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財布を無くすると大変です。お金だけではなく、カード類がたくさん入っているからです。大切なものをなくしたときはショックを受けて頭が真っ白になりイライラします。憂うつや気持ちになり落ち込みます。動揺して、力が抜けて何もする気がしなくなります。自暴自棄になります。自己嫌悪、自己否定するようになります。茫然自失状態になり何もしなければ、最悪の場合大切な財産を失うことになりかねません。急いで警察に紛失届を提出しなければなりません。キャッシュカードやクレジットカードや免許証が入っていれば、金融機関やクレジット会社に連絡して指示を仰ぎます。免許証や健康保険証や社員証が入っている場合悪用されると少し厄介です。その次になくしたという事実から受ける精神的なダメージにはどう対応すればよいのでしょうか。ここではマインドフルネスを活用する方法をご紹介します。精神科医の藤井英雄先生は、マインドフルネスとは、「今ここの現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていることだ」と言われています。藤井先生は瞑想に40年以上取り組まれていますが、マインドフルネスの基本的な考え方を懇切丁寧に説明されていますので説得力があります。この場合、今ここの現実とは「大切なものがたくさん入っている財布をなくした」という事実です。では客観的に気付くとはどういうことでしょうか。客観的に見つめるためには、現実の自分とは別に「冷静な態度の自分の分身(相棒)」を作る必要があります。客観化とは、現実の自分とは距離を置いた相棒が、気が動転して居ても立っても居られなくなっている自分にきちんと気付いているということです。森田ではこのことを自覚を深めると言っています。特にネガティブな思考やマイナス感情が湧き上がってきたとき、自分を客観的に眺めることできればその後の状況はガラッと変わってきます。なぜなら、一方的にネガティブな思考やマイナス感情に振り回されることなく、かなり冷静になって考えることができるようになるからです。こういう状態が作れれば、両面観を活用して洞察を深めることができます。これはぜひご自分の体験で確認してみて下さい。しかしこれが習慣になるといいのですがなかなかむずかしい。なぜなら一旦マインドフルになっても3秒ぐらいしか持たないと藤井先生は言われています。すぐにネガティブな思考やマイナス感情に振り回されるようになります。藤井先生は、「1日10秒マインドフルネス」(大和書房)という著書の中で、いろいろなエクササイズを紹介されております。興味のある方はぜひ参考にしてください。
2025.03.31
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ドラッガー学会共同代表理事の佐藤等氏のお話です。ドラッガーは「断絶の時代」という著書の中で次のように語っている。子供だろうと大人だろうと、反復練習すなわち知識の体系的な反復が不可欠である。しかる後に意味を理解しなければならない。ドラッガーは本を読んで手にできるのは情報であって知識ではないという。知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である。一度や二度、本を読んだだけで理解できないのは当たり前です。反復練習によって自分の価値観の中にその言葉を取り込むことです。子どもが言葉を覚えるのと同じように一語ずつ何度も使い自分の中に取り込んでいきます。反復練習によって九九をすべて暗記できるようになったとき実践で使える準備が整ったのです。すべての情報は、反復練習によって取り込まれます。多くの人は、反復練習が必要だということを知らずに、次々に本を読みマーカーを引くだけです。(致知 3月号 仕事と人生に活かすドラッガーの教え 102ページ)この話は、森田理論学習にあたり、手あたり次第森田関連の図書を読んでマーカーを引いただけでは、期待しているような効果は出てこないということです。知識が増えてくるのではなく、ただ単に情報量が増えていくだけです。マーカーを引くことで自己満足していると、観念的になり神経症は好転するどころか、ますます悪化してくることが考えられます。学習したことを自分の生活に応用・活用しないということは、森田理論を学習したことにはなりません。宝の持ち腐れになってしまいます。ではどうすればよいのか。まずマーカーを引いたところを読み返してみる。できれば書きだしてみる。そして自分の今までの考え方や体験と突き合わせて考えてみる。その際、ジャンル別に整理したファイルを作ると整理しやすいでしょう。同じ内容を様々な視点から学習できるからです。次に大事なポイントをためしに自分の生活の中に取り入れてみることです。仮に効果がないと思えば途中でやめてもよい。たとえば、神経症を克服するためには、「規則正しい生活が大事です」という記事を読んだとします。その時、そんなことがあるのか。嘘だろう。にわかには納得できない。どうして直接不安を取り除く方法を教えてくれないのだろうか。この話は神経症の克服とは全く関係ないと思うなどと考えても構わない。ただし納得できないので、この記事は無視してしまうのはもったいないことです。この方向に進めばいつまでたっても神経症の克服には向かいません。反対に、そんなに言われるのなら、試に3か月限定で毎日朝6時に起きることに取り組んでみよう。その後神経症の悩みがどう変化するのか検証してみよう。このように考えることができた人は素直な人です。森田では素直な人を高く評価しています。疑問を持ちながら素直に実践している人は見込みがある。素直な人は神経症を克服し、さらに生きづらさを解消することもできます。
2025.03.30
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日本電産社長の永守重信氏のお話です。だいたい会社がおかしくなる要因を6つ挙げよと言われたら、1はマンネリでしょう。それから油断、そして驕り、人間はすぐこういう躓きをするのですが、この段階はまだ元に戻せるのです。その次が妥協、震災がきたのだからしょうがないと妥協する。これはもうさらに落ち込みますね。次は怠慢です。頑張っても怠けても給料は一緒じゃないかとかね。そして最後はあきらめです。そんなにこと言ったってできません、という考えがはびこってきた時は末期症状ですね。最初の3つはそんなに大敵ではないけれども、後の3つに陥ったらもう取り返しがつきません。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書 藤尾秀昭監修 致知出版社 51ページ)この話は会社だけではないと思います。生活の発見会、集談会、個人についても同様ことが言えます。森田理論学習は毎回学習の要点を読み合わせて感想を述べあっているだけでは、マンネリに落ち込みます。こんな学習会には参加したくないと思うようになります。学習方法はみんなで意見を出し合って、新しいものを付け加えるようにしたいものです。たとえば自分の体験談を織り込む。この学習テーマで関連図書の研究をしてみる。油断ですが、これは危機意識がなくなり現状維持に甘んじていると、すぐに足元をすくわれてしまいます。精神的には緊張状態から弛緩状態に陥った時が危ない。100メートル走でも、最後に勝てたと気を抜いてしまうと、最後に逆転されてしまうことがあります。気づいたときに取り戻そうとしても、ほぼ手遅れとなります。驕りは、他人を上から下目線で蔑むようになることだと思います。自分では意識していなくても、優越感で自己満足している状態です。他人の上げ足を取ったり、非難していると、良好な人間関係を築くことはできません。人間関係はタテの人間関係ではなく、ヨコの人間関係を目指す必要があります。妥協は、努力することを放棄して、現状に満足することだと思います。目標が達成可能になったら、次の目標を設定することが必要だと思います。目標には、短期目標、中期目標、長期目標の3つがあります。短期目標は毎日の目標と一週間の目標と考えています。スマホや卓上カレンダーなど管理しています。中期目標は1年間の目標を考えています。自家用野菜の作付計画。発見会活動。年間の収支計画。イベント計画などがあります。長期目標は、100歳まで生きることを目指して、経済的自立、心身の健康、趣味、人間関係、終活などの目標です。怠慢は、気分本位の傾向が強い人が陥りやすい、気分は主観的事実ですが、行動は客観的事実に基づいて社会人として責任ある行動をとる必要があります。森田では主観的事実と客観的事実の調和を教えてもらいました。諦めは、最初から限界だ、無理だ、できるはずがない、難しすぎるなどと決めつけて、挑戦することを放棄することです。これはネガティブな潜在意識が自分の思考や感情や気分を乗っ取っているような状態です。ネガティブな潜在意識は、幼い頃の親や養育者のしつけや教育、過去のトラウマ、ミスや失敗体験、成功体験の欠如などから形作られています。潜在意識は強烈な力を持って、自分を支配していますが、ある程度は書き換えることが可能です。書き換えに取り組めば、人生は好転してきます。
2025.03.29
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無気力、現状維持、無策、なげやりな精神状態を、積極的、建設的、創造的、奉仕的な精神状態に変えるためにはどんなことに取り組めばよいのでしょうか。その前に脳の仕組みを見てみましょう。無気力、現状維持、無策、なげやりな精神状態は、脳の仕組みでいうと、扁桃体で嫌い・不快と判定された感情が青斑核に送られて、神経伝達物質ノルアドレナリンが脳全体に拡散している状態です。脳全体が専守防衛態勢を敷いていることになります。防衛系神経回路が活性化されると、意欲ややる気は急速に減退します。積極的、建設的、創造的、奉仕的な精神状態は、扁桃体で好き・快と判定された感情が、腹側被蓋野に回り、神経伝達物質ドーパミンによってA10神経群を刺激している状態です。これは報酬系神経回路と言われ、側坐核、帯状回、前頭前野などが一斉に活性化されます。気分が高揚し意欲ややる気が高まります。意識は潜在意識と顕在意識があります。両者を比較すると、潜在意識が強大な力を持っており、顕在意識で考えたことの多くは潜在意識の影響下にあります。その潜在意識は7歳までにその基礎が形作られます。一旦作られると可塑性がありますので容易に変更することは難しくなります。そして潜在意識の70%はネガティブなものだと言われています。つまり元々防衛系神経回路が作動することが多く、報酬系神経回路の作動頻度は限られています。両者のバランスをとるためには、防衛系神経回路はそのままにして、意識的して報酬系神経回路を活性化することが大切になります。以上の予備知識を頭に入れたうえで、意欲ややる気を高める方法について考えてみましょう。①不安、不快、不平不満、ストレス、危機的状態に陥ると、誰でもそこから脱出するために必死になります。これらの問題点を正しく認識して、問題解消のためのさまざまな方法を考えて実行に移すことが大事になります。たとえば、仕事は上司から指示された業務に取り組んでいくことになります。最初からやる気満々という人はいません。生活を維持するために仕方なくという場合が多いでしょう。仕方なしに取り組む中で、気づきや発見、問題点や課題、改良点や改善点を探し出すという気持ちを持って取り組めば、それらが自分の課題、目標、目的に変わってきますので意欲ややる気が高まってきます。但し、神経症的な不安は欲望があるから発生するものです。不安を取り去る行動はミイラ取りがミイラになるようなものですから要注意です。②願望や欲望や欲求が生まれると、誰でもその実現のために努力するようになります。