってローナさんとパティさん姉妹の家を訪ねた。「ポーポーとチャールスもホリデーだねっ!」と、既にホリデーモードの息子ははしゃいでいた。雨のなか、門の外に現れたローナさんは、裸足だった。でもって、まだ午後5時前なのに、もうネグリジェを着ている。。。傘もささず、あたかも雨など降っていないかのようにローナさんは裸足に(厚手の)ネグリジェ姿でにこにこと突っ立っていた。「ちょっと変わった姉妹」というコメントを思い出しつつ、傘を差し出していた。ローナさんが玄関のドアを開けたとたん、いっせいに犬たちが吠えながら飛び出してきた。小型犬ばかりとはいえ、その数と勢いに圧倒されてしまった。うちの子たちを入れると10匹近くになるだろうか?尻尾を振りながら私たちにまとわりついてくる。ポーポーが私の腕の中で固まってしまった。。。リビング奥のカウチでは、パティさんが犬に囲まれテレビを見ていた。やはり裸足に(厚手の)ネグリジェ姿である。「ハ~イ」とフレンドリーに微笑んで手を挙げた彼女の膝には既にうちのチャールス。その周りで他の犬たちが吠えていた。臆病で喧嘩っぱやいチャールスがパニックに陥って他の子に噛みついたりはしないかと、にわかに心配になってきた。その数分後、チャールスは、私が案じたように他の子に喧嘩を売ったり噛みついたりはしなかったけれど、キッチンのカウンターにおしっこをかけていた。。。青くなるより早く、チャールスの後を追ってきたポーポーもその角に尿をかけた。。。こ…こでマーキングですか……詫びながら、雑巾をもらおうとパティさんのところに行くと、彼女の足元でチャールスが、今度はウンチをしているところだった!!!ダディンと二人、平謝りしつつトイレの場所を聞いている間に、今度は別の犬が寄って来て、チャールスのうんこの上に放尿してしまった。気がつけば、ワンちゃんたちはマーキングによるテリトリー争いを始めていた。茶色いテリア系の子が窓枠に放尿したかと思ったら、マルチーズ系の白いワンちゃんと、うちのバカ犬チャールスが寄って来て、争うようにその上におしっこをかけた。モップや雑巾を手にあわあわと犬たちの後始末をするローナさんと私たちを横目にパットさんは相変わらず一人、TVを観ていた。その彼女の足元で、毛足の短い子が、さっきチャールスが粗相をしたのと同じ場所で放尿した。。。と、それまでカウチでテレビを見ていたパティさんがガッと立ち上がった。さすがに忍耐の緒も切れたのだろうと思いきや、卓上のリモコンをつかみ、一気に音量を上げたではないかっ!?「私の問題は、クイズショーの声がちっとも聞こえないってことなの!みんな、お願いだから静かにして!」そこ…ですか…。再びカウチに腰を下ろしテレビを見始めたパティさんとぶつぶつ言いながらモップで床を拭くローナさん姉妹の姿に、なぜにお二人が裸足なのか、ふいにわかった気がした。これが、この家の日常なのかも…踏むたびにいちいち靴下洗ってたら、何足あっても足りなそうだよね。。。帰り道、一転して重たい空気のなか娘がぽそりと呟いた。「ポーポーとチャールス、大丈夫かなぁ…」「大丈夫だよ。ちょっと変わってるけど、とにかく犬好きだって話だから」、と私。「変わってる…?どころじゃないと思うけど」と、ダディン。息子がきっぱり言い放つ。「ムゥだったら、こんなホリデーは欲しくないよ!」、と。それぞれの胸に多少の不安を抱えつつ翌朝、結局、私たちはゴールドコーストへ飛んだのだった。今回はExpediaの飛行機とホテルがセットになった格安パッケージを使ったので、十数年前に行った時よりも (オーストラリアの高いインフレ率にもかかわらず)格段お安くホリデーできた。アコモデーションに選んだ、Mantra Crown Towersというアパートメントホテルも当たり!で。もともと息子がここのプールの写真に一目惚れして選んだのだけど、サーファーズパラダイスのショッピングセンターにもビーチにも近く、ロケーションもまずまず。お部屋も広々と寝室2部屋にバスルームも2つ、ランドリーもついて、ゆったりしたダイニングキッチン&リビングルームからは海も見えた!?と、なぜにここで「!?」が付くかというと、海側の部屋は割増料金だったのでケチってオーダーしなかった。にもかかわらず、角部屋だったため結局、海も川も、ついでにホテル隣の(小狭い)アミューズメントパークで絶叫マシーンやバンジージャンプに興じる人々まで間近に見えてしまった!のだった。夜、ネオンのなか奇声を発しつつバンジージャンプで飛び降りる方々、圧巻でした。ついついベランダに張り付き寝るのも忘れて見入ってしまったゾ。ホテルのプールは、写真で息子が一目惚れしただけあって、砂浜のビーチプールや海賊船のプールに12歳の娘までもが大喜び。