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俺たちの旅 0
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風邪なんだか、過労なんだか。本当にしんどい一週間でした。それでも出勤して、学校にも行って、英語の指導を受けて。なんて偉いんでしょうか。「我を崇めよ」です。ましこ・ひでのり『ゴジラ論ノート 怪獣論の知識社会学』三元社ご本人がお断りされている通り先行研究のレビューみたいなもの。それだけにちょっと物足りなかったけれど、これまでの金城哲夫研究を真正面から批判している点はすごく面白かった。小塩隆士『効率と公平を問う』日本評論社期待して購入したが、期待していた内容と全然違っていたので残念だった。山根あおおに『てんとう虫コミックスライブラリー 名たんていカゲマン』第一巻 小学館辞書みたいに分厚い一冊。読みごたえあり。展開もワンパターンに陥ることなく飽きない。それでいてギャグも楽しい。こういうマンガって今でもあるのかなあ?江戸川乱歩『青銅の魔人』ポプラ社児童向けとはいえ大胆(雑)すぎる展開にあぜんとさせられました。ホントに(笑)。実相寺昭雄が晩年映画化を企画していたとのこと。実現されず残念。明智小五郎役はきっとあの役者さんが・・・。早川一光・立岩真也・西澤いづみ『わらじ医者の来た道 民主的医療現代史』青土社たぶん知られていないだけで早川一光のような医者は全国のあちこちにいるんだろうなとは思う。でもいまだ現役というところがすごい。真似しようと思ってできることではありません。五木寛之『大河の一滴』幻冬舎12~13年ぶりに読み返した。なるほどね。さくさく読めるけど結構重たい。開き直ることが大切なんだと思います。五木寛之『他力』講談社『大河の一滴』とほぼ同じ内容だったのでびっくり。大物作家だとこいうことが許されるのね。山田洋次『男はつらいよ』第一巻 立風書房シナリオ集。読みながら爆笑。初期の『男はつらいよ』は暴力的でブラックな要素が強い。3作目のみ森崎東が演出していることから「寅さんの描かれ方が異なる」と言われ続けていますが、この本を読む限りではシナリオに忠実に演出されていたことがわかります。渥美清のアドリブと思っていたセリフもすべてシナリオ通りでした。山田洋次『男はつらいよ』第二巻 立風書房セリフの応酬がすごい。また落語のような展開がバカバカしくて素晴らしい。寅さん、ただのバカです(笑)。マドンナの展開が映像作品ではかなり時間が割かれているように感じますが、シナリオでは意外とあっさりしていたりして。新しい発見。山田洋次『男はつらいよ』第三巻 立風書房「奮闘編」「寅次郎恋唄」「柴又慕情」を収録。このあたりからパターン崩しが早くも始まります。マドンナの後見人になったり、無力感に苛まれたりと、飽きないです。観客動員数も飛躍的(異常)に伸びた時期ですな。山田洋次『男はつらいよ』第四巻 立風書房「寅次郎夢枕」「寅次郎忘れな草」「私の寅さん」を収録。分かる人にしか分からない強烈ラインナップ。「寅次郎夢枕」は何ともいえん。かなり好きな一本です。山田洋次『男はつらいよ』第五巻 立風書房「寅次郎恋やつれ」「寅次郎子守唄」「寅次郎相合い傘」を収録。吉永小百合と浅丘ルリ子がそれぞれ二度目の出演。どちらも今回のほうが面白い。「寅次郎子守唄」は何となく好きになれない。アーサー・C・クラーク『幼年期の終わりに』早川書房葛飾柴又よりはるかにスケールの大きいハードSF。訳に問題があるのかやや読みにくかった。そのせいか世界観は面白かったが物語は・・・。でも古典は何でも読んでおいたほうがいいと思う。別冊映画秘宝編『特撮秘宝 vol.2』洋泉社前回同様これまで誰も手を付けてこなかった(ほとんど関心が寄せられなかった)部分を丁寧に掘り下げる姿勢には頭が下がります。ただし中野貴雄ってそんなに良いかね?平成4年ごろから知ってますが。何故か(笑)。
2015年11月07日
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論文に手を取られただけでなく、毎日クタクタで本を読む時間なし。郷ひろみ「20才の微熱」レオ企画これこそゴーストライターが書いたのでは?郷ひろみ「たったひとり」小学館本人がしゃべったものを書き起こしたと思われる一冊。結構硬派なこと言ってたりしている。なるほどなあ。山根あおおに「名たんていカゲマン」第一巻 小学館懐かしいですね。テンポがよくて全然古くありません。ブラックなギャグやダークな展開もあったりして楽しい。鈴木興太郎・後藤玲子「アマルティア・セン――経済学と倫理学」実教出版難解すぎてサッパリわかりませんでした。すいません。。。ブログで謝罪。でも頑張って最後まで読んだ。斉藤環「「引きこもり」救出マニュアル――理論編」筑摩書房いちいち指摘されていることに納得。なるほどなあ。わかりやすくておススメ。山本弘・小林泰三ほか「多々良島ふたたび――ウルトラ怪獣アンソロジー」早川書房意外と面白かった(一部を除いて)。ガラモンとピグモンがそっくりなことについて納得の説明あり。後付けとは言え、なるほどなあ。月刊マンガ少年別冊「すばらしき特撮映像の世界」朝日ソノラマ出版当時に立ち読みして以来、初めて読了。うーん。。。文章がへたくそ過ぎであいたたた。。。
2015年09月20日
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あまりに忙しく、あまり読めなかった。。。立命館大学生存学研究センター編『生存学 vol.8』生活書院勧められて購入。ヒントになる論文多数収録。なるほどね。細々としたところを大いに参考とさせていただきました切通理作『怪獣使いと少年 増補新装版』洋泉社初版と文庫版あり。とくに初版は当時興奮して読んだものですが如何せんネタが古い。書きたいことはウルトラの作家なのか、宮崎勤なのか、現在の視点で読むとプレまくり。あえて手を加えなかったらしいが別冊映画秘宝編『初代ゴジラ研究読本』洋泉社今頃購入。しかも古本で。驚愕の事実の連発に驚愕しました。ただし巻末のインタビューだけ蛇足。それはともかくちゃんと映画を観直そうと思います佐村河内守『交響曲第一番』講談社モーレツな一冊。編集者バカです。ウソ丸わかりやん。具体的な記述は避け「ある日」とか「ある人物」とかそんなんばっかり。施設でのボランティアは創作。実情を知っている人であればありえないエピソードの連発。でも売れたんですよね。だまされるバカのおかげで石原信一『けれど空は青 飛鳥涼論』八曜社平成3年出版。のちの一件を思わせるエピソードあり。実に興味深いです。芸能人と取り巻き連中は大変ですな別冊映画秘宝編『特撮秘宝 vol.1』洋泉社ネタが濃すぎてもったいない。かといって昨今の出版状況からこういう形でしか商業上難しいんでしょうな。それにして表紙がイカしてます(笑)それだけでも買う価値あり鈴木則文『トラック野郎風雲録』国書刊行会鈴木則文監督自身による痛快エッセイ。「トラック野郎」ってどことなく物悲しい映画なんですがその理由がハッキリ分かりました。監督の狙いはそこだったんですね。。。だからこそ桃さんのカッコよさが際立つ杉作J太郎編『宇宙刑事ダイナミックガイドブック』徳間書店いい仕事してますな。実に暖かく、勇気溢れる一冊でした。読みごたえもあり立岩真也『自閉症連続体の時代』みすず書房比較的読みやすく、分かりやすかった。なるほどね。こんなふうに書けたらなあ
2015年08月13日
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池上正樹・加藤順子『石巻市立大川小学校「事故検証委員会」を検証する』ポプラ社情なくなってくる。誰が検証作業をビビらせているのか?もはや完全な人災以外の何物でもない。怒りと涙がこみ上げてくる。成田亨『成田亨の特撮美術』羽鳥書店平易な文章なのでとても読みやすい。本当はかなり難解な技術のことについて書かれているはずなのに。東宝・円谷の特撮監督はカメラマン出身者が占めているのに対して、東映は美術や操演などから昇進している。岩間伸之『支援困難事例と向き合う 18事例から学ぶ援助の観点と方法』中央法規なるほどね、と気づかされた。でも何かが足りない。岩間伸之『支援困難事例へのアプローチ』メディカルレビュー社もうちょっと突っ込んでほしいところ。食い足りない。ジョージ秋山『博愛の人 第一巻』小学館面白かった。続きを読みたいけど・・・そんな時間あるのだろうか?絶版なので探すのが大変。。。松本博司『援助困難な老人へのアプローチ』中央法規1990年の本。介護保険制度導入前の文献。この頃はまだ措置権が役所にあったので責任の所在が明確だった。しかしいまや。。。山井理恵『利用力/提供力を促進するケアマネジメント 支援困難なクライエントに対する実践活動の質的研究』相川書房こういうのを読みたかった。高かったけどその分の価値は十分あり。社会福祉法人東京都社会福祉協議会編『障害福祉サービスの利用困難・提供困難事例白書』社会福祉法人東京都社会福祉協議会バカ本。岡田朋子『支援困難事例の分析調査 重複する生活課題と製作のかかわり』ミネルヴァ書房今年のベスト。わかりやすいし説得力あり。介護保険に偏っていないところもいい。勉強になりました。ケン・キージー『カッコーの巣の上で』白水社最近復刊されたので恥ずかしながら今頃になって読んでみました。傑作でした。『現代思想4月臨時増刊号 菅原文太 反骨の肖像』青土社山田洋次の「東京家族」を降板した理由が今更ながらよく分かる。「太陽を盗んだ男」の主役・菅原文太と沢田研二がその後奇しくも反原発を主張する立場に身を置くようになるのが何ともドラマチック。トルストイ『光あるうち光の中を歩め』新潮社キリスト教を分かっていないと分からない。トルストイってカソリック?プロテスタント?鈴木邦人『「相談力」入門 対人援助職のためのコミュニケーションスキル36』中央法規胡散臭いなあと思いながら購入(ブックオフで)。結構まともなことが書いてあって感心しました。偏見はダメね。湯川秀樹『目に見えないもの』講談社めちゃくちゃ平易な文章。流れるように読めるのに書いてあることが難解すぎてほとんど分かりませんでした。不思議な現象。山本俊輔・佐藤洋笑『NTV9時アクションドラマの世界』DU BOOKSすばらしいに尽きます。男の一冊。「警視-K」のDVD持ってます。ビデオソフトも持ってました。齋藤孝『会議革命』PHP研究所「バカな会議に出ると脳ミソが腐る」など冒頭から暴言連発。爽快です。そしてためになって一石二鳥。酒井法子『贖罪』朝日新聞出版ぜんぜん反省してません。言い訳のオンパレード。却って清々しさすら感じます。こりゃどこからもオファー来ないわ野中猛ほか『ケア会議の技術』中央法規自分のやり方が正しかったことが立証されました。でもわざわざ買うほどでもなかったかな。
2015年05月01日
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杉作J太郎他編『トラック野郎浪漫アルバム』徳間書店男のガイドブック。晩年かなり仕事を選んでいた菅原文太のインタビューも読める貴重な一冊。男の道は一人旅。スーザン・ソンタク『反解釈』筑摩書店映画や本などはその人の感性で解釈すればいい、と簡単なことを述べた超難解本。相場英雄『震える牛』小学館面白かったけど薄かった。武藤博巳編『自治体行政の「市場化」 行革と指定管理者』公人社面白かった。こないだ役所へ行ったら住民票を発行する窓口も人材派遣会社に丸ごと委託されていた。やることしっかりやってくれたらいいけど。電撃ホビーマガジン編『ゴジラ東宝チャンピオンまつりパーフェクション』アスキー・メディアワークスありそうでなかった一冊。「怪獣番外地」のシノプシスを初めて読んだが、これは政治的すぎて映画にならんね。。。観たいけど。藤村正之『福祉国家の再編成 「分権化」と「民営化」をめぐる日本的動態』東京大学出版会期待外れ。内容もよく分からなかった。野村宏平『ゴジラと東京 怪獣映画でたどる昭和の都市風景』一迅社面白かったけど何かが足りない。成田頼明編『指定管理者制度のすべて 制度詳解と実務の手引』第一法規指定管理者制度というものがよく分かった。長坂秀佳『死人花 「彼岸花」異聞』角川書店『彼岸花』と同じ作品なのにラストが全然違う。こっちのほうが面白かった。長坂秀佳『幽霊花(上) 「弟切草」異聞』角川書店さすが『快傑ズバット』のメインライター。どんでん返しの連続で飽きさせない。すごいよ。長坂秀佳『幽霊花(下) 「弟切草」異聞』角川書店ちょっと引っ張りすぎてやや飽きてきた。一冊にまとめててもよかったかもね。レイチェル・カーソン『沈黙の春』新潮社文庫版があったとは知らなかった。とある映画のヒントになったらしい。水銀・コバルト・カドミュウム・・・立岩真也『良い死』筑摩書房難解。でも読めばわかる。春日太一『時代劇はなぜ滅びるのか』新潮社一時期なぜ19時台に時代劇が放送されていたのか。不思議で仕方なかったが、その理由がよく分かった。小中千昭『光を継ぐために ウルトラマンティガ』洋泉社何ごとも裏話は面白い。本文より対談とシナリオがよかった。伊坂幸太郎『週末のフール』集英社おなじみ仙台が舞台。震災を予見したかのような一冊。そのせいか最後に泣けた。グッときた。
2015年03月04日
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イライラせず平和な正月。イアン・ファーガンス『ソーシャルワークの復権 新自由主義への挑戦と社会正義の確立』クリエイティブかもがわ期待していたほど面白くなかった。それにしてもパイズリー大学ってどんな大学やねん。。。ケースマネージメント研究委員会編『ケースマネジメント ニーズとサービスを結ぶ新しい支援システム』全国社会福祉協議会ふーん。で、これですわ厚生省高齢者介護対策本部事務局監修『新たな高齢者介護システムの構築を目指して 高齢者介護・自立支援システム研究報告書』ぎょうせいここまでしわ寄せが来るとはね切通理作『本多猪四郎 無冠の巨匠』洋泉社平成6年に『宝島30』に予告されて以来ずっと待ってた。待たせすぎやっちゅうねん!矢島信男『東映特撮物語 矢島信男伝』洋泉社出なかったのが不思議なくらいな一冊。次は高野宏一か佐川和夫か。白澤政和『ケースマネジメントの理論と実際 生活を支える援助システム』中央法規出版批判すべき点は批判してくれているが結局こんなんになってますよ全国社会福祉協議会・社会福祉研究情報センター編『介護費用のあり方 その社会的負担を考える』中央法規出版覆面座談会。これは卑怯な本だな。結局言いっ放し吉田豪『サブカル・スーパースター鬱伝』徳間書店小難しい本よりも遥かに分かりやすい。関係者必読忌野清志郎『ネズミに捧ぐ誌』角川書店長期出張中の忌野先生の新刊。興味深い内容だったが何でもかんでも出版していいんでしょうか?D.チャリス他『地域におけるケースマネジメント』光生館90年代の本ですがもはや古典。ソーシャルワークとの違いが曖昧結城昌治『軍旗はためく下に』中央公論新社今年のベスト。深作欣二による映画版もすごいが原作もかなり壮絶『ノーマライゼーション 障害者の福祉 2014年6月号』日本障害者リハビリテーション協会わざわざ取り寄せた。大した記事なかった『月刊ケアマネジメント 2014年10月号』環境新聞社わざわざ取り寄せた。大した記事なかった日本SF作家クラブ編『日本SF短編50 1』早川書房恐ろしく面白くなかった。これ政治的な力が働いていたんじゃね?川北紘一『特撮魂 東宝特撮奮戦記』洋泉社古本屋にて購入。意外と面白かった。良くも悪くも影響力が大きかったのね森敦『月山・鳥海山』文藝春秋10年前に鳥海山に行った。太陽が沈むとこ今でも覚えている高倉健『あなたに褒められたくて』集英社最後の章で泣けた。健さんと稔待のストーカーぶりには驚愕大須田潤子ほか『相談支援 障害のある人とともにあゆむ』きょうされんこの程度の本しか出版されていないぐらい手つかず立岩真也『人命の特別を言わず/言う』現代と親鸞第28号別刷やっぱりそういうとこへ行ってしまうんですなあドルトン・トランボ『ジョニーは戦場へ行った』角川書店絶版。取り寄せてでも読む価値あり
2015年01月03日
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ハンナ・アレント『人間の条件』筑摩書房ひたすら難解。ただそれだけ。 渋谷光美『家庭奉仕員・ホームヘルパーの現代史 社会福祉サービスとしての在宅介護労働の変遷』生活書院期待していたがそれほど面白くはなかった。労作だと思うが何かが足りない。 赤坂憲雄『ゴジラとナウシカ 海の彼方より訪れしものたちへ』イースト・プレスナウシカは最後の方にチョロっと出てきただけ。それぞれで一冊ずつまとめた方がよかったのでは?ゴジラの記述は興味深かった。 峰島厚他編『障害者福祉制度改革 なにが問題か』全障研出版部2003年に出版。それから十数年。いい味出てます。ワインのような本。 伊藤周平『介護保険を問い直す』筑摩書房毎度フルスロットルで読み応え爆発。こんな鋭いこと言えたらなあ。。。 結城康博『日本の介護システム』岩波書店図書館で発見。「こりゃ面白い!」とわざわざ注文して購入したものの・・・なんかイマイチ。あの感激は何だったのか? 谷崎潤一郎『陰翳礼讃』中央公論新社堀内正美おススメの一冊。面白かった。トイレについてやたら深くこだわっているところが礼讃。 江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』新潮社理屈なしで面白かった。深いね、コレ。 森敦『意味の変容・マンダラ紀行』講談社深い。数学が苦手なので分からない個所がたくさんあったがそれでも面白かった。 小松左京『大震災95』河出書房新社淡々としたノンフィクション。当時渦中にいたので・・・大変だったなあ。あの時何してたか忘れたわ。 山本周五郎『青べか物語』新潮社『季節のない街』の浦安版。ややイマイチ。 秋葉いくお&チームW『AKB48握手会完全攻略マニュアル』コスミック出版なるなどなあ。勉強になりました。こうやって少年たちから金を搾取していくのね。
2014年11月13日
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遠藤周作「満潮の時刻」新潮社なんでこんなに自分を追い詰めるんでしょうか?キリスト教の信者の皆さんって皆こんな感じなの?壮烈ですな。。。 池上直樹・加藤順子「あのとき、大川小学校で何が起きたのか」青志社泣けた。真相は謎のまま・・・というよりも分かるよな、これは。それだけに遺族の悲しみと怒りは払拭されない ハウス加賀谷・松本キック「統合失調症がやってきた」イースト・プレス面白かった。難解な専門書よりも遥かに理解が進む、痛快かつ一撃一殺な奇跡の書籍 高橋清久他編「改訂新版ケアガイドラインに基づく精神障害者ケアマネジメントの進め方」全家連政策面に関して間違いの記述が多い。それだけ訳の分からんうちに今日の導入に至ったのでしょう。そのことを今回論文に書いたので審査が通ったら読んでね(PDFでどっかに貼り付けます) 花田春兆編「支援費風雲録ストップ・ザ・介護保険統合」現代書館図書館で何気に借りた。面白かった。生っぽい声はやっぱり面白い。こういうのを救い上げないとダメだよなあ。社会福祉学会はそこが弱い。 中野昭慶・染谷勝樹「特技監督中野昭慶」ワイズ出版文庫化され構成も見直しされ、グッと読みやすくなった。円谷英二はリアル志向かと思っていたら実はファンタジー志向で、中野の方がリアル志向だったのね。言われてみれば確かに。。。でも84ゴジラの三原島火口落下シーンは無いよな(プルガサリはあり笑) 「映画秘宝別冊 実相寺昭雄研究読本」洋泉社じっくり読みましたが、こんなんじゃ物足りんよ。ただのレビューやんけ。データも中途半端だし。もっと濃厚な奴を頼むよ! 有吉玲子「腎臓病と人工透析の現代史-「選択」を強いられる患者たち」生活書院圧巻です。世の中には知らないことがたくさんあります。自分の研究もたぶん世間には知られていないことだと思う。それをまとめて、発信することが研究者の責務なんだと思う。頑張らないとなあ。。。 レイ・ブラッドベリ「火星年代記」早川書房オムニバス方式採用。もはや古典です。微妙なモノからグッとくるものまで色々 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 ろぼっとろぼちゃん」小学館何度も描いたような気がしますが「ドラえもん」は昭和30年代に確立されています。全集を読み進めていくと作家として生涯同じものを書き続けてきたことがよく分かります。逆に色んなジャンルって書けないんだなあとも思ってしまう。そう考えると手塚治虫を始めとする寡作な作家ってすごいなあと改めて、改めてですな
2014年09月12日
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立岩真也『造反有理 精神医療現代史へ』青土社難解。。。文章も起こったことも。 米谷佳晃『華麗なる円谷特撮デザインの世界』講談社「ミラーマン」「ジャンボーグA」のデザインを中心に、これまで語られてこなかった事実が著者によって明らかに。面白かった。歴史検証モノはこれだからやめられません。それにしても肝心のデザインは・・・下手クソだったりする。 小野俊太郎『ゴジラの精神史』彩流社もひとつな内容だったが、おまけコーナー的扱いの「ゴジラの逆襲」と「84ゴジラ」の箇所が面白かった。そういう解釈があったか、と。言われてみれば「ゴジラの逆襲」の方がかなり戦争を引きずってるなあ。 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』早川書房読みにくかったが、頑張って読破。SF小説ではないけどSF小説風な仕上がり。ありえそうなストーリーでちょっと怖い。 山本周五郎『ちいさこべ』新潮社中編集。表題作がさわやかで面白かった。浪花節です。 『精神科臨床サービス第12巻2号』星和書店学術雑誌。特集が「相談支援とケアマネジメント」。本来別物なんですが、ここでも同じ括りにされている。それはそれとして、なるほどなあ。未だ混沌としてます。 朝比奈ミカ他『障害者本人中心の相談支援とサービス等利用計画ハンドブック』ミネルヴァ書房古本店で購入。相談支援の経験のない人たちをかき集めて、即席で相談支援専門員にさせているので、この手の本は技術志向に拍車をかけるだけだと思うが。本当に質が低くなった。 香山健一『英国病の教訓』PHP英国病のことはチョロっとだけ触れて、あとは延々とマッチョな思想が語られる。安部内閣がコレ目指しているんだと思う。若き安部青年が愛読していたと思われる。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 名犬ラッシー』小学館著作権がクリアされ奇跡の出版。面白いです。以前も触れたが、昭和30年代において既に作風が確立されています。キャラクターを置き換えるだけで「ドラえもん」として成立するぐらいの完成度の高さ。でも全体的に大人しい作風が災いしてか、この時期はまだ漫画家としてのヒットには恵まれていなかったりします。続けることが大切なんだなあ。勉強になります。
2014年07月24日