欲望には、所有欲、独占欲、性欲、食欲、出世欲、完全欲、知識欲、学習欲、自己顕示欲、権力欲、睡眠欲、向上発展欲、健康欲求など人それぞれきりがありません。欲望を持つことは意欲ややる気をもたらす源泉のようなものです。但し欲望は際限なく追い求めるものではありません。制御力が機能することが大事になります。欲望の暴走を制御するために不安が発生しています。不安には大きな役割があります。欲望と不安を程よく調和させることが大事になります。③自分が好きなことや得意なことは時間を忘れてのめり込みます。神経質性格の人は好奇心が強い。興味や関心の範囲が広くて深い。これはすばらしい性格特徴です。これを活かすだけでも楽しく生きていけます。様々なことに手を出すと、弾みがついて意欲ややる気が強まってきます。注意点としては、神経質性格の人はやり始めるまでは時間がかかりますが、一旦やり始めると我を忘れて際限なくのめり込むことがあります。これをすると森田の基本である規則正しい生活ができなくなります。④仕事でもスポーツでも芸能でも意識するライバルがいると意欲ややる気が高まります。大きな成果を上げる人はライバルを意識していることが多いように思います。特に赤面恐怖症の人は負けず嫌いな人が多くライバル心が強いと言われています。相手を蹴落とすようなことをしない限り大きな問題になることはありません。⑤人を感動させたい、喜びを与えたいと考えて行動すると意欲ややる気が出てきます。イヤイヤ仕方なくやっていることは、肝心なことが抜け落ちることが多いものです。相手の期待値以下のことしかできないことになります。最悪の場合は嫌悪感をもたらします。それを解消するためには、相手を喜ばせたい。感動をさせたいという目標を設定して取り組むことです。自分が設定した目標に対しては意欲ややる気が高まってきます。この紙飛行機はよく飛ぶことを確認しました。風のない日の朝がよく飛びます。
2025.03.28
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「かもの法則」(現代書林)の西田文郎氏のお話です。何かに挑戦する時に、「できる」「やれる」「絶対成功する」などと、無理やり思い込もうとしないでください。「できるかも」「やれるかも」、それで十分です。その一見弱々しそうに見える不確定が、私たちに柔軟な目標実現能力を与えてくれるのです。(同書 148ページ)「絶対できる」「必ずできる」「絶対成功しなければならない」などと前向きに考えて行動するのはしんどいことです。無理やり行動してもなかなか長続きしません。また目の前に乗り越えることが難しい問題が立ちはだかると途端に意欲が萎えてきます。7歳までに形成されるというネガティブな潜在意識が、「そんなことはできないよ」「無理だよ」「やるだけ無駄だよ」と反発してくるからです。潜在意識(本音)は顕在意識(意識的思考)に大きな影響を与えています。この問題に対して西田文郎氏は次のように説明されています。「もしかしたら、できるかも」は、どんな過去の記憶データとも矛盾しません。0.1%でも可能性があれば、脳はそれを否定しません。そして、これが大切なところですが、イメージの脳である右脳には相反する未来のクオリア(主観的な体験や質感)が二羽同時に住み着くことはできないのです。ですから「できないかも」がひらめいたら、「違う、もしかしたら、てきるかも」に置き換えてみてください。私は、「もしかしたらできるかも」と言い換えることは、悪い予感を取り消し、よい習慣を作り出す「打ち消しがも」と呼んでいます。「打ち消しがも」を使えば、マイナス思考も簡単にプラス思考に変わります。マイナス思考を変えようとしても容易に変えることはできませんが、その根っこにある「かも」を変えれば、自然に変わってくれるのです。これじゃ簡単すぎるでしょうか。しかしものは試しです。「できないかも」「うまくいかないかも」が脳にひらめいたら、騙されたと思って、こう言い直してみてください。「いや、違う、もしかしたらできるかも」「いや、違う、もしかしたらやれるかも」「いや、違う、もしかしたらうまくいくかも」(同書 172ページ参照)ネガティブな潜在意識を書き換える方法として、マインドフルネス(今ここ+客観化+洞察)、アファメーション(肯定的自己暗示法)、ビジュアライゼーション(イメージ療法)、再プログラミング法、感謝の習慣作り、環境を変えるなどがありますが、「かもの法則」もその中に付け加えたいと考えております。
2025.03.27
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囲碁の井山裕太氏のお話です。井山裕太氏の師匠は石井邦生先生です。小学校3年生の時に日本棋院関西総本部の院生になることができました。その頃から先生の指導法が変わりました。院生対局の棋譜を自分でつけ、そこに「ここがよかった、悪かった」と言った感想や質問を添えて先生の自宅に送るのです。それに先生が目を通し、添削したり、感想を書いたりして送り返してくださるのです。これが結果的にはよかったといまになって思います。私は子どもの頃から負けず嫌いで、負けると泣くことがよくありました。そんなある日、先生の手紙が届きました。「負けて哭いているだけでは何万回対局しても強くはならない。なぜ負けたか、それを自分なりに反省して次に生かさないと成長しないよ」自分の碁を反省するというのは、小学生にとってはかなりきつい作業でした。負けただけでも辛いのに、それを検証するというのは。しかし、私にはそれが一番足りないということも先生はちゃんと承知して、そうした手紙を書かれたのだと思います。その手紙をいただいてからは、きちんと反省するという作業を重点的にするようにしました。いまだから思いますが、どんな世界でもそういうことを疎かにしていたらなかなか上には行けないのだろうなと思います。私の場合、小学生の時に先生に教えていただき、少しずつそういう習慣がついていったのだと思います。もちろんいまも一局終わる度に、自分の碁と向き合うことを忘れず行っています。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書 藤尾秀昭監修 致知出版 405ページ)普通ミスや失敗をすると自己嫌悪、自己否定するようになります。他人から叱責、非難、軽蔑されることを恐れて、事実をごまかしたり隠蔽するようになります。これは森田理論でいうと、「かくあるべし」で事実や現実を否定することです。これをするとどこまでも落ち込んでしまいます。ここが底だと思っていたところがそうではなかった。その下にまだ二番底、三番底が待っていたということになります。観念で事実を否定すると益々惨めな人生が口を開けて待っていると思います。森田理論の「事実本位」「事実唯真」という考え方は是非とも身に着けたいものです。そのためには観念主導の考え方を、事実優先の考え方に変えていくことです。そのためのノウハウは森田理論を学習すれば分かります。不本意な事実に対してごまかしたり、否定しないできちんと向き合う。そして負けた原因をきちんと分析して、問題点や改善点を洗い出す。次につながる改良点や改善点、課題や目標を見つける。問題のある事実を受け入れて、再出発するのが人間本来の生き方だと思います。その際無理は禁物です。小さな課題や目標を設定して、二歩前進一歩後退気持ちで取り組みたいものです。
2025.03.26
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小林一茶の俳句は芭蕉や蕪村にはない庶民的な味わいがある。我と来て 遊べや親の ない雀雀の子 そこのけそこのけ 御馬が通る名月を とってくれろと 泣く子哉痩蛙 負けるな一茶 是にあり春風屋 牛に引かれて 善光寺やれ打つな 蠅が手を摺り 足をするやけ土の ほかりほかりや 蚤のみさはぐ小林一茶の特徴は、普通の人が普段見逃すようなものを捉えていています。身近にいる小動物などを細かく観察している。その動物達をこの世をともに生きている友達のように取り扱っている。川柳のように理想と現実の落差をユーモアというオブラートに包みこんでいる。小林一茶の世界観はいったいどういうものだったのか興味が湧いてきます。これらの俳句を味わっていると、つい小林一茶は感性の豊かな人で、善良な目を持ち、小動物にもやさしい心配りを忘れない、多少滑稽な句を作る俳諧師のイメージが湧いてくる。ところがどっこい事実はかなり違うようである。小林一茶は1763年信濃国柏原(長野県上水内郡信濃町)で生まれている。通称は弥太郎。幼時、生母に死別し、継母に冷たく扱われて、不幸な幼少期を過ごしている。家に居場所がなくなり、父親に説得されて15歳でたまらず江戸に出た。奉公に出たのだが、奉公先が定まらず転々と放浪している。その生活ぶりは藤沢周平氏の「一茶」という小説に詳しく紹介されている。一茶は俳諧師として多少名が売れてからも、その生活は、住む家もなく、米びつに米もなく、豪商・夏目成美の庇護を受け、師匠二六庵竹阿の没後、勝手に「二代目二六庵」を僭称して、その弟子たちの家を訪ね歩き、一宿一飯の世話になったり、路銀を無心するなど、いわば「乞食に毛の生えた」ようなものだったという。一茶は義理の弟と遺産相続争いにしのぎを削り、悪どいと思われるような手段まで使って、最終的にきちっと遺産の半分を奪取した人だった。また50歳を過ぎてもらった若妻と、荒淫ともいえる夜夜を過ごす老人であり、句のなかに悪態と自嘲を交互に吐き出さずにはいられない拗ね者の俳人だった。一茶はある時は欲望をむき出しにして恥じない俗物だった。貧しくあわれな暮らしもしたが、その貧しさを句の中で誇張してみせ、また自分のみにくさをかばう自己弁護も忘れない、したたかな人間でもあった。小林一茶は約2万句を残している。藤沢周平氏は、一茶は慈悲心があるとか、小動物をかわいがる心があるとか言われますが、そうではないと分析されている。彼はエキセントリックな性格であり、小さなものに執着する風変わりな人物であったと指摘されています。一茶の意外な側面を見て、以前生活の発見会の理事長をされていた斎藤光人先生の言葉を思い出した。どんな人でも、人格者と言われる人も、内面には猥雑なもの、醜いもの、汚いもの、好色なもの、意外と稚拙なもの、狡猾なものを持っている。両面観で見ていかないと、その人を理解したことにならない。(生活の発見誌 1993年6月号)「天は二物を与えず」という言葉があるが、長所があれば欠点も備えているのが人間である。自分を破滅させるような問題行動を抑制して、自分の得意な面を前面に出して生活できれば心穏やかな晩年を迎えることができるように思いますが如何でしょうか。私の場合、人が怖い、感情や気分に振り回される、困難に出会うとすぐに挫折してしまう、責任感に欠ける面がありました。反対に好奇心が強い、興味や関心の範囲が広い、探究心や分析力が強い面があります。このブログが続いているのはプラスの面が発揮できているのだと思います。欠点がいくらあっても、プラスの面を発揮して生活できればこのうえない幸せだと思っております。
2025.03.25
