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2010年04月30日
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この映画、「意外な結末」ということが宣伝ポイントになって
おり、騙される快感を期待しそうであるが、この映画をそのよ
うな期待を持って見てはいけない。この映画の宣伝方法は、間
違えていると思う。この映画はそんな楽しい内容ではない。

マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオとの最初
のコンビ作「ギャング・オブ・ニューヨーク」はアメリカ史を
描いたものであったが、今回の「シャッター・アイランド」も
またアメリカ史がテーマである。アメリカ史の中でも50年代で
ある。

なくまさに戦勝気分の黄金時代を迎えたわけであるが、そのよ
うな50年代においては、アメリカは冷戦と赤狩りに重ねて、第
二次大戦の中での戦争体験のトラウマに苦悩した時代であった
ことが、この作品を支配している。シャッター・アイランドと
いう閉鎖社会の中での苦悩の日々である。
戦争というものは戦時中より戦後の方がはるかに苦しいことが
この作品のもうひとつのテーマともいうべきであろう。
この作品の最大のテーマは贖罪であろう。スコセッシとしては
「沈黙」(遠藤周作・原作)への橋渡し的作品と位置づけたい
ようだ。





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最終更新日  2010年04月30日 00時02分01秒
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Re:シャッター・アイランド■50年代の苦悩のアメリカを描きつつ「沈黙」への橋渡しとなる作品(04/30)  
BCwall  さん
1954年という時代背景が大きく影を落として、アメリカのトラウマを主人公のそれとダブらせて描きこんでいる映画であると思います。 (2010年05月07日 08時45分35秒)

BCwallさんへ  
哲0701  さん
アメリカにとって50年代というのは非常に特異な
時代であったのかもしれません。
50年代という時代を考察させるという点で、この作品は
非常に有意義であったと思います。
(2010年05月08日 08時43分36秒)

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