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長坂秀佳「弟切草」角川書店10数年ぶりに読み返した。市川森一や上原正三にも同じことが言えるが、脚本家出身の人が書く小説はどうしてもセリフ中心でシノプシスみたいな仕上がりになってしまう。さくさく読めるんでいいんですが。でも軽い印象を与えてしまう面もあって。まあまあ面白かった 赤坂憲雄「鎮魂と再生 東日本大震災・東北からの声100」藤原書店証言集。いろいろだなあと思ってしまう。いろいろ。。。 立岩真也「ASL 不動する身体と息する機械」生活書院辞書みたいに分厚い本。こちらも証言集みたいなもの。知らないことは知っておいた方がいいと思います(思いました)。 アンド・ナウの会編「僕らを育てた合成のすごい人 飯塚定雄インタビュー増補改訂版」古本屋にて購入。インタビューものは面白いです。キングギドラとかウルトラマンだけかと思っていたら黒澤明とか伊丹十三とか宇宙刑事とか、この人の仕事を見たことのない日本人はいないのではないかと思えるぐらい何でもこなされていました。すげー。。。 高村薫「レディ・ジョーカー(上・中・下)」新潮社重厚な社会派サスペンス。タイトルに隠された意味が実に重い。グリコ・森永事件の真相ってこな感じなんだろうな。気になったのが一点だけ。ラスト突然ホモ小説になってしまう。なんとなく全体的にホモっぽいなあと思っていたら予感的中。これ壮大なホモ小説です 笑 長坂秀佳「彼岸花」角川書店前作の姉妹編。これでもかとどんでん返しの連発。これならラストが何百通りも作れるのも分かるわ。アイディアのすごさに圧倒されます。でも小説にしてしまうと軽くなってしまう。やはり長坂作品は映像化して楽しむのがベストだと思います。 高槻真樹「戦前日本SF映画創世期 ゴジラは何でできているか」河出書房新社掘り下げが浅いように感じた。もうちょっと掘り下げられるのでは?文章も一部稚拙だし。イマイチでした。 長坂秀佳「寄生木」角川書店弟切草シリーズ3部作の完結編。前作、前々作は「寄生木」のためのたんなる予告編に過ぎなかったことが今回分かります。だからイマイチの出来でよかったんです。今回は突きぬけてます。面白かった。長坂秀佳は昔からこの手を使ってましたな。「少年探偵団」とか「怪傑ズバット」とか。中高生の時は「特捜最前線」、大学生になってからは「都会の森」とか「Jr.愛の関係」とか毎回度肝を抜かされたものです。子どものころからそんな英才教育を受けて・・・ハッ!まさかこれまでの作品は「寄生木」のための壮大な予告編だったのか!?(考えすぎ。疲れてます)
2014年05月18日
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別冊映画秘宝編『ウルトラマン研究読本』洋泉社手垢まみれのはずなのに新しい事実が続々発見。これはすごいことです。ホントに。。。 瞳みのる「ロング・グッバイのあとで」集英社東京ドームでのお茶目っぷりとは裏腹に頑固で変わり者。構成がおかしいように感じたが、学者志向だっただけあって文章がい意味で硬い。ライブでのMCも学校の先生みたいでよかった。ついこの間まで現役の教員だったので当たり前なんですが 小熊英二編「平成史」河出書房新社面白かった。どこが平成史やねんというのもあったが、今のうちにまとめておくことに意義がある。とてもいいです 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 ロケットけんちゃん」2・3巻 小学館二頭身キャラがいつのまにか六頭身へ。読者の成長に合わせているのです。さすが学年誌。F先生。でものび太は成長しない。それはそれで意味があるのですが 鈴木則文「新トラック野郎風雲録」筑摩書房全作を演出した監督自らの手によるエッセイ集。熱い。面白い。そしてバカ。素晴らしい。映画を撮ることができないくらい体調を崩されているとのことですが、もし「トラック野郎」の新作を撮るとしたら桃さん役にTOKIOの長瀬、ジョナさん役にナント綾瀬はるかを想定しているとのこと。さすが監督・・・。結構イケるのでは?ぜひ観てみたいです!新生トラック野郎 古川孝順「社会福祉の運営 組織と過程」有斐閣基本を押さえておこうと購入(ヤフオクにて安価で)。ところが基本すぎて「何じゃコレ?」。著者は一切悪くありません。中身を確認せずに購入したこちらが悪いのです 小沢一郎「日本改造計画」講談社90年代の動きを押さえておこうと購入(ヤフオクにて100円)。学部時代に友人(福島県出身)から面白かったーと勧められたことを思い出した。小沢一郎(岩手県出身)は東北では人気があるのです。なるほどなあといった内容。ちなみに岩手県へ行くとあちこち小沢一郎のポスターだらけ。イチローといえば小沢。でも今どうなっているかは知りません。ちなみにこの本、官僚に書かせたという説があるらしい 能村庸一「実録テレビ時代劇史」筑摩書房文庫本3冊分はあるぐらい分厚い。けど面白かったので一気に読めた。歴史をたどるのは面白い。特に近現代なんか誰も手をつけようとしないので余計に面白く感じる 手塚治虫「火の鳥 未来編」小学館古代が舞台だった前作に対し今回は未来が舞台。こんなの書いてたら精神的におかしくならないのでしょうか?今後誰も手塚治虫を超えられないと思う。それぐらいすごいお話。でも作家は経営者になってはダメですね 山崎豊子「大地の子」1~4巻 文藝春秋社一気読み。中国って怖い国だヨ。それにしても泣けました 内閣審議室編「生涯設計計画検討連絡会議 参考資料集3」みんな色々考えてたのね(オイルショック以降)。結局、如何にして政府の負担と支出を抑えるか。考えていたのはそれだけということか。そしてそれが現在の連日に渡る残業につながっている 佐橋克彦「福祉サービスの準市場化」ミネルヴァ書房値段が高かっただけに面白かった。資料としての価値も高い。ただし、文章中やたら「最後に」が出てくるが、実際には全然「最後に」ではない点が気になった。ホントに「最後に」が多い。読むたびに「まだ続くやんけ!」と何度突っ込んだことか。それとあとがきに奥さんがどうしたとか、飼い猫がどうしたとか、変な記述あり。その分だけ値段を安くしてほしいと心の底から思った。それ以外はよかった。 自由民主党編「研究叢書8 日本型福祉社会」自由民主党広報委員会出版局色んな意味で面白かった。1979年に発表されたものですが、ほぼその通りになってます。市場原理や競争原理の導入は賛成です。株式会社だろうがNPOだろうが力のあるところ、高い専門性を持っているところがバンバンやって行ったらいいのです。それなのに新規参入が進んでいないのはどういうこと?なぜ連日残業つづきなの?結局、相変わらず大した専門性のないところがドヤ顔で仕事して、こっちは奴らの尻ぬぐいですよ。社会資本の充実や制度設計が国の仕事と言っておきながら、そこが全然甘いんじゃね? 田中角栄「日本列島改造論」日刊工業新聞社オイルショック前夜に書かれた本。小沢イズムの原点。感心したのはインターネットを予見していた点。F先生みたいだ。その他説得力のある提案がてんこ盛り。なるほどなあ。昔の本は面白い。でもこれもアイディアだけ田中角栄で実際には官僚に書かせていたのでは? 日本家政学会家庭経営学部会編「日本型福祉社会と家庭経営学」新評社家政学。今もあるのでしょうか?社会福祉とフェミニズムに持って行かれた様な気がしますが。分かるような分からないような。左系の出版社なんでしょうか?なんとなくそっち系の視点で書かれた本。1980年の出版 斉藤純一「公共性」岩波書店薄いけど中身が濃厚すぎて読むのが大変だった。でも勉強になりました
2014年03月06日
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吉村昭「冬の鷹」新潮社解体新書の出版をめぐる物語。杉田玄白って結構あざとい人だったのね 木原浩勝ほか編「ゴジラ東宝特撮未発表アーカイヴ プロデューサー・田中友幸とその時代」角川書店危うく処分されるところをたまたま捕獲に成功した準備稿やら企画書やらを一冊にまとめたモノ。ものすごく興味深い内容ばかりだったが、没になっただけあって「なんだかな」みたいな感じがオンパレード。歴史ってそういうものです 広井良典「日本の社会保障」岩波書店基本を押さえておこうと思い購入(古本屋にて100円)。どういうこと書いてあったか忘れた(笑) 佐和隆光「日本の「構造改革」 いま、どう考えるべきか」岩波書店ようするに全部オイルショックが原因なんです。あれで日本が変わってしまったのです。と思う 全国精神保健福祉相談変「市町村の時代の精神保健福祉業務必携」中央法規これは押さえておかねばと思い購入(わざわざ取り寄せ)。しかし、ただの教科書だった。しかも中身が薄い。歴史を調べるとこういう目に遭うことたびたび 石ノ森章太郎「仮面ライダー」1・2巻 秋田書店サンワイドコミック版、中央公論社版に続いて3度目の購入。暗くてあまり面白くないのに何故か魅かれる。ショッカーの正体って日本政府?オイルショック前に執筆されてますが、なんか世の中もうダメって感じが満々 大槻ケンヂ「人として軸がブレている」角川書店文庫化されていたとは気づかなかったぐらい多忙な毎日。相変わらずの面白エッセイ。やっぱりオーケンは面白いなあ 小松左京「ゴルディアスの結び目」角川春樹事務所うーん、あんまり面白いとは思わなかった。 長山靖雄「怪獣はなぜ日本を襲うのか?」筑摩書房タイトルと直接関係のない論稿が多い。だからイマイチ 氷川竜介「20年目のザンボット3」太田出版著者の熱い思いが伝わってくる。資料としてもなかなか。でも何かが足りない。熱さが前面に出過ぎてて サイモン・ブラックバーン「ピーイング・グッド:倫理学入門」晃洋書房難解でした 手塚治虫「火の鳥 黎明編」小学館20年振り以上に読みなおした。言葉出ません。話のスケールもそうですが、こういうものを書けてしまうことが 遠藤周作「沈黙」新潮社この人の作品は読み手をどん底に落とすようなものばっかりですな。ホントに。。。 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 すすめピロン」小学館パーマンのプロトタイプ。以後、同じパターンのものをアレンジして発表。というと聞こえは悪いが、実際にそういう感じ。まあ鉱脈を掘り当てること自体が大変なんですがね 磯前順一「ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた」集英社ザ・タイガースがただのアイドルではなかったことがよく分かる一冊。かなりの労作
2014年03月06日
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吉村昭「戦艦武蔵」新潮社読み応えあった。淡々と冷徹に描写されている点がすごい。戦争とはバカバカしいものだ、と。これ70年代に円谷プロが映画化を進めていたらしい。それはそれで観たかった。 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 ぴーたーぱん」小学館とにかく絵がカワイイ。50~60年代の作品ですが、タッチが確立されてます。以後、ほぼタッチが変わらないことがすごい。 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 ロケットGメン」小学館藤子ヒーローのほぼ原点。おおらかな作風。博士が役に立っているのか、立っていないのかよくわからないポジションがいい 小松左京「日本アパッチ族」角川春樹事務所評価が高いが、そんなに面白いとは思わなかった 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 すすめロボケット」1~3巻 小学館ある意味ドラえもんの原点。ここから色々なものがそぎ落とされて洗練されていくんだなあと思うと感慨深い。何事も地味にコツコツと続けていくことが大切なんだなあ 森川由浩「妖術武芸帳1969」面白かった。60年代から70年代に移行していく状況を興味深く読むことができた。文章はやや「?」だったが、まず書くことが大切。なかなかすごい仕事です 井上英之「検証ゴジラ誕生 昭和29年東宝撮影所」朝日ソノラマ今まであちこちで聞いたことのあるエピソードばかりで残念だった。時代を対比させる意図で平成6年の自民党と社会党の連立について冒頭記述されているが、本文とあまりリンクしていないのがなんだか 二クラス・ルーマン「信頼 社会的な複雑性の縮減メカニズム」勁草書房難解だった。。。 実相寺昭雄「未完成交響楽」風塵社おなじみエロ小説集。どうしてこうも読み手をどん底に突き落とすような小説ばっかり書くんでしょう?後味悪過ぎ 渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」文藝春秋分厚いが、あまりに面白くていっきに読み終えた。いろいろと考えさせられた 藤岡弘、「愛と勇気と夢を持て!」ゴマブックス本人は至って真面目に書いたつもりなんだろうけど、面白おかしく編集されているのが気になった。編集者の悪意を感じる。けど、まとも作っても売れないし。藤岡弘、の熱さは十分伝わった。この人のちゃんとした本が読みたい 内澤洵子「世界屠畜紀行」角川書店2年前に買った。やっと読んだ。面白かった。世界中の食肉解体場を見学しまくった上で肉を食べることの奥深さを語っている。けど肉食を否定せず、肯定しまくっている点が素晴らしい 立命館大学生存学研究センター編「生存学vol.1」生活書院これも2年前に買ったまんま放置していた。冒頭の対談が面白かった。論文は本文中にも指摘されている通り、そこそこ出来不出来があった。なるほどね。あの人のどっちだったか・・・ 吾妻ひでお「失踪日記2 アル中病棟」イースト・プレス今回も面白かった。こんな感じなんですよね。患者側の主観100%で書かれている点が支援者側にとっては斬新。勉強になりました 「仙台学vol.6」別冊東北学編集室駅前特集。すんごい面白かった。そういう歴史があったのか。当時もっとぶらぶらしとけばよかった。と思いながらも当時「駅前行くと必ず見かけるよね」と言われてたので、しょっちゅうぶらぶらしていたはず 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 ロケットけんちゃん」1巻 小学館幼年ものだが、読み進めていくと大長編ドラえもんの要素が満載であることが分かる。F先生は生涯を通じて同じことをずっと書いていたのだなと思う。それは悪い意味ではなく。書きたいものしか書かないという強い意志を感じる 湯浅誠「なぜ「活動家」と名乗るのか 岩盤を穿つ」筑摩書房この人の著書を何冊か読んだことがあるが、同じことが書かれていた。これも悪い意味ではなく。F先生と同じく、人間が発信することって結局はひとつだけなのかな。それはそれで尊いことだと思う 遠藤周作「深い河」講談社すごくショックを受けた。今年の第一位かもしれない。言葉が出ない 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 スーパー=キャッティ」小学館原作つきの絵物語。はっきり言って絵の方が文章を食っている。それよりも同時収録の「怪人二十面相」がすごい。江戸川乱歩ってバカ?笑 佐藤優「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」新潮社なぜこの人と鈴木宗男が逮捕されたのか、理由が分からない。国策捜査とはそういうものか?本文で詳しく解説されていたが、不条理すぎて分からん。本当に不条理で
2013年11月04日
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小澤勲編「ケアってなんだろう」医学書院平易な文章で分かりやすい。こういうことをちゃんと考えていなかったりするんですよね。現場の人間ほど。手法ばっかで。辟易してます。最近 田島明子「日本における作業療法士の現代史」生活書院研究方法がなんとも。大変だったのではないでしょうか?やっぱり歴史をちゃんと押さえておかないとダメだと思いました。なぜ今こんなことになっているのか?それを辿らないと 炭谷茂編「社会福祉基礎構造改革の視座 改革推進者たちの記録」ぎょうせいなるほど。確かにその通りなんですが、でも今この有様ですよ。公務員はいいよな。異動があるから、好き放題しまくっても後のことは関係ないですからね 泉鏡花「夜叉ヶ池・天守物語」岩波書店古典読まないとダメです。難解だからこそ古典なのです。でも「夜叉ヶ池」は読み易かった。ファンタジーですな。いや、これはホラーか 遠藤周作「海と毒薬」講談社もう50年前の小説になるんですな。遠藤周作にハマりつつある 岡崎伸郎・岩尾信一郎編「「障害者自立支援法」時代を生き抜くために」批評社ある雑誌の特集記事をそのまま書籍化したもの。その雑誌を探していた者にとってはありがたかったですね。混沌としてますな 富野善幸「伝説巨神イデオン1 覚醒編」朝日ソノラマ 富野善幸「伝説巨神イデオン2 胎動編」朝日ソノラマ 富野善幸「伝説巨神イデオン3 発動編」朝日ソノラマやっぱりアニメの方がいいと思った。それと文章が映像とビジュアルに追いついていないと思った。それなりに面白かったけど 藤子・F・不二雄「藤子・F・不二雄大全集 とびだせミクロ」1・2巻 小学館絵柄がカワイイ。1950年代なのに既にテンポも作風も確立されていることに驚いた。むしろ「オバケのQ太郎」や「パーマン」など1960年代にタッチを変えようとしていたのではないかと思えるほど M&R.フリードマン「選択の自由 自立社会への批評」講談社今年に入って再版されましたがヤフオクで落札。しかも超低価格にて。少々とっつきにくい内容でしたが、1980年代前後の動きは押さえておきたいものですな 小松左京「復活の日」角川春樹事務所怖かったです。ウィルスって怖いな。しかし小松先生スケールデカイ。しかもこれデビュー作から2作目ってスゴッ。。。ラストが映画と違っていたのは映画版を支持するか、原作版を支持するか。熟女マニアなら原作版ですかな 松原聡「民営化と規制緩和 転換期の公共政策」日本評論社面白かった。とてもためになりました。古い本ですが、今を知るにはちょうど良い。なるほどねー。すべては国鉄と専売公社と電電公社だったのね。それとサッチャーですよ 金子勝「セーフティネットと政治経済学」筑摩書房市場経済はダメではないけど限界があって、それに頼り過ぎるとロクなことないよ。という本。私もそう思います。ただし、著者の言う「第三の道」というのが今一つピンとこなかった。ベーシックインカムのこと?絶対違うと思うけど 炭谷茂「社会福祉の原理と課題 「社会福祉基礎構造改革」とその後の意向」社会保険研究所高かったのに薄っぺらな本だった。これは誰得な本?町工場の社長が出したCDみたいな本だった。著者がイギリスの影響を強く受けていることだけはよく分かった 厚生省社会・援護局企画課監修「社会福祉基礎構造改革に向けて」中央法規こういう風に決まっていったのかよく分かる一冊。ネットで調べても分かることだが、一冊にまとまっているのでとても便利。ただし、この手の本はすぐに出回らなくなるのでそこが痛いですな 厚生省社会・援護局企画課監修「社会福祉基礎構造改革に向けて2」中央法規時代のトレンドを追え。しかしトレンドに気がつくのが15年後って遅すぎですなー 笑
2013年09月11日
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大槻ケンヂ『40代、職業・ロックミュージシャン』アスキー久々にオーケン本購入。面白連載待望の単行本化。やっぱ面白かった。熱いけど、のほほん。 D.クーパー『反精神医学』岩崎学術出版こういう本も読まないとダメ。 野村恭代『精神障害者施設におけるコンフリクト・マネジメントの手法と実践 地域住民との合意形成』明石書店さすがドクターは違うよな。ところでこの構成どっかで見たことあるような・・・まさか(笑)。 伊藤周平『保険化する社会福祉と対抗構想』山吹書店こういう本を読みたかった。で、面白かった。熱いし、鋭い。パクらせて下さい(魂を)。 三上剛史『社会の思考 リスクと監視と個人化』学文社薄いけど濃厚な一冊。しかも分かりやすい。いい買い物しました。面白かった。 長坂秀佳『ジュニア 愛の関係』(上・下)ワニブックス未だDVD化されず。待ち切れず放送当時に発売されたノベライズを購入。DVDいらないぐらい隅から隅まで憶えてた(笑)。面白すぎて熱出した。 ロベルト・エスポジスト『三人称の哲学 生の政治と非人称の思想』講談社難解でした。 ディヴイッド・ライアン『監視社会』青土社ベタなことが書かれているが、ベタなことほど世間ではあまり押さえられていない。だからこの本は面白かったし、価値があると思う。 小松左京『果てしなき流れの果てに』角川春樹事務所凄過ぎて絶句。円盤、人類の誕生、遺跡など様々な謎に対する小松左京の回答(仮説)がびっしり述べられた小説。スケールもドでかい。後に『日本沈没』を執筆するが、位置的にはその後日談に当たる。そのあたりも面白い。で、泣けるんですよ。ラストが。 但馬オサム『世界の子供たちに夢を タツノコプロ創始者・天才吉田竜夫の軌跡』メディアックス初めて吉田竜夫の詳しいことを知った。色々な面で円谷一に似ているなあと思った。タツノコプロは現在はタカラトミーに買収され版権管理会社化しているが正しい選択だと思う。良質なコンテンツを守ることも大切。現体制の円谷プロは見習うべき。 藤川桂三『石巻市立湊小学校避難所』竹書房同名ドキュメンタリー映画の補足というか、ドキュメンタリーというか。このモヤモヤ感はなんだ? 藤子不二雄A『夢トンネル』小学館待望の単行本化。昭和58年から一年間サンケイ新聞に連載。当時読んでました。面白かった。A先生の児童漫画は砂糖をたっぷり使ったお菓子のような世界。ホラーよりもこちらが本領ではないのか?埋もれているA先生の児童漫画を今回のようにもっと再販してほしい。 遠藤周作『わたしが・棄てた・女』講談社かつで映画版を見て衝撃を受けたが、原作はそれどころではありませんでした。。。 円谷英明『ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗』講談社五代目社長による一種の暴露本。ある程度の覚悟はしていたが、ここまでキツイ内容とは思っていなかった。それにしても創立50周年の年にこんな本を出して誰が得するのか?しかも出版元の講談社とは現在も蜜月関係にあるというのに。謎が多すぎる。 ミヒャエル・エンデ『モモ』岩波書店児童文学ではなくSFです。面白かったけど個人的には『はてしない物語』の方が好きです。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 しゃっくり丸・やじさんきたさん』小学館幼年漫画にはもったいない面白さ。展開は落語調。意外と大長編ドラえもんの原点かも。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 山びこ剣士』小学館貴重な時代物。後に描かれなかったのは需要がなかったせいか。先生自身が食指を示されなかったからか。ちょっともったいないですね。 一ノ宮美成+グループK21『大阪市役所「闇」の系譜 橋下「大阪維新の会」が継承したタカリ人脈』宝島社以前出版されたものにちょろっと加筆。そのため内容は橋下徹とほとんど関係ない。売らせようと思って橋下批判本の体裁を取っている。セコイ商売してるなあ。内容もこれまでの大阪市政の問題点、事件、スキャンダルを書き綴っているが、起伏に乏しく、読んでるこちらも感覚がマヒしてしまいそう。オチらしいオチも無いし。やや期待外れ。
2013年08月02日