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為末大氏のお話です。身体の動きには、意識的に動かす領域以外に、無意識的に動かす領域があって、意識をしていなくても、無意識のうちに行動していることがあります。たとえば、相手選手をどう抜こうかと考えているサッカー選手は、考える前に無意識に足が動いてドリブルを始めています。アメリカの精神生理学者のベンジャミン・リベットは「マインド・タイム 脳と意識の時間」(岩波書店)の中で、身体が先に動いて、それを後から意識が意味づけしていることを突き止めました。例えば、「右手を曲げよう」と意識するよりも少しだけ早く脳が準備を始めているというのです。意識するよりも動作の方が早かったのです。このことはプラスの動作をとると、脳のほうがその影響を受けて好ましい方向に変化してくるということです。マイナスの動作をとると、脳の方も勘違いしてマイナスの考え方をしてしまう。表情筋の研究で、割り箸を横にくわえてマンガを読むと、おもしろさが20%ましたという実験があるそうです。それは割り箸を横にくわえると、口角が上がって、人間の脳がそれを笑顔と認識するからです。自分の顔が笑ったのだから、楽しいのだろうと脳が判断をして、実際に面白く感じてしまうのです。逆に割り箸を縦にくわえると、口角が上がらず、口がすぼまったような状態になり、期待したような効果を得ることができません。この実験から、感情が行動を決めているのではなく、行動が感情を決めていることがうかがえます。楽しいから笑うのではなく、笑った表情をつくるから楽しくなるのです。(心のブレーキを外す 為末大 三笠書房参照)悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ。これはジェームズ・ランゲ理論と言われています。これは森田先生も取り上げておられます。この理論では、最初に泣くという生理反応が生じ、その涙が出るという生理反応に対する一種の解釈としていま私は悲しいのだという気持ちになるのです。生理学的反応のほうが先導役となり、つぎにさまざまな感情が生まれてくるのです。この理論は私たちの日常生活に活用・応用した方がよいと思います。感情には、楽しみ、嫌気、悲しみ、怖れ、怒りなどがあります。例えば、嫌気の中には、退屈、つまらない、むかつく、モヤモヤ、不機嫌、ふさぎこむ、うんざりする、もどかしい、そわそわするなどがあります。そんな時に、表情筋を鍛えて笑顔を作る。好きなカラオケをする。涙が出るDVDをみる。好きな映画を見る。好きな音楽を聴く。おいしいものを食べる。コントや漫才を見る。スポーツをする。楽しい行動に影響を受けて、嫌気が軽減されるのでしたら望外の喜びです。
2025.03.24
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昨日の続きです。ポジティブシンキングという考え方があります。A子さんが、彼のことを「きっと仕事で手間取って遅れているのよ」「きつと携帯の充電切れなのよ」とポジティブに考えることができればよいのですが、根拠がないのに無理やりポジティブシンキングで好意的に考えることは難しいでしょう。A子さんは、潜在意識で「嫌われた」と考えたので悲しくなりました。こんな人と結婚して将来上手くやって行けるだろうかと考えて不安になりました。その時「事故やトラブルに巻き込まれていたのかもしれない」と考えることもできます。また「デートの約束を忘れてしまったのかもしれない」と考えることもできます。「約束の時間は絶対に守るべきだ。自分の都合で約束を破ることは許せない」と考えれば、怒りが出てくるでしょう。潜在意識がどのように判断するかは、その後の感情や思考や意志決定に大きな影響を与えています。潜在意識で無意識に考えていることの70%はネガティブなものだと言われています。これを多少なりとも手離すことができれば、もう少し楽に生きることができるようになるのではないでしょうか。全部が無理でも10%、20%くらいポジティブ思考に切り替えることができれば十分ではないでしょうか。そのための一つの方法として、藤井英雄先生はマインドフルネスを勧めておられます。瞑想などを通して「今この瞬間」に意識を集中させるエクササイズに取り組む。心が「うわの空」にならないように「今、ここ」を意識する習慣を作り上げる。呼吸瞑想、歩きの瞑想、眺める瞑想、ボディースキャン、皿洗いの瞑想、食べる瞑想、レーズンエクササイズなどを紹介されています。もう一つ大事なことは、ネガティブな思考や感情に気づくことだと言われています。現実の自分とは距離をおいたもう一方の自分が、現実の自分がネガティブ思考に陥っていることにきちんと気づくことが大事になると言われています。客観的に気付くと不安や恐怖が薄まると言われています。その他、アファメーション(肯定的な自己暗示)、傾聴、自己肯定感を高める、否定語を3秒以内に肯定語に置き換える、感謝の習慣をつくる、体調を整えることなどを勧めておられます。藤井英雄先生の参考文献を紹介しておきます。「マインドフルネスの教科書 Clover出版」『マインドフルネス「人間関係」の教科書 Clover出版』『「平常心」と「不動心」の鍛え方 同文館出版』「自己肯定感が高い人になる本 廣済堂出版」ブルース・リプトン博士はYou Tubeで「潜在意識を再プログラムする方法」をインタビュー方式で1時間32分かけて詳しく説明されています。現在70000回再生されています。高評価している人が多いです。この中で印象に残ったのは、よい考え方の習慣を反復繰り返して脳に書き込むことが重要だと言われています。最初は疑っていてもよい。形から入ることです。反復することでネガティブ思考は、ポジティブ思考に置き換えられてしまうと指摘されています。自己肯定感を高めるために役立つ内容となっています。専門書として、「思考のすごい力」 ブルース・リプトン 西尾香苗/訳 PHPがあります。
2025.03.23
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精神科医でマインドフルネスに詳しい藤井英雄先生のお話です。普段私たちは自由にものを考えていると思っています。無意識に考えていることのほとんどは潜在意識の影響を大きく受けています。これはほとんど意識のぼることなく、自動的、機械的、反応的、反射的に行われています。その中身の大半はネガティブなものです。批判的、否定的、悲観的なものです。そういう気持ちを持っていないと自分の命や大切なものを失いかねないからです。例えば私たちは、「ダメだ」「最低だ」「限界だ」「無理だ」「打開策はない」「運がない」「ついてない」「後悔や罪悪感で苦しい」などと考えがちです。自己否定感で苦しんでいるのが普通の人間です。(マインドフルネスの教科書 藤井英雄 Clover出版 88~103ページ要旨引用)ブルース・リプトン博士によれば、この潜在意識は7歳までに形成されると言われる。いったん作り上げられた潜在意識は、その後のその人の人生に大きな影響を与えている。7歳を過ぎたらそれらを手離して、自由に考えていけばよさそうなものですが、一旦潜在意識に書き込まれた思考パターンは容易に取り換えることは困難です。それを土台にして、顕在意識で思考したり、行動の意思決定を行っているのです。潜在意識の形成は親や養育者によってなされていることが多い。親や養育者によるしつけや教育などです。親の生き方も影響を与えます。基本的生活習慣、考え方や行動様式、人間関係などあらゆる方面に及びます。過保護、過干渉、放任、ネグレクトなどは計り知れない悪影響があります。その他、自分自身の過去のトラウマ体験、失敗体験、成功体験の不足、社会から受けた影響などが潜在意識を形作っている。どういう潜在意識を身につけたかはその後生き方を左右します。潜在意識の70%は批判的、否定的なものだと言われる。潜在意識の大半は悲観的、否定的、ネガティブなものです。積極的、建設的、創造的なポジティブなものは5%しかない。その他どちらでもないものが25%くらいです。外界の刺激を潜在意識のフィルターでどう解釈しているかは、その後の思考や意思決定に大きな影響を与えています。分かりにくいので、具体的な例で見ていきましょう。【外界の刺激】A子さんが彼と待ち合わせの場所で待っていました。約束の時間を30分も過ぎたのに彼は一向にやってきません。携帯もかかってきません。メールをしてみましたが、返信もありません。【潜在意識】自己肯定感の少ないA子さんは、「私は嫌われている。自分は大切にされていない」と悲しくなりました。「約束を平気で破るような人と今後もうまくやって行けるだろうか」と不安になりました。【顕在意識】A子さんは「今回もいつものように嫌われてしまった。私は男性との付き合いは向いていない。他の誰ともうまくやっていけない。みんなに嫌われるようなつまらない人間なのだ」「この際彼との付き合いはなかったことにしたい」などとネガティブに考えました。【意思決定】自動思考の結果としての感情をうけて、どうするかを決定するかは意志の力です。ここではじめて自分の選択が可能になります。もう少し待っていたら彼がやってくるかもしれないと思って、もう30分だけ待ってみることにしました。しかし彼は現れませんでした。後日A子さんは、彼に「どうして約束を無視したのか」「何かあったのなら、携帯かメールで連絡してくれればよかったのに」と責めました。その結果、彼との人間関係がぎくしゃくするようになりました。この続きは明日投稿します。
2025.03.22
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先日生活の発見会瀬戸内支部の「なんでも語ろう会」という交流会に参加したときに、お二人の方からとても興味深い話を聞くことができました。「賢い患者」(山口育子 岩波書店)という本の紹介・内容説明でした。それによると、ガンや難病で苦しんでいる人達を支える「認定NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」があるという。なおCOMLという名称には「協働」という意味があるそうです。実は生活の発見誌2025年3月号にこの本の内容説明が掲載されています。この記事には多くの人が関心をもっていることが分かりました。この記事を書いた方は、2020年12月号の模擬患者の記事に触発されて、COMLの模擬患者に登録してすでに5年になるという。私も早速この本を図書館で借りて読みました。COMLを立ち上げられた辻本好子さん、現理事長の山口育子さんの壮絶ながん闘病記には胸が痛みました。がん検診は毎年1回は受けるようにしたいと感じた次第です。なにしろ2人に一人がガンになる時代ですからね。鼻から入れる胃カメラ、主要ガンマーカーの検査は欠かさないようにしたいと思いました。引き続いてCOMLのホームページを拝見しました。毎月会誌を発行、その他随時電話相談、セミナー、模擬患者研修、病院探索隊等多岐にわたる活動をされていることが分かりました。ガンや難病については、岡山の伊丹仁朗先生が「自分が主治医のつもりで対処しなさい」という話が頭にありました。COMLでも、医者に全てお任せという態度は問題であると言われています。現在はインフォームド・コンセントが主流になっています。自分の問題としてきちんと向き合い、どういう医療を受けたいのか自分で考えて納得したうえで治療に臨むことが大切です。電話相談を受けていると、患者が不満や悩み、不信感を抱いていることが浮き彫りになります。その原因の多くは、患者と医療者とコミュニケーション・ギャップです。COMLは患者と医療者との「協働」、よりよいコミュニケーションの構築を目指しているそうです。自分や家族や友人がガンや難病になった時、認定NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」のことを思い出してください。そして、伊丹仁朗先生が説明されているように、普段から森田を生活に活かした積極的、建設的、創造的な生き方が免疫力を高めることも頭に入れておきたいものです。
2025.03.21
