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俺たちの旅 0
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ぼろぼろ。隅河内司『障害者相談支援における「実践課題の政策化」の理論形成 ソーシャルワークと自治体福祉政策の発展』ミネルヴァ書房読むだけ時間の無駄だった。野村進『丹波哲郎 見事な生涯』講談社面白かったが、期待していたような内容ではなかった。何かが足りない。その何かが分からないし、伝わってこない。丹波哲郎がスピリチュアルな活動に嵌まった決定的な理由が何だったのか?嘉門達夫『丹波でルンバ』、『帝都大戦』の出演、石原興との共同監督『大霊界3』のエピソードにも言及してほしかった。鹿野政直『沖縄の戦後思想を考える』岩波書店平易な文章で書かれているが難解。沖縄に関する本はフィクション、ノンフィクション問わず何故か分かりにくいものが多い。大城立裕の『琉球処分』然り、金城哲夫の戯曲ですら分かりにくかった。そこに沖縄が抱える問題の本質的な難しさがあるのだろう。桜井浩子・青山通『『ウルトラマン』『ウルトラQ』全67作撮影秘話 ヒロインの記憶』アルテスパブリッシングサクサク読めた。サクサクすぎてちょっと物足りないぐらい。立岩真也・杉田俊介『相模原障害者殺傷事件 優性思想とヘイトクライム』青土社二度目。Amazonのレビューでは評価が低いがそりゃそうだ。事件のことについてほとんど触れていないから。しかし訳の分からないコメントが飛び交う前に言えることは先に言っておく、釘をさしておくことに意義がある。一回目に読んでわからなかったことがじんわり分かった。事件からちょうど8年。タイム・トンネル編『怪獣無風時代』地味な仕事ながら結構な労作。あちこちの文献を切り貼りして時系列に並べるだけで今まで見えなかったものが見えて来る。勉強になりました。アンド・ナウの会編『僕らを育てた監督のすごい人 佐伯孝治篇』今回は聞き手がいつもの人たちではなかったため、珍しくきちんとしたインタビューになっていて読みやすかった。内容も面白かった。相変わらず註は変だが。
2024年09月01日
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リアルに財布を忘れて全然ユカイではない。早坂暁『早坂暁 必殺シリーズ脚本集』かや書房普通に面白い。結構なボリュームなのにさくさく読めて楽しい。20代の頃に出版されていたら狂っていただろうな。『追悼 学生時代の立岩さん 1979~』面白かった。さらさらと読めるが重たい。そしてもっと読みたい。後藤基行『日本の精神科入院の歴史構造 社会防衛・治療・社会福祉』東京大学出版会ぶっちぎりの面白さで二日で読了。序章で飛ばしまくり。定説を滅多斬り。呉秀三を批判した文献はこれまで読んだことが無い。その他いろいろで豪快超おもしろ本。日本再建イニシアティブ編『民主党政権失敗の検証 日本政治は何を活かすか』中央公論新社「そうだろうなー」と思っていたことがきちんと検証されていた。読み物としても面白い。学ぶべきことも多い。炭谷茂『社会福祉の原理と課題 「社会福祉基礎構造改革」とその後の方向』社会保険研究所期待外れだったが、炭谷茂の人物像を知る上では大当たり。大学に入りたての学生か?と思うぐらいピュアなことが延々と綴られている。官僚はもっとドライだと思っていたが、戦後最大クラスの大改革を成し遂げた人物がこんな気恥ずかしいことを考えていたのかと思うと逆に頼もしく感じた。中井久夫『「つながり」の精神病理』筑摩書房読みやすい文章がまず素晴らしい。内容もとてもわかりやすい。中井久夫コレクション読破にチャレンジしたくなってきましたよ。本当に読みやすく分かりやすいので付箋貼りまくり。『ドラえもん』の論考が素晴らしかった。これ未発表だったのか。
2024年07月05日
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雨。森次晃嗣・ひし見ゆり子『ダンとアンヌとウルトラセブン~森次晃嗣・ひし見ゆり子 2人が語る見どころガイド~』小学館主役のお二人が作品を観ながら思い出トーク。文字通りのガイドブック。さくさく読めて面白かったが、それ以上の感想は特になし。でも面白かった。清原和博『薬物依存症』文藝春秋興味本位で読み始めたがとても良い本だった。逮捕からリカバリーの過程までテキストの類に載っている事例よりも遥かに分かりやすく普通に良い本だった。弱い部分、しんどいを部分を丁寧に語っている。新大阪駅の構内で見かけたことがあったがプロレスラーのような体格とやくざ風オーラにびっくり。でも本当は繊細な人だったのね。『現代思想』2024年3月臨時増刊号「総特集立岩真也」青土社追悼イベントの会場でフライングゲット。ご本人とっつくにくそうでいて誰に対しても同じように接していたことを確認。人としてなかなかできることではない。かなり丁寧に時にめちゃくちゃあっさり指導いただいたが、もっとお話をすればよかったなあと思った。河出書房新社編集部編『思想としての3.11』河出書房新社毎年3月は東日本大震災関連の本を読むことにしているが、今年は趣向を変えて外野の人たちが適当にくっちゃべったものに手を出した。面白いものからそうでないものまで玉石混合。改めて哲学って非常時には役に立たないなと思った。大河原邦男『ヤッターメカ、ガンダムを生み出したメカニックデザイナー 大河原邦男 プロフェッショナルの50年』角川書店あまりにも力が入ってなさぶりをテレビで拝見。気になったので本書を購入。こういう人が一番すごい。「俺が俺が」的欲望ゼロ。素晴らしい。聞き手も良いね。炭谷茂編『社会福祉基礎構造改革の視座 改革推進者たちの記録』ぎょうせいめちゃくちゃ面白かった。聞いたこのないエピソード盛りだくさん。こういう本は今のうちに買っておかないと入手困難になる。もっと早く存在に気づくべきだった。大山博ほか『福祉国家への視座 揺らぎから再構築へ』ミネルヴァ書房大切なことがたくさん書かれていたが、どうでもいいことも盛りだくさん。特に大山博の文章が当時でも既に古かったのでは?「古っ!」と思った。山本俊輔・佐藤洋笑『永遠なる「傷だらけの天使」』集英社出版不況の中、出したことに意義があるが中身薄すぎ。こんな薄いもの出してどうすんだよ。
2024年05月10日
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かなりフシギ。霜山徳爾『人間の限界』岩波書店大切なことが掛かれていると思うが難しくてよく分からなかった。ダメだこりゃと思ったらすぱっと手を引くことにする。中山右介『沢田研二』朝日新聞社分厚い。期待して読み進めたが五点満点中三点ぐらい。ソロ以降のエピソードはランキングのデータばかりで『沢田研二』ではなく70年代歌謡史。もっと圧縮できるはず。益田ミリ『47都道府県女とひりで行ってみよう』幻冬舎面白かった。この人の感性よく分かる。旅はその程度で良いと思う。実相寺昭雄『旅の軽さ』淡交社面白かった。他の旅エッセイとまとめて文庫本出してほしい。『現代思想三月臨時増刊号 総特集立岩真也1960-2023』青土社読み終えるまで丸一ヶ月かかった。やっぱりそういうことかとよく分かった。今まで分からなかったこと、はっきりしなかったことが。面白かった。
2024年03月02日
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集中力が落ちた。ウィリアム・H・ダビドウ『つながりすぎた社会 インターネットが広がる「思考感染」にどう立ち向かうか』ダイヤモンド社タイトルそのまんまでだからどうした?本。考察が無い。高鳥都『必殺シリーズ秘史 50年目の告白録』立東舎本来ならアカデミズムがこういう仕事をするべき。時代劇はホントにヤバい。島崎今日子『ジュリーがいた 沢田研二、56年目の光芒』文藝春秋社冷やかし半分で読み始めたが力作だった。ただし90年代以降の記述が薄くなるのは仕方がないか。よく書けていると思うが。神谷美恵子『生きがいについて』みすず書房あることがきっかけで読み始めた。今年のナンバーワンかも。さらさらした文章だがずっしり来る。アンド・ナウの会編『僕らを育てた特撮監督のすごい人 満田かずほ編』読み応えあったが、核心部分はサラッと交わすなあ。立岩真也『良い死/唯の生』筑摩書房嫌な予感がして購入した7月に逝去。早すぎる。八木毅編『実相寺昭雄の冒険 創造と美学』立東舎タイトルが変だがまあまあ面白かった。京都映画のスタッフにインタビューしたのは素晴らしい。白石雅彦『ウルトラマンタロウの青春』双葉社労作だがシリーズ追うごとにページが薄くなっている。目新しい発見も少ない。『タロウ』には謎がまだ山のようにあるのだが。篠原匠『誰も断らない こちに神奈川県座間市生活援護課』朝日新聞出版冷やかし半分で読み始めたが意外と勉強になった。本の性質上、きれいな話に偏重するのはやむを得ないが実際には大変だと思う。東畑開人『ふつうの相談』金剛出版冷やかし半分で読み始めたが納得するポイントが多かった。全く同じ。そこを博士論文で書けばよかったが時間と体力の限界で言及できず。ナンシー・フレイザー『資本主義はなぜ私たちを幸せにしないのか』筑摩書房読みたい本ではなかった。期待外れ。立花隆『中核VS革マル(上・下)』講談社延々とテロエピソードが綴られる。途中で気持ち悪くなるぐらい。オチはそこか・・・よく出来た映画みたいだが現実の話。斉藤孝訳『現代語訳 学問のすすめ』筑摩書房今でいうタレント本みたいな内容だった。明治維新から3年ぐらいしか経っていないのに規制緩和を主張。すげーな。日本が。広瀬義徳・桜井啓太編『自立へ追い立てられる社会』インパクト出版あらゆる「自立」を批判。執筆者によってトーンが著しく異なるため、統一感ゼロだが興味深く読むことができた。阿部志郎・土肥隆一・河幹夫『新しい社会福祉と理念 社会福祉基礎構造改革とは何か』中央法規冷やかし半分で読み始めたが面白かった。社会福祉基礎構造改革の目的と理念もよく理解できた。なるほど。やはり内閣府によってめちゃくちゃにされたのか。鈴木美咲『まんがでわかる!介護のお仕事シリーズ ケアマネ一年生の教科書 新人ケアマネ・咲良ゆかりの場合』ユーキャン面白半分で読み始めたが良くまとまっていて感心した。あるある失敗エピソードもしっかり押さえられていた。読めば読むほど障害の相談支援は介護保険の簡易版だと分かる。
2023年12月31日
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多忙&集中力激落ち。J.S.ミル『功利主義』岩波書店正月からぶっ込んだ。意外な方向からの攻撃にびっくり。功利主義を肯定。なるほどね。実相寺昭雄研究会編『実相寺昭雄見聞録 第一集』面白かった。商業誌ではないのが残念だが、商業誌だと売れないだろうな。実相寺昭雄『ちんぷんかんの うき世かな』風塵社映画から離れていた70年代中頃から80年代に掛けて執筆したエロ小説集。何でもこなす人だなあ。ただし面白くなかった。実相寺昭雄『未完成交響楽』風塵社エロ小説集第2弾。こちらも面白くない。しかもほぼ毎回喪黒福造的なオチ。まとめて読むと飽きる。実相寺昭雄『立て!キンダーマン』風塵社エロ小説集第3弾。多才だが小説に関してはどうなんでしょうかね。アンド・ナウの会編『僕らを育てた監督のすごい人 満田かずほ編 上』相変わらず意味不明の注が盛りだくさんだが、本編は読みごたえがあって良かった。下巻が楽しみ。ロマン・ロラン『ベートーベンの生涯』岩波書店ラストが圧巻。意外と面白かった。手塚治虫の遺作『ルード・ウイッヒ・B』を久しぶり読みたくなった。立岩真也『人命の特別を言わず/言う』筑摩書房難解だったが一読する価値あり。もう一度読み返そうと思う。青木美希『地図から消される街 3.11後の言ってはいけない真実』講談社毎年3月には東日本大震災関係の本を読むことにしている。以前から本書を気に掛けていたので楽しみにしていたが大外れだった。浅いエピソードの連続。書けないことが多かったのかもしれない。事実をぼやかしたエピソードも多いが、それを連発されると何のために出版したのか疑問に思う。著者の力量不足というより編集側のサポートに問題あり。真鍋公希『円谷英二の卓越化 特撮の社会学』ナカニシヤ出版博士論文を出版。円谷英二が「特撮の神様」に位置づけられた過程を緻密に分析した力作。ゴリゴリの学術書で読み応えあり過ぎ。先行研究(実相寺昭雄による論考)を徹底的に否定。しかも説得力あり。なかなか面白かった。途中だるくなったが。TORIさん『TORIさんの特撮放談⑥ レーザーブレードのまき』ひたすら合成場面だけを分析した本。合成のカット数を拾うと番組の予算変動が分かってしまうことを指摘。このシリーズには毎度圧倒されます。宝田明『銀幕に愛をこめて ぼくはゴジラの同期生』筑摩書房満州から引き上げる時のエピソードが壮絶。きらびやかな俳優だとばかり思っていたが、そんな過去があったとは知らなかった。というよりご本人もこれまで語ってこなかったのですが。なるほど。ドナ・ダスティン『マクドナルド化する社会 英国ケアマネジメントの実践と理論』明石書店訳者によって読みにくい章とすらすら読める章の差が気になったが関係者必読。ここに書いてあることは10年後の日本だね。