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憲法改正に揺れる昨今。おかげで今日は調子に乗った右翼の宣伝カーがうるさかった。お前らこそ日頃から憲法改正を訴えろっちゅうねん。腰が引けてる。 但馬オサム『ゴジラと御真影 サブカルチャーから見た近現代史』オークラ出版ゴジラとはほとんど関係ない一冊。けど、社会科の授業で習わなかったことをたっぷり濃厚に知ることができた。なぜこういうことを学校では教えてくれないのでしょうか? 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん』15~20巻 小学館この大全集のすごいところはホントに全てのドラえもんを収録していることにある。79年に発表された幻の『ドラ・Q・パーマン』を読んだのはリアルタイム以来。感激。 バム・スミス『感情労働としての看護』ゆみる出版やや冗長な感じ。あまり感情労働とは関係ないお話も。どっちかというと看護教育の本。私の仕事も感情労働です。てか、感情労働ではない仕事ってあるんだろうか? 金谷治訳『論語』岩波書店この思想にはついていけないと思った。 実相寺昭雄『ちんぷんかんの浮世かな』風塵社短編エロ小説集。内容が切なくてね。ほとんどがパッドエンド。性格の悪さが出ているね。というよりもテーマはペロリンガ星人と一緒ね。ペロリンガ星人と。わかる? 中勘助『銀の匙』岩波書店ある学校では国語の授業で3年間かけて読むという。私は3日で読んでしまいました。今度3年かけて読もうと思います。 ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』上・下 岩波書店ハードな児童文学でした。主人公の少年がどんどん悪人になってしまう展開が圧巻。権力とか欲に取りつかれたらダメね。ホントに。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 ユリシーズ』小学館生前F先生は昭和30年代に発表された作品の出版を絶対に許されなかった。おそらく単純に「古い」からだと思うが、絵はかわいらしくてポップ。可もなく不可もない内容だが、マニアとして面白い発見があったりして楽しめる。 山下祐介『東北発の震災論 周辺から広域システムを考える』筑摩書房面白かったし、とても共感。システムを考えないといけないし、悪いのはシステムなんです。 外山滋比古『思考の整理学』筑摩書房以前、売ってしまったが、何となく再購入。なぜ売ってしまったのか謎。と思うぐらい面白かった。先生のお話にイチイチ納得。そして安心した。 切通理作『特撮黙示録1995-2001』太田出版ガメラ、ウルトラマンなどがなぜ90年代に揃って復活したのか?作風もリアルなものにガラッと変貌。そのワケはオウム真理教や阪神・淡路大震災が影響していると。そこまでは面白かったが、とにかく長い。冗長。熱い思いは捨てたほうがいいと学びました。 木下有仁『グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践 質的研究への誘い』弘文堂文章が硬い。ハウツーものを期待していたが、中味は研究本。期待外れで物足りなかった。こういうことを書くと関係者から怒られそうだが、どうぞ怒って下さい。全然気にしませんから。 小谷野敦『ウルトラマンがいた時代』KKベストセラーズこの人、好きなんです。内容もいつもの調子。しかしアマゾンでボロックソに叩かれている。小谷野はこの本を書くにあたって自分の立ち位置を明確に示しているので、そんなに目くじら立てなくてもいいと思うが。こういう書き方もあるんだなと勉強になった。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 パーマン』1~3巻 小学館子供の頃、夢中で読んだ。今でも当時購入したてんとう虫コミックスの第2巻を持っているぐらい。そして改めて読み直したところ・・・あんまり面白くなかった(笑)。正統派ヒーローものか「オバQ」のようなご町内ものか、F先生の迷いが出ているように感じた。 稲葉振一郎・立岩真也『所有と国家のゆくえ』日本放送出版協会対談モノ。難解だったが、お互い言うだけ言うので微妙に対談になっていないところが面白かった。でも立岩先生の話はわかりやすいと思う。 小澤勲編『呪縛と陥穽 精神科医の現状報告』田畑書店欲しかった一冊。でも絶版。そこでヤフオクにて5000円で落札。その価値あった。勉強しないといけませんな。
2013年05月05日
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今年度は休学決定。でも書くよ(帰りは連日深夜ですが)。 別冊映画秘宝編『ウルトラセブン研究読本』洋泉社舐めてました。既に手垢だらけだとばかり思っていましたが、ここまで深く掘り下げることが出来るとは。。。見習わないといけません。マジで。。。もっと掘り下げなければ。。。 山本周五郎『樅の木は残った』(上・中・下)新潮社前から読みたかったので年明けにチャレンジ。あと仙台時代に原田甲斐のお墓が近所にあったのも理由。ストイックですな。長ーいお話でしたが、ラストにすべてが集約されてました。実に大河ドラマ向け 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん』8~14巻 小学館70年代後半から80年代初期にかけてバカバカしさがものすごい。乗って執筆されていたのだろう。毒っ気もなかなか。この時期にギャグマンガとして確立された様な感じがしますが、80年代半ばから緩やかに穏やかな作風へと思いきや、大長編ではハードな作風へ変化するので目が離せない 樋口尚文『グッドモーニング・ゴジラ 監督本多猪四郎と撮影所の時代』筑摩書房今のところ本多猪四郎唯一の評伝。大人しい作風ゆえに論評するのが難しいところですが、著者は果敢にチャレンジ。その作風が何からもたらされたのかよく分かった。だから黒澤明は晩年、本多猪四郎をサポート役に起用したのですな 坂口安吾『風と光と二十の私と・いずこへ』岩波書店うーん。読んでて辛くなりました。こういうのが面白く感じる年頃もあるとは思うが、日々疲れ果てたオジサンには辛いです。ということで読後、ブックオフへ 佐々木守『新・日本書記 巻の一 日本忍法伝』東邦出版時は大化の改新。奈良、能登、九州、朝鮮半島を舞台にお話は展開。テレビドラマのようにテンポが速く、グイグイ読めて面白かった。でもこれは左右どちらの人たちからもお目玉を喰らわれそうな。佐々木守の天皇制観がよくわかる。この本を読んだ後『アイアンキング』と『三日月情話』を観ると完璧 ニーチェ『道徳の系譜』岩波書店難しかった。けど、こういう本を読んだ後はどんな本でもスイスイ読めてしまう レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』早川書房スイスイ読めなかった。二度目のチャレンジ。今回は読破したが、なぜこの本の評価が高いのかよく分からない。文章はくどいし、冗長な展開が続くし。よく分かりません 本田靖春『私戦』河出書房新社待望の文庫化。なるほどね。91年にフジテレビでドラマ化。もちろん観た。よくこんな事件をテレビドラマにしたなあ、と当時もビックリだったが、今はもっとビックリ。バブル期でもまだまだテレビは良心的だったんですな。90年代末に深夜でひっそりと再放送したのを録画。久しぶりに観ようかな。主演はビートたけし 山崎美貴子『ケース研究のすすめ方』全国社会福祉協議会シンプルで分かりやすかったのでソッコー購入。最近はやたらマニュアル化され、却って分かりにくくなっている。合理化しにくいものを、なぜ無理矢理に合理化しようとするのでしょうか?なんかの利権でも絡んでいるのか? イヴァン・イリイチ『シャドウワーク 生活のあり方を問う』岩波書店なんでもかんでも市場経済に埋め込まれるとろくなことないよ、という主張。同感です。面白かったので付箋貼りまくり。でも絶版。ヤフオクで落札しましたね ショーロフ『人間の運命』角川書店ロシアのノーベル文学賞作家による小説。外務省のラスプーチンこと佐藤優おススメの一冊。ストイックというか真面目ですなあ。でも戦争が終わった直後の人間ってこんな感じですかね。平成に生きる我々にとっては震災然り
2013年04月14日
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石丸かずみ『石巻・にゃんこ島の奇跡 田代島で始まった“猫たちの復興プロジェクト”』アスペクト全体の半分が写真。その撮影を担当していたのがかつて仙台でボランティアしていた時、交流があった女の子。ちびっこ小学生だったのがカメラマンになって活躍していたのか。すごいなあ。当時もらった「りぼん」の付録、今でも実家にあるよ(ちびまる子ちゃんのポーチ) 斉藤環『ひきこもりはなぜ「治る」のか?精神分析的アプローチ』筑摩書房分かりやすくて勉強になります。やっぱり最後は家族の力なんだな 『季刊福祉労働』第131号 現代書館書籍ではなく雑誌。特集記事に惹かれて購入したが、期待していたようなものではなく残念 武井麻子『感情と看護 人とのかかわりを職業とすることの意味』医学書院面白かったけど、なんとなくモノ足りなさが残った サン・テグジュペリ『星の王子様』新潮社深い内容だった。読み継がれている理由がよく分かった ワイルド『幸福な王子』新潮社久々に読んでみたくなったので購入。そうなんだよな。もう、まさにそれ。まったく 井上義郎『二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想』講談社これは面白かった。競争って悪いことばかりではないのです 横山秀夫『半落ち』講談社映画が面白かった。原作も面白かったが、なんとなく物足りなかった。映画を先に観てしまったから? 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん』6~7巻 小学館学年繰り上げ方式による編集なので作風の変遷がよく分かる。70年代の『ドラえもん』はドラえもんとのび太のダブルボケ。斬新な設定だがあまり話が広がらない。ところが70年代末からドラえもんがツッコミ、のび太がボケと明確に役割分担させることによって飛躍的に面白くなっている。そのことを発見した 橋下徹『まっとう勝負!』小学館茶髪弁護士時代の著書。あんまり今と変わっていないが、結構むちゃくちゃなことを言っていたりする。政治家になったのも権力欲らしい。まあ、いいことしてくれるなら動機は何でもいいと思う 石井淳蔵『営業をマネジメントする』岩波書店経営学の本だが、ケアマネジメントの構造やねらいがよくわかった。こりゃダメだよ。本自体は面白くて勉強になった 山下英三郎『相談援助 自らを問い可能性を感じとる』学苑社基本的なことしか書かれていなかったが、でも最近みんなこのことを忘れているのでは?相談援助ってサービスくっつけておしまいか?と声を大にして言いたい 夏目漱石『私の個人主義』講談社夏目先生、今回も過激です 寺本晃久他『良い支援?知的障害/自閉症の人たちの自立生活と支援』生活書院こういうことを言いたいし、書きたい。社会福祉学がこういうことにちゃんと向き合わないと終わりです。いつまで学問上のコンプレックスを引きずり続けるのか 橋爪大三郎『はじめての構造主義』講談社面白かった。なるほどね。この本を読んで宗教に勧誘に勝利しました。「あなたレヴィ・ストロースをご存知ですか?」「はあ・・・知りません」「話になりませんな」「失礼しました・・・」 伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』新潮社ミステリー仕立てのイイ話(短編集)。最後の『ポテチ』が一番面白かった 高井研一郎『男はつらいよ車寅次郎 寅次郎相合傘』学研寅さんのコミカライズ。原作のイメージを損なわずよくできている。出版が中断してしまったのが残念 本多きみ『ゴジラのトランク 本多猪四郎の愛情、黒澤明の友情』宝島社面白かった。これNHKの朝ドラにしたら面白いかも。『ゲゲゲの女房』みたいに。批判も多いけど知られざる逸話を知れた。長生きするものです
2013年01月27日
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三浦綾子『氷点(上・下)』角川書店グングン引き込まれてあっという間に読み終えた。中学生の時、朝から再放送やってて毎日みてたな。小山明子と安井昌司。なつかしい。一見、大映テレビ的な展開だが重過ぎ。 きくち英一『ウルトラマン・ダンディー 帰ってきたウルトラマンを演った男』風塵社誤植が多く構成もなんだかな。プロの本ではない。しかし、証言が貴重。さらに同時期に宇宙猿人ゴリを演じていた遠矢隆信のコメントもいい。面白い本だと思う。 八木正幸『怪獣神話論』青弓社軽い。語り口調の本はダメ。受け付けない。それだけで減点。内容もなんだかな。『論』と言いながら『エッセイ』の域を出ていない。 寺田寅彦『柿の種』岩波書店さらさら読めるエッセイ。「落ち着いた時にじっくり読んで下さい」との筆者の意向を無視してしまった。それでも味わい深い。 横溝正史『八つ墓村』角川書店志村けんでおなじみ。ついに手を出してしまった。単なるミステリー小説ではなく、ドロドロした怨念などが渦巻いていた。『怪奇大作戦』の原点? 野口晴哉『風邪の効用』筑摩書房なるほどなあ。納得。確かに風邪をひいた後はすっきりしてる。そういうことなんだろうと思う。抗生物質もいいんだけどね。治り方が一発百中なんで。 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』岩波書店難解だったが、この手の本はなんとなく分かればいい。いい言葉がたくさんあった。「答えがいい表しえないならば、問いを言い表すこともできない。謎は存在しない。問いが立てられうるのであれば、答えもまた与えられうる」。 J.G.バラード『結晶世界』東京創元社『帰ってきたウルトラマン・残酷!光怪獣プリズ魔』の元ネタ。お話は『帰ってきた~』の方が圧倒的に面白い。しかしイメージはものすごい。 レスター・M・サラモン『米国の非営利セクター入門』ダイヤモンド社期待していたが、あまり面白くなかった。調べればすぐに出てきそうな内容だった。 鴨頭嘉人『人生に大切なことはみんなマクドナルドで教わった』新潮社気持ち悪い本だった。著者は「自分」がない。カラッポ。言われたことに従っているだけで、何も考えていない。著者の妙な高揚感たっぷりの記述はカルト系。 市川森一『戯曲リセット』シングルカット西田敏行演出の舞台。これSFです。NHKあたりが作りそうな内容だったが、映像化は難しいか?面白かった。ちゃんと全集出してほしい。 リーダーズノート編『帰ってこいマーシー』リーダーズノート芸能人から素人までありとあらゆる人たちが田代まさしへの一言メッセージをまとめた本。この本が発売された一週間後にマーシー再々逮捕。清々しいほどまでにものすごい裏切り。 中井久夫『こんなとき私はどうしてたか』医学書院中井先生の本に外れなし。巻末の精神保健いろは歌留多は傑作。「ち・・・ちりも積もればある日爆発」。 春日武彦『病んだ家族、散乱した室内 援助者にとっての不全感と困惑について』医学書院春日先生も素晴らしい。実に分かりやすい。分かるわー。医学書院のこのシリーズは外れない。 木下武徳『アメリカ福祉の民間化』日本経済評論社とても面白かった。10~15年ほど遅れてアメリカの現象が伝わっていることがよく分かった。というよりも官僚たちはアメリカがやっていることを参考にしているとしか思えない。そっくりそのまんま。このへんを掘り下げられたらなあ。。。 根岸毅宏『アメリカの福祉改革』日本経済評論社期待はずれだった。本当はこちらが本命だったが、うーん。。。自分が知りたいことはあまり書かれていなかった。残念。 ヤマダ・マサミ『絶対ゴジラ主義』角川書店こじつけばかり。発想は面白いけどこじつけにも限度がある。それよりやや軽躁っぽい文章が気になったが、案の定、のちにメンタル面をこじらせてしまったらしい。高揚感満々に気をつけよう。そんな気分に縁は無いけど。 レスター・M・サラモン『NPO最前線 岐路に立つアメリカ市民社会』岩波書店こちらは面白かった。民間委託はいいけど結局、委託先は行政の下請け化しているのでは?いいように使われているような気がする。この辺を掘り下げられたらなあ。。。 藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん(1・2・3・4・5)』小学館一冊が辞書みたいに分厚い。特徴は学年繰り上げ方式による編集。要するに自分が生まれた年度ごとに『小学一年生』から『小学六年生』の『ドラえもん』が一冊で読める。で、気がついたのが『小学六年生』の3月号掲載分に最終回っぽいお話が描かれていること。これは新しい発見だった。 池波正太郎『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安』講談社小説というよりもエッセイのような文体でものすごくシンプル。人殺しの小説なので意図的にサラッとさせているのでしょう。緒方拳版は原作を相当いじくってるな。池波先生も怒りますな。 山田誠二『必殺!大全集』データハウス映画『必殺!主水死す』のメイキング本。シナリオも収録。貴重な資料のはずなのにあまり面白くないのは何故?映画もあまり面白くなかったけど。 森健編『つなみ 被災地の子どもたちの作文集 完全版』文藝春秋子どもに作文を書かせること、それを出版することに抵抗を感じていたが、完全版が出たことで購入した。感想は、やっぱりすっきりしないものだった。内容は興味深いものばかりだったが。なんだか。。。それと子どもたちの作文で「なので」が接続詞に多用されていたことも気になった。「そのため」はほとんどなかった。これまでにも日本語は時代とともにどんどん変化していったのでどうでもいいことなんですが。 山本周五郎『虚空遍歴(上・下)』新潮社ストイックすぎる主人公。何もそこまで。。。山本周五郎の作品はどれも考えさせられる。
2012年11月12日
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山森亮『ベーシック・インカム入門 無条件給付の基本所得を考える』光文社難しかった。分かるところもあったが、分からないところもあった。ホントにこれでうまく行くのか?壮大な実験は嫌だ。 山内明美『こども東北学』イースト・プレス東北は米どころと思っていたが、そうではないことを知った。反省。というより歴史を知らないことはとても恥ずかしいことだと思った。 マンフレッド・B・スティービー『新版グローバリゼーション』岩波書店入門書。グローバリゼーションのことがよく分かった。分かりやすかった。これはおススメ。グローバリゼーションは現在に起こっている現象だけではなかったのね。我々の業界もモロ影響受けつつありますな。 川本じゅんき編『映画に逢いたい!』自費出版インタビュー物は面白い。やっぱり生っぽいお話はライブ感と迫力がすごい。でも、この本は読後感があっさり何も残らない。 林律雄・高井研一郎『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』学研マドンナはリリー。映画の出来がいいのでコミカライズ版も面白かった。下手すると映画版より面白かったかも。漫画ならではの表現に馴染んできた感じ。 林律雄・高井研一郎『男はつらいよ 寅次郎子守唄』学研こちらも面白かった。映画版はジメッとしてて好きではない。ちなみにマドンナは十朱幸代演じる看護師。 アマルティア・セン『不平等の再検討 潜在能力と自由』岩波書店難解だった。センの言う潜在能力が何を指すのか最近ようやく分かってきたが、もっといい適訳はないものか。ところどころ「なるほど」と思う箇所が出てくるが、全体を理解するにはまだまだ。 野崎泰伸『生を肯定する倫理へ 障害学の視点から』白洋社障害学の幅が広すぎて少々戸惑うが、全体的には倫理学が多くを占める。ような気がする。それはそれでなるほどなあと思う箇所がたくさんある。業界人はもっと倫理学を勉強すべきだと思う。それだけひどい事業所が多い。学生のサークルみたいなプロ意識の低い事業所が。 玉井真理子・大谷いづみ編『はじめて出会う生命倫理』有斐閣面白かった。優生学なんてちゃんと勉強してこなかった。というよりも、社会福祉の領域ではタブーなのか?ちゃんと押さえておかないとホント不味いと思う。最近、技術とかテクニック論みたいな話ばかりで末恐ろしく感じている。そんな話をしてもポカーン。いい加減見切りをつけたろかと思えてくる。 夏目漱石『三四郎』岩波書店淡々と展開。起伏らしい起伏なし。良さがいまいちわからなかった。他人の人生より自分の人生のほうが劇的すぎますからな。平凡、凡庸が一番いい。 六車由美『驚きの介護民俗学』医学書院准教授をやめて特別養護老人ホームでヘルパーをやっている著者。これだけでもすごいが内容もすごかった。ホントにね、専門職と呼ばれる人たちは一体何をやってきたのか、反省すべきだと思いますよ。理屈とか技術とかそんなんばっかり。原点とは何か。本当にやらないといけないことは何か。猛省すべき。天狗になっている連中は。 湯浅誠『どんとこい、貧困!』イースト・プレスこの人の本は分かりやすい。現場での経験値と理論が融合しているからだと思う。読んでいて説得力がある。しかも、こういうことをやりはじめてきっかけがまた平凡でいい。こういう変な熱い「思い」のない人ほど続いて行くんだと思う。高尚な「思い」は捨てるべき。 マーティン・コーエン『倫理問題101問』筑摩書房調子に乗って読み始めたが難解。一応読破したが・・・。明快な答えが示されていないので読後感もんもん。「自分で考えろ」ということか。 竹原弘『寅さんの社会学』ミネルヴァ書房著者の専門は哲学。なのに社会学。いくら隣接領域とは言え、背伸びし過ぎなのが読んでて伝わってきた。これ哲学の本だわ。しかも、映画のシーンの起しと解説の箇所が見事なのまでに分離している。『男はつらいよ』のガイドブックと哲学書が分離したまま、無理矢理一つにしたような本。それはそれで面白かったが。
2012年09月03日
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F.P.バイステック『ケースワークの原則』誠信書房原点に戻ろうと思い読んだ。やはり基本は押さえておかないといけないと思った。にわか仕込みではダメ。 野中猛『図説ケアマネジメント』中央法規分かりやすかった。しかし、これを実践できるのは基本を押さえていることが前提だと思う。変な人たちが増えているのは、この手の本が大量に出ていることの弊害だと思う。と、ハッキリ言っておく。 ジョージ・リッツア『マクドナルド化する社会』早稲田大学出版当たり前になってしまっていることを改めて指摘されるとなるほどなあと実感。グローバリゼーションについてきちんと勉強しないといけない。どうしてこんな世の中になってしまったのか、それを押さえておかないと、批判してもスカスカで中味のないものになってしまう。勉強が足りないなあ。 小松左京『日本沈没(上・下)』小学館ガツンと来た。浪人時代にチャレンジしたが、第一章があまりにも冗長すぎたので挫折。今回も冗長に感じたが、第二章から怒涛の展開。あっという間に読み終えた。ものすごい小説だった。第二部も読みたくなってきたが、こっちは読まないほうがいいのかなあ・・・。 伊藤周平『介護保険 その実像と問題点』青木書店批判とはこういう風に緻密にするものなんだと学んだ。ストレートに、素直に訴えるのがいいんだな。それと書き手の怒りが伝わってきて面白かった。キレないとダメだなあ。 山本周五郎『季節のない街』新潮社ご存じ黒澤映画『どですかでん』の原作。ルンペン親子のエピソードがなんだかなあとしみじみ。黒澤明もこの部分だけやたら丁寧に撮っていた印象がある。 立岩真也『私的所有論』勁草書房2009年にチャレンジしたが挫折。再チャレンジしたが、読み終えるまでなかなか大変だった。簡単なことが書かれているはずなのに、難解な文章とボリュームに圧倒された。頭のいい人は違うなあ。お話は平易なのに。 庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』新潮社軽くてスカスカ。これで本当に芥川賞取ったの?ずいぶん前に映画版を観たことがある。それを思い出した(主題歌は確か佐良直美)。ちなみに監督は『日本沈没』を撮った森谷司郎。今回のニアミスセレクションは偶然だと思う。 米本昌平他『優生学と人間社会 生命科学の世紀はどこへ向かうのか』講談社優生学と障害者施策がこんなに密接だったこと、それなのに学校のテキストでは黙殺されていることに驚いた。社会福祉学は一体何を研究しているんだろう?
