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2011年01月19日
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「大脱走」も「戦場にかける橋」も共に収容所が舞台であるが、
映画としてのトーンは全く違う。
前者が、脱走を将校の義務である、これも戦闘の延長であると
いう考えが捕虜にも、収容所側にもあり、それが一種の騎士道
精神のようなものに則っているのに対して、後者では完全に捕
虜という立場であり、収容している側との精神的交流は非常に
困難である。
そこを乗り越えたところに「戦場にかける橋」が描こうとした
ものがあり、それがこの作品を名作にしているのであろう。

て「戦場にかける橋」は非常に哲学的な内容である。
この両方に出演している俳優がいる。
ジェームズ・ドナルドである。
「大脱走」ではラムゼイという捕虜の先任将校で捕虜の代表を
つとめる役目。
「戦場にかける橋」では軍医クリプトン。
橋と主人公の最後を見届ける。
共に主人公たちに対しては冷静な観察者という立場であり、そ
れを同じ俳優が演じている点が面白い。
クリプトンが最後に言うセリフが、この「戦場にかける橋」の
テーマであり、または戦争に対する本質であろう。





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最終更新日  2011年01月19日 08時47分37秒
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どちらも子供の頃テレビで観たきりですが  
明彦 さん
同じ敵役でも親衛隊でない(ここが重要)ドイツ空軍は「分かり合える」相手であるのに対し、我が帝国陸軍は「異常で異質(で残虐)」(今の日本から見た隣国?)というイメージが強かったのでしょうね。
『トラ!トラ!トラ!』を持ち上げるような皇軍大好きな戦争映画ファンの間では、『戦場にかける橋』は評判が悪いのですが、そういったイメージをある程度「乗り越え」ようとした点で、この映画は画期的だったのかもしれません。 (2011年01月19日 10時33分19秒)

明彦さんへ  
哲0701  さん
先日よりコメントをありがとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

「戦場にかける橋」は日英を対等に描いている点、
あの年代では画期的なことだったと思います。
連合軍にとってドイツとの戦いと日本軍との戦いは
同じ戦争であっても異質なものではなかったのでし
ょうか。
まさにエイリアン的存在ではなかったかと思います。
この原作者が「猿の惑星」を書いたことにも興味を
かきたてられます。


(2011年01月20日 07時58分09秒)

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