日々感じているもやもやが言語化されなるほど納得。高かったけど良かった。花岡敬太郎『ウルトラマンの「正義」とは何か』青弓社博士論文を出版。その直後とんでもないミスが発覚して回収されたことで話題になりましたが、単純に読んでみたかったので読みました。ダメだこりゃ。「とんでもないミス」は起こるべくして起こった。あちこちの記述からちゃんと先行研究を読んでないことが山ほど丸わかり。本人も問題あるけど指導体制がどうだったのか。そちらのほうが罪深い。野村康正『「仮面」に魅せられた男たち』講談社『仮面ライダー』にはほとんど思い入れが無いが読んでみた。面白かった。東映の撮影所って噂通りだったのね。エピソードが広がり過ぎてやや読みにくかったが、今まで知らなかったことが知れて面白かった。酒井美和『国立結核療養所 その誕生から1970年代まで』生活書院さくさく読み進めることができた。断片的には知っていたが体系的に知る機会なし。今後も無いと思う。なので~~~関係者必読。研究者も多分知らないのでは?TORIさん『TORIさんの特撮放談⑥ 新幹線大爆破のまき』男のほのぼのムービー『新幹線大爆破』の特撮について語った一冊。主演の高倉健のことは1ミリも言及していない点が素晴らしい。男だなあ。わざわざ新幹線ひかり号に乗って読みました。映画版浜松駅とリアル浜松駅の違いにほのぼのしたね。ヘルマン・ヘッセ『シッダルタ』岩波書店終わりのほうがなんかすごかった。東洋的だなあ。手塚治虫の『ブッダ』に再チャレンジしたくなった。実相寺昭雄研究会編『実相寺昭雄見聞録 第二集』さらにパワーアップして面白かった。第三集も期待大だが、いつまで続くか気になる。山本紀夫『先住民から見た世界史 コロンブスの「新大陸発見」』角川書店期待して読み進めたが、面白かったけどちょっと残念。なかなか本丸に辿り着かず、辿り着かないまま終わった。マルセス・モーム『贈与論』と一緒に読むと面白いかも。平山亨『泣き虫プロデューサーの遺言状 TVヒーローと歩んだ50年』講談社さらっとした文体とエピソードでこのボリューム。大変面白かったが、既に認知症に罹られていたため口述筆記だったとか。ひょっとしたらこの時期には発症されていたのではと思わせるエピソードもあって「老い」について考えさせられた。村上靖彦『客観性の落とし穴』筑摩書房何かヒントが得られそうだと思って入手。もっとゴリゴリしたものを期待していたが、ライトだったがこれはこれでいい。二回ぐらい読まないといけない。
2023年06月28日
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あり得ない忙しさ。九鬼周造『偶然性の問題』岩波書店難解だが部分的に理解できれば良い。それが正しい本の読み方。講談社編『証言!仮面ライダー 昭和』講談社出演者、スタッフ共にめちゃくちゃファンを大切にしているなあ。そんな真面目で真摯で謙虚な証言の連続に驚き。大映のスタッフが流れていたことを初めて知った。『旧1号編』の妙な暗さと重たさってそういうことか。チェーホフ『ワーニャおじさん』岩波書店ロシアの歴史と文化を知らないと理解が難しい。しかし最後の長台詞にグッと来た。田崎健太『偶然完全 勝新太郎伝』講談社10年ぶのに読み直した。勝新は九鬼周造の『偶然性の問題』を読んでるね。晩年の勝新の描写は貴重で読み応えあり。駒澤真由美『精神障害を生きる 就労を通して見た当事者の「生の実践」』生活書院圧巻の分厚さ。でも急いで読む本ではないのでちょうど良いかも。悲喜こもごも。なるほどなあ。。。小田中直樹『歴史学のトリセツ 歴史の見方が変わるとき』筑摩書房歴史学の歴史が分かる面白本。なるほどなあ。自分がどんな研究をして、どんな研究をしなかったことが分かった。
2022年12月31日
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あり得ない忙しさ。杉作J太郎『杉作J太郎詩集』よるひるプロ著者の地元・松山で購入。グッときてしまった。今和次郎『日本の民家』岩波書店延々と日本中の家屋について解説。興味深かった半面、徐々に苦痛を伴う一冊。桜井浩子『桜道 「ウルトラマン」フジ・アキコからコーディネーターへ』小学館消極的に読め始めたが圧倒的に面白かった。アンド・ナウの会編『僕らを育てた特撮監督のすごい人 佐川和夫・下』このシリーズ毎回聞き手が出過ぎ、話の引き出し方も下手くそだが、今回は面白かった。商業誌で出ないことに憤りを感じる。若松英輔『初めての利他学』NHK出版コンパクトで分かりやすく面白かった。中島岳志『思いがけず利他』ミシマ出版つうことで調子に乗って手を出したが、こちらはさっぱり面白くなかった。福沢諭吉『学問のすゝめ』岩波書店良いことが書いてあるが、現代語訳が必要。土井善晴『一汁一菜でよいという提案』新潮社ものすごく良かった。今年のベスト。考え方がすっかり変わりました。岡檀『生き心地の良い町 この自殺率の低さに理由がある』講談社こちらも面白かった。あっという間に読了。スゲーな。。。レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』新潮社良い本だと思うが、自分には合わなかった。唐沢俊一編『ガメラ創世記 映画監督・湯浅憲明』エンターブレインこちらも面白く、あっという間に読了。大映の歴史、湯浅憲明の演出観を知ることが出来てホント面白かった。巻末のリストは調査不足。
2022年12月30日
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なのでー。デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』岩波書店まあその通りなんですけど、読み進めていくうちにどんな仕事でも当てはまることに気づいた。しかも読めば読むほどしんどくなる。分かることは分かったが、得られたものはほとんどなかった。内山まもる『ザ・ウルトラマン 単行本初収録&傑作選』(上) 小学館今頃かよ!と言うぐらい遅い企画。40年待ちました。しかし傑作選どまり。出版不況の中、快挙ではあるのですが今更感を強く感じた。笹山敬輔『ドリフターズとその時代』文芸春秋社めちゃくちゃ面白かった。どうしてもいかりや論、志村論に偏ってしまうの仕方が無いが、学術的な価値がものすごく高い。知らなかったことも多くよく調べられている。かなり読みごたえあり。若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』河出書房新社映画版を観てから原作にチャレンジ。アマゾンのレビューでは酷評が多かったが、そんなに酷いか?楽しく読めた。安部公房『砂の女』新潮社以前から読んでみたかったのでチャレンジ。あまり面白いとは思わなかった。不条理なことを体験(経験)しまくっているので、この程度のことでは驚かなくなった。辺見庸『もの食う人びと』角川書店手放したものを何となく再度購入。えらい面白かった。何でこれを手放したんだろう?樋澤吉彦『ソーシャルワーク専門職資格統一化のゆくえ 相模原事件と「日本精神保健福祉士協会」の動向』生活書院「そもそも」の話をおさらいすることができた。確かそんな話だったような。誰からも聞かされなかったので。始まりがその程度なので職域拡大がふわっと進むのも当然。福町知弘編『ウルトラファイト総合研究報告書 撮影・ロケ地・放送・受容』パンケーキ神殿きちっとお作法に則っていれば博士論文クラスの文献。これすごいわ。圧倒されました。八木毅編『特撮黄金時代 円谷英二を継ぐもの』立東舎ギリギリセーフと思われる貴重な証言集。ノスタルジーどっぷり感には今回も引いたが。学術的な価値を求めたものではないのでこれでいいのかもしれないが、もうちょっとクールにまとめて欲しいと思った。書き手の思いが強い。氷川竜介『特撮の歴史 大学講義質疑集 明治大学2021-2022年』薄いが読みやすい。ガイドブックとして活用できます。行間から「そんなこと自分で調べろ」とか「自分で考えろ」など著者の本音が強烈に読み取れる。そういう点でも楽しいし、今時の学生(院生)はそんな感じなのかと。
2022年09月01日
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ハズレ無しの読書。レイ・オルデンバーグ『サードプレイス コミュニティの核になる「とびきり居心地の良い場所」』みすず書房こういう本が読みたかった。分厚いが一気に読めた。日本の実情に会わない個所もあるが、そういうとこを差し引いても読む価値あり。マイク・モラスキー『日本の居酒屋文化 赤提灯の魅力を探る』光文社オルデンバーグの『サードプレイス』を何気に補完。セットで読むと理解が進む。藤原辰史『縁食論 孤食と共食のあいだ』ミシマ社目から鱗。こちらもオルデンバーグの『サードプレイス』を何気に補完。本はたくさん読まないとダメ。藤原辰史『給食の歴史』岩波書店『縁食論』をさらに掘り下げたような内容。読み応えあり。ヒント得られまくり。なるほどなあ。松村圭一郎『うしろめたさの人類学』ミシマ社『縁食論』の延長で読んでみた。読みたかった内容と少し違っていたが、興味深い内容だった。市場とは何か、分かりやすく解説。菅野仁『友だち幻想 人と人とのつながりを考える』筑摩書房面白過ぎて二日で読めた。なるほどなあー。。。全部納得。石田光規『「人それぞれ」がさみしい 「やさしく・冷たい」人間関係を考える』筑摩書房こちらも面白過ぎて二日で読めた。あともうちょっとで言語化のヒントが得られそう。マルセル・モース『贈与論 他二篇』岩波書店『縁食論』『うしろめたさの人類学』の延長でチャレンジ。面白かった。こういうことを全く意識していなかった。言われても見ればなるほど。かなり怖いし、合理的に分析するとそういうことなんだなと納得。
2022年07月03日
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雨。宇野重規『民主主義とは何か』講談社すごく面白く、勉強になった。民主主義の大切さを説く一方で、胡散臭さと危険な点も指摘。読んでスッキリした。あまりにも読みやすく二回目もチャレンジしたくなる。吉田千亜『孤塁 双葉郡消防士たちの3.11』岩波書店Amazonでは絶賛レビューばかりだが何かが伝わってこない。この人の文章力に問題があるような。エリック・クリネンバーグ『集まる場所が必要だ 孤立を防ぎ、暮らしを守る「開かれた場」の社会学』英治出版文化の違いはあると思うが、図書館や教会の重要性、近所を掃除することが最大の防犯活動など言われてみればそりゃそうだ、金を掛けなくてもできることは山ほどある。そんなことは知っていたが、学術的に示されると自分のやって来たことは間違っていなかったと自信を持って言える。塩村公子『ソーシャルワーク・スーパービジョンの諸相 重層的な理解』中央法規スーパービジョンは奥が深い。本書はセラピーっぽく、ぐいぐい内面に食い入る。かなりエグイ。それだけに軽々しくスーパービジョンはするものではないとも思った。それにしても著者の控え目っぷりに驚き。あんなに堂々とされていたのに実は緊張しまくっていたのか?(笑)芹沢茂喜『ひきこもりでいいみたい 私と彼らのものがたり』生活書院以前から読みたかった一冊。サラッと書かれているが、これは大変な実践の積み重ねでは?結局は小手先のテクニックではなく本人ときちんと向き合うこと、本人に変化を求めないことなんだとどんな領域にも当てはまる当たり前のことが分かりやすく書いてある名著。鷲田清一『大事なものは見えにくい』角川書店期待していたものとは違っていた。アンド・ナウの会編『僕らを育てた特撮監督のすごい人 佐川和夫編』上このシリーズのほとんどが酷い体裁だが、今回はとても良かった。相変わらず註が出鱈目で酷かったが、内容は良かった。下巻も期待。松枝亜希子『一九六〇年代のくすり 保健薬・アンプル剤・ドリンク剤・トランキライザー』生活書院博士論文がベースだが、あえて学術的な箇所を削って読みやすくしたとのこと。それだけでもすごいが、おかげで1960年代の時代がよく伝わってくる。これ今の健康補助食品と同じなんだよな。安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第1・2巻 角川書店テレビ版で手の届かなかったところが丁寧に描かれている。なるほどなあ。ちょい泣けるシーンもあったり。でもテレビ版に軍配。あれはホントに強烈だった。『THE ORIGIN』も面白いけど蛇足というか。
2022年06月06日
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腹が減った。萩原健一・絓秀実『日本映画[監督・俳優]論 黒澤明、神代辰巳、そして多くの名監督・名優たちの素顔』ワニブックス超面白いのに何故か手放していた。ショーケンはよく勉強している。プロデューサー的な才能が優れているが、そのことで却って損をしているのがもったいない。『君は海を見たか』の裏話になるほどね。こんな面白い本が新書とは。本が売れない時代なのです。高阪悌雄『障害基礎年金と当事者運動 新たな障害者所得保障の確立と政治力学』明石書店こういう地道な研究が圧倒的に不足している。データを集めて分析してグラフにまとめて。最近はそんな研究ばっかりで全然面白くない。その点、本書は読み物としても楽しい。できればインタビューがもっと読みたかった。薬師寺克行編『村山富市回顧録』岩波書店モーレツに面白かった。飄々と語っているが、実はかなりの策士なのではと思わせるところも面白い。社会党のグダグダぶりが面白かった。民主党って実質社会党が看板を挿げ替えただけなんだな。ご本人は社会党復活に拘っておられますが。魚住昭『野中広務 差別と権力』講談社超面白いのに手放していた。『村山富市回顧録』と一緒に読むと超絶に面白い。このお二人ウマが合っていた様子。右にも左にもグネグネに縦横無尽の野中広務が凄い。森枝卓士『カレーと日本人』講談社面白かったけど自分が読みたい本ではなかった。それなのに二冊も持っていた。