2012年07月05日
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河北新報社編集局『再び立ち上がる!河北新報社、東日本大震災の記録』筑摩書房胸が痛くなってくる。4年間住んでいた街がこんなことになり、何も出来ない自分に歯がゆさを感じ。また読み返そうと思う。 伊坂幸太郎『仙台ぐらし』荒蝦夷エッセイ集。仙台に住んだことのある人ならすぐに思い浮かべられる描写があちこちにあり、読んでいて楽しい。震災に関しては伊坂幸太郎の気概を感じた。 上野千鶴子『ケアの社会学』太田出版先行研究はこういう風に緻密に読みこんで分析しないといけないことを学んだ。読み応えもあった。しかし、自分のスキルにパクれないところが力量の足りなさである。 河北新報社論説委員会編『3.11を超えて 夕刊コラムのみた東日本大震災』無明舎出版文体は平易だが、それだけに震災発生当時、そしてそれからの状況が生々しく伝わってくる。つくづく大変だったんだなあと。仙台でこんなことが起こったなんて信じられない。 石井光太『遺体 震災、津波の果てに』新潮社電車の中で人目を憚らず号泣してしまった。 日隅一雄・木野龍逸『検証福島原発事故記者会見 東電・政府は何を隠したのか』岩波書店読み込みが足りなかったのか、アマゾンのレビューほど緊迫感は伝わってこなかった。但し、汚染水を1万トン意図的に海へ放出していたことには流石に驚いた。もっと事実を知りたい。 中西正司・上野千鶴子『当事者主権』岩波書店今日もコツコツ論文を書きすすめていたが、こういうところに辿り着くのはいつのことやら。ズバッと言い切れるところに辿り着いていない。だからズバッと主張できない。 公衆衛生精神保健研究会編『ケアマネジメントと地域生活』中央法規厚生省のお抱え本のような感じがした。これはこれで資料として面白かったが。 藤子不二雄A『小池さん!大集合』ブッキング内容の割に高かった。けど初の単行本化『ゲゲゲのゲー』は面白かった。小池さんが酔っぱらって毎回ゲロ吐くだけのマンガ。A先生のヤケクソぶりが素晴らしい。 ジョージ・オーウェル『一九八四年』早川書房怖くて泣きそうになるぐらい恐ろしい小説。本当に怖かった。今年度第1位に決定。 大城立裕『カクテル・パーティー』岩波書店中学生時分から読みたかった作品。昨年文庫化されていたことを先日知り速攻購入。これは重たい。ATGでよく見かけるディスカッション映画のような小説。金城哲夫もこれを読んで刺激を受けたのか。 デイビッド・P・マクスリー『ケースマネジメント入門』中央法規今更ながらよく分かった。確かにこれはこれで必要な手法だと思う。但し、相当な力量のあるベテランでないと使いこなせない。だから日本のケアマネは間違っている。 高井研一郎・林律雄『男はつらいよ』学研ご存じ大河喜劇を果敢にもコミカライズ化。映画の雰囲気伝わってくる。なかなか面白かったが、やはり映画には負けるなあ。 高井研一郎・林律雄『続男はつらいよ』学研面白いし、絵柄も可愛い。話が面白いのは脚本が優れているからだろう。しかし、何かが足りない。 高井研一郎・林律雄『男はつらいよ・車寅次郎 望郷編』学研松竹公認だが何か問題があったのか、本作よりタイトルに「車寅次郎」が付け加えられている。映画とは別物ということを色々な意味でアピールしておかないと不味かったのか? 高井研一郎・林律雄『男はつらいよ・車寅次郎 夢枕編』学研シリーズでも特にこの話が好きなので楽しく読めた。何故、寅さんは身を引いたのか!?深いなあ・・・ 寺田一郎『精神障害者ケアマネジメントマニュアル』中央法規マニュアルなのでサラサラと読めた。これ初心者には無理。 チャールズ・A・ラップ『精神障害者のためのケースマネジメント』金剛出版面白かった。強化モデルを導入すべきところを何故日本は仲介モデルみたいなものに落ち着いてしまったのか?「坊やだからさ(量産型ケアマネジャーが)」 マツコ・デラックス『世迷ごと』双葉社結構楽しめた。ちゃんと独自の視点を持っていることに驚いたし、真っ当なことを言っている。ちょっと感心した。 高井研一郎・林律雄『男はつらいよ・車寅次郎 寅次郎恋唄』学研手慣れてきたのか、作者のオリジナルストーリーも加味されてきた。意外と違和感が無い。だからと言って比重を大きくしてしまうとバランスも崩れる。そこがコミカライズの難しさ。 山田詠美『僕は勉強ができない』新潮社学生時代、アパートの近くの本屋その名も「電波堂」で売っていたのを思い出した。買おうかなと思ったけど買わなかった本を今頃になって読んだ。結構深い内容だった。 マックス・ウェーバー『社会学の根本概念』岩波書店難解だった。 マックス・ウェーバー『職業としての政治』岩波書店やっぱり権力か。
2012年05月06日
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手塚治虫『三つ目がとおる(1巻~5巻)』講談社食わず嫌いで読んでこなかったが、実に面白かった。ハマりそうだったので5巻で止めた 市川森一『蝶々さん(上・下)』講談社ラストに号泣。さすが市川森一。今年の第一位 桜井よし子『異形の大国 中国 彼らに心を許してはならない』新潮社中国って怖えなあ。思ってた通りだよ。それにしても桜井よし子みたいなキレのある文章を書きたい 内山まもる『ウルトラマンレオ 完全復刻版』復刊ドットコム素晴らしい内容でした。装丁地味だけど。しかし、内山先生のインタビューがなんだか遺言みたいだなあ。ご本人自身、何か思うところがあったのでしょうか。。。 百田尚樹『永遠の0』講談社中学生の文章。内容も最低。アマゾンに絶賛レビューが多いが、学力の危機を物語っている。こんな本読んでどうやったら絶賛できるのか? シェイクスピア『マクベス』岩波書店古典読まないといけないよ 夏目漱石『夢十夜』岩波書店明治時代にこんな小説書いてたのかよ!斬新過ぎ 山田太一『異人たちとの夏』新潮社面白かったけど、映画版の方がファンタジックで面白かった。ちなみに脚色は市川森一 G・ポリア『いかにして問題をとくか』丸善出版文化系人間も読もう。何でも科学的に解明できるのね アーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅 決定版』早川書房映画の脚本と同時並行で執筆されてたとは知らなかった。ので、やや難解でした 中井久夫『精神科医がものを書くとき』筑摩書房経験を通じて知ってたことを軟らかく語られると全て納得。勉強になります 中井久夫『世に棲む患者』筑摩書房「ほぉ」がいいらしい。これ納得。今度使ってみようと思う 京極夏彦『巷説百物語』角川書店京極版『翔べ!必殺うらごろし』。ハマりそうだったので1巻だけで止めた 山田詠美『ジェントルマン』講談社どこがジェントルマンやねん!オチもよくわからなかった。女の書く小説らしい話だった 新渡戸稲造『武士道』岩波書店タイトルのような内容ではなく日本人論。謙虚に、けど豪快に生きたいものです 田崎健太『偶然完全 勝新太郎伝』講談社勝新研究者としては特に目新しいエピソードはなく少々物足りなかった。「偶然完全」は勝新の造語らしい。そのエピソードは面白かった ポリス・ヴィアン『うたたかの日々』早川書房酒飲んで書いたのでは・・・? 九鬼周造『「いき」の構造』岩波書店なるほどね。そういう「いき」な人になりたいです。どちらかという「野暮」なので 京極夏彦『姑獲鳥の夏』講談社映画はしょうもなかったが、原作は面白かった。分厚さも気にならず。ハマりそう 木全和己『私たちはソーシャルワーカーです 社会的な相談・支援の実践をつくる』きょうされんこれを最近忘れてると思う。昨日の話といい、日曜日に熱く語っていた人といい。全員原点忘れすぎ 安積純子・岡原正幸・尾中文哉・立岩真也『生の技法 家と施設を出て暮らす障害者の社会学』藤原書店グダグダした文章に眠たくなったが、イチイチ「これは!」と思わせる箇所があったので寝なかった
2012年03月06日
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藤沢周平『蝉しぐれ』文藝春秋山本周五郎の世界に近い。好きな世界。自分もこういう生き方をしているような気がする 赤坂憲雄『東北学 忘れられた東北』講談社ものすごい本。松尾芭蕉を徹底的に批判している。確かに指摘されているように松尾芭蕉は松島より北には足を運ばせていない。本当の東北はそこにあるのに。すばらしい指摘だと思う 柳田国男『遠野物語/山の人生』岩波書店『遠野物語』よりも『山の人生』が圧倒的に面白かった。近現代においてもこういう生活をしてきた人がいた驚きよりも、そういう生き方を選択した理由をもっと知りたい 萩原健一『俺の人生どっかおかしい』ワニブックス装丁がすばらしい。内容は83年の逮捕事件が中心。ドラマチックでちょっと泣けた 藤子不二雄A『マンガ黒澤明時代劇4 用心棒』中央公論社いつもの調子に描いてくれてます。漫画と劇画がブレンドされた独特のタッチはA先生独自のもの。ハットリくんが出てきてもおかしくない雰囲気 夏目漱石『草枕』岩波書店小説だけどエッセイみたいな感じ。それでいてSFのような感触。面白かった。夏目漱石ってすごいなあ 吉野夕里『臨床場面のポリティクス 精神障害をめぐるミクロとマクロのツール』生活書院やや期待外れ。全家連の件はものすごく面白かったが、中盤からベタベタな内容になって尻すぼみ。興味深い記述はたくさんあったけど 小林和彦『ボクには世界がこう見えていた 統合失調症闘病記』新潮社面白かった。こういう感じで発症するのかと、今更ながら勉強させてもらった。読みやすいのでおススメ。何より自分のことをここまで客観的に書けてしまうことに脱帽 佐藤優『国家と神とマルクス 「自由主義的保守主義者」かく語りき』角川書店書評のような構成。面白かったけど、佐藤優ってちょっと怖いな 谷中輝雄編『谷中輝雄論稿集3 かかわり』やどかり出版失礼を承知で・・・谷中先生はあまり文章が上手ではない。たぶん勢いだけで書いているのだろう。そこが持ち味であり、まさに実践自体がそんな感じ。だから勢いと熱を感じる。仕事をしながら実践をまとめて発表し続けるってものすごいことだと、最近分かるようになってきた 有島武郎『小さき者へ・生まれ出ずる悩み』岩波書店どちらもズシンと来るお話 内山まもる『ウルトラマンタロウ 完全復刻版』復刊ドットコム暮れに急逝された。我々の世代は内山まもる世代なのでショック。絵が素晴らしく上手い。ウルトラマンをこれだけカッコ良く描ける人は内山先生だけです。ぜひ小5版も復刻してほしい 西田幾多郎『善の研究』岩波書店難解。だけどところどころ理解できた。それでいいと思う セネカ『生の短さについて』岩波書店いちいち納得することばかり。昔の人は偉いなあ。古典をバカにしてたけどやはりきちんと踏まえておくべきだと思った セネカ『怒りについて』岩波書店この人、素晴らしいことを言ってくれた。その一言で割り切ることが出来ました。どうせ〇〇んだから。そう思うとなるほどねえ・・・と、確かにそうだ。そう思うことにしました。年末に読んでおいてよかった 小浜逸郎『「弱者」とはだれか』PHP研究所タイトルに惹かれて購入したが、大したこと書いてなかった。しかも、最後の方でやたら「エロス」について書いてあった。訳わからんよ、逸郎 島田恒『NPOという生き方』PHP研究所NPOとは関係のないことが延々と書かれた本。いつになったらNPOが出てくるのかと思ったら、最後の方に鼻毛みたいにちょろっと出てきた。鼻毛みたいな本 宮崎克・吉本浩二『ブラックジャック創作マル秘話』秋田書店トキワ荘時代の手塚治虫が語られることは多いが、スランプ時代の70年代から80年代のことは意外と触れられることがない。そういう意味ではすごく貴重。実際売れているらしいが、調子に乗って2巻とか出してもらいたくない。絶対面白くないと思うから 夏目漱石『こころ』岩波書店なぜこんな暗い小説が教科書に載るのでしょう?さらになぜこんな話ばっかり書いてる人がお札になってしまうのでしょう?夏目漱石は深い・・・ フィリップ・D・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』早川書房装丁買い。やや分かりにくい内容だった。年末に先生から借りたまんまのDVDを観て再検証しようと思う 田中道明『新キテレツ大百科 1・2・5・6巻』小学館テレビアニメ化に合わせて書かれたモノ。したがってF先生はノータッチだが、これはこれで面白い。しかし、絵が雑。もっと丁寧に描けば面白みも増すような気がする キェルケゴール『死に至る病』岩波書店なるほど。そういうことか、と実感した。結論がいきなり書いてあるので実に読みやすい。中盤から難しくなってくるが。キリスト教に造詣が深くないと完全に理解できないのでは? 橋下徹・堺屋太一『体制維新 大阪都』文藝春秋橋下徹が何をしようとしているのか、大阪都構想がどういうものか、よく分かった。具体的な数値目標が掲げられていないことも理解できた。やってみないとわからないのだから尤もな話だ。うそっぱちの数値目標を掲げられるよりも遥かに清々しい。応援しようという気がしてきた。痛み分けで我慢しよう。しかし、そうはならなかった時は覚悟してもらいたい 河北新報社『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』文藝春秋今年中に読まないといけないと思っていた一冊。大晦日にやっと読めた。河北新報の名称の理由を初めて知った。下宿時代に皆で金を出し合って新聞を取ることになったが「せっかく仙台に来たんだから地元紙を取ろう」ということになり河北新報を選んだ。懐かしい。本社ビルの前もよく自転車で走ったなあ。その仙台と東北が震災にあった。読みながら涙が出そうになったがこらえた。早く皆に手紙を出さないと
2012年01月08日
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居村眞二『ウルトラ超伝説(1・2)』大都社子供向けと侮るなかれ、ハヤカワ文庫並みの壮大なスケールに圧倒された。ウルトラマンたちが地球を守る理由が説得力を持って語られていた。面白かった 立岩真也『自由の平等 簡単で別な姿の世界』岩波書店クセのある文章なので難解な印象を受けるものの、言っていることはものすごく単純で分かりやすい。イチイチ納得させられてしまう 赤坂憲雄他『「東北」再生』イースト・プレスサラッとした本なのですぐに読める。山形を中心にフィールドワークを続けてきた人なので説得力がある。こういう時、研究者は実践家よりすごいなと思う 藤子F不二雄・藤子不二雄A『UTOPIA 最後の世界大戦』小学館クリエイティブ何気に本屋で発見。速攻ゲット。中央公論社版を持っているが、こちらは完全復刻。現在の視点から見ると古い印象は否めないが、ここから全てが始まったのかと思うと感慨深いものがある 手塚治虫『一輝まんだら(1・2)』講談社人気がなかったらしく事実上打ち切りで終わっているのが残念。この辺りの試行錯誤が、後に『アドルフに告ぐ』へ結実されるのが素晴らしい。時期的にたぶん藤子不二雄の『毛沢東伝』に刺激を受けた作品ではないかと思われる 竹内博『特撮をめぐる人々 日本映画昭和の時代』ワイズ出版今年の6月に死去。この人の仕事はこれから評価されるのだろう。でも正当に評価されるかどうは疑問。残した功績はとてつもなく大きいが、色々考えさせられる。本は面白かった。というより懐かしかった 定藤邦子『関西障害者運動の現代史 大阪青い芝の会を中心に』生活書院歴史を明らかにした本は面白い。こういう事実があったことを学校では習わなかった。考えてみると制度や施策が中心で、人の動きとか運動なんかは不思議と教わらない。教員自身が知らないのだろう。やっぱりこういう歴史を勉強しないといけないと思った 福島智『盲ろう者として生きて 指点字によるコミュニケーションの復活と再生』明石書店著者の博士論文を書籍化したもの。号泣した アマルティア・セン 後藤玲子『福祉と正義』東京大学出版会滑り出しは良かったが全体的に難解だった。だからこそ最後まで読まないといけないと思う。内容は理解できなくてもいい、なんとなく感覚で理解すればいいと思う 白石雅彦『飯島敏宏 「ウルトラマン」から「金曜日の妻たちへ」』双葉社インタビューを中心に構成された評伝。ものすごい人なのに、これまで正当に評価されたことがない。控え目な人柄のせいか。でも作品はどれもこれも直球でやたら面白い。もっと評価されてほしいし、もっと映画を撮ってほしい 叶恭子『蜜の味 ミレニアム・ミューズ』幻冬舎ジェットコースタームービーのような自叙伝。謎の老紳士やアメリカの石油王なんかも登場。最後には殺人事件に巻き込まれる。でも大阪市城東区出身。色々書いてあるが、肝心の核心部分は絶妙なまでにボンヤリとしか書かない。バカバカしくて面白かった 山城新伍『現代・河原乞食考 役者の世界って何やねん』解放出版社いい本。晩年は少し残念だったが、この人の考えや生き方の原点が綴られている。医者だった父親を主人公にした映画を作っていたが、DVDにはなってないはず。観たい。。。 池田憲章・高橋信夫『ウルトラマン対仮面ライダー』文藝春秋社それぞれの製作裏話を羅列した本。あんまり面白くなかった 実相寺昭雄『小説ジャイアンツナイター』風塵社またしてもテレビ局を舞台にした小説。以前から実相寺昭雄はTBSを退社してフリーの演出家になったことを後悔していたのでは?と思っていたが、本文にそのまんまの記述を見つけた。「映画は撮るよりも観ているほうがよかった」と。考えさせられる 居村眞二『ウルトラマン80 宇宙大戦争』ミリオン出版絵がメチャクチャ上手すぎる。ストーリーもライターがいるとは言え、それをしっかりビジュアル化されている点で、当初考えられていたストーリーが数倍面白くなっているはず 杉作J太郎『帰ってきたワイルドターキーメン L.L.COOL.J太郎』マガジン・ファイブ絵がメチャクチャ下手すぎる。しかし、ストーリーはすごくいい。しんみりくる。だから、またマンガを描いてもらいたい。最近本気でアニメーション作るつもりでいるらしいけど 立岩真也『希望について』青土社本文中に「感覚で分かればいい」といった記述があった。本の読み方はきっとそれが正しいのだと思う。難解だけれど、言っていることは単純。それが分かれば読解できたも同じ。また新たにチャレンジしたくなる
2011年11月04日
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とりあえず大きな仕事の目途がついたので・・・。それにしても災害ナントカ係って何すんねんて。説明と指示を出せっちゅうの。 ヒューム『人情論』中央公論新社かろうじてところどころ分かる程度で難しかった。。。 大城立裕『小説琉球処分(上・下)』講談社状況は今と変わってませんな。沖縄って民族は日本と同じでも、歴史と文化は全然異なることを改めて知った。中国が「沖縄は自分のもんだ」と主張する理由も分かった。でもそれも沖縄が生きていくための手段だったことも知った。難しい。。。 佐々木守『ネオンサインと月光仮面 宣弘社小林利雄の仕事』筑摩書房小林利雄の評伝なのか、戦後ヒーロー史なのか、実に中途半端。天才脚本家も晩年の仕事ぶりは微妙だったということか。。。 荒俣宏『帝都幻談(上・下)』文藝春秋なかなか面白かったけど、かつての『帝都物語』ほどハッタリが効いてなかった点はやや残念 谷中輝雄『谷中輝雄論稿集3 社会復帰』やどかり出版原点です。図書館で借りたけどちゃんと購入しよう 谷中輝雄『生活支援 精神障害者生活支援の理念と方法』やどかり出版手持ちの本。今回再読。勉強になりますな 谷中輝雄編『精神障害者の生活の質の向上を目指して 全精社協10年のあゆみ』やどかり出版何気に資料的価値が高い。買おうとしたが絶版になっていた。そりゃまあ仕方がないですな。。。 福田善之『真田風雲録』早川書房きんちゃんこと中村錦之助主演の映画は面白かった。早くDVDになりませんかな 藤原カムイ『ウルトラQ 彩色版』角川書店内容は面白かったけど、彩色版ってウソやんか! 山本昭生『論理的に話す技術 相手にわかりやすく説明する極意』ソフトバンククリエイティヴ得意ではないので読んだが、当たり前のことしか書かれてませんでした。ちゃんと自覚してました 大城立裕『対馬丸』理論社『琉球処分』と同じく、何も変わっていないことを知りました 藤子・F・不二雄大全集編集部『藤子・F・不二雄大全集別巻2 Fの森の大冒険』小学館貴重なカラー原画がてんこ盛り。迷わず買いました 島田紳助『島田紳助 100の言葉』ヨシモトブックス今回の一件を予感させるような言葉がゴロゴロ。この人の考え方も良く分かる一冊。表紙を初めて見た時、いつかエライ目に遭うのではと思ったが、私の勘もたまには当たります
2011年09月13日
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レビューを書く時間が無くてね。 フーコー編『ピエール・リヴィエール 殺人・狂気・エクリチュール』河出書房新社だから何?こんなケース、ゴロゴロしてますわ 清水幾多郎『論文の書き方』岩波書店古典。なるほどね。エッセー風なので読みやすいです カフカ『カフカ寓話集』岩波書店うーん。シュールですね(それだけ) 井上敏樹・竹中清『伊上勝評伝 昭和ヒーロー像を作った男』徳間書店面白かった。でももうちょっと取材して掘り下げて欲しかったな。ちょいモッタイナイ 三島亜希子『社会福祉学の〈科学〉性 ソーシャルワークは専門職か?』勁草書房フタを開けたら児童福祉が中心だった。看板にやや偽りあり 佐原健二『素晴らしき特撮人生』小学館期待せずに読んだら面白かった。この人は気真面目だなあ。つか、昔の役者はすごい 杉山登志郎『発達障害の子どもたち』講談社なるほどね。おかげ様でかなり整理できました。やっぱり一冊は読まないといけませんな 星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』文藝春秋社まったくご指摘の通りです。さて、行動の理由は分かったけど、問題はそれから 中井久夫『災害がほんとうに襲った時 阪神淡路大震災50日間の記録』みすず書房受け入れ先の私たちも大変でした。でも考えて仕事する余裕はなかったなあ 吉村昭『三陸海岸大津波』文藝春秋社全く同じ場所に、全く同じ津波が三度も襲っていることに何とも言えない無常感が・・・ 杉作J太郎『杉作J太郎が考えたこと』青林工藝社深くて重たい一冊。Jさん、典型的なうつだよ。。。読んでて悲しくなるな 京極高宣『介護保険と障害者グランドデザイン 新しい社会保障の考え方』中央法規必死ですなあ。。。 大野勇夫編『これでよいのかケアマネジメント 実践現場からの提言』大月書店障害の分野にも来てます来てます。どんどんダメになってきてるなあ。その怒りを論文に・・・ 福祉労働・福祉経営共同研究会編『民間社会福祉事業と公的責任 社会福祉法人の展望をさぐる』かもがわ出版これ2003年の本。結局、自由化とか競争原理の導入とかして得してるのは役所だけやん デカルト『方法序説』岩波書店これって珍本だよ! 武上純希『ウルトラセブン EPISODE:0』朝日ソノラマそういう解釈もあり。これはこれで面白く読めた。しかしテレビ版のダンとだいぶキャラ違ってるぞ 武上純希『ウルトラセブン EVOLUTION』朝日ソノラマ読んでて気持ち悪くなった。こんなのセブンではない 水木しげる『敗戦記』講談社淡々と描いてるところが恐ろしい。大岡昇平の『野火』とよく似ている 渡辺眞子『犬と、いのち』朝日新聞社出版これは・・・エグすぎるなあ。。。 関口雄祐『イルカを食べちゃダメですか?科学者の追い込み漁体験記』光文社面白かった。さらっと読めるのもいい。個人的にはイルカ食べてもいいと思うけど 吉岡逸夫『白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由』講談社要するに問題はシーシェパードの連中ですな。絶対人種問題が絡んでるよ 村山司『イルカ 生態・六感・人との関わり』中央公論新社イルカとクジラには明確な違いってないのね。勉強になりました 宮崎信之『イルカは1000万年も人間を待っていた』PHPホンマかいな!
