フリーページ
婚約者を残して戦地に行ったバイオリンを弾く青年の話である。
読みながら、私は青年が戦死するか、あるいは青年が復員する前に
婚約者が亡くなるのかという悲劇に終わるのかと思っていたら、実は
違った。青年は無事に帰国して、結婚し、子どもも生まれるのである。
この物語の最後の文章が私を捕らえた。
決して驚愕のラストなどではない。普通の日常的な描写である。
しかし、その背景には人生の真理が潜んでいるような感じがするので
ある。
この作品、何度も読んでみたいのだ。
「草子ブックガイド」と「一瞬と永遠と」 2011年10月20日
小説「モールス」読書中 2011年10月03日
PR
キーワードサーチ
コメント新着