2022年05月01日
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ドーバー海峡を横断。そば焼酎雲海で水分補給。TORI『TORIさんの特撮放談③ウルトラQ・ウルトラマンのまき』今回も目から鱗。発見の連続。説得力ある文章の書き方、重箱の隅をつつくことがいかに大切か、本気で勉強になります。飯島敏宏『あの日、僕たちは』角川書店ものすごく読みにくい文章だったため単行本は読後処分。今回文庫になったので再購入。よく考えるとこの方、演出家で脚本家だった。そう考えるとああいう妙なリズム感のある文章になるんだなと納得。ジュリー・Z・ミューラー『測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』みすず書房この手の本が出ていたことにまず感激。期待通りの内容。事例の羅列にとどまらず最後にこうあるべきと示唆。納得。事例の羅列だけでも価値がある。これを自分の研究にどう置き換えるか。さくらももこ『ちびしかくちゃん 第1巻』集英社ホントはこっちが書きたかったんだろうな。ぐいぐい来る。オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』岩波書店面白かった。大衆とはそういうことなのだ。こういうことが言えたらなあ。こちらもぐいぐい来た。薩摩剣八郎『ゴジラのなかみ』筑摩書房安かったので再購入。これものすごいわ。何で手放したんだろう?国内・海外共に最新作はフルCGで作られているが、その理由は表現や技術的なことよりも着ぐるみでは役者の安全が確保できないからでは?そうとしか考えられない。ロープシン『蒼ざめた馬』岩波書店読みやすいのに難解。当時のロシアの事情を理解しないと頭に入ってこない。60年代の若者たちの間では爆発的に売れたとのこと。それは何となくわかる。
2021年12月31日
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山が動いた!菊池馨実『社会保障再考 〈地域〉で支える』岩波書店社会保障を論じているようでいてそうではないと思わせて社会保障を論じた本。なので~マニア以外には分かりにくいけどマニアには分かりやすい。ちなみに社会保障と相談支援をセットで論じた元祖は僕ですよ!吉本隆明『改訂新版 共同幻想論』角川書店期待していた内容と大幅に異なっていた。それでも我慢して最後まで読んだが部分的にしか分からなかった。やたら柳田國男を引用するのも謎。ちょっと強引だなー。TORI『TORIさんの特撮放談④ゴジラの逆襲のまき』目から鱗。発見の連続でした。説得力もあり。勉強になりました。八木毅編『ウルトラマンティガ25年目の証言録』立東舎貴重な証言が多いが、編者の思い入れたっぷりのたんなる同窓会文集になっているのが残念。悪いがそういう話には全く興味なし。佐藤進一『日本の中世国家』岩波書店期待していた内容と大幅に異なっていた。その一言に尽きます。立花隆『日本共産党の研究(一)』講談社立花隆の文章は平易で読みやすい。それでいて濃厚みっちりのボリューム。推理小説みたいで面白い。今更ながら共産主義と社会主義の違いも分かりました。続刊も楽しみ。
2021年11月01日
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有田みかんなんて・・・!本橋信宏『全裸監督 村西とおる伝』文藝春秋社モーレツに分厚い。前から読みたいと思っていたところ、文庫本が出たのでゲット。さくさく読了。期待していた以上に面白かった。軽躁状態が人格ベースにあるような感じがするが、一方でかなり生真面目な人物なんだろう。村西とおるとは関係ない余計なエピソードが微妙に多く、そこを削って本人像をもっと掘り下げてほしかった。まだまだエピソードがありそう。鈴木聡司『映画「ハワイ・マレー沖海戦」をめぐる人々~円谷英二と戦時東宝特撮の系譜~』文芸社モーレツに分厚い。貴重なエピソードが多く面白かったが、こちらも「ハワイ・マレー沖海戦」とは関係ない余計なエピソードが多く、そこを削ればもっと読みやすかったと思う。また気軽に手に取ってもらえたので?もったいない。本は分厚ければ良いものではないと経験上でも思ったね。値段も高くなるし。小松左京『さよならジュピター(上・下)』角川春樹事務所モーレツに分厚い。しかも冗長。『日本沈没』のように出だし冗長でも読み進めると・・・と期待したがいつまでも冗長。疲れてきたので上巻でおわり。下巻はあとがきと解説だけ読んだ。解説がやたら面白かった。東宝の依頼で執筆したのは本当だったのか。スケールでかい。立花隆『臨死体験(上・下)』文芸春秋社モーレツに分厚い。読み進めていくうちに似たようなエピソードが続出、面白かったけどやや疲れた。上巻を読んで死生観が変わったが、下巻を読んで死生観が元に戻った。臨死体験ってまだよく分からないことが多いが、側頭葉への刺激でだいたい説明できるらしい。たぶんそうなんだと思う。
2021年09月04日
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激烈に忙しすぎ。アンドナウの会編『僕らを育てた映画芸術のすごい人 池谷仙克編』久々の酷い本。インタビューと称して実質ただの対談になっているのは良いとしても、脚注がばかすぎて怒りを覚えるほどのばか。たとえば「伊豆半島」とかどうでもいいことを延々と解説。そうかと思えばマイナーな人物の解説は一行だけとか。この本を作った人たちはばかです。ショーペン・ハウエル『読書について』岩波書店男気溢れる怒りの激白本。こんなこと言ってみたいが、言ったら干される。カート・ヴォネガット『スローターハウス5』早川書房場面転換が目まぐるしい。でもそのほうがSFらしい。一見訳の分からない話が延々続くが、これ奥が深い。映画版観たい。TORI『TORIさんの特撮放談④特撮サントラうらばなしのまき その1』自分が知りたい話は無かった。八木毅編『ウルトラマンマックス15年目の証言録』立東舎貴重な証言が多いが、編者の自画自賛ぶりが鼻につく。これもなかなかの酷い一冊。杉田かおる『杉田』小学館猛烈な本。猛烈な人生に言葉出ません。『杉田』ってそういうことか。カバーを外すと猛烈な写真に絶句。そのチョイスに猛烈な意思を感じる。オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』早川書房全然面白くなかった。カート・ヴォネガット『国のない男』中央公論新社さくさく読めるが色々考えさせられる。考えさせる本は良い本だと思う。面白くない小粋なアメリカンジョークもナイス。マーク・トウェイン『不思議な少年』岩波書店恐怖小説。マーク・トウェインは晩年ペシミストになったらしい。インジャン・ジョーより恐ろしいよ。解説も興味深かった。山本明宏『核と日本人 ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ』中央公論新社面白かったけど物足りなかった。何かが足りない。長谷部恭男解説『日本国憲法』岩波書店一人一冊必携の書。ポツダム宣言や日米安保条約なども収録。憲法の全文を読んだのは中学生以来か。国会議員が憲法違反しまくっていることがよく分かった。つうことで憲法改正に賛成。魯迅『阿Q正伝・狂人日記 他十二篇』岩波書店どんな本でも最後まで読むがこれはリタイヤ。さっぱりつまらなかった。ひたすら苦痛。解説も面白くない。何を伝えたい小説なのか理解できず。
2021年07月01日
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カメリア・ダイアモンドリチャード・ロイド・パリー『津波の霊たち 3.11 死と生の物語』早川書房毎年この時期は東日本大震災関係の本を読むことにしている。外国人の視点で書かれたもの。大川小学校については既に読み応えのあるものが出てますが、こちらもお薦め。読み終えたのが偶然3月11日だった。立岩真也『介助の仕事 街で暮らす/を支える』筑摩書房分かりやすい本。さくさく読めます。それでいて面白い。個人的には第7章が違う意味で面白いです。カフカ『変身・断食芸人』岩波書店二十数年ぶりに読み直し。怖いんだけど赤塚不二夫風。『ウルトラQ』「カネゴンの繭」の元ネタですね。縄田一男編『時代小説英雄列伝 座頭市』中央公論新社購入後二十年寝かせっぱなし。原作は数枚のエッセイ。それを大映京都のスタッフと勝新が膨らませまくった。なので~こちらはあっさりしている。ラッセル『幸福論』岩波書店以前から読みたかった。岩波文庫にしては読みやすくてわかりやすい。自分の関心を外へ向けなさいと。一方で結構過激なことも言ってたりして。近藤サト『グレイヘアと生きる』SB Creative一冊丸ごと白髪の素晴らしさを主張した本。読んでて眩暈がした。誰得な本なんだろう?ハル・クレメント『20億の針』東京創元社面白かった。というよりも『ウルトラマン』第1話の元ネタ。モロパクリでびっくり。よくできた設定です。なるほどねえ。マーク・トウェイン『人間とは何か』岩波書店強烈な毒舌本。往年の名作バラエティ『快傑熟女!心配ご無用』のコメンテーター(野村沙知代・淡路恵子・デヴィ夫人ほか)もびっくりのバッサリぶり。一読する価値あり。白石雅彦『「帰ってきたウルトラマン」の復活』双葉社このシリーズで一番面白かった。著者の悪い癖(わざわざ推測と断りを入れる)が格段に改善され読みやすくなっていた。もっと自信を持って書けばいいのにと思う。
2021年05月20日
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聖火ランナーの代走、絶賛受付中。トルストイ『人はなんで生きるか』岩波書店さっぱり理解できず。キリスト教(プロテスタント?)のお話なのでそちらに造詣がないとついていけないと思う。与那原恵『首里城への道 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』中央公論新社これタイトルがダメ。首里城の本かと思ったら「サブタイトル」が「タイトル」だった。そのため関心がない人には苦痛。一応最後まで読んだ。ドストエフスキー『地下室の手記』新潮社猛烈な愚痴。仲村清司『消えゆく沖縄 移住生活20年の光と影』光文社猛烈な愚痴。沖縄から自然が失われ云々。そのため移住して失敗云々。どこにでもあるような話ではないの?沖縄に幻想を抱きすぎ。躁鬱気質もあるような印象。赤塚不二夫『天才バカボン』第1巻~第7巻 竹書房面白過ぎ。ほのぼのした作風があっという間に過激な作風に変化。これどこまで行くのか?吉野靫『誰かの理想を生きられはしない 取り残されたトランスジェンダー史』青土社文章が平易で非常に読みやすい。そのためトランスジェンダーのことが一程度理解できた。なるほど。もっと読まれるべき本だと思う。
2021年03月25日
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決してまともな暮らしじゃありません。 車寅次郎実相寺昭雄『実相寺昭雄音楽エッセイ集 新編・チェレスタは星のまたたき』油谷岩夫・実相寺昭雄研究会いわゆる自費出版。元となる本は長らく絶版状態。音楽関係のエッセイだけチョイスして再編集した様子。本が売れない時代なんだなあ。この人本当に天才です。天才でも本が売れないのか。クラシックのことは分からないが、天才のクラシックの楽しみ方は分かる。さらっと書いているけど深い。ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(上・中・下)新潮社暇ができたのでトライ。一気読み。想像していた以上に面白かった。例えるならロシア版大映テレビ。松村雄基とかいとうまい子とか出てきそう。百恵ちゃん世代なら宇津井健とか。味わい深いエピソードも多く、ガツンとやられます。名前を覚えるのに難儀しますが一読の価値あり。続編構想もあったとは。いや続編を読みたくなるような終わり方なんですよ。例えるなら『ジャンボーグA』の最終回のような。巌本善治編『改訂 海舟座談』岩波書店日本でドストエフスキーと同時代の人って誰?勝海舟に決まってます。明治維新後、政界入りせず「ご意見番」として活躍。ワイドショーのコメンテーターみたいな感じ。本書はまさにそれ。当時メディアなんてものはなかったので、意外なことに明治政府樹立の経緯を誰も知らなかったりする。そこで勝海舟がリポーターの取材にべらんめえ口調でぶっちゃけトーク。梨本勝も恐縮です。サン・テグジュペリ『星の王子さま』岩波書店二度目のトライ。平易な文章だけど言ってることはかなり難解。考えさせられる。