夜にはライトアップされて、子どもたちは夜プールまで楽しんでいた。水面にキラキラ揺れるイルミネーションも美しく、パームツリーの間に月と星の瞬く夜空を仰ぎながらプールサイドで寛ぐのも一興ですね。でも水、朝も昼も夜も冷たかったデス、私には…。すんなり入れたのは温かいジャグジーくらいのもので。ちなみに、水入ってたのは圧倒的に子どもと男性陣だった。プールではしゃぐ子どもたちや彼らを追う父親たちを横目に、私も他のママたちと並んで、デッキチェアにごろごろしつつ思っていた。日本のプールと温泉が一つになったリゾート施設ってば、エライ!プール環境にあって、温泉はママたちの救いですかね。朝から晩まで、ふやけても一日中でもプールで遊んでいたい子どもたちはダディンに預け、サーファーズパラダイスをぶらついてきた。街のそこかしこで市電を引くための工事をしていて、うるさかったゾ。工事のみならず街のそこかしこでセールをしていた。勢いにのまれ、ついゴールドコーストの外ではまず着れそうにないド派手なサマードレスを買ってしまった。。。ついでに、数々のマッサージの看板に誘われて、タイマッサージも。慢性的に疲れた身体に心地よかったデス。でもって、友達に勧められたジャパレスの並びにあったサイキックリーディングの看板に誘われて、ついつい霊視まで。TVでも活躍!と謳っていたサイキックおじいさんはオーラを読むのだそうだけど、やたらと前置き&スピリチュアル用語の説明が長くて、ハッと気づけば時間切れ、みたいな…。街が思ったよりも閑散としていたので、トラム工事と、強いオーストラリアドルのせいで外国人ツーリストの足が引けてしまったのかなぁと思っていたら、クィーンズランド州のホリデーが未だ始まっていなかったからだった。この州の秋休みは、ビクトリア州からは1週遅く12日からなのだそうで。ちょうど友達ファミリーもサーファーズパラダイスに来ていたので、合流して一緒にディナーをとった。夕食の後、みんなで夜のビーチを散歩したののもいい思い出デス。海の水は思った以上に温かく、月明かりは神秘的で、波の音を聴きながら裸足で海辺を歩くのは気持ち良かった。最終日にはシーワールドにも。おうおうにして動物のショーでは、餌をもらうために一所懸命芸をする動物たちの姿に、この子たちは十分に食べさせてもらっているんだろーか?とか心配になってくるのだけど、ここの子たちは元気そうで、安心して見ることができました。アシカのショーも良かったけど、私はやっぱりイルカね。イルカたちが一斉に青い水面から飛び上がった瞬間なんかカンドーで目頭が熱くなってしまった。昔ニューエイジの本で読んだイルカ神話を思い出したりして。イルカと泳ぎたい~~~!と真剣に思った。そうだ、いつか、イルカと泳ぎに西オーストラリアにでも行こう!もちろん子どもたちは大賛成だったけど、海(しかも沖合…)でなんて泳げるのかっ、自分!?さて、楽しい旅行を終えメルボルンに戻った翌日、予定通り、うちのポーポーとチャールスを迎えに行った。もうとうに10時を過ぎていたけれど、出迎えてくれたローナさんとパティさんはやはり裸足に(厚手の)ネグリジェ姿だった。もはや驚くことも、起こしちゃったのかなっ?とか焦ることもなく、きっとこれがお二人のスタイルなのだろう、と納得する。そうして、お二人に抱えられて現れたポーポーもチャールスも元気そうでホッとした。あれから2匹がどんだけ粗相してリビングの床を汚してしまったのか、気にはなったけど、恐くて、あえて聞けなかった。けれどお二人ともそんなことには一向に頓着してないようで、「また来てね~!」と朗らかに手を振って見送ってくれた。帰りがけ、ふっとオーラ読みのおじいさんに言われたことを思い出した。「数字の‘2’があなたを導くサインとなるから、あなたは‘2’と関係する物事や人を選ぶといいですよ。ぜひ試してみてください」、と。思わず姉妹の家のストリート・ナンバーを見れば、「22」!2が2つも!―ということは、実は、ローナさんパティさん姉妹が、私が宇宙から授かったドッグマインダー!ってことなのではっ!?思わず家族に告げると、重たい沈黙が…。息子が一言、「ジョーダンだよね、ママ」すみません、、、冗談デス。。。だけどローナさんとパティさん、ユニークだけど人は良さそうだし、これからもうちのワンちゃんたちをお願いできたら…と思ってます。つーか、断られるかもしれないけど…写真は子どもたちのお気に入り、ホテルのプールで。ビーチプールの沖合でイルカにまたがり遊ぶ(?)息子デス。
2014.04.12
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