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楽器のソロ演奏をするとき、スポーツでここ一番のパフォーマンスを発揮しなければならないとき、大勢の人の前で話をするときなどパニックになることがあります。パニックで頭が真っ白になると、手足や身体が金縛りにあったようになります。取り返しのつかないミスや失敗でいたたまれなくなります。原因は練習不足で小さな不安が頭に浮かんだとき前頭前野がしゃしゃり出てくるからです。「おまえ大丈夫なのか。またいつかのように恥をかくのではないか」といわれれば、絶対的な自信がないわけですから、注意や意識が気になるところに集中してくるわけです。最初はとるに足りない不安がパフォーマンス全体を左右するような不安に膨れ上がります。私は老人ホームや地域のイベントでアルトサックスを吹いているのですが、ソロ演奏をするときに極度に緊張してしまいます。浪曲奇術、傘踊り、しば天踊り、獅子舞、どじょう掬い、手品などの一人一芸ではあがることはありません。どうしたことでしょうか。引退も考えたのですが、代わりの人がいないので抜けることもできないのです。今のところ3時間前に不安を和らげるためデパスを1錠飲んでいます。しかしこの薬はよく効くと聞いていましたが私にはほとんど効きません。その他深呼吸をする。マインドフルネスタッピングを行う。イチ、ニィ、サンと前振りをつけて出るなどの工夫をしています。いつもお世話になっている仲間からは次のような助言をもらっています。これは2025年1月30日投稿の小平奈緒さんのやり方と同じでした。素人のあなたがなんとか吹けるようになったとき、それが本番でも通用するはずだと考えているのは虫がよすぎる。前頭前野がお節介をやきに出てこないだけの練習をしているのか。本番に備えて課題曲を最低でも100回は反復練習をする方がよい。本番では80%程度のパフォーマンスが発揮できればOKを出した方がよい。そもそも50代をすぎてサックスを始めた人が、完全・完璧を目指すのは難しいですよ。仲間の忠告はとても励みになります。
2025.03.20
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為末大氏のお話です。走り高跳びの跳躍スタイルは、背面跳びが一般的ですが、この背面跳びを世界ではじめて編み出した選手が、ディック・フォスベリーです。彼は1968年のメキシコオリンピックで、金メダルを獲得しています。彼の跳躍スタイルは「走り高跳びの革命」とまで呼ばれました。実はフォスベリーは、跳躍に長けていたわけではありません。むしろ跳躍力は人並でした。でも、人並だったからこそ、新しいスタイルにたどり着いたと考えることができます。彼は、はさみ跳びの練習の最中に、お尻がバーにあたらないように体を後ろへ傾けるようにしました。その結果、腰の高さが上がって、背中をバーに向けて跳ぶという着想を得たのです。フォスベリーは、当時主流だった跳び方を捨てて、まったく違う角度から限界を突破しました。もし彼が、ベリーロールというお腹をバーに向けて回転する跳び方や、はさみ跳びで成績が残せる選手だったとしたら、自分のやり方を捨てることができずに、背面跳びの誕生も、オリンピックでの優勝もなかったでしょう。彼の成功は、王道や主流と言われたやり方を手離したことにあると思います。(心のブレーキを外す 為末大 三笠書房 151ページ)この話は欠点や弱点があっても、それをあるがままに受け入れることが大事だと言われています。自己嫌悪、自己否定していると次の打開策を見つけることはできません。事実を受け入れて、欠点や弱点そのものを矯正する方法があります。しかし実際に行き詰まっている段階ではこの方法では難しい場合があります。そういう場合は別の視点から打開策を考えてみるというのは如何でしょうか。まさに起死回生の逆転の発想です。やり方としては次のようなことが考えられます。1、自分一人で取り組むことが難しければ協力者を探す。2、その道の専門家の意見を参考にする。3、タイミングが悪ければ、適当な時期が来るまで待つ。4、資金が必要ならば、まず資金を作る。貸してくれる人を探す。5、やり方が悪い場合は、やり方を変えてみる。6、今とは逆の立場にたって眺めてみる。視点を変える方法として、鳥の目、虫の目、魚の目、コウモリ目で見つめる方法もあります。鳥の目・・・地上から空に舞い上がり全体像を見るようにする。虫の目・・・今一度問題を掘り下げて考えてみる。魚の目・・・周りの状況や流れを分析してみる。コウモリの目・・・順序や上下をひっくり返して違う角度から眺めてみる。
2025.03.19
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認知症や寝たきりとは無縁な100歳以上の長寿者はどんな生活をしているのか。【どんな運動をしているのか】・朝夕の散歩 4人・社交ダンス・水中ウォーキング・水中バレーボール・柔道・剣道・自己流健康体操 2人・登山・つま先立ちスクワット・ゴルフ・ゲートボール・竹の足踏み100回 タイヤのチューブを使った屈伸・とくかく体を動かす運動をする。【どんなものを食べているか】・納豆 3人・野菜料理 3人・うどん、そば 2人・パン、うどん、チャーハン・カレー・晩酌 2人・黒焼酎・ミキプルーン・薬味酒・昆布やわかめ・たくあんを100回噛んで食べる。・モンブラン、カステラ、おはぎ・チーズ・ピザ・タマネギのワイン漬・トマト、リンゴ・かつ丼、ビール、栄養ドリンク・ビックマック、どら焼き・豚肉12・アロエ焼酎、黒ニンニク・ねぎま、牛のしゃぶしゃぶ、嫌いなものはない。・すき焼き 3人・イワシの胡麻和え・ハンバーガー・ビタミン剤・混ぜご飯・乳製品、ヨーグルト12・味噌カツオニンニク・モズク・刺身や寿司 5人・カニ・肉、から揚げ、卵焼き・かぼちゃの煮物 3人・チョコレート、饅頭、ケーキ、ゼリー 2人・焼き芋・黒砂糖・お茶・卵焼き2人・フライドポテト・ウナギ、天ぷら、とんかつ【どんなテレビや映画を見ているか】・朝ドラ ・映画「君の名は」 ・水戸黄門などの時代劇 5人 ・おしん 2人・笑福亭鶴瓶の番組 ・おはなはん 2人 ・篤姫、西郷隆盛・坂の上の雲・プロレス 3人 ・バレーボール ・パラリンピックの番組・報道ステーション ・国会中継 ・ネプリーグ・ポツンと一軒家 ・のど自慢 ・紅白歌合戦・日曜美術館 ・ゴルフ番組 ・FMラジオの島唄・男はつらいよ ・チコちゃんに叱られる ・ホジュンー宮廷医官への道・政治番組 ・徹子の部屋【今までの人生でよかったこと、嬉しかったこと】・戦争が終わったこと、家族と再会したこと 14人・でかいフグを釣ったこと・水道がきたこと・88歳で同窓会に出席したこと・子どもを育て上げたこと 3人・広島カープが初優勝したこと・糖尿病が治ったこと・定年後夫と旅行したこと競技用の紙飛行機を作ってみました。
2025.03.18
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今日はNHKの「あしたが変わるトリセツショー」より、100歳以上の長寿者100名の健康法を紹介しよう。認知症や寝たきりとは無縁な元気な長寿者が浮かび上がってきます。【人とのふれあい】・毎日人と会話する。おしゃべりが好き。8人・1日50人と話すようにしている。・人と楽しく過ごす。・よく食べ、よく寝て、よくしゃべる。・人と会うとすぐ笑顔になれる。・自宅で開く女子会。・人といさかいを起こさない。・子どもや孫やひ孫とのふれあい。 2人・畑仕事をしている仲間と情報交換をする。・友達の家まで歩く。・みんなのおかげで今はとても幸せです。・常に何かを考える。よく笑う。2人・なんでも食べて、いい空気を吸う。・自然体で生きる。【ストレスの軽減】・ストレスがないこと。・元気で楽しく生きる。・若い時の気持ちを持ち続ける。・好奇心旺盛、興味や関心の幅が広い。・SNSを始めた。・やりたいことをたくさん持っている。・毎日新聞をくまなく読んでいる。2人・明日のことを考える癖がある。・自分の体をよく観察する。・相手が喜んでいることをする。2人・神仏へのお参りを欠かさない。・計画なく、行き当たりばったりで暮らす。・規則正しい生活。ルーティンを大事にしている。【運動など】・ラジオ体操とかかと落としの運動。・毎日指先を丁寧にマッサージしている。・自分の足で歩いている。・快眠、快食、快便。・乾布摩擦をしている。・おしゃれに気を付けている。1ヶ月に1回は美容院に行く。・歯みがきは1日3回している。・一日中動き回ることを意識している。・愛犬との散歩が楽しみ。・何でも自分でやる。4人・運動、畑仕事、掃除、洗濯、食事の支援・毎日同じリズムで暮らしている。・体操、カラオケの練習、草むしり 3人・畑仕事 2人・日記をつける。2人・サプリは何でも試している。【100歳を過ぎてどんな仕事をしているのか】・時計修理の仕事・ピアニスト・浪曲師・薬剤師 3名・コック シェフ・自転車の修理業・パン屋・点訳の仕事、最近はパソコン点訳・左官・現役の幼稚園の園長・農業・化粧品の販売員・デイサービスのボランティア・ラーメン屋の看板娘・スモモの果樹栽培・焼酎製造の代表取締役(女性)・平和を守る運動・民宿の経営南京玉すだれを披露するおばあさんは90代です。三味線や踊りの先生で教室を持たれています。ついも笑顔で人をほめたたえるので弟子が多い。私はこの先生のドジョウ掬い教室に3年間通いました。
2025.03.17
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認知症とは無縁、身体が動く100歳以上の人はどんなことをしているのか。(NHKトリセツショー 100歳×100人名鑑からまとめてみました)・マージヤン 2人・株式投資をしている。・社交ダンスをしている。・98歳まで頭の上に瓶を乗せて踊っていた。・地元の「八月踊り」が大好き。・詩吟・ゴルフ・ゲートボール 2人・自転車乗り・歌と踊りが大好き・歌の鑑賞・釣り・囲碁や将棋 2人・民話の語り部をやっている。・地元の祭りを盛り上げている。・川柳に凝っている。・旅行に行く。・ナンプレを楽しんでいる。・三味線一筋でやっている。・琴をやっている。 2人・ギター・ピアノを始めた 2人・バイオリン・詠歌・絵画の趣味がある 5人・水墨画・塗り絵 2人・塗り粉・書道・97歳から鳥の彫刻を始めた。・和紙絵・パッチーワーク、ベットカバーを作っている。・縫物 2人・手芸、工作・かご作り・刺繍や刺し子 2人・絵手紙・折り紙・フランス刺繍・ドイツ語の学習をしている。・97歳でスマホのLINEを始めた。・英語の勉強を始めた。・プロ野球観戦、巨人ファン、タイガースファンそれぞれ1人・歌舞伎鑑賞・絵画鑑賞・闘牛とプロレスの鑑賞・映画鑑賞・毎日新聞をくまなく見る。・読書(推理小説、歴史もの) 3人・漢字を覚える。パズルを解く。 2人・読み書きソロバンが得意。・菊作り・野草を植える。・畑仕事をする。 5人・花作り・草むしり 2人・掃除や片付けが大好き・海苔をとること・季節の漬物つくり・料理・洗濯・自伝を書いている。・日記を書く。・旅行記を書いている。・写経600枚不動尊に納める。・古武道(渋川一流)の師範をしている。・弓道の師範をしている。・聖書の専門書を読む。元気な100歳は好奇心旺盛、興味や関心の範囲が広い。思いついただけではなく、実際に挑戦している。また一旦好きなことが見つかると長らく続けています。集談会に参加している人は、好奇心旺盛だとつくづく感じます。興味や関心のあることに積極的です。裏を返すと、家の中にじっとして、テレビを見ている。疲れたといっては、すぐに横になり転寝をしている。楽をしたい、休みたい、人が見ていないときはサボる事ばかり考えている。何かやってみたいという気力や意欲がわかない。思っても自分には絶対に無理だと思う。第一体力がない。こういう人は仮に長生きしても、人生を謳歌することは難しい。味噌作りで使う米麹
2025.03.16