2021年01月01日
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そんな風な感じで一泊千円くらいの旅館ないかね? 車寅次郎安倍晋三『美しい国へ』文藝春秋社中身スッカスカでびっくりした。アマゾンのレビューは正しかった。結城昌治『軍旗はためく下に 増補新版』中央公論新社傑作過ぎるので新たに買い直したが、増補新版といいながら実際には水増し程度。でも傑作。フカキンが『必殺仕掛人』と『仁義なき戦い』のあいだに映画化。こっちのDVDも買わねば。プラトン『国家(下)』岩波書店平易な文章なのに難解な内容のため、読んでも読んでも全然進まず。かなりマッチョな内容でした。現代に通じる部分も。安倍晋三は『軍旗はためく下に』も『国家』も読んだことがないと思う。川上淳子『高齢者に「キレない」技術』小学館一応アンガーマネジメントの一環。書かれている通りだと思うが、これを身内が実践するのはかなり難しいのでは?『国家』と同じく言ってることは平易だけど。祖田浩一『円空入定』講談社実相寺昭雄が1983年に映画化を企画したが没になった原作。面白かった。『哥』と『あさき夢みし』をくっつけたような内容。ラストが実相寺映画らしく間抜けすぎ。映画で観たかったなあ。
2020年11月08日
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秋の秋季キャンプ。 長嶋茂雄森村誠一『人間の証明』角川書店面白かった。タイトルがやや大げさなのと、偶然に頼った展開が気になりましたが。プラトン『国家』(上) 岩波書店マッチョな思想だなあ。現代に通じる点もあれば「え?」みたいな点も。仙台市博物館編『仙台城ポケットガイド』仙台市博物館面白かった。でも実物を確認できないため、身近に感じられない点が残念。仙台市博物館編『城下町仙台ポケットガイド』仙台市博物館こちらは町ブラに活用できるので町ブラに活用したいです。年内は無理だろうな。谷中照雄・石川左門・丸地信弘『インターフェイスの地域ケア 語り合い・響き合い・共に生き、語り合う』やどかり出版びっくりするぐらい面白かった。ただし誰得な謎本。これ出版する意義あるのか?後半はひたすら感想文と仲良しグループの思い出づくり。これで金を取るのかよ。読むに堪えない。変。オスカー・ワイルド『幸福な王子』岩波書店『幸福な王子』だけ特大ホームラン。それ以外の短編はものすごくつまらなかった。三上智恵『証言沖縄スパイ戦史』集英社映画版公開後、書籍も出版されていると知って本屋へダッシュ。新書なのに700ページ。このテーマと内容では手に取ってもらえにくいだろう。定価も高額になるだろうし。つうことで分厚くても新書で出版に踏み切った集英社は偉い。映画版完成後に明らかになったことも追記されていいるため、映画版とかなり感触が異なる。こちらのほうが内容の奥行きがものすごく深い。
2020年09月03日
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センテンス スプリング! ベッキー高木仁三郎『市民科学者として生きる』岩波書店猛烈な本でしたが、読みたかった内容とはちょっと違ってましたな。スタニスワフ・レム『ソラリス』早川書房世間で評価されているほど面白いとは思わなかった。数年後に再チャレンジしたいと思う。立岩真也『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術 増補新版』青土社下手な小説よりはるかに面白い。それにしてもちょいちょい出てきてひやひやしたりする。原田ハマ『キネマの神様』文藝春秋社ものすごく面白かった。これは絶対に志村けんだわ。キャスティングした人えらい。ジュリーでもいけるよ!ただしここ数年、山田洋次の劣化ぶりが酷く、映画の仕上がりが非常に心配。大佛次郎『天皇の世紀』第3巻 文藝春秋社原作者がテレビ版に対して不満を持っていた理由がよく分かった。延々と緻密に書かれた原作をちょろっとしか映像化していない。これは怒りますが、忠実に映像化したらいくら金があっても足りません。たとえば咸臨丸編。原作は地球を一周して江戸へ戻ってくるのに対して、テレビ版はオエーオエ―と言いながら太平洋を渡ってアメリカに到着しておしまい。仕方ないですな。シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』岩波書店ぐいぐい来ました。分からないところも多かったけど当たり。アカチバラチィの会編『子どもが育つ地域社会とボランティア』筒井書房資料的価値はかなり高いけど、内容自体は詐欺のような本。誰に向かって書かれたのか最大の疑問。客観性もない。老人たちの思い出文集で金を取ろうなんて。この人たちはそういうところがダメなんだよ。
2020年07月05日
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昨日は遅かったんですよ。シャワー食べて、うどん浴びたらもう12時でした 長嶋茂雄高良倉吉編『沖縄問題 リアリズムの視点から』中央公論新社元県庁職員が書いているだけあってタイトルに偽りなし。面白かった。川本三郎『「男はつらいよ」を旅する』新潮社『男はつらいよ』を知っている人なら楽しめる。文庫本サイズでサクサク読みたい。三浦英之『南三陸日記』集英社3月は東日本大震災関係の本を読むようにしている。今年の一冊はこれ。表紙の写真の理由を知ってなるほどな。。。西大立目祥子『寄り道・道草 仙台まち歩き』河北新報出版センターずっと読みたかった本をついに読みました。期待通り。仙台の裏道を知り尽くした帝王と呼ばれていましたが、全然帝王ではありませんでした。ニアミスばかりで素通り。ちょっと先に行けばこんなところがあったのかと今更発見の連続。こんな面白い街に住んでいて何ともったいないことを。頓挫した移住計画を再検討。いつまでもだらだら読みたい一冊。志村けん『変なおじさん完全版』新潮社最近増刷されたものではなく初版。マニアなら当たり前。志村はストイック過ぎる。いかりや長介『だめだこりゃ』新潮社もちろん初版。マニアなら当たり前。80年代半ばには既に笑いの世界からセミリタイヤ状態だったことが分かる。当時の『ドリフ大爆笑』のネタの多くは志村と加トちゃんが作っていた。事実『だいじょうぶだあ』や『バカ殿』で何度となくセルフリメイクしている。一方、いかりやは雷様やばか兄弟などじっくり魅せる笑いにシフト。方向性が異なりながらも志村の笑いを尊重しているところが興味深い。居作昌果『8時だヨ!全員集合伝説』双葉社もちろん初版。いかりや本と違ってドリフ(※いかりや)とはかなり反目した関係だったことが分かる。著者はTBSのプロデューサーなので「全員集合」やタレントに対してドライ。そのことがいかりやには気に食わなかったのだろう。ちなみに渡辺プロもドリフ(※いかりや)とTBSに対してなかなか酷いことをしている。その辺りの流れをみているといかりやが「全員集合」終了後、TBSと距離を置くようになったことが分かる。くらじたかし『マルサン・ブルマァクの仕事 鐏三郎おもちゃ道』文芸春秋社久々に読み直した。第二次怪獣ブームのきっかけは円谷プロによる「定説」とは大きく異なる。マーチャンダイジングが映像制作に対して如何に大きな影響を与えていたか、きちんと検証する必要がある。志村けん『志村流』三笠書房初版を持っているけど今回文庫を購入。『変なおじさん完全版』は志村のサクセスストーリーをまとめたもの。こちらは志村の「今」をとらえ両者は対になっている。猛烈にまじめでストイックな志村の人柄がうかがえる。実相寺昭雄『ウルトラマンの東京』筑摩書房久々に読み直した。実相寺版街ぶら本。こちらもだらだらと読み続けたい。ご本人も言っているが正確には『東京』ではなく『東京の郊外』。その理由は本書を読めば分かるし納得。洗練された文章で読みやすい。
2020年05月05日
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あなたと食べたい鮭茶漬け。映画秘宝別冊『平成大特撮』洋泉社衝撃の洋泉社解体。この出版社は良い本を出してるのに。つくづく出版不況を実感させられる。ただのレビュー(感想文)の羅列ですが資料的価値はかなり高い。太田愛『殺人者』(上・下) 角川書店これまで太田愛信奉者でしたが評価一気に下落。アマゾンのレビューにもありましたが冗長過ぎ。なかなか前に進まない。何よりも「男」の描写がどうしても受け付けない。ホモ小説っぽいというか。少女漫画にありそうな男の友情。実際に男はそんなことしないよ。そんな描写の乱れ打ち。話は面白かったけど評価の高さが信じられない。平成ウルトラシリーズでもやたら男同士の友情を描いていたがそういうことか。生理的に受け付けない。おえ~。外間守善『沖縄の歴史と文化』文芸春秋社面白かったけど読みたい本ではなかった。立岩真也『病者障害者の戦後 生政治史点描』青土社分厚い。ただし下手な小説よりも遥かにスリリングで面白い。知らなかったことも学べました。恥ずかしいことに全然知りませんでした。めちゃくちゃ面白かった。歴史を紐解く作業は楽しい。巻末リストにかなりびっくりさせられましたが。小熊英二『社会を変えるには』講談社分厚い。こちらもめちゃくちゃ面白かった。難解な岩波文庫をだらだら読んできたことは無駄ではなかった。考え方も変えないといかんなとも思いました。それとやっぱり現代史をちゃんと整理する作業をしないといけないと思った。実践報告(自慢話)とかそんなたぐいのことはもういい。その背景にあることをちゃんと見たり、知ったり、考えたりしないとだめ。
2020年03月08日
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スベンソン。大佛次郎『天皇の世紀』第2巻 文芸春秋社みっちり密度濃過ぎ。読み終えるまで一ヶ月かかりました。そのせいかテレビ版『天皇の世紀』ではみっちりエピソードをばっさりカット。適切な処置だと思いますが、原作者は不快だったとか。高橋敏夫『ゴジラが来る夜に』集英社なんじゃこれ。だから社会学ってずるいよなって思ってしまう。結城康博『介護職がいなくなる ケアの現場で何が起こっているのか』岩波書店国は全然真剣に取り組んでいないと思う。金を回せよと本気で怒る。大久保潤・篠原章『沖縄の不都合な真実』新潮社沖縄の政治は本当に複雑で簡単には理解できない。何でこんなことになっているのか?訳が分からない。そして光あるところに影があるように沖縄の嫌な面もあったりする。文芸別冊『萩原健一 傷だらけの天才』河出書房新社資料的価値が高いのでおススメ。黒澤明との対談が面白い。「俺ばっかり喋らせないでお前もなんか喋れ!」とご立腹の黒澤明にショーケンたじたじ。何かとジュリーと比較される論考が多いのもなるほどね。ダン・アリエリー『予想どおりに不合理』早川書房行動経済学のテキストのような本。アマゾンのレビューにあるように冗長な個所が山のようにあるので読みにくいことこの上なし。「要するに」の個所はスッキリ読めます。学べます。しかし冗長な個所だけは堪らん。ご本人はノリノリで執筆している感じがするが。滝川クリステル『恋する理由 私の好きなパリジェンヌ』講談社小泉まさみ(本名)の珍本。アマゾンのレビューも酷評大行進。何故こんなばか本を出したのか?まさみのセンスが疑われる貴重な一冊。ちなみにまさみは環境問題にやたら関心を持っていたりする。進次郎が環境大臣に就任した背景にはまさみの進言が間違いなくあったと思われます。オイゲン・ヘリゲル『日本の弓術』岩波書店小説みたいですごく面白かった。ビバフランスのまさみも読んで勉強すべき。いやまさみは読まなくていい。かなり深いです。。。何気に東二番丁や五橋が出てきてびっくり。
2019年12月31日