2011年08月22日
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連日最終近くまで残業。腰の引けた医者との激突。約束なんて幻想。ものすごいバカ人間たち。これじゃ血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ(モロボシ・ダン) 萩原健一・?秀実『日本映画「監督・俳優」論』ワニブックスショーケンってかなり勉強家なんだなあ。すごく勉強してる。でも干されてる。モッタイナイ。ややこしいことをやらかした人間には世間は冷たいね 立岩真也『人間の条件 そんなものない』理論社グネグネした文章。読み進めていくうちに慣れてくるけど。色々気づきがあって勉強になった。しかし、これ中学生向けか?かなり難解ですが。ご本人はあっさりされているのですが J.S.ミル『代議制統治論』岩波書店サッパリ分かりませんでした(笑)。でも一応最後まで読みました ヴォルフェンスベルガー『ノーマリゼーション 社会福祉サービスの本質』学苑社40年前の本。でも古くない。もうちょっと早く読んどけばよかった。啓発なんかもいかに意味が無いことがよく分かった。工夫と仕掛が足りんよな(怒) 渡辺琢『介助者たちは、どう生きていくのか 障害者の地域自立生活と介助という営み』生活書院実に勉強になった。欲を言えば前半部分をもっと知りたかったが、ヒント貰いました。これだ!と思い、パクリ、そしてGOサインが出た記念碑的一冊。ただし、成就するかどうかは不明 ビートたけし『顔面麻痺』幻冬舎やけくそになる気持ち分かるなあ。これ自殺でしょ?たまたま助かっただけで。映画観てるとこの人の死生観がよく出ている。なかなかスゴイ本 荻野目慶子『女優の夜』幻冬舎なんてかわいそうな人なんでしょう。涙なくして読めません。単に男運の無いだけなのかもしれませんが。それにしても壮絶ですな。。。 藤子不二雄A『プロジェクトPOS ある事業部の挑戦』中央公論社うーん、あんまりおもしろくなかった。マニア的には興味深い一冊ですが 大竹しのぶ『私一人』幻冬舎この人も男運が無いというか。でも荻野目慶子と違うのは子どもがいること。なかなか大した人だと思う。芸能人って最前線で活躍してる人はみんな何か持っている。。。 大槻ケンヂ『暴いておやりよドルバッキー』角川書店おなじみのバカエッセイ。バカだなあ(褒め言葉)。オーケンは小説よりもエッセイの方が絶対に面白い。しかし連載誌である『ぴあ』が休刊。本シリーズも終わりなのね 佐野眞一『定本 カリスマ(上)中内功とダイエーの戦後』筑摩書房 佐野眞一『定本 カリスマ(下)中内功とダイエーの戦後』筑摩書房出だしは面白かったけど、長い。長すぎ。しかも、作者の思いなんだろうが、同じ内容の記述が何度も出てくる。強調したい気持ちは分かるが、読み手にとっては苦痛だわ。ダイエーがどのように成長して、没落して行ったかはよく分かった 鴨長明『方丈記』角川書店自分ながらよりによってこんな時期に『方丈記』読まなくても・・・と思った 森鴎外『山椒大夫・高瀬舟』岩波書店どちらもこの歳になって初めてまともに読んだ。関係者は『高瀬舟』くらい読まないとダメ(と、読んだから偉そうに言う)。フツウに面白かった 手塚治虫『愛蔵版ブラックジャック 12』秋田書店昭和の末期から平成のあたまにかけて、ハードカバーがブームになった。その先人がこれ。新書版や文庫版もいいけど『ブラックジャック』だけはハードカバーを買い揃えている。浪人時代、勉強もせずに買い集めては読んだものです。しかし、今回はあまり面白く感じられなかった。その理由は次の一冊を読んで解明したのでした・・・ 立岩真也『弱くある自由へ 自己決定・介護・生死の技術』青土社難解だけどすごくわかる本。なぜ『ブラックジャック』が面白く感じられなかったのか?それは手術をすることで障害を治すストーリーが目立つ(ような感じがする)こと。それはそれで悪いことではないけど、障害は治っても世の中は何も変わっていない。一定の感動はあるけど、実は全然ハッピーエンドではない。むしろ浅い。そのことに手塚治虫は気づいていたのか?障害を物理的に直せばいいというものではないだろ?障害があっても不自由なく生活できる社会を作ることが大切なのに。少年誌という発表媒体の限界もあるとは思うが、そんなことを思った 夢枕獏『上弦の月を食べる獅子(上)』早川書房 夢枕獏『上弦の月を食べる獅子(下)』早川書房バイオレンスで難解なSF小説。面白いような、面白くないような。好みの問題ですな。一回読んだだけでは全体像は伝わりにくいと思う。お話のスケールが壮大すぎ 横塚晃一『母よ!殺すな』生活書院関係者必読。長らく絶版だったとはいえ、これまで読んでこなかった自分が恥ずかしい。ボリュームの割に安いので、図書館で借りずに購入することをお薦めしたい。歴史的一冊 益田ミリ『47都道府県女ひとりで行ってみよう』幻冬舎この人のマンガは面白いが、エッセイは普通の文章で面白くない。あまりにも普通の文章でビックリした。クセになるのかもしれないが
2011年05月01日
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新年度までに溜まった本を読み進めなければ。いらなくなった本もどんどん売りに行かなければ。。。 伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』新潮社正月休みに一気読み。面白かった。映画もよかったけど原作もよかった。それ以上の感想ナシ 石ノ森章太郎『サイボーグ009 ベトナム編』メディアファクトリーベトナム戦争が舞台。期待していたけどやや物足りなかった。当時としてはハードだったんでしょうけど。連載されていたのが少年誌だったこともあって、これぐらいが限界だったのか? 手塚治虫『漫画大学』講談社単なるハウツーものかと思ったら、構成がすごい。今でも十分通用する斬新さ。でも内容自体は少々古風な感じがしました。あくまで現代の視点から見た感想 手塚治虫『すっぽん物語』講談社青年誌で連載されたもの。なんでも書くんだけど、それは苦闘の裏返しではないのか。この時期は確か一番大変だったはず。作家としても経営者としても。なんとなく作風が暗いのも 手塚治虫『地球を呑む』講談社面白かった。本人としてはイマイチだったらしいけど、これはこれでなかなか。スケールがでかいし、キャラクターも魅力的だし。こういう漫画って少なくなりましたな 藤子不二雄A『無名くん』リイド社大人向けギャグマンガ。面白かったけど、パターン化した展開は意図的なものか?そこで評価が分かれるかもね 藤子不二雄A『ホアー!!小池さん』小池書院ラーメン大好き小池さんが主人公のゴルフマンガ。ちょっと不気味な内容。キャラクターは面白いけど、これって毎回楽しみにしている読者っていたんでしょうか? 漫☆画太郎『地獄甲子園』集英社バカすぎ。狂ってます。最高 日本ソーシャルインクルージョン推進会議編『ソーシャル・インクルージョン 格差社会の処方箋』中央法規分かったようで分からない本だった。結局ソーシャル・インクルージョンで何をしようとしているのか?なんか無理矢理この概念を流行らせようとしているのではないか?大事なことだけど、わざわざこの概念を用いる意義が分からん 奥田道大監修先端都市社会学の地平線』ハーベスト社世の中には色んな研究をしている人がいるのね。面白い論文もあれば、素人目にも適当に書いたとしか思えない論文もあり、まあ、言ったもん勝ちなんだなと改めて、しみじみと 本多猪四郎『「ゴジラ」とわが映画人生』ワニブックス久しく絶版だったが新書で復刊。この人の語りは深いね。もっと映画を撮ってほしかったが、欲の浅い人なので黒澤明のサポートという立場で満足してしまう。アメリカでは黒澤より評価が高いのに。ご子息のあとがきが面白かった。父親の呪縛から逃れるためにアメリカへ行ったものの、アメリカの方がもっとすごいことになっていたと。。。 小林雄次・小林英造『ULTRASEVEN X』ホビージャパンノベライズ。意外と面白かった。中途半端なリメイクよりも、これぐらい大胆に物語を再構築されると読む側も戸惑いゼロ。いい感じでふっ切れます 竹村牧男他編『共生のかたち 共生学の構築をめざして』誠信書房何でもありだった。仏教、中国の歴史、社会福祉、パレスチナ等など。それぞれ興味深い内容で面白かったけど、一冊の本の構成としてはどうなんでしょう。疑問が大きく残った 鷲巣義明編『HEDORAH 公害怪獣の映像世界・最終版』自主出版ものすごい厚さにも驚いたが、内容もとびきり凄かった。1970年に入ってテレビ番組に公害をモチーフにした怪獣が頻繁に登場する訳ですが、その背景にあるものは当然公害。そこを丁寧に読み解いていく作業に頭が下がりました。何でも極めないといけないですね 山本周五郎『柳橋物語・むかしも今も』新潮社読んでて泣きそうになりました 藤本修『こころの病気の誤解をとく』平凡社期待していたモノとはちょっと違う内容だった。残念。新書は当たり外れが大きいな 渋谷直角編『定本コロコロ爆伝!!1977-2007「コロコロコミック」全史』飛鳥新社舐めてました。インタビューがどれもこれも読み応えあり。プロジェクトXでした。子ども文化についても学べました。テレビゲームに全く興味を持たない子どもでしたが、勉強になりました 井上靖『おろしや国酔夢譚』文藝春秋字は小さいし、本は厚いし。敬遠していたが、面白すぎて読み始めたらあっという間に読破。すごい話だった。フィクションとノンフィクションがうまくブレンドされてて、そういう点でも面白かった。今年のNo.1かも 泉昌之『食の軍師』日本文芸社面白かったけどイマイチ。いつもより何かが足りない。。。 カント『道徳的形而上学原論』岩波書店読みやすいということで読み始めたが・・・。やはり難解。部分的に理解できる個所はあったものの 好井裕明『ゴジラ・モスラ・原水爆 特撮映画の社会学』せりか書房原水爆がどういう表現をともなって、どんな場面で用いられているか。それを観る者は原水爆として認識しているのか。作り手も原水爆という認識はなくてもどこかで刷り込まれたからこそ、いまだに爆発シーンとなるとキノコ雲が用いられる。映像の持つ影響力って怖いな 森山公夫『統合失調症 精神分裂病を解く』筑摩書房タイトルに惹かれて購入。すばらしいタイトルだと思った。しかし内容は期待外れ。途中から先生の新説が中心になってしまった。うーん、残念
2011年03月01日
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毎月25日は藤子・F・不二雄大全集の届く日。今月は『大長編ドラえもん第2巻』と『モッコロくん』の二冊が届いた。『モッコロくん』にはドラえもんがブームになる前の70年代前半から中頃にかけて執筆された幼年向けマンガ六作品が収録されていた。そのひとつの『4じげんぼうPポコ』を読んでビックリした。というよりも思い出した。『4じげんぼうPポコ』は1975年4月から1976年3月まで『幼稚園』で連載されていたとのこと。これ読んでた記憶あるわ。いや、今日ハッキリ思い出した。5月号、7月号、9月号、2月号、3月号。鮮明に覚えている。当時の『幼稚園』をずっと手元に置いていたはずない。1975年の6月頃に奈良から横浜へ引っ越したので少なくとも5月号、7月号は処分しているはず。なのに、内容をものすごくハッキリ覚えている。こんなマイナーな藤子漫画は後に採録されていないし、単行本化は今回が初。なので5歳の時以来、読んでいない。人間の記憶力ってすごいなあ。。。それにしても何とも言えないこの気持ち。注文してよかった。
2011年01月25日
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精神状態ボロボロで今年の仕事終了。本日は小掃除した。来年はどうしようかなあ。目新しいことは自分に似合わないことがよく分かった一年だった。やっぱり地味に、ローカルなことをしようかなあと画策中。 田代まさし『審判』創出版自虐の嵐。さらっと読むと「こいつは全然反省してない」と誤解されるような内容だった。本当はサービス精神が旺盛すぎるだけなのだが。。。読んでて悲しくなってきた。つらいことは素直に「つらい」と、悲しいことも素直に「悲しい」と書けばいいのに 桜井浩子『ウルトラマン創世記』小学館ノンフィクションとしては掘り下げが浅すぎる(他人のこと言えませんが)。錚々たる人たちにインタビューしているのにもったいない。文章を書くことは難しいです 唐沢寿明『ふたり』幻冬舎ものすごく重たい本だった。この人はコンプレックスの塊だったみたい。しかも不器用ゆえに苦労人でもある。こだわりを捨てた今の生き方にも疑問を感じている。真面目な人なんだな。本のタイトルは自分と夫人のことではなく、本名と芸名のことを指しているらしい 『文藝別冊 円谷英二生誕100年記念』河出書房新社映像作家としてちゃんと評価した本。しかもサクサク読める。岩井俊二が最も尊敬している映画監督として円谷英二を挙げているのは意外だった。それとゴジラの移動が全て上手から下手へ統一されていることを初めて知りました 円谷皐・鍋田鉱亮『円谷皐 ウルトラマンを語る』中経出版読むの三度目。この人は映画作りにはあまり興味が無さそう。むしろビジネス一辺倒。そこで評価が分かれるところだが、そのおかげで倒産の危機を免れたわけだから再評価されてもよいのでは、と私も考えが変わってきた(たぶん歳をとってきたから) 春日武彦・平山夢明『無力感は狂いのはじまり 「狂い」の構造2』扶桑社第二弾。言ってることは前回とほとんど同じだが、読んでると胸がスッとする。この爽やかな読後感。関係者にはぜひ薦めたい。誤解を受けそうな危険なことばかり言いまくっているが、きわめてまっとうな内容だと思う。思わず共感ポイントにふせんを貼りつけたくらい 富野由悠季『ターン・エーの癒し』角川春樹事務所文章がものすごく下手。読みにくい上に構成も何なんだ?何が言いたいのかさっぱり分からない。分かりにくい。たぶん文章でこつこつ表現するタイプではなく、ビジュアルと勢いで自分の思いを一気にぶつける感性の人なんだろうと思う。それにしてもひどいわ(笑) 島本和彦『アオイホノオ』小学館噂のシリーズを、とりあえず第一巻だけ読んでみた。面白かったが、ちょっと恥ずかしくなる、というか引くなあ。でもものすごい人たちを輩出しているわけだから、なんでもとことんまで極めると形となって世に出て、評価されるんだなあと 市川森一『私が愛したウルトラセブン』NHK出版本放送を学生時代に観た。3月なのに大雪で、テレビの電波を受信するのに苦労したことを思い出した。で、ノベライズ。単なるノスタルジーものではなく、ちゃんと当時の世相(ベトナム反戦運動)を盛り込んだ真摯なドラマだった。とても面白かった 野村進『調べる技術・書く技術』講談社文章を書く人には絶対お勧め。これは為になった。そう、どんどん思い切って文章は削らないとダメなんですよね。本も借りるのではなくバンバン買って、書きこまないといけないのです。今年最大のヒットかもしれません。アマゾンのレビューもたまにはアテになるなあ W・H・ホスジン『夜の声』創元社とある有名映画の原作を収録。この短編をあそこまで膨らませたのか。しかし、どの短編も同じようなパターンで面白くなかった。中学生ぐらいだったらドキドキしながら最後まで読めたと思う。おっさんになるとちょっとしたことでは怖がらない 尾崎新『対人援助の技法 曖昧さから柔軟さ・自在さへ』誠信書房たまには臨床系の本を読もうと思い読み始めたが、3~5年めくらいの人が読む本か?もともと実習を経た学生を対象に企画したものらしいので、物足りなさ感は仕方が無いのかもしれませんな。悪い本ではありません。おっさんには物足りなかっただけで 桜井浩子『ウルトラマン青春記 フジアキコ隊員の929日』小学館これは面白かった。さわやかな感動もありとてもよかった。良い本はだいじに手元に取っておきたくなるものです 水木しげる『鬼太郎のベトナム戦記』徳間書店これも面白かった。10年前に買ったのに何故か手放してしまい、読みたくなった時には絶版になってた一冊。最近、復刻されて速攻ゲット。水木先生はベトナム戦争にあまり興味は持っていなかったらしいが、それでも骨太すぎます。原作が佐々木守だから? 杉作J太郎『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』扶桑社これは重たかった。Jさん、一時期ひどいうつだったらしいが、そのことが文章に反映され過ぎている。つらかっただろうな。。。全然エンターテイメントではなく、オチもなく、ただひたすら暗い内容だが、泣ける。途中でホロリときました。映画化希望 川内康範『骨まで愛して』廣済堂うーん、出だしが面白くなく、なんとなく太宰治風、谷崎潤一郎風。うーん、男と女の関係も読みやすい文章と同様にスッキリしている方がいいと思った
2010年12月29日
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ダルイ(何かと)。 藤子不二雄A・藤子F不二雄『二人で少年漫画ばかり描いてきた』日本図書センター『まんが道』のエッセイ版。シャイなF先生はちょろっとだけ。9割以上はA先生が執筆というのもすごいな。この時期、F先生が多忙になりつつあったのも理由なんでしょうが 伊藤守・藤田真文『テレビジョン・ポリフォー 番組・視聴者分析の試み』世界思想社色々な見方があって面白いなと思う反面、強引な解釈もありなんだなと思ったり。研究の世界って深いんだか浅いんだか。。。 藤田真文『ギフト、再配達 テレビ・テキスト分析入門』せりか書房キムタクのドラマ。観たいなと思っているうちに終了。例の事件のおかげで再放送もしてくれない。近所のツタヤにビデオ置いてあったけど、DVDの勢力には負けました(撤去)。結局いまだ見れず。最終回にジュリーがゲスト出演してるんですが。。。 河津孝宏『彼女たちのSEX&The City 海外テレビドラマ視聴のエスノグラフィ』せりか書房これってありか?色んな意味でモノスゴイ本だったが。暇でどうしようもない時に読むのをお薦め。ただし、全体的に文章が冗長で読みづらい 岩男壽美子『テレビドラマのメッセージ 社会心理学的分析』勁草書房この手の本で一番まともだった。ただし、オタク的視点から言わせてもらうと、ジャンルは同じでも5年以上も放送時期がかけ離れている番組を同じ括りで比較するのは全然ダメじゃん ロバート・D・ヘア『診断名サイコパス 身近にひそむ異常人格者たち』早川書房色々と書きつづっているが、サイコパスと人格障害の違いが分からない。同じ文脈で書かれているような。それともこちらの読解力に問題があるのか?自称「うつ」の人たちから毎週のようにこの本に書かれているような攻撃を受けていますが。。。 君塚良一『ずっとあなたが好きだった』ワニブックスご存じ「冬彦さん」が大暴れする物語。実際に放送されたものを忠実にノベライズしていますが、刺激が足りない。それは佐野史郎のアドリブ暴走芝居を拾っていないから。たぶんシナリオを起こしただけなんだろうな 東宝ゴジラ会『特撮円谷組 ゴジラと、東宝特撮にかけた青春』洋泉社東宝に特技課があった当時、所属していたスタッフへのインタビュー集。なかなか興味深い。かつては外貨獲得の目玉だったのに、今では大プールも取り壊されてしまった。特撮は金がかかるし、当たりはずれもでかい。こうして文化はどんどん衰退していく 小野俊太郎『大魔神の精神史』角川書店こじつけが多すぎる。 吉田修一『悪人(上・下)』朝日新聞社映画で号泣。その勢いで購入。面白かったが、先に映画を観てしまったので冗長な印象。逆に小説を先に読んだ人に言わせると「映画はダイジェスト版」と。なるほどね 梶田興治『僕らを育てたウルトラQの時代 梶田興治インタビュー』アンド・ナウの会元軍人。それだけでも貴重。 樋口尚文『「月光仮面」を創った男たち』平凡社国産テレビ映画第一号がものすごい劣悪な条件下で作られたか、とてもよくわかる本。面白かった。それと謎の船床定一について検証していた点も読み応えがあった 本多きみ『僕らを育てた本多猪四郎と黒澤明 本多きみインタビュー』アンド・ナウの会故本多猪四郎監督の奥様へのインタビュー。面白かった。アメリカでは黒澤明よりも遥かに評価の高い本多猪四郎が「なぜ黒澤明の演出補佐に甘んじているのか?」という謎が解明。そこには少年ジャンプ的友情があったのね。それにしてもインタビュアー多すぎ(5人) 春日武彦・平山夢明『「狂い」の構造 人はいかにして狂っていくのか?』扶桑社不謹慎ながらも読後感、爽快。それにしても平山夢明ずっとしゃべりっぱなし。春日武彦は「へえー」「ふーん」「なるほどね」と相槌を打つだけ。久しぶりに診察場面に立ち会ったような感じも良かった アマルティア・セン『福祉の経済学 財と潜在能力』岩波書店現場にはこういう発想は無い。か、そもそも存在しない。だから持たないといけない。ちゃんと科学的に説明できるのね。すごく納得できた。ただ、現場には落ち着いて物事を考えるだけの余裕が無いことが悲しい。そこが研究と実践が乖離している大きな原因だと思う 春日武彦『ロマンティックな狂気は存在するか 狂気伝説の解体学』大和書房これも読後感、爽快。やたらと「狂気」を連発して使う奴はどこか純粋芸術と同じ文脈で使っているが、そういう奴はぶん殴りたくなる。それと同じことがこの本で書かれていた。さすが臨床医。狂気について「多様性に気をつけろ」「拡大解釈に注意せよ」「記号化・形骸化された狂気に注意せよ」と強調している。先生、あんたLOVEだよ。。。 デジタルウルトラシリーズプロジェクト編『ビジネスはウルトラマンが教えてくれる』サンマーク出版100円で購入。事実と異なった個所があったり、かなり美化されたエピソードが気になったが、現在発売されているDVDはそもそも経年劣化したマスターフィルムをデジタル化することが目的だったこと、そこにパナソニックが技術協力し、両社の一大プロジェクトとして進められたことなどは非常に読み応えがあった。なるほどね。でも円谷、パチンコ屋に買収されたけどね。一方、パナソニックは助けなかったんだ。コンテンツとしては絶対おいしいと思うんだが、それを有してる会社がヤバ過ぎたか(負債と人脈)
2010年11月02日
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本日も二時間かけて図書館へ。イライラすることが連発したが、なんか考えがまとまってきたのでイライラは無かったことにしましょう。うんうん唸ってると大便のようにアイディアも出るものなのね。 島本和彦『無謀キャプテン』徳間書店ガツンと来ました。人生に迷ったり、絶望している時に絶対読むべき本。今年の場外満塁ホームランな一冊 小田晋『日本の狂気誌』思索社勉強になりました。しかし、役には立ちませんでした。むしろ厳しく怒られました。。。 平林純『論理的にプレゼンする技術』ソフトバンククリエイティブ役立ちました。コレ読んでからパワーポイントの作り方変えました。しっくりいってます。なるほどなー 松田美智子『越境者 松田優作』新潮社うーん、元妻だから書ける本なんだろうけど。面白かったけど。うーん。結局、宗教にハマって治療を拒否していたということか?そこをもっと知りたかった 島本和彦『ウルトラマンG』徳間書店原作にそうとう遠慮してるな、と思った。でも最終回は島本節全開で燃えました 魚住昭『野中広務 差別と権力』講談社色んな人物が次々に出てきて、欲望剥き出しのドラマが展開。しかも実話と来ている。映画にしたら『仁義なき戦い』みたいに面白いだろうなあ。それにしても野中広務、デカイ。。。 島本和彦『仮面ボクサー』徳間書店これはいかん。失敗作だろ。読んでて気分が滅入って来る 中島春雄『怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄』洋泉社大部屋俳優の本なんてたぶん前代未聞ではないか?戦前から70年代の大量解雇・組織改編など東宝や邦画の歴史も良く分かる。読み応えありすぎ 藤子・F・不二雄大全集編集部『藤子・F・不二雄大全集別巻 Fの森の歩き方』小学館セットで買ったので含まれていると思いきや。。。一旦帰宅して確認後、再度バイクに乗って本屋へ。ガイドブックですが、資料的価値あり。ビギナーにも玄人にもお勧め 中本繁『ドリーム仮面』太田出版10年前に買ったにも関わらず全然未読。読んだら・・・絵はすごくかわいいのにお話が切なすぎる。結局某大手古本屋へ売りに行ったところ「あ!『ドリーム仮面』じゃないですか!」「うーむ、これは貴重ですね」「キレイに保存されてましたね」「いやいや、うーむ」と店員さん唸りまくり。なんと2000円で売れました。 はなくまゆうさく『青いオトコの汁』アートン著者の映画評。ポイントが一緒です。『トラック野郎』は男のバイブルです(永遠の中二魂を持ち続ける男たち。キープ・オン・中二魂) みうらじゅん『アイデン&ティティ第三部』青林工藝社三部作ってダメね。第一部は感動したのになあ。。。 居作昌果『8時だよ!全員集合伝説』双葉社ドリフってつくづくすごいなと思った。局の裏方さんたちも。そりゃ亀裂も入るわ。最近の芸人諸君たちも見習うべし 円地文子『妖・花食い姥』講談社怖いな。それでいて谷崎潤一郎っぽい。鈴木清順が映像化した『二世の縁・拾遺』ってのがやたらすごかった。原作に忠実に撮ってくれたのね。にしても、いやいや。。。 円谷皐『怪獣 ウルトラマンが育てた円谷商法』世紀社出版この人、映画に全然興味無い。興味があるのはビジネスだけ。関係者間でこの人を評価する声が全然無いのも分かるような気もするけど、倒産寸前の円谷を黒字にさせたことはもっと評価してもいいのでは?でもこの人の息子が潰しちゃったけどね 小林淳『ゴジラの音楽 伊福部昭・佐藤勝・宮内国郎・真鍋理一郎の響きとその時代』作品社400ページ以上ある分厚い真面目な本。しかし、この人、文才無いです。同じ文章が何べんも出てくる。何故か。編集者も突っ込めよ!読みながら「その話さっき出てたやんけ!」と何度突っ込んだことか ロバート・A・ハインライン『宇宙の戦士』早川書房小学四年生の時、初めて手に取って。そしてこのたび読んでみました。えらいマッチョなSF小説でした。「強いアメリカ」が描かれてましたが、意図的か、作者の信条か。で、ベトナム戦争へ突き進むのですな 大岡昇平『野火』新潮社戦争時、しかも最前線における極限状態。何も言えなくなります。きれいごとなんてありません。ただただ。。。 池上彰『ニュースの読み方使い方』新潮社たぶん中高生向けの本。なので少し物足りなかった。しかし、本の選び方・読み方が池上さんと全く同じだったことが分かり、ちょっとだけ嬉しかった。ちなみに池上さんは立花隆と全く同じらしい
2010年09月17日