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頭脳明晰で、よく動き回る100歳以上の人はどんな生活信条を持っているのかまとめてみました。(NHK あしたが変わるトリセツショー 100歳×100人名鑑より)100歳の方はもうすでに9万人を超え、10万人超えはまもなくです。でも、寝たきりや認知症になってしまっては喜びも半分です。頭脳明晰、自分の足で歩いて動き回っているお年寄り100名の方が心がけておられる生活信条を順不同でご紹介します。・歳に不足なし。・人生に結論なし。・生きているだけでOK。他にはなし。・何はともあれ生かされている。・なんでも笑って済ます。・よく働き、よく笑うこと。・笑う門には福来たる。・毎日笑顔。他人の悪口は言わない。・気にしないこと。ストレスをためすぎない。・クヨクヨしない。ぼんやり暮らす。・自分でできないことはあきらめる。クヨクヨ悩まない。・絶対という言葉は使わない。・正直は一生の宝。・物に執着しない。・少年よ大志を抱け。・艱難汝を玉にす。・何事にも挑戦する。・身辺を整える。なんでも率先してやる。・無言実行・忙しくすること。働かないとお腹がすかない。・錆びない鍬(くわ)でありたい。・規則正し生活を続ける。こだわらないこと。・今日できることは明日も必ずできる。・日々是好日。・体調リベラリズム(自分の体調に合わせるという意味です)・相手の身になって考える。・ご縁は宝。親切は宝。・一隅を照らす。・言葉とお金は同様大切に使うこと。・おはよう、ありがとう、ごめんねのあいさつを欠かさない。・友情・人に優しくする。・天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。・気は長く、心は丸く、腹を立てない。・105歳まで走り続ける。絶対後は振り向かない。・生きて成長すること。・100歳という定年はない。・好きな言葉は「美」「愛」である。・家族の幸せと戦死した戦友をいつも思うこと。・生き続けて、子どもたちが帰ってくる場所を守る。・家族みんなで支え合って暮らすこと。・ケセラセラ・人生なるようにしかならない。・くよくよしないで明るい生活を送ること。・生活を楽しむ。継続は力なり。・しなやかに、したたかに生きる。・くよくよしない。為せば成る。為さねばならぬ。何ごとも成らぬは人の為さぬなりけり。・毎日明るく楽しく生きる。・毎日楽しく穏やかに生きる。・好きなことをやるのが一番。歳をとっても毎日忙しい。・自分を大切にする。・健康第一
2025.03.15
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精神科医でマインドフルネスに詳しい藤井英雄先生のお話です。怒りは一次感情ではありません。たとえば、迷子になっていたわが子と再会したとたん、お母さんは「どこに行っていたの。ダメじゃない。勝手にフラフラしちゃあ!」と、子どもに怒りをぶっつけます。ところが、子どもと再会する直前までは、お母さんの中には、怒りよりもむしろ「不安」「恐怖」「後悔」などの感情が渦巻いていたはずです。突然割り込んできた無謀な車に向かって、「ばかやろう」と怒鳴りながら、クラクションを鳴らしたドライバー。彼は、怒りの前に一瞬、ぶつかりそうになったことで「恐怖」を感じていたのではないでしょうか。怒りは、突然単体で発生する事はありません。たいてい、2つ前の「悲しみ」か直前の「恐れ」に対する二次感情として発生します。そのため、怒りだけをマインドフルに見ても問題は解決しないのです。ではどうすればいいのでしょうか。その直前の「悲しみ」や「恐れ」に、マインドフルネスの光を当てておくのです。子どもを見失ってあたふたしているとき、車に割り込まれてぶつかりそうになり、急ブレーキを踏んで冷や汗をかいたときに、その恐怖にマインドフルであれば、怒りに向かうことは少なくなるでしょう。私は、運転中に割り込まれて怖い思いをしたら、「おおっ、怖い!」と、意図的にわざと大げさに口に出してマインドフルネスを確認するようにしています。おかげさまでクラクションを鳴らしたり、相手に向かって悪態をつくということがめっきり減りました。今までの流れでいえば「『よいもの』を失った!それはいったい誰のせいだ!!二度とそのようなことができないように思い知らせてやる!」となりますが、実はそれが怒りの正体なのです。(「平常心」と「不動心」の鍛え方 藤井英雄 同文館出版 86ページ)これは森田理論の「純な心」と内容的にはほぼ同じことです。普通子供が迷子になったとき、「不安」「心配」「恐怖」「後悔」などの感情が湧き上がります。これが一次感情です。森田では初一念などと言います。大切な感情です。しかしこれは意識して注意を向けていないとすぐに忘却の彼方へと飛び去ってしまいます。しばらくして何食わぬ態度で子どもが戻ってくると、急に「怒り」「イライラ」「叱責」などの二次感情が湧き上がります。一次感情を無視して、二次感情に基づいて行動してしまうから、収拾がつかなくなるのです。藤井英雄先生は「今、ここ」に湧きあがってきた一次感情をしっかりと掴まえることが肝心だと言われています。マインドフルネスの第一の要点は、「今、ここ」の現実や心身の状態や周囲の状況、想念(思考や感情)にリアルタイムに気付くことです。もう一つの要点は、その感情等をもう一人の別の自分が見つめている。つまり客観化しているということです。一次感情が湧き上がってきて、その内容をもう一人の自分が自覚している。そうすれば、不思議なことですが、怒りという感情は急に弱まってくるのです。うまくいけば手離すことができると言われています。下腹の痛みの原因が不明でパニックになっていた時に、医師から「これは尿道結石が原因です」と説明されて、痛みは依然として残っていても、急にパニックが収まるようなものです。にわかに信じられない方は、自分の体験で検証してみるのがよいと思います。ダメでもともと、効果があるようでしたら、すぐに取り込むようにしましょう。
2025.03.14
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イエローハットの鍵山秀三郎氏のお話です。「もっと、もっと、もっと」際限なく求めて欲しがって生きるのは、「請求書の人生」であると、知人の有吉説志様から教えていただきました。有吉様は、幼い頃お祖母さんから、寺社にお参りした時は「ありがとうございます」と請求書ではなしに領収書のお参りをしなさいと教えられたそうです。有吉様のお話を通じて、求めるばかりではなく、いま与えられているものごとに感謝の心を持つ「領収書の人生」を歩めと教えていただきました。他人に頼ったり、求めたりすることなく、人の役に立つことだけを念頭において、一途に歩み続けるお姿は、人を引き付ける豊かな魅力を備えています。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書 藤尾秀昭監修 致知出版 316ページ)請求書の生き方は欲望を追い求める生き方だと思います。人間に限らず生きとし生けるものには生存欲求があります。この欲求がなかったとすれば、生き長らえることはできません。しかしこれは程度問題で生存欲求がひとたび暴走を始めると、支配―被支配の上下の人間関係で苦しみ、争いごと、紛争、戦争に巻き込まれて悲惨な状況を招いてしまいます。力の弱い人間はみんなで助け合うことによって、人類の繁栄を謳歌しているわけですから、相互扶助、助け合いの精神を忘れてはならないと思います。領収書の生き方は、「おかげさま」「ありがとう」「助かります」という感謝の気持ちを前面に出す生き方だと思います。そのために実践するとよいことがあります。それは、普段あたりまえのこととして見逃していることに焦点を当てて、「もしこれがなかったとしたら、どんなことが起きるか」と自問自答してみることです。たとえば、冬にもし暖房機がなかったとしたら。もし停電で電気が止まったとしたら。洗面所でお湯が出てこなかったとしたら。お風呂に入ることができなくなったとしたら。もし食料がなくなったとしたら。もしパソコンやスマホがなかったとしたら。もし洗濯機がなかったとしたら。バイクや自動車がなかったとしたら・・・・・。いくらでも思いつきます。思いついたら、「今の私は恵まれた環境で生活できている。ありがたいことだ。おかげさま、感謝以外のなにものでもない」という気持ちになるのではないでしょうか。そして感謝のお裾分けをしたいと考えるようになるのではないでしょうか。グチや不平不満ばかり口にしている人との差は広がるばかりとなります。
2025.03.13
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最近が好んで歌う歌がある。まずは平和勝次さんの百歳音頭。ハアー 春は爛漫 花づくしひびく太鼓に こころもはずむ歳を忘れて 踊ろじゃないか踊れば体も 若がえる(ヨイシャ)人生50は 昔の話百まで丈夫も 夢じゃない(ソレ)サッサ踊ろよ 百歳音頭百歳音頭でみんな晴ればれ 日本晴れ1番から3番まであります。You Tubeでは、この曲に振り付けをして輪になってみんなで踊っています。かんたんな振り付けなのですぐにできるようになります。私は1週間でマスターしました。これが結構いい運動になります。しかも男女混合で踊っていると若返り効果があります。次に紹介するのは、大泉逸郎さんのこれから音頭。すぎて来たあと ふり向くよりもいまを楽しく 生きようよながい人生 落ちこぼれずによくぞここまで 来れたものまだまだ 人生 これからだこれから音頭で 健やかに スコヤカに4番まであります。この歌を歌うとなんだか気力が充実してきます。人生の応援歌ですね。私は「音頭」が付く歌が好きなのですが、調べてみると次のようなものがあります。長生き音頭、なかよし音頭、しあわせ音頭、これから音頭、百歳音頭。しあわせ音頭は永井裕子さんが歌っています。それから「お座敷小唄」の替え歌で「ホケます小唄」「ボケない小唄」というのもあります。歌詞の一部をご紹介します。何もしないで ぼんやりとテレビばかりを 見ているとのんきなようでも 歳を取りいつか知らずに ボケますよお酒も旅行も 嫌いです歌も踊りも 大嫌いお金とストレス 貯める人ひとの二倍も ボケますよ風邪をひかずに 転ばずに笑い忘れず よくしゃべり頭と足腰 使う人元気ある人 ボケませんスポーツ カラオケ 囲碁 俳句興味のある人 味もある異性に関心 持ちながら色気ある人 ボケません仮称「ボケずに元気で自分の足で歩いて100歳まで生きよう会」のzoom交流会・情報交換会を考えています。認知症とは無縁、寝たきりとも無縁で100歳まで生きることは大変なことです。話し合うテーマは多岐にわたります。心の健康、頭の活性化、身体の健康維持、健康診断、運動、食事、趣味、人間関係、生きがい、経済的自立、ペットの付き合い方、公共施設の利用、仕事、役に立つ情報、終活などです。
2025.03.12