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ちゃんとジュリーの指導通りに唄えよ!とレコーディング中いらっと来ました(実話)。佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』文芸春秋社VHSとベータマックスの攻防史。辞書みたいに分厚かったが面白かった。でもこの本が出て間もなくDVDの波が押し寄せてくるのが何ともドラマですな。立岩真也『不如意の身体 病障害とある社会』青土社またしても難解。でも部分的に共感できる個所が結構あったりする。映画も本もこういう理解で良いと思う。藤井輝明『笑顔で生きる 「容貌障害」と闘った五十年』講談社立岩本で紹介されていたので購入。壮絶なエピソードをさらっと書いてあるのはご本人のお人柄だと思います。面白かったけど。。。池田淑子編『アメリカ人の見たゴジラ 日本人の見たゴジラ』大阪大学出版会『ゴジラ』の第一作がノーカットで公開されたのはつい数年前だという。この事実にまずびっくり。その理由は原爆に絡む反米思想が盛り込まれているからとのこと。これにもびっくり。言われてみれば確かにそんなやばいセリフや描写がちらほら。普通に作っただけのように思えますがひょっとして。。。新崎盛照『日本人にとって沖縄とは何か』岩波書店ちょっと期待外れ。TORI『TORIさんの特撮放談②ウルトラQ/ウルトラマンのまき』何気に入手して何気に読み進めましたが目から鱗の記述がオンパレード。やっぱりそうか。そういうことではないかと思っていたがやっぱりね。幸田露伴『努力論』岩波書店何かを得たいと思って購入。厳しいことが難しく書かれていました。『努力論』というよりも『幸福論』に近いような印象。もういっぺん読み直すかな。須藤遙子『自衛隊協力映画「今日も我大空にあり」から「名探偵コナン」まで』大月書店博士論文を書籍化したもの。期待外れ。調査が大甘。全然ダメ。論外。福岡寿『相談支援の実践力 これからの障害者福祉を担うあなたへ』中央法規ためになることが書かれていたが、知りたいことは書かれていなかった。市川森一『紙ヒコーキが飛ばせない』実業之日本社主役はご本人。それ以外の人物は全て実名(上原正三夫人まで登場)。そのため再版できないのか。それ以前に全然面白くないから?バブル期に書かれたせいかバブル描写にクラクラする。寺田寅彦『国防と防災』講談社あの時代に既にこういうことが言えてしまうかと驚き。勉強になります。是枝裕和『雲は答えなかった 高級官僚の生と死』PHP研究所デビュー作のドキュメンタリーを書籍化したものをさらに文庫化したもの。何故こんなパッとしない本題に改変したのか。その理由は読み終えて分かった。なるほどなあ。この本題に変えたくなるよな。伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているか』光文社すごくよく理解できた。こういう本って大切だと思う。書いてあることは学術書レベルなのに新書で出すことに意義がある。本来新書ってこういうものだったのに、いつの間にかタレント本化してしまった。買ってしまう読者が悪いんです。塙保己一が全盲だったとは知りませんでした。
2019年12月02日
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逆に。逆に。司馬遼太郎『街道をゆく26 嵯峨散歩、仙台・石巻』朝日新聞社 この組み合わせは何だ?と思ったが、読み進めると納得。さすがシバリョー。そういう切り口だったのか。面白かった。このシリーズ全部読みたくなった。『ユリイカ7月臨時増刊号 総特集萩原健一 ショーケンよ永遠に』青土社まともにショーケンを評価した文章を読んだの初めて。仕事を選び過ぎたせいで晩年は割りを食った。もったいない。常にジュリーと比較され続けたのもなんだかな。『男はつらいよ』に出てほしかったな。加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』新潮社アマゾンのレビューでは評価が高かったが、ものすごくつまらなかった。正確には読みにくかった。山崎豊子『約束の海』新潮社絶筆。あまりにも面白くて三日で読み終えた。こういうふうに日本は守られているのか。国防について考えさせられる。小野俊太郎『ガメラの精神史』小鳥遊書房ガメラについてまともに論じた初めての書籍では?日本の映画史と重なる部分が多く、こちらも面白く読み進めることができた。柳田国男『海上の道』岩波書店意外と難しい内容だった。沖縄の文化、歴史、言葉は難しい。太宰治『津軽』岩波書店20数年ぶりに読みなおした。きれいな文章でスラスラ読みやすい。内容もちょっと感動。ところが解説を読んで驚愕の真実を知る。そういうことかよ!エンターティナーだなあ。。。筒井康隆『断筆宣言への軌跡』光文社平成5年に断筆宣言。そこに至るまで相当のすったもんだがあったのね。そしててんかん問題でぶち切れたみたい。なるほど。でも意外と早く断筆を撤回した。その理由を知りたい。藤子不二雄A『さすらいくん』1巻~4巻 中央公論社ヒット作が途絶えた70年代から80年代に書かれた作品。少年漫画から脱却を図っていたみたいですが、A先生は節操がなく、モロ園山俊二風タッチ。赤塚不二夫風タッチ。オチもあるんだかないんだか。でも読めば読むほどくせになる。やっぱり面白い。完全版を復刊してほしい。アリストテレス『二コマコス倫理学』(上) 岩波書店難解でしたが、一行でも理解できる個所があればそれで良いのです。
2019年09月05日
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玄 広田 瀬哲 す章 ず斉藤環『オープンダイアローグとは何か』医学書院眉つばものと高をくくっていたが、いわれてみればなるほど。やろうと思えばできるかも。でも政治的な理由で誰もやらないと思う。高倉良吉『琉球王国』岩波書店沖縄の黄金時代だった頃(室町時代あたり)について記述。面白い。ベイジル・ホール『朝鮮・琉球航海記 1816年アマースト使節団とともに』岩波書店朝鮮をボロクソに書いているのに対して、琉球についてはベタ褒めMAX。よほど印象が良かったのかビバ琉球一色。面白かった。小林良彰『地方分権と高齢者福祉 地方自治の展開過程』慶応義塾大学出版こんな本が出てたのかと一瞬ゾッとしたが、読み進めて行くとなんじゃこれ。著者は厚労省のお抱え学者か?内容すかすかだった。植木等『夢を食いつづけた男 おやじ徹誠一代記』筑摩書房読むの二度目。面白かった。やっていることはブレまくっているが、思想は一貫している。そこがすごい。面白いし、色々考えさせられた。大佛次郎『天皇の世紀(1)』文藝春秋社原作にチャレンジ。なるほど。テレビ版はやはりダイジェストでした。原作はねちっこい。しかもエピソードがあちこち飛びまくり。でも「そんなことあったの!?」など学校で習わなかった衝撃的事実が次々語られ勉強になります。読むの大変ですが面白い。石ノ森章太郎『サイボーグ009(9)移民編』メディアファクトリーあまり面白いとは思わなかった。自分の感性が鈍くなっただけのような気もしますが。石ノ森章太郎『サイボーグ009(10)ローレライの歌編』メディアファクトリー9巻と同様。石ノ森章太郎『サイボーグ009(11)天使編』メディアファクトリーこれはちょっと怖かった。つづきが気になるがなんと未完。石ノ森作品は風呂敷広げるだけ広げて未完で終わった作品が多い。忙しかったのもあるのでしょうが。石ノ森章太郎『サイボーグ009(12)神々との戦い編』メディアファクトリー『天使編』をセルフリメイク。面白かったけどこちらも未完。そりゃないよ。後年『仮面ライダーアギト』で一部映像化。ああいう終わり方になったのかなあ。石ノ森章太郎『サイボーグ009(13)風の都編』メディアファクトリー連載そのものを中断。数年後なんと『少女コミック』で連載再開。ただし『神々との戦い編』は寝かせたまま。うーん。石ノ森章太郎『サイボーグ009(14)ディノニクス編』メディアファクトリーこちらも『少女コミック』で連載。好評だったのでしょう。石ノ森章太郎『サイボーグ009(17)黄金の三角地帯編』メディアファクトリーこちらは再アニメ化と連動して『少年サンデー』にて連載。国際政治問題を扱ってハード。こんなの連載できるなんて当時の読者層の知的レベルが高いのか、今が低過ぎるのか。石ノ森章太郎『サイボーグ009(18)極北の幽霊編』メディアファクトリー石ノ森作品は長編よりも短編のほうが面白い。長編は気合いが入っている割にオチが弱い。石ノ森章太郎『サイボーグ009(19)アステカ編』メディアファクトリーこちらは長編だけど面白かった。登場人物たちの精神面をグイグイ掘り下げSF的な結末でまとめ。ほか短編も収録。こちらは何べん読んでも泣けます。石ノ森章太郎『サイボーグ009(20)未来都市編』メディアファクトリーベタだけど短編は良い。作家として短編のほうが合っているような気がしますが、ご本人としては長編がお好きなのか。でも困ったことに未完が多い。石ノ森章太郎『サイボーグ009(21)裸足のザンジバル編』メディアファクトリーサイボーグ戦士が全然出てこないアフリカのお話。すごいわ。その他、短編と中編が面白過ぎ。石ノ森章太郎『サイボーグ009(22)イシュタルの竜編』メディアファクトリー悪くは無いけどいまいち。自分の感性の問題だと思います。石ノ森章太郎『サイボーグ009(23)ファラオ・ウイルス編』メディアファクトリー短編ばかり集めたもの。個人的にはぶっちぎりで面白かった。石ノ森章太郎『サイボーグ009(24)コスモチャイルド編』メディアファクトリー長編。早川書房から出てそうな良質なSF。これを毎週根気よく読み続けてた読者も偉いな。石ノ森章太郎『サイボーグ009(25)アフロディーテ編』メディアファクトリー短編集。泣けるなあ。。。石ノ森章太郎『サイボーグ009(26)スターマーメイド編』メディアファクトリー悪くは無いけど長編はどうしてもダレてしまう。石ノ森のマンガは絵コンテみたいで、映像(映画)を観ているような感じにさせる面白さがあるのですが。石ノ森章太郎『サイボーグ009(27)ザ・ディープ・スペース編』メディアファクトリーこちらのリクエストに答えてくれたのか、短編をつなぎ合わせた長編を発表。これは面白かった。こんなの書いたら最終回が書けなくなるのではないかと心配。石ノ森章太郎『サイボーグ009(28)時空間漂流編』メディアファクトリー『移民編』の続編。あまり面白いとは思わなかった。結局、最終回『神々との戦い編』を寝かせまくったままご本人逝去。うむむ。。。司馬遼太郎『街道をゆく6 沖縄・先島への道』朝日新聞社文章がきれいでメチャクチャ読みやすい。沖縄のことについてあまり詳しくなさそう。ただし室町時代について詳細に解説。そのことで当時の沖縄が浮き彫りに。面白かった。
2019年07月15日
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令和ヤッターマン。西郷泰之『児童館の歴史と未来 児童館の実践概念に関する研究』明石書店画期的な一冊。ただし、途中からソーシャルワークがどうのこうの云々へ。良くも悪くもこれだけ多様化している中、既得権を主張しているように読み取れてちょっと苦しかった。歴史を拾い上げた箇所は読みごたえあり。文藝別冊『総特集円谷英二生誕100年』河出書房新社この本が出て早くも約20年が経ってしまったことにびっくり。人物像を知るためのガイドブックとして最適。橋口譲二『17歳』角川書店日本中の17歳を撮った写真集。当時1987(昭和62)年。なんだか自分を見ているようで恥ずかしくなる。続編あり。この人たち今49歳。鈴木和幸『大空の夢 特撮の神様円谷英二伝』大月書店すごく丁寧に記述されている。今のところ円谷英二本の中でNO.1。戦前のことはあちこちの文献で拾うことができるが、晩年については円谷家が公開を渋っているのか、あまりよく分からない。この本ではその辺りのことが読める。白石雅彦『「怪奇大作戦」の挑戦』双葉社なんと円谷英二の晩年の日記が部分的に公開されている。鈴木本とセットで読むと晩年の円谷英二を知ることができる。円谷プロの経営が相当な心労になっていた様子。それでいて経営に精通した人物が社内にいないのがまたなんとも。。。下川裕司・仲村清司『新書沖縄読本』講談社新書3冊分の分厚さ。現在の沖縄についてたっぷり書かれていた。いろいろ知ることができたが、自分が知りたいことが書かれていなかった。悪い本ではない。櫻澤誠『沖縄現代史 米国統治、本土復帰から「オール沖縄」まで』中央公論新社面白かった。沖縄の政治はものすごく複雑。保守と革新の違いが明確でない。独立論も積極的にアメリカの傘下に入ることの選択であって、必ずしも基地反対ではない考え方(移設は反対だが基地そのものはOK)が実は割と支持されているらしい。深いなあ。東北学院大学震災の記録プロジェクト金菱清(ゼミナール)編『呼び覚まされる霊性の震災学 3.11生と死のはざまで』新曜社学生のレポートのような文章でがっかり。考察も甘すぎるし。かなりの期待外れ。籠池諄子『許せないを許してみる 籠池のおかん「300日」本音獄中記』双葉社なかみが全然ないところが素晴らしい。自分のことは棚上げにして、これまでお世話になった人たち(安倍、稲田、鴻池など自民党代議士+昭代夫人)をぼろくそに批判。ちょいちょい有名人の名前(デヴィ夫人など)も出てくる。結局この夫婦はミーハーなだけで思想信条はないのだろう。有吉佐和子『複合汚染』新潮社今年のNo.1。『沈黙の春』より怖かった。松井彰彦『市場って何だろう 自立と依存の経済学』筑摩書房悪い本ではないが、読みたい本ではなかった。
2019年05月01日
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モーレツ。。。鈴木武幸『夢を追い続ける男』講談社字が大きかったので嫌な予感がしたが面白かった。ぐいぐい読めた。同じことをこつこつ続けることの大切さを学んだ。E.F.シューマッハ―『スモールイズビューティフル 人間中心の経済学』講談社経済学に留まらず、かなり大きな話を語っている。わかりやすい。ヒトも、国も、生き方も身の丈に合わせること、そのためにはまず自分のことを知らないといけませんなと思った。良い本。ちょっと難しかったけど。ショーペン・ハウアー『幸福について 人生論』新潮社過激なことがたくさん書かれていた刺激的な本。強烈に面白かった。なるほどなあ~。。。福嶋亮太『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』PLANETSこれもすごく良い本。労作。目から鱗の記述が連発。面白すぎて色々勉強したくなる。岡本太郎『沖縄文化論 忘れられた日本』中央公論社福嶋亮太の本の刺激を受けて購入。実は読むの二度目。着眼点が全然違う。そういう見方をするか。すごいなあ。平易な文章なので読みやすい。うしおそうじ『夢は大空を駆けめぐる 恩師・円谷英二伝』角川書店こちらも福嶋の影響を受けて二度目。興味深い貴重な記述が多いにもかかわらず、時系列がバラバラで読みづらい。円谷英二とは直接関係ないエピソードも多く、もうちょっとどうにかならなかったのか。これは著者ではなく編集サイドの責任。