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アマゾンのレビューは全く役に立ちませんな。 ロバート・A・ハインライン『夏への扉』早川書房名作と聞いて読み始めたが、主人公はただのパーソナリティ障害ではないの?粘着質で過去をはほじくり返して。読んでてイライラしてきたので途中で放棄。全然ダメ 仁木悦子『猫は知っていた』ポプラ社恐ろしいまでに起伏ゼロ。ちっとも盛り上がらないままおしまい。こんなんで江戸川乱歩賞もらえるの?いいなー 芹川一也編『時代がつくる「狂気」 精神医療と社会』朝日新聞社グッと来るものもあれば、ただの耳年増としか思えない書き手もいたりする。いい御身分ですなー 想田和弘『精神病とモザイク タブーの世界にカメラを向ける』中央法規これはなかなか面白かった。さ来週から近所の映画館でこの映画の二度目の上映が始まるので観に行こう 今野勉『テレビの嘘を見破る』新潮社期待していた内容とは全然違っていたのでガッカリ。ガッカリさせられたよ 香山リカ『〈じぶん〉を愛するということ 私探しと自己愛』講談社うーん、まあまあ面白かったけど。なんだかスッキリしない。その理由は次の本を読んだ時にハッキリした 香山リカ『「私はうつ」と言いたがる人たち』PHP医者の暴言。内容も全然科学的ではない。ただの面白エッセー。いい病院でお仕事されてるんでしょうな 用語と差別を考えるシンポジウム編『差別用語』汐文社なるほどね。部落解放同盟と日本共産党の争いは『サンダ対ガイラ』みたいですなー 用語と差別を考えるシンポジウム編『続・「差別用語」』汐文社『サンダ対ガイラ』のラストは突然海底火山が噴火して、双方ともそれに巻き込まれて海の底へ消えていく。人間て醜いなー 八木晃介『差別表現と社会学』法政出版こちらは部落解放同盟側の人。この手のテーマはどうしても抽象論になってしまいますな 日垣隆『そして殺人者は野に放たれる』新潮社過激な内容。かなり。でも本質を突いてる。関係者は一読した方がいいと思った 春日太一『時代劇は死なず!』集英社箸休め。面白かった。こういう検証モノはとても面白いです 山中央『新・差別用語』汐文社ほぼ『猿の惑星』や『ロッキー』状態。あるいは『エマニエル夫人』状態。それを楽しめるかどうかで人生の楽しみ方も変わってくると思う 岩波明『狂気の偽装 精神科医の臨床報告』新潮社タイトルに騙された。至ってフツウの本。だからどーしたの?と言いたくなる 冨高辰一郎『なぜうつ病の人が増えたのか』幻冬舎理由は三つ。精神科が増えたから。敷居が低くなったから。新薬が認可されたから。で、何が言いたいのかわからん。以前にも書いたがうつ病が増えることがそんなに悪いことなの?パーソナリティ障害の連中がムカつくならハッキリとそう書けばいいのに NHKスペシャル編『うつ病治療 常識が変わる』宝島社割とまともな本。でも、なんだか微妙。何かが物足りない なだいなだ『くるいきちがい考』平易な文章なのに内容は難解。奥が深いですな 山田陽子『「心」をめぐる知のグローバル化と自立的個人像 「心」の聖化とマネジメント』学文社今回最大のヒットだと思い喜んで読み進めたが、実はかなりのバカで参った。社会学の本のはずなのに、心理学が出てきて、哲学が出てきて、さらに教育学が出てきて読みにくいことこの上なし。そして極めつけはあとがきに「これからの社会福祉は・・・」と。社会福祉のことなんて一言も出てこなかったのに「これって社会福祉の本だったの!?」と知らされる衝撃的なオチ。デビルマンの最終回より衝撃的だった。こんなんでも学位もらえるのね。よっぽど先生方のお気に入りか、なんなのか。。。だいたい「知の〇〇」というフレーズが気に食わない。バカほどこういうフレーズを使いたがる。それでいて中身が無かったりする。この本はその典型。ある意味自信持てたよ(笑)
2010年07月05日
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上海万博へ行ってきた。皆からものすごくうらやましがられた(という夢を見た)。 杉浦茂『杉浦茂マンガ館3 少年SF・異次元ツアー』筑摩書房奇妙奇天烈摩訶不思議なマンガで抱腹絶倒。ややこしい理屈はナシ。漫画は本来こういうものだということを強く印象付けられた。手塚治虫、赤塚不二夫、藤子不二雄Aなんかはモロに影響受けてる。素晴らしすぎます マルクス『資本論(一)』岩波書店簡単なこと、今まで考えたことがなかった当たり前のことを詳細に分析。「なるほど」と。でもまだ8冊も続くのかと思うとややしんどいな。こういう本は一気に読まないとダメ 小谷野敦『退屈論』河出書房新社この人の本はどれも面白い。性格だけでなく、物事の捉え方が強烈にひねくれていたりするところに共感する。事実をそのまま受け止めず、ひねくれた角度が見てみる。すると違ったように見えて、実はそれが事実だったりする。メジャーにならず、これからもマイナーなところからガンガン吠えまくってほしい 小松美彦『自己決定は幻想である』洋泉社臓器移植反対を主張する本。臓器移植って結構落とし穴がある。というより脳死の定義そのものがかなり曖昧なままだったりする。ちょっと怖いな。しかし、著者の考え方にクセがありついていけない箇所もあり。それと「自己決定」ってもっと違う内容を期待していたのでその点で物足りなさを感じた R.メイソン・R.クリーガー『境界性人格障害=BPD はれものをさわるような毎日をすごしている人々へ』星和書店仕事の本。ちょっと前まで久しぶりに激しい攻撃を受けていたので、色んなことを客観的に整理することができた。思ったとおりだったわ。自分の対応も間違っていなかったことに安心。ただ、この本は専門職ではなく家族向けなので違和感を感じた点も無くは無かった。それと欧米と日本では文化が違うので「そういう返し方をしてもたぶんダメだろな」と思える箇所もあったけど、そこはやはり経験値で補うしかないのでしょうか。でもなかなか良い本だった 杉浦茂『杉浦茂マンガ館4 東洋の奇々怪々』筑摩書房1970年代から晩年の作品がまとめられていた。へんてこりんぶりは相変わらずだが、変に手慣れてしまったのか、爆発度は物足りなかった。元々シュール系の作家なんだけど、シュールも狙うようになったのか、正直今一つな感じがして残念 野中広務・辛淑玉『差別と日本人』角川書店拾った本(実話)。なかなか読みごたえがあった。つい先日官房機密費の内容を暴露していたけど、野中広務の立ち位置ってそこなんだろうな。生い立ちや立身出世ぶりは田中角栄と部分的に重なっているが、野中広務が田中角栄と違って天下を取れなかったのはまさにそこ。腹黒さがありながらも真面目な性格が損をしている。そこに魅力を感じるなあ 柏木純一『俺 渡哲也』毎日新聞社ただのタレント本かと思いきやとんでもない。渡哲也の闘病記だった。それも1992年に公表したガンのことだけではなく、1974年のNHK大河ドラマ『勝海舟』降板の原因だった膠原病発病まで遡る。ずっと病気しっぱなし。本当は映画に出演したかったのにやりたくなかった『西部警察』に付き合い続けた理由、これまた引き受けたくなかった石原プロの社長就任など、読んでて「なんて義侠心のある人なんだ」と涙が出てくる。すごい人です 石堂淑郎『日本人の敵は「日本人」だ』講談社右でも左でもない立場からモーレツに日本人を批判しまくり。面白すぎ。しかも言っている内容そのものは至極もっともなことばかり。その毒舌ぶりはマム様こと毒蝮三太夫もビックリ。この人の描く宇宙人像はどれもこれも三下のチンピラ風なのだが、その理由がよく分かった。でもその理由もこれまた納得できるもので、自分の考えを持つこと、その根拠を明確に示すことって大切だなあと月並みながらも思った 中野昭慶・渋谷勝樹『特技監督中野昭慶』ワイズ出版嫌いではない。むしろ好きな方かもしれない。けれども「これは絶対にアカンやろ」としか見えないシーンなんかが結構あったりする。自分の撮った作品をすべて肯定的に受け止める姿勢は素晴らしい。なかなかできないことなので。言い訳も一切しない。しかし、それでも「うーん」と考え込んでしまうシーンが・・・。独特の描写は満州で育ったことと大いに関係しているらしいが、それはなるほどなと思った。故郷喪失感はとてもよく分かる 萩元晴彦・村木良彦・今野勉『お前はただの現在にすぎない テレビになにが可能か』朝日新聞出版オウム報道の際にTBSの報道姿勢について批判されていたが、それは1968年から始まるTBS闘争を指していた。おぼろげながらそのことは知っていたし、TBSは良質なテレビドラマを作っている印象が強かったが、体質としてはかなり問題があったのか。楽天によるTBS乗っ取り計画もその甘さを突っ込まれたのだろう。本の内容は難解。しかし、テレビ局のディレクターが書いただけあり、構成がビジュアル的というか、ドキュメンタリー番組を観るような感じで、読みにくいけど頭でイメージしながら読み進めると映像が浮かんでくるような、そんな本 立花隆『宇宙からの帰還』中央公論新社面白すぎた。ややゴシップ記事っぽいところも多かったが、内容が面白すぎるのであまり気にならない。宇宙飛行士のほとんどがスピリチュアル系な人へ変貌。そうでない人もいるけど。月から地球を観るということはものすごい衝撃を与えるらしい。それも地球を周回したり宇宙遊泳をする経験とは全く比べ物にならないとのこと。気圧や血液の循環などの影響で実際に頭の回転が速くなったりするらしいが、どうもそれだけでは説明できないものがあるらしい。スピリチュアルに目覚める原因は。月までは行きたくないけど地球の周りは飛んでみたいと思った(90分で一周できるとのこと) 立花隆『宇宙を語る1 宇宙飛行士との対話』中央公論新社こちらは日本人宇宙飛行士との対談集。宇宙からのニュースというとメダカが孵化しただの、ラジオ体操をしただの、こないだなんかは山崎さんが琴を演奏したりとか、なんでこんなバカなことばっかりしてるんだろうと憤っていたが、実は分刻み(本当に)の過密スケジュールのもと膨大な実験をしているとのこと。で、そういうことは全く報道されていない。理由はいろいろあるのでしょう。それにしても面白い本だった
2010年05月02日
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以下3月に読んだ本。三日で一冊が限界だな。一日で読める本もあるけど。さ、これから『ヤッターマン』でも観ながら酒でも飲むか。 朱川湊人『花まんま』文春文庫直木賞を取った作品。面白かったけどサラサラっとしててあんまり残らない。良くも悪くも。直木賞ってこういうのがいいのかな?面白かったんだけどね。。。 石ノ森章太郎『竜神沼』メディアファクトリーまだ20代の作品。イメージというかビジュアルがすごいな。話もいい。さすが名作と呼ばれているだけあって面白かった。後にイメージを膨らませたイラストは発表したけどリメイクしなかったのは正解。早熟だなあ 西研・菅野仁『社会学にできること』ちくまプリマー新書道に落ちていたのでわざわざ保護してあげた一冊(実話)。今まで読んだ社会学の本で一番分かりやすく、面白く読めた。社会学がどういう位置づけなのかよく分かった。また研究者論みたいな話もあり、かなり核心を突かれる思いがした。社会学を専攻していない人もお勧めできる 市野川容孝『社会』岩波書店社会学の本。途中から社会哲学の話になってしまったので途端につまらなくなるが全体的に面白かった。福祉国家とかいわゆる「社会的なもの」が何を指すのかよく分かった。やっぱり社会福祉って元々は社会主義がベースだったのね。なので、なぜ厚生省が「社会省」という名称にならなかったのか、その理由もよく分かった 広井良典『コミュニティを問い直す つながり・都市・日本社会の未来』ちくま新書タイトルに惹かれて購入。途中まで面白く読めた。途中からスピリチュアルっぽくなってついていけなくなった。「宇宙」とか「地球」とか「精神革命」とか怪しい言葉が連発。コミュニティをそこまで広げて捉えるとは。エライ賞を受賞した本らしいがイッちゃってますよ。大丈夫か?アムロでなくてもイッちゃいます 武川正吾編『地域福祉計画 ガバナンス時代の社会福祉計画』有斐閣計画だけでなく評価の手法なんかにも触れているお得な本。参考文献で買ったつもりが仕事でも生かせるね。分かりやすくてスラスラ読めた 後藤隆『集まりとしての社会学』光生館タダでもらった本。だからという訳ではないと思うが、ハッキリ言ってつまらなかった。色々書かれていたが「で、結局どういうことなん?」といった感じ。しかも終始。オチがさっぱり分からない。これだから社会学は。。。 野口道彦・柏木宏編『共生社会の創造とNPO』明石書店「ウチの博士課程に入りたかったら修士課程から入り直して」と言われた学校の先生方が書いた本。なかなか面白かった。一方で共生社会の定義やら概念が非常に難しいこともよく分かった。しかし肝心のNPOは最後の方にチョロッと出てくるだけ。これはひどいな(笑) 橘木俊詔編『リスク社会を生きる』岩波書店タダでもらった本。社会保障から原発までありとあらゆるリスクについて取り上げているが、「そんなこと言いだしたら何でもリスクになるやんけ!」と突っ込みながら読んだ。格調高くまとめると格調高く見えてしまうことが良く分かった。これからマネして格調高く格調高く。。。 吉田久一『日本社会事業の歴史』勁草書房ブックオフで105円なり。なかなかの掘り出しモノだった。日本て昭和30年代くらいまで貧乏だったのね。あと古来よりずーっと宗教と政治の影響を強くうけながら変遷していったのね。何でも読んでみるものですな 蒔田弘夫・吉原直樹編『都市社会学』有斐閣滑り出しは快調だったが、途中からグダグダ。文化人類学とかジェンダーとか出てきたりして「都市とどこが関係あんねん!」と突っ込みながら読んだ。しかも、たぶん専門外のことだったんでしょうか「~だと思う」「~かもしれない」を連発するとても弱気な章もあり、金返せと思った 田草川弘『黒澤明vsハリウッド 「トラ・トラ・トラ!」とその謎のすべて』文春文庫600ページ近い本だったがあまりにも面白く二日で読んでしまった。確かに当時の黒澤明は変だった。奇行丸出し。でもそこまで追い詰められた気持ちがよく分かるな。眉唾なエピソードもあったが概ね事実なんだろうと思う。クリエイターとしては超がつく一流。しかし経営者としては・・・その辺は円谷英二や手塚治虫なんかとピッタリ共通する。そこが悲劇なんだと思う 清水ミチコ『清水ミチコの「これ誰っ!?」』宝島社著者の似てない顔マネをまとめた本。絶対似てないと思ったのが柴崎コウ・高見沢俊彦・井川遥・小泉純一郎。似てないけど似てると思ったのが平井堅・財前直美・桃井かおり・田中麗奈・鳩山由紀夫。悲しくてつらいことがあるたびにこの本を開けば乗り越えられそうな気がする。気がする 渡辺徹『走りつづけて』シンコーミュージック27年前の本。まだ糖尿病や高脂血しょうを発症する前の軽やかなアイドル・渡辺徹を完全網羅。たぶん一日で撮影したと思われる写真を豊富に収録。適当にしゃべったことをゴーストライターが一日でまとめたと思われる文章も実にどうでもいいエピソードばかり。それを「青春の挫折」みたいな感じでまとめてたりするあたりが上手いね。写真からデブの兆しが感じられるのも興味深い 太宰治『人間失格』新潮文庫ヤング時代に読まなくて良かった。もし読んでたら・・・そう思うと恐ろしい。独特の文体がとても我が仕事の世界に近く感じられますな。なんで皆さんああいう文体になってしまうんでしょうか?(笑) 中村真一郎・福永武彦・堀田善衛『発光妖精とモスラ』筑摩書房『モスラ』の原作は純文学作家たちによる共作だったのね。日米安保の問題なども絡めなかなか面白く読めたが、小説というよりもこれは企画用のシノプシスですな。なので読後感が浅い。それを補足するためか脚本の第一稿と決定稿も収録しているが、小説と脚本は本来全く別物なので。。。面白かったけど期待していたほど面白くは無かった
2010年04月04日
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今日はいい天気ですな。 谷口ジロー・久住昌之『散歩もの』扶桑社『孤独なグルメ』の続編。売れてる本は好きくないが『孤独なグルメ』が好きなので買ったところ、悔しいけどおもしろかった。こういう本をもっと読みたいなあ 朱川湊人『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』光文社直木賞作家が本編のシナリオを執筆したことで話題なったが、それを自らノベライズしたもの。不覚にも涙。フツウにグッときました。さすが直木賞作家。侮りがたし 桐野夏生『OUT』講談社文庫メチャクチャえげつなかった。途中で放棄しようかと思ったくらい。こんなのテレビドラマにするなよ!(再放送してないけど)。日本が変わってしまったことを象徴してる小説だわ 『君はウルトラマン80を愛しているか』辰巳出版図書館にて一気読み。延々と続く感想文に目まいが。。。でもインタビューは読みごたえがあった。証言集って好きなんですよ 白石雅彦編『ミラーマン大全』双葉社これも図書館にて一気読み。いわゆるオタク系研究書。しかし、当時の世相や社会背景がよくわかる。それに合わせていかに番組が作られていったか、ノンフィクションとして読み応えありまくった 白石雅彦編『帰ってきたウルトラマン大全』双葉社上記と同じ。色々な立場の人たちの思惑が絡んで一つの番組は作られる。しかも子ども番組なので、そこにビジネスが絡んでくる。しかし、ビジネスと芸術性は相反するもの。自分の仕事と照らし合わせてしまった 春日太一『天才勝新太郎』文春新書勝新太郎の評価は未だ低いまま。こういう本の登場を待っていましたよ。欲を言えばもっと深く掘り下げてもらいたい。けど、この人は勝新のことをよく理解している 勝新太郎『泥水のみのみ浮き沈み』文芸春秋対談本。めちゃくちゃ面白い(特にたけしと。たけしがビビりまくって対談になっていない)。この人はあくまで勝新太郎を演じているんだな。どういう発言やリアクションをすれば世間が喜ぶかを分かっている。だからガン発表の記者会見で喫煙を止められているのにタバコを吸いだしたり。すると予想通りマスコミがそのことを大きく取り上げる。勝新の演出通り。素晴らしいです。もっと勝新を評価してほしい。芸能人としてだけでなく映像作家としても。勝新の監督した映画は絵に例えると、ふだんの勝新像から考えられない水彩画みたいな淡い感じなのです。いかに勝新が日頃から勝新太郎を演じているか 上原正三『仮面ライダーJ』小学館自らのシナリオをノベライズしたもの。朱川湊人の逆パターン。小説のはずなのにシナリオみたいな構成。やはり餅は餅屋です。しかし沖縄を思わせる設定や再軍備化への警鐘など上原節炸裂。この人の集大成 実相寺昭雄『星屑の海』筑摩書店仙台を引き払うときに売ってしまった本。暗い内容だったので。今回改めて読み直したが、これはこれでグッときた。というより面白かった。歳を取ったということでしょうか 飯島敏宏『バルタンの星のもとに』風塵社構成が最悪。聴き取ったものを文字に起しただけ。なので話題が飛びまくって読みにくいことこの上なし。でも証言自体は貴重で興味深いですな 立岩真也『私的所有論』勁草書房難解すぎて僕には何が書かれているのか、何が言いたいのか、さっぱりわからなかった。わかる人いますか? 伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』東京創元社映画を先に観てしまったので面白さ半減。映画を観てなかったらかなり面白く読めたのでは。でも構成はなかなか。売れてる理由分かるわ。同時期に仙台で学生していたのでどっかで会ってたかもね(妄想) O・ヘンリー『O・ヘンリー傑作選』岩波文庫訳がひどすぎ。ただの直訳やんか。中学生の答案みたい。こんな訳してたら絶対マルはもらえません。それぐらいひどい訳。それにやっぱりアメリカ人のニュアンスというかシャレというか、理解できません。やつらの感性は(笑) 田村裕『ホームレス中学生』ワニブックス号泣。ひょっとしたらメディアによる戦略に騙されているのかもしれませんが(先述の『帰ってきた…』なんかを読むとそう思ってしまう)、泣けてしまったんだから仕方がない。それに田村の母親が既に亡くなっていること、それに対する想いなどは事実だろう。とにかく感想は野暮な一冊 市野川容孝『社会』岩波書店どこかで薦められてたので購入したものの、やはり部分的理解にとどまってしまった。もうこれ以上社会学にチャレンジするのはやめます(笑)
2010年02月24日
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大掃除。というか片づけみたいなことをした。『男おいどん』の主人公・大山昇太の部屋みたいになってきたので。風邪引くとロクなことないわ。。。 久住昌之・谷口ジロー『孤独のグルメ』扶桑社売れてる本は敬遠する傾向がある。世間に迎合したくないから。この本も売れてるので敬遠し続けてきたけど、読んだら面白かった(笑)。著者はどっちも好きなんですよ。だから外れが無いのは最初から分かってたけど、メジャーなとこで取り上げられると悔しく感じるのがファンの心理というもの。まあ、面白かったからよかったです ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』ハヤカワ文庫今や古典ですな。「そのうち読もう」と思っていたらおじさんになってしまいました。これには参りました。そんなことより内容ですが、最後にドッと泣けた。結構悲しい終わり方でしたね。月並みですが、人間にとっての幸せは何なのか。何がどうなれば幸せになれるのか。考えさせられましたな 湯浅誠『反貧困』岩波新書売れてる本です。つか、これは読まないとダメでしょ。貧困がどのようにもたらされるのか、どうすれば貧困から抜け出すことができるのか、非常に分かりやすかった。さらに実際に今、貧困状態にある人にとってガイドブック的な情報も掲載されており、そこいらの新書とは段違いに価値のある一冊。こういう草の根的な実践をされている人たちは本当に素晴らしいと思う 小倉昌男『福祉を変える経営』日経BPすごく違和感を感じた。確かに指摘は正しいし、核心を突いてはいる。けど、その考えを一般化してしまうのは乱暴ではないだろうか。それとこれは単純な疑問。この本が出版されてから何年も経つのに、著者の実践が全国へ普及しないのはどういうことなんでしょうか?それをきちんと総括なり何なりしないと理想論の言いっぱなし 矢田部孝司・あつ子『お父さんはやっていない』太田出版痴漢冤罪のノンフィクション。著者はいわゆる“被告”。しかし、この本を読めば何が真実かよくわかる。周防正行監督が忠実、というかほぼそのまんま映画化したのが『それでも僕はやってない』。多少創作もあるだろうと思っていましたが、ほぼ全て実際に起こったことでした。冤罪も怖いけど日本の司法制度もかなり怖いと思った。。。 宮部みゆき『火車』新潮文庫骨太社会派ミステリー。面白かった!また宮部みゆきの本が読みたい~。ボリュームあるけどグダグダ感なし。一度読みだしたら一気に読めますな。いや~情報量もすごいわ。そうとう勉強しないと文章がうまいだけでは、こういうのは書けないわ。推理小説書いてる人ってすごいな。。。 忌野清志郎『ロックで独立する方法』太田出版今のところ忌野清志郎最後の著書。いつもの遠回しな表現や人を食ったような文章はナシ。まじめに真摯に、かつ具体的に語っている。それもロックに特化したことではなく、世の中での生き方。社会での渡り歩き方。というと処世術本ぽい印象を持たれるかもしれないが、そういうのでもない。まあ、僕はとても面白く読むことができました 島尾敏『死の棘』新潮文庫自分と自分の嫁さんをモデルにした私小説。ハッキリ言って主人公はバカです。はよ病院連れてけっちゅうねん。イライラして半分読んだとこで放棄。社会学を専攻している人たちには好かれそうな小説 米沢善博『戦後ギャグマンガ史』ちくま文庫戦後と言っても、この本自体出版されたのが30年近く前。でも内容や指摘に古さを感じない。けどこの本が出版されたのちにギャグマンガがさらに大きく変わったように思うんですが。いや、絶対に変わった。発信の仕方も『コロコロコミック』はメディアミックスを積極的に取り入れているし。その辺のことについて何らかの補完をしてもらいたかったな。無理か!? 山谷清志『政策評価の理論とその展開 政府のアカウトビリティ』晃洋書房今回の論文で最も役立った一冊。政策評価って大切ですよ。下手な方法論やシステムなんかより、こいつできちっと客観的に評価しないとただの自己満足ですからね(さっきのヤマト運輸がそう)。僕自身こういう視点が欠けていたので反省。←これも評価の一種だと思う。専門書なのに珍しくもう一度読み直したいと思った 古谷敏『ウルトラマンなった男』小学館ケムール人のなかに入っていた人、初代ウルトラマンのなかに入っていた人、そしてウルトラ警備隊でアマギ隊員を演じていた人こそがこの本の著者。気まじめで実直な人柄が読んでいて伝わってきた。なるほどなあ。ウルトラマンのなかって本当に大変らしくて、生き死に関わるぐらいの体力と演技力が求められるので、並みの役者には絶対に無理!だと僕は思いますよ 小林晋一郎『バルタン星人はなぜ美しいか 形態学的怪獣論』朝日ソノラマ現役の歯医者さん。なので『形態学的』という副題にウソ偽りなし。解剖学の専門用語も使ってデザインや造形の素晴らしさについて熱く語ってます。ウルトラ怪獣って生理的な嫌悪感を一切感じさせない上品さがある。手足が一本だけとか、目玉が三つとか、そういうのは絶対にしないから。けどデザイン的には結構大胆な冒険をしてたりするので、結果的にアートの世界になってしまう訳ですな。著者による変なポエムが出てきたりして、読んでて赤面しますが、なかなか説得力のある本でした
2009年12月27日
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で、帰ってきたらやっぱり風邪ひいた。あれから一週間、まだグスグズいってる。なんて不潔な学校&学生なんだ。それと京都も。毎日手洗いうがいをしてきたのに(怒) 小澤勲『呪縛と陥穽 精神科医の現認報告』田畑書店勧められて読んだけど大したことない内容だった。つか、一応これでも現場の人間なんであまりに今更な内容に、ハッキリ言って閉口 金萬福『金萬福の極貧中華料理』祥伝社浅ヤンの企画から誕生した謎の中華料理人。懐かしいなあ。あの頃の浅ヤンは放送の限界に挑戦してました(何度か本当に限界を超えてしまったことがありましたが)。こういうバカテレビ番組が作られなくなってしまったのは、本当に悲劇だと思いますよ。僕は 藤原紀香『ハッピー・スピリット 紀香魂』幻冬舎冒頭、元夫とのノロケ満々なカラー写真が読む者を圧倒させます。出会いから結婚まで、そして紀香の考え方(というか哲学)が詰まった恐るべき一冊。離婚時、元夫だけが悪者扱いされてましたが、この本読むと…。クタクタになって仕事から帰ってきて早々スピリチュアルな話聞かされたら、そりゃたまらんわな。それに全く気付いてない。そこがあかんねんて、紀香よ 手塚治虫『陽だまりの樹』講談社初めて読んだのが20年前。そして今回初めて読破しました。これ、あと何年かしたらNHKの大河ドラマになるのでは、そんなような気がしたわ 上原正三『上原正三シナリオ選集』現代書館広辞苑みたいに分厚い本。さらに特典DVDにPDFファイルまで収録。何度も一般ドラマ執筆の誘いを受けながらも「ヤマトンチュの出てくる普通のドラマは描けない」と一貫して子ども番組のフィールドに留まり続け40年。同じことを続けていくことの大切さを最近身に沁みて感じるようになった僕に、また新たな教えを授けてくれたのでした。『宇宙刑事ギャバン』のシナリオが良かったよ 城山三郎『官僚たちの夏』新潮文庫何気に読め始めましたが、あんまり面白いとは思わなかった。群像劇になるかと思ったらそうでもないし、駆け引きがスリリングに展開するのかと思ったらそうでもないし。読み込みが足りないのかもしれませんが、まあ好みの問題なんでしょうか ミシェル・フーコー『精神疾患とパーソナリティー』ちくま学芸文庫サッパリ解りませんでした(笑)何もかも(笑)なめんなよ!