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生活の発見誌の1月号に精神科医和田秀樹氏と生活の発見会の理事長の対談が掲載された。和田先生は帚木蓬生先生と並んで普段から、森田のことをよく取り上げてくださっています。精神療法としての森田理論を高く評価されているのだと思います。よくぞ対談を引き受けてくださったものだと感謝する次第です。そのなかで印象に残ったことを取り上げてみました。僕の体験ですが、僕が物書きとしてデビューできたのは勉強法の本からなんです。受験勉強は、例えば数学の問題なら、結局自分で問題を解かなければならない。しかし、一つの問題に3時間も4時間もかけていたら当然時間が足りないんだから、分からなかったら答えを覚えようという方法です。要するに目的を達成するため、目的本位の勉強法です。それが正しい勉強法か間違っている勉強法かじゃなくて、点を取ったか取らないかで受験というのは決まるわけですよ。理論の裏付けは何もないけれど、その方が受かるよって話をしてたんですが、森田を学ぶにしたがってですね、多分私の勉強法のほうが、メンタルヘルスによいと気づいたんです。必ず受からなければとか、1点も落としてはいけないとかいう強迫観念じゃなくて、最低点でも受かるんだということをいってきたんです。そういう意味で森田の理論を知ったということが、私の人生には助けになってるんです。(生活の発見誌 1月号 7ページ)確かに簡単にできる問題があるのに、それには手を付けないで、難しい問題に果敢にチャレンジするのが自分の性に合っているなどと考えている人は、大学に合格することは難しくなるでしょう。これは不安、恐怖、違和感、不快感に振り回されそうになった時の対応方法について説明されているのだと思います。普通不安になると何とかその苦しみを取り除きたいと考えます。どうにもならないと思えば逃げ回るしかない。そうした付き合い方というのは、精神衛生上問題ではありませんかと言われています。イヤな感情が湧き上がってくるのは自然現象なのでどうすることもできません。楽をしたい、楽しいことをしたいという気持ちも自然現象です。自然現象は否定しないでそのまま受け入れるしかありません。そして「感情や気分」と「行動」は別物だと区別する智恵を持つ。しぶしぶいやいやながらでもいいのです。むしろそれが普通です。それでもあえて行動したという事実が大事になります。気分は主観的事実ですが、これに対して客観的事実があります。どんなに面倒でおっくうなことがあっても、行動しなければならないときは、ぐっと辛抱して行動しなければなりません。森田では、主観的事実と客観的事実の調和を重視しています。例えば、アルコールが好きな人が、飲み放題の懇親会などで二日酔いになって苦しむことがあります。こういう人はアルコールを欲しいだけ飲めるという主観的事実に片寄っています。このとき、二日酔いになって明日の仕事に支障が出ることを避けたいという気持ちを持っていれば状況は全く変わってきます。①お冷をもらってアルコールとお冷を交互に飲む。②ビールでいえば最初の一杯はちびりちびりと飲んで、お代わりはみんなの後にする。③最初はアルコールよりも海鮮サラダや料理を食べることに専念する。これだけのことを実行するだけで二日酔いで苦しむことはなくなります。これは主観的事実はそのままにして、客観的事実を基にして行動しているのです。
2025.03.11
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道場六三郎氏のお話です。冷蔵庫の使い方ひとつにしても工夫次第で差が出るんですよ。「あれ、取って」と言われた時に、冷蔵庫をパツと開けてすぐに必要なものを取りだして渡す。それができずに、「えっと、どこにあるんだっけ」とグズグズしていると、「バカ野郎」って言われてしまう。そこで冷蔵庫の中を6つに仕切って整理整頓し、どこに何が入っているかメモを取り、扉に貼っておく。また量が少なくなったら小さな容器に移し替え、冷蔵庫を広く使えるようにいつも心がけていました。(致知 2024年5月号)冷蔵庫、調味料、調理道具、食器などを整理整頓しておけば気持ちよく料理ができます。料理の途中で「食材や調味料を買うのを忘れていた」というようなことはなくなります。絶えず整理整頓している人は、部屋の中がきれいに片付いています。必要なものがどこに収納されているのかすぐに分かります。整理整頓を心がけている人は、頭の中もきちんと整理整頓されているので、時間の無駄遣いがなくなります。仕事に追われることがなくなり、自分の方から仕事を追っていくことができるようになります。例えば本です。本の好きな人は何100冊も持っておられるでしょう。著者別、ジャンル別に分けて収納していると必要な本がすぐに取り出せます。さらに生活の発見誌や森田全集第5巻などは項目別にインデックスをつけてノートに整理しておけば、引用したい時などに大いに役に立ちます。文房具などはきちんと整理整頓しておけばすぐに取り出せますし、不足したときにはすぐに補充できるようになります。文房具が散乱していると、同じようなものがいくつもあって無駄が多くなります。ボールペン、シャープペンシル、鉛筆、マジック、筆ペンなどを1ヶ所にまとめて整理するだけで、今までいかに無駄をしていたのかがよく分かります。衣類は夏物、冬物、春秋物と整理して衣替えされていると思います。ジャンル別に分けて、タンスの引き出しや段ボールなどにメモ用紙を貼り付けておくだけで、作業効率がよくなります。CD、DVD、カセットテープなども1ヶ所に集めて、区分けして整理整頓しておきたいものです。それから皆さんはパスワードの管理はどうされていますか。預金口座、クレジットカード、加入している団体などで同じパスワードを使い回ししているのは大変危険です。預金通帳の管理とともに、パスワードの管理は必須となっていますね。終活で毎年エンディングノートを整理されている人もいらっしゃるでしょう。いつ何があるか分からないわけですから、配偶者や子どもや孫のためにきちんと整理して一定の場所に保管しておくことが大事になります。例えば、不動産や所有物の管理。預貯金や年金の管理。定期的に引き落としがあるものの明細。ローンや借入金の管理。かかりつけ医などの健康管理。現在加入している団体。親しく付き合いがある人の連絡先など。長野県篠ノ井町の円福寺のご住職さんは、「はきものをそろえると心もそろう。心がそろうと心がみだれなくなる。だれかがみだしておいたら、だまってそろえておいてあげよう。そうすればきっと世界中の人の心もそろうでしょう」と言われています。整理整頓は誰でも出来る事ですが、手を抜こうと思えば、いくらでも手を抜くことができます。必要なものがすぐに取り出せない状態になると、イライラするだけではなく、同じものを2つも3つも買うようなことになります。
2025.03.10
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2020年1月25日に北海道の旭山動物園の奇跡の復活の投稿をしました。旭山動物園は、冬は寒すぎる。交通アクセスが悪すぎる。交通費や宿泊費がかさむなどの不利な要素を多く抱えていた。1967年から1998年までは冬の来場者数は0だった。そんな不利な要素を払拭して、今や来場者数日本一と言われている上野動物園と肩を並べている。これには動物たちの自然な行動を見てもらう「行動展示」が取り入れたことが大きかったと言われている。復活劇の裏には1995年に小菅正夫園長が就任されたことが大きい。小菅正夫氏は北海道大学の柔道部出身である。小菅正夫氏には一つの信念があった。私は学生時代ずっと柔道をやっていました。15人の団体戦です。勝つための戦術として、スターをつくって、一人で5人も6人も勝ち抜いてくれれば、残りを引き分けにしても勝てるだろうと計算してしていた。みんなその一人に頼る。これをやると絶対ダメです。私は主将になった時、こんな話をしました。北大柔道部は一頭の寅作るのではない。15頭の狼を作るんだ、と。要するに集団で勝つということです。みんなが俺がやらねばという気持ちにならなければ、集団力なんて出ないんですよ。あいつにやってもらって俺がサポートする。これでは絶対に駄目。1回も柔道の試合に出たことのない私の同期や他のメンバーが、自分以上の力を試合で出すことができたのです。そういう経験をしているので、私は常にこう考えてきました。様々な試みの結果、年間300万人のお客様に来ていただくことができる動物園にまで成長してきました。最初のスタートは、このままではダメだという強い危機感です。たった10人でしたが、それぞれが自分の考え方を変えていく中で動物園をよみがえらせることができたのです。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書 藤尾秀昭監修 致知出版社 343ページ)一人の優れたリーダーが先頭に立って全体をまとめ上げれば、その組織は瞬く間によみがえると聞いたことがあります。しかしリーダーが部下に指示命令ばかりを出して、リーダーの理想を達成しようとしても、部下にやる気が出てこないと、いずれ成長は止まります。上司が必罰褒賞で部下を鼓舞し続けても、そのうち息切れします。部下が笛吹けど踊らず状態になれば、組織は衰退の一途をたどります。小菅園長の素晴らしいところは、一人ひとりの飼育員がこの廃園の危機にどう考えて、どう行動していくかを鼓舞し続けたことです。10人いる飼育係の中には、動物を、特に小動物を扱わせたら天下一品でも、人に関してはめっぽう苦手な人がいました。そんな彼に、極寒で生きているペンギン、北極クマ、アザラシ、オオカミ、エゾシカ、丹頂、北極キツネの生態をしどろもどろになってもよいのでお客様に分かりやすく説明させるようにしたのです。やがてそれを見ていた他の飼育員のやる気に火がつきました。彼ができたのだから自分がしり込みはできないと立ち上がってきたのです。こうなると組織は強くなる。本物になります。2倍3倍の底力が出てきます。私は組織というものはこういうものだと思うのです。絶対にスターは作らない。必要ない。スターをつくると他の人が魂の抜けた抜け殻となってしまう方が怖い。これは森田理論でいうと、他人の性を尽くすということだと思います。すべての人に居場所やその人の能力に応じて活躍の場を提供することができれば、こんなに幸せな気持ちになります。それはみんなが生きがいを持てるようになるからです。
2025.03.09
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精神科医の藤井英雄氏のお話です。「怒り」が単独で発生することはありません。つまり、「怒り」の前に何か別のネガティブな感情が立ち上がっていることが多いのです。それは、たいていは「悲しみ」か「恐れ」ですが、この場合は自分の子どもが言うことを聞かないで、自己肯定感が深く傷ついて「悲しみや恐れの感情が発生し、その結果「怒り」に転化していると考えられる。子供が言うことを聞かない→自分が馬鹿にされている(悲しみ)→自分は親失格なのではないか(悲しみ)→今後も馬鹿にされ続けるかもしれない(恐れ)→そんな自分は姑、夫、近所の人からも馬鹿にされ、非難されるかもしれない(恐れ)「悲しみや恐れ」の感情を放置しておくと、自己肯定感がどんどん弱くなってしまうため、防衛措置として「怒り」を立ち上げて自己肯定感を一時的に補強することになるのです。「そうか。自分は、子どもに尊重されていないことがショックだったんだなあ・・・」さらに、「そもそもそれは、自分が子供の頃から親に尊重されずに育てられてきたからだ・・・」と気づくかもしれません。こうした、潜在意識の奥底に隠されていた傷(トラウマ)に、光が当たって明らかになったものは、支配力を弱めます。(「平常心」と「不動心」の鍛え方 藤井英雄 同文館出版 42ページ)この話は森田理論の「純な心」を学習する際に参考になる話です。藤井氏は、「怒り」は第一次感情だと誤解している場合が多い。「怒り」という感情が立ち上がってくると、相手が自分よりも格下だと判断すると、即座に対抗手段を講じる。するとたちまち喧嘩、言い争い、紛争、戦争状態になります。反対に相手が自分より格上と判断すると、危害を加えられる前に一目散に逃げる。これは相手の思うつぼで、その後相手に意のままに支配・コントロールされるようになります。藤井氏は、「怒り」が第一感情という考えは誤りだと言われています。それは第二感情だと指摘されています。その前に「悲しみ」や「恐れ」という感情が立ち上がっているはずだ。ただし、その感情は一瞬で消えてしまうので、意識して掴みにいかないと、つい見逃してしまうのです。「純な心」は、最初に湧きあがってくる感情だと言われています。これを森田では初一念と呼んでいます。これは一瞬で消えていってしまう。だから確実にキャッチするために「初一念ノート」等使って訓練をしているのです。初一念を見逃すと、すぐに初二念、初三念の感情が湧き上がってくる。「怒り」を初一念とみなして対応すると人間関係は壊れてしまいます。「悲しみ」「恐れ」が初一念だと認識することができれば、その後の対応が大きく変わってきます。「腹が立って仕方がない」「頭に血がのぼる」「腹いせに仕返しをしてやりたい」などと思うことは多かれ少なかれ誰でもあります。そのとき、「悲しみ」「恐れ」の感情が最初に立ち上がっているはずだと思える人は、問題行動に発展することは少なくなります。感情のままに暴言を吐いたり、暴力行為に発展することは抑えられると思いますが如何でしょうか。