2019年03月03日
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ぼんやり。立岩真也『私的所有論第2版』生活書院文庫なのに1000ページもある狂った本。読むのは三回目。だんだん内容が分かって来た。小保方晴子『あの日・・・』講談社どうでもいいことがやたら書いてあり読みにくかった。ゴーストライターが執筆したんでしょうな。うつで入院にまでなる人がこんなに書けるはずがまずない。STAP細胞の件はよく分からないが、博士論文については、あれはフツウにダメだろ。山際永三・内藤誠・内藤研『監督山際永三大いに語る-映画「狂熱の果て」から「オウム事件」まで』彩流社興味深い内容の連発でしたがコストの関係か、薄い。大いに語り切れてません。筆者はかつて70年代のウルトラシリーズや『あばれはっちゃく』シリーズのメイン監督を務めていた。90年代以降は冤罪事件の支援に活動をシフト。実はこの人の顔をしらない人はいないはず。それぐらい記者会見などでよく見かける。山際永三がオウム事件に関心を持った理由になるほどなあと思った。宮本常一『塩の道』講談社以前から読みたかった。面白かった。別冊映画秘宝『特撮秘宝vol.7』洋泉社あまりにも忙しくやっと読了。日本では中島春雄の偉大さがまったく評価されていない。一方、ハリウッドでは超レジェンド扱い。国が打ち出しているクールジャパンはデタラメです。日下三蔵編『日本SF傑作編2 小松左京』早川書房小松左京の短編はオヨヨなものが多いような印象。この人は長編のほうが圧倒的に面白い。上松盛明・大家重夫編『ウルトラマンと著作権-海外利用権・円谷プロ・ソムポート・ユーエム社』青山社超絶に読みづらい上に中身が薄かった。円谷とソムポートどっちもどっちな感じなのでさっさと和解したほうが良いのではないかと思った。事実、高野宏一らがそのように動いていた時期もあった様ですが。シーナ・アインガー『選択の科学-コロンビア大学ビジネススクール特別講義』文藝春秋社行動経済学の流れから読んでみた。なるほどなあ。坪田信貴『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』角川書店バカ本だと思っていたら意外とためになることがたくさん書かれてあった。また、自分がしてきた受験勉強の仕方が概ね正しかったことを証明してくれた。よかった。かなり遅かったけど。
2018年12月31日
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天知茂のように。森村誠一『腐食の構造』角川書店謎解きがちょっとくどかったけど面白かった。テレビ版では島田陽子、松田優作、篠田三郎が出てましたな。テッド・チャン『あなたの人生の物語』早川書房これ面白いか?金城哲夫研究会編『金城哲夫研究vol.1 No.1』金城哲夫研究会編『金城哲夫研究vol.1 No.2』金城哲夫研究会編『金城哲夫研究vol.1 No.3』金城哲夫研究会編『金城哲夫研究vol.2 No.1』学術誌の体裁を取りながらも実際はミニコミ誌。心意気は評価しますが、広がりが無い文章ばかり。ちゃんとした研究者に監修してもらうべきでは?背伸びし過ぎ。有吉佐和子『日本の島々、昔と今日』岩波書店以前から読みたかった一冊。面白かった。面白すぎてあっという間に読了。勉強になりました。大槻ケンヂ『ロッキン・ホース・バレリーナ』ダ・ヴィンチ社10年以上前に購入したまま未読。ものすごく面白かったが、自分が読むべきジャンルではなくなったなと思った。別冊映画秘宝編『特撮秘宝vol.8』洋泉社 今回も狂っていた。ものすごい新事実が続々報告される一方で、今までライターたちは何してたんだと言いたくなったので、言う。ジグムント・バウマン/ティム・メイ『社会学の考え方[第2版]』筑摩書房テーマは単純なのに難解。井上光晴『地の群れ』河出書房新社以前から読みたかった一冊。壮絶ですな。過激すぎて再販は無理ですかね。
2018年10月31日
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「安部」と「譲二」。立岩真也『精神病院体制の終わり 認知症の時代に』青土社訳あって急遽読むことになった。オチはこういうことか。。。倉谷滋『ゴジラ幻論 日本産怪獣類の一般と個別の博物誌』工作舎興味深い内容だったけど面白いとは思わなかった。好き嫌いがはっきり分かれる本。実相寺昭雄『実相寺、かく語りき 闇への憧れ[継]』復刊ドットコム対談モノを採録しているが、比較的入手しやすいものばかりチョイス。手抜きか?宝島特別取材班『SMAP解散騒動の全内幕』宝島社ジャニーズ事務所の仕組みがよく分かった。マスコミがジャニーズ事務所の顔色を伺う構造についても解説されていたが、なぜそういう構造になるのかはサッパリ理解できなかった。山本弘ほか『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』早川書房文庫化されていたので読み直し。出来不出来の差が激しい。面白いものはとことん面白い。有川貞昌『ゴジラの息子と円谷英二』洋泉社関係者のインタビューは興味深い内容だったが、肝心のご本人の書かれたものは残念ながらあまり面白いとは思わなかった。個人的には特技監督として一本立ちした後のことについて知りたかった。金田益実『新資料解説ウルトラセブン撮影日誌』復刊ドットコム本当の資料集。結構面白かった。ムチャクチャなスケジュールで撮影されていたことが分かった。サティシュ・クマール『君あり、故に我あり』講談社すごくシンプルなことが説かれている。なるほどなあ。でも実践は難しい。
2018年09月06日
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宇宙が怒りで大全焼。お前のおうちのボヤ騒ぎどころではない。別冊映画秘宝編『特撮秘宝vol.5』洋泉社忙しすぎてようやく読了。今回も濃厚な記事ばかりだったが、それでもまだ余裕の小出し感がある。別冊映画秘宝編『特撮秘宝vol.6』洋泉社忙しすぎてようやく読了。考えてみると平成ゴジラも30年か。恐ろしいことです。ジェームズ・スロウィッキー『「みんなの意見」は案外正しい』角川書店タイトルと内容が一致していない。秋山哲茂編『学年誌ウルトラ伝説』小学館忙しすぎてようやく読了。とても良く出来た本。懐かしいの一言に尽きる。こんな本よく出したと思う。でも小学館は時々変なことをするので信用できない。黒木夏美『バナナの皮はなぜすべるのか?』筑摩書房バカみたいな本。着眼点が素晴らしすぎる。内容も最高。超労作。伊波普猷『古琉球』岩波書店古典。「多々良島」ってそういう意味だったのか。それ以外にも初めて知ったことが盛りだくさん。岸政彦『はじめての沖縄』新曜社中学生向けのシリーズなのに内容が難解。文章は平易なのに。やたらモヤモヤ感が残る。立岩真也『人間の条件 そんなものない 増補新版』新曜社ものすごいタイトル。増補新版って元になった本から倍ぐらい分厚くなっている。内容はフツウに面白い。ケンカ売ってるなあ。香取照幸『教養としての社会保障』東洋経済新報社官僚による分かりやすい本。よく分かって勉強になったけど、この分かりやすさに違和感あり。
2018年08月05日
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理解不能。デレック・ボック『幸福の研究』東洋経済新報社前半は面白かったが、後半はちょっとダレてきた。東雅彦編『怪獣文学大全』河出書房新社面白かったけどジャンルとしては厳しいなあと思った。別冊映画秘宝編集部編『平成特撮の夜明け』洋泉社これは貴重な証言集。出てくる人全員痛い人たちばっかりだが、きっちり結果を出している。ものすごいことだと思う。実相寺昭雄『星屑の海 冬の怪獣たち』筑摩書房『星の林に月の船』の続編。副題通りの内容。実際にモデルになった人、いるんだろうなあ。映像業界で仕事を続けることは厳しい。そして実相寺昭雄はここでもTBSを退社したことをひたすら後悔している。実相寺昭雄『闇への憧れ[新編]』復刊ドットコム20代から40代までに書かれた文章をまとめたもの。岩波文庫並みの難解な文章に面食らう。20代でこんな文章書いていたのかよ。早熟だなあ。めちゃくちゃとんがっている。超難解なエロ映画を撮る一方で、円谷英二をリスペクト。この人本当に天才だわ。江戸川乱歩『怪人二十面相・青銅の魔神』岩波書店その実相寺昭雄が晩年映画化を企画していたのがこれ。変な映画に仕上がっていただろうなあ。
2018年08月05日
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突発的事故みたいなことが連日連夜で情けない。デレック・ボック『幸福の研究』東洋経済新報社興味深い内容だったが、中盤ちょっとダレた。東雅彦編『怪獣文学大全』河出書房新社アンソロジー。よくこんなもの出たなと感心したけど、怪獣を小説で描くことの限界も示されているよう気がした。別冊映画秘宝編集部『平成特撮の夜明け』洋泉社平成最後の年に遂にこんな本が出たか。面白かった。組織に馴染まない人たちばかりで。この人たちのすごいところは組織に反発するだけでなく、ちゃんと結果を出し、高い評価を得ていること。なかなか出来ることではない。実相寺昭雄『星屑の海 冬の怪獣たち』筑摩書房『星の林に月の船』の続編。個人的には面白いけど、どう受け止めれば良いか迷う。カタルシスなし。ひたすらモヤモヤした話が続く。おそらく三部作くらい構想していたのかもしれないが。実相寺昭雄『闇への憧れ 新編』復刊ドットコム20代から40代までのエッセイや論文をまとめたもの。岩波文庫並みの難解さ。年齢と共に文章が読みやすくなる。この人TBSを退職したことを心底後悔しているのがあちこちの文章からにじみ出ている。よっぽどフリーでは食っていけなかったのか。後悔の羅列。人生は難しい。江戸川乱歩『怪人二十面相・青銅の魔神』岩波文庫その実相寺昭雄が『帝都物語』以降ハマったのが大正末期から昭和初期にかけてのエログロ世界。やっと鉱脈を探し当てたといった感じ。実相寺昭雄による『青銅の魔神』が映画化に至らなかったのが残念。でも実際に映画化されていたら、原作のようにショボイことになっていなかったか心配したりする。
2018年05月06日
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ずっと。福田恒存『私の幸福論』筑摩書房面白かったが、期待していたものと少し違っていた。
2018年05月05日
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寒い。飯島敏宏+千束北男『バルタン星人を知っていますか?テレビの青春、駆け出し日記』小学館分厚いですが、文章が綺麗なのであっという間に読み終えた。アマゾンのレビューに指摘されたような箇所が実際ありましたが、そんなに固いこと言わなくてもと思った。この人の作品は基本的に実体験に基づいていることがよく分かった。もっと評価されて良い人。アマルティア・セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』筑摩書房以前から読みたかった一冊。文庫になったので迷わず購入。講演を文章に起こしたものなので読みやすかった。石川賢『ウルトラマンタロウ完全復刻版』小学館石川賢も円谷プロも適当すぎて面白かった。面白かったけど、監修的には全然ダメだろ。少年サンデー版は大傑作。ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?上』早川書房ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?下』早川書房行動経済学だと色々なことが説明できて面白い。ちょっと冗長気味で中盤ダレてきたが。樋澤吉彦『保安処分構想と医療観察法体制 日本精神保健福祉士協会の関わりをめぐって』生活書院タイトルや内容以上にちがう箇所で衝撃を受けました。白石雅彦『ウルトラセブンの帰還』双葉社かなりの労作。新しい視点もてんこ盛りで面白かったが、なぜか必要以上に主観が目立つ。そのことで損をしている一冊。
2018年01月07日
