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JR北海道の路線見直し問題に関連して、いわゆる「存続を目指す」8線区について、道と沿線自治体とが当面2年間資金を出し合い、利用促進を行っていくこととなりました。今年度分については、8線区合計約2億円を道が一旦支出し、市町村分(合計約6千万円)を負担金として道に支出する構図となっています。今年度分については、道、市町村とも補正予算で対応することとなっています。https://www.hokkaido-np.co.jp/article/300099?rct=n_jrhokkaidohttps://www.hokkaido-np.co.jp/article/313872?rct=n_jrhokkaidohttps://www.hokkaido-np.co.jp/article/315532?rct=n_jrhokkaidohttps://trafficnews.jp/post/87094 利用促進策としては、既に各線区ごとに「アクションプラン」と銘打ち、道、市町村、JRの役割分担の下、定められたものがあります。ただ、大雑把な書き方であり、具体的にどのようなことをやるかは、既にスタートした取り組みもあるようですが、まだ十分決め切れていないように見受けられます。https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/actionplan/overview.pdfこれは石北本線のアクションプランhttps://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/actionplan/03.pdf 今回の予算措置に関しては、様々な批判があると思います。しかし、地域の鉄道が生き残るために、地元自治体が一致団結してお金を出し合おうということになったのは、画期的なことだと思います。 問題は、せっかく出すお金なのですから、最大限の効果が出るようにしなければなりません。そのために何に注意すべきかという点です。 まず第一に、企画、運営等々、絶対役所任せにしないことです。役所が考えられることは限界があります。ここで、地域住民のアイデアと行動力がモノを言うのです。しかし、闇雲に動くのではなく、そこには理念と論理が必要です。それを、さまざまな取り組みの中で磨きながら、加えて「熱」「想い」が備われば、そこには鉄道存続運動を超えた、新たなまちづくりのムーブメントが生まれるはずです。 第二に、そうは言ってもお金を出すのは公ですから、民間が役所を上手に巻き込むことが必要です。公の機関は、住民あるいは議会への説明責任を負っています。また、公平性とかバランス感覚を重視します。これらを踏まえて民間側がどう動くかを考えなくてはなりません。私たち民間は、こんなことを考えてます、やってますというものを、日頃から公側とコミュニケーションを取ることが大事だと思います。 そして第三に、8線区同時に危機を迎えたことは大変なことですが、同じ境遇同士の連携、ネットワーク化が、各線区に大きな相乗効果をもたらすと考えます。特に観光は、1市町村、1沿線地域で完結するものではありません。1つの沿線だけアピールするのではなく、各沿線地域の「個性」を同時に示すことで、観光客を次の土地に向かわせるきっかけ作りにもなります。ただ削りあうだけの競争は無意味です。できるところからの連携、例えば8線区合同のポータルサイトを作る。それが難しいならリンクだけでも貼る。2以上の沿線を絡めたツアーやスタンプラリーの実施など、アイデアも広がっていきます。 沿線が一体になり、よそ者も巻き込む大きなムーブメントを作って、鉄道の存在価値を高めていきたい。今がその、最大のチャンスなのです。
2019/06/30

おはようございます。 先月ですが、JR東海が、自社で運営する鉄道展示施設「リニア・鉄道館」において、新幹線車両3両を新たに展示するため、展示中の在来線車両3両の、展示を終了すると発表しました。https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039557.pdfhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190517-00000033-rps-bus_all 「展示終了」車両は解体、廃棄されると考えてよさそうです。 「リニア・鉄道館」は、大宮の鉄道博物館や京都鉄道博物館と並び、多数の鉄道に関する資料そして実物車両を保存展示している施設として有名です。私は未見ですが、一度は出かけてみたいとずっと思っていました。 今回の、この保存車両の「廃棄」について、どのように考えたらよいのでしょうか。例えば「箱」としての鉄道車両の利活用であれば、廃棄もやむなしかもしれません。しかし、文化財としての位置づけで保存を開始したとすれば、その車両の廃棄は、あってはならないことだと思います。 仮に、保存していた文化財を、置き場所がなくなったから廃棄するとしたら、それは最初に受け入れを行った際の判断ミスか、保存を行う組織に運営上の大きな問題があると考えざるを得ません。 少し話が脱線しますが、ある博物館で、こんな企画展が行われました。横浜市歴史博物館 企画展「君も今日から考古学者! 横浜発掘物語2019」(終了)https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/see/kikakuten/2019/yokohamahakkutsu2019/ とにかく、子どもたちに少しでも考古学に興味を持ってもらいたい。そんな博物館の思いが全開した展示会でした。その展示の中で、様々な切り口で土器を展示し解説をするのですが、何とこんな表示を付けた土器が展示してあったのです。 「へたくそな どき」 確かに、あまり手先の器用でない古代人が作ったんだろうなと。そんな出来栄えの土器です。「博物館では美しい土器しか展示されないから…」そんな趣旨の解説が付いていました。これを見たとき私は、笑いを抑えるのに必死でした。しかしよく考えてみると、ただ大きいから、ただ美しいから、それだけで文化財を残すか否かを決めるものではない、ということではないか。「へたくそ」であっても、そこから見えてくる歴史と未来があるからこそ、手間とカネをかけて文化財を残そうとするのではないかと。 翻って、今回の保存車両「廃棄」の件を考えると、何を基準に保存車両をセレクトしたのか。将来の展開も含めた保存敷地の確保をしなかったのか。未確認情報ですが、リニア・鉄道館は、博物館法に基づく施設ではないから、車両の入れ替えはいくらやっても構わない、という話も聞こえてきます。 確かに、鉄道車両の保存の大変さは、以前からこのブログでもお伝えしているところです。個人や民間企業で保存した車両や、自治体が保存した車両でさえ、荒廃が進んでいるところが多数あります。 北見には、以前からご紹介している個人所有の鉄道車両が、市民の応援により市民共通の歴史遺産として活用されています。また、同じく北見市内の公園に保存されている蒸気機関車は、公園を管理する部局ではなく、教育委員会が管理して教育施設の位置づけで活用されています。北見市内(石北本線地下トンネルの上です)に保存された蒸気機関車 リニア・鉄道館の問題は、鳥塚亮氏も取り上げられています。https://news.yahoo.co.jp/byline/torizukaakira/20190528-00127585/ リニア・博物館が、単にJR東海の企業宣伝のためだけに設置されているのか、鉄道を通じて日本の歴史、文化を伝えていく施設なのか。本当にもう一度立ち止まって、考えていただきたいと思います。
2019/06/30
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