2025.03.08
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永世棋聖の米長邦雄氏のお話です。プロ棋士の成長をグラフにすると、早い人で20歳くらいでタイトルを取ります。それから40歳くらいまでは横ばいか、あるいは少し向上するのですが、40歳からは下がる一方。体力や記憶力が落ちていくことが自分でも分かるんです。タイトルを取るような人は必勝パターンを持っています。これは自分が開発した誇るべき栄光の一手なのです。ところがいつまでもその18番の得意技にこだわっていると勝てなくなってくる。いくら斬新な必勝パターンであっても、数年のうちに研究し尽くされて、もはや成立しなくなってくる。この問題に対して、米長さんはどうされたのか。自分の18番を手離すことを考えた。そして今一度自分を白紙に戻すことにしたそうです。具体的には、若い棋士たちを集めて研究会を開くことにした。そして彼らから改めて将棋を教えてもらうことにしました。若い人たちは、「先生、10年前はそれはいい手でしたが、いまこの局面はこの手でないとダメです」などと教えてくれる。私は年齢とともに、体力や思考力が落ちて勝てなくなったと思っていたが、実はそうではなかったことに気がつきました。18番の得意技を持って、それにこだわっていたことがよくなかったのです。若手は一日平均6~7時間将棋の研究をしているというから、私も同じようにやってみたんです。若い人たちの話を聞いて、研究結果を学んで、同じように勉強したら「脳ダコ」ができましたよ。おかげで40歳から50歳ちょっとまで成長しました。だから名人のタイトルを取ったのは50歳のときです。これは棋士界ではとても珍しいケースです。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書 藤尾秀昭監修 致知出版 53ページ)過去の栄光の18番にこだわっていると、対戦相手から徹底的に研究されて勝てなくなってくる。18番にこだわるというのは、いつまでも過去の栄光に浸っていることだろう。すると自分では気づかないうちに、課題や目標に挑戦する気力や体力が失われてくる。緊張感がなくなり、現状維持に甘んじていると技術や能力は衰えてくる一方となります。エベレスト登頂を目指す人は、登頂後の次の目標を明確にしてから挑戦することが重要になるという。エベレストの頂に立つことだけを唯一最大の目標にしていると、登頂後急に精神が弛緩状態に陥る。エベレストの遭難の実に8割は下山途中の事故であるという。いったん緊張状態から弛緩状態に陥った精神状態を立て直すことは難しい。何とかしようと焦ってもあとの祭りということです。森田先生は風邪をひくというのは、外で緊張状態にあった精神が、家に帰りほっとして炬燵の中にもぐ込み弛緩状態に陥ったときに起きると指摘されています。弛緩状態になったとき、いきなり緊張状態に戻そうとしても、身体のほうは急に対応はできないということでしょう。精神緊張状態を弛緩状態に切り替えていく時は、クールダウン、ソフトランディングを心がけていく必要があります。逆に弛緩状態を緊張状態に高めていく時は、多少時間がかかることを理解しておく必要があります。
2025.03.07
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1月号の生活の発見誌に長谷川洋三先生の記事がありました。日常生活を逃げないでやっておれば、随所に恐怖突入せざるを得ない機会がころがっている。そういう経験を反復しながら、だんだん自信がついてくるんですね。そういう体験をふまえないと、自信は養われないですね。逃げないで日常生活を堅持する。これをしないでは、恐怖突入の機会はないですね。私たちは、ソロバンをはじいてから、行動するくせがあると申し上げましたが、尻が重いのです。いろんな条件が整っていなければ、行動に移せない。とにかく、イヤイヤでもいいから、というよりイヤイヤやるしかないですね。いやいやでもデスクに座る。いやだけれども、とにかく起きて顔を洗う。いやだけれども、とにかく玄関を出て会社に向かう。その最初の行動を起こすことが大事ですね。最初の行動を起こすと、弾みがつく。このはずみを活用する必要がありますね。(生活の発見誌2025年1月号18ページ)私の感想です。私たちはやればよいことは分かっているのだと思います。でもしんどいこと、面倒なこと、人から指示されたこと、確実に効果が見えないこと、エネルギーの消耗を招くようなことはしたくないのです。「休みたい、楽をしたい、人が見ていなければさぼりたい」という気持ちを持っているのです。差し迫った問題に発展しなければ、現状維持でよしと思っているのです。注意していても気分に振り回されてしまうのです。本音に重きを置いて、建前は無視してしまうのです。本音とは自然現象である感情や気分のことで、どこまでも本音のままに生きていこうとしているのです。こうなりますと生活がどんどん乱れてきます。食事の準備、掃除、洗濯、整理整頓、子どもの世話、健康管理、人間関係などに悪影響がでてきます。手抜きが普通になってくると、精神的には緊張感がなくなり、弛緩状態に陥ってしまいます。弛緩状態に陥ると、神経質者の場合、注意や意識は内向きになり、自己内省ばかりするようになります。長谷川洋三氏が言われているように、どんなにしんどくても最低限の日常生活を堅持することはとても大事になります。ではどうすれば、尻軽く、すっと行動ができるようになるか。これは森田理論が教えてくれています。お勧めしたいのは、規則正しい生活の習慣を作り上げることです。最大の決め手は起床時間を決めることです。私は6時20分です。私の知り合いは3時起床と言う人もいます。5時起床と言う人もいます。無理のない範囲で自分なりに決めることです。その後のルーティンワークを作り上げることです。行動は次に何をしようかと考えているようでは不安定で継続性はありません。前頭前野で考えているような人は、不快な感情や気分に振り回されるようになるのです。ルーティンワークに沿って活動的な人は、生き生きしています。好奇心、興味や関心があることにはどんどん手を出しています。そういう人との交流が自分の人生をますます活性化してくれます。
2025.03.06
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森田先生のお話です。人から何か物を頼まれるとか、仕事の口を授けてくれるとかいう時に、もしイエスかノーかに迷って決し難い時は、さしあたりまずイエスと答えておくことにする。それは、その時期を失えば、後からいくら頼んでも、思うようにならぬ事はいくらでもある。私が今日まで得て来た奉職口でも、原稿や講演を頼まれる時でも、私はいつでもなるたけ早くイエスと答える。私が今の慈恵医科大学の前身・慈恵医学校に精神病学の講義をするようになったのも、卒業後たったの9ヵ月目です。その当時の1時間の講義の準備に8時間を要したのです。もしこの時に、「自分はまだ講義をする実力がないから、1年先に延ばしてもらいたい」といったところで、オポチュニティーは後ろが禿げているから、決して後ろから、つかまるものではありません。(森田全集 第5巻 535ページ)集談会で体験発表を頼まれることがあります。その他、講話を頼まれることもあります。世話活動を依頼されることもあります。幹事や代表幹事、支部委員を依頼されることもあります。一泊二日の支部研修会を依頼されたこともありました。集談会単独の心の健康セミナーを依頼されたこともありました。仲間内では宴会の幹事を依頼されることもあります。大きな会合の司会を依頼されることもあります。プロジェクトのリーダーを依頼されることもあります。依頼された時点では、自分では役割を果せるかどうか皆目見当がつきません。むしろ、いまの自分には荷が重いと判断する場合が多いのではないでしょうか。いったん断ってしまえば、この後敢えて苦労を背負わないわけですから気は楽になります。しかし、やりがいを持ち達成感を得ることはできなくなります。森田先生はこういう場合、自信がなくても、新たな能力を身につける貴重なチャンスととらえて、イエスと引き受ける方がよいと言われています。人間は明確な課題や目標を持つことができると意欲的になれます。森田では「生の欲望」に向かって、努力精進していることが幸福につながるといいます。そのチャンスが目の前にあるのに、まだ自信がないので成功の見込みが立つまでゆっくり考える。あるいはやる気を作り出して、その後に引き受けることにしたいという考えはダメだと言われています。願ってもないチャンスは好意的にいつまでもあなたを待ってはくれない。すぐに幸運の女神はほかの人に移っていく。「しまった」と後悔してもあとの祭りになります。依頼する方はこの人でなければならないという場合は少ない。あくまでも候補者の一人として、打診していることの方が多い。課題や目標に対して積極的に取り組む用意があるかを見ているのです。すぐに断る人は、次のチャンスはもう二度とやってはこないと心得た方がよい。心がけとしては、先にチャンスをつかんでおいて、その後で目標を達成するために死の物狂いで努力精進すればよいのです。最初は成功確率がたとえ30%しかなくても、その後の努力次第で結果は大きく変わってきます。迷った時はイエスと宣言して、積極的に課題や目標にチャレンジするように心がけていきましょう。
2025.03.05
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高濱正伸氏のお話です。僕がよく講演会などで言っているのは、お父さんの役割は、わが子の健やかな成長のために、家族中心=太陽であるお母さん(共働きだろうがなんだろうが)が笑顔でいられるように最善を尽くすことであると。これは、紆余曲折30年にわたって教育について考え行動してきた結論です。そのために、話を聞くのが上手な人はとことん聞けばよい。たいていの男性は、オチのない焦点の定まらない妻の話を苦痛と感じてしまいがちです。そのために、父親学級では全員でうなずく練習をすることさえあります。「まとめるな、結論を言うな、ただうなづけ」と言うと、お父さんたちは大笑いしますが、実際のところ「やってみたら効果がありました」という声も多くいただきました。(花まるな人生 高濱正伸 幻冬舎 127ページ)男性は相手と話し合って、自分の言い分を相手に伝えて、何らかの共通の方針や結論をだすという方面になると途端に自己主張を繰り返してしまうという特徴があります。話し合う目的が曖昧な、雑談は苦手です。小さいときがら親和性がないのです。これにはほとんど重きを置いていない。毒にも薬にもならないという話を長々と話すことは、時間の無駄になるという気持ちがあるのではないか。女性同士が電話をしているのを聞いていると、長電話をしていて途中で話に飽きてきたというようなそぶりはあまりありません。友だち同士もそうですが、母親と娘の会話を聞いているとよくもまああんなに次々と長話ができるものだなと感心します。男性は要件を手際よく話して、話がまとまればそれで終了となります。居酒屋などでは楽しいときは2時間くらいはすぐに経ちます。この場合は、まずはおいしいものを食べたり飲んだりするのが楽しい。ほろ酔い加減になった時に、それぞれの人が最近の社会問題やスポーツなどの面白い話や過去の思い出話で盛り上がります。さしさわりのある堅苦しい話は出てきません。これはこれでよいのですが、いつまでも同じ話で盛り上がるわけにはいきません。腹がいっぱいになり、話のネタがなくなれば解散となります。問題は男性と女性の違いを心得ていないと話は平行線をたどることになります。男性の場合は、せっかちで相手の話を聞かないで自分の言いたいことばかりをしゃべる傾向が強いわけですから、「まとめるな、結論を言うな、ただうなづけ」をキャッチフレーズとして対応するようにした方がよいと思われます。そのためには正対して、きちんと相手の話を聞くことが欠かせません。これだけを心がけるだけで家庭は丸く収まります。さらに、集談会でもこの気持ちを持って参加したいと思います。