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『鬼平犯科帳ファイナル』をチラッと観てたが、出演者が全員おじいちゃんとおばあちゃんになっていた。市川森一『私が愛したウルトラセブン』NHK出版金城哲夫と上原正三を主人公にした夢と現実が入り混じった青春記。ラストが印象的。ふつうに面白かった。これ観たくて大雪の中自転車漕いで帰ったことを思い出した。こちらも青春記。松原聡『民営化と規制緩和――転換期の公共政策』日本評論社面白かった。90年代の研究は面白い。たいへん勉強になりました。友井健人他『タケダアワーの時代』洋泉社これまで語られたことの無かった視点からのノンフィクション。これも面白かった。つくづく『ウルトラQ』『ウルトラマン』って必ずしも円谷プロの製作ではなく、むしろTBSや宣弘社、武田薬品などによって作られたんだなあと思う。木下武志『アメリカ福祉の民間化』日本経済評論社二度目。今回は文章の組み立て方や論文の構成が勉強になりました。花田春兆編『支援費風雲録 ストップ・ザ・介護保険統合』現代書館こちらも二度目。事実関係を確認するため再読。京極高宣『介護保険改革と障害者グランドデザイン 新しい社会保障の考え方』中央法規こちらも二度目。色々な意味で面白かった。色々な人たちから叩かれて大変だろうなあと。でも何でそこまでして頑なだったんだろう?岡崎伸郎・岩尾俊一郎編『「障害者自立支援法」時代を生き抜くために』批評社こちらも二度目。今回も面白かった。90年代とか2000年代の研究にさっさと手をつけないといかんと思う。資料の散逸も始まってます。
2018年01月07日
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ガラスの十代。半藤一利『日本のいちばん長い日』文藝春秋8月14日から15日にかけてクーデターが起こっていたなんて全然知りませんでした。ちゃんと近現代史を教えないとダメだよ。というよりも自分で勉強しないとダメだなあと思いました。上原正三『キジムナーkids』現代書館終戦直後の沖縄が舞台の私小説。不思議と泣けてきた。大切な一冊になりそうな本。上原正三『金城哲夫――ウルトラマン島唄』筑摩書房1999年に出版されたが、時系列では『キジムナーkids』の続編(後日譚)にあたる。ルポと小説がごっちゃになっており、資料的価値はともかく読みにくかった。ちなみに那覇空港の本屋さんで発売日に購入。その日はトップの指令で沖縄入りしていたのです。なんという偶然。金城哲夫『金城哲夫の世界――映画・沖縄芝居・ラジオドラマ脚本集 沖縄編』金城哲夫の世界実行委員会編主に沖縄へ帰郷後に発表した脚本をまとめたもの。作風は良くも悪くも円谷時代と変わらず。明快で分かりやすいが、奥行きが足りないように感じた。かつての円谷関係者たちは「天才」と絶賛しているが。それと、東京で得たそれなりの地位を捨ててまで沖縄へ帰郷した理由(※諸説あり)が分からず、改めて疑問が残った。吉見俊哉『万博と戦後日本』講談社万博に開発と政治的な利権がこんなに絡んでいたとは。沖縄海洋博の開会式と閉会式の演出を担当したのが金城哲夫。反対派の地元住民を一軒一軒訪ねては理解を求めたというが、金城哲夫一人でどうなるものではないぐらい話はデカくて黒い。案の定、沖縄海洋博は失敗し、そのことがさらに金城哲夫を追い詰めることになったと思われる。実相寺昭雄『星の林に月の船――怪獣に夢見た男たち』実相寺知佐子実相寺昭雄の私小説ではあるが、登場人物の一人である金城哲夫が沖縄への帰郷を決意するシーンで唐突に終わってしまう。そのため本当の主人公は金城哲夫。「沖縄の返還時に立ち会いたい」と金城は語るが、さすがの実相寺もそれ以上のことは書けなかった様子。この本、大和書房版ではなく、2007年に出された実相寺知佐子による私家版。なぜか。
2017年09月10日
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フンガー、フンガー、フランケン(笑)。平岡正明『座頭市――勝新太郎全体論』河出書房新社これは面白くなかった。ぜんぜん全体論ではない。山田洋次『山田洋次作品集1』立風書房初期の作品を収録。硬い。まだ鉱脈を探している時期ですな。山田洋次『山田洋次作品集2』立風書房まさか自分が喜劇を撮ることになるとは思ってもみなかったとのこと。人生はファンタジー。別冊映画秘宝編『特撮秘宝vol.4』洋泉社忙しすぎてやっと読了。今回も狂ってるなあ。山田洋次『山田洋次作品集3』立風書房ハナ肇シリーズは面白い。シナリオを読むだけでも最高。でも『馬鹿が戦車でやってくる』だけは笑えない。ご本人も笑いを狙っている訳ではないとのこと。どの作品も。「特撮の匠」取材班編『特撮の匠――昭和特撮の創造者たち』宝島社アマゾンのレビューでは評価が低いが、そこそこ面白かった。食い足りないところもあったけど。佐藤ジュンコ『月刊佐藤純子』筑摩書房面白かった。なぁつかしいなあ~(水谷豊)。野村宏平『ゴジラの東京――怪獣映画でたどる昭和の都市風景』一迅社再読。街ブラものは楽しいです。できればもっと掘り下げてほしかった。
2017年09月03日
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世界のクロサワ並みのこだわりが損をしている。安積純子ほか『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』生活書院無理矢理文庫化したので辞書みたいに分厚い。こういうベタな仕事が後世に残るんですな。大槻ケンヂ『いつか春の日のどっかの町へ』角川書店久々のエッセイ集。やっぱり面白いなあ。門田隆将『死の淵を見た男――吉田昌郎と福島第一原発』角川書店補償問題やら何やら何にも解決していないうちは、こういったエピソードをメディアで取り上げるのは難しいだろうなあ。下手したら東電を美化してしまうので。でも壮絶。樋口尚文『実相寺昭雄――才気の伽藍』アルファベータブックスコストなどの関係で止むを得ず割愛した部分は多いと思うが、浅い。労作だけに残念。特定非営利活動法人全国精神障害者地域生活支援協議会編『障害者地域移行支援・地域定着支援ガイドブック』中央法規いわゆる教科書。高かった割に浅い。森川すいめい『その島の人たちは、ひとの話を聞かない――精神科医、「自殺希少地域」を行く』青土社面白かった。職人技です。実相寺昭雄『ウルトラ怪獣幻画館』筑摩書房多才ですなあ。ホントに。。。中野敏子編『戦後障害者福祉における「相談支援」の形成過程研究――実践の継承と継続に焦点をあてて』高菅出版「やられた」と思いましたが、自分のやってることと結構違っていました。なるほどなあ。森口豁『沖縄――遠い昔の旅 非武装の島の記憶』凱風社金城哲夫の高校時代の同級生。映画版『がんばれ!!タブチくん!!』みたいな本。「え?それで終わり?」みたいな浅い感じで次々にエピソードが大進撃。いしいひさいちもビックリ。ちなみに主題歌の作曲は大滝詠一。
2017年07月10日
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世田谷食品。谷中輝雄編『谷中輝雄論考集2――かかわり』やどかり出版訳あって読み直し。読み直すたびに発見あり。というか、同じことばかり書いてるな(笑)谷中輝雄編『谷中輝雄論考集1――生活』やどかり出版でも、面白いんです。ユリイカ12月臨時増刊号『「シン・ゴジラ」とはなにか』青土社最初は興味深く読み進めることができたが、中盤辺りから聞いたことのない連中が好き勝手なことを書いた感想文の連発に眩暈。谷中輝雄『生活支援――精神障害者生活支援の理念と方法』やどかり出版またしても同じことが書いてありますが、人間って同じことしか言えないのではないかと。藤子・F先生なんかも全集読むと一貫して同じことしか書いてないのがよく分かる。全国精神障害者社会復帰施設協会編『精神障害者地域生活支援センターの実際』中央法規読み込み過ぎてボロボロ。青かったなあ(みんなすべて)。谷中輝雄編『精神障害者の生活の質の向上を目指して――全精社協10年の歩み』やどかり出版今や貴重な珍本。いかに全精社協がずさんな運営をしていたのかよく分かる。当時はそんなつもりで書いた訳ではないでしょうけど。面白すぎ。谷中輝雄編『これからの社会復帰』やどかり出版「とりあえず出しましたよ」みたいな一冊。でも発信し続けることは大切だと思います。小林泰三『ウルトラマンF』早川書房読むに値しないけど読んでしまった駄本。やどかりの里編『春はまだ来ないけど――やどかりの里歩み20年』やどかり出版悲惨なタイトルの本。面白いけどもうちょっと考えようぜ(笑)。内容は極めて貴重でした。やどかりの里編『危険な賭け 新しい創造へ――精神保健法に基づく施設づくり』やどかり出版売る気があるのか、甚だ疑問に感じるタイトルです。内ゲバエピソードが素晴らしいです。やどかりの里編『共に担った「危険な賭け」――泣いて笑った5年間』やどかり出版またしても悲惨なタイトル。内容も悲惨。赤裸々過ぎて泣いて笑えます。斉藤とも子『きのこ雲の下から、明日へ』ゆいぽおとレッドビッキーズの2代目女監督による修士論文が元になった一冊。内容もさることながら力の入れ具合がすごいです。見習わないといけません。ホント。清原和博『男道』幻冬舎引退時に出版されたもの。甘いことがいっぱい書かれてます。自分に甘すぎ。しかも脆い。薬物に手を出したのも納得できます。立岩真也・杉田俊介『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』青土社立岩と杉田の対談が微妙に噛み合わないまま進行していくところが本書の最大の魅力だと思う。微妙どころか全然噛み合ってない箇所もあったりして面白いです。
2017年06月24日
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真面目に博士論文を書いてました。6章あるうち第3章を書き上げました。得意分野だったので「楽勝だぜ!」と思ってましたが、気がつくと1年経ってました。つうことで、あと5年掛かりますヨ。園子温『愛のむきだし』小学館映画を観て度肝を抜かれてノベライズを購入。やっぱり面白かった。ホントに度肝抜かれました。森下達『怪獣から読む戦後ポピュラーカルチャー――特撮映画・SFジャンル形成史』青弓社博士論文を書籍化したもの。まわりくどいなと思いながらも、学術書ってそういうものなのであまり気にならず。自分の研究の参考になりました。突き放さないとダメですね。住友雄資『精神保健福祉士のための地域生活支援モデル――対人援助の形成プロセス』金剛出版こちらも博士論文を書籍化したもの。うーん。。。ご本人を存じ上げてます。厳しい言葉を頂戴したこともありますが、その割にこの内容かよ、と思ったのが正直な感想。臨床にまったく興味が無くなったせいかもしれませんが。それにしても薄い。ハッキリ言いますが。実相寺昭雄研究班『実相寺昭雄研究vol.1』先日の上映会のパンフレット。読み応えあり。資料的価値もあり。これ、ちゃんと続けて発表してもらいたいものです。切に願います。山田風太郎『夜より他に聴くものもなし』角川書店『恐怖劇場アンバランス』の一本「夜が明けたら」の原作。面白かった。他の短編もすごく面白かった。ちなみに「夜が明けたら」は本ブログで一番アクセス件数が高かったりする。何故か。堀田善衛『方丈記私記』筑摩書房宮崎駿がアニメ化を企画しながらいまだ実現しないまま、らしい。東京大空襲と鴨長明の『方丈記』をクロスオーバーさせたエッセイ。巻末の五木寛之との対談が面白かった。白石雅彦『ウルトラマンの飛翔』双葉社前作より格段に良くなっていた。定説を覆す事実もいくつかあり、読み応えがあった。ただし「正直」を連発し過ぎ。「正直」を使わなくても文章として成立しているにもかかわらず。「正直」はいらない。「正直」「正直」って、じゃあお前は普段嘘ばっかり言ってるのか?と思ってしまう。正直。やどかりの里20周年記念出版編集委員会編『春はまだ来ないけど――やどかりの里歩み20年』やどかり出版必要だったのでまた読んでしまった。谷中輝雄の功績は色々ありながらも評価は定まってません。まあ、人生いろいろですな。いろいろ無いほうがいいんですが。
2017年01月31日
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昨日の出場者の年齢層が結構高く、圧倒的に下から数えたほうがいいぐらいのヤングでした。僭越だなあ。閉めの挨拶が。立岩真也・堀田義太郎『差異と平等――階層とケア/有償と無償』青土社相変わらず難解でした。結局どうしたらいいのでしょう?マイケル・ポランニー『暗黙知の次元』筑摩書房あまりにも忙しくて内容忘れてしまったわ。要するに「空気読めよ」という内容だったと思う。坂口安吾『堕落論・日本文化私先見 他二十二篇』岩波書店過激なエッセイ。ヤバいぐらいすげーなーと思っていたらメンタル面で病んでたみたいでした。弱さの裏返しという奴ですかな。なるほどね。でも面白かったですよ。谷中輝雄『谷中輝雄論稿集1――生活』やどかり出版発表済みの論文を改稿するにあたって読み直しました。ちなみにアマゾンでとんでもない値がつけられてました。谷中輝雄『谷中輝雄論稿集2――かかわり』やどかり出版膨大な著作等を残されてますが、微妙に事実が異なっていたり、事実が誤っていたりで結構雑だったりします。困るんですなあ。谷中輝雄『谷中輝雄論稿集3――社会復帰』やどかり出版ベタなことしか書かれていませんが、こういうことが大切だと思う。最近は技術論ばっかりで泥臭い話を聞かなくなった。うんざりです。上村純子『いけない!ルナ先生 1巻』講談社下宿で回し読みしてました。くだらないストーリーですが設定は過激。よく『月刊少年マガジン』で連載できたなあ。上村純子『いけない!ルナ先生 2巻』講談社初期の段階でパターンが確立されていたので15分もあれば読み終えることができます。ネタを考えるのが結構大変そう。小幡貴一・田辺友貴『不死蝶――岸田森』ワイズ出版単行本持ってますが、今回の文庫も買ってしまった。人柄が偲ばれます。見習わないとなあ。酒飲みのとこだけ見習ってます。谷中輝雄編『精神障害者の生活の質の向上を目指して――全精社協10年の歩み』やどかり出版発表済みの論文を改稿するにあたって読み直しました。あの時、精神の業界はバブルでした。「バブル=バカ」なので、そんな雰囲気が行間から読み取れます。当時、僕もその渦中にいたのですが。「バカ」は言い過ぎですか。なんかやたら「熱い」時期でした。でも、そこから一歩引いたところにいたほうがいいと思ったのも大学院へ進学した動機の一つだったのかもしれません。やどかりの里20周年記念出版編集委員会編『春はまだ来ないけど――やどかりの里歩み20年』やどかり出版モーレツなんだけどモーレツでないとやってられない時代のお話。実践はきちんと残されないといけない。ただし、自慢話はダメ。いいことも、恥ずかしいことも赤裸々に残すべき。この本は赤裸々過ぎ。吉村昭『漂流』新潮社またしてもアキラはやってくれました。モーレツすぎ。今年のベスト。早く映画版がDVDになってくれませんかね。岸田森も出てるヨ。『太陽戦隊サンバルカン』の翌年。坂口安吾『明治開化――安吾捕物帖』角川書店かつて山内久司と佐々木守がドラマ化。期待して読んだもののグダグダしてて面白くなかった。勝海舟のボケぶりだけが面白かった。ドラマ版のキャスティングが素晴らしすぎるんですがね。
