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他方、この頃、隣国ラ・プラタ副王領では、トゥパク・アマルの秘策による新たな大波到来の可能性を知ったアンドレスが、急ぎ、次なる戦地へと駒を進めようとしていた。
インカ軍にとって、ソラータ奪還は意義深いものであったとは言え、この反乱の全体的な戦況は、まだまだ彼らにとって厳しいものであることに変わりはなかった。
本格的な反乱の決着をつけるためには、ペルー副王領のスペイン軍本隊を押さえ込むことが、最終的には、絶対に避けて通れない。
だが、そのためにも、このラ・プラタ副王領でのインカ側の地盤を、しかと固める必要があった。
奪還したソラータに、街の守備と復興作業のための分隊を残すと、アンドレスは、トゥパク・アマルの書状で指示されていた通り、すぐさま、アパサが激戦を展開しているラ・パスへと進軍を開始した。
ソラータの水攻め成功の機運に乗り、このまま一気にラ・パスをもインカ軍の手に奪還し、一挙にラ・プラタ副王領でのインカ軍の勢力を確実なるものにしたい!!――それは、全てのインカの民の次なる願いでもあった。
【登場人物のご紹介】 ☆その他の登場人物はこちらです☆
≪トゥパク・アマル≫
反乱の中心に立つ、インカ軍(反乱軍)の総指揮官。
インカ皇帝末裔であり、植民地下にありながらも、民からは「インカ(皇帝)」と称され、敬愛される。
インカ帝国征服直後に、スペイン王により処刑されたインカ皇帝フェリペ・トゥパク・アマル(トゥパク・アマル1世)から数えて6代目にあたる、インカ皇帝の直系の子孫。
「トゥパク・アマル」とは、インカのケチュア語で「(高貴なる)炎の竜」の意味。
清廉高潔な人物。漆黒長髪の精悍な美男子(史実どおり)。
≪アンドレス≫
トゥパク・アマル(インカ皇帝末裔で反乱軍総指揮官)の甥で、インカ皇族の青年(18歳)。
若くして剣術の達人であり、2万の軍勢を率いるインカ軍最年少の連隊将。
スペイン人神父の父とインカ皇族の母との間に生まれた。混血の美青年(史実どおり)。
現在は、ペルー副王領の隣国ラ・プラタ副王領に遠征している。
≪アパサ≫
「ラ・プラタ副王領」の豪族で、トゥパクの最も有力な同盟者。年齢は30代半ば。
「猛将」と謳われる一方で、破天荒で放蕩な性格の持ち主だが、実は、洞察と眼力が鋭く、全体をよく見通している。
かつてアンドレスを戦士として鍛え上げた恩師でもある。
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