2009年10月12日
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仮面ライダーディケイドがスゴイことになってますな。思わずテレビ(※うちは地デジ対応液晶テレビ)に向かって「イー!」と叫ぶ私の夏。。。 忌野清志郎『十年ゴム消し』河出文庫文章の内容は分からないけど、こういう衝動性みたいなものはよくわかる。怒りのエネルギーが創作につながってるんだよね。この人の場合は。共感するなあ。自分にはそんな力ありませんが 三島由紀夫『金閣寺』新潮文庫これって変態小説ですね(笑)なんでも高尚な形でまとめるとそれっぽくなるのね。勉強になりました。変態のエネルギーが創作につながってるんだよね。この人のは場合は。共感するなあ。自分にはそんな力ありませんが 宮本輝『蛍川・泥の河』新潮文庫『泥の河』は映画観ましたよ。加賀まり子出てましたな。あと田村高廣。モノクロでじっとり後に残る映画でした。原作に忠実だったのね。うーん、しみじみ 金城哲夫『小説ウルトラマン』ちくま文庫放送当時に発売されたジュブナイルの文庫版。なかなか興味深い内容でした。なんでもかんでも沖縄に結び付けるのは安易ですが、でもそんな要素プンプン。『ノンマルトの使者』のシナリオも併録されていましたが、これはヤマトンチュには書けないな。。。 くらじたかし『マルサン・ブルマァクの仕事』文春文庫プロジェクトXのような一冊。スゴイですね。高度経済成長期の日本もすごいんですが、何べん会社倒産させたら気が済むねん、みたいな(笑)懲りない人たちですねえ。でもそういう人たちがかつて日本を支えていたのは事実。そのハングリー精神を見習わなければ。。。 谷崎潤一郎『痴人の愛』新潮文庫これって変態小説ですね(笑)しかも大映テレビでドラマ化すると絶対ピッタンコ。そこで僕がキャスティング。主人公のナオミ役は伊藤かずえ。石立鉄男なんかも起用したいですな。しかし既に大映で映画化されてるんですな。実は昔、昼間の再放送で観ました(笑)安田道代、小沢昭一で。モーレツな映画でしたな 井伏鱒二『黒い雨』新潮文庫これも先に映画を観ました。平成元年公開。黒木和雄監督。田中好子が主役で確かその年の賞を総ナメでした。で、映画の方が主人公の姪に焦点を絞ったお話だったので悲劇性が強かったのですが、原作は淡々と物語が進んでいき、あっさり終わってしまう。どちらがどうということではなく、どちらも触れた方がいいと思いました ヘミングウェイ『老人と海』新潮文庫古典。アメリカ文学。短編なんで二、三回読み返さないと、大切なとこをサラッと読み流してたりして。でもやっぱり外国のものは映画も小説も苦手。あいつらは何を考えているのか分からない 綾小路きみまろ『有効期限の切れた亭主 賞味期限が切れた女房』PHP売れてる理由分かった(笑)というような本を読んでる暇があれば参考文献読め、と?そんな気になれないって。
2009年08月27日
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衆議院選挙出馬に向けて着々と準備が進んでいる。。。 大槻ケンヂ『綿いっぱいの愛を』角川文庫オーケンのエッセイは相変わらず面白い。でも最近の曲はもひとつ。。。枯渇してきたかなあ。もっとキツイ毒々しい奴をキメてほしいよ 火葬研究会立地部会編『火葬場の立地』日本経済評論社僕もおくりびとブームに乗ってみました。世の中にはこんな研究をしてる人たちがいるのね。って、おくりびととは全然関係ありませんでした。しかし結構最近まで土葬してたのね。勉強になるなあ 蜂屋邦夫訳『老子』岩波文庫イイこと言うなあ。ビシビシ心に響くよ。西洋のもんより東洋の方がやっぱりピタッと来るなあ 吉岡忍『墜落の夏』新潮文庫日航機墜落事故のルポタージュ。人間の尊厳について考えさせられ、震えながら涙してしまいました。一方で人間の醜さについても考えさせられた。人間とは一体何なんでしょう。。。まともな人間であるなら絶対に読んでおくべき一冊。つか、必ず読みなさい! 宇佐美寛『新版 論理的思考』メヂカルフレンド社文章の書き方についての本。著者が悪い文章をポロクソに叩きまくる箇所が面白かった。ホントに腹立ってんだろうなあ 石原真理子『ふぞろいな秘密』双葉社石原真理子による暴露本(たぶん本人は書いてないと思う)。実名出しまくりで面白かったけど、女優としてすっかり落ちたなあ。奥付見ると怪しげな健康食品の広告塔やってるみたいだし。だがしかし!人生はつくづくファンタジーでんな。玉置浩二と復縁かあ 「鉄道員」メイキング編集部『高倉健とすばらしき男の世界』集英社映画『鉄道員』のメイキング本。『鉄道員』観たことある?僕はアレSF映画だと解釈している。高倉健は妻と娘に先立たれた定年間近の鉄道員。ある日、高倉健は夢を見た。亡くなったはずの妻と娘とこたつで鍋をつつく夢を。しかも娘は生きていればちょうど高校生くらい、そんな年頃の娘が制服姿で妻と一緒に鍋を作っている。高倉健にとって至福の時間であった。そして朝を迎える。目が覚めると妻と娘はいなかった。やっぱり夢か、と。しかし、こたつの上には妻と娘がさっきまで使っていた食器や食べ残した鍋が置かれたままになっていた。高倉健は業務日誌にこう記した。「異常なし」と。。。思いっきり「異常あり」やんか!これはどう考えてもSF映画です。コレ観て泣いたあなたはちょっと感覚がおかしいですよ 草なぎ剛『これが僕です。』ワニブックスこれまで色んな本を読んできましたが、これは本当にひどい一冊です。マジです。中身は無いわ、文章ひどいわ、意味が分からないわ。特にひどかったのは「!」マークだけで4ページも使っていること。読者をバカにしすぎてます(ま、こんな本買う読者もバカなんですが)。この人、本当にアルコール依存症かもしれません。「裸になって何が悪い!」事件を予見するような一冊 四方田犬彦編『大島渚著作集第一巻 わが怒りわが悲しみ』現代思想新社大島渚が学生時代や松竹入社当時の若かりし頃を綴ったエッセイ&未発表シナリオを収録した一冊。読みやすいです。ゴリゴリした内容の割りに。頭のイイ人は違うなあ。でもシナリオはちょっと読みにくかった。熱さみなぎる若者達。革命に向けて頑張るぞ!でもこれは金が掛かりすぎて絶対に映画化はムリ 忌野清志郎『瀕死の双六問屋』小学館文庫『TVブロス』連載のエッセイをまとめたもの。リアルタイムで読んでました。続けて読むと面白い。一見意味不明な文章なんですが、真面目な話、ルソーとかあんな人らが書いた本とよく似ている。すごく面白かった。それでいて過激(この辺らもルソーと似てる)。やっぱすごい人だったんですね。つくづく残念だ。。。 竹原弘『寅さんの社会学』ミネルヴァ書房寅さんの本ではなく社会学の本。なので寅さんについて書かれた箇所は面白おかしく読めたが、社会学について書かれた箇所はサッパリ分からなかった。だが、それでいい 東国原英夫『芸人学生、知事になる』日本実業社衆議院選挙出馬を巡る件で最近叩かれていますが、この人当初から国政への進出を公言してましたよ。政治家になりたい、そのためには大学院へ進学するか、知事選挙へ出馬するか、衆参どちらかの選挙に出馬するか。結果的にたまたま知事選挙の話がふって沸いたので出馬した。それだけのこと。自民党総裁の件も本気ですな。「やる以上はトップを目指す」とムチャクチャ上昇志向が強い。この本読んだら東国原知事の行動は一貫していることが良く分かりますよ。みんな騒ぎすぎ 横山秀夫『クライマーズ・ハイ』文芸春秋文庫日航機墜落事故が物語の縦軸。その報道を巡る地方新聞社における男たちの熱いドラマ。強烈に面白かった。男たるものこうありたいです。カッコいいな。。。NHKでドラマ化、映画にもなったのでこんどDVD借りよっと。最高にカッコいい小説です 大江健三郎『沖縄ノート』岩波新書オーケンの文章はまわりくどい。読みにくい。つか、この人の性格をあらわしているような気さえする。肝心の内容よりそっちの方が気になってしまう。今や古典なのでこの際読んでみっか、とチャレンジしたものの古典は所詮古典ですな 忌野清志太郎『十年ゴム消し』河出文庫20代の頃、ノートに書き散らしたと思える雑文をまとめた一冊。読みにくいけど分かるぜ、清志郎。あんたの悶々とした気持ちが。この悶々が『シングルマン』に結実されるのね。一方、我が紋々が結実されるのはいつになることやら。。。
2009年07月20日
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研究に関係した本ばかり読んでます(そういうフリをしてます)佐々木守『三日月情話』東邦出版社東海テレビ製作の昼ドラをノベライズしたもの。それまであの枠は15分枠だったんですが、本作から30分枠になった元祖ドロドロの昼ドラ。なんですが、浦島伝説をベースにかなりストレートに天皇制を批判してる政治的メッセージの濃い昼ドラ。メチャクチャ面白いです。来月からケーブルテレビで再放送するらしいので観なければ。そんな暇なくても観ますよ!今和次郎『考現学入門』ちくま文庫『帝都物語』でいとうせいこうが演じてましたな。考古学に対抗して考現学。観察法の一種みたいものなんですが、実際にやってみたらハマるかも。イイ意味で非常にくだらないです(笑)竹中労『決定版ルポライター事始』ちくま文庫あちこちでおススメされてた割にはもひとつな感じ。いろいろ興味深い個所はありましたが、自分のことではなく実際の作品の方が圧倒的におもしろい竹中労『鞍馬天狗のおじさんは』ちくま文庫面白かった。嵐寛寿郎の語り。ひょうひょうと語ってるけど相当苦労しているはず。それを軽く面白おかしく語ってしまう。カッコいいなあ。こういうじいさんになりたいな(たぶん無理)マルクス&エンゲルス『共産党宣言』岩波文庫失敗したというよりもこの二人の理念が正しく継承されなかったんでしょうな。とは言うものの、おたくら、その考えは無理だっせ(笑)人間て欲望丸出しむき出し肯定生物なんで金持ちも貧乏人も最後は銭に走りまっせ。理想で飯は食えんよ(藤枝梅安)谷中輝雄『生活支援 精神障害者生活支援の理念と方法』やどかり出版たまには古典も読んでみようと思って。で、感じすぎピンピン(沢田研二)。やっぱり私、生まれも育ちも葛飾柴又…ではなく、やっぱり私、現場の人間ですな。こういう本読んでる方が共感を持てます。まあ、何よりも谷中先生の実践が素晴らしいに尽きるのですが谷中輝雄『谷中輝雄論稿集1 生活』やどかり出版たまには古典も読んでみようと思って。で、感じすぎピンピン(沢田研二)。やっぱり私、生まれも育ちも葛飾柴又…ではなく、やっぱり私、現場の人間ですな。こういう本読んでる方が共感を持てます。まあ、何よりも谷中先生の実践が素晴らしいに尽きるのですがルソー『人間不平等起源論』岩波文庫学部生の頃、授業が終わると真っ先に帰って観ていたテレビが『五星戦隊ダイレンジャー』。一年間観続け、いよいよ感動の最終回。悪の組織との決戦はあっという間に終結。しかし番組はそこで終わらず、時は流れ60年後。なんと主人公の孫たちがダイレンジャーとなって悪と闘ってます。その悪というのも先代ダイレンジャー達が倒した悪と全く同じ組織。そこでナレーション。「善と悪の戦いは終わることなく永遠に続くのじゃ!」と。ビックリしました。そのことを思い出したよ。あと中学校の世界史の教科書に載ってたルソーの肖像画が沖雅也(しかもスコッチ刑事の頃)にあまりにも激似だったため、校内中に一大センセーショナルが沸き起こったことも思い出したよJ.S.ミル『自由論』岩波文庫難しいなあ~(←早口言葉の志村けんの声で)浅野史郎『疾走12年 アサノ知事の改革白書』岩波書店僕はこの人好きですよ。これまた学部生の頃。それも『五星戦隊ダイレンジャー』を観ていた年のことです。仙台市長がゼネコンで逮捕。その直後に宮城県知事がこれまたゼネコンで逮捕。どーすんねん!という時期に現れたのが厚生省の障害福祉課長だったこの人。あん時の仙台&宮城県はすごかったなあ。この人の仕事も賛否分かれるとは思いますが、僕は概ね評価してます。やっぱり政治は分かりやすいのが一番です市山隆一『私論勝新太郎 勝新語録とその時代』講談社最低な本。自分のことばっかり書いてて(しかも変な私小説風)勝新語録なんか鼻糞ぐらいしか出てこない。それでいて読みにくいことこの上無し。資料的価値も無し中沢孝夫『〈地域人〉とまちづくり』講談社新書面白くないことはなかったけど、面白いとは思わなかった。へー、あっそう(昭和天皇)。そんな感じ阿藤快『ぶらり〈快〉的うまい旅』ソフトバンク新書タレント、聞いたことの無い知識人、近所のオヤジ、そしてAVの女優さんも新書を出すそんな時代に彗星のように出版されたのがこの一冊。実にどうでもいい旅のエピソードが300ページにも渡って延々と語られます。しかもすべて話口調。阿藤快の軽妙な語りが聴こえてくるようです。あたかも幻聴のように。このくだらなさが僕的にはホームランに近いヒットです(あくまでヒット)。初版で絶版になってしまいそうなオーラが出てたので、書店で見かけたら早急に保護することをおススメします
2009年05月24日
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やっと休み。なのに洗濯と掃除で一日が終わる。。。モッタイナイ。。。 バクシーシ山下『ひとはみな、ハダカになる。』理論社この人AV監督。でもこの本は中学生向けの『より道パン!セシリーズ』。真面目な内容でとても面白いからイイ。このシリーズはホント良心的かつ本音丸出しでイイですよ 水野仁輔『カレーになりたい!』理論社この本も『より道パン!セシリーズ』。さすがの僕も毎日カレーを食べ続けることはできません。一つの道を究めることはとても大変なんですね 大槻ケンヂ『ゴシック&ロリータ幻想劇場』角川文庫単行本の装丁にドン引きして購入を控えた一冊が文庫本になって登場。やっぱ文庫本はイイですね。オーケンは短編の方が面白い。バカ&幻想ものが盛りだくさんで買ってヨカッタ 大泉実成『消えたマンガ家2』太田出版マンガ家は売れてしまうと、プレッシャーから精神的にどんどん落ち込んでしまうタイプと逆にどんどん上がってしまう二種類のタイプがいるみたい。本書に出てくるマンガ家は後者。新興宗教の教祖様になった人もいました。それ分かる。マンガ家って作品においては創造主だからね。。。読んでて気持ち悪くなりました。。。 アントニオ猪木『アントニオ猪木の人生相談 風車の如く』集英社「アソコが大きすぎて困ってます」「ブッシュ政権をどう思うか?」「好きな食べ物は何ですか?」など全然人生とは関係の無い珍相談が続出。中でも一番強烈だったのが「今までで一番景色の素晴らしかった観光地はどこですか?」の質問に対して「北朝鮮」と即答した一言 宮本常一『忘れられた日本人』岩波文庫まんが日本むかしばなし風エロ話が満載。戦後10年ぐらいまで夜ばいの習慣ってどこにでもあったのね。忘れちゃいかんねー。つか昔の日本人って仕事以外にすることがなかったみたい。しみじみ。。。 ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』東京創元社壮大なスケールで人類誕生の謎に迫ったSF小説。でも物語の進め方が推理小説みたい。構成や設定も緻密。俗っぽい感想ですがすごい小説です。銀色の服を着た宇宙戦士とか巨大な宇宙戦艦とかは一切出てきません 切通理作『宮崎駿の〈世界〉』ちくま文庫600ページもあって読むのが大変でした。でも面白かった。宮崎駿の映画は『魔女の宅急便』『カリオストロの城』『となりのトトロ』しか観たことありませんが、何にこだわりを持っているのかよく分かった。先日の名古屋場所に備えて読んだのではありません 山本周五郎『ねぼけ署長』新潮文庫どこの本屋でも平積みになってたので買いましたが、これは面白くなかった。山周唯一の推理小説という触れ込みですが、読んでてオチが分かってしまうのは絶対にダメだと思うんですが。山周好きの僕でもこれだけはいただけません レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』ハヤカワ文庫ハードボイルドの古典。スイマセン、半分で脱落してしまいました。グダグダした展開以上に、クセのあるセリフを読むたびにどうしても保安官のロバートを演じる池野めだかを思い出してしまう。。。 西川美和『ゆれる』ポプラ文庫オダギリ・ジョーと香川照之主演の映画を監督自らノベライズした一冊。映画も良かったけど本も良かった。泣けた。。。胸が締め付けられるような感じ。ちょっと前まで理解できなかった世界だと思うけど、僕もそういう歳になったんだなあ。香川照之のあとがきも良かった 内田裕也『俺はロッキンローラー』廣済堂文庫何が書いてあるのかサッパリ分かりませんでした。なんか一服やってたのでは?と疑いたくなる様な一冊。でもこの人もこだわりを持って生きてるなあ。で、チラッと(ホントにチラッと)奥さんのことを書いてるのがまたイイね 横山登志子『ソーシャルワーク感覚』弘文堂同業者として共感しまくりエピソードの連発。まさに『感じすぎピンピン』です。しかし終盤は「?」の連発。特に白衣を「鎧」に例えた個所は違うなあ~と思った。僕は白衣を「鎧」どころか「パワードスーツ」として積極的に活用して仕事しました。でないと仕事にならないことが山ほどあったから。白衣を「鎧」に感じて苦悩する、ってそんな自分に酔ってるだけちゃうの?そういう感覚こそ偽善的で非常にタチが悪いと思う 永井豪『真夜中の戦士』朝日新聞社初めて読んだのが小学生の時(本屋で立ち読み)。まともに読んだのが中学生の時(学校の図書館で)。とにかく衝撃を受けたものです。あれからウン年。改めて読み直しましたが「アレ!?こんなショボかったっけ?」とある意味またしても衝撃を受けました 吉田豪『続・人間コク宝』コアマガジン社吉田豪のインタビュー本って面白いんですけど、これは微妙だったなあ。何ででしょ。期待しすぎたのかな。なんかグッと来ない。登場するのが楳図かずお、せんだみつお、塩田丸男、愛川欽也、角川春樹、ポール牧、ダン池田、東郷健など。こんな面子がそろってて面白くないはずないのに。。。 竹中労『完本 美空ひばり』ちくま文庫これは最高に面白かった。一気に読めました。美空ひばりが偉大な歌手であるとか、そういうありきたりな切り口ではなく、美空ひばり自身の人間性や考え方がいかに大衆性と結びついたものかを政治や戦争と絡めて検証している点が素晴らしい。竹中労自身も熱い人だというのが読んでて伝わってくる。平成2年頃かな、上岡龍太郎と島田紳介が司会をしていた『EXテレビ』で竹中労の特集が組まれ、確か「私今ガンなんですよ~ガハハ」とか言って出てたのを思い出しましたよ
2009年03月22日
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誰もいないエレベーターの中で屁をこいたことがあります。とびきりクサイ奴を。僕は目的の階で降りました。エレベーターに残ったのは屁のにおいだけ。何も知らず後から乗った人はさぞ悶絶されたことでしょう(悪意はありません)。 新井素子『ひとめあなたに・・・』東京創元社金子修介が映画化を目論んだSF小説。でもSFではありません。タイトルから想像できないぐらいエグいホラー小説です。女の人ってなんて恐ろしいことを考えてるんでしょう。。。ゾッとしました 実相寺昭雄『ウルトラマン ゴールドラッシュ作戦』小学館この人の映画は大好きなんですけど、この人の小説はどれも起伏が無くてハッキリ言って面白くない。盛り上がってるんだか、盛り下がってるんだか、そんな小説。よくないです 実相寺昭雄『ウルトラセブン 狙われた星』小学館同じく起伏が無い。実相寺昭雄自身の才能だけでなく、そもそも30分番組のウルトラを長編小説にすることに無理がある。どうにも間延びして。これなんかも30分の尺に収めたら面白くなったのでは 赤塚不二夫『赤塚不二夫対談集 これでいいのだ』メディアファクトリー豪快だなあ。酒飲みながらの対談は。一番面白かったのが柳美里との対談。この柳美里ってバカは小難しい理屈をこねくり回して。赤塚不二夫はまともに相手にしてません。そのやり取りがモーレツに面白かった。柳美里はホントにバカです(笑) 志村けん『志村流』マガジンハウスタイトル通りの本。志村流処世術。ビジネス成功論。これまで色んなインタビューや本で読んだエピソードとほとんど同じだったので面白くなかった。ただ志村けんはやっぱりストイックな人だということを改めて認識 亀田史郎『闘育論 亀田流三兄弟の育て方』集英社これ間違いなく本人書いてません。適当にしゃべったことを活字に起こしただけ。なので全部話し言葉で実にフランク。それでいて字はとても大きい。そしてここぞ!という一言だけさらに字が大きくなります。ゴシック体で。読んでて赤面するエピソードが連発。これで育て方に失敗したのか KABA.ちゃん『フォト&エッセイ集 半分少女 僕とアタシ』近代映画社タイトル通りの本。少女趣味全開で却って清々しさすら感じます。でも内容は結構本気だったりする。お母さんが素行にかなり問題のある人だったらしく、自分の性癖は母親の妊娠中のストレスが原因ではないかと冷静に分析。その他いろいろ。ヘビーでした。KABA.ちゃんって苦労人なんだ 近藤勝重『やすし・きよしの長い夏』講談社昭和61年に西川きよしが参議院選挙に立候補。それから当選するまでの間、横山やすしの葛藤を綴ったノンフィクション。結局きよしが立候補した本当の目的は何だったのか。やすしとの活動を凍結するための口実だったのではという憶測もあるけど。あっさり国会議員も引退したし。謎だ 長坂秀佳『浅草エノケン一座の嵐』角川文庫『特捜最前線』のメイン脚本家である著者が番組終了後「江戸川乱歩賞を獲る!」と宣言して本当に受賞した力作。この人のドラマにハズレ無し。脚本が長坂秀佳かどうかを基準に毎週『特捜最前線』観てましたから。それぐらい面白い。しかしミステリー界の芥川賞と言われている江戸川乱歩賞を受賞したのにテレビの世界に戻ってきました。閉鎖的な小説の世界に嫌気がさしたらしい。もったいないなあ。あんまりあちこちでケンカしないでね ルソー『社会契約論』岩波文庫難解でした。でもところどころ「これは!」と感じる文章があったりして結局最後まで読んでしまいました。発表された当時かなり過激な内容と受け止められ(要するに反社会的ということで政府から目を付けられ)かわいそうな晩年だったそうです。何かを世に問う以上それぐらいの覚悟を持たないといけない、ということでしょうか。。。 手塚治虫『ブッキラによろしく』講談社晩年に書かれた少年向けの作品。絵はポップなんですが、なんか古いなと感じました。その証拠に連載は途中で打ち切り(?)、未完です。人気無かったんでしょう。。「先生ちょっと古いですよ」なんて誰も神様には言えなかったんでしょうな。しかし、この時期『アドルフに告ぐ』を週刊文春に連載しているあたりがスゴイです。なんて振り幅が大きいんでしょう。。。 手塚治虫『火星博士』講談社手塚治虫20代の頃の作品。アメリカ、とりわけディズニーの影響を思わせるポップでかわいい絵です。絵もスゴイですが内容がなんと豊かな。。。戦争終わってまだ5年も経ってない頃の作品ですよ。スゴイなあ。でもミッキーマウスそっくりなキャラクターが登場するのは如何なものでしょうか。。。 手塚治虫『冒険ルビ』講談社小学生向けのSFマンガ。しかし侮るなかれ!ラストのどんでん返しにはちょっとビックリしました。そういうオチに持って行ったか。。。小学生相手でも手抜きナシ。ライオンがウサギ相手であっても全力で獲りにかかるのと同じです。これがプロの仕事だ。。。 手塚治虫『とんから谷物語』講談社表題作を中心に少女向けの短編作品を収録した一冊。表題作はなかなか考えさせられましたよ。ダム開発にまつわるお話なんですが、自然を取るか、科学を取るか、結局どちらもうまく取り込んだオチでしたが、昭和30年代初頭にこういったテーマを少女マンガの世界で訴えるのがスゴイ。さらに安易に環境破壊を訴えるのではなく、村の発展のためダムの必要性もちゃんと唱えるあたりは読んでて納得できる内容でした。嫌みや押し付けも無し アラン『幸福論』岩波文庫だいぶ前に買って読み始めたものの難解かつクドイ言い回しの文章に疲れてしまい挫折。そして今回再チャレンジしましたが、不思議なことにスイスイ読めました。再チャレンジまでの間に色々あったおかげで人として成長したからでしょうか。。。それにしてもアランって精神科医か? カント『永遠平和のために』岩波文庫難解でした。。。薄い本なんで暇になったら再チャレンジしようと思います 小室哲哉『with t 小室哲哉音楽対論vol.1』幻冬舎大物ミュージシャンたちとの対談集。一番儲けてた頃の本。読んでると小室哲哉の音楽に対する考え方がよく分かる。常に中高生をターゲットに音楽を作っていること。そして対談中何度も出てくるのがマーケティングのこと。どんな言葉を歌詞に入れると受けるか。そんな内容ばかり。で、大物ミュージシャンたちは割と純粋に音楽の話をしているのに、小室哲哉がそんな感じなので対談が微妙に成立していない。音楽家ではなく商売人といった印象。その証拠になんと譜面を読めないことをサラっとカミングアウト。検察官にもぜひ読んで頂きたい一冊です。絶版ですけどブックオフの100円コーナーに行くと大抵あります 岡倉覚三『茶の本』岩波文庫岡倉天心が本名で書いた本。しかも外国人向けに英語で。日本では出版されませんでした。そのためお弟子さんたちがわざわざ日本語に訳して出版。まわりくどいな。。。それにしても外国人に分かるんでしょうかね。こういう価値観。東洋思想。お箸の国の人(三田佳子)の僕ですらわからない箇所がいくつかありました。お茶ってとても深い世界なのね
