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2011年01月19日
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「大脱走」も「戦場にかける橋」も共に収容所が舞台であるが、
映画としてのトーンは全く違う。
前者が、脱走を将校の義務である、これも戦闘の延長であると
いう考えが捕虜にも、収容所側にもあり、それが一種の騎士道
精神のようなものに則っているのに対して、後者では完全に捕
虜という立場であり、収容している側との精神的交流は非常に
困難である。
そこを乗り越えたところに「戦場にかける橋」が描こうとした
ものがあり、それがこの作品を名作にしているのであろう。

て「戦場にかける橋」は非常に哲学的な内容である。
この両方に出演している俳優がいる。
ジェームズ・ドナルドである。
「大脱走」ではラムゼイという捕虜の先任将校で捕虜の代表を
つとめる役目。
「戦場にかける橋」では軍医クリプトン。
橋と主人公の最後を見届ける。
共に主人公たちに対しては冷静な観察者という立場であり、そ
れを同じ俳優が演じている点が面白い。
クリプトンが最後に言うセリフが、この「戦場にかける橋」の
テーマであり、または戦争に対する本質であろう。





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最終更新日  2011年01月19日 08時47分37秒
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