2016年11月27日
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忙しくて全然読んでません。小野俊太郎『ウルトラQの精神史』彩流社まあまあ面白かった。一番最初に発表した『モスラの精神史』が一番面白かった。今もそのインパクトが強すぎて。丸山真男『日本の思想』岩波書店サラッと読むつもりで購入したものの、予想以上に難解でした。昔の新書はゴリゴリしてた。今の新書はタレント本になってしまった。そんなことも考えたりして。伊藤彰彦『映画の奈落完結編――北陸代理戦争事件』講談社面白すぎて一気に読んでしまった。『北陸代理戦争』ってジメッとした映画なんですが、その理由が分かったような気がしました。噂の事件ことも。これはアカンわ。。。板野義光『ゴジラを飛ばした男――85歳の映像クリエイター 板野義光』フィールドワイスカスカな本だった。構成者が悪い。太宰治『富嶽百景・走れメロス 他八編』岩波書店前々から読みたかった一冊。すごくきれいな文章にビックリした。しかも読みやすい。太宰治ってこんなに読みやすかったっけ?しかも面白い。ハマってしまいそう。横田弘・立岩真也・臼井正樹『われらは愛と正義を否定する――脳性マヒ者横田弘と「青い芝」』生活書院期待していなかった横田弘と立岩真也の対談がガチンコすぎて面白かった。期待していた臼井正樹の論文は全然面白くなかった。
2016年09月15日
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忙しすぎて全然、本を読んでません。全社協・心身障害児者団体連絡協議会編『第19回障害者地域生活支援システム研究会議報告書 障害者地域生活支援センター(仮称)のあり方の提示と検討』正確には本ではなく報告書。某図書館に所蔵されていたものをわざわざ取り寄せて18年ぶりに再読。面白かった。自分の発言が。NHKスペシャル取材班編『無縁社会』文芸春秋社自分の未来に不安を覚えました。何とかしないと。。。長沼建一郎『社会保障の基礎』弘文堂こういう本ってありそうでないので勉強になりました。本文よりもコラムが圧倒的に面白かったりして。立命館大学生存学研究センター編『生存学の企て』生活書院なるほどね。アイザック・アシモフ『われはロボット』早川書房全然面白くなかった。訳が悪いのか、内容に問題があるのか。とにかくひたすら面白くなかった。『仙台学vol.7』別冊東北学編集室毎回、字がびっしりで読みごたえあり。しかも知らなかったことばかり。当時結構あちこち散策しまくってたつもりでしたが。勉強になります。『コロコロコミック特別増刊2号ウルトラマン』小学館1978(昭和53)年刊。まともに読んだのはそれ以来。なんと38年ぶり。適当すぎるウルトラ漫画に唖然。小学館サイドの指示だったと思うが、スターウォーズ&宇宙戦艦ヤマトブームに便乗してウルトラマンに戦闘機を操縦させたり、特攻させたり、やりたい放題。一応円谷プロ監修。大らかな時代だったんですな。
2016年07月18日
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くだらないことばかりやらされている。二宮尊徳『尊徳翁夜話』岩波書店素晴らしい本でした。いちいちビンビンきました。今年のベストかも。古屋龍太『精神科病院脱施設化論 長期在院患者の歴史と現況、地域移行支援の理論と課題』批評社意欲的な内容でした。が、個別給付化になったあたりの記述が薄いなと思った。これから俺が書くかもしれませんが。間に合わないかもしれませんが。ウルリヒ・ベック『危険社会 新しい近代化への道』法政大学出版3年前に読み始めたものの挫折。今回再チャレンジ。この間に頭が良くなったのか、すいすい読めました。しかも面白かった。内容も、なるほどね。NHK・ETV特集取材班『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』新潮社面白かった。原発って結構いい加減に推進されてきたのね。それなのに簡単に止められないのが問題だな。 かなり面白かった。巻末の開沼博の解説がただの「論文」で全然「解説」になってないのがまた面白かった。荻上チキ『検証東日本大震災の流言・デマ』光文社フツウすぎて面白くなかった。太宰幸子『地名は知っていた〈上〉気仙沼~塩竃 津波被災地を歩く』河北新報出版センターこれも期待外れだった。ただの紀行文で肝心の地名に関してはサラッと触れる程度。〈下〉もこんな感じなのか?保城広至『歴史から理論を創造する方法 社会科学と歴史学を統合する』勁草書房今更ながら勉強させて頂きました。が、冒頭まるまる1ページを使って記された謎のメッセージ「ももこへ」とは一体何?つか誰?スナックのママ?お気に入りの風俗嬢?飼ってる猫の名前?愛人?不倫相手?「ももこへ」のページで台無しになった残念な一冊。成田龍一『戦後史入門』河出書房新社池上さんの語りを意識した文体がいい感じ。戦後史もさることながら歴史のとらえ方について勉強になった。視点をちょっとずらすことは大切。又吉直樹『火花』文藝春秋社全然面白くなかった。なぜこれが芥川賞?戸田山和久『論文の教室 レポートから教室まで』NHK出版すごく面白かった。すごく勉強になった。もっと早く読んでいればよかった。こちらも今年のベストかも。M.J.アドラーほか『本を読む本』講談社こちらもすごく面白かった。本を読むのにテクニックやお作法があるのね。こちらももっと早く読んでいればよかった。
2016年05月03日
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真似をすることが近道であり、すぐにでもできることなのに、世の中にはそれがまったくできない人がいる。おかげでこちらの仕事が増えまくり。どうにかしてほしいです。手塚治虫『手塚治虫漫画全集 きりひと賛歌』1~4巻 講談社モロ山崎豊子の影響を受けた作品ではありますが自分のモノにしてます。しかもスケールのデカさとテーマの深さに圧巻。でも映像化したら「山崎豊子のパクリ」具合が際立ってしまうかもしれません藤子不二雄A『藤子不二雄Aランド 少年時代』1~5巻 ブッキング夢も希望も無い暗黒少年漫画。正月から読むような本ではありませんが何故かグイグイ引きつけられる魅力あり。想い出したくない過去を見せつけられるような作品。子どもの本性って残酷ですからな切通理作『山田洋次の〈世界〉』筑摩書房買ったまま10年間放置。すごく面白かった。シネスコをフルに活用した絵作りとの指摘に目からうろこ。確かに隙が無い。しかもダイナミックで大胆なアングル。いろいろな本を読まないといけませんな立岩真也『唯の生』筑摩書房ほぼ絶版状態だったので古本屋でゲット。単純なお話なのですが相変わらず難解な文章でした横山寿一『社会保障の市場化・営利化』新日本出版社中盤まで過激な指摘の連続で飽きさせませんが、だんだん失速。なんとなくグダグダしてきたような。こちらの読解力に問題があるだけかもしれませんが白石雅彦『ウルトラQの誕生』双葉社ドキュメンタリーを名乗っておきながら個人的な推測がやたら多い。労作だと思う。新しい事実も明らかになったが、なんだかなあというのが正直な感想斉藤貴男『消費税のカラクリ』講談社期待していた内容と少し違っていたのが残念。内容自体は悪くありません角岡伸彦・西岡研介・家鋪渡・宝島「殉愛騒動」取材班編集部編『百田尚樹「殉愛」の真実』宝島社改めて百田が危険な作家であることが分かった。ついでにたかじんのだらしなさも平野啓一郎『私とは何か-「個人」から「分人」へ』講談社すごく面白かった。生きづらさを抱えている人は必読。かなりスッキリさせられますV.E.フランクル『それでも人生にイエスと言う』春秋社訳が悪いと思う。読みづらかった。そのためフランクルの伝えたかったことの半分程度しか理解できていないと思う。読み進めるのに結構時間がかかった別冊映画秘宝編『特撮秘宝』Vol.3 洋泉社今回も狂った一冊だった(笑)。裏を取るとはこういうことなんだなあと勉強にもなりました。研究のお手本の様な一冊
2016年03月06日
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過去の査読論文を読み返したところ、あちこちに凡ミス発見。あんなにチェックしたのに。恥ずかしいなー(志村)。永井豪『ガルラ』朝日ソノラマ永井豪版「ゴジラ」。謎の理由で唐突に打ち切り。「こんな終わり方あり!?」というぐらい衝撃的に終わってしまう。かなり面白かったのに。噂によるとかなり政治的な理由で打ち切られたらしい。ご本人曰く書き直すつもりなしとのこと。寺本晃久・岡部耕典・末永弘・岩橋誠治『ズレてる支援!』生活書院相談支援をボロクソに叩いている本を見つけたのは初めて。前作「良い支援?」も面白かったが今回も面白かった。こういう生っぽい話を論文で書けたらなあといつも思うのですが。。。田中慶子『どんなムチャぶりにも、いつも笑顔で 日雇い派遣のケータイ販売イベントコンパニオンという労働』松籟社面白かった。そこそこ説得力もあり。イベントコンパニオンの裏側ってブラックです。ただ、どうしても理解できなかったのは、理不尽な仕事と分かっていながらもなぜ別の仕事を探さないのかという点。読み込み不足なだけかもしれませんが、そこだけ腑に落ちなかった。新保祐元・谷中輝雄・寺田一郎『精神障害者社会復帰施設 援助の仕組みと施設運営のガイドブック』やどかり出版基本をおさらいしておこうと思い購入。のちに全精社協は空中分解するが尤もだと思った。足元がぐらぐらしているのに立ち上げ前から勢いだけで動いていた。国から色々な事業や金が降りてくるがぐらぐらは変わらず。本人たちはぐらぐらに気づいてなさそう。恐ろしい。。。谷中輝雄編『精神障害者の生活の質の向上を目指して 全精社協10年のあゆみ』やどかり出版絶版。奇跡的にアマゾンで発見。即ゲット。全精社協はおかしかった。熱心に毎年研修会に参加していたが、執行部はいつも学生のサークルみたいだった。そしてグランドデザインが示された前後ぐらいから、おかしさはさらに増した。本書はその4年前ぐらいに発行されたものだが既にやばい雰囲気が文章からにじみ出ている。やどかりの里編『危険な賭け 新しい創造へ』やどかり出版勢いだけで突っ走るのは谷中輝雄の性質なんでしょうな。かなり無謀なことをしてます。職員からガンガン批判されても止まらない。ただ、本当にやりたいことをするにはそれぐらいのパワーが必要なんでしょうな。批判する職員の論考もきちんと掲載しているのは素晴らしい。やどかりの里編『共に担った「危険な賭け」 泣いて笑った5年間』やどかり出版前作の続編。構成だけでなく状況も変わらず。椎名高志『ウルトラマンネクサス』小学館連載終了から10年目にして初の単行本化。予想以上に面白かった。買って良かった。ハーブ・カチンス スチュワート・A・カーク『精神疾患はつくられる DSM診断の罠』日本評論社なかなか面白い記述があった。説得力もある。精神疾患が増えているのは自然増もあるとは思うが、それだけではない。本書で指摘されているとおりだと思う。ただし中盤ぐだぐだして疲れた。百田尚樹『殉愛』太田出版相変わらず中学生みたいな文章。それにしてもこれが事実だったとしても公開してはいかんと思う。こいつは幾ら貰ったんだろう?NHKクローズアップ現代取材班『助けてといえない 孤立する三十代』文藝春秋すごく面白かったし考えさせられた。あらゆる世代に読まれるべき本。横山泰行『ドラえもん学』PHP最低な本。誰でも知っているようなことをレビューしただけ。こんなんで一冊仕上げるとは詐欺も同然。30分で読み終えた。
2016年01月10日
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