2009年01月30日
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寒いですな。クリスマスは一人湯豆腐大会しよっと。 冠木新市『ゴジラデイズ』集英社文庫最近CSで連日ゴジラやってるんでガイドブックとして購入。前半は著者の作品評。あんまり面白くない。後半は歴代特技監督のロングインタビュー。これは面白かった。それも映画とは直接関係ないそれぞれの生い立ちやら何やらまで漏れなく収録。こういうの好きです 伊藤左千夫『野菊の墓』集英社文庫こういう文芸物も読むんです。しかし読みにくかった。明治時代の文章って変です。はっきり言って!外国人が一生懸命書いたような、そんな文章。ヘンテコな民さんの言葉に「この小説の舞台はひょっとしたら日本ではないのかも」という新説を唱えてみました 松田優作・丸山昇一『松田優作+丸山昇一 未発表シナリオ集』幻冬舎文庫書名そのまんまの本。出来不出来の落差が激しかった。中上健次原作『荒神』山際淳司原作『たった一人ののオリンピック』はモーレツに面白かった。それにしても松田優作はSFをやりたがっていたらしいけど、シナリオ読む限りではセンスが古いな。。。この本11月4日から読み始めたんですが、偶然にも松田優作の命日の前日でした 赤塚不二夫『これでいいのだ 赤塚不二夫自叙伝』文春文庫面白かった。内容のほとんどが満州と引き上げ後の奈良と新潟での話。終戦後の満州でのエピソードには圧倒された。お父さんは満州で特高警察の仕事をされていたこともあって、ホントに圧倒されました。読んで損の無い一冊 赤塚不二夫『天才バカボン』竹書房10年前に購入後、未読だった3冊を少しずつ読み始めてます。初期はほのぼの漫画なのね。牧歌的ですごくいいです。涙が出そうなくらい。ところが読み進めていくうちにどんどん狂っていきます。目玉のおまわりさんを始めやたら警察官が登場しますが、お父さんへのリスペクトらしい 鳥山明『Dr.スランプ』集英社職場にあったので何となく読みました。面白い。で、ギャグもテンポも全然古くないです。もったいないな。鳥山明は引退状態。マンガ書かなくても印税でガッポガッポだからな。つか、人間関係に疲れてしまったんでしょうか 村枝賢二『仮面ライダーSPIRITS』講談社盛り上げ方が上手いなあ。読んでて燃えます。でも嫌い。歴代ライダー全員3枚目に描かれているから。要するにキャラクターの描き分けが下手。誰か指摘しろよ!みんな同一人物に見えんねん 周防正行『それでもボクはやってない 日本の刑事裁判まだまだ疑問あり』幻冬舎映画公開時に買ったままにしていた一冊。映画も重たかったけど、本の内容も実に重たかった。痴漢冤罪も怖いけど、刑事裁判の進め方も怖い。裁判員制度始まるけど本当に有効性ってあるんでしょうか。それと裁判員の任命程度のことでなんで世間はあんなに騒いでるの?バカみたいです 金子修介『ガメラ監督日記』小学館書名とは裏腹に、著書の映画への思い、自衛隊に対する考え方等などがてんこ盛りで面白かった。文章も面白いよ。しかし、この本、出版から早くも10年か。やだなあ。金子修介は当時既にビッグネームだったけど、近年『デスノート』の大ヒットで益々ビッグになりましたな 安藤健二『封印作品の憂鬱』洋泉社この人のねちっこい取材は素晴らしいです。頭が下がります。取材たるもの本来こうでなければ。。。でも少々ネタやオチに至るまでを引っ張りすぎるとこはいやらしいな。内容がずば抜けて面白いんで許せますが。この調子でドンドン頑張ってもらいたいものです 片桐真佐紀『無冠それでいい 天才脚本家佐々木守の世界』ワイズ出版昨年逝去された佐々木守の追悼(?)本。大層な装丁の割に内容は薄かった。安藤健二とは大違い。これ、プロの本じゃないよ。卒業文集レベルの構成やん!色んな人に取材しているのになんで掘り下げ方がこんなに甘いのか。全然ダメ。味噌汁で顔を洗って出直して来い! 山際淳司『スローカーブを、もう一球』角川文庫ノンフィクションの名著。でもあんまり面白いとは思わなかった。『たった一人のオリンピック』だけは群を抜いて面白かった。幾つかのエピソードで構成。共通しているのは登場する主人公が全員敗者、もしくは日陰の存在だという点 田原俊彦『君だけマイラブ ときめきの中で』集英社トシちゃん二十歳の時に出した本。こんな時期に頂点極めたら、そりゃその後の人生おかしくなるわなあ、と考えさせてくれる人生の教科書。肝心の内容はと言うと・・・バカ全開。若さって素晴らしい。ところでトシちゃんって今どうやってメシ食ってるんだろ。かなり前にJAか何のCMに出て「メシ食ってるか!?」ってやってたけど。あのCMはトシちゃん自身の黙示録!? 山城新伍『おこりんぼ さびしんぼ』廣済堂モーレツに面白かった。若山富三郎と勝新太郎について書いた一冊。但し、明日にでも絶版になってしまいそうなオーラが漂っていたので、本屋で見かけたら必ず保護することをお勧めします。山城新伍のマスコミに対する痛烈な批判も読みごたえあり レイ・ブラッドベリ『華氏451度』ハヤカワ文庫こういう名作は中高生の時期に読んでおくべきだよなーと思いました。人生の遅刻者。文章が回りくどくて読みにくい。何でアメリカ人の書く文章ってバカなんでしょう。でも終盤グイグイ盛り上がり一気に読了。『華氏451度』の世界のように政治や思想、情報を管理するために本を焼くようなことをしなくても、世の中すっかりインターネット中心になってしまったので、雑誌はぞくぞく廃刊。本屋はバンバン倒産。おかげでみんなすっかり活字離れ。現実は小説よりも遥かに恐ろしい方向に進んでますな
2008年12月08日
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休みをダラダラ過ごしてます。先日大仕事を終え「今年は終わった」と思っていたのに、予想外の大仕事が舞い込んできました。。。泣きそうです。ホント勝手な人ばっかなんだから。。。かなり人間不信です。ま、日を改めて一杯やりながら愚痴聞いて下さいよ。。。 三浦綾子『塩狩峠』新潮社朝日新聞の書評で笑い飯の西田が薦めてたので購入。キリスト教のことはよく分かりませんが、お薦めだけあって読んでて胸にグッと来た一冊。しみじみ 吾妻ひでお『うつうつひでお日記 その後』角川書店これはひどい。。。ひどい一冊。著者はいいんです。出版社の姿勢がひどい。ブックオフ行き決定 水木しげる『ゲゲゲの鬼太郎 少年マガジンオリジナル版』講談社少年向けに自分のテイストを思いっきり抑えたと思えるような作品。従ってあんまり面白いとは思わなかった。やはり水木先生は恨み節がフルスロットルしてる作品が面白い 箒木蓬生『三たびの海峡』新潮社映画観て泣いたので原作にもチャレンジ。ラストシーンが微妙に違ってましたが、どちらも面白かった。というよりも、つらくて、切なくて、たまらない気持になる一冊。人間て。。。 手塚治虫『虹のプレリュード』講談社ヨーロッパを舞台にした少女マンガ。引き出し多いなあ。それでいて面白いし 手塚治虫『ひょうたん駒子』講談社青年向けマンガ。小島功タッチ。引き出し多いなあ。つか、マネっ子? 手塚治虫『SFミックス』講談社昭和30年代に発表したSF短編集。引き出し多いなあ。つか、先生ひょっとして軽躁状態? 手塚治虫『魔法屋敷』講談社20代の作品ですね。マンガの王道の冒険もの。ミッキーマウスそっくりのキャラクターが出てくるんですけど大丈夫? 手塚治虫『ミューズとドン』『おふくろの河』講談社前者はSF。後者はバリバリの浪花節が効いた花戸登モノ。ホントに引き出し多いなあ。相当勉強していないとこんなに幅広い作品は書けませんよ 森達也『いのちの食べ方』理論社中高生を対象にした『ヨリ道パンセ』シリーズの一冊。豚肉や牛肉が食卓に届くまでを分かりやすく解説した一冊。こういう本は手元に置いておきたくなりますね エリック・シュローサー『おいしいハンバーガーのこわい話』草思社生まれてからマクドナルドには数回しか行ったことが無いので、僕には関係ない一冊。ファーストフードはやっぱり怖い。ああいうとこへ自分の子供を連れていく親は、子殺ししてるのと同じです 水木しげる『水木版妖怪大戦争』角川書店冒険ものなので深く考えずに楽しめる一冊。娯楽満点。映画版とは違った面白さがありました 川内康範『おふくろさんよ 語り継ぎたい日本人のこころ』マガジンハウス生涯助っ人の川内先生が弛み切った日本人へ最後の一喝。右でもなく左でもない、グローバルな視点は素晴らしいです。でも前書きでいきなり森進一へつらつらと説教を綴るのはいかがなものかと。憎むな、殺すな、赦しましょう。。。 倉田真由美『だめんずうぉ~か~』扶桑社女ってバカだなあ・・・(心の底から) ウィリアム・M・ツツイ『ゴジラとアメリカの半世紀』岩波書店さるアメリカのエライ大学の先生が「なぜアメリカでゴジラがバカ受けしたか?」について真剣にまとめた一冊。内容は面白かったけど、ところどころ挿入される小粋な(本人にとって)アメリカンジョークにイラッと来た。おもろないねん!ウィリアム!! 山本周五郎『町奉行日記』新潮社ご存じ山周の時代小説。表題作は市川崑や岡本喜八が映像化した傑作。メチャクチャ面白かった。でも微妙な短編も同時収録。。。 福満しげゆき『僕の小規模な生活 2巻』講談社1巻より明らかにトーンダウン。著者自身も語ってるが、こんなほのぼの私生活マンガ書いてていいのか!?この人の本領は身を削ったもっとドロドロ&悶々マンガのはずなのに!実にぬるい!でも生活がかかってるところがつらいところだ。今後の展開(著書の生きざま)に期待 山本周五郎『さぶ』新潮社若いうちに読んでいた方がいい一冊。若くなくても、読まないより読んだ方がいい一冊。うーん。。。こんな聖人君子になれるだろうか。。。究極です、森羅万象あらゆるものの 杉作J太郎『恋と股間』理論社中高生を対象にした『ヨリ道パンセ』シリーズの一冊。神がかった男の一冊。グッときました。でもこの人の本を読むたび、自分がどんどんダメな方へ行ってしまっているような気がするのは気のせいでしょうか
2008年10月30日
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昨日は(も)レレレのおじさんのように、ほうきを持って近所を掃除(赤塚不二夫先生 合掌) 市川森一『万葉の娘たち』大和書房NHK銀河テレビ小説とか東芝日曜劇場といった短編ドラマのシナリオ集。大人向けの地味でしっとりしたドラマが無くなってさみしいですね。作家が自分の書きたいドラマが書けなくなってる状況もなんだかね 佐々木守『戦後ヒーローの肖像』岩波書店タイトルとは無関係に、戦後民主主義について自説が延々と語られる珍本。それはそれで面白かったけど構成がちぐはぐで読みにくかった。天才脚本家もこの手のものは下手。。。いや、この方のドラマはメチャクチャ面白いんですけどね… 金益見『ラブホテル進化論』文春新書内容は…まあ、今時の新書っぽい新書でした。。。でも、着眼点と言いますか、なるほどなあと感心することは多く、好奇心を持つことって大切なんだなと改めて思いました。そういう点では目から鱗 手塚治虫『シュマリ』講談社幕末から明治にかけての北海道が舞台。自身も語ってますが、活劇路線なのかシリアス路線なのか中途半端でもったいない。連載中人権団体からセリフや言葉などについて横槍もあり書きにくかったのも事実。でもこの辺の試行錯誤が晩年の『アドルフに告ぐ』へ結実されるのでしょう 手塚治虫『新撰組』講談社架空の人物で構成されてますが、大島渚の『御法度』で予備知識があったおかげでしようか、なかなか面白く読めました。司馬遼太郎も読まないとダメですな。あ、『シュマリ』にも新撰組出てきます。これだから歴史物って面白いんですよ 手塚治虫『ザ・クレーター』講談社SF短編集。大学生の時、初めて読みましたが、怖さに身震いしたもんです。あれから10数年。あんまり怖くなかった。社会に出てもっと怖いこと経験してきたからでしょうか 島本和彦『スカルマン』メディアファクトリー石ノ森章太郎の読みきり中編の、その後を書いた作品。うーん、そっとしておいてほしかったです。。。 水木しげる『完全版水木しげる伝(上・中・下)』講談社文句なしで面白かった。かなりボリュームありましたが、あっという間に読めました。圧巻だったのはやはり戦中編。達観した思想の原点を垣間見ることができました。お勧めです 水木しげる『のんのんばあとオレ』講談社これも水木しげるの自伝なのですが、幼少から少年期に焦点をあてたもの。水木版『少年時代』。これもすごく面白かった。生々しいエピソードもある一方で、ファンタジックなエピソードもあったり。恥ずかしながら泣けました。これもお勧め 水木しげる『河童の三平』ちくま文庫なんともいえない間とテンポ。これは読んでみないとわかりません。心地よいです。主人公があっさり死んで、ラストもあっさりしてて。それが物悲しさを強調してます。この辺は水木しげるの死生観なんでしょうな 水木しげる『悪魔くん千年王国』ちくま文庫不遇な時期が長かった水木しげるの金持ちに対する恨みが爆発した作品。強烈です。安易に格差という言葉を使っているエライ先生方に読んでもらいたい。恨みごとを言ったところで世の中変わりませんが、でもその思いをまずは知るべき。格差を無くすこととは、つまり千年王国を作ることなんですから。『河童の三平』と言い、本作と言い、経済的に恵まれ、いわゆる最前線での戦争体験(しかも極限状態)の無い手塚治虫には絶対に書けない作品 水木しげる『ゲゲゲの鬼太郎 死神大戦記』角川文庫面白かったけど、多分アシスタントに書かせたんでしょうか。絵がとても雑。面白さ半減どころか激減 梁石日『闇の子供たち』幻冬舎現在映画公開中。幼児売買、幼児売買春、臓器売買がテーマ。舞台はタイ。読んでてブルブル震えながら戦慄しました。怖かったし、気持ち悪くなって読むの止めようかと思ったくらい。でも最後まで読まないとダメ。うーん、日本がどれだけこうした国から恩恵を受けているのか。もちろん日本は経済援助を行っているのですが、そういうことではなくて…。それにしても何が一番怖かったかと言うと、こういう本が堂々と書店で平積みにされて売られ、さらに映画化されてもタイが一切抗議をしてこないこと。普通この内容は国辱ものですよ。抗議をすれば小説の内容が事実であると認めたことになる。でもそれは抗議をしなくても同じことでは?とにかく愕然とさせられる一冊。それとついでなんでもう一度言う。ミーハーたちは安易に格差という言葉を使うな
2008年09月07日
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暑いね。。。おかげで松崎しげる率up今日は予定も無いのに消化目的で夏休み。むなしいな。で、日焼けしに行こうと思ったら大雨洪水警報発令。昼間だというのにまっ暗闇でござんす。家賃も納めに行かないといけないのに。。。ということで雨が止むまでブログで時間つぶし。 岩間伸之『援助を深める事例研究の方法』ミネルヴァ書房読むの二回目ですか。勉強になりました。いろいろ気付かされました。コレ参考にしてこの一年を乗り切ります。 加藤悦子『介護殺人 司法福祉の視点から』クレス出版本格的に読みました。実に深いです。テーマもさることながら「論文てこういう風にまとめたらいいのか」と、またしても新しい発見。 仮屋崎省吾『華道家仮屋崎省吾 華麗なる花ことば』幻冬舎パリやローマの美しい写真と5行ぐらいのどうでもいいエッセイがまとめられた本。実に薄い本でしたが、時々ハッ!とさせられる文章があったりして侮りがたし。こういう人は凡人の何十倍もの努力をしている。妬まれることも多いでしょう。でも努力を続ける孤高の人。偉いなあ。。。本人の直筆サイン入り。ブックオフで105円也。 淡谷のり子『一に愛嬌二に気転 「頭の悪い女」といわれないために』ごま書房演歌は大嫌い(「演歌は音楽ではない」と本書でもバッサリ)。戦時下も軍に逆らって絶対にブルース以外は歌わなかった。そんな淡谷先生の哲学が爆発した一冊。目次を見てるだけでお腹一杯。もちろん中身も説得力ありまくり。さすが明治生まれ。平成生まれの人たちに読んでもらいたいですな 山本周五郎『ひとごろし』新潮社おなじみ山周の短編集。表題作は欽ちゃん、松田優作主演で二度も映画化された傑作。一方、正直面白くない話もありました。やっぱ山周はゴリゴリした長編ものがいいですね 大槻ケンヂ『大槻ケンヂ20年間わりと全作品』カルチュアパブリッシャー題名通り、著者が20年間のわりと全作品を振り返った一冊。マニアには面白かったけど、マニアではない人は面白くない本だと思う。だが、それでいい 水木しげる『総員玉砕せよ!』講談社去年の夏、NHKで映像化されました。香川照之主演(出っ歯の入れ歯をして熱演!)。アマゾンのレビューに「水木先生やりすぎ・・・」とありましたが、その通りでした。エピソードの9割は事実とのこと。。。読後感最悪な一冊(←褒め言葉です) 楳図かずお『ねがい』小学館短編集。僕は長編の方が好みなんですが、本書に収められている『Rojin』は素晴らしすぎます。人は20歳で死ぬと教えられている近未来が舞台。5歳の少年(本作の世界では成人)が70歳の老人と「遭遇」するお話。ラストの台詞には考えさせられます 長坂秀佳『長坂秀佳術』辰巳書房常に豪快で強気。批判すべき相手へは徹底的に批判。おかしいことはおかしいとハッキリ言う。好き嫌いが分かれると思うけど、僕はかなり好き。収録されている『特捜最前線』最終回のシナリオを読んで不覚にも男泣き。『弟切草』以降すっかりゲームの世界へ活躍の場を移してしまいましたが、久しぶりにこの人の書いた連ドラが観たいなあ。。。おかげで地上波のドラマは観なくなりましたよ 矢作俊介『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』講談社おなじみのテレビドラマ。最終回から30年経った現在を舞台にしたお話。実によく出来てました。そしてまたしても涙(涙腺が弱くなったのか?)。すべての登場人物にけりが付けられたのは見事。ただ少々派手な展開だったのが残念。『傷だらけの天使』ってアクションドラマではなく、コテコテの浪花節なんでそういう要素も入れて欲しかった。でも出来はほぼ100点さて、そろそろ晩ゴハンの買い出しに行きたいのですが、まだ雨止んでません。。。消化試合の夏休み。。。
2008年07月28日
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いらなくなった本やDVDを売りまくったら延べで60,000円ぐらいになりました。どんだけ売ってんねん。。。でも本棚はパンパンなまま。。。そして今日も読書を続ける。。。 阿井渉介『うなぎ丸の航海』元脚本家で推理作家の著者が東京大学の調査船に乗ってニホンウナギの産卵場を探るノンフィクション。うなぎの天然の卵を見た人は世界で誰もいない。うーん、深い… 市川森一『聖母モモ子の夢物語』テレビドラマのシナリオ。竹下景子扮するトルコ嬢が主人公。中学生の時見てました。フツウに面白かった。あ、エロ描写はありません。真面目なドラマです 井上靖『愛』こういう小説が読みたかった。。。 山本周五郎『ながい坂』上下巻合わせて1000ページもある大作。面白すぎてあっという間に読めました。人生はながい坂のようなものです。うーん、山周の文章やセリフは実に含蓄がある 山本周五郎『おごそかな渇き』空前の山周ブーム(僕だけ)。短編集のこちらもあっという間に読了。「それはないやろ!」という話もありましたが、概ね面白かった。特に『雨あがる』はしみじみ。大ゲンカした黒澤明も勝新もそれぞれ映像化しましたな読めば読むほど、スピードが速くなってきましたよ。引き続き調子に乗って読みまくります。
2008年06月25日
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衝撃の日から一週間。まだ頭がクラクラしている。打たれ弱いなあ。ヤケ酒する気力も無し。ただただ、読書する日々。 都筑政昭『黒澤明と「七人の侍」』純粋なメイキング本だと思い、読むのを楽しみにしていたのに。。。ストーリーを追いながら、ちょこっと解説みたいなものを挿入しているだけの駄本。くだらない 斉藤貴男『不屈のために』ルポ。ノンフィクションもの。10年前にこの人の書いた『カルト資本主義』がモーレツに面白かったので、買って読み始めたものの。。。同じ主張の繰り返しで読んでて疲れた。それより森永卓郎との対談がモーレツに腹が立った。この森永の無責任な数々の発言。「とりあえず会社以外に何かやっておいた方がいい。例えば私はミニカーを集めていて、ウチに2トンありますから、いざとなったらおもちゃ屋でも食っていける。(略)本業とは別の何かを作っておく。そういう態勢を作っておけば、強く出れますよ」「大切なのは貧乏はそんなに怖くないぞ、不幸じゃないぞ、と考えておくことだと思います。(略)マクドナルドのハンバーガーは2個買うと160円で、十分お昼が食べられる。今の世の中、年収が低くても、なんとかなる。そういう生活を陥ることで失うものより、会社に魂を売ることで、失うものの方が遙かに大きい」と。この豚野郎!UFJでぬくぬくとしてるからそんなんが出来るんやないか!こいつの言うことは今後一切信用しない 森達也『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』斉藤貴男の本と同じ。言いたいことに共感は出来るが、ずーっとおんなじことを主張され続けると。。。こんな編集してたら本、売れないよ 泉昌之『豪快さんだ!』いつか文庫版が出るだろう。しかも完全版の。そう信じ続けて15年。やっと出版されました!もちろん速攻で購入。面白かった。。。 大泉実成『消えたマンガ家』強烈な一冊。漫画家ってすごい仕事なんだな。。。身も心も削って。相当タフでしたたかでないと務まらない仕事だ 実相寺昭雄『昭和電車少年』持ってるんですけど先日文庫化されたんでまたしても買ってしまいました。内容はそれほど面白くないけど、晩年ノスタルジー色に満ちた作品を乱発していた理由が何となく分かる一冊 石ノ森章太郎『サイボーグ009』メチャクチャハマってます。買い漁ってる最中。長編も短編も面白い。子供の時は難しくてよく分らなかったけど、そもそもこりゃ大人にならないと理解できない内容だよな 萩原健一『ショーケン』ただのタレント本かと読み始めたら…すごすぎる。。。面白すぎ。内容は淡々としてるけどよく分らない迫力がある。今年のNo.1決定 益田ミリ『すーちゃん』泣いた。。。男も泣ける一冊 曽山一寿『絶体絶命でんじゃらすじーさん』バカ(←最上級の褒め言葉)
2008年05月17日
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