2025.03.04
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花まる学習会代表の高濱正伸氏のお話です。GRIT(グリット)という言葉が、少し前にビジネス界を中心に流行しました。言葉の意味は「やり抜く力」のことで、2016年に出版された同名のベストセラー本で語られていたのは、一言でいえば「ことを成せる人とそうでない人では、やり抜く力にこそ差がある」ということでした。私は2005年に書いた「小3までに育てたい算数脳」という本で、その力について語っていました。どういう内容かと言えば、算数の問題を解く鍵は「見える力」と「詰める力」という2つの力が柱ではないかというものでした。「見える力」とは、言い換えればイメージ力、一言で言えば「ないものが見える力」のことです。算数脳を育てるという本なので、「立体の裏側」や「補助線」を、その典型として語りましたが、要は「要点」「アイデア」「相手の言いたいこと」「相手の気持ち」「本質」など、本当は見えないけれども、考える行為において非常な重要なそれらの「見えないもの」がくっきりと見えていることが重要だというものでした。「詰める力」の方は、「論理力」や「要約力」ゃ「精読力」など、ぐいと集中して詰めてやり遂げる部類の思考力で、その一つが「意志力」でした。算数の能力の話をしているのに意志力かと、驚かれた方もいたのですが、要は見えるだけではダメで、思考ステップが多い難問やタフな試行錯誤や必要条件の発見を求める問題に向き合い、解法のフローチャートや方向性が見えたところで、最後までめげたり諦めたりせずにやり抜く力が重要なのだと書いたのです。その有無が、人生においてもトップに上り詰められるかどうかの分岐点になっている。高濱正伸氏によると、「詰める力」を鍛え上げる方法があるという。花まる学習会では、花まる漢字テストを行っている。この漢字テストで特待(検定で96点以上の成績)を挙げた子どもたちは、その後超難関大学に次々に合格を果たしているという。この因果関係を検証してみました。それは、「やるべきことを、たんたんと落ち着いた集中でこなせる力」であろうし、面倒くさくなろうが、少しも心ぶれず、与えられた範囲の学習を「やり切る力」でしょう。そして、やれと言われたからやるのではなく、やるぞと決めてやっている「主体性」でしょうし、形式だけ何回も書くのではなく、「身についたかな」と自らを俯瞰して、本当に書けるようになるまで「詰め切れる力」でしょう。小学校3年生後半くらいからの花漢で「特待」で合格点を取れることは、「単に漢字力にとどまらない。将来につながる大きな力が証明されているようなもの」だということです。たかが漢字テストというなかれ。子供の将来を左右する大きな力を秘めているのです。親が子どもに楽しみながら漢字テストに取り組む習慣をつけさせる。花漢の中学生以降の「特待」合格者は、将来の学力の向上、社会に出てからの忍耐力、やり抜く力を鍛える大きな力を秘めているのです。(花まるな人生 はみ出しても、回り道をしても大丈夫 高濱正伸 幻冬舎参照)
2025.03.03
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花まる学習会代表の高濱正伸氏は優秀な子どもは、「見える力」がほかの子どもとは違うと言われています。「見える力」とはないものが見える力で、例えば、立体の裏側が見える力です。この奥にこれが隠れていると瞬時に見えていて、空間がイメージでき、いわゆる俯瞰力があるあるのです。こういう子は自分がやっていることでも、俯瞰した映像を見ることができます。例えば、幼児期の記憶を、自分も含めて上から見て記憶しているのです。記憶は目で見たものが残るのが普通ですが、優秀な子は自分もその映像の中に入っていて、俯瞰した映像を持っているのです。もう一つの映像とでも言うのでしょうか。その見え具合のはっきりさがちがうのです。これが、問題の本質が見えたり、相手が言いたいことの要点がすぐに掴めたりする能力につながっているのだと僕は思っています。(花まるな人生 はみ出しても、回り道をしても大丈夫 高濱正伸 80ページ)この話は、自分状況や感情を第三者的立場から客観化できる能力のことだと思います。森田では「かくあるべし」を抑制するために、自分の感情をすぐにいいとか悪いとか決めつけないで、そのままに感じることが大事になると言われています。私は森田理論全体像を図示できるような能力の獲得が大事になると考えています。森田理論のスキーム、枠組みを自分なりにきちんと捉えてないと森田理論の全体像を模造紙に書いてみんなに分かりやすく説明することはできません。森の中から外に出て、森全体を観察することは今後の学習を進めていく上で強力な武器となります。私の家の近くに3階建ての大型ショッピングセンターがあります。駐車場もいくつにも分かれており、駐車した場所をきちんと確認しておかないと、あとから右往左往することになります。次に自分の行きたい場所をあらかじめ確認していないと、夢遊病者のようにあてどもなくさまようことになります。本屋、ペットショップ、家電量販店、衣料品、ブティック、DYD、食料品、リカーショップ、花屋、パン屋、総菜屋、おもちゃ屋、スポーツ用品、楽器店、100均、ホビー用品、自転車屋、料理店、映画館、病院、散髪屋、美容院などが所狭しと軒を連ねていますので、店舗の俯瞰図は絶対に必要になります。あてどもなく行動するよりも、まずしっかりと店舗の全体像を頭の中に入れておくことです。そして自分の目的に合ったお店に直行することが肝心だと思います。私は森田理論を始めた頃、手あたり次第に森田のキーワードを学習していました。森田理論の理解が広がり知識は確かに増えていきました。学習会でキーワードの説明はできるようになりましたが、20年くらい経っても対人恐怖症に振り回されていました。今考えると学習方法が間違っていたのではないかと思っています。学習を深めることで満足していたのです。これでは森田理論の活用や応用はできません。学習を始めて20年くらい経ったとき、初めて森田理論全体像の図式化に取り組んでみました。ちなみに森田理論は4つの大きな柱から成り立っていると考えております。①不安の役割、不安と欲望の関係②生の欲望の発揮③「かくあるべし」の発生と苦悩の始まり④事実本位の生活態度の養成家を建てる時には基礎を作った後、その上に4本柱を固定します。その枠組みの上に屋根を張ったり、壁を塗ったりします。森田では4本柱にあたるものが上記4点です。それぞれを深耕するとともに、4本柱の関連性の学習に力を入れることが大事になると考えています。私は、「これで納得!実践的森田理論学習」というテキストを作りました。その後半部分で森田理論全体像を図示しています。そして4本柱を詳しく説明しています。相互の関連性にも触れています。私は森田をものにするのに20年くらいかかりましたが、「森田理論学習の要点」に沿って基礎的学習が終わり次第、「森田理論全体像」の学習に取り組めば、3年という期間で森田理論を身につけることが可能になるというのが現在の私の見解です。私のように20年間もまわり道をしないで、3年間くらいで森田を理解し、生活面に活用・応用できる時代が到来しているのです。神経質者が森田理論を学び、今後の人生に活かすことができればこんなに喜ばしいことはありません。「森田理論全体像」の概要はこのブログで何回も投稿しております。興味や関心のある人はご参照ください。
2025.03.02
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高濱正伸氏のお話です。学歴に関係なく、社会に出てから大活躍している人が、、どんな育ち方をして誰と出会って何を学んできたのか。彼らには概ねいくつか共通することがあります。一つ目は「母の愛への信頼」心の中のお母さんが人一倍大きい感じとでもいうのでしょうか。自分は母親に愛されているに決まっているという強い自信。それはお母さんの話題になったとたんに綻ぶ、表情や瞳の輝きでもわかります。二つ目は「没頭体験」言わずと知れた「外遊び」が圧倒時に多く、真っ黒になるまで山や川や野原で遊んでいたことや地面を掘り返していたことを嬉しそうに語ってくれます。その他にも、スイミングやサッカー・囲碁・ピアノなどのお稽古事にのめり込んだ経験を挙げる人もいます。何かをやり始めると周りの声が聞こえなかったということも共通点です。この集中の体験が、その後の勉強にしろ部活にせよ、何事にも「やるなら集中」という行動原則につながっているように感じます。三つ目は「読書」です。世界を飛び回り活躍されているある女性は、「本は食事と同じくらい大事」と考える両親に育てられ、ある本があまりに面白すぎて気づいたら朝になっていたという体験を、小学生のときにしたそうです。また、世界的なIT企業で活躍している男性は、小さい頃は多動系で、外で走り回っていたが、中学生くらいから乱読の読書時代があったと語りました。同じように、本は本屋くらいたくさんあったとか、家族みんなでテレビを消して読書をする時間があったという方もいました。どうやら、一般的に本が大事と思われている以上に、人生のある時期に読書にのめり込むことが大きな人間力につながることは確かなようです。(花まるな人生 高濱正伸 幻冬舎 84ページ)結婚して子どもを産み育てていく時に、最も心がけけたいことは以上の3つだと思われます。神経症や人間関係や仕事の問題を抱えていると、これ等が後回しになってしまいます。どんなに心の問題や経済的な問題を抱えていても、子どもを成長・自立させて社会に送り出すという責任を果たす必要があります。①ですが、親は子どもの安全基地として機能する必要があります。生後1年6ヶ月までは母子一体で子どもの面倒を見る必要があります。その後は父親が外に連れ出して、雑多な社会体験を経験させる必要があります。②ですが、現代の子どもたちは、外遊びよりも家の中でゲームをして過ごすことが多いように思います。せめて仲間との接触が欠かせない部活などに参加することは必須だと思います。好奇心、興味や関心などを育てて、集中する習慣を身につけさせたいものです。困難を乗り越えていく忍耐力などは子どもの時の遊びから身についてきます。③ですが、親が本を読む習慣があると子どもは親をまねて読書好きになると思います。子どもは親が指示したことはしませんが、親がやっていることは自然に身に着けていきます。特に子どもの頃から絵本の読み聞かせに力を入れていた子どもはその後大きく成長できたという話を聞きました。自分は子育ては終わったという人は、子や孫、そして現在子育てで奮闘している人達に伝えてゆきたいものです。
2025.03.01
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